07/07/09 03:14:45 iVcbxgQc
佐々木式SOS団の作り方
「キョン、これをみてくれ」
入学して間もないある日。
入学してからずっと俺の後ろの席にい続けている親友、佐々木が一枚のプリントを持って話しかけてきた。
渡されたお世辞にも上質紙といえないよう中身に書かれた文章を黙読する。
「部活案内か」
「そう、新入生勧誘の人から貰ってきたんだ」
もう一度プリントに目を通すと部活の紹介と先輩の言葉が3行ほど載っている。
「で、これがどうしたんだ?何か部活やるのか?」
佐々木と知り合ったのは中3だが引退は中3の夏だったはずだ、須藤がないていたのを覚えている。
俺に佐々木が部活にいそしむ姿はメモリーされていないので佐々木は帰宅部だったはずだ。
「まぁそんなところといえばそんなところだね、ここをみて欲しい」
佐々木指し示したところは文芸部の紹介欄だった。
なぜかここには先輩の言葉が載っていない。
「そこは去年の三年生が卒業した後部員がゼロになった部活らしくてね、このままじゃ廃部だそうだ」
「この部活を廃部の危機から救うって事か?お前そんな文学少女だったか?」
「まぁ文学少女を気取るのもやぶさかではないが・・・・・・まぁ聞いてくれ
僕らはこのたび目出度く高校受験というある意味人生最初の戦争を勝ち抜いたわけだ
三年後には大学受験というさらに大きな戦争が待ち構えているとはいえ今は人生最初で最後の高校生活だ
少しぐらい楽しんでもバチはあたらないだろう」
「だったらこんな廃部寸前のところより活気のある運動部にでも入ったほうがいいんじゃないか?」
「それは少し違う、僕が望んでいるのは気の会う友人・・・・・・主に君だが・・・・・・と共有できる穏やかな時間なんだ
決して運動に汗を流すことじゃない、そのためにはそりの合わない先輩がいることはやはり好ましくないんだ」
「なるほど」