07/07/05 00:10:26 yMZu43KM
◆過去スレ
秒速5センチメートル Part3
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秒速5センチメートル part2
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秒速5センチメートル@アニメ映画(dat落ち)
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◆その他の関連スレ・サイトなど
新海誠アンチスレ@アニメ漫画業界
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【新海誠】秒速5センチメートル【山崎まさよし】@映画作品・人
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【新海】秒速5センチメートル【アニメ】@鉄道総合
スレリンク(train板)
◆総合スレ
新海誠総合 ほしのこえ/雲のむこう/秒速5センチメートル 17@アニメ映画
スレリンク(animovie板)
3:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 00:40:27 eDPCM0QC
2007年4月号アニメージュ誌 関連記事概要(1/3)
スレリンク(anime2板:643-645番)
643 名前:超夢銀漢王[sage] 投稿日:2007/03/09(金) 14:30:18 ID:A+yuJ2NU
今月のアニメージュで4ページの特集記事が載ってます。
少女時代の明里役、近藤好美との対談が2ページ、制作スタッフとの
対談が2ページ。
以下簡単に内容を書くと、
監督「近藤さんを選んだのはデモテープを聴いた中で10代の女の子に
手紙を読んでもらっている感じ、現役のティーンエイジャーならではの
リアリティがあったから」
近藤「映像に合わせて喋るのがはじめてだったので難しかった」
(出演者の中でアフレコ経験者は花村怜美のみ)
一番好きなシーンは、とのことで
近藤「冒頭の『猫、チョビだ』と再会後の『まるで雪みたいだね』のところ」
監督「お弁当を食べているところの『ほうじ茶、初めて飲んだ』『嘘、絶対
飲んだことあるよ』のやりとり。この場面は明里が本当は嬉しいのにそれを
抑えているようなクールな印象がある。貴樹は安心しているけどどこか
緊張しているような感じがあって、貴樹と明里はこういう関係なんだなあと
改めて思った」
監督「貴樹が明里にキスをしてものすごく嬉しいはずなのにふとその先に
思いがいってしまって、ずっと一緒にいることは出来ないと思ってしまう、
その漠然とした不安感も受けとめてもらえると嬉しい」
監督「決定的な理由がないけど時間や距離の積み重ねで何となく別れて
しまうような現実はよくあると思う。そんな中でも現実の世界は美しい
ものに囲まれている、ということを第三話では表現したかった」
監督「貴樹の気持ちについては色々な解釈ができると思う。ふとした
瞬間に明里が心をよぎるようなこともあるが、それは思春期の
人格形成において重要な時期にその子のことを想って過ごしたから。
初恋の子に似た人を見つけると目で追ってしまうという部分は年配の
男性からの反応も大きかったが、それは作中で明里が貴樹の視線で
描かれているからかと思う。どこか夢のような幻想的な女の子で、『僕の
好きな子はこういう子だったかも』と思ってもらえるのかも知れない」
4:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 00:41:19 eDPCM0QC
2007年4月号アニメージュ誌 関連記事概要(2/3)
644 名前:超夢銀漢王[sage] 投稿日:2007/03/09(金) 14:31:04 ID:A+yuJ2NU
続いてスタッフ編。
監督「西村さんは僕たちの間で一番キャリアがあり、物量にも対応
できるし緻密な動きを丁寧に描く技術も持っている。」
西村「最初はもっと短いスパンで作れるイメージだったので、動画も
自分で全部描いていた」
「心理描写部分の作画が一番大変だった。絵コンテから汲みとれるが
いざ表現するとなるとやはり大変。心のひだを描くのが難しい」
丹治「第二話の種子島、ロケハンに行っていなかったので南国の
匂いや空気を美術で表現するのが難しかった」
馬島「最初だったこともあって一話の方が大変だった。(普段は油絵
なので)きれいな色合いが苦手」
天門「(山崎まさよしの曲のアレンジは)最初は難しかった。歌いまわし
によって魅力が出てくるメロディなので」
「シンプルなメロディーにすると魅力を出しづらいので、結局ピアノと
バイオリンで演奏した。全部デジタルの音だと感情を表現するのには
足りない。弦楽器はそのへんの効果が大きい。生の音は情感が全然違う」
監督「第二話の回想に入る部分では(天門さんは)生ギターも弾いている。
あのギターが入るだけで『北の国から』が始まったみたい」
天門「前々から新海作品にはアコースティックギターが似合うんじゃないか
と思っていた。四畳半フォーク的な叙情性というか」
完成した映画を観て、
監督「今回は仕上げのタッチ、学生バイト中心にフォトショップで塗ったが
彼らがよくこんなに塗ったなとちょっと感動した。美術950枚前後、動画
2万枚という膨大な量を塗ってもらったと思うと『よくやったな。僕ならとても
できないな』と。メインスタッフとしては出てこないが根性ある仕事をやって
くれたと思う」
今後の監督に対する希望など
天門「次に仕事を頼まれたら実験的なこともやっていきたい」
馬島「旅行に行かれるという噂を聞いたのでその後の作品がすごく気になります」
丹治「新海さんにはこのまま進んで行ってほしいと思う反面、新海節じゃないものを
観てみたい気もする、コメディーとか」
監督「この作品の半分は西村さんの力で成り立っている。このあとちょっと
短い作品でご一緒させて頂くが、その先ももっといろんなことをやれたらと思う」
西村「どんな作品を作っても新海さんらしさは出てくると思うので、全然違う
ジャンルも見てみたい」
実写に興味はあるか、との問いに
監督「僕はあまりない。やってみたらと勧められることも多いが、実写は現場
でのコミュニケーションが難しそう。俳優にゆだねなければいけない部分など
自分でコントロールできない要素が多そう。完全にコントロールしてアニメーション
を作れているという自信がもてるまではもう少しこっちで頑張ってみる」
5:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 00:42:11 eDPCM0QC
2007年4月号アニメージュ誌 関連記事概要(3/3)
645 名前:超夢銀漢王[sage] 投稿日:2007/03/09(金) 14:33:18 ID:A+yuJ2NU
あと、杉井ギサブローのアニメでお茶を、のコーナーも秒速5センチ特集。
作画監督の西村貴世が「あらしのよるに」に参加していたこともあって、
そのあたりからも思い入れのあるコメントをしてました。
「第一話をしばらく観たところで『なぜアニメで作品を作っているのだろう』と
思った。小説や実写でなくなぜアニメなのか。
でも映画が進むうちに『アニメじゃないとだめなんだな』ということが自然に
伝わってきた。アニメが実写と違うところは一コマ一コマが『絵=アート』
であること。リアルではあるが実写とは違う、絵画として描かれた風景を
映像言語として使い、情感を心地よく演出している」
「新海監督が書きたい世界は必ずしも巧いアニメートが必要というわけでは
ないと思う。でも今回の作品ではアニメーの巧さが世界観を伝える強力な
手助けになっていて気持ちよかった」
「新海さんは『ここから先は踏み込まない』というコントロールが巧く、そこが
作家性になっている。もう一歩踏み込めば作品に密度が出たり、他の
メッセージも伝えられるかも知れない、でも『ここでやめておこう』と抑える
感覚が新海さんの持ち味だと思う」
以上、長文連投失礼。
どちらの記事もかなりの長さなので、興味持った人は実際に読んで下さい。
#スキャナがないので申し訳ない……。
6:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 00:43:11 eDPCM0QC
2007/3/28 トークショー@シネマライズのレポート(1/5)
ゲスト:フジTV笠井アナウンサー
スレリンク(animovie板:711-715番)
711 名前:超夢銀漢王[sage] 投稿日:2007/03/29(木) 01:50:20 ID:R79A6qka
トークショー行ってきました。
笠井アナ、ほぼ隣に座っていたのに全然気づかなくてすごいびっくりした……。
ゲストというかほとんど笠井アナがホスト役でしたが、さすがにプロ。
これまでの新海監督関係のイベントで、一番話が弾みました。
個人的に新海作品ファンらしいので、今後もこういうイベントでまた出てくれると
嬉しい。
というわけで、イベントのトークの内容簡単にまとめたのでちょっと長いけど
upします。連投失礼。
新海監督、挨拶
「作品を作り始めるときは観客の顔を意識しているんですが
作っている間は製作のことだけを考えているので、作り終わ
ってから改めて観客の顔を思い出して心配になる」
「こういうものを観たいに違いないという思い、信念みたいな
ものを持たないと一年半という作業は続かない」
・これまで何回観たか、との問いに6回以上観たという人がそこそこ。
・笠「初号試写が一回だけなんて少なすぎる。
男おばさんという番組を一緒にやっている軽部アナにも薦めて
気に入ってもらった」
・Yahooで一話を先行放送したことについて
笠「普通はこういうことは劇場側がなかなかうなずかないので実現しない
(お金をとって見せるものをタダで配信するという点が)
そういう意味ではシネマライズの考え方が進んでいる」
新「ネットで流すとその後YouTubeに載ったりしますからね(笑)」
・笠「カット切り替えが早くて勿体ない、もっとじっくり観ていたい」
新「切り替えが早いのはテンポを考えているというのと、なるべく
短い時間にたくさん詰め込みたいというのがある。
それと、普段我々が見ている風景というのは、じっくり見るという
よりも目の端で捉えていたりすることの方が多い。
そういう瞬間瞬間の美しさというものに気づいてもらいたいので」
「スタッフには、特に三話は『一生懸命描いたのに一秒もないの』と
不評だったりする。
実際、一番短いところは5コマしかない。それくらいのカットが
40カットはある。
ただ5秒あるところは5秒なりのカット、0.5秒のところはは0.5秒
なりのカットにするよう、時間軸でのコントロールをしている
(描き込みが違う)ので、あまり止めて見て欲しくはないですね(笑)」
笠「原画展をやってほしい」
新「そういったご要望はコミックスウェーブに言っていただければと……」
7:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 00:49:14 eDPCM0QC
2007/3/28 トークショー@シネマライズのレポート(2/5)
712 名前:超夢銀漢王[sage] 投稿日:2007/03/29(木) 01:51:25 ID:R79A6qka
・笠「好きな場面は、桜並木の下にバイクが停まっているカットと、
二話目の香苗がバイクにもたれかかってメールを打っている
下半身のカット」
新「香苗のカットは、実際に現地の中種子高校の女の子にポーズを
撮ってもらった写真を元にして描きました」
新「自分で描いているのは
冒頭の桜並木のカット、ここの背景美術は全部自分
(最初に作っていた場面)
教室に入って電気がつくところ、電車の窓からの風景
三話目の背景の細かい所は全部スタッフ
電車の車内の細かい描写も、1,2カットは自分だがほとんどスタッフ」
・笠「離れている二人の間の想いを描くことが多いですよね」
新「何で幸せな恋愛を描けないの?とはよく言われる。
ただ自分は一人の人間が年老いて死ぬまでを描くわけではなくて
劇中人物はこの先を生きていくわけで、この先生きていく人生を
照らすような出来事を描きたい」
笠「監督自身の恋愛経験が反映されているのでは?」
新「遠恋の経験はないですね……いやあったか。
高校卒業して上京して浪人~大学入学の間に少し、地元の人と。
ただ、今の世の中は電車で20分くらいの距離でも、メールが
来なかったりするとすごく遠く感じる、近くに住んでいても
遠恋的なシチュエーションが増えていると思う」
笠「メールの返事がすぐ来ないと嫌ってタイプ?」
新「自分は返事を出すのが遅い方なので、逆に返事を期待されると
プレッシャーですね」
・男性視点が多いことについて
新「自分自身が男というのが一つ、あと一人称の小説が好きと
いうのもある。言葉が饒舌なものがいい、その中から好きな
言葉が見つかったりする。
なので、饒舌なアニメーションがあってもいいんじゃないか
と思って作っている」
笠「茫漠とした時間が僕の前には横たわって……なんて中学生は
普通思いつかない表現ですよね?」
新「あれは貴樹が成長してからの視点も一部混在してるんですよ」
8:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 00:50:25 eDPCM0QC
2007/3/28 トークショー@シネマライズのレポート(3/5)
713 名前:超夢銀漢王[sage] 投稿日:2007/03/29(木) 01:52:28 ID:R79A6qka
・笠「ロケハンで得たイメージから作るタイプの監督と、脚本先行の
監督がいるけど、どちらのタイプ?」
新「小説形式の文章を書くことからスタート。書きながら風景を
頭の中で組み立てて、それに基づいてロケハンする」
・モデルになった場所について
新「冒頭の坂道は実際にあるけど、実はあそこに桜は植えられてない。
後半造成されている描写があるけど、実際にもあそこは造成
されて今は公園になってしまっている。その造成前は雑木林で
