07/03/05 02:49:45 iH4wnMGk0
美味しんぼは、ひとつの料理マンガとして好きなんだが、原作者、雁屋哲氏の思想が見え隠れしている事には、ちょっと辟易してしまう。
社会問題に対しての問題提議が込められていたりする事が頻繁にある。
それもやや左寄りの問題提議だ。
中国出身だから、中国が好きな事も解るのだが・・・。
今回、第98巻、日本全国味巡り、長崎編。
その朝鮮関連で、対馬に関しては、意図しているのか、誤解を生む内容(わざと誘導しているのか?)で描かれていたりするのが気になってしまう。
豊臣秀吉が朝鮮出兵をして朝鮮半島は、ひどく破壊され、回復に100年かかったと描かれている。
しかし、朝鮮出兵で、お寺などの建造物を破壊したのは、朝鮮国民自らなのだ。
当時の王朝に反発を持っていた国民は、秀吉の朝鮮侵略にあわせて、軍備施設になっているお寺に火を放ち、寺を焼いた。
秀吉軍はお寺の教典などを守るために、むやみやたらとお寺を焼いたりはしなかったのだそうだ。
この話は釜山に旅行した時に、現地の百済の味方のガイドさんが説明してくれた事だ。
あともうひとつ、秀吉の朝鮮出兵時、朝鮮から多くの陶工が日本に連れてこられた。
世が変わり、徳川幕府になってから、徳川家はこの陶工を朝鮮に帰すという伝達を出した。
しかし、実際朝鮮に戻った陶工は少なかったのだそうだ。
それは、日本で陶工の地位が高いからなのだ。
日本では、昔から手に職を持つ技術者は尊敬される。
しかし、朝鮮では、働く者は卑しい者といわれているようで、当時の貴族は物を落とした時、拾うために腰を屈めるのも卑しい動作と見られており、そのために召使いという奴隷を周囲にはびこらせていたそうだ。
手に職を持つ陶工は、働く物=卑しい物とされていた朝鮮では、陶工の地位は非常に低かったようだ。
当時の朝鮮の世情は描かれず、日本が悪かった事、原爆を落としたアメリカを非難する事が、左寄りの視線で描かれている。
秀吉の朝鮮出兵は描かれているのに、対馬の人がほぼ皆殺しにされた元寇については、何も描かれていないんだね。