06/11/22 00:42:00 EAOt1WTS
ストックホルムの書店で目を疑った。
「MANGA」と書き込まれた大きな丸い紙。
その下の棚に「ONE PIECE」「NARUTO」「犬夜叉(やしゃ)」など、
日本の人気マンガのスウェーデン語訳がずらりと並んでいる。
スウェーデンでは00年春、「ドラゴンボール」が翻訳された。
最初はゆっくりとした売れ行きだったが、02年ごろから急に伸びて、
現在4巻で120万冊出ている。人口が908万人の国としては大きな数字だ。
出版したのは19世紀に創業された名門出版社ボニエール・カールソン。
同社が発行した日本マンガは現在、「ケロロ軍曹」など15シリーズ、230万冊になった。
月刊マンガ誌も2種類。今や同社の売り上げの15%をマンガが占める。
この成功に、他の3社がマンガ市場に参入してきた。
ボニエール・カールソンの担当編集長、アンナ・エークストロムさんによれば、
ノルウェー、デンマークなど北欧全体で同じようにマンガ人気が広がっている。
当初は、親や教師から暴力や性の表現に警戒の声もあったが、
翻訳作品を選んだためか、今は公立図書館にも置かれている。
「こんなに子どもたちに愛されるなんて、私たちも驚いています」
エークストロムさんは12年前、交換留学で日本に行き、高橋留美子のファンになった。
「イメージと文字を組み合わせたマンガは、子どもが物語になじむいい窓口になります」
「ほら、これを見て」と渡されたのは、女の子が乗った馬が空を駆ける表紙をつけた文庫本だ。
ところどころに数ページのマンガがはさまっている。
「この国の女の子の夢は馬を飼うこと。馬のマンガがないかと日本に問い合わせたら、
競馬しかないっていう。それで、スウェーデンの作家と画家に依頼して、物語とマンガを組み合わせたんです」
(>>2-10に続く)
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