それを桜に置き換えた。
桜並木自体は参宮橋にあるのを参考にしている。
キスシーンの桜は岩舟にはない。モデルにしたのは代々木公園の桜」
笠「今から岩舟に植えてきてください」
・ダヴィンチ誌で小説連載開始(4/6売りの号から、半年くらいの予定)
自身の手によるノベライズ
・笠「『ほしのこえ』『雲のむこう』この作品と、『約束』が
キーワードの一つになっていると思うが」
新「約束にまつわる思い出というのは誰でもあると思う。
自分も『後輩にいつかジュースおごると約束したのにおごら
なかった』というような些細なことから、人に言えないような
大きなものまで、果たせなかった約束というのは幾つもある。
ただ始めから破ろうと思ってする約束はないわけで、そこに
至るまでの断絶、ギャップのようなものを描いている」
・笠「どの作品でも男性主人公が、ある種『偶像を作り上げながら
恋愛をしている』気がするが、これは監督の実体験から?」
新「そこまで徹底したものではなくても、昔の思い出を心に秘めて
鬱々としてしまう、というようなのは、割と誰でも共有
しやすい感情なのではないかと思っているんですけど」
笠「過去の恋愛を忘れないタイプ?」
新「忘れっぽいと思いますね…自分の作品を見ていても、昔の恋は
思い出さないです」
・笠「香苗がちょっと貴樹の裾をつかむのがリアル(手とか腕じゃなくて)」
新「あれは実体験ではないです(笑)
二部は香苗の気持ちになって描いているので、ここは香苗なら
裾だろうな、と」
9:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 01:30:19 eDPCM0QC
2007/3/28 トークショー@シネマライズのレポート(4/5)
714 名前:超夢銀漢王[sage] 投稿日:2007/03/29(木) 01:53:19 ID:R79A6qka
・新「ロケハンした風景を元に背景を作画するのは楽なんだけど、
キャラは記号化させないと芝居をさせられないし、記号化
しすぎても駄目なので難しい。今はまだ試行錯誤している」
・SF的なギミックが作品に取り入れられる点について
新「超越的・非日常的なものが好きなので。
子供の頃はどうやっても手の届かない、遠いものほどかっこいい
と思っていた。
自分にとってはそれはパソコン(未来を象徴するもの)と宇宙
だった。
SMAPのようなアイドルに憧れる女の子の気持ちも同じなんじゃ
ないかと思う」
「香苗の気持ちとロケットの発射がシンクロするような描写は
タイミングを全てコントロールできるアニメならではのもの」
「二話でロケット打ち上げを描いたのは、香苗も貴樹もあそこで
同じロケット打ち上げを見ているのに、違うものを見ていると
いうことを描きたかった」
・山崎まさよしの歌について
新「先に曲があったのではなく、話に合わせてあとから曲を選んだ。
作品に合う曲としてスタッフが色々と挙げてくれたうちの一つ。
前から知っていた曲だが、歌詞をじっくり見てみると作品に
ぴったりリンクしていた。
既に『月とキャベツ』で使われているが敢えて使わせて欲しい
とお願いに行ったが、山崎氏に『既存の映画の曲をオファーして
くるなんて度胸あるよね』と言われた」
10:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 01:42:27 eDPCM0QC
2007/3/28 トークショー@シネマライズのレポート(5/5)
715 名前:超夢銀漢王[sage] 投稿日:2007/03/29(木) 02:01:02 ID:R79A6qka
・ラストシーンについて
新「視線も交わすことなく歩み去ることについて、『あまりにも
ひどい』と言われる。
実際、中学生くらいの子からもらう感想だと『何で幸せにして
あげないんですか』というのが多い。
逆に年配の人からは『ああじゃなきゃいけない』と言われる」
「明里があそこでいなくなっていたからこそ、貴樹は次の一歩を
踏み出していける(もしいたら不倫になっちゃいますし)
あのラストは一番最初に決めてはいたのだが、製作中ずっと
本当にこれでいいか迷っていた」
・次回作について
新「短いもののオファーは来ているので、そのあたりは年内にも。
長編については全く未定。長編は一度始めるとスタッフを
拘束することにもなるわけで、覚悟を決めないと始められない。
今は日々届く感想を噛み砕く作業をしているところ」
以上です、連投失礼しました。
何かというと監督自身の恋愛体験談に持っていこうとする笠井アナが
面白かったw
しかしまあ、そのあたりはこちらも興味のあるところだし、技術的なこと
とかと違って普通に質問とかはしにくい部分なので、ああいう話題展開に
なったのはそういう意味でも貴重だったかと。
シネマライズでは4月にもトークやサイン会などのイベントを企画している
とのことです。
一点、ロケットの打ち上げの話題の中で、笠井アナと新海監督が二人とも
観ていて「あれは良かった」という、ロケット打ち上げを扱った映画?の話
があったのだけどよく聴き取れなかった。何だったんだろう。
オクトパス?とかなんとか聞こえたのだけど。
(※注"October Sky"、 遠い空の向こうに ロケットの夏の原作との指摘)
笠井アナがロケット打ち上げが大好きらしく、関連の話題では監督と二人で
かなり盛り上がっていました。
11:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 01:43:44 eDPCM0QC
2007/4/1 宇都宮テアトル公開初日舞台挨拶レポート(1/3)
スレリンク(animovie板:918-920番)
918 名前:超夢銀漢王[sage] 投稿日:2007/04/01(日) 11:14:31 ID:GHi72ODB
たびたびすみません。
昨日、宇都宮テアトルで行われた舞台挨拶に行ってきましたので
トークの内容を簡単にまとめました。
#今回、メモ帳持って行ったのにマヌケにも筆記用具を忘れたせいで
#部分的にうろ覚えですが……orz
相変わらずで申し訳ないのですが連投失礼いたします。
新海監督
新「宇都宮テアトルに来るのは雲の向こう~の舞台挨拶以来なので2年ぶり。
あのときは青森での舞台挨拶があってその翌日に宇都宮だったのだが、
青森から来る電車が雪で止まってしまって大変だった(途中3回止まった)。
最後は宇都宮駅から走った(観に来た人たちには待っていてもらった)」
司「それで貴樹というキャラが生まれたんですね?」
新「いえ、それは違うんですけど……」
新「劇中で『栃木って行ったことあるか?』というセリフがあるが、それが
この劇場でキャッチコピーに使われているのを見て、ああ、御当地もの
なんだなあ……と思った。
作中では『栃木って遠いよな…』と言っているが、あれは自分がそう
思っているわけではなく、中学生としての目線でのセリフ。
自分は宇都宮というところは馴染み深い。宇都宮線も何度も使っていた。
そういうこともあって、今回一話目の舞台にしている」
#ちなみにそのコピーを使ったpop
URLリンク(up2.viploader.net)
(二話目の話)
新「種子島といえばロケット打ち上げ。なので今回は、ロケット打ち上げを
一緒に見上げたとき、相手の気持ちが自分と違うことに気づいてしまう、
という話にした」
12:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 01:44:39 eDPCM0QC
2007/4/1 宇都宮テアトル公開初日舞台挨拶レポート(2/3)
919 名前:超夢銀漢王[sage] 投稿日:2007/04/01(日) 11:17:17 ID:GHi72ODB
西村氏
西「自分は栃木に来るのは岩舟のロケハン以来(やはり2年前)なのでとても
楽しみにしていた。
岩舟のロケハンは打ち入り(作業スタート)だったのだけど、そのせいで
前日飲みで盛り上がってしまい、翌日二日酔いで大変だった。
今当時のロケハンの写真を見ると、二日酔いなのに頑張ってるなー、と思う。
またロケハンに来たのは真夏の暑い日だったので、これをどう寒く表現
しようかというのがかなり大変だった」
(二話目の話)
西「現地の高校のサーフィン部の取材をさせてもらったのだが、部員たちの
明るい人柄に触れることで影響を受けた」
司「サーフィンを題材にしようということになって、波とか描くのが大変に
なってしまったのでは」
西「じっと波を観察していると、あっ、描ける、という瞬間が訪れる。
あと、サーフィンのDVDを買ってきて見ながら描いた。そのせいで
ちょっと波が大きすぎになってしまった……」
丹治氏
丹「今回は途中から参加だったので、一話の前半は担当しておらず一話の
後半、岩舟のパートを主に担当した。
また途中からだったのでロケハンも参加しておらず、写真は真夏の
ものばかりで、ここからどうやって寒く表現しようかと…。」
「最初から参加できなかったのは映画『日本沈没』に参加していたため。
いつこちらに来られそうかと聞くと『もうすぐ終わります!もうすぐ
終わります!』とそればかり繰り返していた。
結局参加したのが去年の4月からなので丁度一年前」
司「まあでも、そこはいつもの新海監督らしく制作期間を引き延ばして
くれたので丹治さんも間に合ったのだが」
新「後半の美術の作業はかなり大変だったが、『丹治さんが来てくれれば
終わる』という確信があればこそ続けられた」
(二話目の話)
丹「南国の景色を描かねばならないのだがやはりこちらもロケハンに参加
していないので大変だった」
新「作業の順序としてはまず先にイメージボードを作るのではなく、先に
絵コンテを作ったあと、特徴的な場面を抽出してイメージボードを作る。
その際色使いについてはかなり打ち合わせを繰り返した。
2話目はビビッドにしてくれとお願いした」
天門氏
天「(ガソリンなしで挨拶なことについて)朝っぱらから飲むのはさすがに
どうかと思い。
前に宇都宮に来たとき(上のほうで言っている雪で電車が止まったとき)
は、前の晩にかなり飲んでしまって二日酔い気味だった」
「山崎さんの曲のピアノアレンジを作ったが、ピアノで弾いていると
何を弾いても自分の曲のように聞こえてしまう」
(二話目の話)
「監督との間でアコースティックギターを使った曲(香苗の回想シーン
で使ってる曲)について意見がまとまらず、最終的には説得するために
自分でギターを買ってきて弾いてみせた。
この曲は明るすぎるということだったので、ちょっと暗めにもして
みたのだけど、アコースティックギターの音質だと、暗い曲だととことん
渋くなってしまう」
13:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 01:46:26 eDPCM0QC
2007/4/1 宇都宮テアトル公開初日舞台挨拶レポート(3/3)
920 名前:超夢銀漢王[sage] 投稿日:2007/04/01(日) 11:22:22 ID:GHi72ODB
トークの内容としては簡単ですがこんなところ。
上の方にもありましたが、宇都宮テアトルでは特別に種子島コーヒーを
売っていてトークでも言及していました。
URLリンク(up2.viploader.net)
サイズが2種類あって小さいほうには「種子島コーヒー」の文字が入って
いるということでしたが、確かに劇中でも香苗が貴樹に合わせて買った
場面、香苗の方のパックが小さいんですよね。
#観ているときは「パースのミス?」とか思ってたんですがw
で、この小さいパックのほうは残念ながらもう作っていないとのこと。
監督「でも、まあ、中身は同じですので」
私も折角なので買って、サイン会のときにはこれにサインしてもらいました。
URLリンク(up2.viploader.net)
あと、物販関係ではポスターが3種(各500円)売られていました。こちらも
シネマライズでは見かけたことがなかったような。
それから、場内ロビーの壁には作中場面のイメージボードのようなものが
飾ってありました。
URLリンク(up2.viploader.net)
シネマライズとはまた違った形で、色々とプッシュを考えているなあ
という印象。
舞台挨拶の時間も、ライズのときより大分長く取られていたし。
#帰りは岩舟にも寄ろうと思っていたのだけど時間の関係で断念……。
以上、連投失礼しました。
14:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 01:47:33 eDPCM0QC
ムック オトナアニメVOL.4 関連記事概要(1/3)
スレリンク(animovie板:387-389番)
387 :超夢銀漢王 :2007/04/09(月) 12:30:56 ID:Y0Fjk3+4
今月発売のオトナアニメに新海監督のロングインタビューが掲載
されています。
以下、簡単に内容まとめました。かなりはしょってますので詳細は
実際に読んで頂いた方が良いですが……。
連投になります。失礼します。
・まず小説スケッチ的なものを10本くらい書いてみてこれをどう作って
お客さんに見せていこうということを考えたときに劇場というものを
意識するタイミングがあって、一人の監督が作ったオムニバス作品を
見せるときに、まとまりがあった方がいいということでつながった
作品にした。
・第一話が一番長くて第三話が一番短いという配分は意識的に決めて
いたわけではない。大元の小説的な文章では第三話が一番長かった。
山崎まさよしの歌を使うとなったときに映像表現としての見せ方が
決まった。
結果的にだが人生の体感時間は幼いときの方が同じ一年でも長く感じる。
そういう圧縮された感じを、曲にあわせてやってみた。
・舞台として東京・栃木・鹿児島が選ばれたのは、まず栃木は東京からの
距離感。中学生にとっては遠く感じるが大人になってみると通勤範囲内
くらいのバランスにしたかった。
種子島は、当初ばらばらの話だったことの名残。ロケットの打ち上げを
帰りに目にするという話が独立してあった。
・三話時点での貴樹は26歳の設定。劇中描写を見ていると分かる仕組。
・非日常的設定は意識的になくそうとしたわけではないが、『ほし』も
