07/06/07 01:33:14 r+TPqeh3
>>380
あれから何日か後。
同じ場所でまた野良犬に襲われてる銀様を発見。
背後から責められている銀様は、諦めたようにもう抵抗することを止めていた。
我がもの顔でのしかかっている野良犬の恍惚した顔と、
顔を伏せて悪夢が過ぎ去るのを耐えている銀様を盗み見るうちに、
何か得体のしれない感情が湧いてくる。
なぜお前は?お前が望んだことではないか。今さら何をしたいのだ。
野良犬が間抜けた喘ぎ声を漏らし、組み敷いた肩に爪を立てる。
声にならない悲鳴を耐えて彼女は唇を噛んでいる。
俺はそっと棒切れを拾った。
突き動かされるように飛び出すと、安心しきったような野良犬の背中を叩き伏せた。
メチャメチャに棒切れを振り回しながら、俺は何かを叫んでいた。
息をはずませて辺りを見渡すと、犬はどこかへ逃げ去っていた。
銀様はぼんやりと俺を見ている。畜生。
惚けたような様子の彼女を押し倒し、ベルトをといてジッパーを開いた。
荒々しく彼女を抱き締めながら、中へと侵入する。
「俺は貴方が、あなたのことが―」
だが、何度腰を突いても、俺は果てることができない。
自身はもうはち切れんばかりになっていたが、どうしても果てることが出来なかった。
彼女はただされるがままだった。
いつのまにか俺は泣いていた。涙がひとつふたつ、すべって彼女の頬に落ちた。
諦めた俺は彼女の隣になり両手で顔を覆う。ただひたすら悲しかった。