【いくらでも】スクールランブル播磨拳児応援スレ5【生きていけ…】 at CCHARA
【いくらでも】スクールランブル播磨拳児応援スレ5【生きていけ…】 - 暇つぶし2ch887:名無しかわいいよ名無し
07/05/16 04:56:45 X7HPOsLp
その日、茶道部で珍しく播磨先輩の話題が出てきた。
高野先輩の話では、どうも学校からも家からも姿を消してしまっているらしい。
悟られないようにしていたけど、八雲が心配しているのはひとめで分かった。
「それにしても播磨先輩ったら、せっかく吹っ切れた八雲にまた心配かけるなんて!
 この前だって八雲を泣かせる真似してるんだし、こうなったら私が一度ガツンと言って―って、アレ?」

帰り着いた教会の庭に倒れていたのは、ヒゲにサングラスの見知った顔。
そう、ちょうど今しがた文句の一つでもと思っていた相手。

「播磨先輩!」
「う、うう…あ、あんたは妹さんの…」

そこにあったのは、痩せこけた顔に怪我だらけでぼろぼろの姿。
それまで見た播磨先輩の姿から想像もつかない、まるで別人のものだった。

「どうしたんですか、こんな所で!」
「い、いや…ちょっと眠けがしてな…別に何てことはねえ」
「とりあえず怪我してるみたいだから、教会の中で手当てを…」
「いや、大丈夫だ。教会なんざ不良の入る場所じゃねえしよ。心配かけて悪かったな、すぐ出て行くぜ」

今の俺には信じられる神も仏もいねえ―立ち上がりながら、先輩がそう小さくつぶやくのが聞こえた。
その時、私は気付いた。播磨先輩が本当に傷ついているのは体じゃなくて心の方だということを。
そう気付いた途端、サングラスで見えないはずの先輩の目の奥が、今にも泣きだしそうなものに見えてきた。

「悪いが、今日ここで俺と会ったことは誰にも言わないでくれ」
「えっ、でも…」
「俺はもう、何処にも戻れねえんだ…」

悩んでいる人を救うのもシスターの仕事の内。でも、シスターとして接するには、播磨先輩は距離が近すぎた。
結局、その時の私には播磨先輩を黙って見送ることしか出来なかったのだ。
―そして。

「助けてあげたい人や力になってあげたいことほど、どうにもならないものなんですね~」
「気にすることないわ、サラ。私達に出来ることなんて、せいぜい限られたことだけ」
「そうなんでしょうけど~」
「…まあ、刑部先生みたいに毎日徹夜で飲む努力もあるけど」
「?」

「連日はキツイな…こんなことなら、鍵ぐらい持たせとけばよかった」


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