『雲』も描いているのは人の心の距離感だったりするので、短い時間で
そのテーマで作ろうとしたとき、日常の設定の作品となった。
ただ超越的なものに憧れる時期というのはあるので、日常の場面として
ロケット打ち上げがあるというのは使えるんじゃないかと思った。
・第三話について、割とリアルなテーマを扱っているので、「初恋の人と
結婚して幸せになりました。めでたし」という結論で果たしていいのか、
というのがあった。作り手である自分も人生の途上で、まだこれから
考え方が変わっていくだろうし、26歳の時点でこうあるべきだ、という
ような結論を出したくなかった。「結論うまく出ないよね?」という
ようなところを見せたかった。
15:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 01:48:43 eDPCM0QC
ムック オトナアニメVOL.4 関連記事概要(2/3)
388 :超夢銀漢王 :2007/04/09(月) 12:34:28 ID:Y0Fjk3+4
・届けたい年齢層は自分と同じくらいの年代を真ん中に。仕事や人間関係を
慣れで回せるようになってきたなかで、ひたすらひたむきにならざるを
得なかった年代というのをもう一度掘り起こしたいという気持ち。
中学生や高校生というのはあまり見る層として想定していない。ただ
全部を受け取れないにしても何かを感じたりすることはあると思う。
そういう捕らえ方をしてもらえるといい。
・作中に言葉を多くした作品にしたい。言葉のリズム、それにリンクした
音楽、映像の気持ちよさを出したい。
「アニメーションで作っているんだからそんなにしゃべらせるな」とも
言われるしもっともだと思うが、そういう作品は他にもあるので、自分は
今回のような作品を見たいし作りたかった。
・キャラデザはキャラ立ちをしないように。例えば赤い髪や赤い服のキャラ
というのは画面が引き締まったり色彩的な気持ち良さはあるが、そこは
ギリギリのバランスで、明里の白いコートぐらいはまだいいかと。貴樹は
茶色のコートにしてしまったが、これだと美術に溶け込んでしまう。
そのあたりの色彩設定が難しいが、それでも背景の中にきちんと存在して
いるような、キャラも含めて背景のような映像にしたかった。
セルも含めて絵になっているというような。
・年表まで作れるような豊かな作品世界が奥にあって作品世界に下りていく
ことで何かを得られる作品が一方であるとしたら、今回の作品は、作品の
方からその人の気持ちの深いところまで入っていってその人のなかにある
体験を気づかせてくれるものにしたいという気持ちがあった。
ある層の人にとって直接的に効果のある作品にしたかった。
・声優は有名無名にこだわらず声そのもので選んでいる。最初のセレクトの
段階から有名声優を抜いているわけではない。
16:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 01:49:33 eDPCM0QC
ムック オトナアニメVOL.4 関連記事概要(3/3)
389 :超夢銀漢王 :2007/04/09(月) 12:38:06 ID:Y0Fjk3+4
・カットから懐かしさを感じてもらえる理由として、一つには実写ではなく
実在の場所から描いた絵だからではないか。記憶は実写のようなリアルな
ものではないので。
全カット写真から描いてるんじゃないかと思われたりもするがそれはカメラ
アングル的に無理。レイアウト能力が必要だし美術スタッフの力も必要。
そこで例えば教室も机と椅子を整然と並べてしまったりするが、実際は
直線的に並んでいるわけはない。そういう部分でバリエーションなり現実味を
持たせようとはしている。
ただパースの問題で高さの違う机をうまく描くというのは難しいので
3DCGでパースの元を作ったりはしている。そういう意味で背景美術に偏執狂
的な手間をかけている作品だとは思うが、それが必要な作品であるとも思う。
・鉄道について、道具的に便利というのはある。全くの他人同士が乗って
運ばれていくとう状況や道具立てが。
思い入れもあってきちんと調べて描くようにはしているがディテールは
よく分かっていない。
高校時代は電車通学だったので車窓から眺める風景と思い出がリンク
しているというのはあるが、スペック的に電車・鉄道が好きというわけ
でもないので、描写で嘘をついたほうが都合のいいところではついている。
・踏み切りもよく出てくるが、道具立てとして踏切を使ったのは多分今回が
はじめて。日常の生活の中で電車が通過することで分断されてしまうという
意味で踏み切りというのはドラマチックな空間。
『ほし』や『雲』の踏み切りは風景として使っていただけでそれほど意識は
していない。
・『Onne more time~』のミュージッククリップの編集は自分で。撮影
しなおしているカットも結構あり。少しだけ新規の作画カットもある。
映画本編を見てから観て欲しい。小学校時代の貴樹と明里が電車で
分断されてしまうんだが、ちゃんと明里が待っていて二人で帰っていく
という編集。映画だと同じ場所で違う展開になっているので映画を観た
人向けに意識して作った。
・できればHD解像度で観て欲しいという気持ちはある。DVDになると情報量が
4/1になってしまって、描き込んでいた映像がつぶれてしまったりとか。
劇場では、情報量としては乗っているがフィルムノイズや輪郭のぼやけも
ある。できれば作ったままの解像度でお客さんに観てもらいたいという
気持ちはある。
ただ良い曲は、CDで聞こうがラジオのノイズまみれで聞こうがいいものは
いいと思うので、それこそ携帯プレイヤーで見てもらってもいいとは思う。
以上です、連投失礼しました。
#別スレ見ながらやってたら思いっきり誤爆した……orz
17:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 01:51:10 eDPCM0QC
2007/4/13 トークショー@シネマライズのレポート(1/4)
ゲスト:杉井ギサブロー
スレリンク(animovie板:539-543番)
539 :超夢銀漢王 :2007/04/14(土) 11:34:55 ID:0EzkDidX
……ブランチの特集……え?あれ?終わり?
それはさておき、昨日のトークイベントの内容、文字起こししてみたんですが
聞いてる間はそういう印象でもなかったのにこうして見るとほとんど
ギサブロー氏が喋ってたんだなあと……orz
というわけであまり新海発言はないんですが、一応貼ってみます。
あと会話が全然つながってないように見えますがこれはギサブロー氏が
かなり突っ走ってたってのもありますが私の解釈が追いついてない部分も
あります……なるべく会話の内容をフラットに記録するようにしてたんですが……。
それと今回、事情により思いっきり会場着が遅れて、途中から聞き始めた
ので、最初の方がすっぽり抜けてますorz。
誰か他に観に行った方が前半の内容埋めてもらえると助かります。
聞き始めたところは、西村氏の作画をギサブロー氏が誉めてて、新海監督に
あれはどんな指示をしたの、ってあたりで監督が「指示の仕方が難しくて
作打ちの時間が一番嫌だった、その辺のスタッフとのやりとりを西村さんに
吸収役でやってもらった」と答えたとこくらい。
ギサブロー(以下ギ)「西村さんはバンドを持ってたりしてその辺の調整が上手いの
かも。彼はちょっと変わっていて、あらしのよるにの作業で忙しい最中なのに
バンドの練習っていって帰っちゃったりして、そのときはムッとしたもんだけど(笑)
その辺感性が変わっているのかも」
西村(以下西)「新海さんとやるときは普通のアニメーションのやり方はやめ
ようと思ってやってる」
18:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 01:53:42 eDPCM0QC
2007/4/13 トークショー@シネマライズのレポート(2/5)
540 名前:超夢銀漢王[sage] 投稿日:2007/04/14(土) 11:36:51 ID:0EzkDidX
ギ「宮崎監督の描く少女のナイーブさっていうのはプロの上手さ。
あの重量感ある動きも含め全て計算づくの表現。
それに対して新海さんの描く少女のナイーブさっていうのは
心情的なもの」
「プロが同じことをやろうとするとあの素朴さが失われてしまう」
西「全カット新海さんが描いてくれる絵コンテがあってそれを生かす
よう作画している」
新「雲の向こうのときは大規模作業だったのでネットを通して作画の
やりとりなどもしていたので、スタッフがノっているかどうかと
いった雰囲気がつかめなかった。
今回はメインスタッフは集まって作業していたので、スタッフの
雰囲気のようなものが分かるのでチームワークで製作している
という感覚があった」
「その中で、とにかく自分で全部に手を入れよう、どこかに自分が
描いた鉛筆の線を残そうという気持ちがあった」
ギ「映像の持つ伝達性というのは音楽に似ていると思う。例えば馬が
走っているという映像は、単に走っているという事象+そこに
情感が込められている。これは映像言語という言葉を使うのだけど
新海さんの作品で考えると、背景というのは普通は状況説明でしか
ないわけなのだけど、例えば今回の雪景色、あれは単なる雪景色
ではなく、あの少年の不安感であるとか、ナイーブさといったものの
表現になっている。
こういった表現というのは、今どんどん減ってきてしまっている。
新海作品というのは、映像のもつ言語性を豊かに使っている。
物語は物語としてあるんだけど、それとは別の何かを伝えている」
「新海さんのアニメ作家としての仕事ということについてだが、
まず、アトムというものがあった(僕等が作ってたんだけど)あれは
テレビを中心とした新しい娯楽の形だったわけです。今の大部分の
アニメというのはその延長にある。そして成熟しすぎてしまっている。
成熟した文化というのは、様式化してしまい鮮度を失う。
僕は常々映画も芸能だ、と言っているのだけど、それは、作り手は
常にフレッシュな芸を提供し続けなければいけないということです。
観る側というのは、様式化されたものに付き合う義理はないんですよ。
そういった意味で作り手にも真剣さが必要。手馴れた作り方では駄目。
そういう、テレビが鮮度を失ってしまっている中で、アニメがどう
なっていくのか、市場としてどう発表していくのか、といった部分を
新海さんのような若い人たちに期待している」
19:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 01:55:24 eDPCM0QC
2007/4/13 トークショー@シネマライズのレポート(3/5)
541 名前:超夢銀漢王[sage] 投稿日:2007/04/14(土) 11:38:05 ID:0EzkDidX
新「そういう意味では僕は常に一作ごとに悩んでしまっているんです。
悩んでいるから結局物語も僕の人生も答えが見つからないようなものに
なってしまって、『観客の皆さんも一緒に考えてください』みたいな
作りになってしまう。
僕は元々ゲームのムービーを作っていたんですが、ほしのこえを
作ったときもムービーを一本作っただけのつもりだったんです。
あと当時、90年代頃にJ文学というものが流行ってたのだけど読んで
みると俺でも書けるじゃんと思ってしまう。
そういったものを合わせて、音楽のようなアニメ、使い古された言葉を
繰り返しているだけなんだけど、5分くらいずっと聞いていると気持ちが
よくなってくるような、小説のような、音楽のようなものを作りたいと
思った。
「よく僕の作品は『アニメとしては~』『映画としては~』あまりよろしく
ない、と言われる。あるいは映画になってない、とか。
ただ作るのにアニメ業界の方の力を借りなくてはやっていけないわけで
そういう意味ではアニメ作品だとも思う。
今後、製作速度を落としてでも一人で作って行った方がいいのか、
それともこういう試みに賛同してくれる人たちとやっていく方が
いいのか、どちらがいいんでしょうね」
ギ「プロというのは、どうしても上手さを競う方向に言ってしまって
感性を競うという方向性はあまりない(西「評価軸が難しいですからね」)
今回の西村君の仕事がとても良かったのは監督のイメージを理屈を
越えて西村君が受け取っているところ。これは音楽をやっているから
だと思う。
僕は最初はこの作品は2,3人の仕事だと思っていたので、メインスタッフ
10人くらいときいて驚いた。人数が増えると、それだけイメージが
散ってしまってまとまらない。西村君が、そこを作画監督として
コントロールしている。
誰でも描いてると上手くはなっていくんだが、そうしたプロの技術の
上手さというのは、感性を伝える役はあまり果たさないものだ。
役者でも、上手い芝居は『して当たり前』なわけで。
今回の西村君の仕事は、プロの技が新海世界を、壊すのではなく
助けている方向に行っているのが素晴らしい」
「新海作品がアニメ文法として違っているという話だが、映画をある
『型』で観ようとするとそうなってしまう。
この映画の「切なさ」というのは、ムードなんです。音楽を聴いて
切ない、と感じるのは理屈じゃない。そういった、理屈を越えた切なさ
が、この映画にもある。だからこの映画を理詰めで解釈しようとすると
きっと分からなくなってしまうんです。
こういう作家は、(映画の世界に)踏み込んで行くと映画性が変わって
しまう。踏み込むというのは、かけるお金が変わったりといったこと
ですが、そうすると作品世界を維持するのが難しくなる。
例えば今10人で作っているのが50人になった途端に、スケールアップで
自分の世界が壊れてしまうもの。その辺をどう押さえて行くか、という
のが難しい」
新「その、どう押さえて行くかというのが自分でもまだ分かっていない。
もし、自分一人でやるとしたら、自分は絵そのものにもっと踏み込んで
行くと思う」
20:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 01:56:23 eDPCM0QC
2007/4/13 トークショー@シネマライズのレポート(4/5)
