涼宮ハルヒ【いじめSOS団】第三弾at ANICHARA2
涼宮ハルヒ【いじめSOS団】第三弾 - 暇つぶし2ch111: ◆d58ZPgKEsE
07/04/05 16:01:28 hozOjSAD
俺は、昨日も国木田、谷口にいじめられて、
何回血を吐いたか・・・
「はぁ・・・」
ため息をした。
「まあいいや。国木田も谷口も今日はいないみたいだし・・・」
その時、俺にある事が浮かんだ。
この日、俺はSOS団には行かず、そそくさ、家の近くのホームセンターに行き、
ひもや、火薬、ナイフなどを買い、家へ帰った。
出迎えたのは、妹だった。
「キョン君、ただいま~」
それをいうなら、おかえりだろう。
いい加減、わかってくれ、妹よ。
俺は、自分の部屋に入り、爆弾を作りはじめた。
あんまり手先は器用じゃなかったが、パソコンのサイトを見ながら、見よう見真似で作っていた。
その時だ。
「あれ~?キョン君何してるの~?」
妹だった。
「いや、なんでもない。」
「ふぅん・・・」
どうしよう、見られた。見られたからには生かしてはおけない。
俺は、台所に行き、妹にこう言った。
「妹よ、ジュース飲むか?」
「うん。」
妹はテレビを見ていた。
その隙に俺は、ジュースに粉状の睡眠薬を入れた。
「妹、ジュースだ」

112: ◆d58ZPgKEsE
07/04/05 16:25:18 hozOjSAD
「ありがとう」
俺には罪悪感は無かった。あるのは、爆弾を作っているのをばれないようにしなければ、
その気持ちが強かった。
「おいしいか?」
「うん、お・・・い・・・・・・・しい・・・・・・・・・・・・よ」
妹は眠るようにソファで倒れた。
これで、3日間は寝るだろう。
幸い、親は、3日間仕事でいないみたいだし、学校も休みだ。
俺は、妹の部屋に妹を寝かせ、自分の部屋で再び、爆弾を作った。
俺は、爆弾作りに夢中になり、3日間朝、昼、夜の飯を食べるのも忘れてしまった。
あれこれして、爆弾は完成した。
時限爆弾だ。保障は出来ないがな~。
妹は、3日目にしてやっと起きた。
「あれ、キョン君、おはよう」
きっと、三日もすれば、爆弾作りのことも忘れてるだろう。
おれは、そう思い学校に登校した。
爆弾とナイフを持って。

113:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/05 16:44:16 aRUMNSur
新作ktkr

114: ◆d58ZPgKEsE
07/04/05 17:06:32 hozOjSAD
ハルヒは、みんなにいじめられていた。
「がはっ!!・・・・・・・・・・・・・・うっ!!・・・・・・」
腹を何度も、蹴られていた。
何度も吐血し、左目からも血が出ていた。
ハルヒは、声にならない声で、殴っているやつの胸を、ナイフで刺した。
そいつは、心臓に達する大きな傷だろう。
血が止まらない。死んだ。
ハルヒは教室から逃げた。
一方、長門も同じくいじめられていた。歩いていたら、わざと1人の女子生徒に転ばされた。
「あっ、ご~め~~~ん」どう見てもわざとだ。
長門は、転んだ拍子に、ひざをすりむいた。
またあるやつは、長門に、転んでいたとき、思いっきり、かかとにカッターナイフの刃をつけた上履きで、
背中にかかとおとしをした。
長門は、血を吐き気絶した。
先生は、長門を見ても何も言わなかった。
学校が終わるまで、長門は、息をすることはなかった。
そんなこんなで、夕方、部室に行ったら、涼宮だけがいた。
「ちょっと、キョン、木曜日、なんで部室に来なかったの!?」
木曜日といったら、ホームセンターに行ったころだろ~。
「あんた、何様のつもり!?それでも、SOS団の一員なの!?」
あ~、うるせぇ。
「黙ってろ。」
「はぁ?」
「黙ってろって言ってんだよ、このやろ―――!!!」
おれは、そこにある花瓶でハルヒを殴った。
「痛いわね~、何すんのよ!!」
まだ立ってやがる。俺は、涼宮の顔をカッターで切りつけ、
ハルヒが顔をおさえているすきに、何度も背中に肘うちをし、
こういう体制の時→OTL は思いっきりかかとおとしを何度もし、
とどめに、ナイフで涼宮の背中を刺した。
それを、偶然に朝比奈さんに見られた。
朝比奈さんは逃げた。しかし、制服の裾が見えていた。
「朝比奈さん、いるのは分かってるんです。出てきてください。」
「キョ、・・・キョン君・・・・・・・何する気・・・・・・?」
「悪いですけど、見られたからには、殺すしかないですね」


115: ◆d58ZPgKEsE
07/04/05 17:29:38 hozOjSAD
「え、・・・・そ・・・そんな・・・・・・・」
俺は、涼宮ハルヒに刺しているナイフを抜いた。
「大丈夫ですよ。すぐにあなたを天国に行かせてあげますし、
痛みなんて、死んだらすぐに消えますよ」
俺は朝比奈さんに詰め寄る。
「お願い、キョン君、・・・・・・・やめて・・・・・・」
「残念ですけど、死んでください」
そういうと、俺は朝比奈さんの腹に、
“ザクッ”
「うっ・・・・・・・・・・あっ・・・・・・・・・・・・」
床に、一滴、また一滴と、血の雫が落ちてきた。
朝比奈さんは、吐血した。
「がはっ・・・・・・・」
倒れた。床が血に染まった。
朝比奈さんは、コヒュー、コヒューと小さく息をしながら死んだ。
俺は、何事も無かったかのように、爆弾を持ったカバンをしょって、
部室を後にした。
校門をでようとした時、
「おい、待てよキョン」
国木田と谷口だった。

116:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/05 18:36:22 +4FhSEye
これは酷い

117: ◆d58ZPgKEsE
07/04/05 18:43:02 hozOjSAD
>>116
すまん。

118:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/05 18:50:17 v/IeG9NZ
文章表現が甘い、内容の台詞回しも緊張感も甘い
だから私に酷評を受ける。批判を許す

119:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/05 18:52:16 SMNdASso
続けるのは勝手だが読む気はしないとだけ
グロが駄目とかじゃなく対象に愛がない文章はね

120: ◆d58ZPgKEsE
07/04/05 18:54:46 hozOjSAD
>>118-119
みんなほんとに
すまない

121:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/05 18:56:54 QGWbJ8AP
まぁ酷いけど自分が書きたかったらいいんじゃないか?自由なスレだし












俺は読まないけど

122:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/05 18:59:07 SMNdASso
歪んでてもいいんだよ
ただあなたのモチベーションが感じられない
極端な話、性欲でもいいんだ
愛があればもっと文章練れてくると思うんだけどな
偉そうにごめんね

123: ◆d58ZPgKEsE
07/04/05 18:59:13 hozOjSAD
やっぱ失敗作かな~

自分の奴

124: ◆d58ZPgKEsE
07/04/05 19:04:56 hozOjSAD
朝倉涼子の殺人作ったのも
自分なんだが、
アレだけじゃ愛はないと、
作った自分でも思った

125:ID:DPV5ODEB
07/04/05 19:22:09 LsjpG8rk
『涼宮ハルヒの回想』

みんな遅いな…
今日は市内探索の日なのに…まぁ、私が早く来すぎたのがいけないんだけど…
まだ、待ち合わせの時間まで一時間あるわね
ずっと立って待ってるのも疲れるし…ベンチに座って待ってよ…
みんなちゃんと来てくれるかなぁ
はぁ…こうやってひとりでぽつんと座ってると中学時代を思い出すな…
私…いじめられてたっけ…




