07/04/10 03:10:58 3YlmgLWK
>>195
この迷惑野郎!
とか言いつつ、分裂だけ立ち読みな俺。
196:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 03:17:20 gc8g6rmO
『キョンと佐々木と桜色』
ちょっとした散歩のつもりで近所の公園に立ち寄ったところそこには見事な桜
が咲いていた。そしてその桜の下に不敵な笑みをうかべた少女が一人、
俺を見つめていた。「やあキョン。こんなところで会うとは何か強い縁を
感じざるをえないね。」俺が取り巻きどもを探すため周りを見渡し始めると
佐々木は「今回は本当に偶然さ。橘さんたちはいない。だがちょうど話し相手が
ほしいと思ってた頃なんだ。付き合ってもらうよ」とテレビに出てくる悪役の
ような笑い方をしながら言った。その瞳はいつものように眩しく輝いていた。
「そういやキョンはかの初代アメリカ合衆国大統領J・ワシントンが父親の桜の木
を切って素直に白状したという逸話を知ってるかい?」
ああ、有名な話だな。あれは確かあとから付けられた話だったと聞いたが・・・。
「そのとおり。あれはワシントンが桜の・・・」
佐々木が演説モードに入ったその時・・・春一番が俺達の間を通り抜けて行った・・・。
「・・・桜を切った斧が湖に落ちて湖から出てきた父親に金、銀、普通の斧の
どれが自分の斧か聞かれて正直に答え、助けたカメに連れられて竜宮城に鬼退治に・・・」
落ち着け佐々木・・・。おれは別に何も見ていないぞ。桜色だったとかいい素材だななんて
ことは微塵にも思ってない。「・・・・・」佐々木の表情は俺からは見えない。
「よ・・・用事を思い出したよ・・」
ものを書く力がほしい・・・はずかしさを抱きながらそろそろ寝るよ・・・
197:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 03:29:06 Sn5FfmRj
>>195自己レス乙
分裂は買って枕元に置いとけ。開けばいつでも佐々木に…
198:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 03:37:48 JOa+F7S4
>>196
パンチラ?
199:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 04:00:55 mBu4Dpld
>>196
キョドりすぎだぞササッキー
200:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 04:03:02 pUIZDXxG
あれから一ヶ月。──胸の奥にある痛みに、気づかない振りをしていた。
あれから二ヶ月。──消えない痛みに、ただ堪え続けることしかできなかった。
あれから三ヶ月。──失くしただいじなものの価値に、気づかなかった自分を呪った。
あれから四ヶ月。──これは、何も解っていなかったあの頃の自分への罰なのだと悟った。
あれから五ヶ月。──全てを忘れて前を向いて生きる、そう心に思い込ませることにした。
あれから六ヶ月。──半年たっても、彼と、彼との思い出を振り返らない日は、ない。
あれから何ヶ月か後。───苦しい。胸の奥が苦しい。助けて────
あれから一年後。
久しぶりに再会した彼は、前とすこし違っていた。
揺り動かされて痛む心を必死に抑え、落ち着かせようとするあまり奥底にある想いとは全く別のことを喋った気がする。
でも、何よりも私の心をざわつかせたのは、あの時、あの場所で、私に、私にだけに見せると思っていたあの優しい目を、
一緒にいたあの人に向けていたこと。
もう、過去にも、未来にも彼の中に私の居場所はないのだ。
彼と一年振りに再会した、すこし後────
もう痛みが消えることも、彼の傍にいることも許されなくていい。
あの時間、確かに私と彼はお互いがお互いの一番近くにいた。
そう信じられる何かが欲しい。
その為なら、他の何かを失っても私は構わない。
わたしは、終わらない痛みで壊れてしまった心にそう誓った。
201:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 04:10:24 iCCJDE9U
>>196
貴様はGJ団の入団許可を得た。
202:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 06:10:29 GpszwMlK
>>201
GotoJohannesburg団?
203:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 08:10:13 i48WiPuO
保守
204:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 08:13:28 LSlKZ8tv
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 久しぶりだね キョン / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
\____ ____| さ 佐々木 お前か?
/ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄\______ __
| 僕らしくもないが、 |/
| ちょっとした心境の変化というものさ
| キミの感想を ぜひ聞いてみたいね
\____ ___________
∨ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 佐々木……そうか……
\___ _____
|/
. ,,-‐- 、 ,. ‐-ー- 、
. /,'´ ;' ト、 ヽ. ノ / ヽ
/ソミ.(从ソ 从〉 ノハハハハハ !
!〈ミ(!|┳ ┳i!l !|─ ─ ,iリ)!
. | lヽリ、 ー ノリ ’ 、 - ,ノル´
从リ⊂)"ー'゙iつ . ⊂}゙|†'|´{つ
. /ュュュュゝ .i´T `i
. 〈__八_,〉 . 〈_,八__〉
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| そういやお前 女だったんだっけ
\__________ _____
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ∨ シツネン シツネン
| ……や やっとスタートラインに ナニセ フツウ ニ
| 立てたようだね カランデタ カラ ナ
\___ _________
∨ ソコカラ ナノカイ…
. ,,-‐- 、 ,. ‐-ー- 、
. /,'´ ;' ト、 ヽ . ノ / ヽ
/ソミ.(从ソ u从〉 ノハハハハハ !
!〈ミ(!|┳ ┳i!l .!|─ ─ ,iリ)!
. | iヽリ、''.ヮ''ノリ .’ 、 - ,ノル´
从リ⊂)"ー'゙iつ .⊂}゙|†'|´{つ
. /ュュュュゝ .i´T `i
. 〈__八_,〉 . 〈_,八__〉
・・・それにしても、
絵的に もう少しなんとかならんもんか
リボン等の小道具の使用が ウシロ ホウキ デモ ブラサゲテル ノカ?
僕の性格として難しいんだよ・・・
. ,,-‐- 、 ,. ‐-ー- 、
. /,'´ ;' ト、 ヽ ノ / ヽ タチバナ ノ デキソコナイ
/ソミ.(从ソ ;从〉 ノハハハハハ ! ニモ ミエルゾ
!〈ミ(!|┳ ┳i!l !|─ ─;iリ)!
. | iヽリ、''.ヮ''ノリ ’ 、~ ,ノル´ ツクルヤツ ニ
从リ. {i'づと) ⊂}゙|†'|´{つ モースコシ
. /ュュュュゝ i´T `i ガンバッテ モラワネート
. 〈__八_,〉 〈_,八__〉
205:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 08:35:57 s8iCzOGm
佐々木 矢倉
キョン 風車
ハルヒ 鬼殺し
206:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 08:50:15 qf92TnNc
今日も佐々木様の御尊顔に手を合わせて一日頑張ってきます
207:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 09:46:07 gc8g6rmO
>>196 の続き
佐々木がそう言い立ち去ろうとしたとき俺は反射的に佐々木の腕をつかみ、
引き止めていた。ああ・・・なんて表情をしているんだ・・・。
涙目で顔を赤く染めている佐々木を見るのなんてこいつの両親を除いて俺ぐらいじゃないか?
惚れた。いや、すでに惚れていたのかもしれない・・・。
「佐々木・・・俺はお前が――」
終わりです。実はこの桜はハルヒが咲かせたもので近くでキョンを待ってたはずが
たまたま佐々木が来てしまいとっさに隠れていたところこのような展開になって
世界崩壊オチにもっていきたかったのですが・・・
208:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 10:02:20 CVaRgT57
佐々木は真性のレズで、キョンと親しくなったのは
「高確率で美少女に好意を抱かれる」という彼の特技を利用してただけ
既に岡本が彼女の餌食になったのは言うまでも無い
という電波を受信しました
209:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 10:48:35 OveJXrmG
キョンって特殊な美少女には好かれているが、普通人の美少女には好かれるんかな?
210:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 11:41:00 FrqKESyP
ヘンな人と付き合ってる人もまたヘンな人に見られて
普通の人は寄り付かなくなるんだぜ
211:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 11:52:45 xo44eqyI
佐々木って下の名前あったっけ?
212:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 11:55:21 zdeqJYhj
佐々木ssの保管庫っぽいサイトを作ってみました(´・ω・`)
URLリンク(blog.goo.ne.jp)
213:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 11:57:39 2gvG4GcY
下の名前は不明
この先もずっと不明のような気がする
214:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 12:35:43 sT+soKbz
>>211
るん
215:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 12:46:45 sJYxo0gq
>>212
乙!
やっとまとめができたか
216:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 13:10:02 JOa+F7S4
>>200
ヤンデレルート突入っぽいな
217:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 13:23:45 B9ykDgKz
>>212
スマン、新SOS団の最初のが入ってない・・・
前スレ230からの奴だ。
218:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 13:32:51 xo44eqyI
>>212
お疲れ井戸
219:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 14:02:37 xo44eqyI
橘「あなたとは一度対峙しなくてはと思っていたの。」
古泉「争いごとは僕の趣味ではないんですが…いいでしょう。振りかかる火の粉は払わなければいけない。」
藤原「まて橘。こいつは僕に任せろ。」
橘「えっ!?」
古泉「賛成ですね。女性を殴るなどという野蛮なことは僕には出来そうもない。
ここは肉弾戦で行きましょうか。男らしく、ね」
藤原「望むところだ…たっぷりとかわいがってやろう」
古泉「フフフ…」
藤原「クク…」
古泉「ここで喧嘩をして人の目に触れるのも面倒です。
佐々木さん…どうかひとつ、あなたの閉鎖空間をお借りしたいのですが」
藤原「そうだな、人目につかないところ…二人きりになれるところがいい…ハァハァ」
古泉「貴方とは気が合いそうですね…ハァハァ」
藤原「同感だ。結構好きだぜ、お前のこと……ハァハァハァ」
古泉「僕もです。お願いできますね?佐々木さん…ハァハァウッ!!!」
佐々木「断る」
220:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 14:06:23 JOa+F7S4
佐々木視点のSS書いてるが
イマイチ自信がない
冒頭だけ投下するから
判定願う
4月。私は無事、市外の私立高校に入学した
入学したとなれば本来ならばこの空が快晴な様に晴れ晴れとした心象を持つか
少し曇り掛かった様に緊張と不安を持つのが多数なのだろうが
どうやら私は少数派なようだ
チャンネル合わせが上手く出来ないラジオの様に心にノイズが走っている
有名進学校と言うこともあり
授業についていくには塾に通う必要がある
1つランクを下げて市立の学校に行けばその必要も無いのだろうが
親は進学校に行かせたがっていたし
私自身、自分の為にその方が都合が良いだろうと予測していた
余裕が生まれればそれだけ思い出してはいけないことを思い出しそうだから……
学校に通いはじめてからは勉強一辺倒の日々が続いた
さすがは有名進学校と言ったところか、始業式の翌日から小テストの嵐
高校での交友を交わす時間もそこここに
教師陣はSL車に石炭をくべるが如く、せっせとこなすべき課題を与えてくる
生徒の大多数も悲鳴をあげながらも確実にこなしていく
学校が終わった後は塾にいき
ただただホワイトボートと参考書と大学ノートに視線を往復
受験時代と代わり映えの無い毎日の繰り返し
あの頃と違うのは勉強時間がより多くなったことと
「彼」が隣にいないこと………
自分が望んだこととはいえ私は少しの喪失感を覚えていた
荒めの液晶画面の中心に1ドット欠けているかの様に…
それでも押し寄せる日々に追われる様にその感覚も薄れていき
私は自分の予測が正しかったと思い込んでいた
入学して最初の定期試験を終え、高校での生活リズムに慣れはじめた頃
ある名前が私の耳に入った
『SOS団』
それは私にとって鬼門となる人達のいる団名……
この時はまだ、私は自分の間違いに気付いていなかった
以上
どんだけ長くなるか分からんから
いつ書き終わるかも分からん
221:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 14:14:41 KjdkaBXb
>>219
桃色空間w
222:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 14:49:28 9UhFgaHO
>>220
続きwktk!!
223:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 14:52:49 5y/Xo1l/
>>220
いいね 続きを
とにかく数書いて推敲すれば上達する
はじめはみな初心者
224:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 15:45:12 iCCJDE9U
>>219
変人同士が、人目の付かないところに行くぞと言い出したので、
そのまま佐々木空間に移動し、この中では変人達は通常の三倍の能力を発揮出来るのだ!という会話が始まるのかと。
で、三倍に強化された古泉がアッー!
225:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 17:32:06 k5tvHRhg
佐々木のプリンSSって何だ?
VIPっぽいが、該当するものがどれなのか>>212見ても分からなかった。
226:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 17:35:47 xo44eqyI
プリンたべたでしょで投下されたやつのことじゃね?
227:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 17:39:18 Wjj5Diau
ニュー速VIP板にあるぞ
スレタイだけ見るとSSスレとは気づかないよな
228:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 17:42:20 w/IKs4nJ
他にはエロパロもssスレあったっけ?
229:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 17:49:05 LSlKZ8tv
エロパロには 2本ほど、
俺たちの本番ありSSが来てるが・・・
くっくっ お恥ずかしい限りだよ
, -‐- 、. ,. ‐-ー- 、
,'. / ト、 ヽ. ノ / ヽ
. i. ((从ソ 从〉 ノハハハハハ !
l. (|┳ ┳i!l .!|─ ─;iリ)!
. ハNiヘ ー ノハ!. ’ 、 - ,ノル´ なんというべきか・・・難しいよな
. {iつ旦O O旦と'!} 俺の語りも お前の喋りも
. とくュュュュ〉 〈_.〈__,i'つ
230:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 17:55:47 xo44eqyI
>>219
佐々木「とは言ってもね、僕も一応は女だ。
強い男が弱い男の血をすする光景に興味が無いともいえない。」
橘「さ、佐々木さん!!?」
佐々木「いいだろう。君達二人に僕の閉鎖空間を提供しよう。好きに使ってくれていいからね。
それと橘さん、君も一緒についていって後で二人の様子を事細かに教えてくれないかな?」
橘「わ、分かったのです」
佐々木「二人の男と一人の女を僕の中に閉じ込める…くっくっく。いったい何が起こるんだろうね?
ちょっと考えただけでぞくぞくするよ。くっく。さぁ、用意はいいかな?」
古泉「( この女…
藤原 できる! )」
橘「もう…帰りたいのです…」
231:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 18:08:55 k5tvHRhg
>>220
続きに気体!
>>230
そもそも佐々木さんの閉鎖空間は橘さんの手引きナシで古泉も入れるのか
232:220
07/04/10 19:11:52 JOa+F7S4
>>220だが
了解
高望みせずこのまま続きを書いてくよ
難行していて時間かかるよ
233:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 19:53:35 sJYxo0gq
佐々木の難しい口調はキョンに影響されてああなったんだろうか?
234:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 20:00:51 A5yxRnis
>>233
キョンが佐々木に影響された可能性も指摘してみる。
無意識とか佐々木から聞かされたとか言ってたし
235:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 20:01:46 vYYby+Bm
>>231
橘が古泉・藤原の手を取って佐々木空間に侵入→藤原が橘に、古泉が藤原に侵入
で、泣き叫ぶ橘を想像しながらくっくっくっとほくそ笑む佐々木様
S精神的に
O追い詰める
S佐々木様の
団
>>233
むしろ逆じゃね?
佐々木に若干影響を受けてキョンが小難しい話し方になったと予想
んでもって佐々木は実はハルヒに影響を受けたと思っている俺がいる。恋愛は精神病の一種の件が偶然とは思えん
236:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 20:16:32 sJYxo0gq
>>234>>235
やっぱりそうなんだろうか
佐々木がキョンの真似してあの口調で喋ってたら萌えたのにな
237:句読点さん
07/04/10 20:18:52 zQ4mMPa8
>>134-139
の続きを投下します
238:7
07/04/10 20:20:15 zQ4mMPa8
俺と佐々木は駐輪場を出て、駅前を歩いていた。
あくまで本日の目的はクラス会の下見だ。
クラス会の人数や一人当たりの予算、連絡方法などを話しながら、辺りを散策する。
相変わらずの佐々木の小難しい話に俺が相槌を打つ。
たわいもない雑談、懐かしい光景。
そうあるようにお互い意識していただけかもしれない。
でも、あの頃とは変わらないまま。
そう、思わずあのいかれた非日常を忘れてしまうくらいに。
この瞬間がいつまでも続けばいいと思わなかった、と言えばきっと嘘になる。
ほんの少しだけ俺の前を歩く佐々木も、少しだけはしゃいでいるように見える。
少しずつ高度を上げていく太陽に照らされた佐々木の笑顔が時々俺を振り返る。
あいつの顔が輝いて見えるのは、きっと太陽のせいだろう。
そうこうしているうちに手帳にメモを取っていた佐々木が話しかけてきた。
「さてと、キョン、キャンディデイトはいくつか挙げられたね。
次なる課題としては、だ、僕らはここからベストキャンディデイトを選ばなければならない。
ここはやはり実際に食事をしてみるのが早いかな?」
佐々木は俺の目を見ながら悪戯っぽく笑う。
「昼前に待ち合わせているんだ。もともとそのつもりだったんだろう。」
くっくっと佐々木は笑った。
「それはよかった。君の懐事情を僕は知らないからね。
先立つものがない場合はファーストフードでも致し方なしと思っていたのだよ。」
お前がどこぞの団長様のように「罰金!」とか言い出さなけりゃ大丈夫だ。たぶん。
「っても、候補の店を全部食べ比べるのは無理だぜ。」
リストアップされた店は十軒程度に上っていた。
佐々木は風を受けて揺れる髪を払いながら言った。
「これから毎週末に二人で食べ歩けばいい。
そうすれば半年くらいでこの辺りの飲食店をコンプリートできるかな。」
おいおい―
「冗談だよ、キョン。」
そう言って佐々木は首を少し傾げて、愉快そうに笑った。
「そんな困った顔をしないでくれよ―」
そして、目線を俺からはずして佐々木はつぶやくように言った。
239:8
07/04/10 20:22:03 zQ4mMPa8
結局、候補に選んだ店から一軒選んで実際に食事をしてみて、
よっぽどひどい場合だけ考えようという話になった。
さすがに俺と佐々木が一時間ちょっと歩き回って探しただけあって、
店内の雰囲気はおしゃれな落ち着いたイタリアンレストランだった。
二人でそれぞれ千円ほどのパスタセットとピッツァセットを頼んだ。
「まぁ、コストパフォーマンスは上々といったところだろう。」
佐々木はピザを一口一口ゆっくりと食べながら、ひそひそ声で俺に話しかけてきた。
その食べ方は、豪快極まりないハルヒとも、また別の意味で豪快な長門とも、
おっとりとした朝比奈さんとも違って、新鮮な感じがした。
まるで食べるところを人に見せたくないような食べ方は、
なぜか妙に佐々木に似合っているような気がした。
今まで知らなかったな―
「そうだな、悪くないんじゃないか。会費も一人二千円程度だしな。」
俺は適当な相槌を打った。
中学のクラス会程度にご馳走なんか期待してはいけない。
「よし、会場はここで決定としよう。次に同窓会の連絡についてだが、
ここは順当で凡庸なアイデアで申し訳ないが、女子は僕が、男子ということでいいかな?」
そうだな。
「それとも、もし誰か君の心の中に想う女子がいるなら、
その子に招待状を送るという役は君にお任せしてもいいのだが。
どうかな、キョン?」
両手に顎を乗せて佐々木が偽悪的な笑いを浮かべながら俺を見る。
佐々木のどこか深い色に染まった瞳が俺を覗き込む。
そんなのがいないことぐらいお前は知っているはずだろう―
「そうだったね。
―少なくとも中学時代の僕の知る範囲ではそうだったね。」
佐々木の瞳の中に、まるで深海に取り込まれたような俺の姿が見えた。
その中で、何かを見透かされたような気がした。
続く言葉が出ない。
俺はどこか、なにか見つかってはいけないものを見つけられてしまったように目をそらしていた。
それがなにかはわからなかったけれども。
佐々木は唇を結ぶように笑った。
一瞬、どこか寂しげに見えたのは気のせいだったのだろうか。
240:9
07/04/10 20:23:15 zQ4mMPa8
それからは、お互いクラス会についての事務的な話を進めていって、キリのいいところで店を出ることにした。
食事代をワリカンだ。
しかし、悲しきはパブロフの犬並みに染み付いた習慣かな。
条件反射で思わず伝票を手に取っていた。
「女性と食事する際のマナーはきっちり教育されているようだね。」
クラス会の会場も決めて、連絡係も決めて、今日やるべきことは終わった―
はずだった。
店を出てとりあえず駅前の方へ歩いていると、突然佐々木の足が止まった。
見てはいけないものを見てしまったような佐々木の顔から、その目線の先に目を向ける。
涼宮ハルヒ。
そこには涼宮ハルヒがいた。
ハルヒは目を見開いて立っていた。
その表情からはSOS団をサボって女の子とデートしている団員に対する怒りは感じられず、ただ驚愕の一言あるのみだった。
一瞬時間が止まったようだった。
何もやましいことはないはずだ。
なのに、なぜ俺は言い訳を必死で考えている?
なのに、なぜ俺は逃げ出したいような衝動に駆られている?
なのに、なぜ―
古泉の言葉が頭に響く。
俺はどうすることもできず、そこにいた。
241:生殺しでごめん
07/04/10 20:24:43 zQ4mMPa8
とりあえずここまで。
最後まで書くのに手間取っているので、これで許してください。
次は最後まで一気に上げますので。
242:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 20:26:44 ErK4n5vE
この焦らし上手め!
GJ
243:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 20:27:22 nH/+Ju1E
憂鬱の最後があれだったから驚愕では佐々木と何かありそうな悪寒
244:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 20:28:19 es9Nw6JM
ハルヒへ禁則事項 を反転させて 佐々木からボディーブロー
245:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 20:31:47 4L/czVGC
>>243
そこまでやったらハルヒが空気
246:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 20:40:26 sJYxo0gq
驚愕では佐々木とキョンの二人だけ佐々木の閉鎖空間に閉じ込められる展開になると思う
247:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 20:43:27 A5yxRnis
そして佐々木がキョンの唇を奪うと
248:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 20:44:54 w/IKs4nJ
でもそれなら二人だけの秘密には出来るね…
チョメチョメしようとバレはしないしw
249:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 20:58:47 nH/+Ju1E
まあ"ハルヒの驚愕"だけにキョンと佐々木のツーショットは確定かな?
250:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 20:59:04 WzTYmsi7
>>246
成る程、世界に絶望した佐々木がキョンと一緒に新世界を築こうとするってか
それじゃあ●じゃなくて橘が閉鎖空間に来るのかw
251:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 21:04:50 nH/+Ju1E
>>250
佐々木の場合はハルヒみたいに全否定じゃなくて、「今在る世界を
より良いものに」みたいなコンセプトで作り変えそうな気がする
252:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 21:05:00 WhjC+sOP
分裂買ったお
僕っ子じゃなければかなり萌えるんだがなぁ
253:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 21:06:50 w/IKs4nJ
>>252
じゃあ君が女になればいいんだよ
あれは男の前でしかしない口調なんだし
254:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 21:07:22 oKaDEYx0
>>252
きみはなにもわかっていない
255:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 21:08:07 WhjC+sOP
>>253
ちんこ切るの嫌だから
オカマでもおk?
256:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 21:09:30 WzTYmsi7
>>252
俺は僕っ子ってなんか萌えを狙ってるキャラって感じがして受け付けなかったが
佐々木には萌えたぜ
257:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 21:16:14 w/IKs4nJ
>>255
思いつくのは…そうだな、渡良瀬準みたいな感じ?
258:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 21:21:18 sJYxo0gq
>>256
俺も俺もw
ドクロちゃんとかD.Cの桜は苦手だったのに佐々木は好きになった
佐々木さんには普通の僕っ娘にはない何かがある
259:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 21:22:41 oKaDEYx0
それはきっとあれだよ
「ボク」じゃなくて「僕」だからだよ
260:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 21:24:31 nH/+Ju1E
>>258
通常の僕っ娘は現実味を感じさせないが、佐々木の場合は
どうにも使い分けという点でリアリティを感じさせるしな
それ以上に佐々木のキャラが良いから、と言ってしまえばお仕舞だけど
261:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 21:43:34 F9MspbHs
変な女ってどんな奴なんだろうってずっと気になってたけど
まさかこれほどまでとはなあ・・・
ハルヒが一番好きだったんだけど
もうハルヒいらね とまで思ってしまった
262:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 21:49:28 xo44eqyI
なんだかんだで森さんが一番好き
ついで佐々木組
263:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 21:59:31 qqHCsUyK
ふと思ったんだが
キョンと佐々木がしりとりしたらどういう展開になるのかな?
264:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 22:02:08 xpEaCero
同窓会の単語が出た時点で「変な女キターーー!?」だったから
予想があたったときは嬉しかったよ。ずっと待っていた。
265:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 22:05:01 3Y6cw6a3
キョン「よーし三文字しりとりだ!コンマ!」
佐々木「くっく。君は僕になんて言ってほしいのかな?」
266:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 22:05:35 sJYxo0gq
>>263
聞いたことがない単語が飛び交いそうだw
267:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 22:08:26 OveJXrmG
キョン「んー、じゃあーキス」
佐々木「キ、キス? す、す、好き……」
キョン「機関。あ、んがついた」
佐々木「(´・ω・`)ショボーン 」
268:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 22:09:38 es9Nw6JM
佐々木「マサコ」
キョン「小山」
佐々木「マリコ」
キョン「木霊」
佐々木「マナコ」
キョン「小浜」
佐々木「マキコ」
269:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 22:11:26 xo44eqyI
むしろ長門とやらせてみるべきじゃあ
270:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 22:19:02 es9Nw6JM
キョン「く、まだまだっ……小熊」
佐々木「松子」
キョン「子馬」
佐々木「マチコ」
キョン「……な、名前反則じゃないのか?」
佐々木「くっくっ、じゃあ禁止にしようか」
キョン「……コジマ」
佐々木「舞妓」
キョン「……くっ……」
271:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 22:21:28 39sHJrsf
>>269
長門は九曜とのにらめっこ勝負で忙しいから。
272:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 22:23:01 WzTYmsi7
>>263
キョン「佐々木」
佐々木「・・・キョン」
キョン「んがついたな///」
佐々木「・・・・うん/////」
藤パン「何この雰囲気」
273:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 22:24:51 DGy8vZEy
佐々木のデレってちょっと想像できないな
274:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 22:26:02 xo44eqyI
キョン「佐々木」
佐々木「・・・キョン」
キョン「んがついたな///」
佐々木「・・・・うん/////」
ハルヒ「ンジャメナ!!」
275:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 22:26:24 es9Nw6JM
キョン「……小土間」
佐々木「益子」
キョン「あ、それ」
佐々木「栃木県にあるからね」
キョン「…………小釜」
佐々木「マルコ」
キョン「そ、それも」
佐々木「製薬会社さ」
キョン「……小胡麻」
佐々木「真横」
キョン「…………」
佐々木「くっくっ」
276:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 22:45:02 qqHCsUyK
>>269
長門「後、あなたが言える言葉の中には{ん}が語尾につくものしか残っていない・・・・・私の勝ち・・・・」
佐々木「何 を 言 っ て る ん だ い ?
リバースカードオープン!!キョンカード発動!!」
長門「キョンカード?」
佐々木「このカードは僕とキョンの思い出の数々を鮮明に思い出す事で君に精神ダメージを与える事ができる。
まず一つめ、二人きりで楽しく談笑!!」
長門「・・・・・・・くっ・・・・・・・・・・」
佐々木「二つ目、キョンと自転車で二人乗り!!」
長門「・・・・・・・つっ・・・・・・・・・・・・・・」
佐々木「三つ目、キョンの部屋でキョンに勉強を教える!!!!!」
長門「・・・・・・・・ぐ・・・・・・・・・・」
佐々木「四つ目、クラスでキョンと付き合っていると噂される!!!!」
長門「・・・・・・がはっ・・・・・!・・・・」
佐々木「五つ目、キョンの家に泊まり込み!!!!」
長門「・・・・・・・・ごふっ・・・・!・・・・・・・」
佐々木「六つ目、キョンと・・・・・」
キョン「もうやめろ佐々木!!長門の精神ポイントはとっくに0だ!!!!」
佐々木「は な せ キ ョ ン !!!」
277:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 22:45:27 nH/+Ju1E
そこでキョンは小次郎と言うのであった
278:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 22:48:00 vYYby+Bm
キョン「もうやめろ佐々木! 長門の精神ポイントはとっくに0だ!!」
佐々木「何を言っているんだい、キョン。お楽しみはこれからじゃないか。くっくっくっ」
279:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 22:48:58 w/IKs4nJ
>>277
アサシンの方が浮かんでしまう…
280:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 22:49:44 es9Nw6JM
元々キョンがポニテ好きなったのは佐々木が当初ポニテだったことが原因とか
そんな電波を受信した
281:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 22:50:11 KlI4m2YA
>>267
プラネテスかとおもた
282:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 22:51:27 ixvj8SvR
>>278
そこで長門と九曜の奇妙な友情が芽生える
283:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 22:54:24 sJYxo0gq
カオスw
284:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 22:55:02 whWHob+3
>>240
いい焦らし方だ……だが須藤のことも少しは
思い出してください。
いや、ほらいつのまにか佐々木とキョンが
幹事になっているような~~~。
同窓会の幹事は、須藤なんだよね、「ひとめぼれ」
で中河が言ってた。
285:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:00:30 LdESjIcC
毛虫。
「し、し……塩ジャケ」
け? け……け……鍵盤ハーモニカ!
「髪の毛」
また『け』かよ。
「くっくっくっ、もうないだろう?」
……あるさ。
結婚しよう。
「……」
『う』だぞ?
「うん」
よし、お前の負けだ。
286:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:02:24 WzTYmsi7
>>284
二次創作なんだしいいジャマイカ
287:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:05:13 nH/+Ju1E
>>285
キョンひどいな
288:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:05:22 WzTYmsi7
>>285
なんという桃色空間
289:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:08:06 KlI4m2YA
>>285
こんばんは。星野八郎太さんと田名部愛さん。
290:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:10:19 A5yxRnis
そういや原作のタナベは実に変な女だったな
291:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:11:50 hkUebUxL
なんか流れ速いな
分裂見てないから佐々木のことがよく分からないんだがどんな人なの?
292:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:12:32 oKaDEYx0
>>291
黙って分裂読んでこい
293:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:14:08 KlI4m2YA
>>290
変というレベルじゃない気が…
>>291
分裂を早く読め
言うことはそれだけだ
294:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:16:42 Rxd79kwI
-‐ '´ ̄ ̄`ヽ
/ \
/ / / .ィ ./ヽ.Y l .', ヽ >>291
,' ! -/7'Y /|' "´ヽ|. !!i ' 分裂を読むと
! !.ト● ● ! !ノ、i ! 幸せになれるかもしれないぞkk
,'' l l l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ l丿 !
/⌒ヽ!;!l|ヘ j /⌒i/
\ / | l>,、 __, イァ/ /!ノ´
. / /| | |___|{ヘ、__∧
`ヽ<.| | 彡'
295:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:17:41 HLEWtFz+
>>291
佐々木か? ああ、こいつは俺の……
「伴侶」
296:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:18:01 WzTYmsi7
>>291
言葉では表しづらいw
とりあえず分裂読みな
それにしても本当に流れ速いな
このペースなら一週間で1000いけそう
297:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:20:52 r8YX004g
驚愕が出た日には凄まじい速度になるだろうな
298:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:21:00 iOWhd2kO
今読了しました。
個別スレたってるとは思ったが2スレ目かよww
299:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:23:04 WzTYmsi7
>>296
アニメキャラ個別の総合2位だからなkk
>>294
しゃしゃきかわいいよしゃしゃき
300:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:23:17 es9Nw6JM
-‐ '´ ̄ ̄`ヽ
/ \
/ / / .ィ ./ヽ.Y l .', ヽ
,' ! -/7'Y /|' "´ヽ|. !!i '
! !.ト● ● ! !ノ、i ! ためしに鎖骨をいれてみたけど絵的にクドい
,'' l l l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ l丿 !
/⌒ヽ!;!l|ヘ j /⌒i/
\ / | l>,、 __, イァ/ /!ノ´
. / /| |ヽー ー ノヘ、__∧
`ヽ<.| |  ̄ ̄ ̄ 彡'
301:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:24:04 WzTYmsi7
て何自己レスしてんだ俺・・・
302:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:24:39 OveJXrmG
佐々木もののSSでおすすめある? 参考にしたいんだが。
303:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:28:52 HfiddSxa
佐々木が出てればそれだけで萌える俺はすべてがオススメ
違う視点で言うとだな、驚愕への伏線はりまくり謎が残りまくりで
佐々木の設定を最高に生かしたSSは作りにくいので深い作品は期待しないほうがいい
304:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:29:16 whWHob+3
>>302
少し上にまとめサイトのアドレス張ってあるから言って見てみれば、
あとは、快速軽量一人乗りーズかなぁ。
VIPのハルヒSSまとめにも1~2編上がってた、かな。
305:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:30:03 hkUebUxL
>>292-296
とりあえず分裂見るわ
見た目はハルヒキャラで一番好みだし分裂読んだら佐々木にはまりそうだ
306:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:40:50 sJYxo0gq
一分佐々木
307:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:41:04 oKaDEYx0
ss
308:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:42:09 KlI4m2YA
>>306
vipとかじゃないんだから1時間とかにしようぜ
309:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:42:09 sJYxo0gq
>>307
まさかこんなに早く阻止されるとは…
310:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:43:51 oKaDEYx0
>>308
スレの速度的に5~10分ぐらいが妥当
14秒で阻止した俺には言えないけど
311:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:46:28 Tmt6p1uk
3分佐々木 主浩
312:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:47:01 es9Nw6JM
ハイル鎖骨
313:**恋人じゃなくて親友**
07/04/10 23:53:30 286C73zC
「まさか、それほどまでとは」
古泉は眉間に中指を当て、
「まるで本当に無邪気な中学生同士のたわいも無い恋愛模様の1ページのようではありませんか」
恋愛という言葉に一瞬ピクリと反応してしまった俺を古泉が見逃すわけは無かった。
「…………どうやら彼女とあなたには、もっと深い想い出がありそうですね」
周りにはさぞ爽やかに見えるであろうこいつの微笑は、俺には悪党が人の弱みを握って
さぁどう脅迫してやろうかと考える時に見せるニヤケ面にしか見えなかった。
「何にもねーよ」
「さぁ、どうでしょうか。これは涼宮さんどうこうではなく、
ただ単に僕自身が、あなたのこれまでの人生について興味があるだけなのですが」
強調するようにこう続けた。
「一般的な青春真っ盛りの高校生として」
思わずかなりの勢いで古泉のほうを振り向いてしてしまったため
椅子の背もたれに肘をぶつけてしまい非常に痛い思いをした。
「お、お前今青春っぽいことでもしてんのか、誰か気になるやつでもいんのか?」
「あなたの中学生時代の思い出を聞かせてくれたら……聞けるかもしれませんよ?」
古泉はニヤケ面を続けているが、俺はこいつの口車に簡単に乗せられるほど単細胞じゃないし
こいつがどういうやつかもそれなりには知ってるつもりだ。
まぁ………こいつの今までの恋愛経験とかにはかなり興味を注がれるが
自慢話を聞いたところで俺の気分がブルーになるのは必然の理だろう。
「仮にお前が期待するようなことが過去にあったとしても、
俺はそのことを喜んで人に報告する趣味は無い」
俺は優男から目を離し、依然黙々と読書にふける長門に目をやった。
「それは残念です。……しかし、あなたは以前の会誌作成の際にそんな経験などないと
頑なに否定し続けていませんでしたか?