542 名前:超夢銀漢王[sage] 投稿日:2007/04/14(土) 11:39:25 ID:0EzkDidX
ギ「新海監督らしさというのは物語の構成だと思う。
例えば第三話で、『自分が振り向いたら彼女も振り向く』って言ってて
そのあと電車がやってきて、通り過ぎたあと彼女はいない、ってある
でしょう。あれだけだと、『あれは結局何が言いたいの?』って
なっちゃうんですよ。
この『切なさ』を文学で考えると、『もっと行動起こさないから駄目
なんじゃないか』とかそういう話になるんだけど。
だからあの『切なさ』が何で切ないと感じるのかが分からない。でも
『切なさ』は残るんです。
もう一歩行くと、生々しい人間のドラマになっていくんですがそうは
していない。だから『音楽のような』切なさ」
新「僕はこの作品を『自分の気持ちを乗せるための入れ物』みたいにしたい
と思って作った。観た人が、自分の気持ちを当てはめるような余白を
作っておくというか」
ギ「僕は常々、映画論というのはフィルム論(物語論)と作家論ばかりに
なってしまっていると思っている。話の内容について語ればそれは
物語論だし、作家性について語るとそれは監督の話。でも映画を語ろうと
するとそれでは抜けている部分がある。
映画というのは1カット1カットが目の前から消えたあと、観客の中に
記憶として残るんですが、そこに自分の中の気持ちを埋めるという
特性がある。
一方で説明的な映画というものがあるとしたら、もう一方に、観た
観客の中で完成してもらう映画というのもあるんです。
新海さんの作り方は後者になると思う。
自分の映画の話だが、あらしのよるにのラストカットで、ガブとメイが
月を見上げて終わるんだけど、あのあとガブとメイはどうなるの?と
よく聞かれるんだが『それはガブとメイに聞いてもらわないと分から
ないよ』と言っちゃうんですね。その辺は観た人が作ってくれれば
いいなとオマカセしてしまっているんです。
ただ、そういう解釈の余地を残すことで逆に欲求不満になってしまう
映画というのもある。
そういう、答えをはっきり出さないことで哲学的な作品にしている
ものもあるが、僕はそういうのよりも、『なんだかわかんないけど
心地良かったな』って思える作品の方が好き。
映画というのは、観客が埋める部分を残しておかないと。作り手が
100%完成させるものじゃない」
新「次の作品はどうするのかはよく聞かれるんですが、先週も九州で
舞台挨拶があって、そのあと温泉につかってずっと考えてたんですが
もう開き直ることにした。まだこの作品が公開されて一ヵ月半なわけで
これから手探りで考えていく段階だと思う」
21:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 01:57:22 eDPCM0QC
2007/4/13 トークショー@シネマライズのレポート(5/5)
543 名前:超夢銀漢王[sage] 投稿日:2007/04/14(土) 11:42:40 ID:0EzkDidX
以上、連投失礼しました。
全体的に
・『あらしのよるに』でもスタッフ参加した西村氏の、新海作品
への作画面での貢献度
・新海作品と音楽の類似性。感動を与えているのがストーリーとは
また別の何かであり、ストーリーだけ理詰めで考えていっても
作品から伝わる「切なさ」を説明しきれない。
といったあたりが論点だったと思います。
これまで背景は語られてましたがキャラ作画、演技や画面とのマッチングに
ついてはあまり語られてなかったので、その辺に視点が行くのは(まあ、
西村氏と知り合いだったというのもあるだろうけど)面白い視点だったかと。
踏み切りのあたりのシーン分析とか映画論のあたりの、実際のフィルムと
それを観て自分の中で組み立てたものの違いといった話は、もう少し
的確な表現されていたと思うんですが私の方で受け止め切れてなくて
伝わりにくいかも知れません、すみません。
しかしアニメージュの「アニメでお茶を」のコーナーで、雲のときも
今回も新海作品を賞賛してたギサブロー氏との対談だったというのに
遅刻してしまったのが悔やまれすぎるorz
日本アニメの黎明期から活躍してる大人物とは思えないほどの穏やかな
語り口と分かりやすい分析、そして映像作品への並ならぬ思い入れが
伝わってきました。
22:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 01:58:18 eDPCM0QC
2007/4/18 ティーチイン@シネマライズのレポート(1/5)
スレリンク(animovie板:677-681番)
677 名前:超夢銀漢王:2007/04/19(木) 00:35:44 ID:H824fBxA
どうも、毎度すみませんが今日のトークイベントのQ&Aまとめましたので
失礼して投稿させて頂きます。
しかし私は前から5列目くらいにいたから22時前には劇場出られたけど、
後ろの方の人とか何時ごろまでかかったんだろうか……>サイン会
・世界が美しいと感じるようになったのはいつごろから?
⇒働き始めてから。
ゲーム会社はハードな仕事で、毎朝起きるたびに気持ちが悪く
なるくらいだったが、それでも五年間通った武蔵野線での通勤時間、
車窓から見える風景は綺麗だなと思っていた。それがきっかけ。
・雲や電車の描写が特徴的だが、思い入れがある?
⇒思い入れはあると思う。
雲については、中1だったか中2だったかくらいにラピュタを観て、
劇中の雲の描写がすごいと思った。それで改めて現実の雲を見たら
映画より綺麗だと感じた。
電車については、上にある武蔵野線と、高校時代通学に使っていた
電車の影響。当時帰りに友達とかは車内でマンガを読んだりしていたが
自分はマンガを読むのが勿体ないくらい電車からの風景が好きだった。
・コスモノウトの意味は?
⇒ロシア語で「宇宙飛行士」
高校生のとき「2011年宇宙の旅」を読んで、「コスモノウト・
レオノフ号」の名前がかっこいいなあと思った。
今回、二話のタイトルは「宇宙飛行士」にしようと思っていたが、
横文字を使いたいなと思い、「アストロノウト」だと普通過ぎるので
この言葉を使った。
「ほしのこえ」でも使っている。
・第二話で、貴樹は花苗の気持ちに気がついていた?
⇒本来は観た人の中でそれぞれに結論付けてもらえばいいと思うが、
作っているときは「半ば気づいていたけどどうしようもなかった。
ああいう風にしか振舞えなかった」というつもりで作った。
・学生時代に打ち込んでいたことは?
⇒小学校のときはスピードスケート。凍った湖で滑っていた。
中学校のときは、まず初恋が中学生のときだったので初恋が
印象深いといえば印象深い。
また男子バレー部の部長もやっていたのでバレーも打ち込んでいた。
ただそういった中で一番大きいのはパソコン。当時は8ビットPCで、
MZ2000を使っていた。MZはグリーンディスプレイで音も一音しか
出ないがそれでもすごく面白かった。
方眼紙から座標を打ち込んで絵を描いたり、カタカナで文章を
作ったり1音でBGMをつけたりして、絵本のようなものを作っていた。
高校のときは弓道部。
大学では、児童文学研究会というところにいたが、本当は
イーハトーブの研究をするサークルだったのだが自分は一人で
絵が飛び出る絵本を作ったりしていた。
23:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 01:59:21 eDPCM0QC
2007/4/18 ティーチイン@シネマライズのレポート(2/5)
678 名前:超夢銀漢王:2007/04/19(木) 00:36:50 ID:H824fBxA
・パンフの小説で、3話が三人称になっているが、1話2話と違うのは何故?
⇒ダ・ヴィンチでの連載小説は、1話は一人称で書いている。
2話も花苗の一人称になる予定。
これは映画もそれで統一するつもりだったが、2話は一部貴樹の
モノローグが入っていて、人称がぶれている。
一人称は当然ながら本人が知らないことは書けない。映画では
そこはカットの切り替えなどで表現できるのだが小説はそうはいかない。
3話は、どうしてもそれぞれの人物がそのときどうしていたのか、
という神の視点で書かなければいけないので三人称になる予定。
・初期作品では名前がカタカナだったのが、今作では「貴樹」「明里」
など漢字になっているのは?
⇒なんとなくといえばなんとなくだが、
今名前をつけようとすると漢字のイメージがわく。
これは振り返ってみると、当時のアニメもそんな感じで、エヴァ
などは漢字姓+カタカナ名前だったし、
あとは人の名前をカタカナで書くことでちょっと人格を剥奪した
ような雰囲気にすることが、サブカル界で当時流行っていた。
逆に今は自然に漢字の名前が浮かんでくる。
・3人のヒロインのうち一番思い入れがあるのは?
⇒みんなもちろん愛情をもって書いているが、やはり明里かな。
1話は貴樹が当時を回想しているような視点でも書いているのだが
自分の中学時代を振り返っても、初恋についての思い入れというのは
あるけれども具体的にその子のどこが好きだったか、という感情じゃ
ない。
先日のギサブロー監督との対談でも話したが、物語を観る人の
感情の入れ物のようにしたいと思っているので、そうした場合、
明里というのは劇中で描かれている以外の色んな性格がある、と
思えるようにも描いている。そういう謎の多い子が好きなのかも。
24:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 02:00:18 eDPCM0QC
2007/4/18 ティーチイン@シネマライズのレポート(3/5)
679 名前:超夢銀漢王:2007/04/19(木) 00:38:09 ID:H824fBxA
・2話の冒頭のシーンはどういう意味が?
⇒あれは貴樹の夢だろうなと思っている。
横にいる髪の長い女の子は明里。
あれは、近くにいるものと遠くにいるものの観方を学びつつある
貴樹の心象イメージを表現したつもり。
星のようにすごく遠いものに対する憧れと、
小学校時代好きだった女の子が隣にいるというのを同時に
意識できるようになってきている。
・チョビとミミについてはどういう思い入れが?
チョビは大学時代に友人から預かっていたことのある猫。
うんちがちょびっとしか出ないからチョビ。
ミミについてはよく覚えてない。
・3話で、作中で季節が冬から春に移り変わっているが、最後に
貴樹が笑えるようになったのは何かあったから?
⇒冬から春にかけて、何か劇的なことがあって笑えるようになったか
というと、そういうわけじゃない。
現実を考えたとき、自分の場合、つらいことがあってから劇的な
ことがあって気持ちが上向きになる、というようなことはあまり
なくて、つらい時期に気持ちを少しずつ整理することで、気づくと
ふと笑えるようになっている。
そういう、何か特別なことがあるわけではないけど少しでも自分の
気持ちを整理することで気分を上向きにできるのでは……という描写。
・遠距離恋愛の結果、結局結ばれないという話を描く理由は?
⇒Yahoo動画のインタビューでは答えたのだが、恋愛には色々な
段階があると思っている。
近くにいても離れて感じることもあるし、どっちかはすごく
好きだけどどっちかはそうでもないとか、相思相愛でも気持ちの
レベルが違うとか、気持ちが釣り合ってないことが多い。
そういうときは、思ったような反応が返ってこなくて怒ったり
泣いたり、といったことになるのだが、そういう気持ちが対等で
ないときこそ、色々気づくことがあるものだと思う。
二人が偶然再会して上手くいった……というような奇跡を描く
よりも、なぜ上手く行かなかったのかを振り返るような物語を
描きたかった。
気持ちが釣り合ってないことが必ずしも不幸だとは思わないし、
生きていればいつかまた気持ちが通い合うことがあるかも知れない。
僕自身の恋愛が上手くいかないからじゃないかとも言われるが
もしかしたらそういうことがないとは言えないけど、意識して
いるわけではない。
25:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 02:01:21 eDPCM0QC
2007/4/18 ティーチイン@シネマライズのレポート(4/5)
680 名前:超夢銀漢王:2007/04/19(木) 00:40:14 ID:H824fBxA
・3話の冒頭で、ビルの谷間を2羽の鳥がじゃれあうような描写があるが
⇒特に意図を持ってやっているわけではない
ここに限らず、作っているときに全ての描写に言語化された
意味をつけているかというと、そんなことはない。
例えば小説の1話で、貴樹の意識が鳥になって明里の元へ飛んで
いくというシーンがあるが、あれは映画を作っているときは、ここ
まで日常の断片でつなげてきたのでこの辺で気持ちのいいシーンを
……というような時間軸的な設計で持ってきているのだが、それを
小説化するときに、どういう意味があるか、と考えた。そうして、
「これは夢の中で会おうとしていたんだ」と思った。
そのように意味がある部分とない部分というのはあって、正直に
いうと過剰に考えて作っているわけではない。
・町の描写をするとき新宿が出ることが多いが新宿好きなんですか?
⇒好きです。
今でも近くに住んでいるし。シネマライズからも歩いて20~30分
のところなのだけど。
昔は田舎にずっと住んでいて、そのときのイメージで一番東京
らしいところは?というと、個人的には西新宿のあたりだった。
あのあたりは都市計画的には失敗しているらしくて、昼間とかは
サラリーマンがぽつりぽつりいるだけなのだけど、そういう光景も
含めて好き。
・何でこの歌を選んだのか
⇒この映画のために書き下ろされた曲~とかではなく、ある程度
発表されてから時間のたっている、みんなの知っている曲に
したかった。
そういう意味では「なごり雪」とかも候補にあった。
それは、歌自体が観る人の気持ちを乗せられる受け皿になれば
いいという思いと、観る人がその曲に元々何かしらのイメージを
持っていれば、実際の映像に何かプラスされることで映画自体の
体験が豊かになるかも知れないと感じたから。
・小山雪まつりは誰の発案?