「ハルヒ、あなた変わった!」
「もう一緒にいたくない!」
「どうしてそんなことをするの!?」
「もう、話かけないで!」

中学に入ると同時に私は小学校からの友達にこんなことばかり言われた
自分を変えるため、面白いことを待ってるだけの女じゃないことを世界に訴えるため、
私はそのためにいろんなことをやっていた
そのことに集中するばかりに、まわりの人が私の行動をどう思ってるかなんて考えてもいなかった
小学校の友達はどんどん私から離れていった。
中学で初めて会った人もそんな私の行動を見て、
「頭がおかしい」
「どうかしている」
「話かけないほうがいい」
「かかわらない方がいい」
私がまるで、何か危険な病気を持っているかのように避けられた
なかには私のことを身体障害者なんじゃないか、と言う人もいた
私は中学に入学して3、4ヶ月もするとクラスでいじめられるようになった
筆箱がなくなったり、教科書がなくなったり…机に「死ね」と書かれてたこともあった
一年生の間はそんなことばかり
けど、私は何を言われても、なにをされても別にかまわないと思っていた
…何かを変えてやるんだ。待ってるだけの女じゃないことを世界に訴えるんだ…
そのためならバカにされてもなんと言われてもかまわない
私は絶対に耐えてみせる、そう思ってた…


126:ID:DPV5ODEB
07/04/05 19:23:16 LsjpG8rk
だけど…あるとき、私はその意志が崩れていくのを感じた
それはクラスの人達に無視されるようになったとき
私がクラスに存在しているのに…私はクラスにいるのに…
私がそこにいないかのようにみんなにふるまわれたとき…
たしか二年の頃からだったかな…
ある日突然、私が何をしても誰も気にしない、見向きもしない…バカにすらしない…
私とぶつかっても見えない壁にぶつかったかのような反応をされるようになった…
たぶん、いつも私をバカにしていたリーダー格の子が、私のことをみんなに無視しろと言ったのだと思う

最初の頃はものが無くなったりすることより、全然マシだと思ってた
負けず嫌いだった私は、バカにされたり、ものが無くなったりすることには、
「負けてたまるか!」という気持ちでなんとかいじめに耐えていた
もちろん辛かったけど、私はなんとか反発する気持ちを支えにして頑張っていた
だから、無視されるようになったときは「もう頑張らなくていいんだ」と思って楽になった気がしてた…
だけど、しばらくして気づいた…それは間違いだったって…
私はあまりの孤独感にだんだんと耐えられなくなった
もちろん、最初はその孤独感にも耐えようしてみた
だけど…私はそんなに強い人間じゃなかった…
私という存在がこの世から無くなった気がして…とても耐えられるものじゃなかった…


私はそのときから以前よりも目立つ行動をとった
夜中に学校に忍び込んで校庭に大きな絵文字を書いたり、クラスの机を全部廊下にだしたり…
特に何か意味があったわけじゃない。
変なやつ、頭がおかしいやつだとバカにされてもいい
なんでもいいから何か反応を示して欲しい…ただそれだけの理由…
だけど、結局誰も私に反応を示してくれる人はいなかった…
私は毎日無視された
そのときから私は本当にひとりぼっちになった気がした…


127:ID:DPV5ODEB
07/04/05 19:25:12 LsjpG8rk
一番辛かったのは昼休みだったかな…
四時間目が終わるのが近づくと、いつも憂鬱な気分だった…
なぜか私は席替えすると後ろの方になることが多くて、クラスを見渡せる位置にいた
クラスメートが楽しそうにおしゃべりをしながらお弁当を食べている…そんな風景を見ていると…
いつも一人でお弁当を食べていた私は…無性に泣きたくなって…辛かった…

お弁当を食べ終わると、私は寝てるふりばかりしていた
無視され始めて最初の頃はおかしな行動をして、みんなの気を引こうとしたりもしていた
だけど、そのうち何をしても相手にしてもらえないことがわかると、
何もする気がおきなくなって、寝てるふりばかりするようになった
クラスメートの楽しそうに笑ってる顔を見たくなかったし…
なにより私の泣き顔を見られたくなかったから…
昼休みの間ずっと、トイレにこもって泣いたこともあったっけ…
すごく臭いトイレだったな…今でもはっきりと覚えてる…

そういえば…班を決めて何か作業をやる授業も大嫌いだったな…
みんな誰かしらパートナーや班を組む人がいたのに…私だけひとり余ってた
私はいつもポツンと教室の隅にとり残されてた
みんなは作業を始めてるのに、私だけ何もできなかった
そりゃ、そうだよね…みんなで意見を言い合って、まとめていく作業だもん…
一人でできわけないよ…誰も相手がいないんだから…
それに先生達も私がよく妙な行動をとっていることを知っていたから、
私が一人でも別に気にするでもなくそのまま授業を進めたんだよね…
私は一人で作業をしながら…いや、何もできなかったのだけど…必死で涙をこらえてた…
…誰でもいい、誰か私に話しかけて……
私は心の中でずっとそんなことをつぶやいていた
寂しくて、悲しくて…どうしようもない気持ち…
こんな気持ち…なければいいのに、って思った…
けど、結局誰も話しかけてくれる人はいなくて、班で作業をするときは
ただひたすら一人で泣くのを我慢するしかなかった…

もちろん…誰かと班を組まなければいけないときは何度かあった
列で班を組むときとか、近くの席の人と組むとき…そのくらいだったかな…
そのたびに私は話かけるチャンスだと思って頑張ってみたのだけど、結果は予想どおり…
私はどんなときでも一人ぼっち…授業の合間の休憩時間、昼休み、授業のとき…
学校から家に帰るのも一人…いつも泣きながら帰ったっけ…


128:ID:DPV5ODEB
07/04/05 19:26:16 LsjpG8rk
…そんな生活をずっとしてる間に、いつのまにか私は三年生になってた…
私のことは同じ学年の人には知れ渡っていたのでクラス替えをしても状況は何も変わらない…
二年に進級したときとまったく同じ…
私を無視するように指示したリーダー格の子とも、同じクラスになってしまって…
また、一年間あんな生活をするのかと思うと辛くてしょうがなかった…
あぁ…そういえば、三年生と言えば修学旅行のときを思い出すな…たしか六月頃に行ったんだよね…
あれは本当に辛かった…


修学旅行で行動する班決めは、好きなもの同士で自由に固まることになった
ほとんどの班がちょうどいい具合に4、5人のグループになったので問題は無かった
もちろん…私だけはいつものように取り残されてた…
さすがに先生も修学旅行で一人で行動させるわけにはいかないと思ったのか
人数の一番少なかった班に私が入ることになった

正直…私は修学旅行になんて行きたくなかった
けど、そんなことをすればお母さんとお父さんが心配するとわかっていたので、できるわけなかった
それに…私は心の奥底のどこかで期待をしていた。
修学旅行なら…もしかしたら誰かが私と話をしてくれるかも…
私はそんな淡い期待をしていた