さらにあれほど追い込まれても、結局は妹さんの友達とのお遊び体験をお書きになりましたね。」
ミヨキチとのお出かけについてお遊びと称したことに多少反論したくなったが
おしゃべりマシーン古泉に勝てるとは思わなかったので聞き流した。
「あなたも本当に謎多き人だ。」
「……………」
そしてなんやかんやがあって新人部員募集イベントは何の収穫もなく終わった
その夜、久しぶりにあの日の事を思い出した
佐々木に告白されたあの日の事を
314:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:54:05 7GWl/k/P
驚愕でキョンが佐々木を下の名前で呼ぶといいな。
315:**恋人じゃなくて親友**
07/04/10 23:55:45 286C73zC
それは中学生として過ごす最後の日、これまで世話になった学校や教師、
別々の進路に進む同級生に別れを告げる日。
まぁ簡単に言えば卒業式だ。
式が終わり、夜に学年全員で大きな宴会場を貸し切り夕食。
その後はさらに仲のよいグループに別れて2次会、
各々好きな場所へ、別れる友とは最後の思い出を作りに。
PTAの保護者は宴会場までしか同伴してないのでそんなに遅い時間まではさすがに無理だったが。
しかし大半の人にとっては最高の時間を堪能することができるだろう。
男女交際をしているやつらが二人で会場を後にする姿もよく見かけた。
俺も最初は国木田や他の仲のよい男子グループと一緒に宴会場の外で写真を撮ったりバカ騒ぎをしていた。
佐々木含めた女子グループもその中に入り、談笑の輪を広げていた。
実に中学生らしい初々しい会話が繰り広げられていたことだろう、
…………と、今なら言えるね。
女子グループも混ざってからは、
相変わらず俺は佐々木と中学生生活について色々話していたわけだが。
佐々木と出会ったこと、塾のこと、俺の家で勉強をご教授してもらったこと。
どういう訳か、二人で盛り上がっているうちに他のやつらはどこかへそそくさと消えてしまったらしい。
「気を使ってくれたんだろう。みんなは先に近くのゲームセンターへ行ってるらしい、
さっきメールが入っていたよ。相変わらず勘違いされてるらしいね。」
一体何の気を使ってくれたんだろうか、
先に行くなら直接誘ってくれればよかったのにと、その時の俺は思ってたなそういえば。
316:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/10 23:57:23 whWHob+3
>>313
GJ、佐々木が出るまで待ってるぜ。
317:**恋人じゃなくて親友**
07/04/11 00:00:33 286C73zC
その後ふらふらとみんなのいるゲーセンへ向かう途中のことだ、
「こんな時間にキョンと二人とは、塾の帰りを思い出すね。」
何がおかしいのか独特の笑いと共に佐々木はつぶやいた。
「そうだな、お前ともうこうやって歩けなくなると思うと少し寂しいな」
「……僕もさ」
今思うと、この日の佐々木はいつもみたいな理論や理屈を用いて話すことが少なかったように思う。
それで俺の会話のペースも少し狂っちまったんだろう。
「………」
「………」
無言で歩くこと数分、佐々木が切り出した
「キョン、少し話があるんだがいいかい」
「ん、ああ構わんが」
そう言うと、ちょうど近くにあった公園のブランコに二人で腰掛けた。
少し神妙そうな佐々木の態度から、
高校生活への不安や勉強への悩み、もしくは家庭に何か問題でも生じたのかとすら思ったが。
「キョンは恋愛感情というものをどう思う?」
全く方向違いの質問に意表を付かれた俺は返事に少し時間がかかった。
「………キョン?」
「あ、あぁスマン。いやもっと重大な悩みでも打ち明けられるのかと思ってたもんだから」
「くく、今の僕にとっては中々に重大なんだよ。」
「恋愛感情か、そりゃ人間なら誰もが抱く素敵な感情なんだろうよ、
というか以前にもこの話はしなかったか?
お前は恋愛感情なんて抱いても得することはない、とか何とか言ってなかったか?」
確か中学3年のクリスマスの日だったか、クリスマスを塾の冬季講座で過ごした
俺と佐々木が塾帰りにも話した事だった。
「覚えていてくれたかい、キョンの事だからもう忘れてしまっているかと思っていたが」
「さすがの俺でも数ヶ月前の事を忘れたりはしねーよ」
「英単語は3日で忘れてしまうのに」
押し殺したような声で笑う佐々木、俺もつられて笑ってしまう。
「はは、そう言うな。最低でも受験までは覚えているつもりでいるんだ。
……で、恋愛感情がどうかしたのか、まさかついに好きなやつでもできたのか?」
ため息をつきながら佐々木は言う。
「キミは本当に困った人だな、
いつも言ってるがもう少し他人の気持ちに敏感になったほうがいいと思う」
やれやれ、またそれか。いつも佐々木に説教をされた最後にはその言葉を言われる。
俺は空気は読めるほうだと思っていたのだが……
318:**恋人じゃなくて親友**
07/04/11 00:02:07 H9jYw7+0
「僕は今でも恋愛感情を抱いても得をすることは何一つないと思っている」
やけにキッパリと告げた佐々木、さらに続ける。
「他人のことを考えて時間を無駄に過ごし、自分自身でいられる時間が減るということは
人生を過ごすにおいてこの上ない損害だと思っている」
「ああ、お前のその考えは何度も聞いたし俺にも共感する部分はある」
クリスマスの日やバレンタインデーにも聞いたな、
後は俺たちが付き合ってるとクラス中に噂になったときも聞かされた。
少し下を向いたまま佐々木がつぶやく。
「得することは無いと分かっているのに……」
ローテンションなのが少し心配だな、とか思っているとこう続けた。
「……分かっているのに心惹かれている自分がいることに気付いてしまった」
…それはつまり、恋をしても無意味だと思っていたのに好きな人ができた、
と俺の頭の中では理解できた。
「よ、良かったじゃないか、おめでとう」
少し戸惑いながら答える、仕方ないだろう?
佐々木からこんな言葉が出るとは1ミクロンも思わなかったんだ。
「おめでとう、か。相変わらずだね」
「相変わらず気の利いたことが言えませんね、ってことか?」
口下手なのは自分でも分かってる。ただ気になるのは
「誰なんだ?教えたくないなら教えてくれなくてもいいが、
俺の知っているやつか?」
はぁ、とまた佐々木のため息。そして
「キミだよ、キョン」
319:**恋人じゃなくて親友**
07/04/11 00:04:10 H9jYw7+0
……すまん、何だって?
俺の聞き間違えでなければ佐々木は俺のことが好きということか?
まさかそんなこと言って俺の反応を見て実は国木田とかが隠れて覗いててお別れドッキリ大成功だなんて
呆然とこんなことを考えている俺に佐々木は言い続ける、
「僕が何故志望校を元の北高から変えたか知っているかい?」
そうだ、佐々木は2学期途中まで志望高校は俺と同じ北高だったのだ。
しかし佐々木の学力は北高のレベルよりさらに上空を飛んでる、だから俺は
「自分の学力に見合った高校にしたんじゃなかったのか?」
そう今でも思っていた。佐々木は相変わらず真正面を見て続ける、
「高校選択こそ全く無意味さ、大事なのは環境を変えることより自分自身がどう変わりどう行動するかだよ」
「じゃあ何で志望校を変えたん…」
そこまで言ったところで佐々木がこっちを振り向き割り込んできた、
「君の希望進路が北高だったからさ」
……うーむ、良くわからない。仮に佐々木が俺を好きだとしよう、
そうだとしたら俺と同じ北高に普通行きたいと思うんじゃないのか?
いや、俺が逆の立場だったらそうなっていただろう。
「僕はこれ以上キミに対する恋愛感情を育ててしまうわけにはいかない、これ以上一緒にいれない」
好き、なんて直接言われてしまったから佐々木と向き合って会話をしていると
顔が熱くなってくるのが分かる。まあ夜だからそんな気にはならないだろうが。
「高校でまで一緒にいたら、
本当にキミの事しか考えられなくなりそうで怖い。………そんな自分は絶対に許せない……」
320:**恋人じゃなくて親友**
07/04/11 00:05:20 H9jYw7+0
俺は戸惑っていた。身近にいすぎたせいだろう、異性としてほとんど意識したことは無かった、
しかしルックスはおそらくかなりいいほう。性格も社交的で一般的には良い性格、だ。
佐々木のほうから友達感覚で話してくれるので、俺としてもとても付き合いやすい友人だった。
一緒にいると安心するのは確かだし、
……いや待て一緒にいて安心するというのはもしかして俺も佐々木のことを
「返事はいらないよ、もしキョンが僕と同じ気持ちだったとしてもまだ僕は拒否することができそうだから」
佐々木の震えている言葉で思考は遮られた。
「ただ知っておいて欲しかった、僕が好きになった唯一の人に………
自分の気持ちだけ話してさようならなんてずるいけど、キョンならば理解してくれるよね?」
まっすぐに俺を見つめている瞳からは今にも涙が頬を伝わりそうだ。
俺の頭はやけに冷静になっていた。好きなんて言われた時は思考回路もだいぶ鈍っていたが、
恋をし始めてしまっている自分を矯正するべく、志望校を変えて、溜まった思いを吐き出してまで
新たなスタートを切ろうとしている佐々木独特の考え方。
その考え方は俺にとってとても心地よいもので、それこそが俺が佐々木に惹かれたところであると自覚した。
だから、
「もちろん理解してやるさ、これからのお前も応援してやる。」
佐々木の目から一筋の涙が流れた
ブランコで顔だけ向かい合っていたはずなのにいつの間にか立って手を取り合い向かい合っている
「ただお前にも知っておいてもらいたいことがある」
泣いていて言葉を返せないのか、佐々木は首をかしげるだけだ
「俺もお前のことが好きだった。返事はいらない、ただ知っておいて欲しい」
言った瞬間佐々木に全体重を預けられてよろけてしまった。
まぁなんだ、つまり抱き合ってんだよ。文句あるか。
こんな経験さすがにないから俺もうろたえたさ。
321:**恋人じゃなくて親友**
07/04/11 00:06:52 H9jYw7+0
「本当にいい親友と出会えた………これまで生きてきた中で一番の収穫だよ」
佐々木は俺の腕の中で言う、俺も返してやる。
「親友…か。そうだな、これから離れるがずっと親友でいようぜ」
くくっ、と独特の笑いのあと、
「もちろんだ」
見つめ合ってしまった。こんな状況で見つめ合ってしまったらする事は一つだが……
やけに冷静になっている自分の思考を褒めてやりたいくらいだぜ。
親友としてこれからの互いの出発を祝うキス、
おそらく佐々木とは最初で最後になるであろうキスをした後、俺たちは帰路についた。
そこにはいつも通りの親友同士の二人がいた。
結局ゲーセンへは行かなかったな。
そんなことを思い出していると、もう時計の針が0時を回っていた。
睡眠は1日6時間はとらないと体が持たない俺は早々に眠りへとついた。
佐々木が連れて来た橘京子と九曜周防が俺と会うのは次の土曜日のことだ。
一旦END
ひらめいたらまた何か書くかも。
322:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 00:08:30 P92VeDV4
GJ!!!!
323:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 00:08:35 WKLDeEf/
君の才能に嫉妬
GJ!
324:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 00:08:40 nvwy7LpO
>>321
GJ
続編に期待大
325:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 00:09:59 cMqWXkx5
>>321
GJ!! いかにもありそうなシチュでちょっとドキドキした。
326:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 00:12:42 AChi1JCH
まとめ見たけど、このスレの作品だけならともかくVIPや谷川スレの作品を勝手に載せてるのはやりすぎ。
いらぬ軋轢を起こす原因になりうるからその点については今すぐに止めるべき
それ以外の点は乙
327:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 00:13:44 aOf1HKN1
佐々木スレのまとめ、じゃなくて佐々木SSのまとめ、という感じがあるのかも
328:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 00:17:15 /KzZgdem
久しぶりに再開したキョンが変わってないことに安心する佐々木さん可愛いなあ
進学校でしんどそうだけど
あの頃は楽しかったなとか思ってキョンのことを
思い出したりしてたんだろうかね
329:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 00:19:23 aOf1HKN1
進学でしんどいというよりキョンにぶつけそこなったモヤモヤを
勉強で誤魔化そうとしてるんじゃないのかなぁ
330:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 00:29:52 7OJmYIh7
>>329
俺今そんな感じのSS書いてるよ
勉強してても結局キョンのことを意識してしまうササッキー
SS書くの初めてだから全然はかどらない
終わらねー
331:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 00:32:01 cMqWXkx5
>>330
がんばれ、名無しさんはキミを応援するぞ。
332:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 00:51:23 izOF+QOz
>>330
がんば~
俺も応援するZE
333:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 00:56:27 KAyt0RA7
初めて2人で塾に行った日を幻視したので投下
「ちょっとそこで待っててくれ」
俺はそう言い残して玄関の扉を開けた。
「キョンくんおかえりー。あれ?うしろのおんなのひとはだれー?」
まるで待ち構えていたかのような妹の突進を受ける。ん?後ろ?しかし、妹よ、その直接的な文言はなんとかんらんのか。
と、質問の意味と妹の将来とに悩む間に、背後から俺の代わりに答えが返ってきた。
「やあ、初めまして。僕は佐々木。キミのお兄さんの、そう、友達さ。」
って、お前いつの間に玄関に入ってきやがった?
