07/05/31 14:42:18 MvbrzhnH
周防九曜の髪は伸びるのが速い。
「――ちょ――踏んでる――」
「わひゃー!ごごごめんなさいごめんなさいごめんなさい!お願いだから、殺さないで!」
「京子ちゃんさぁ、何もそんな大げさな。九曜さんも、もう少しその髪どうにかしたほうが
いいと思うよ?まさか、常日頃あんなことやらこんなことやら考えているから伸びるのが速い
のだとは思わないけどね」ククク
「な、何を言ってるんですかぁ!///」
「それにまあ、何かと危険だし」
「でもここだけの話、へたに手出しするともぉっと危険なのですよっ」
「そうなの?」
「今までは2メートル以内の空間範囲には誰も近づかなかったから大丈夫だったみたいですが、
あたしも危ないと思って、それに本人がどっちでもいいって言うから切らせてもらったのです。
園芸用の刈込ハサミで」
「園芸用ってあなた」
「そしたら…」
* * *
「どえ~、腕痛い。あなた髪伸びるの速いみたいだし、もう少し短くしちゃっていい?」
「――構わない――容姿は何でも――」
「そう?じゃあ背中の真ん中ぐらい…かな」
「――ショートでも――」
「えええええ!?いいの?いくら速いって言ってもこれだけ伸ばすの大変でしょ?」
「――別に――任せる――」
(一時間後)
…で、できた…
…何か…超かわいぃ…///
「す、すごいわ!今までと全然変わっちゃったわよ。ちょっとこっち向いて立ってあたしに
見せてみて」
スクッ
「――」
バタッ ←土下寝
「わあっ!ちょっとあなた大丈夫!?」
「――若干――重心が――」フラー
バタン
「!!!」
「――」
ワタワタワタワタ
「ぶるあああああああああああああああああああああ!!!!!」 ←殺人音波
「ひいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」
* * *
「鏡割れるわ壁にヒビ入るわ、三日間耳鳴りと頭痛が…ちょっと佐々木さん?笑いすぎですよっ」
「ひ~。宇宙的存在なのに~。地球の重力に負けて~」
「気にしてるみたいだからあんまり言わないでくださいっ。ともかく彼女の髪のことは、もう」
「ところでそれって、いつの話なの?」
「この前の土曜です」
「え、うそっ!?」
「くたびれて損したわ。はぁ…」
「――」