07/02/20 09:25:57 7xHKT3/J
「う~ん…」
時計を見ると既に1:00。勉強に没頭していると時が過ぎるのは早い。
水でも飲もうかと1階に下りていくと、糞翠が台所で何かやっていた。
「おい、お前何やってんだ?」
「きゃあッ!?」
背後の気配に全く気づいていなかったのか、
糞翠はビクッと体を震わせ、バランスを崩し台から落ちた。
「………ホントに何やってんだ…?」
「あいたたたた…じ、ジュン!?」
糞翠は体を起こして立ち上がった。何故か顔が真っ赤になっている。
「こっこっこんな時間に何をしてやがるですか!?」
「はぁ?勉強だよ勉強。お前こそ何やってんだよ。」
「す、翠星石は…。・・・お、お前なんぞに教えてやる義理はねーです!」
「はぁ!?…ていうか…何怒ってんだ?」
「べ…別に怒ってなんかいねーですよ…」
糞翠は両手でスカートの裾を握ってうつむいた。
やれやれと思い、ふと調理台を見ると、米櫃と人間サイズの不格好なおにぎりが並んでいた。
「や、そ、そ、それは…!」
「何だこれ…?」
見れば見るほど不格好だが、この大きさのおにぎりを作るのは、
翠星石にとっては楽ではなかっただろう。
「お前これ…」
「み、見られちまったからにはしょうがねーです…。
意地汚いチビ人間は夜遅くまで勉強して腹を空かしてやがるでしょうから、
翠星石があくまで自分のために作ったおにぎりを恵んでやっても良いですよ…。」
「…えっと…」
「か、勘違いするんじゃねーです!本来お前のようなチビの口に翠星石の作った
ものが入るなど屈辱極まり無いことなのですが、翠星石は心が広いので今回だけ
は特別に許してやるのです!わかったらさっさと食いやがれです!」
「……いや…」
「ほ、本当にチビ人間ときたら馬鹿で間抜けで意地汚い豚のようなのです。感謝
して翠星石の靴を舐めるですよ。」
「…おい…」
「まったく何で翠星石がこんな奴に…。引きこもりのクズ「うるせぇええええええええええええええ!!」
反射的に右ストレートを決めた。
そのまま糞翠を突き倒し、マウントポジションをとり顔を殴りまくる。
「何…する…で…」
「あはははははははははははははははははははははははは!」
ひたすら顔を殴り続ける。
「人形の分際で何が恵んでやるだよ!調子にのるなクズが!」
「い…やめ…る…で…」
右、左、右、左。
「ウザすぎるんだよてめェはよ!人間様馬鹿にしてんじゃねーぞ!」
「ジュ……ン…」
糞翠の目に涙が浮かび始めた。
「人の家の食料使って何やってんだ?どうせ僕が来なきゃ全部自分で食べるつもりだったんだろ?
意地汚いのは誰だ?」
「そん…な…翠星石は…」
「一人称が自分の名前とかウゼぇえええええええええええ!!」
最後に右を一発決めて糞翠の顔を見た。