07/06/06 11:28:50 T8JzQLCA
やれやれ…扱いが酷い？ それがどうしたと言うんだ。
（らき☆すた撮影後）
「お疲れ様でした。これ、次回の台本なんで読んでおいてください」
「はい。お疲れ様でした」
「はあ……今週もつかさのほうがいい役だったな……」
「かがみん。おつかれー。あれ、その台本って今回のじゃ？」
「あっ、こなた。うん、もう終わったけど、間違えなかったか気になって」
「おー。読み込んだ事による本の痛み具合と、書き込みが凄いねぇ……」
「べつに普通でしょ。本番で間違えたら恥ずかしいじゃない」
「いやいや、案外てきとーにアドリブ入れてもＯＫだから、そんなに台本に拘らなくても」
「……つかさみたいに？」
「そうそう。ばるさみこすー。って、なんか元気ないね」
「ううん。ただちょっと……自分が真面目すぎるのかなって思ってさ」
「ん～、その方がらしいと言えばらしいけど」
「ねえ……こなたは……監督に合わせて自分を変えるべきだと思う？」
「え？」
「ほら、前の人は脚本通りに進むことに満足してくれてたじゃない？ だけど、新しい監督は……」
「かがみ……」
「アドリブへの評価ばっかりが次の台本に影響するっていうか……ごめん。なんでもない、忘れて」
「む～……目隠しっ！」
「わっ、こなた！？ ちょっと！ 放しなさいよ！」
「……ひいきする監督のせいで、つかさのこと嫌いになった？」
「そんなわけないでしょ。はい、もうこの話は終わり。さっさと手をどけて」
「かがみが素直になったらね」
「ほんと……お願いだから。もうやめてよこなた。こんな話をしたって仕方がないでしょ？」
「私を信用してくれないなら、そうかもねぇ」
「っ……嫌なのよ。扱いの良いつかさを羨ましいと思って、それを監督のせいにしている自分が」
「うん」
「アドリブが苦手な自分が悪いのに。言い訳して。妹が人気なら、姉として嬉しいなんて建前を言って」
「うん」
「脚本を乗り越えて頑張れるのはわかってる。なのに、それをできない、失敗を怖がってやらない自分が嫌い」
「―でも、私はかがみを好きだよ」
「……こなた？」
「かがみのそういう弱さも、真面目さも。自分を捨てても他人の迷惑にならないように気遣う所も」
「私は自分の欠点ばかりを見てしまう、この性格も嫌い」
「ねえ、かがみ。自分に不満があるのは向上心があるからだよ？ だから今は無理でも、いつかきっと変われる」
「そんなこと……」
「出来るよ。自分の嫌いなかがみが嘘だと思っても、かがみを好きな私は、そう信じている」
「うぅ……こなたぁ……」
「さて、かがみの真面目さを少し分けてもらうためにも、一緒に次回の練習をしようかねー」
「おはよー、こなた。ねえ、撮影のときに行ったバイキング、今度は二人で行かない？」
「こなた。今日、一緒に練習しない？」
「こなたー。クッキー焼いてみたんだけど、味見してみて」
「ねえ、こなた～♪」
「ううむ……眠れるウサギを起こしてしまったのか……」