129:ID:DPV5ODEB
07/04/05 19:27:28 LsjpG8rk
修学旅行一日目。私達はバスで旅館に向かう途中、パーキングエリアに休憩のために立ち寄った。
休憩時間の間、私は同じ班の人に話かけてみようと思った。
なにか話しかけるきっかけが欲しかった私は、売店でアイスクリームを買うことにした
私は一番おいしそうで、大きなアイスを選んだ。班の人たちに喜んでもらうために。
私の班は私を入れて四人。大きなアイスだったから四人分をもつのはすごく大変だった
そんな私を見て売店のおばちゃんが心配そうに声をかけてくれた。
「大丈夫?持っていける?」
私は自分にできる限りのとびっきりの笑顔を作っておばちゃんに言ってあげた
「うん、平気!これぐらい持っていける!」
私はそのとき、すごくささいなことだったけど、私のことを心配してくれたことがすごく嬉しかった
おばちゃんもそんな私に笑顔で答えてくれて、私は余計に嬉しくなった
私はそのあと、ニコニコしながら班の人たちを探した
もともと仲のいい人同士で集まった班だったから見つけるのは簡単だった
私は一歩づつ班の人達に近づいた。

(こんなに大きくておいしそうなアイスクリームを買ってきたんだもん…
もしかしたら何かしゃべってくれるかも…)

売店でのこともあって、私は期待で胸がいっぱいだった
けど…そんな私の期待は裏切られた。
アイスを渡そうとしても、誰も私に反応してくれる人は誰もいなく、結局いつものように無視された
まるで…私が見えていないみたいだった


130:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/05 19:27:50 aRUMNSur
完結しないうちからあんまり言うのもどうかと思うが…

131:ID:DPV5ODEB
07/04/05 19:28:34 LsjpG8rk
(なんで受け取ってくれないの?私は透明人間なんかじゃない…私はここにいるの…存在してるの…
だから、アイスを受け取って…ほら、こんなにおいしそうなアイスなんだよ?
お願いだから…取ってよ…)

私はなんとかしてアイスを渡そうとするのだけど、誰も取ろうとしてくれない
そうしている間に…だんだんとアイスが溶けてきた
暑い日だったので溶けるのはあっという間で、すぐに手がベトベトになった
私は渡すのを諦めた。
売店のおばちゃんに悪いと思って溶けていくアイスを捨てることもできず、
私は四人分のアイスをなんとか食べようとした
あっというまに私の手はアイスまみれになり、口の周りもベタベタしてきた

「うわっ!汚ねぇ…」
「なにあの子…意地汚いわねぇ…」

だんだんと私の周りからこんな言葉が聞こえてきた
私はアイスを食べるのを諦めた。周りの人の容赦ない言葉に耐えられなくなっていた…
しかたなく私はアイスをゴミ箱に捨て、顔を洗いにトイレに行き、そのあとバスに戻った
バスの中は静まり返っていて、シーンとしていた。私のほかにバスに戻ってる人は誰もいない
私は自分の席に座り、ボーっと窓の外で楽しそうにしている人達を見ていた


132:ID:DPV5ODEB
07/04/05 19:29:25 LsjpG8rk
その日のお昼の時間。先生が移動するバスの中でおにぎりを配り始めた
私は家でお母さんにおにぎりを作ってもらっていたので遠慮した。
お母さんには先生がおにぎりをお昼に配ってくれるから、いらないと言ったのだけれど、
「いいから持っていきなさい」と言ってほぼ無理矢理、リュックにおにぎりを詰めてくれた
本当はちゃんとした弁当を作る気だったみたいだったけど…
私がみんなと同じものを食べたいだろうと思ったのか、お母さんはおにぎりにしてくれた
そういえば、昔からお母さんは私がどこかに行くと聞くとなにかしら作らないと気がすまない人だったっけ…
私はそんなことを考えながら、おにぎりを食べるため隣の席に置いていたリュックに手をのばした。
隣の席に荷物を置いているのは私しかいない
みんな誰かしら隣には一緒に座る人がいたから、荷物を置くスペースなんてなかった
だけど、みんな隣の人と楽しそうに話をしていて笑いが絶えることはなかった…
みんなお菓子や飲み物ぐらいしかバスの中には持ってきてないみたいだった
残りの荷物は全部バスの倉庫に入れてあるのだろう。私も着替えやバスタオルなんかは倉庫に入れていた
私がリュックをバスにまで持ってきたのは…隣に誰もいなくてむなしくなる気がして
何かごまかせるものが欲しかったから…
でも、結局は逆効果だったみたい…余計に悲しくなってきたな…
私はみんなの楽しそうに笑う声を聞きながら、リュックからおにぎりを取り出した
おにぎりの中には私の好きな梅干が入っていた。
パクッ…しょっぱい…
お母さんが今の私のことを知ったらどう思うだろ…きっと心配するに違いない…
私はもう一口おにぎりを口に入れた。お母さんが私のことを想って作ってくれたおにぎり…
そう思うと…私は自然と目から涙がこぼれ落ちるのを感じた
修学旅行中の三日間は私を想ってくれる人は誰もいない…
私はお母さんに会いたくなってしょうがなくなった
私はボロボロ涙を流しながらおにぎりを食べた


133:ID:DPV5ODEB
07/04/05 19:30:10 LsjpG8rk
その夜、私はクラスの女の子達と同じ部屋で寝ることになった
だけど、みんな他の部屋に行ってしまった。きっと、朝まで戻ってこないだろう
トランプをしたり、恋愛話をしたりして夜更かしをするに違いない
小学校のときは私もそんなふうにしてすごしたから、なんとなくわかった
私は誰もいなくなった部屋で布団の中にこもりながらずっと考えていた
なんでみんな私のことを無視するのだろう…
私がごくありふれた普通の人間だからなの?
何かを変えたくて妙な行動をとっているだけの普通の人間…
だから私は無視されるのかな?
特別な人間なら…きっと無視されることはない
だけど…それなら小学校のときの自分は特別な人間だったのだろうか
私は小学校のとき、自分がどこか特別な人間だと思ってた
あのころは無視されることも無かったし、毎日が楽しかった
私は一体どういう人間なんだろう…普通の人間なの?それとも…特別な人間なの?
わからない…
私は眠りにつくまでずっとそんなことを考えていた


134: ◆d58ZPgKEsE
07/04/05 19:33:30 hozOjSAD
>>133
だめだ自分
>>133さんみたいなすばらしい作品は書けない

135:ID:DPV5ODEB
07/04/05 19:34:13 LsjpG8rk
修学旅行二日目。その日は班行動でスタンプラリーをすることになっていた。
町の中を回って決められたポイントに決められた時間までに着き、そこにいる先生にスタンプを押してもらうといものだ。
私は二日目も班の人達と話をしてみようと努力してみたが、結局誰も相手にしてくれなかった。
そうしてあっというまに時間がたち、いつのまにか夜になっていた。
その日も私は一人で部屋にいた。ふとんにくるまって昨日と同じことをずっと考えていた
そうしていると突然、部屋をノックする音が聞こえた。
誰だろう?
私はドアを開けた。そこには男の子が立っていた

「あ、涼宮。ちょっとこっち来てもらってもいいかな?」

見たことの無い顔だったので他のクラスの男の子だろう。
やることもなかったし、それに久しぶりに話しかけられて嬉しかったので特に気にするでもなく私はついていった。
ついた場所は旅館の裏にあった林の中だった。人気のない場所で、六月だというのに
ひどく寒気がする場所だった。
上着を着てくれば良かったと私は後悔した。
私が寒さで震えていると、突然男の子がしゃべりだした