⇒小山雪まつりというのがないのはもちろん知っています。
あれは自分の発案だったのだけど、両毛線・宇都宮線ユーザの
思いを大事にするのと、この土地を知らない人が観たときに
「雪まつりがあるくらいすごい豪雪地帯なんだ」という印象を与える
ことを重視するのとどちらがいいかと思いながらなんとなくコンテに
描いていたら、スタッフがそのまま描いちゃって、「あ、いいんじゃない」
と思って使ってしまった。
26:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 02:03:59 eDPCM0QC
2007/4/18 ティーチイン@シネマライズのレポート(5/5)
681 名前:超夢銀漢王:2007/04/19(木) 00:49:48 ID:H824fBxA
以上です。
#何連投になるか書くの忘れてた……orz
既出な話題も多かったけど、初恋云々の話題とか3話での貴樹の気持ちの
変化、気持ちが釣り合ってないときほど色々気づくということ、小山雪祭り
あたりの話題は目新しくて良かったかも。
MZ2000の話題も私は初耳だったのだけどどこかで既出かな。
質問によっては一言で回答終わっちゃうところを監督が色々話題を膨らませて
くれたりして良かったです(相変わらずそのあたりはサービスがいいので…)。
私はサインはこの映画がきっかけで読んだ「草の竪琴」にしてもらいました。
あ、今観てて気づいた、一つ書き落としてますがサントラは発売されるのか
って質問で、DVDのおまけになるか単体で出るかはまだはっきりしないが
発売予定はある、とのこと。
あと遅レスですみませんが、
>>554
フォローありがとうです、助かりました。
#やっぱり目立っちゃってたか……申し訳ないorz
※554さんのレス
前半部分と言ってもほんの少しだけで
後の重要な所はレポに載ってます。
確か映画の自体の感想については
アニメージュに載ってるからそっち見てくれと言ってた。
兎も角ギサブローさんが最初から話しっぱなし。
ところでレポのあの部分で
入ってきたのは一人しかいなかったぞ(笑)
スゴい慌てたのでよく覚えてる。
27:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 02:04:55 eDPCM0QC
2007/4/20 ティーチイン@シネマライズのレポート(1/5)
スレリンク(animovie板:741-744番)
741 名前:超夢銀漢王:2007/04/21(土) 02:56:06 ID:lpMaT1J2
うぐぐ……今日に限って中央線中心に都内のダイヤ乱れまくりで
結局家に着いたのが2時近く……orz
ということで今日もティーチインに行って来たのでレポします。
上にもちょっとあるけど今日は完全に満席。初日以来じゃないかなあ。
18日よりも挙手率が高くて、選ばれるまでには結構激戦でした。
結局手を挙げていた人の1/4くらいしか質問できなかったんじゃないかな。
毎度のことながら連投失礼します。
・この作品を作ることが必要だったというのはどういう
気持ちを指しているのか?
⇒舞台挨拶ではいつも「この作品が必要だと思って作った」と
言っているが、そのことについてはっきりした言語化した
理由はなくてどちらかというと感覚的なもの。
ほしのこえから数えて3作目となる今作を作るにあたり、既に
社会人となってから10年以上たっていて、仕事については
ある程度こなせるようになってきていたが、それでいいのか?
という気持ちがあった。
それは例えば仕事以外でも、誰かと会う約束をしていても
多少遅れるくらいであれば携帯で連絡をつけて良しとしてしまう。
でも昔は、5分遅刻するにも罪悪感を感じていた時期があった。
そのように、何事についても浮き沈みが少なく安定した生き方
をするようになって、もちろん作品作りというのは安定した
状態でないとできないが、このまま何でも簡単にこなして
しまっていていいのか、ちょっとしたことで簡単に気持ちが
浮き沈みしていた頃のことを残しておきたい、という思いが
あって作った。
・貴樹と明里の恋が実らなかった原因は?
⇒一言で言ってしまえば親の転勤というどうしようもない力で
北関東と鹿児島に離れてしまったことが原因。
それは仕方のないことで、初恋に囚われ過ぎていても二人とも
成長できないし、二人もそれぞれの土地、それぞれの学校に
適応しようとしていく過程で段々と関係が切れていったのだと
思う。
過去の思いを持ち続けるか、それぞれの場所で生きていく
ことを選ぶかのトレードオフだったのではないか。
ちょっとしたことの積み重ねで関係が終わってしまうというのは
実際にもよくあることだと思う。今回はその「実際にありそうな
こと」を描きたかった。
28:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 02:05:59 eDPCM0QC
2007/4/20 ティーチイン@シネマライズのレポート(2/5)
742 名前:超夢銀漢王:2007/04/21(土) 02:57:45 ID:lpMaT1J2
・この歌を選んだ理由
⇒山崎まさよしの歌を使いたいということになったのは3話の
脚本を書いている途中で、だから3話のコンテはあの歌を
前提として描いている。
理由としては、誰もが知っている歌にしたかったから。
歌詞が抽象的だが普遍的な感情を載せやすいというのと、
個々人の思い出を引き出してくれる効果があるから。
・種子島を舞台に選んだ理由は
⇒ロケットの打ち上げ場があるから。
ロケット打ち上げを通して、同じものを観ているのに違う
場所を見ているということを描きたかった。
2話はプロットを書いてから実際にロケハンに行ったが、
実際の種子島は電車が走っていなかったり映画館がなかったり
学校指定のスーパーカブで登校していたりと、想像していた
のと色々違っていて驚いた。
・第一話の冒頭の桜並木が、第三話で工事現場になっている理由は?
⇒あれは端的に時間の流れを表現したかったということ。
あの場所は参宮橋の近くで、実際に製作を始めた頃は雑木林
だったのが公園になってしまった。そのことをフィルムに反映
させたかったというのもある。
・新海監督自身は文系?理系?
⇒自分は完全な文系。
今すらすらと質問に答えているように見えるのも、舞台挨拶で
何度も話していることだから。
文系だからこそ、ロケットとかコンピュータとか、理系的な
ものへの憧れがある。
・これまでの三作は全て同一世界の話?
⇒同一世界ではないと思う。
三作の中では今回が一番現実に近い。
ただ現実とずれている部分もあって、その一つが第2話のロケット。
あれは、あの時期にロケット打ち上げがあったかというのは一応
調べたのだがさだかではなかった。
ただH2ロケットでは太陽系外探査機は打ち上げられないので、
あの部分はフィクション。
29:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 02:06:58 eDPCM0QC
2007/4/20 ティーチイン@シネマライズのレポート(3/5)
743 名前:超夢銀漢王:2007/04/21(土) 02:59:30 ID:lpMaT1J2
・1話のキスシーンで顔が描かれてない理由は?
⇒コンテの時点から描いていない。
アニメとしては省略の技法というのは一般的で、先日対談をした
ギサブローさんの「タッチ」でもキスシーンでは顔は省略されて
いた気がする。
ディティールを描かないことで、いやらしさがなくなるとかいう
理由はあるが、本当のところは言語化が難しくて説明できない。
・貴樹の部活がサッカーから弓道になった理由は?
⇒種子島に馴染もうとしつつ、遠くのもの(例えばロケットであったり
遠くにいる明里であったり)に憧れる貴樹の、遠くを見るまなざしを
弓を引く姿を通して描きたかった。
あとは自分が高校のとき弓道をやっていたからというのもある。
・日本では男性ファンが多い理由は?(中国や韓国では女性ファンが多い)
⇒これは希望的観測なんですが、日本の女性はシャイなので中々
「ファンです!」と言い出せないのではないかと……(笑)
韓国とかに行くと、1クラス分くらいの女の子が「ファンです!」
って言ってきてくれるんですけど。
なので、皆さんも知り合いの女性に宣伝していただけるとw
・音楽の天門氏とはどれくらい打ち合わせをしているか
⇒天門さんはゲーム会社の先輩だったのだが、当時から自分が
色々と曲についてコメントするのを汲んでくれた。
そんな天門さんの仕事のやり方が好きだったので、個人製作を
することになったときも曲作りをお願いした。
実際製作に入ると一年半くらいひたすら絵に打ち込むことになる
ので音楽関係のやりとりはメールが中心。
重要な部分は家に来てもらって打ち合わせするが、そういう打ち
合わせは大体7回くらいしかやっていない。
それも作品を経るごとに段々少なくなってきている。
それは、天門さんがこちらの気持ちを汲んでくれるようになって
きているからだと思う。
今は映像に合わせて曲を作ってもらっているが、いずれは天門
さんの曲に合わせた絵を作るようなこともしてみたい。
30:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 02:08:24 eDPCM0QC
2007/4/20 ティーチイン@シネマライズのレポート(4/4)
744 名前:超夢銀漢王:2007/04/21(土) 03:10:34 ID:lpMaT1J2
以上です。連投失礼しました。
今回は目新しい話はあまりなかったですかね。二人の恋が実らなかった
原因のところで、監督の中では貴樹も一応は気持ちにけりをつけていた
っぽいようなニュアンスがあったのがちょと意外なくらいか。あと女性ファン
については、監督……w
これで東京のイベントは一通り終わりかな(ライズのトリ日は監督来るのかなあ?)。
明日は北海道で舞台挨拶のはずなのに監督も遅くまで大変だと思った。
あと、CWの人が最後に「ライズでの公演は来週で終わりだけれども
近いうちにまた上映のお知らせができるかも」と言っていたので、トリウッド
上映決まったかな?と思ったり。
本当は質問したいこともあったんだけど残念ながら当ててもらえなかった……orz
まあ、最後に「今日お答えできなかった質問についてもメール頂ければ
時間はかかりますがお答えしたいと思いますので……」と言ってました。
31:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 02:09:25 eDPCM0QC
2007/5/3 水戸テアトル舞台挨拶レポート(1/2)
スレリンク(animovie板:115-116番)
115 名前:超夢銀漢王:2007/05/09(水) 02:54:32 ID:RAOfxIMb
今月のアニメージュ、ギサブローのアニメでお茶を、のコーナーで
先日のシネマライズでの新海監督とのトークイベントの様子がレポ
されてました。
さすがにプロがまとめているだけあって私のテキトーな文章より数段
分かりやすくなってました。
と、これだけでもなんなので、5/3に水戸で行われた新海監督&西村氏の
舞台挨拶の様子を簡単にまとめました。
既出な話題も多いですが……。
(以下、新:新海監督、西:西村氏)
新「水戸に来たのはこれが初めて。水戸で自作が上映されるのも
初めてなので嬉しい。これまで行った劇場で駅から一番近かった」
西「同じく水戸は初めてだが西友は昔よく利用していたのでなんとなく
安心する」
新「昨年のGWは全く記憶にない。記憶にないということは多分制作
作業中だったんだと思う」
新「今回、制作開始までかなり時間をかけた。
渋谷の自宅で最初は西村さんと、後からは馬島さんなども交えて
3,4ヶ月かけて試行錯誤を行った」
西「おかげで1カット1カットが充実したものになった。
打ち合わせは終始和やかなムードだった」
新「猫のサユリがみんなの周りを歩き回っていたおかげで雰囲気が
和んだのかも」
丁度同じ劇場で上映していたドラえもんとクレヨンしんちゃんにも
西村氏が参加していることについて
西「秒速が終わった頃、丁度ドラえもんの作業が佳境に。
クレしんについては、秒速にも参加されていた某アニメーターさんが
抜けてしまったのでその穴埋めに」
新「前作は初めて大人数で作る作品だったので手探りでようやく完成
したという感じだった。
なので、今回はみんな同じ場所に集まってじっくり作りたいという
思いがあった。
種子島にも、自分はトータルで一ヶ月近くいたがスタッフにも
一緒に行ってもらったし、スタジオでの作業中は西村さんの奥様も
スタジオに遊びにいらっしゃったりしたことがあった」
西「合宿みたいな雰囲気だった。
丹治さんが料理が得意で、週末はみんなで料理を作ったり……と
いったこともしていた」
32:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 02:10:24 eDPCM0QC
2007/5/3 水戸テアトル舞台挨拶レポート(2/2)
116 名前:超夢銀漢王:2007/05/09(水) 03:07:50 ID:RAOfxIMb
ラストはバッドエンド?
