07/05/01 13:04:47 m4jNCQ6s0
当時の拳闘はフットワークがなく、と言うか相手の攻撃をかわすという概念がなかったそうだ。
もちろん、本能で避けたり攻撃を反らしたりすることはあったはず。
誰だって殴られたら痛いからね。
でも攻撃をかわすための技術は発達していなかったみたい。
両足を地べたにつけてお互いに向き合い、両手にカエストゥスを装備し、ひたすら殴りあい、先に倒れたほうが負け。
体重別の階級も公平なルールも存在しない。
後世に残す技術など発達しなかった。
そもそも使い捨ての奴隷同士を闘わせる見世物だから技術を習得させる必要もないしね。
家畜に芸を仕込む必要がないのと同じで。
工夫されたものといえば、「カエストゥス(ケストゥス)」と呼ばれる拳闘用の手袋(小手)だけ。
ギリシア時代のカエストゥスは、手を保護するために皮ひもを腕に縛りつけたものだった。
それはローマ人によって改良され、スパイクや鋲および鉄板などの金属部品を加えることで、より殺傷力を増した凶器となった。
カエストゥスは、徒手拳闘で頻繁に用いられ、拳闘士(その殆どは奴隷階級)のどちらかが死ぬまで闘った。
ローマ人は血を見るのが大変好きだったので。