07/07/11 01:03:13 04/HYGU2
佐々木さんの恋文の巻
拝啓 我が親友殿
普段、言葉にできないことも、手紙でなら伝えられるかと思い、
こうして君に文をしたためている。
メールや携帯の方がずっと楽なのに、と多分君は笑って、
それでもこの手紙を大切に受け取ってくれるのだろう。
それが確信できるくらいには、君の親友をやっているつもりだ。
この手紙に込めた思いが伝わるかどうかはともかくとして。
どれほど文字を連ねれば、僕の思いが分かってもらえるだろうか。
中学3年の1年間、僕が君の傍らで、いつも君の横顔を見つめていたことも、
クラスに打ち解けない僕が、君のおかげでどれだけ救われていたかということも。
君は気づいていないかもしれないけれど、僕は、君にとてもとても多くのものを
貰っていたんだよ。
そして、離れていた一年で、あの時からずっと育んできた思いは、
消えることなく、帰って強く、大きく育ち、僕の胸に根を張り巡らせているんだ。
それが、自分を言葉にしろと、僕をせきたてるんだ。
キョン、僕はね、君のことが……
キョン「よう、どうした佐々木、やけに眠そうな顔をして」
佐々木「ん、ちょっと予習復習が大変でね。進学校に通うというのは、
やはり楽ではないね」
キョン「そりゃまた大変なこって。季節の変わり目だからな、風邪とかひくなよ。
夏風邪は長引くぜ」
佐々木「うん、心しよう」
何度も書き直しては、引き出しにしまいこむこの手紙。
いつか勇気を出して、君に送ることができるだろうか。
衒学と冷笑をまとった僕ではなく、臆病な本当のこの僕を、
君にさらけ出すことができる日が、いつか来るのだろうか。
その日が来るまで、今はまだ、この距離のままで。
橘「佐々木さーん、手紙を書き直す度に、神人を大量発生させるのは
許してくださいなのですー」
佐々木「……人がせっかく”いい話”で〆ているのに。
意外に空気読めない人だったんだね、橘さん」
橘「いやー!! 群れなす神(ry」