07/11/04 18:10:02 Kj9hcmol
>>333
UFOキャッチャーで短いけどかいたよ。
急な季節の変化でそろそろ冬物の服を着たいと思う今日この頃、
我が団長は休むという単語を辞書から削除したかのごとく
元気一杯に辺りを散策している。
お分かりだと思うが、今日は不思議探索の日。
午前のペアはハルヒと二人のペアになった。こいつとペアになるのは珍しいな。
俺としてはどっかの喫茶店でも行き、
暖房機という文明の利器のありがたさを感じながら温かい飲み物でゆっくりまったりと過ごしたいと思っているのだが、
ハルヒはそんな俺の提案を脊髄反射のごとく却下し、
満面の笑顔で俺の手を掴んで辺りを散策あそばれた。
少しあたりを歩いたと思ったら俺の手を引っ張り商店街のゲームセンターに行き、
可愛い人形が沢山入ったUFOキャッチャーの前で静止し、
中の人形とにらめっこしていた。
全くこいつは何を考えているかわからんな。
おもむろにハルヒは100円を取り出しUFOキャッチャーのアームを動かし
人形を取りにかかった。
ここで一つ発見した。こいつにも苦手なものがある。先ほどから10回ほど挑戦したか・・・
ハルヒが狙っている大きなうり坊の人形は掴まれては空中で落とされていた。
回数を重ねることにハルヒの機嫌が急降下していくのがわかる。
ハルヒの何回目かわからない失敗を見届けてから、
俺はおもむろに100円を取り出しUFOキャッチャーを起動させた。
いきなり俺がハルヒからそれを取り上げたからあいつは俺の横でギャーギャー叫んでいる。
今は気が散るのでとりあえず無視することにした。
アームはしっかりうり坊の体を包み込み、そして持ち上げ、空中を少し散歩しながら
やがて出口へ続く通路へと落下し、俺の手に渡っていった。
ほらハルヒ、これが欲しかったんだろ?取ってやったぜ!
うり坊は俺の手から空中を走りハルヒの胸へと豪快にダイブした。
しっかりと受け止めるハルヒ。
自分が取りたかったのにバカキョンと言いながらアヒル口を俺に見せる。
不機嫌になっているようだが、
手にしたうり坊を片手で抱き顔を埋め、足取りも軽く、
俺の手を握っていることから察すると本当は嬉しいのだろう。
やれやれこいつは本当に困ったさんだぜ。
でもそういう俺も今の気分は悪くない。
さっきまでのアヒル口は何処に行ったのかと疑わせるくらい
眩しい笑顔をこっちに向けているからな。
ハルヒにも女の子らしく可愛い一面がある。
今日の不思議探索の一番の収穫だ。
あとでSOS団3人に茶化されたが今となってはいい思い出だ。
終わり