07/06/19 06:34:41 i/5B/phW
「涼宮ハルヒの憂鬱」は、主人公キョンの入学式から始まる。
しかし後に出るように、3年前が執拗に強調され、また未来は閉じることなく開かれている。
ここでいつもの私の流儀に倣って、この関係を点と線とでイメージしようと試みるも、
この点と線は独特のものでなければならない。
というのは、キョンが中学から卒業してきた、という設定は、この線のイメージに濃淡以上のものを要求するし、
キョン、長門、ハルヒ、谷口、古泉…主に過去が語られているのはこの五人だが、それぞれにおいて
過去における主題性が異なるものだから、到底点と線のイメージでは間に合わないのだ。
進行する今現在、キョン、長門、ハルヒ、谷口は今現在それぞれ関係しているのは明らかだが、
その関係の見回しは、全く違った、「少なくとも」2つの態度から見ることが可能である。
一つは閉じた物語の純粋鑑賞者として、であり、もう一つは、物語を日常の一部として営ませる、生活者として、である。