「涼宮、付き合ってくれないか?」
「……え?」

私はいきなり言われたので恥ずかしかった。
急に男の子の方を見れなくなって、思わず地面の方に目がいってしまった
それまでにも告白されたことは何度かあった。
だけど…やっぱりこういうのは恥ずかしい…
無視されるようになってからはずっと告白されるなんてことはずっと無かったから、余計に恥ずかしく感じた。
だけど私はすぐにこの男の子と付き合ってみようと思った。
好みの相手だったとかではなく、家族以外に私を想ってくれる人がいると思うと嬉しかったから…
私は笑顔を作って「いいよ!」と言おうと、顔を上げて男の子の方を見た
そのとき…私は気づいた。
男の子の後ろのちょっと先の暗闇の中に、いくつもの目が私を見ている
四、五人ほどだろうか、目を凝らすとはっきりわかった。たぶん学校の生徒だろう…
私の全身を…舐めまわすように見ている…
目の前の男の子もいつのまにか目つきが変わっていた
私は怖くなって自分の部屋まで逃げた。誰も追いかける人はいないようだったが、必死に部屋まで走った
部屋には出る前と同じで誰もいなかった。
私は部屋のドアを閉めると、自分の頭から足のつま先まですっぽり布団の中にくるまった。
騙されたショックも大きかったけど、恐怖で私は布団の中で震えていた


136:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/05 19:34:39 aYHa0wFb
まとめサイトがとめった…

137:ID:DPV5ODEB
07/04/05 19:35:01 LsjpG8rk
きっと…あの人達は私になら何をしてもいいと思ったんだ…
いつも私はクラスから仲間はずれにされていたし、先生にも見放されていた
このことを先生に言っても、また私が妙な行動をしていると思ってきっと信じてくれないに違いない…
それにしても…すぐに逃げて良かった…
もし…あのまま逃げていなかったら………

それ以上、私は何も考えたくなかった
私は気持ちを落ち着かせるためにお守り代わりに首にぶらさげていた小石を握り締めた。
光に当てると綺麗に輝く透明な不思議な石…
丸くて小さくて手触りがよくて、首にかけていてもまったく違和感はない
この石には誰かに付けてくれと言わんばかりに穴が開いていて、そこから紐を通すことができた
たぶん…この石はどこにでもある普通の石なのだと思う。どこかの海岸でたまたま拾ったと聞いたし…
だけど、私にとってはすごく大切な石。大事な人からもらった大切なもの…
何かあったときにこれを握ると自然と心が安らぐ…
小学校のときはいつも肌身離さず身に付けていた。
中学に入っていじめられるようになって、物がなくなるようになってからは持ってこれなかったけど…
学校が休みの日にはかならず身に付けてた
修学旅行にはお父さんとお母さんに会えなくて寂しくなると思ってなんとなく持ってきていた
ホントに持ってきて良かったな…
私はだんだんと気持ちが落ち着いてくるのがわかった。
さっきまでの怖い体験もすっかり忘れ、私はいつのまにか眠っていた
暖かくて、心地よい眠りに…


138:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/05 19:36:04 aRUMNSur
投下中だったのか…リロードしてなかったよ、スマン

139:ID:DPV5ODEB
07/04/05 19:38:40 LsjpG8rk
修学旅行三日目。
私達はその日、神社やお寺などいろいろな場所をまわる計画になっていた
朝ごはんを食べ終わると、私達はすぐに出かけた。
もちろん、私の相手をしてくれる人はいなかったし、出発するときですら私だけ置いていかれそうになった
私達は神社やお寺に寄る途中でお土産屋に寄った。
私はお母さんとお父さんのためにキーホルダーなど移動するのにじゃまにならない軽い物を買った。
ホントはもっといろいろなものを買いたかったのだけど…
朝のように置いていかれそうだったので我慢するしかなかった


お昼を食べ、午後になり、私達の班は公園のベンチに座って休憩していた
私はある問題に直面していた。
トイレに行きたくなってしまったのだ。その日は朝から一度もトイレに行ってなかった。
それにトイレに行ってる間にみんなに置いていかれそうだったので、ずっと我慢していた。
私は班の人達に話しかけた。
「あ、あの…トイレに行きたくなっちゃったから…ちょっと待っててくれる?」
班の人達は私の方を見向きもしない。ただ、ベンチに座って三人で楽しそうに話をしている。
昨日とまったく同じで、私が見えてないかのようだ
「待っててね!お願いだからね!」
私はわざと大きな声でしゃべり、急いでトイレに駆け込んだ。

(大丈夫…午前中は歩きっぱなしで疲れてるから、しばらくはどこも行かないよね…
それにさっき、10分くらい休憩しようって言ってたから…どこにも行かないはず…)

私の考えは甘かった
トイレから出てみると…班の人達はいなくなっていた。
私は不安になり、必死で班の人の名前を呼んだ。だけど、返答はかえってこない

(どうして?どうして?…あんなに大きな声でしゃべったんだから
聞こえないはずはないのに…ひどいよ…ひどいよ…うっ…うっ…)


140:ID:DPV5ODEB
07/04/05 19:40:32 LsjpG8rk
私は涙をこらえきれなくなった。さっきまで班の人が座っていたベンチに座って泣きだしてしまった
ベンチにはまだ温もりが残っていた。もしかしたらすぐに探せば見つけることができるかもしれない
だけど、私はベンチから動くことができない
孤独と悲しみで、私はただ泣くことしかできなかった…
周りにはたくさんの人がいたけど、泣いている私に反応するでもなく、ただ私の前を通り過ぎていく
何十人…いや、何百人という人が私の前を通りすぎたのかもしれない
私は突然…あのときのことを思い出した。家族で野球を見に行ったときのこと…
あのときから自分がどこにでもいる普通の人間だと感じて、必死に何かを変えたくなって…
だけど、今は違う。普通の人間か特別な人間かなんてどうでもいい…
私はただ、昔に戻りたいだけ…
私はこんな孤独に耐えられない。あのころに戻りたい。楽しかった小学校の頃に…
私は声を上げて泣いていた
周りの人はあいかわらず誰も私に反応せず、ただ私の前を通り過ぎていく。
まるで歩くことに命をかけているかのようだ
私は誰でもいいから声をかけて欲しかった
目からさらに涙がぼろぼろ流れ出てくるのを感じた。
日本だけでも一億人以上の人間がいるのに…私を見てくれる人は二人しかいない…
お父さんとお母さん…昔は…もう二人いた。私のおじいちゃんとおばあちゃん…
もう二人のおじいちゃんとおばあちゃんは私が生まれる前に亡くなってた


141:ID:DPV5ODEB
07/04/05 19:43:17 LsjpG8rk
続きはあとで全部投下する。すまん

142:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/05 19:53:28 aRUMNSur
>>134
今はどんなふうに書いてる?
書きながら投下してるのか?

143:ID:DPV5ODEB
07/04/05 20:01:14 LsjpG8rk
>>142
いや、飯を食ってただけだ。



私はまた、昔のことを思い出した。私がすごく小さかったときのこと
確か五歳くらいのとき…
両親とおじいちゃんとおばあちゃんとでデパートに行った。
そこで私は迷子になってしまった。私は今と同じように一人で泣きながら椅子に座ってた
私が一人で泣いていると店員の人が話しかけてくれた。
「どうしたの?迷子になっちゃったの?」
「…うん…」
「お父さんとお母さんは?」
私は首をブンブン振りながら答えた
「わかんない…」
「そう…じゃあ…ちょっと迷子センターに行こうか?そこならお父さん達ともすぐに会えるわ」
店員の人の声はすごく優しくて、私は気持ちがやすらぐのを感じた
「だけど…知らないひとについて行っちゃだめだって…おかあさんに…」
「大丈夫よ!お姉さんを信じて!ね?」
そのあと店員の人が私の手をしっかりと握って迷子センターまで連れてってくれた
しばらくすると両親とおじいちゃんとおばあちゃんがやってきた
「おじいちゃん!おばあちゃん!それに、おかあさん、おとうさん!」
私は走りよっておじいちゃんに抱きついた
「ハルヒ!心配したぞぉ!」
「そうよ、ハルちゃん…おばあちゃんも心配したんだから…」
おじいちゃんもおばあちゃんも目が潤んでいた。お父さんとお母さんも私を見て笑っている。
店員の人もその光景を見て優しく微笑んでいた
そのあと私は泣き疲れていたのか、おじいちゃんの背中で眠った
おじいちゃんの背中は暖かくて、心地よかった…