新「自分としてはものすごく幸せでも、ものすごく不幸せでもないと
思っている。
頂いた感想などでバッドエンドという表現がされていたりして、
ゲームみたいな感覚で捉えられているのかな、と思ったりした。
作者自身が説明してしまうのはちょっと興ざめなのだが、映画と
いうのは、言葉では説明しきれない部分を63分の映像に詰め込んで
いる。そしてまた、そうした言葉では説明しきれないことの集積で
人生はできているのだと思っている。
それは例えばものすごく好きだった人と、決定的な要因がないのに
なぜか別れてしまったり疎遠になってしまったりするようなこと
かも知れない。
この映画でいえば、過去の別れが貴樹に暗い影を落としているか
というと、そんなことはない。
美しい思い出は彼のこれからの人生を照らすことになると思っている」
西「絵コンテを最初に見せて頂いたときから、監督のそうした思いは
盛り込まれているのを感じた。
激しいアクションのあるアニメーションでは描けないような部分を
描くことができた。
感情のちょっとしたことも相談しながら作っていくことができたのは
良かった。例えばちらっと見える笑顔の間が、これくらいの長さで
いいのか、といったことなど」
以上です。
あと、今回サイン会のときに以前から気になってたこととして、特に2話とかで
特徴的な影の塗り方、二段影をつけるときに濃い影の輪郭をなぞるような
形で塗る手法について、誰の発案なのかってのを聞いてみました。
まあ結論からいうと新海監督の発案とのこと。「こういう塗り方をやってみたいとは
思っていたのだけど、いざやってみるとフォトショップで一枚一枚塗っていくので
非常に大変(実際は学生のバイトの方にやってもらっていたそうだけど)。次回も
できるかどうかは分からない……」と言ってました。
ちょっと他のアニメとかでは見ない独特の手法だと感じてたんで、何かヒントに
したものがあるのかなと思ったのだけどそこまでは聞けず。
あと、今月半ばから来月半ばにかけて神奈川・東京での上映館が増えるけど
舞台挨拶の予定とかありますか?と聞いてみたところ今のところは難しいかも
……とのこと。そこを是非とも、とお願いはしてきたのですが。
西村氏には今回のキャラ絵は割と自分の絵柄が入っているのか、そうだとしたら
影響を受けた作家さんとかいるのか……といったことを質問してみたのだけど、
今回の絵柄は完全に監督の絵柄に合わせたとのこと。ただそれでも、自分が
描いていく上で多少描きやすく、自分の絵になってきている部分はあるそうで。
西村氏自身は名劇の終わり頃の作品に携わっていたそうなので、本来の絵柄は
ああいった柔らかい絵柄ということでした。
また機会があればああいう絵柄の作品にも関わりたいが現状はジブリくらいしか
……と言ってました。
なんか最後の方はチラ裏的でスマソ。長文失礼。
33:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 02:11:24 eDPCM0QC
2007/5/19 TOHOシネマズららぽーと横浜舞台挨拶レポート(1/2)
スレリンク(animovie板:260-261番)
260 名前:超夢銀漢王:2007/05/19(土) 17:52:20 ID:y880KVuo
毎度毎度でアレなんですけど、横浜舞台挨拶行ってきましたので
簡単にレポートを。
といっても今回トーク自体は短めだったのと既出の話題が多かった
ので、トピックとしては、地元がらみの話題で
・西村氏は川崎が地元らしいので神奈川は馴染みがある。
・新海監督は自分では東京に住んでいても横浜にはあまり馴染みが
なかったと思っていたのだが、今日来る途中、東横線から菊名で
乗り換えたときに、大学時代クラスメイトの女の子がそのあたり
にいてよく遊びに行っていたことを思い出したとのこと。
ガールフレンドといったことではなく、単にクラスメイトの子
だったのだが、本を読むのがすごく好きな人で、俳句同好会と
いうのに入っていて、監督も誘われて慣れない俳句を作ったり
していたそうで。
また他の人が読まないような本を色々と読んでいたので、よく
借りたりした、他の人がやっているから・いないからという
ことではなく、自分自身が思ったことをやればいいんだという
姿勢のようなものを学んだ気がする、そういった10代後半の
悩みはこの作品にも出てくるので、そういう意味では作品にも
関係しているかも。
といったあたりが面白かったです(監督のカポーティ好きの原点は
このあたり?)。
私は13:00の回だったんですが客の入りは6~7割くらい、そのうち
初見ということで手を上げていたのは半分くらいだったようでした。
司会の人が今日は山形と福島も公開初日だと言っていたのですが、
自分で「是非神奈川でも」とか言っといてアレですけどそちらで
舞台挨拶してあげた方が喜ばれたのでは……。
34:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 02:14:05 EtXOench
2007/5/19 TOHOシネマズららぽーと横浜舞台挨拶レポート(2/2)
261 名前:超夢銀漢王:2007/05/19(土) 17:53:18 ID:y880KVuo
おまけ。
サイン会で並んでるときにcwの人が話しかけてきたので少し
話してたのだけど、どうも拡大上映の話は当初から予定されて
いたそうで。
ただ劇場同士の契約とかの関係でオープンには出来なかったのだとか。
来月からライズXでHD版上映始まるけど、劇場が小さくて30席?
くらいしかなくて最初は結構混むかも、と言ってました。
DVDについて聞いてみたけど発売予定はまだオフレコ……てことで
聞けずじまい。そう遠くないうちにとは言ってましたけど。
サイン頂くとき、監督に三話で原画にクレジットされていた
細田直人氏のことを聞いてみたんですけど「雲~」のときに
スタッフの紹介で参加して頂くことになったとか。
今回は3カットくらい描いているそうで、ベランダにいる明里が
部屋を振り返るところ(髪がふわっと動く)と、回想場面(?)で
貴樹が草原に立っているセーラー服の少女(明里)を一瞬見かける
ところがそうとのこと(あと一つは聞けず)。
監督曰く「ほんとはもっと描いて頂きたかったんですけど
とてもお忙しい方なので……」とのこと(まあ昨年もSHUFFLE!とか
メインで参加してる作品たくさんあったし……)。
自分でも細田氏参加パート気になっていたのだけど私の作画眼じゃ
全く判別できなかったので教えてもらえたのは良かったです。
西村氏とは以前聞いた名劇絡みの話で、レミや劇場版フランダース
に参加されていたと教えてもらいました(日アニに机を借りては
いたけどフリーでだったらしい)。
今回はこんなところです。毎度ながら長文失礼しました。
35:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 02:15:05 EtXOench
2007/5/26 キネカ大森舞台挨拶レポート(1)
スレリンク(animovie板:364番)
364 名前:超夢銀漢王:2007/05/26(土) 23:25:40 ID:g3EZNeKP
今日は大森での舞台挨拶ということで行ってきました。
最近トークの内容もあまり目新しくなかったのでレポはいらないかな……と
思っていたのですが、今回SICAFでの話題があったりしたのでそのあたりの話を。
新:新海監督、西:西村氏です
新「SICAFに行くのは2回目だった」
西「自分は初めてだった。韓国自体行くのもはじめて。
新海作品は韓国だと女性ファンがすごく多くて反応も積極的というのは
半分信用してなかったのだけど、今回実際行ってみて納得した。
声をかけてくれるお客さんに対して言葉が通じなくて反応できないのがもどかしかった」
新「雑誌のインタビューなども何誌か受けたが、大体日本の雑誌やお客さん
から頂くような質問と同じような内容で、答えているうちに通訳の方でも
答えられるようになってしまったんじゃないかと思った。
ただ印象的なこととして、韓国での新海作品のファンコミュニティというものが
あるらしく、嘘か本当か3000人くらいいる会員の中から代表に選ばれた
一人の少年からインタビューを受けた。ちょっと緊張しながらも色々質問
してくれて楽しかった。
あとあちらで水野晴朗さんにお会いした。どこまで本気か分からないが
『シベリア超特急をアニメ化するとしたら君しかいない』といわれた(笑)
それからやはりイベントに来ていた細田守監督とお話をする機会もあった。
また西村さんの後輩で今回原画を手伝ってもらった文さんが、今は結婚
してソウルにいるのだが、ソウルでお会いすることができた」
西「(キネカ大森について)実は20年前に紅い眼鏡を観に来たことがある。
廊下に出たらポスターが一面に貼ってあってまだ映画の中にいるような
感覚を覚えた」
新「(DVDについて)公式ではなぜか未発表なんですが7/19に発売。
韓国から帰ってきて空港に着いたらプロデューサから電話があって
『Amazonで一位になったよ』と言われて、いかにAmazonが偏った客層
なのか分かるなあと(笑)」
あとは作品に関しての話で既出の話題なんで省略。
お客さんの入りは、横浜より小さい箱なんで直接比較しても仕方ないかも
知れませんが満席(立ち見あり)。初見の人はという質問には8~9割の方が
手を上げていましたね。監督もちょっと驚いていました。
細田監督との会話の内容についてサインもらうときに聞いてみたのですが、
「僕が時かけをまだ観ていなくて細田さんもおそらくこの作品を観ておられ
ないので、あまり具体的なお話はできず挨拶程度でした」とのこと。
「一緒にいた時かけのプロデューサさんは元ニュータイプ誌の編集長さん
なので多分観てくださってると思うんですが……」だそうで。
ただ、細田監督に関しては「いかにも監督!っていうオーラをまとっている
方ですごいなあと思った、自分が監督らしくないとよく言われるので…(笑)」
と言っていました。
時かけと秒速がよくネットで一緒に話題にあがることについては御存知の模様。
以上です。毎度ながら長文失礼しました。
36:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 02:16:09 EtXOench
2007/6/2 シネマテークたかさき舞台挨拶レポート(1)
スレリンク(animovie板:485番)
485 名前:超夢銀漢王:2007/06/11(月) 04:42:05 ID:QUmzWEiq
先週末、先々週末はそれぞれ高崎、川崎で初日舞台挨拶があったので、まとめて
簡単にレポします。
毎度毎度ですみません。
高崎はなぜか劇場のおじさんがMC役。こういう機会が多いのか妙にノリノリ。
「2年ぶりですが監督お変わりないですね」「今日は地元群馬だけじゃなく
仙台や富山、長野からもお客様がいらしてるんですよ」とか終始この
おじさんのペース。
-夕焼けの表現がとても良かったですが。
新「背景は全部一人で描いているわけではないので、各スタッフがもっている
夕焼けのイメージが表れていると思う。
監督の仕事として、統一感を出すために手を入れるがやはり描いている一人
一人のイメージの方が強いと思う」
新「制作の方法論はまだまだ手探り状態。商業アニメーションとして量産体制
にしていくべきかどうかまだ迷っている。画面の組み立てなどもまだ固まって
いない。今はアニメーションはたくさんあるので、自分たちなりの画面の作り方、
自分たちならではの話を作っていきたい」
-劇場側の立場としてはこの作品をどう上映して行こうかと考える過程で
自分たちも一緒に作品に携わってきたような感覚が出てくる。
新「劇場というのは直接観てくれた方と触れ合うことができる場で、それは
まず劇場の方、そしてもちろん観客の皆さん。こういうメディアというのは
他にあまりない。なので、劇場作品というのは作るのは大変で一本作り終わる
たびにしばらくはやりたくないと思うのだけど、そのうちすぐにまた作りたく
なってしまう」
あとは毎度おなじみのような話題でしたね。
客の入りは満席(立ち見あり)で、初めて観るという人が8割以上。
37:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 02:17:11 EtXOench
2007/6/9 TOHOシネマズ川崎舞台挨拶レポート(1/2)
スレリンク(animovie板:486-487番)
486 名前:超夢銀漢王:2007/06/11(月) 04:47:06 ID:QUmzWEiq
続いて川崎。
西村氏は川崎近辺に在住とのことで「さっきシャワーしたばかりでまだ
頭が乾いてないです」上映一時間くらい前に起きたところだったとか。
新海監督は川崎に来るのは二度目。「前に来たときは三年くらい前で、
桃井はるこさんのコンサートに招待して頂いて来て以来です」
制作体制について、小規模作業だったが、
西「秒速5センチのあと、『頭山』で有名な山村浩二さんの作品の
お手伝いもさせてもらったが、そちらも普段は奥様と二人で制作という
小規模制作。秒速は普通のアニメと個人製作の丁度中間くらいの規模で、
小回りが効く体制だった」
-「秒速5センチメートル」というタイトルの由来は?
新「今回の作品は、速度や距離を扱った作品にしたいという思いがあった。
それは人の心が近づいたり離れていったりする速度であったり、たとえば
一話でいえば明里の待っている駅までの距離、二話であれば貴樹と花苗の
心の距離、三話ではかつての明里との心の距離など」
-速さという意味では制作の速度ということもありますが
西「作っている間はこのペースだとあと何年かかるんだろうと思ったりも
したけど、案外早く終わった」
新「どんどん時間が経ってしまうので焦った。締め切りも一応決まっては
いるし、丁度一年前はもう6月、もう7月、という気分。
あと、インターンの、アルバイトの学生さんに結構来てもらったのだけど
一番若くて19歳くらいの方もいて、今夏休みです、とか試験期間です、と
いうようなことを聞くたびに、そんなこともあったな、昔は時間の流れが
ゆっくりだったかもな、と思ったりした」
-貴樹くらいの年齢の頃にお二人は何をされてましたか?
