【涼宮ハルヒ】佐々木とくっくっくっ part2at ANICHARA2
【涼宮ハルヒ】佐々木とくっくっくっ part2 - 暇つぶし2ch238:7
07/04/10 20:20:15 zQ4mMPa8
俺と佐々木は駐輪場を出て、駅前を歩いていた。
あくまで本日の目的はクラス会の下見だ。
クラス会の人数や一人当たりの予算、連絡方法などを話しながら、辺りを散策する。

相変わらずの佐々木の小難しい話に俺が相槌を打つ。
たわいもない雑談、懐かしい光景。
そうあるようにお互い意識していただけかもしれない。
でも、あの頃とは変わらないまま。
そう、思わずあのいかれた非日常を忘れてしまうくらいに。
この瞬間がいつまでも続けばいいと思わなかった、と言えばきっと嘘になる。

ほんの少しだけ俺の前を歩く佐々木も、少しだけはしゃいでいるように見える。
少しずつ高度を上げていく太陽に照らされた佐々木の笑顔が時々俺を振り返る。
あいつの顔が輝いて見えるのは、きっと太陽のせいだろう。

そうこうしているうちに手帳にメモを取っていた佐々木が話しかけてきた。
「さてと、キョン、キャンディデイトはいくつか挙げられたね。
次なる課題としては、だ、僕らはここからベストキャンディデイトを選ばなければならない。
ここはやはり実際に食事をしてみるのが早いかな?」
佐々木は俺の目を見ながら悪戯っぽく笑う。

「昼前に待ち合わせているんだ。もともとそのつもりだったんだろう。」

くっくっと佐々木は笑った。
「それはよかった。君の懐事情を僕は知らないからね。
 先立つものがない場合はファーストフードでも致し方なしと思っていたのだよ。」

お前がどこぞの団長様のように「罰金!」とか言い出さなけりゃ大丈夫だ。たぶん。

「っても、候補の店を全部食べ比べるのは無理だぜ。」
リストアップされた店は十軒程度に上っていた。

佐々木は風を受けて揺れる髪を払いながら言った。
「これから毎週末に二人で食べ歩けばいい。
そうすれば半年くらいでこの辺りの飲食店をコンプリートできるかな。」

おいおい―

「冗談だよ、キョン。」
そう言って佐々木は首を少し傾げて、愉快そうに笑った。

「そんな困った顔をしないでくれよ―」

そして、目線を俺からはずして佐々木はつぶやくように言った。


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