そういえば、あの頃はいろんな人が私のことを心配してくれたな…
今とはまったく違ってた…


144:ID:DPV5ODEB
07/04/05 20:02:11 LsjpG8rk
その次の日。おじいちゃんとおばあちゃんは田舎に帰ることになった
「おじいちゃん、おばあちゃん…帰らないで…ずっと私の家にいてよ…」
「ハルヒ、そういうわけにはいかないんだよ。おじいちゃんとおばあちゃんにも
いろいろやらなきゃいけないことがあるんだから。」
「そうよ、ハルヒ。それにおじいちゃんとおばあちゃんならまた来てくれるわよ」
お父さんとお母さんが私に優しく語りかける
「…また…来てくれるの?…ぜ…絶対だよ…うっうっ……」
私は二人と別れるのが嫌で泣き出してしまった。そんな私をおじいちゃんは優しく抱きかかえてくれた
「大丈夫だよ、ハルヒ。おじいちゃんとおばあちゃんはかならず、またハルヒに会いに行くよ」
「ホントに?…絶対だよ…絶対だからね!」
「ええ、おばあちゃんも絶対戻ってくる。だから泣かないで…ね?」
おばあちゃんはハンカチで私の涙を拭いてくれた。
「…うん…わかった。もう泣かない………だから…絶対に来てね!約束だよ!」
「ああ、おじいちゃんもかならず来るよ。…そうだ、ハルヒ。指切りをしよう。絶対にまた来る約束だ」
私はおじいちゃんとおばあんちゃんと小指をつないで歌った

ゆびきりげんまん、うそついたら針千本の~ます!指切った!


145:ID:DPV5ODEB
07/04/05 20:03:06 LsjpG8rk
「これでいいかい?ハルヒ」
私は笑顔で二人に答えた。
「うん!ありがと! 」
そのあとおじいちゃんはそっと私をおろしてくれた。
「おっと、そうだ。帰る前にハルヒに渡しておこうと思ってたものがあるんだよ」
そう言うとおじいちゃんはポケットから紐にぶら下がった綺麗に輝く石を取り出した
「どうだ?きれいだろ?おじいちゃんとおばあちゃんが若いときに一緒に海岸を歩いてたときに偶然見つけたんだ。
それに誰かに付けてくれと言わんばかりに小さく穴が開いてるだろ?ここから紐を通すことができたんだよ
きっと、誰かに身に付けて欲しくてしょうがなかったんだな」
「もしかしたらどこかのお店で買ったものを誰かが落としたのかもしれない…
けど、とにかくおばあちゃんとおじいちゃんはこの石が気にいって持って帰ることにしたの。少し悪い気もしたけど…」
「ふ~ん…そんな話、初めて聞いたな。お父さん達どうして私には話してくれなかったの?」
お母さんがむすっとした顔をしている
「なんだ、お前…高校生のときによくしてたような顔なんかして…
そういえば確か…お前の部屋に入ろうとしたときなんかはいつもそんな顔してたな」
「ええ。無断で部屋に入ろうとすると、『勝手に私の部屋に入らないでよ!勝手に入ったら死刑だからね!』って、よく言ってたわね。
それにあなたにこの石のことなんて話したら学校にでも持ってて、すぐに無くすでしょ?」
「う、うるさい!いいから、さっさと家に帰りなさいよ!!」
「まったく…お前はいつまでたっても子供のままだなぁ…
まぁ、そんなことより…ハルヒ。この石は…気にいってもらえたかい?
やっぱり…昨日デパートで買ったおもちゃの方が良かったかな?」
おじいちゃんとおばあちゃんが不安そうに私の顔色をうかがっている
「そんなことない!私、この石の方がいい!だって今までこんなきれいな物見たことないもん!」
私は首にかけると、満面に笑顔を浮かべて二人に答えた
「本当か?そうか…それは良かった!持ってきて本当に良かったよ!」
「ええ!おばあちゃんもハルちゃんに喜んでもらえて嬉しい!」
二人とも私の笑顔を見て、本当に嬉しそうだった
「それじゃ、ハルヒに喜んでもらえたようだし…そろそろ帰るよ。
それに早く帰らないと、またお前のお母さんに怒られちゃうからな」
「いちいちうるさい!」
「まったく、結婚して少しは大人しくなるかと思ったんだがなぁ…まぁ、いいか
さて…そろそろ帰ろうかな。
…そうだ、ハルヒ。今度はおじいちゃん達の家に来い!お前の好きな食べ物用意して待ってるからな!」
「ええ、そうね。おばあちゃんも楽しみに待ってる!」
「うん!絶対に行く!!それじゃ…またね!おじいちゃん、おばあちゃん!二人も私の家にまた来てね!」
私はおじいちゃんとおばあちゃんの姿が見えなくなるまでずっと手を振った
おじいちゃんとおばあちゃんも笑みを浮かべながら私に手を振ってくれた
それが…私が見た最後の二人の姿…
その日の帰り道、おじいちゃんとおばあちゃんは交通事故にあって
帰らぬ人になってしまった…


146:ID:DPV5ODEB
07/04/05 20:04:08 LsjpG8rk
あのとき…もしかしたら私がずっと一緒にいたらおじいちゃんとおばあちゃんは交通事故なんてあわなかったかもしれない…
もっと一緒にいたかったのに…一緒にいればあんなことには…
私はだんだんと不安な気持ちになってきた。
もしかしたら、お父さんとお母さんもなにかの事故でもうこの世からいなくなってるんじゃないだろうか
ちょっとでも離れたらおじいちゃんとおばあちゃんのように…
二人がいなくなったら私はどうなるの?お父さんとお母さんしか私を想ってくれる人はいないのに…
二人がいなくなったら私という存在はなくなってしまう気がする。私を見てくれる人は誰もいなくなる…
早く家に帰りたい。二人の無事な姿をみたい…ずっと、一緒にいたい…

私はそのあともしばらくぽつんと一人でベンチに座って泣いていた


147:ID:DPV5ODEB
07/04/05 20:05:15 LsjpG8rk
そう…今の私のように公園でぽつんと一人でベンチに座ってた…
私はあたりを見回した。まだ、キョン達は来てないみたいだった。
あのあと、私は持っていた地図を頼りになんとか旅館に着くことができた
本当はすぐにでも帰ってお母さんとお父さんに会いたかったのだけれど、そんなことしたら二人が心配するだろうし、
そもそも帰り方がわからなかったからどうしようもなかった…
修学旅行が終わってからも中学を卒業するまで私はずっといじめられていた
目立つ行動を何度もしてみたけど、ずっと私は無視された
私と話しをしてくれる人は結局だれもいなかった…

そして、私はなんとか中学校を卒業して高校に入学した
高校に入学して…私はいきなり中学のときと同じことを繰り返してしまった
いや…私はもうわからなくなっていたのかも…中学のときずっとそうやってたから…
目立つことをすることでしか自分を表現できなくなっていたのかもしれない…
私はすぐに高校でもクラスから浮いてしまい、すぐに一人になってしまった
また中学校のときに戻った気がして、私は人気のないところでよく泣いていた
けど…入学して一ヶ月ほどすると、キョンが私に話しかけてくれた
本当に嬉しかった…。
だけど、嬉しすぎて……私はまた、回りが見えなくなっていたかもしれない…
私は自分が作った部活にみんなを強引に入部させ、文芸部の教室まで乗っ取るようなことをして…
それに無理難題なことばかり言ってみんなを困らせてしいたかもしれない…
今日の市内探索だって私が思いつきで考えたもの…
私は携帯で時間を確認した。約束の時間からもう一時間以上経ってる
もしかしたら来てくれないのかもしれない…今までずっと自分勝手なことばかりしてた…
また、私は一人ぼっちになるのかな…中学のときと同じように…


