【涼宮ハルヒ】佐々木とくっくっくっ part2at ANICHARA2
【涼宮ハルヒ】佐々木とくっくっくっ part2 - 暇つぶし2ch37:ある朝の精神失調
07/04/09 03:53:12 dcCiLCJu
―――――

キョンのキスは、まるで雷のように僕の体を揺さぶった。
ぐらぐらと体が揺れるようで、同時に腰の辺りがふわりと揺れるような感覚がだった。
突然、閉じていたはずの目に、突然光が差し込んだような錯覚を覚える。
頭の中はとっくの昔に冷静さを失っていて、もうなにもかもがどうでもよくなってしまう。
……これが、恋というものなのだろうか?
いや、きっと違う。

僕はベッドから落ちて腰を打ち付け、カーテンから差し込む、早朝の明かりを目にしただけなのだ。

―――――

「……………」
佐々木は、むくりと上半身を起こすと、体に覆い被さったシーツを引きはがし、
誰の目に見ても明らかな三白眼で、見知ったはずの室内を何かを探すかのように睨め回た。
しかる後、彼女はがっくりと肩を落とし、大きく溜息を吐いてから、手元に落ちていた水玉模様の枕を抱きしめると、
アヒルのような口で、枕と存分に口づけを交わした後、腕を大きく振りかぶって、枕を壁に叩き付けた。
くぐもった音を発しながら運動エネルギーを解放し、再びベッドの上に横たわる枕を二十秒ほど見つめ、
それから目を逸らした後、心底不機嫌そうに、かつ無念そうに、ちっ、と一つの舌打ちを漏らした。

おおよそ彼女らしからぬ所作をし終えた後、部屋の床に尻餅をついたまま壁の飾り時計に目をやる。
時刻はすでに自分の定めた起床時間を超過していた。

佐々木はゆっくりと起きあがった。
体にまとわりつくシーツを上着のように抱え込み、這いずるようにベッドの上へと戻った。
彼女の屈強な理性が、『お前は愚かな夢を見たのだから、憂鬱な気分であるべきだ』と厳かに告げていたが、感情はそれを無視した。
シーツをだらしなく身に纏ったまま、ベッドの端に転がる枕を、恋人のように優しく抱きかかえ、佐々木は再び目を閉じた。
胸の奥底に、正体不明の、暖かく、優しい何かが立ちこめて、
愛しい彼の声で、やがて夢の続きが訪れるだろうと告げた。



秒針が刻む音が、ゆっくりと鼓膜から離れていく浮遊感を感じながら、
佐々木は、自分が重大な精神失調を来していることを自覚し、速やかに夢の続きへと潜っていった。


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