西「小学校の頃は絵ばっかり描いていた。今、その頃の知り合いと会ったり
すると『まだやってるのかよ』と驚かれたりする。
あと高校の文化祭では8mmのアニメーション自主制作をした。セル千枚
くらいの作品」
新「見せて頂いたが動きまくっていてびっくりした。版権ものロボットが
出てきたりして面白かった。機会があれば見てもらいたい」
西「一番真剣にアニメに取り組んでいた頃かもw」
新「自分はバレーボールや弓道に取り組んだり、SF小説を読んだり、片思いを
してそれが叶わなかったりといったような生活。
あとこの作品に関係するとすると電車通学。BOX席の車両だったのだけど
いつの間にか席が指定席ぽくなってしまっていて、誰かがいつも座っている
席は他の人は座らないみたいなルールができていて面白かった」
ネットでも早々に予約が終了していただけあって席はほぼ満席(なぜか
ぽつぽつ空いてるとこがあったけど……)。うち初めて観るという人が
8割以上でした(こうして考えると横浜はなんだったんだろう)。
38:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 02:18:09 EtXOench
2007/6/9 TOHOシネマズ川崎舞台挨拶レポート(2/2)
487 名前:超夢銀漢王[sage] 投稿日:2007/06/11(月) 05:07:13 ID:QUmzWEiq
舞台挨拶のレポとしては以上ですが、それぞれの劇場で気づいたことなど。
・高崎ではなぜかNHKのカメラが取材に来ていた。開場前行列の様子を撮ったり
何人かにはインタビューもしていた模様。どこかで放送予定?
・高崎のサイン会では変なものにサインをしてもらう人が多かった印象。
覚えてる限りでは、ネクタイにしてもらったり白ピースパズルにしてもらったり。
・なぜか親子四人で来ている人たちがいた。サインもしっかりもらってた。
・サインしながらの会話で漏れ聞こえたのだけど何だかゲームのOPを
また担当するとか。何かの後編と言っていたような。
でもまだ制作に入ってなくてこれからだとか……。
・川崎ではわざわざ目立つ劇場入り口でサイン会。シネコンだったので
他の映画目当てのお客さんもやってきてはジロジロ見ながら通り過ぎて
たまに案内の人に「誰のサイン会?」とか聞いてたりした。超晒し上げ状態。
・高崎のサイン会で、「二話の花苗の腕につけてるアクセサリーなんですけど…」
と切り出した途端に「あっ!はいはい!ついにそこに気づきましたか」と言われた。
(しょうもないミス指摘だったんだけど)で、「DVDでは直しましたので!」と。
実は結構修正を入れているかも?
・川崎のサイン会で、「ダヴィンチ二話で花苗の先生のセリフが方言になって
いたのは元々シナリオでもそうだったんですか?」と聞いてみたら「向こうで
実際にお話を伺っているときは皆さん標準語だったんですが、あとで聞いた
話では、あのあたりの学校の教員は鹿児島の方が多いらしくて、鹿児島弁
喋る方が多いそうなので折角ですので小説では変えました。何を喋っているか
伝わるかどうかは心配だったんですが……」とのこと。
以上、チラ裏長文失礼しました。
(というか、なんか質問の内容が段々しょうもなくなってきててすみません)
39:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 02:19:10 EtXOench
2007/6/12 ティーチイン@ライズX レポート(1/9)
スレリンク(animovie板:516-524番)
516 名前:超夢銀漢王:2007/06/13(水) 04:00:36 ID:fr+lXezn
遅くなりましたが昨日のライズXのティーチインの内容、簡単にまとめました。
今回は録音もされていたようなので後日TOKYO-FMで聴けるという話も
あって、実際聴いてみたらいかに私のまとめ方が適当か分かってしまうかも
知れませんがw
9連投くらいになるかも知れません、毎度のことで申し訳ありません。
(1/9)
まずは直前まで収録していたラジオの話題から。
「TokyoFMはもちろん初出演だったんですが、下調べとか全然
しなかったので何の話をすればいいんだろう?って状態だったん
ですが、実は電車特集だったらしくて。
いいのかなあと思いながら『夕方の電車は綺麗ですよね』と
いうようなことを話してきました」
「実はまだデジタル版の上映を観ていないんです。
作っているときは、もちろん静止場面というのは微動だにしない
わけですが、フィルムに落とすと、止まっている場面でも微妙に
動いているわけで、それがなんだかフィルムが生きてるみたいな
感じがしてあれはあれで良かったです。
ただ、作っているときに意図していた映像というのはこちらで
観られるものが一番近いです。
HDメディアの発売というのも御要望は頂くんですが、これが
スパイダーマンみたいなビッグタイトルだったらペイするんですけど
まだまだうちのような小さな会社では商売にならなくて。将来的には
出したいと思いますのでお待ちくださいとしか言えません」
40:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 02:20:11 EtXOench
2007/6/12 ティーチイン@ライズX レポート(2/9)
517 名前:超夢銀漢王:2007/06/13(水) 04:02:30 ID:fr+lXezn
(2/9)
-一話の花苗を自分に重ね合わせている子が身近にいるんですが
一言お願いします。
「花苗も貴樹もそうだが初恋に限らず誰かに寄せた思いが叶わない
ということはあると思う。あとになって思いが叶わなかったから
不幸だと思ってしまうのではなくて、そのときそれだけ強度の強い
思いを持てたことを幸せだと思えるようになるといいですね」
-作品の終わり方がテーマソングに引きずられたということはないか
「確かに山崎まさよしさんの歌を使うことになったのは作品を作り
はじめてからなのだが、それは歌詞の内容が作品に合っているから
という理由もあったので、本来予定していたストーリーに影響が
あったということはない」
-つまり貴樹も明里もお互いに思いを残しているということ?
「明里についてはそのあたりは曖昧な表現にしているが、貴樹に
ついては、まあ、そういう部分が少しあると思う」
-映画で一番心を込めて描いたところは
「難しいが、作り始めたばかりの頃に描いた桜並木のシーン。
あとはまあ、鹿児島での挨拶では『種子島のところです』と
答えたりしてたんだけど(笑)
作画に限らなければ、色彩設計にはかなり力を入れた。
普通の作品よりも細かく行っていて、ここまでしている作品は
他にはあまりないのではと思うくらい。
一例としては、二部で花苗が白いシャツを着ているけれど白と
言っても同じ色のシーンはほとんどないくらい。カットごとに
変えている」
-なぜハッピーエンドでなかったのか
「この終わり方が幸せだとか不幸だとかということは作っている
ときは実はあまり意識していなかった。
観て頂いて言われてみて、ああ、不幸なのかな、と思った感じ。
最後、電車が通り過ぎたあとに明里がいなかったことは悲しい
ことかも知れないけれど、貴樹がこれから人生の新しい一歩を
踏み出そうとしているところで、あそこで明里が待っていたら
時間が巻き戻ってしまうというか、元に戻ってしまうような気も
する。そういう意味で、待っていなかったことは良かったのではないか」
41:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 02:21:18 EtXOench
2007/6/12 ティーチイン@ライズX レポート(3/9)
518 名前:超夢銀漢王:2007/06/13(水) 04:04:12 ID:fr+lXezn
(3/9)
-この作品は10本ほど短編のプロットを書かれたうちの3本と
伺っているが、没になったプロットの中には、高校時代の
明里の話などもある?
「10本のプロットすべてが貴樹や明里たちの話というわけでは
なかったので、高校時代の明里と彼氏の話のようなものは元々
考えていなかった。特に明里を想定したプロットはない。
他のプロットとしては、例えば猫が夜な夜な集会をしている
けれどもそのとき猫はどんなことを考えているのか、みたいな
話もあった。人間が最近調子に乗っているからということで
人間虐殺計画を立てるのだけどそれを止めようとする小学生の
女の子の話、みたいな荒唐無稽な話だった。
そうしたプロットのうちの一つとしてDVDの特別限定版のブック
レットに、比較的この作品とテイストの近いものを収録して
いる。
ただ、この前読み返してみたらそのプロットが昔描いた『塔の
向こう』というマンガにそっくりなことに気づいてしまった(笑)」
-風景をデジカメで撮影して参考にしているということだが
普段から撮りためているのか
「東浩紀さんとの対談が掲載されている『コンテンツの思想』
という本があるのだが、それは2003年頃に収録された対談なの
だけど、その頃は確かにそういうやり方をしていた。
今回の作品では撮りためた写真よりは、ロケハンを組んで
写真を撮ってきているので、これまで撮りためた写真は三話の
東京の風景のところに一部使っているくらい。
去年までは、ちょっと出歩くときにデジカメを持ち歩いていて
素材を撮りためたりということをしていたのだけど、今年に
なってからその揺り返しが来たのか、デジカメを持ち歩かなく
なってしまった。その分、美しい風景を頭の中に記憶しておこう
という気持ちになっている」
-SPECIAL THANKSにプロのカメラマンの名前があったが、そういう
方の写真を使うこともあるのか
「あの方はサイゾー誌で子供の時間?という連載記事をもって
おられる方なのだけれども、貴樹の部屋を描くときにディティールの
参考としてその写真を使った。
で、許可をもらおうかという話をしていたところで、美術の
馬島さんが実はそのカメラマンの方と友達だということが分かって
SPECIAL THANKSとして入れさせて頂くことになった。
なので、プロの方がロケハンに同行されるといったことはない。
ロケハンでも写真は大体が自分で撮っている」
42:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 02:22:26 EtXOench
2007/6/12 ティーチイン@ライズX レポート(4/9)
519 名前:超夢銀漢王:2007/06/13(水) 04:05:40 ID:fr+lXezn
(4/9)
-今回のデジタル上映と、他の劇場のフィルム上映で比較して
フィルムになったときに元よりイメージが膨らんだ部分というのは。
「第一部の岩舟の雪の原野みたいなシーンなどは、フィルムだと
実際の意図した絵より奥行きがあるような感じがして良かった。
あとはディティールが見えすぎないという意味ではフィルムが
良い部分もある。その辺(ディティールがどれだけ見えるか)は
コントロールしているつもりなのだが、フィルムで見て、過剰に
描きすぎていたかもと思わされた」
-貴樹が高校卒業して上京したとき両親はまだ種子島に残っていたのか
貴樹はあのあと種子島に戻ったことがあったのか
「貴樹の上京は進学ということなので両親は島に残っているだろう。
上京したあと島に戻ったかという点については……そこを話として
まとめようとは思わなかったし、その部分が設定として必要と思った
こともないので、好きに想像して頂いて構いません」
-彼女と彼女の猫から一貫して共通して登場するモチーフがある。
セミの声とかストーブの描写とか……これらは意識しているのか
「どちらも気がついたら入っていたということの方が多い。
セミは普通のアニメでも夏のシーンだと大抵入るけどストーブは
そういうわけでもないから、やはり自分の作品だけなのかも。
自分としては、素材をデータベース的に取り出して使っていると
いう感覚があるので、半ば意識的、半ば無意識的くらいの感覚」
-作画にフォトショップを使っていると聞いているが最近は
レイヤー数はどれくらい?
「最大レイヤー数は、昔は多いときで100枚近く使っていたが、
そもそも昔のフォトショップは最大レイヤー数が99枚まで?という
制限があった。
今はその辺の制限がないのと、レイヤーを一つのフォルダにまとめ
やすくなってる(多分アドビの思想だと思うのだが、昔あったレイヤ
同士のリンク機能に変わってフォルダ機能が強化された)ので、
確実に昔よりは増えていると思う」
43:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 02:23:21 EtXOench
2007/6/12 ティーチイン@ライズX レポート(5/9)
520 名前:超夢銀漢王:2007/06/13(水) 04:06:43 ID:fr+lXezn
(5/9)
-何故二話目の舞台は種子島なのか
「単純に、ロケットを出したかったから。
書き溜めていた短編プロットの中で元々、高校生が帰り道に
ロケットの打ち上げを見てしまうという話があって、ロケットの
打ち上げがあるということから必然的に舞台は種子島になった。
ただ、自分は種子島でロケットの打ち上げが行われているという
のは半ば一般常識だと考えていたのだが、世間的にはどうもそうでも
ないようで、あの部分だけSFだと思っているような感想を頂くことも
ある。
またスタッフの中でも種子島と鬼ヶ島の区別がついてないような
人もいて『実在する島なんですか?』と聞かれて『まあ、多分あると
思うよ……』と答えていた」
-作品に自分の過去が反映されているか
「例えば転校したとか、遠距離恋愛を続けていたということはない。
あったとしたら、雪で電車に閉じ込められたことというのは、
宇都宮線で一度あった(26歳の頃)。
あとは貴樹が会社を辞めるけれども、そこも同じといえば同じ。
それくらい」
-心理描写で気を使っている点は
「自分自身が切実に持っている、あるいはかつて持っていた思いを
リアリティをもって描くようにしている」
44:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 02:25:39 POyntELs
2007/6/12 ティーチイン@ライズX レポート(6/9)
521 名前:超夢銀漢王:2007/06/13(水) 04:07:44 ID:fr+lXezn
(6/9)
-二話で、なぜ貴樹は出すあてのないメールを打っているのか?
「出さなかったというよりは出せなかったのだと思う。
なぜそうなったか、理由をつけることはできるのだけど……
例えばあのときは多分文通は途切れていたのだと思う。
頂いた感想メールの中で、やはり遠距離恋愛で文通を続けて
いたのだが、という人もいらっしゃるが、手紙の中の相手の生活に
自分の知らない時間が段々多くなっていくことで、互いの生活が
離れてしまったという実感がわいて結局途絶えてしまったという
話をよく聞く。
正に貴樹と明里の場合もそういうことだろう。
それが悪いことかというと、それぞれが自分の場所に順応した
ということだから必ずしも悪いことではないと思う。
ただ貴樹の場合は、そうした気持ちとは別に自分がいる場所は
ここではないという思いもあって、その二つの気持ちの間で
ギリギリの行為があのメール打ちだった」
-あのメールは人に出すような文面ではないように思うが
また、夢の中でそれまで見えなかった明里の顔が最後に
見えるのは何を表している?