………




148:ID:DPV5ODEB
07/04/05 20:06:27 LsjpG8rk
「あ、涼宮さん!待たせてすいません!電車が事故で遅れてしまったようで…
朝比奈さんと長門さんとは駅でちょうどお会いしたのですが同様の理由で遅れたそうです…
おや……どうしました?泣いて…いるんですか?」
三人が心配そうな顔で私を見ている。
「すまん。寝坊し…ってハルヒどうした?泣いてるのか?何かあったのか?」
キョンも来てくれた…みんな来てくれた…良かった…
「うっ、うっ…なんでもない……本当にありがとう……来てくれて…ありがとう、みんな…」
「一体どうしたんだ?ハルヒが泣いてるなんて…古泉、俺が来る前に何かあったのか?」
「いえ、僕達が来た頃には…」
四人とも不思議そうに私を見ていた。
「みんな、今までごめんなさい。私、不器用だから…みんなとあんな接し方しかできなかった…
だけど…お願い…これからもずっと一緒にいて…私を一人にしないで…お願い…」
私の目からは涙がぼろぼろこぼれ落ちた。だけど、中学のときのような悲しい涙じゃない
心がぽかぽかして、なにか温かく感じた
「涼宮さん。私達はずっと一緒にいますよ。だから…泣かないで」
みくるちゃん…
「どうして泣いてるのか、私にはわからないけど…あなたに泣き顔は似合わない気がする。今、涙を拭き取る」
有希はハンカチを取り出すと私の涙を拭き取ってくれた。けど、私は余計に涙が止まらなくなった。
そういえば…亡くなったおばあちゃんも同じようにハンカチで涙を拭いてくれた…


149:ID:DPV5ODEB
07/04/05 20:08:24 LsjpG8rk
「そうですよ、涼宮さん。あなたに泣き顔は似合いません。ほら、これでも見て気分を晴らしてください



…どうです?さきほどそこで拾ったスーパーボールです。よく跳ねますよ?遊んでみますか?」
「古泉、お前は黙ってろ!!」
「ん~…そうですか?…残念です…」
二人の会話を聞いていて、自然と私は笑ってしまった。変な人達…だけどなんか面白いな…
「あれ、涼宮さん…首にかけてるのは何ですかぁ?学校にいるときはいつも何も付けてませんでしたよね?」
「あ、みくるちゃん。これはね…私の大事なお守りなの…」
私はそっと首からさげていたお守りの石をとって、みんなに見せた。太陽の下で光輝いている
「わぁ!すっごくきれいです~」
「…きれい」
「へへ…すごいでしょ。これは私の宝物。私の大好きな人からもらったものなんだ」
私は石のことを褒められたのが嬉しくて、つい自慢していた
「だ、大好きな人だと!?ま、まさか…それは…」
キョンが驚いたような声を上げた
「あ…ち、違うわよ…別に恋人とかじゃ……」
「まぁ…そういうことですよ、キョン君。涼宮さんほどの人です。彼氏の一人や珍しいことではありません
でも、大丈夫ですよ。キョン君には僕がいま…」
「顔が近い!気持ち悪い!古泉、お前は黙ってろ!」
「はは、冗談ですよ。僕はホモなんかじゃありません」
「お前のは冗談かどうかわからん!それにしても…ハルヒ、それは一体誰からもらったんだ?」
キョンが真剣な顔して私に話しかける。いつもはかったるそうな顔してるくせに…
「ふふ…なんかキョン君、気になってしょうがないみたい」
「嫉妬は醜い」
「な…!朝比奈さんと長門まで俺をからかうなんて…それに、別に俺は嫉妬なんかしてないぞ!」
「そんなこと言って、気になってしょうがないんじゃないですか?」
「古泉黙れ!あ~もうこの話しは終わりだ、終わり!そ、そうだ歌でも歌おうじゃないか!」
「なんかごまかしてません?」
「うるさい!とにかく俺は一人でも歌うぞ!!」
あたりにキョンの歌声が響く。キョンが歌うと、どんな歌もやる気の無いひどい歌に聞こえた
なにしろ曲の合間に学校の先生の愚痴なんかを言うものだから、ひどくなるのはしょうがない
私はいつのまにか泣くのを忘れて笑っていた。
他のみんなも笑っている。
まわりにいた人達も楽しそうにしている私達を見て、笑っているように見えた

…私はもう中学のときみたいに一人じゃないんだ。
もう泣くことなんてきっとない。
これからはきっと…楽しいことがいっぱい待ってる
仲間と一緒にいろんなことを体験するんだ
泣いてる暇なんてない!


…お守りの石が太陽に照らされ、いつにもましてきらきら輝いていた…


終わり

150:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/05 20:11:35 aRUMNSur
乙なんだぜ!
泣かせるじゃないか

151: ◆d58ZPgKEsE
07/04/05 21:47:50 hozOjSAD
>>149
いい話だった

152: ◆d58ZPgKEsE
07/04/05 21:50:59 hozOjSAD
>>111-112、>>114-115
は失敗作でした。
不快な思いをされたかたは、申し訳ございません。
もっと、人情とかそんなのが必要だと思いました
反省します

153:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/05 22:06:12 SMNdASso
>>152
いや違うってw
人情じゃないよ
泣かせろって言ってんじゃないし
例えばだよ、あなたがこの世で一番嫌いな人を文章化したら、どんな文が書けるかって話
その逆もまたしかりだよ

154:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/05 22:15:57 54ixRCx7
いい話だった、ただ
>●
古泉自重しろ

155:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/05 22:32:34 AAswwu+b
感動した。ただし古泉、お前は空気読め

156:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/05 23:18:14 v/IeG9NZ
>>149
俺の中でハルヒの好感度が上がっちまったぜ

>>152
お前は人情とか以前の問題だ
なんかお前は、坦々とあるものをあるように書いているようにしか見えない
なんつーか、比喩とかを使え。>>3-5(タイトルわからん)の職人さんみたいに

157:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/05 23:22:24 Dv/SFzLF
>>150
なんかだめだ…ハルヒは傲慢で多少むかついてもえらそうなほうがいい…。
いじめられてるハルヒは不憫すぎる…。つか秀作乙。

158:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/05 23:36:57 SMNdASso
ハルヒに泣かれるとオロオロしちゃうよな
四つんばいになれば笑顔を取り戻してくれるんですね?とかやっちゃうかも俺

159:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 08:48:31 fujwBSQK
他の作品もカモーン!
ついでに期待age



160:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 10:19:02 5CJrEQxe
保管庫更新マダー