「いいじゃないか。外で待つのもここで待つのも僕にとってその時間は変わらないのだから。
それに、ふふ、キミの家族にもいささか興味があったしね。そうか、彼女が件の妹さんか。
なかなかかわいらしいじゃないか」
俺は2つのにんまり顔に嘆息し、妹に変なことを吹き込まないよう特大の五寸釘を刺して自分の部屋に向かった。
また佐々木に俺を揶揄するネタを献上してしまったことに頭痛を覚えつつ、いつもより1.5倍速で支度をすまし、
早くにこの窮地から逃れるべく玄関に戻ると、3つのにんまり顔が俺を迎えた。
大海原に放り出された漂流者のような顔をしている俺に、くっくっと喉をならしながら待たせ人が目を細める。
「ああ、早かったじゃないか。ちょうど今御母堂に自己紹介をしていたところさ。
上がって待つよう進められたのだが、その必要もないようだね。
それと別にキミの過去を根掘り葉掘り聞いてたわけじゃないからそんな顔をしなくても大丈夫さ」
先ほどの頭痛が致命傷になってゆくのを感じる。くそ、なんてこった。一刻も早くこの場を離れねば。
「あら、もう行くの?それじゃあ佐々木さん、この子をよろしくね。
あんたもしっかり勉強しないと佐々木さんと一緒の大学に進めないわよ」
傷口をカスピ海の水で洗うような追い討ちに佐々木が会釈を返している。ああ、この場に隕石でも落ちてくればいいのに。
無論、俺の空しい願いは天に届かず、無言を貫きつつ速やかに出立という次善策を実行する他なかった。
334:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 00:57:34 KAyt0RA7
妹のやたらと元気な声を後ろに玄関の扉を閉め、愛用の自転車を引っ張り出すとようやく一心地つくことができた。
近年最大級の危機を脱した安堵のため息をつく。が、
「いやあ、予想通りといっては何だが、楽しいご家族じゃないか。
御母堂も妹さんもキミを大切にしているのが良く分かったよ」
俺に安らぎの間はないのか?できればこの15分ほどの記憶に関するシナプスの接続を切っていただきたいのだが。
「別に揶揄してるつもりはないのだがね。僕は本気で羨望の念を抱いているんだ。特に妹さんのあの天真爛漫さは希少だよ」
そんなに希少なら佐々木が保護してやってくれ。
「そうだね。でも妹さんはキョンの元にいるのが一番良いと言うと思うがね」
そんな戯言を交わしつつ、自転車の籠に2人分の鞄を押し込み、佐々木を荷台に乗せる。
ペダルを踏み込むと思ってたより楽に発進することができた。どうやら横向きに座っているにもかかわらず、
上手く重心を合わせてくれてるらしい。器用だな。
しばらく無心にペダルを漕ぐ。佐々木も普段見ない景色でも眺めているのか何もしゃべらない。
幾つ目かの信号で赤に当たり、ブレーキをかける。止まっている間も俺たちは沈黙を守っていた。
再び信号が青に変わり、ペダルにかけた足に力を入れる。佐々木はそれに合わせ、
俺の肩に置いた右手の位置をずらしてバランスをとる。
するとなぜかこれまで何も感じていなかった佐々木の手が、服の上からだというのにやけに熱く感じた。
冷えたか。それとも熱でもあるのか?
335:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 00:58:16 KAyt0RA7
「僕は別に健康を害してはない。むしろ爽快さ。キミの後ろは、なかなか乗り心地がいい」
そう佐々木は手に力を込め直しながら言った。俺はそうかとだけ答えたが、佐々木は話のきっかけでも掴んだらしい。
「しかし、キミの御母堂もなかなか面白いことを言ってくれる」
ここでその話を蒸し返すのか!なんとか荷台の上の口を黙らせる算段を考えていると、
「一緒の大学に、か。そんな先のことは考えもしなかったが、言われてみればその可能性も無くはないね。
ここまでちょっと想像力を働かせてみたのだが、それは愉快なものになるだろうね」
今までのだんまりはそんなことを考えてたからなのか。しかしそれには俺の学力というジェリコよりも強固な壁を崩さねばなるまい。
すなわち物理的に無理だな。
「そんなことはない。来年僕らが受けるのは高校受験。大学はさらにその先、3年も後だ。3年もあれば学力なんてどうとでもなるさ」
お前とは頭の出来が決定的に違うという、天地がひっくり返っても動かし難い事実を突きつけてやろうかと口を開きかけたとき
目的地である塾が見えてきた。
「おや、もう着いてしまったようだね。僕としてはもう少し乗り心地を味わいたかったのだが。ふふ、なかなか新鮮な景色だったよ」
微笑を浮かべる佐々木を降ろし、自転車を駐輪所に止め、入り口で待っててくれた佐々木と連れ立って塾の階段を上がる。
やれやれ、お袋と妹のせいで大変な道中になっちまったな。
「今日は実に楽しかったよ。うん、良ければ次回も乗せていただきたいものだ」
肩で笑いながらしばらくこちらの顔を眺め、それからこちらの答えを待たずに階段を駆け上がり、先に教室の中へと消えた。
残された俺は嘆息しつつ、家の外で待っててくれるならなと、消えた後姿に頭の中で答えてやった。
終
336:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 01:02:15 nvwy7LpO
>>335
GJ
次回作にも大いに期待
337:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 01:23:19 Qew46FPI
佐々木がGod knows歌ってる映像見てみたい。
338:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 01:26:04 q184pwkC
GJ
にしても設定も殆ど出ておらず驚愕でどうなるかも分からないのにSSを書かせてしまう
佐々木の魅力はまさに尋常ではないと言わざるを得ない
339:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 01:28:28 I3fnGx+X
例えダークサイドに堕ちようとも佐々木についていく
340:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 01:29:13 d6e7YcTX
驚愕でどうなるかわからないからSS書くのならイマノウチとか思っている俺ガイル・・
正直、驚愕読むのは何だか怖くなってきたりしているけれど
341:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 01:29:33 cMqWXkx5
>>335
GJ、いかにもありそうなシーンをうまくまとめておられる。
>>338
同意。
342:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 01:32:51 HaogS6/x
他キャラに比べて圧倒的に資料が少ないのにこれだけSSが作られるとは・・・
こりゃ驚愕発売後は祭りだな
343:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 02:00:27 hMYFKrL3
祭りってか阿鼻叫喚の混乱に陥るだろうなwwSSの書き手が執筆中の作品に修正を加えるのに奔走し、
驚愕を読了した人が雪崩をうってこのスレに流れ込み1日で1000に到達とか…
つまり、なんだ楽しみだw
344:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 02:19:11 UQDWyhcQ
驚愕見るのこわいな
キョンは間違いなく佐々木よりハルヒだしなぁ…
てかキョン佐々木に冷たいよw
345:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 02:26:03 cMqWXkx5
>>344
まったく、キョンのツンデレっぷりは地獄だぜぇ。
346:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 02:28:53 BCXyDYK5
ハルヒが驚愕する事象なんてそうは無いはずだからなぁ
阿鼻叫喚の地獄門を叩くようなことにならなきゃいいがw
佐々木にもっと優しくしてほしいのは同意だね。裏SOS団なんかと関わりがなければ、キョンもああ冷たくはなかったろうけど
347:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 02:31:28 YXLPIneo
>>346
一年近く放置してたし、案外キョンにとっては消したい過去なのかもしれない。
348:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 02:36:05 Kkv357hN
>>347
いや、憤慨で思い出したくない過去というわけでもないと言ってるのでそれはない
349:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 02:42:35 KUoy38lc
谷川スレ見てると佐々木が悪者扱いされてて悲しくなるな・・・orz
確かに裏SOS団はちょっとやばいことして佐々木もグルになってるけども
350:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 02:47:57 BCXyDYK5
>>349
佐々木はせっかく自分に寄ってきてくれた面白い人たちとちゃんと友人として付き合いたくて、
それでも神様になれとか面倒なことには極力係わりたくない、ってスタンスを貫いてるだけだと思うんだがな。
叩かれるとはひでぇ話だ。
351:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 03:02:46 JqbyX5M0
このスレ勢いありすぎだろw
352:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 03:52:23 7OJmYIh7
俺はヤンデレだろうが腹黒だろうが
佐々木様についてくぜ
分裂の時点でその要素はある訳だからな
毒を食らわ皿まで
353:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 04:23:03 ecjdcOdJ
「須藤が羨ましい」
⇒「(好きな人のために行動できる)須藤が羨ましい」
と変換されてしまう俺の頭はだいぶやばくなっている様だ。
354:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 06:20:15 hMYFKrL3
>>353 君も僕の思考を氷山の一角程度は推測できるようになったようだねkkk…
355:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 06:34:54 mk4DzpFk
スレタイ↓に見えた。
【涼宮ハルヒ】佐々木とくっつく part2
356:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 07:43:01 iQ33beNL
キミはストレインジというよりは、ちょっとイリテラシーだね。
357:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 07:48:22 5zB4Xgl8
佐々木・橘・九曜のキャラソン出たら買う人手を挙げて!
358:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 07:53:04 jaPkhfcN
>>357
当然買うに決まってるだろ
359:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 07:54:33 jaPkhfcN
俺のIDジャップじゃねえか。嬉しいような悲しいような
360:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 08:06:55 JqbyX5M0
佐々木の中の人は誰になるのやら
361:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 08:17:30 IBPxmCvu
さっき見たら兄キャラ個別の上から三つが佐々木関係のスレでワロタ
362:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 08:41:58 E46zRZWn
>>360
露木茂
363:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 08:59:20 IBPxmCvu
くらぴか
364:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 09:55:56 miDz2tSK
>>362
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| おい 佐々木。クレームつけていいか?
\______ _______
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 何だね? ……ああ このパイプのことかい?
| ホームズは 原作中では真っ直ぐなパイプしか使わなかったのさ
| 曲がったパイプは 後にホームズ役を演じた俳優が使い始めたのが、
| イメージとして定着したんだ。ほんの初歩だよ キョン・スミシュ・ワトソン君
\__ __________________________
∨ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ……そんな細かいことはどうでもいい
| ホームズの中の人は 露木茂氏じゃなく露口茂さんだろ?
ソウカイ? \_______ _______________
コレハ イッポン トラレタネ ∨
,. -ー- 、 ,. ‐-ー- 、
∠※※※≧_ .ノ / ヽ
. i. ((从ソ 从〉 ( . ノハハハハハ ! イッポン ドコロ ジャネエ
l. (|┳ ┳i!l ) !|─ ─ ,iリ)!
. ハNiヘ ー ノハ! ,'´ . ’ 、 - ,ノル´
⊂}^<i†>iつ─┛ ⊂i'<†>゙{iつ シッカシ ナンダ コノ カッコウハ?
. !__|_! |_,|_|
〈__八_,〉 〈_,八__〉
365:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 14:50:51 7OJmYIh7
>>357
パンジーはないのか?
366:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 15:31:30 iQ33beNL
岡本、須藤はあってもパンジーはない。
367:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 16:44:47 kKo7Wkqr
♪パンジーパンジー三色す~み~れ~♪
368:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 17:20:22 qA6DImeR
1時間レスつかなかったら佐々木は俺のもの
369:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 17:20:47 gYouZ6Ay
阻止
370:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 17:22:15 MQRutNmv
「実に興味深いね。僕も一時間君と同伴させて貰って良いかい?」
371:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 17:22:40 qA6DImeR
はえ~よ
372:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 17:24:50 gYouZ6Ay
ageんなカスが
373:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 17:29:32 qA6DImeR
忘れてたよkkk
374:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 17:29:53 tAs+Ea+4
氏ね
375:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 17:32:10 qA6DImeR
まあそう怒るなよ
376:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 17:42:08 gkDLlW12
>>364
ちょwwそのAA可愛い
佐々木こういう格好似合いそう
377:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 17:57:11 EmZqZ/ep
こんな事に気が付いたのは自分だけかもしれないけど、
佐々木の笑い方って、ちびまる子ちゃんの野口に似てるな。
378:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 18:01:24 9iHJcgym
>>377
個人的には「くっくっ」じゃなく「んっんっ」っていう感じの発音で再生してた
379:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 18:03:53 JqbyX5M0
あえぎ声かよw
380:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 18:12:35 MQRutNmv
>>377
いいなお前。
俺の脳内じゃ黄色いケロン星人が笑ってるよ……orz
381:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 18:16:30 QOJ8p4j5
>>378
喉の奥でくっくって発音するとそんな感じになるわな
382:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 18:30:59 miDz2tSK
,.-,ヘー.、
ノ 八ヽ`ヽヾ
. i ハヽ リノバリゝ
イ(l|⌒ |⌒リノ
Yル、 ー ノハ 陰謀 では
⊂}`|{†}|゙{つ 僕も 彼女と同じように笑っているのですが
l^´T`'i
〈__八__〉
383:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 18:36:06 9iHJcgym
台本の表記だと「あはは」だけど実際の発音では「あへへ」みたいな感じかな?
384:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 18:40:08 ZjCxjYsz
くっくっくっならいいがkkkだとククク……に脳内変換されて
アカギに見えてくる
385:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 18:52:36 1rWoXMmy
kkkでもクククでもなく
くっくっくがベスト
386:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 19:00:43 ro+l9AfU
仕事から帰宅
同じ部署に佐々木がいればモチベーション上がるんだが
387:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 19:21:19 eGM1k9T/
>>377
よう俺
388:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 19:27:15 mOKCR6tC
エイプリルフールにキョンが佐々木に嘘ついたらどんな反応するんだろう
389:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 19:32:18 ro+l9AfU
>>388
佐々木のほうが1枚上手と見る
うまく切り返され、佐々木の嘘で狼狽するキョンの姿を幻視した
390:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 20:23:13 4D6s1smc
ハルヒは、別にキョンじゃなくても上手くやっていけると思うんだ。
でも、佐々木は・・・
でも、佐々木はダメな気がする。キョンのような受け皿がないと
いつかどこかで爆発してしまうような気がする。
391:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 20:35:16 0vmyq82T
受け皿はパンジーあたりにでも任せとけ
392:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 20:44:07 mOKCR6tC
>>390
なんとなく分かる
ハルヒはクラスに馴染んできて大分成長してるから独立しても大丈夫そう
ただ佐々木はまだ心配だよな
キョンがいない生活は佐々木にとってどんな感じだったんだろな
393:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 20:47:17 aOf1HKN1
将来佐々木さんは意外と大きなバイクに乗ってそう
394:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 21:17:24 g0JFmHmT
過疎ってるな…
395:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 21:22:30 eBC1zmQL
>>392
今、キョンがそばにいてやらないといけないヤツは
佐々木さんなのか。
396:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 21:24:54 XJrPZDsf
心配じゃないだろ。今までだって、いつからかは知らないけどよくやってきたんだ。
これからも佐々木さんは一人でも大丈夫だと思う。
でも、キョンが一緒なら・・・
っていう感じの独白型SSが読みたいなー、なんて。
397:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 21:26:33 U93Xk/jQ
なんか佐々木組は北高メンバーと比べて異質な気がする
橘と鶴屋さんとかまるで違う漫画の登場人物どうしな感じ
398:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 21:27:53 RHX5oqwD
ハルヒは根はわりと普通の人だから。でもササキさんは根っこの部分で滅茶苦茶弱そう
男言葉や胡乱な言い回しもすごく無理してるように見える
399:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 21:38:39 IBPxmCvu
佐々木「やっぱ…僕しゃべり方、変なのかなぁ…
みんな笑ってるもんなぁ…みんなに変な女って思われてるのかな
キョン…君に会いたいよぉ…」
ってお風呂でぶくぶくするささっきーのssキボン
400:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 21:38:45 mOKCR6tC
>>398
同意
男言葉使ったりして男を拒否してたり佐々木が弱く見える…
今考えたらキョンは佐々木にとって男と接するときの自分を受け入れてくれた唯一の人物なんだな
401:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 21:39:16 8U8U8bmX
昨日分裂読んだんだが
佐々木に萌えたのがこんなに多いとは思わなかったからうれしいね
402:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 21:43:52 R7t/XIyj
多分、長いこと会わなかったから逆にどうにか頑張れてたんじゃないかな
これで特Aクラスのツンデレであるキョンがちょっと優しい仕草や
思わせぶりな行動を佐々木さんに対してしたら、張りつめていた糸が切れるみたいに
佐々木さんプッツリいっちゃいそう
そこで神としての本領発揮ですよ
403:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 21:50:29 KUoy38lc
パンジーとかも佐々木と知り合いになってるけど下心ありまくりだもんな・・・
下心なく純粋に佐々木やハルヒと関わろうとしたキョンに感心するわ
404:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 21:51:33 b5z3D7Mo
いや藤原は興味ナシだろ
405:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 21:52:02 eBC1zmQL
ハルヒが憂鬱ラストで作り出した特殊閉鎖空間の
佐々木さんverを作り出したりとか?
406:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 21:55:43 jaPkhfcN
>>405
次巻は何と言っても"驚愕"ですから
ハルヒの閉鎖空間内にて更に佐々木の閉鎖空間ry
407:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 22:02:25 mOKCR6tC
>>403
パンジーは下心があるというかなんというか
>>402
「涼宮ハルヒの憂鬱」じゃなくて「佐々木の憂鬱」ktkr
408:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 22:11:00 TfAvV5MC
パンジー×●
409:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 22:25:04 7OJmYIh7
キョン以外の異人さんたちはなにかしら
思惑があってハルヒや佐々木さんに近づいている
ハルヒの場合は不意討ちな感じの接触だったが
佐々木さんの場合は意図的
佐々木さんにも異人さんたちに対してなにかしらの思惑持ってそう
ハルヒも佐々木さんも爆弾もっているが
ハルヒは無自覚で佐々木さんは自覚している
ハルヒ爆弾はだれでもそうと分かるが
佐々木爆弾は本人以外は分かりづらい
佐々木さん爆発するときは多分佐々木さん自身が意図的に爆発させそう
410:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 22:27:32 p7HurAq0
>>399
それもらってよ ろ し い か?
プリンでササッキー投下しようとしてるけど次あたりのネタがない…
411:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 22:54:08 KUoy38lc
佐々木さんってメールでどんなこと書くんだろうか
412:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 22:57:21 mOKCR6tC
>>411
普段か?
絵文字使いまくってるよw
413:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 22:58:31 WKLDeEf/
むしろ絵文字しか無い
414:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 23:01:18 mOKCR6tC
>>413
人が走ってる絵文字だけのメール送ってきそうだなw
415:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 23:04:11 aOf1HKN1
キョン以外には要件だけの短い文章で
キョンには「ちまちま字を送るなんて非効率的」とかなんとか
電話してきそうな感じ
416:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 23:05:07 jaPkhfcN
各自で妄想するのは勝手だが他人のキャラ観をぶっ壊すなと言いたい
特に>>412に対して
417:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 23:13:46 KUoy38lc
>>416
それぐらい許してやれよ・・・
俺は絵文字は全く使わず小難しい内容のメールを送ってくると思う
418:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 23:15:27 aMZpDiBv
相当回りくどいメールになりそうだな…
でも一つ疑問、やっぱり男と女で言葉を使い分けるのかな?
419:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 23:16:29 btp/721Y
佐々木はキョンが当然のように欲しいと思ってる、だけど居なくても女言葉のまま変わりなく生きていける。
欲しいものが無くても、持ち前の論理や倫理観でとにかく自己を納得させるのが佐々木流。
ハルヒの空間が、膨張して回りを呑み込む赤色巨星だとすると、佐々木は無限に縮小していくブラックホールじゃないだろうか。
ハルヒ空間は日も昇るし世界もそのうちカラーになるけど、佐々木はずっとセピア色のままな気がする。
で、キョンがいるだけで世界は桜色に。
420:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 23:18:40 KUoy38lc
>>418
たぶんそうだろうな
女友達とメールするときは絵文字使ってそうだ
421:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 23:31:49 W2Zy0g+e
橘京子との遭遇
橘「やっと見つけました。佐々木さんですよね?」
佐々木「?初めましてになると思うけど、どこかでお会いしたかな?」
橘「はい。実は4年前から出会っちゃっているのです。ここで話もなんですから、
そこの喫茶店でお茶でも飲みながら話をしませんか?」
佐々木「うん。そういう手合いの勧誘はパスすることにしているんだ。
悪いね。他をあたってくれないかな?」
橘「んん・・・もうっ!仕方ないですね。キョンくんをご存知ですよね?
