【涼宮ハルヒの憂鬱】涼宮ハルヒを語れ その66at ANICHARA2
【涼宮ハルヒの憂鬱】涼宮ハルヒを語れ その66 - 暇つぶし2ch632:ハルキョン SS 酔告
07/10/31 00:20:16 n4L4AbXa
「ほらぁ~、みんなもっと飲みなさいよ」
参った。我々の方針としては涼宮さんの好きにさせるというものだがすっかり出来上がってしまったようだ。
朝比奈さんは「あわわ…」と言いながら怯えているし長門さんは我関せずを決め込んでいる。
どちらにせよ僕が動くしかないか。
「涼宮さん明日もあるのですから今日はここでお開きにしませんか?」
「あに言ってんのよぉ~よるはまだまだこれからよぉ!」
やはり駄目か。どう言おうが今の涼宮さんを止められそうにない。
このままでは急性アルコール中毒なども考えられる。
力ずくでも止める必要があるかもしれない。
一旦寝かしつければ後は森さんが何とかしてくれるだろう。
立ち上がって近づく。
「涼宮さん、あの…」
「こら、ハルヒに近づくな」
聞こえた声に動きを止める。そうだ、彼もいたんだった。
明らかに酔っていたので眠っているかと思っていた。
「ああ、すいません。このままでは涼宮さんが危険かと思いまして」
「らいじょーぶにきまってんでしょお?」
うん、やっぱり駄目そうだ。
すると彼は立ち上がり涼宮さんの横に腰を落とした。
「あの?」
「近寄るなって言ってるんだ」
すわった目がとても危険だった。
「あによ、らんちょーにたいしてなれならしいわよ」
ろれつが回ってない上にかんでいた。
「いいかハルヒ。あいつらはみんなお前を狙ってるんだ」
背筋の寒気で酔いがさめる。何を言い出すんだあの人は。
「どいつもこいつもお前のこと好き勝手言ってやがる。お前はただの人間だって言うのに」
「ろういういみ~?」
救いは涼宮さんが泥酔状態でまともに話を聞いていないことか。
しかし泥酔とはいえかすかに記憶が残ることもある。これ以上は危険だ。
「お二人とも酔っているようですし、とりあえず部屋に戻りませんか?涼宮さんのことは朝比奈さんにお任せするとして…」
「断る。その隙にハルヒに何かするつもりだろ」
そう言って彼は涼宮さんの肩を抱いた。
「ハルヒは俺のだ」
………さて何と言うのが正解なのだろうか。朝比奈さんも長門さんも固まっている。
当の涼宮さんは彼の顔を見上げながら「ふぇ?」などとまるで寝ぼけているかのよう。
僕は…笑えているだろうか。きっとひきつっているだろう。
正直なところ「じゃあもう勝手にやってくれ。バカップルめ!」と叫んで全てを投げ出したい。
しかしそういうわけにもいかないだろう。
「では飲みますか」
死人が出ませんように。

翌日二人とも二日酔いのようだった。
少し胸がスッとしてしまったが僕を責める権利など誰にもないはずだ。
しかし残念なこともある。どうも二人とも昨夜のことは一切覚えていないということだ。
もったいない。あの言葉だけでも録音しておけば話は簡単だったろうに。
だがもう一度あの言葉を引き出すために飲ませるのは上策とは思えない。
なにより僕の心の安定に問題がある。
まあ覚えていないならどうしようもないし、あれが本心なら放っておいてもなるようになるだろう。
だからこう言っておけば大丈夫だろう
「なかなか大変でしたよ。それはもう見ているこちらが恥ずかしいくらいでした」


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