161: ◆d58ZPgKEsE
07/04/06 10:25:48 VwJi2xLo
>>156
比喩ね~。

162: ◆d58ZPgKEsE
07/04/06 10:53:49 VwJi2xLo
一応続き書きます


公園に連れて行かされた。
「ほら、キョン、行くぞー!」
“ゴフッ”“バキッ”“ドスッ”
「ぐあっ!」
「ほら、どうしたキョン立てよ!」
ぐっ、駄目だ!!目が霞んで見えない。
どうすれば・・・
俺は、かばんにある、爆弾の時間を五分にセットした。
「なにしてんだよキョン!!
ほらよ!!!」
“バキッ”
「うわっ!!!」
思いっきり蹴られた。
俺は急いでかばんから、爆弾を取り出した。カバンは、遠くへ放り投げた。
「動くな!!!!」
「何だこれ、おもちゃか!?」
「おもちゃじゃない、爆弾だ!!」
まあ、おもちゃといわれても、しょうがないけどな・・・・・・。
やべぇ、時間があと、30秒しかねぇ!!
俺は、2人に爆弾を投げた。
「お遊びに構ってる暇は、ねぇんだよ!!! キョン!!!
死ね―――!!」
5・・・・・・・4・・・・・・・3・・・・・・・2・・・・・・・1
ドカ――――ン
まさか、爆発するなんて、思わなかった。

163:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 10:55:33 /OStE0nJ
>>153>>156
もう厨はほっとけよ
ここはSS投下するスレであって、指南するスレじゃないんだからさ
スルーしてりゃそのうち消えるでしょ

164: ◆d58ZPgKEsE
07/04/06 11:10:00 VwJi2xLo
おい、冗談だろ?
死ぬなんて・・・・・・
しかし、2人は死んでいた。

数日後、授業時間に、
「キョン君・・・・・・だね?」
「そうですが・・・・・・・」
警官だった。
「君を、涼宮ハルヒ、朝比奈みくる、谷口、国木田殺害容疑で、逮捕する!!」
“カチャ”
手錠がはめられた。
「さあ、来るんだ」
俺は、パトカーに乗せられ、学校をあとにした。
パトカーに乗っているとき、俺は、初めて後悔した。
なぜ、人殺しをしてしまったのかと。
俺は、裁判にかけられ、執行猶予つきの懲役刑が科せられた。
この判決を聞いた時、俺はもう、いじめはやめよう
そう心に誓い、刑務所から出た。
今、俺の思っていることは、
朝比奈さんだけでもいい、謝りたい。
心から・・・・・・・。

165: ◆d58ZPgKEsE
07/04/06 11:12:41 VwJi2xLo
もう、無理だな
スルーされるタイプだし、
いい作品もかけないし・・・・・・
やめた

166: ◆d58ZPgKEsE
07/04/06 11:14:51 VwJi2xLo
でも、これからも、
みんなの作品を
参考にしたい

167:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 11:49:38 fujwBSQK
>>160
そういや管理人さんはどうしたんだろうな・・・
最近更新してないみたいだが・・・

168:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 12:37:14 VwJi2xLo
>>167
そうだね

169:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 12:57:22 wnTTSPP0
>>166
あんたのSSは、

「涼宮ハルヒの憂鬱」に出てくる登場人物の名前で殴り合いさせてるだけ

170:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 13:02:25 VwJi2xLo
>>169
たしかにそうだね

自分、いじめって
殴り合いとかそんな風にしか
頭になかった

171:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 13:04:17 VwJi2xLo
自分ばかだな

172:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 13:41:11 XOC2QqpI
おい!まとめサイトが大幅更新されたぞ!
たった一時間でこんなに更新されるなんて…
管理人さんは所々で突然神化するな

173:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 13:58:53 VwJi2xLo
まさか、自分が書いたやつ
ほんとに載るとは思わなかった
あんな失敗作。。。orz

174:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 15:37:49 v/RW0vG8
何か最近殺人系多いなw

175:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 16:30:38 U9sXHdjR
多分それはいじめ=殺人
という形式ができているからではないかと

176:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 16:59:42 VwJi2xLo
もう、自分はこれからは、
脱・殺人という感じで、
いじめの殺人はほとんど書かないことにします

177:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 17:23:01 OjBmWWIl
てか単純に
死=鬱展開
って感じだからじゃないの?

178:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 17:25:20 vKfEzdje
殺人でも文章力があれば全然OK
それ以前の問題

179:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 17:45:23 U9sXHdjR
サスペンス物って
なんかいいよね。
ドラマもそうだけど。

180:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 17:50:20 /J9n+gFb
俺としては、ちょっとからかうだけの話とかもここに投下していいと思うんだけどなぁ
それに殺人系、暴力系、欝系ばっかの話しだとやっぱ読んでてつらくなるしww
とりあえず、なんでもいいんじゃないかと思うんだが…

181:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 18:42:32 apKwLCbC
ハルヒめちゃくちゃいじめられてる→でもへこたれないで不思議探し→高校でキョンたちと出会う。

この流れが単純だけど一番好き。

182:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 20:13:44 6mrMQlpS
ハルヒをいじめて凹ますのは難しそうだな。
ある日、俺は何故かそう考えた。
しかし、一度、徹底的に追い詰めてみたらどうだろう?
それでもあの整ったハルヒの顔が、絶望に歪む瞬間なんてありえるだろうか?
そう考えだすと妄想は止まらなくなった。
あの根拠のない、自信に満ちた笑顔を壊してみたい。
恥も外聞もなくワンワン泣いてる姿を見てみたい。
そう―俺は彼女を自分の支配下に置いてみたいのだ。
彼女のすべてを自分の思い通りにさせてみたい―
このどす黒い欲望がいつしか俺の心を捉えはじめ、
やがて押さえきれなくなる日がやってきた。


その日の放課後、俺はハルヒに言った。
「おい、ハルヒ!」
「何よキョン、大きな声で。あたし今日は生理なんだから、イライラさせないでよねっ。」
「え。あ///、そうか・・・悪かった・・・その・・・大丈夫か?」


くそっ、やっぱ駄目だ俺・・・。


END

183:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 20:19:41 p50RPugT
いっそ絵の練習をして絵師になるという手もあるぞ
丁度、お絵かき掲示板があるのに誰も書いてないし

184:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 20:57:21 EksP+1Qj
古泉の悲惨な中学生活もネタにできそうだな
原作に「以外に字が雑」っていう描写なかったっけか

185:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 21:25:26 4rboDEoL
あったな

186:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 21:55:09 +DCUFDwX
さぁ息抜きにアンケートをとろうか

第一段からこのスレまでのなかで自分が読んで最高傑作だと思ったSSはどれ?
できたら作者さんの名前と作品名をあげて
1番から3番までランクづけしてもよし

187:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 22:02:12 p50RPugT
>>186
ランキングは荒れる元になりかねんから自重した方がいい
後、sageような

188:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 22:05:33 /J9n+gFb
 >>186
やる必要なし。新らしい職人さんが投下しにくくなる
それにこういうのは荒れる元になる

189:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 22:08:33 hqzcqjse
新キャラ登場で、少しは投下増えるかねぇ

190:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 22:27:10 +DCUFDwX
ごっ、ご免なさい。 確かに荒れる原因になりますねorz
そこまで考えてなかったです。本当にすいませんでした


しかしハルヒは許してくれなかった。
謝りながら半泣きの俺を無理やり引っ張り壁に激突させたあと微笑を浮かべながらこう言った。
「そんなんで許されると本気で思った?アンタ馬鹿じゃないの。こんな失言したからにはそれ相応の罰を受けてもらうわよ」
「そ、そんなぁ・・」
「アンタは今日この瞬間からアタシの忠実な奴隷になること。当然洗濯物からアタシの背中を流す事までアンタの仕事になるわけ、うさばらしのサンドバック役も兼用よ。拒否したら一晩中鎖につないでくすぐりの計なんだから!」

黒いハイソックスを履いたハルヒの足に顔を踏まれながらこれから地獄が始まる事を確信した

BADEND

ってなに書いてんだ俺。またハルヒに叱られちまうorz

191:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 22:43:27 Too4DTEM
古泉「かかったなアホが!!」 バリバリバリ