キョンくんは今北高で涼宮ハルヒさんという方と並々ならぬ関係にあることを
知ってますか?」
佐々木「実に興味深い話だ。たしかにキョンは私が中学3年のときに
最も親しくしていた友人の一人だけど、それと私を知っていることの関連性を
見出せずにいるので、簡潔に述べてくれないか?悪いが塾に行かねばならない。」
橘「それが大アリなのです!キョンくんは涼宮ハルヒさんを選びそうなのですが、
本来なら、佐々木さんあなたが選ばれる人だったんですよ!ね?わかるでしょ。」
佐々木「まったく要領を得ないね。悪いが今日はこれで失礼するよ。また機会があれば。」
橘「・・・あきらめない!次こそは!」
422:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 23:32:36 KAyt0RA7
>>402>>405
何か受信した
ちょっと練ってみる
423:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 23:35:08 aMZpDiBv
>>420
だろうねやっぱり
佐々木が女の子らしい側面を見せるシーンはこの先出ないものかね…
あれほど無骨な喋り方だとその部分の魅力が増すと思うんだけどw
424:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 23:36:41 KUoy38lc
>>421
橘がんばれw
425:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 23:37:18 1rWoXMmy
佐々木は文末に署名入れるタイプ
426:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 23:41:22 S1JaPR/8
ギャル字を使う佐々木が浮かんだ
427:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 23:43:47 KUoy38lc
>>423
佐々木がそんな風にデレたら萌え死ぬぜ
>>425
堅苦しすぎw
428:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 23:45:16 aOf1HKN1
しかしこの先佐々木はどうなるんだろうか
ハルヒとのキョン取り合いに負けたらそのまま手首切りそうな感じがする
429:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 23:49:41 uWQhPFFi
>>428
ああいうタイプは自殺するならもっときっちり死ぬようなやり方をするよ。
リストカットなんて不確実な手段は取らない。
430:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 23:50:08 h8pGpk9O
>>426
ぅとかぉは使いそうな気がしないでもない
431:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 23:56:17 0RdtiQ6i
ハルヒシリーズは誰かが不幸になるような話にはしない、と信じたいところだが。
432:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 23:57:19 lCXaaROD
佐々木さん凄いキョンに構って欲しいのに
キョンは冷たいね ハルヒハルヒってw
読んでて悲しくなるぜ
433:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 23:58:53 jaPkhfcN
>>432
一行目の文章だけど、それはあくまで読者である俺らの
予想であって規定事項じゃないんだ罠
434:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 23:59:06 KUoy38lc
>>428
まだハルヒを殺しにいくタイプのヤンデレの方がマシだぜ・・・
佐々木は本気でしそうで怖いよ
435:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 23:59:26 oM2qAsbF
>>421
佐々木は対女では普通に女言葉を遣う、と無粋な突っ込みを入れてみる。
まあ原作ではハルヒに対してちょこっと使ってるだけだし、
女言葉遣われても相当な違和感がありそうだけどw
436:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/11 23:59:57 bQc0W9ho
佐々木爆弾はキョンだけ気付ける、とか…
やべ、萌える
437:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/12 00:01:46 lCXaaROD
>>433
まあ驚愕がまだだしね
俺の妄想力の賜物かな
438:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/12 00:07:07 d6e7YcTX
分裂P23L23の古泉の台詞、顔にはめた仮面に本体を云々ってのは
こりゃ佐々木にも適用できることなのだろうかね
ところで4枚ほど投下してみようと思うのですが、よろしいかしら
439:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/12 00:07:16 aXgAeL2M
女友達が佐々木かわいい、佐々キョン萌えるとか言ってたw
よく佐々木さんのことを分かってらっしゃるw
440:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/12 00:08:13 aXgAeL2M
>>438
どうぞー
441:1/4
07/04/12 00:10:27 QzD2R3c/
「ねえ佐々木さん、髪型変えてみたら?」
理科の授業の時、同じ班の岡本さんからそう声を掛けられた。
いつからそうしてたのかはよく憶えていないけれど、
少なくとも三年生になってからは、ずっと肩口までのセミロングのままだったと思う。
「うーん、私は別にこのままでも良いと思っているけれど」
「そんなんだから、アイツといつまで経っても進展しないのよ」
「アイツ……キョンの事?」
はあ。一体何度この事を聞かれたのだろう。岡本さんだけにしたって、これで何度目なのか判らない。
「だから彼とはそんなんじゃないんだって。ただの塾友達だよ」
「ただの塾友達が自転車の後ろにいつもいつも乗せてってくれるのかしらね。
それに、あなただってよくそれに付き合ってる。それでただの塾友達なんて、ヘンだわ」
「だからそれも前に言った通り、道が同じだしバス代が浮くからだって」
「ふーん? 佐々木さんの為ならバス代わりになりそうな男子がここにはいっぱいいる気がするけどね。
例えば……ほら、そこの須藤とかさ」
水を向けられた須藤君が机の上に突っ伏す。実験机だからきっとあまり清潔じゃないと思うけど。
「ちょっ、勝手な事言ってんなよ岡本?!」
起き上がった須藤君は反論の言葉を上げたが、岡本さんは素知らぬ顔で相手にしない。
「はいはい、怒らない怒らない。ま、そんなのはどうでもいいわ。
とりあえず一度やってみる事を勧めるけど。彼がどんな反応をするのか。面白いと思うわ」
今は5月の終わり頃。夏日を記録する日も増えてきた辺りだった。
髪型か……彼はどんなのが好みなのだろう?
442:2/4
07/04/12 00:12:07 QzD2R3c/
6月に入って最初の土曜日。この日は朝から温度も湿度も高く、かなり不快指数の高い日だった。
何か思う所があった訳でもなく、この前の岡本さんの言葉が引っ掛かっていた訳でもないけれど、
その日、私は髪を結い上げて―世間一般に言うポニーテールで―登校した。
「おはよう、佐々木さん」
教室に入って、挨拶してきたのは岡本さんだった。私も挨拶を返す。
「今日はポニーテールなんだね? すごく良いと思うよ、それ。アイツもイチコロだね」
くすくすと笑う岡本さんに、だからそうじゃないんだ、と反論しようとした時。
「はよー」
彼が来た。
「やあ、おはようキョン。相変わらずだるそうな顔をしているね」
くっくっと喉の奥で笑ってみせる。彼に対しての私のいつもの笑い方だ。
「お前……佐々木か?」
「僕が僕以外の誰だっていうんだい? まったくキョン、キミと来たら早速脳細胞にカビが生え始めたらしいな」
「あ、ああ……」
私を目視確認した後の彼の様子は明らかに変だった。何か呆然としているような、うろたえているような、
どうしたらいいのか判らずに思考がストールしてるような。
「キョン、どうしたんだ? 体調が悪いなら帰って休養する事をお勧めするよ。夏風邪は性質が悪いと言うしね」
「い、いや大丈夫だ。それよりお前、何だその髪型は。珍しいな」
「これか? 今日は暑いからね。しかし素に返った途端にいきなりそんな台詞が出てくるとはね、
キミはいつものキョンのようだ。心配して損をしてしまったよ」
「ああ、悪かった」
ふと笑った彼は手を振って、自分の席へと向かう。
「……彼もまあ、随分と判りやすい事ね。言った通りでしょ? きっと面白いって」
確かにいつもと違う彼の反応は面白かったけれど―
443:3/4
07/04/12 00:14:27 QzD2R3c/
翌週、雨の振る月曜日。珍しく通学路で彼を見掛けた。
「おはよう、キョン」
「おう」
振り返る彼の視線を傘で遮蔽し、ゆっくりと顔を合わせる。
「……さ、さき? お前、髪」
「ん?」
彼の視線の先にはショートカットになった私の顔があるはずだった。
「切った、のか」
「ああ、暑くなったからね」
彼の反応を見て、私は笑った。なるほど、確かにこれは面白い。
「そう、か。そう、だよな。暑くなったもんな」
随分と歯切れ悪く彼が言う。はは、という彼の笑い声も、陽気に似合わず随分と渇いた感じがした。
前言撤回。
もしかして、やっちゃったのか、私は?
どうしよう。どうしよう。
今更ながらによくよく考えてみれば、土曜日彼が見せたあのリアクションは
彼なりの褒め言葉だったようにも解釈できなくもない。早とちりした一昨日の自分が恨めしくてしょうがない。
こんなにも自分が鈍感だったなんて、私って、何て莫迦。
444:4/4
07/04/12 00:16:43 QzD2R3c/
その後教室までずっと、私達は無言のまま共に歩いた。
ホームルームが終わっても、頭の中はずっと後悔が渦巻いているばかり。
だからと言っていつまでもこんな気持ちを抱えてもいられない。とりあえず、彼と何か話を―
「佐々木」「キョン」
何て間の悪い! まさかこのタイミングで呼び掛けを同時にしてしまうなんて。
「キョン、キミが僕よりも数ミリ秒程度先に口を開いたのだからまずはキミから話すべきだ。反論は受け付けない」
「そ、そうか、じゃあ……佐々木」
何でだろう、喉が渇く。唾を飲み下した時のごくり、という音がやけに大きく響いたように感じた。
「お前、一限の宿題、やってる?」
「はあ?」
「いや、今教科書を開いて思い出したところなんだ。一限始まるまででいいから、頼む。ちょっと写させてくれ」
「……まったく、キミには呆れたな」
私が一体どんな思いでいたかなんて、キミには何の関係もないんだね。
「まあいい、始まるまでならね。まったく、僕はキミの代わりに宿題をやっているわけじゃないんだけどね」
「あのなあ、それを言うなら俺の自転車の荷台だって、お前専用ってわけじゃないんだぜ」
「塾への輸送分で相殺しようって事かい? くく、まあいいだろう。そういう事にしておいてあげるよ。
ああそうだね、今日もお願いしようか。なに、傘くらいならキミの代わりに差してやるさ」
そう、彼の自転車の後ろは、代わりなど存在しない私の指定席。
誰にも譲るつもりなんてないんだから。
「ところで佐々木、さっき言いかけたのは何だったんだ?」
「……もう、どうでもいいことさ」
445:444
07/04/12 00:17:48 QzD2R3c/
なんかID変わってるけど438でした。一応佐々木視点。
お粗末さまです
446:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/12 00:26:30 CjJnQ/Ls
3/4を読み終えた直後、発作的にサバイバルナイフとおでんを買ってきてしまった。
447:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/12 00:28:19 NAL4i9O+
>>445
GJ!
意思疎通の下手さが爽やかで萌えた。
448:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/12 00:30:37 8GxRB4fp
>>445
これはいい乙女な佐々木さんですね
449:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/12 00:32:02 v5re8TKI
如何にも実際あったかのようなイベントだな
早く驚愕で佐々木の心情を知りたいね
450:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/12 00:42:20 aXgAeL2M
>>445
GJ!
乙女の佐々木と鈍感なキョンに萌えた
451:生殺しでごめん
07/04/12 00:42:39 3aioBvJ8
>>134-139
>>238-240
の続きを投下します。
今度はちゃんと最後まで行きます。
452:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/12 00:42:41 FqHWlfzy
興奮して寝れなくなったので謝罪と賠償を要求するとしよう
453:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/12 00:44:29 WgHpT3bm
佐々木の理論的な話し方はSS難度をかなり上げてると改めて感じるな
454:10
07/04/12 00:44:35 3aioBvJ8
沈黙を破ったのは佐々木だった―
「こんにちは、涼宮さん。」
佐々木は女と話をするときは、普通に女言葉を使う。
だから、男言葉でしか話したことのない俺にはその声色の奥の表情を伺うことはできなかった。
「あ、こんにちは。」
ハルヒがまるで催眠術から覚めたように答えた。
「ごめんなさいね。大切な団員さんを一日借りちゃって。
中学校のクラス会の幹事を二人でやることになって、その下見に来たんだ。」
佐々木は俺をキョンとは呼ばなかった。
ハルヒはまだ目を丸くしたまま
「あ、そう。」
と短く相槌を打った。
「でも、もう用事は済んで帰るところだったんだ。
あぁ、キョン。せっかく涼宮さんと会えたんだから、二人でお茶でもしてきたらどうだい。
僕は学校の課題がたまっているので、悪いが一足先に帰らせてもらうよ。」
そう言って佐々木は踵を返して歩き始めた。
普段のあいつらしくない早足で、駐輪場とは反対の方向へ。
向かい合うハルヒとは反対の方向へ。
俺はただ馬鹿みたいに立ち尽くすことしかできなかった。
455:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/12 00:46:52 NAL4i9O+
>>453
男口調モードは意外といけるぜ?難しい比喩やら何やらはキョン一人称でもどうせ必要になるわけだし…
456:11
07/04/12 00:46:52 3aioBvJ8
「キョン!」
聞きなれたハルヒの大声で俺は意識を取り戻した。
「ハルヒ。」
両手を腰に当てて、見慣れた傲慢不遜な怒り顔が俺を見据えていた。
「何やってるのよ!」
すまない。
とりあえずの言い訳のように謝ってしまった。
でも俺は、一体、何に対して?
「このバカキョン!」
ハルヒが俺の腕を引きずり寄せる。
相変わらずの馬鹿力だな。
抵抗することなく俺はハルヒの元に引き寄せられた。
乾いた音が響く。
人通りの多い往来の真ん中でハルヒが俺の頬を叩いた。
痛みが少しずつ広がっていく。
「しっかりしなさい!早く彼女を追いかけてあげるのよ!」
そして、ハルヒの予想外のセリフに俺はまた驚くこととなった。
「ハルヒ?」
ここで初めて俺はハルヒの目を見た。
俺を見るハルヒの目はいつもの挑戦的な目で、そして真摯に俺を見据えていた。
「早く行ってあげなさい!
わざわざ私がSOS団恒例行事を中止にしてあげたのよ!
事情は知らないけど、こんな中途半端なんて許せないことだわ!」
そう言って俺の腕を放すと、ハルヒは腕組みをして力強く俺を睨み付けた。
いつだったか、お前は俺に目線でパワーを送るとか馬鹿なことを言ったことがあったよな?