「あれは何かを書かざるを得ない、自分でコントロールできない
気持ちがあふれたようなものだと思う。
ただ、出さないメールを打った経験ってないですか?
いや、僕はたまにあるんですが。
明里の顔が見えたことについては、あの日、ロケットの打ち上げを
観た後、花苗は自分の気持ちが届かないことを自覚してしまうわけだが、
貴樹にとっては遠くに飛んでいくロケットを見て、遠くにいる明里の
顔を思い出した、ということではないか」
45:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 02:26:39 POyntELs
2007/6/12 ティーチイン@ライズX レポート(7/9)
522 名前:超夢銀漢王:2007/06/13(水) 04:08:41 ID:fr+lXezn
(7/9)
-感想メールはどのようなものが多いか
「今回の作品ではなんだか、『どうすればいいんでしょうか?』と
いうメールをよく頂く。まあそういう、相談みたいなメールが多い
というか。そのときによって答え方が違ってしまったりしてそこは
申し訳ないのだけど。
あと、この映画関連で良かった話が一つあって、観て下さった
男の子で自分も長年片思いしていた女の子がいたのだけど、10年
ぶりに連絡をとってみたら相手も同じような気持ちを自分にもって
いたということが分かって、結局付き合うことになった、という
話を伺った。良かったなあと思った」
-ダ・ヴィンチの小説について、映像と小説では表現の違いがあるか
「例えば小説では、映画では一枚の絵で済んでしまうところを
わざわざ文章にしないといけない。一方では、一言で済んでしまう
ところを絵で表現するのは大変だったりする。それはどちらもある。
ただ、そうした表現方法の違いというのはある程度テクニックで
吸収できてしまうことが分かってきた(もっともさらに突き詰めて
いくと、そこには吸収できない壁があるのだろうけど、まだそこまで
文章表現というものをしていない)。
一つ分からないといえば、生活の中でどれくらいの分量を書いて
いけばいいのかの感覚がつかめない。これが絵だと、一日にどれくらい
描けるという感覚があるのだが、小説書きは生活リズムの中にどう
やって組み込めばいいかがまだつかめていない。
結局それを把握することが生活の中でものを作る、ということ
なのだと思う」
-先ほどの話で出た片思いが実ったというのは実は私です
「あ、おめでとうございます。遠距離恋愛頑張って下さい」
【※一番最初の質問をした人でした】
46:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 02:27:41 POyntELs
2007/6/12 ティーチイン@ライズX レポート(8/9)
523 名前:超夢銀漢王:2007/06/13(水) 04:09:43 ID:fr+lXezn
(8/9)
「ここで、皆さんよろしければ新海作品としてどういうアニメが
観たいかについても聞かせて頂ければと思います。
というのは、世の中たくさん面白い作品がある中で、逆に
自分がどういう作品を作るべきなのか、というのを考えている
ところなので。
もちろんメールでも構いません」
-これまで三作観てきて、男女の間のどうしようもない距離と
いうものを描いている部分が共通しているが、次回作では
距離によって思いを断たれた者のその後、のような作品を
観てみたい
「何となく自分の中であるのは、今度の作品はこれまでの三本とは
全く違ったものにしたいということ。
それは秒速を作っているときからそう感じていた」
-資料写真を撮るときに気をつけていることは
「資料写真は、あくまで作品を作るのに必要なものを撮っている。
物語を組み立てる上でこういう写真が必要になるだろうという
ことを考えて撮っている」
-今回の作品で音響監督としての苦労話がありましたら
「音響監督としての仕事は、絵コンテのあと、ビデオコンテと
いうものを作るのだけど、そこの段階でSEを一通りつけている。
その中で、ここでは次のコンテにSEをこぼすとか、そういう
設計もするのだが、その作業が、苦労というかとても楽しかった。
そうやってビデオコンテにつけたSEをあとでプロの人に整理
してもらったり、必要とあれば録りなおしてもらったりするの
だけど、自分で音をつけているときが一番楽しかった。
というか、絵以外のことをやっているときは楽しい。
絵はこれから何千枚と描かなければいけないと思うとつらく
なるので」
-なぜ今回の作品は60分になったのか
「それは結果的にというか、例えば一話も、本当は20分くらいに
収めるつもりだったのだけど、ビデオコンテを作っている最中に
段々延びていって今の尺になった。
自分の中で、作品は楽に観てもらいたいというのがあって、
例えばPSPに落として駅のホームだとか通学途中とかでちょっと
観てもらえるのが一番(まだDVD出てないので今それをやっちゃ
いけないんですけど(笑))」
47:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 02:28:41 POyntELs
2007/6/12 ティーチイン@ライズX レポート(9/9)
524 名前:超夢銀漢王:2007/06/13(水) 04:26:25 ID:fr+lXezn
(9/9)
以上でティーチインの内容としては終わりです。
サイン頂くときに、次回作への展望として新海総合スレの方で最近
話が出ていた、文学作品の原作つきアニメについてはどうかという
点について聞いてみました。
-オリジナルストーリーへのこだわりがある?
「いや、それは特にそれほどなくて、たまたまこういう流れで来ているだけ。
良い原作作品があればやってみたいという思いはある」
-村上春樹などは?
「村上春樹さんは、ちょっと畏れ多いというのと、既に皆さんの中で
個々の村上春樹イメージみたいなものがあるので、それを壊さない
ようにやるのはなかなか難しいかなと」
「いくつか映像化してみたい作品というのはあって、例えば松本剛さんの
作品などはやれたらいいなと思っている」
あと、まあ蛇足ながらデジタル版の感想など。
これまでの感想でかなり違うとは聞いていたのだけど実際そこまでの
違いが分かるかな、とちょっと気合入れて観てましたが、全然杞憂でした。
もうファーストシーンから違いが歴然。
これは観ておいて良かったなあと思いました。
デジタルになったことで変わった点として三つあると思っていて、
・ティティールがくっきりはっきりしたことで映像の印象が変わる
これは二話のコンビニみたいに細かく書き込まれたシーンは特に
そうですし、豪徳寺から岩舟へマーキングするペンの色が鮮やかに
なっていたり、キャラがハレーションの中をくぐりぬけていく様子が
きちんと描かれているのが分かったり、他にも二話冒頭の草に射す
光だとかロケットの噴射煙の揺らぎだとか印象が変わった箇所が
たくさん。
・人物の動きがよりなめらかに
貴樹が手紙を書いているときのペンの動きとか、歩いているときの
足運びだとか、細かく動きが描き込まれているのが分かりました。
・これまで気づいてなかった演出意図に気づく
単純に見落としてただけかも知れませんが、サッカーコートの
照明がじんわり明るくなっていく様子だとか、二話で丘から眺めた
夜景で民家の明かりがポツポツ点っていく様子だとか、視線を
移したときのピントがじんわり合う感じとか、細かい部分の演出に
気づかされました。
というわけで、あまりにもフィルムとの差が気になってしまって
じっくりのめりこんで観られないほどでした。できればあと一回
くらい観にいきたい。
以上です。長文失礼しました。
48:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 02:41:44 POyntELs
>>2の現在
◆その他の関連スレ・サイトなど
新海誠って何が凄いの?(※現在のアンチスレです※)
スレリンク(iga板)
新海誠アンチスレ@アニメ漫画業界(dat落ち)
スレリンク(iga板)
【新海誠】秒速5センチメートル【山崎まさよし】@映画作品・人(dat落ち)
スレリンク(cinema板)
【新海】秒速5センチメートル【アニメ】@鉄道総合(dat落ち)
スレリンク(train板)
◆総合スレ
新海誠総合 ほしのこえ/雲のむこう/秒速5センチメートル 17@アニメ映画
スレリンク(animovie板)
■CoMix Wave Films(制作会社)
【祝】DVD 7月19日(木)発売【祝】
URLリンク(www.cwfilms.jp)
■新海誠サイト「Other Voices -遠い声-」
URLリンク(www2.odn.ne.jp)
49:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 02:55:16 POyntELs
超夢銀漢王さんと>>1に感謝を込めて。コピペ係はこれにて退散。
ダ・ヴィンチ忘れてた。5月号から新海誠による小説
秒速5センチメートル連載中。バックナンバーは
URLリンク(web-davinci.jp)
さすがに連投規制喰らって繋ぎ直さざるを得なかった。恐るべし。
50:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/05 18:59:31 I48Du/zH
乙。
テンプレ他に類を見ない情報量だが
ある意味で新海スレらしくていいな
51:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/06 02:05:35 0SsBK5yN
新海さんよ、秒速の2時間バージョン作れや。
自己満足して観客はほったからしなんてプロの仕事じゃねえぜ。
52:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/06 07:54:12 9QW1yuN+
1時間でも長く感じるオナニー映画だったというのに2時間なんてありえない
53:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/07 02:28:43 HNBUkZiV
乙かれ様です。
DVD発売まであと2週間を切りました。
とりあえず、DVDよりもむしろサントラを楽しみにしている者としては、
天門氏が「雲」の時と同じように「秒速」のテーマのスコア(ピアノ譜?)を
公開してくれることを切に願ってますw
54:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/07 11:51:29 CmuYILnb
>>52
同意せざるを得ない
さあ長編映画作りからとっとと足を洗ってPV制作に戻るんだ
55:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/08 02:23:10 9foGwfmf
998 名前:見ろ!名無しがゴミのようだ![sage] 投稿日:2007/07/08(日) 01:11:07 ID:o26gx1Yb
ダヴィンチ読んでないけど、引用部分だけ読むと、大分登場人物の主観で描いてるんだね
俺には向いてないかも。しかし「何も言うなという、強い拒絶だった。」ってカナエの現実でしょ?
だから、貴樹は拒絶したわけじゃなく、カナエが自分で「何も言ってはいけない」と感じてしまったんじゃないのかな。
前スレの998へ
ダヴィンチの小説版コスモナウト後編の1ページ目が絵コンテになってるんだけど、そこには
貴樹が振り向いてカナエを見るシーンが描かれている。その絵の隣にはこんなコメントが付いてる。
「穏やかな表情だが、カナエの言おうとしてる言葉を察して強く拒絶してる」と・・・。
つまり貴樹自身がカナエを拒絶してるんだよ。衝撃的だろ?
自分はてっきり貴樹は自分の事で精一杯で、周囲に鈍感になってるだけだと思ってた。
まさか相手の気持ちに気づいてて「めんどくせーな」なんて感じる人だとは思わなかったよ・・・
次号のダヴィンチは8月6日第三話「秒速5センチメートル」前編
東京に戻った貴樹の行動が見えてきますよきっと。
ってかダヴィンチは秒速5センチのおかげで売上上がってるだろw
56:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/08 02:41:23 o26gx1Yb
>>55
フォローサンクス。貴樹めんどくせえ男だな。
57:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/08 02:58:21 o26gx1Yb
スレリンク(animovie板:987番)
-------------------------------------------------------------------------------------
花苗は、とっさに手を伸ばして貴樹のシャツの裾を掴んだ。彼が立ち止まる。
― しまった。でも、今、好きだと言うんだ。
貴樹はたっぷりと時間をおいて、花苗を振り返る。
「……どうしたの?」
ただただ静かで、優しくて、冷たい声。
― ここじゃないんだ、という彼の言葉が聞こえたような気がして、私はぞくっとする。
思わず彼の顔をじっと見つめてしまう。にこりともしていない顔。ものすごく強い意志に満ちた、静かな目。
私の中のずっと深い場所が、もう一度、ぞくっと震えた。
結局、何も、言えるわけがなかった。何も言うなという、強い拒絶だった。
-------------------------------------------------------------------------------------
ぶしつけ承知で勝手に改編してみたが、このくらい客観的だといいなあ…
58:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/08 05:45:53 us+Op5/P
>>55
コンテに付けてあるコメント、一部だけ手書きじゃなく活字になってるよね?
あれって、ダヴィンチに掲載するとき変更したからじゃないのかな?
最初のコンテについてたコメントとは違うとか。
>自分はてっきり貴樹は自分の事で精一杯で、周囲に鈍感になってるだけだと思ってた。
俺は、「気付かないフリをしてる」んだと思ったよ。
あの場面では、強い拒絶には見えなかったな。
59:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/08 08:47:05 E51wEL0I
公開時に心情を汲み取ったような講釈てれてた奴も
結局理解できてなかったって事だろ?恥ずかしいなw
60:見ろ!名無しがゴミのようだ!
07/07/08 10:19:24 Grmr/86Q
>>55
>つまり貴樹自身がカナエを拒絶してるんだよ。衝撃的だろ?
そのぐらい映画見ただけで分かるだろ。
貴樹はそんなにドンカンじゃないって。