まさか、その瞳に本当に勇気付けられることになるとは思わなかったよ。
ありがとう、ハルヒ―
俺の声は都会の喧騒にまぎれてハルヒに届いたかどうかはわからなかった。
自分の卑小さが憎かった。ハルヒを信じられていなかったこと、そして―
俺は佐々木の元へ駆け出した。
457:12
07/04/12 00:48:07 3aioBvJ8
駐輪場とは見当違いの方向へ佐々木は歩いて行ったんだ。
追いかけるにしても、行き先なんて皆目俺には見当がつかなかった。
ただその方向へまっすぐに、がむしゃらに走った。
急がないとあいつを見失ってしまう。
くそっ、佐々木、お前はいったいどこに―
「キョン?」
背後から誰かが俺の名前を呼んだ。
聞きなれた声だ。
特に今日はよく聞きなれた声だ。
振り返るとそこに呆然と立ち尽くすショートカットの少女―佐々木がいた。
必死に走って危うく見過ごしてしまうところだったなんて、本当に今日の俺はどうかしている。
「どうしてここにいるんだい?」
必死に走ってきた俺はしゃべれない。両手をひざにつけて息を整える。
「涼宮さんはどうしたんだい?」
唇の端を上げて目を細める表情。そんなに悲しそうに笑わないでくれ。
「涼宮さんに追いかけるように言われたのかい?」
ああ―
「くっくっ。
本当に君たちはまったく馬鹿がつくほどのお人よしで、馬鹿正直というやつだね。」
どこか自嘲的な独特の佐々木の笑い方。口元を押さえる手が震えている。
白い頬が赤く染まっている。
「でも、君が追いかけてきてくれるかもと思って、まっすぐ歩いていた僕はもっと馬鹿だね。」
佐々木―
「早く君の傍から消えようと早足で歩いていたはずなのに、
気がつけば足取りは重くなって、
そしてきっと君が追いかけてきてくれると期待していたよ。」
佐々木―
まるでそれは仮面が外れたように、佐々木はうつむいてその表情を隠した。
「まったく、本当に私は馬鹿だな。
涼宮さんにはかなわないって思い知らされたっていうのに。
本当に馬鹿だ―」
前髪に隠されて、佐々木の表情はよくわからない。でも―
「なんでこんなにうれしいだろう―」
やさしい6月の風が夏の足音を運んできた。暖かい日差しが彼女の頬で反射していた。
―彼女は泣いていた。
458:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/12 00:49:25 fTZfZjF8
まだ僅かしか登場してないのにみんないい仕事するね
それだけのインパクトがあったと言う事か
459:13
07/04/12 00:50:14 3aioBvJ8
俺たちは海沿いのベンチに腰を掛けていた。
コンクリートの防波堤に縁取られた海岸線沿いには人通りは少ない。
あれから俺は佐々木に声をかけて、ここまで移動してきた。
歩いている間もお互いなにも会話はなかった。
そして、ベンチに座っている今も。
本音で語り合おうとしたとき、俺たちはあまりにも言葉を持たなすぎた。
そう思い知らされてた。
「本当は―」
海を見ながら佐々木が沈黙を破った。
その表情は今までに見たことがないくらい穏やかだった。
「本当は、君と同じ高校へ行きたかった。
本当は、もっと君と話がしたかった。
本当は、もっと君と一緒にいたかった。」
それから佐々木は小さな深呼吸をした。
小さな手が震えていた。
「迷惑をかけてごめんね。」
迷惑なんてとんでもない。
お前は何も悪くない。
謝るのは俺のほうだ。
「本当に君は優しいな。」
彼女は俺のほうを見て笑いかける。
今にも消えそうに力強く輝く、まるで蛍の光のような。
460:14
07/04/12 00:51:08 3aioBvJ8
「君は覚えているかい?僕たちが初めて出会ったときを。」
よくは覚えていないが、学校では顔は知っているけど話したことはなかったな。
初めて会話したのはあの塾だったか。
「僕は覚えているよ。
本当に他愛のない会話だったけど、君は僕の目を見て話してくれた。
奇異の目ではなく、ちゃんと僕の目を見て。」
そして、佐々木は何かを決意したように小さく頷いた。
佐々木は俺の手に自分の手を重ねて、俺の目をまっすぐに見た。
「あんなふうに僕と話してくれたのは君だけだった。」
重なった手に少し力がこもる。彼女の温かさが伝わってくる。
「私がどれだけうれしかったか、君にわかるかい―」
彼女が笑う。
俺は何も言えない―
ただ、見つめていたかった。
ただ、その手の温もりをずっと感じていたかった。
たとえ自分にそんな資格がなかったとしても。
461:15
07/04/12 00:52:13 3aioBvJ8
そして、どれくらいの時間が経ったんだろうか。
彼女は何かを決意したように立ち上がった。
「さてと、そろそろ僕は失礼させていただくよ、キョン。」
いつもの、俺のよく知っている佐々木だった。
「あぁ、そうだな。もういい時間だ―」
そう言って立ち上がろうとする俺を佐々木は手で制した。
「すまない、キョン。僕を一人で帰らしてくれないか。」
突然の申し出に俺は一瞬混乱した。
佐々木はそんな俺を見て軽くのどの奥で笑い声を上げるとこう言った。
「君には僕を見送ってもらいたんだよ、キョン。」
ちょっと待て、なんでそんなことを。
佐々木はちょっとおどけたように笑う。
「世界の変容はつまりは価値観の変容だ。
言い換えるならば、たとえ自分以外の世界を意のままにできたとしても、
自分自身が変わらなければ世界は変わらないんだよ。
そう、ただ自らの在り方を変えるだけで世界は変わる。」
手を指先までそろえて伸ばし、胸を張るように佐々木は俺を見る。
くっくっとまるで手品の種明かしをしているように笑った。
「それはね。つまり―
僕は変わりたい。
心を隠したまま笑うのはもう―」
一点の曇りもない真剣な表情、初めて見る。
目の前の夕日に染まった世界が、まるで佐々木がそう望んだから、そうあるように感じた。
「もっとちゃんと君と向かい合えるようになりたいんだ。」
そう言って彼女は生まれたての笑顔を俺に向けた。
462:16
07/04/12 00:53:12 3aioBvJ8
海を背景に夕日を浴びた彼女の姿はなんとも言えず綺麗で、
ただ俺の心に焼きついた。
目の前に広がる燃えるような光景が、
あいつの手のように暖かく感じられた。
じゃあね、とだけ佐々木は言って歩き始めた。
俺は佐々木の後姿を見つめる。彼女がそう望んだから。
木立に彩られた道。
あいつの心にはどんな自分自身の姿が思い描かれているのだろうか。
俺の姿はどのように描かれているのだろうか。
どんな形でもいい。
俺は、勇気付けてくれたあの瞳と、そして―
まだ手に残る暖かさに報いられるような人間になりたかった。
『世界と君の手』
463:やっと終わり
07/04/12 00:53:57 3aioBvJ8
これで終わりです。
散々引っ張ってごめんなさい。
464:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/12 00:57:58 NAL4i9O+
>>463
GJ!
オイラの書きかけがコミカルだからこーゆーの読むと自分の奴のテイストが変わりそうだ…
次回作にも期待。
465:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/12 01:00:07 L63+F6Pw
>>463
GREEEEEEEEEEAT!!
佐々木かぁいいよ佐々木
466:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/12 01:04:17 aXgAeL2M
>>463
GJ!
なんかもう感動した
467:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/12 01:20:14 dbLFdCF6
>>463
おお、ナイス。
GJ
>「世界の変容はつまりは価値観の変容だ。
>言い換えるならば、たとえ自分以外の世界を意のままにできたとしても、
>自分自身が変わらなければ世界は変わらないんだよ。
>そう、ただ自らの在り方を変えるだけで世界は変わる。」
このセリフいいねぇ、本編でも登場しそうないいセリフだ。
468:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/12 01:24:56 J57yPnHG
「そう言えば、いつだったかキョンに僕の恋愛に対する認識について話したことがあったね。もう一年以上も前だと言うのに、まるで昨日の事のようだよ。人の時間経過に対する感覚ほど当てにならない物はない。
卒業してからの一年間がそれだけ空隙に満ちたものであったのか、それとも君と過ごしたほんの僅かな時間が僕にとって何物にも代え難い有意義かつ満ち足りたものだったのか・・・どちらだろうね?」
胡乱な言い回しも、訥々と語る穏やかな口調も、俺がよく知る佐々木のものだ。一年前と何ら変わらない。
「自分で言ったことだというのに、僕は本当の意味でその事を理解していなかったらしい。いや、甘く見ていた、と言ったほうが良いのかな?これはまさしく精神病だよ。
あらゆる価値観が崩壊し、理性も論理も狂ってしまう。一度煩ってしまえば最後、もう治らない。ううん、治そうという気にすらなれない」
だというのに、凄まじいまでの違和感を感じる。佐々木の何かが違う。決定的に違ってしまっている。ずっと佐々木が自らを押し込んでいた枠が取り払われたかのような、そんな錯覚を覚える。
「これは君のせいでもあるんだよ、キョン?君にとっては心外なことかも知れないけどね。君に必要以上に近づけば、こうなってしまう事は解っていた。
自分を見失って恋する乙女になってしまうくらいなら、僕は自分を偽っても理性の化け物でいたかった、本当だよ?」
言いながら佐々木は本当に言葉とは裏腹に、本当に嬉しそうに微笑んだ。まるで全てから解き放たれたような佐々木の笑顔は本当に魅力的で――こんな状況でなければ、俺はアホのように見惚れてしまっただろう。
俺はここに至って、ようやく佐々木がどれほどの自制と自戒、虚勢と欺瞞を重ねていたのかを知るに至った。
「ただ、本当に――本当に残念なんだけどね、キョン?もう、止まれないんだ。こうなってしまった以上ね。無理だとは思うけど、出来れば君に止めて欲しかったな。
人の身で世界を望むがままに作り替えようだなんて、傲慢にも程があると思わないかい?僕は神になんてなりたくはなかった、平々凡々な一般人でいたかった――ううん、これは少し嘘かな。この力で君が手にはいるのなら――どうしても、そう思ってしまうんだよ」
佐々木は少しだけ自嘲するような笑みを浮かべ――刹那、世界が灰色に『塗りつぶされた』。
「だから・・・だから、“私”は世界を作り替える。こんな世界、要らない――」
・・・閉鎖空間。そして、灰褐色の世界の中、なお黒々とした巨大な影が俺たちに影を落とした。それが歩を進める度に地面が揺れ、風が舞い上がる。佐々木の肩口まで伸びた髪が揺れた。
「――愛してるよ、キョン」
ところで俺の10分で書いた投げっぱなしを見てくれ、こいつをどう思う?
いや、本格的に書くのは驚愕出てからって事で。想像だけで書くのは俺には無理だ。一本完結とか凄い
469:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/12 01:30:49 81mPg6YT
理性の化け物ってセリフで曜子ちゃん思い出した
470:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/12 01:37:08 dbLFdCF6
>>468
すごく……投げっぱなしです。
憂鬱のクライマックスを佐々木、キョンでやりなおしている感じかねぇ。
471:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/12 01:38:13 VIhMtymM
>>463
GJ!でした。
>>468
こちらもGJ!
ただ、その方法でキョンが手に入らないのは消失の長門が証明しちゃってるんだよな。
たぶん、憂鬱のハルヒもだけど。
長門が自分の経験を佐々木に向けて語るなんてシーンが思い浮かんだよ。
472:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/12 01:45:29 78i2pDvJ
>>468
すごく…理想です…
473:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/12 02:09:14 g1hSA8ye
佐々木「キョン、適当な条件下で、大きさが通常の6倍になる体の器官は? そしてその時の条件も」
キョン「さ、佐々木いきなり何を言うんだ。そ、それはだなゴニョゴニョ」
佐々木「正解は目の中の瞳だよキョン。暗いと大きくなるんだ。ところでキョン、君には言いたいことが3つある。」
「1つ、せっかく高いお金を払って塾に来ているのだから、授業は真面目に聞くべきだ。さっきの授業でやったばかりじゃないか。」
「2つ、君の心は汚れている。いったい何を想像したのかな?」
「3つ、6倍になるなんて思っていたら、いつの日か本当にがっかりする日が来るよ」
474:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/12 02:15:36 9NMeN3z5
>>473
これは精神的に来るなw
佐々木はハルヒと逆で、こんな感じで追い込みを掛けてきそうだね
475:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/12 03:11:24 aee8XXSw
>>473
そこでキョンが
「まだ何も答えてないのに心が汚れているとは失礼な。
いったい俺が何と答えると思ったのか聞かせてくれないか。ニヤニヤ」
ですよ。