なんとハルヒのしょうたいはこいずみだった

古泉「サンダースプリットクロスふんもっふ!!」
>>186「アーッ!」

翌日>>186は薬局にボラギノー●を買いに行くことになった。


END


これで勘弁しておく。


192:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 22:45:07 u7nToIZE
………………………

193:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 22:51:54 hqzcqjse
●自重しろwwwwwww

194:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 22:53:01 OjBmWWIl
これはひどい

195:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/06 22:59:26 fujwBSQK
これまたひどい・・・

196:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 01:18:07 c0kFrLrB
なんか馴れ合い所
見たくなってる
職人さんはどこ?
そー言えば
いじめかっこ悪いサンはどうなった?
見なくなったな

197:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 01:38:57 QGOIGl18
そういえばそうだな
あと、◆OU1AKr4Yywさんも消えたな。この人の作品結構好きだったんだが
まあ、新たな職人さんに期待

198:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 01:47:33 ynmFPJnT
だがこうゆうスレはネタがなくなったら落ちるしかないからな。
そのうちスレタイ変えて総合板の方に転移しなければいけないかもな。

199:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 01:58:50 VKD/HsWp
>>166
・ハルヒシリーズをちゃんと読め
・設定をしっかり活かせ
・意味の分からない、全く必要無いシーンを入れてどうする
・ハルヒで無くてもいいSS書いてんじゃねぇ
・謝るくらいだったら書くな
・他人に媚うりゃあ許されると勘違いするな
・他職人の作品ベタ褒めすれば認められると思うな
・当分ここでは書くな
・死ね

200:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 01:59:08 bESZbT8N
新作作ってみたんで投下してみる

今回は題名先に考えといた
『キョンの溜息』

201:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 02:01:02 bESZbT8N
それはまだ、夏の蒸し暑さが残る九月の放課後の事。
俺達は、相も変わらず部室に集結していた。
「あー、暇ね」
そう机に踏ん反り返りながら口を開いたのは、SOS団の創始者であるハルヒだ。
「ねーキョン、あんたなんかやりなさいよ」
いつもこうだ。暇がありゃ何かにつけて俺にネタ振りしてくる。
だから俺はいつものように言葉を返すだけだ。
「何か。って何だよ」
「決まってるでしょ。あたしを楽しませるのよ」
「だからどうやって」
「それをあんたが考えるんでしょ」
俺達は発声機能付きのぬいぐるみみたいに、飽きもせずこんなやり取りを繰り返している。
もう何回目だか覚えてない。数える気も無いが。
いつもならここで、ハルヒがお得意のアヒル口をかましてパソコンのディスプレイとにらめっこを始めるのだが、今日は違った。
「つまんない。あたしもう帰る」
ハルヒは席を立ち、スタスタと部室を出ていってしまった。
もちろんこんな事になったら、古泉が黙っているハズがない。
「では、僕もここらへんで失礼します。どうやらバイトが入ったようなので…」
憎たらしいほどのハンサムスマイルと、目が潰れるくらい眩しい白い歯をチラつかせ、ハルヒに続き部室を後にした。
本当にご苦労なこった。まあ、知ったこっちゃないがな。せいぜい世界のために頑張ってくれ。
で、今俺が置かれているこの状況はまさしく楽園なわけなんだが。
言わなくてもわかるだろうが、一応伝える。
部室にはカラスみたいにやかましい団長と、絵に書いたようなイケメンニヤケ面の超能力者はもういない。
と言うことは、ここに残っているのは部室限定の妖精にして、俺のマイエンジェルこと、朝比奈さんと俺だけだと言う事だ。
何々、誰か一人忘れてるって?
いいんだよ。長門は部室の付属品、言わばオブジェみたいなもんなんだから。
「朝比奈さん。どうしましょうか?」
「あ、あのぉ~わたしはこれからお友達と宿題をやらなきゃならないのでぇ、もうそろそろ帰りますぅ~」
何!?それは聞いてないぞ。どういうことですか朝比奈さん……。
もしかしてそのお友達とは男じゃないでしょうね?
だとしたら、俺が朝比奈さんとの交際を許さないぞ。
俺の精神安定剤であり抗欝剤であり、世界にたった一つ遺された貴重な聖マリア像を誰かに汚されるわけにはいかないからな。

202:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 02:02:53 bESZbT8N
「あ、大丈夫ですよぉ。鶴屋さん達ですからぁ」
ほう、それはよかった。
てっきり、どっかのヤサ男だと心配してしまったではないですか。
「あ、そろそろ時間だぁ~。わたし帰りますぅ~、だから…」
わかっていますよ朝比奈さん。
本当はこの眼にしかと焼き付けておきたいですが、あなたのお望みとあらば部室から退避しますよ。

部室より廊下のほうが涼しいとは納得が行かないな。
せめて部室に扇風機くらい取り付けてほしいものだ。
「お待たせしましたぁ~」
突如、廊下に教会の鐘が鳴り響いた。
「それじゃキョンくん、また明日ぁ~」
そう言って朝比奈さんは輝く笑顔を俺に向け、手を振って去って行った。
さて、どうするか。
せっかくだから久々に長門と喋ってみるとするか。
「よう、長門。何読んでんだ?」
お決まりとか言うなよ。それ以外に話の切り出し方を俺は知らないんだ。
「……これ」
なんだか宇宙を思わせるような小難しい漢字が羅列している題名だ。
さすが宇宙人。やっぱりそういうのは気になるのか。
「どんな内容なんだ」と聞こうと思ったがやっぱり止めておこう。頭がオーバーヒートしちまいそうだ。
「長門、まだ帰らないのか?」
「……」
長門は無言で長門の専用パイプ椅子から紙のような軽やかな身のこなしで席を立ち、俺のほうに足音もなく迫ってきた。
何か気に障る事言っちまったかな、俺…。
「違う…。これ、貸すから…読んで」
そう言って長門はさっきまで読んでいためまいが起きそうな程小難しい題名の本を俺に差し出してきた。
お前は、俺の頭を破壊する気なのか…?
まあ、長門の好意を素直に受け取るか。と、思ったのだが…。俺はふとあの日の事を思いだしちまった。
そう、延々と電波話を聞かされたあの日の事を。
あの時はミジンコ程も長門の話を信用してはいなかった。
まさかあんな事になるとは思いも寄らなかったぜ。
しかし、今回はそんな事無いだろ。ただ単に長門は、馬鹿な俺のために気遣いをしてくれたのさ…。きっと。
素直に喜べないがな…。

そんなわけで俺は今、自室で長門が貸してくれた本を読んでいるわけなんだが…。
さっぱり内容がわからん。
このまま読んでいたら、脳みそが溶鉱炉にブチ込まれた液体金属ロボみたいに融解しそうだ。
記号の羅列に飲み込まれるとはまさにこの事だな。
今の俺に出来ることは、パラパラ漫画みたいにページを弾くことくらいだぜ…。
そんな時だった。

203:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 02:04:28 bESZbT8N
コンクリートブロックみたいに分厚い本から、何やらワープロで打ち込んだような文字が刻まれているしおりが俺の足下に落ちてきた。
その時俺は、悟りを開いた…。
間違いない、これはまた呼び出しだ。しかもあの場所に来いとの。
俺は作業的な感じでしおりを拾い、内容を見た。
やっぱりだ…。しかもまったく同じ内容。
長門はこれのコピーを何枚も保管しているのだろうか…。
俺は時計を見てみた。時計は十八時二十分を指していた。
どうやら今回は間に合いそうだぜ。
俺は執拗に行き先を聞いてくる妹の検問を強行突破し、チャリにまたがった。
出発して五分ぐらいが経過した頃、突然雨が降ってきやがった。しかもドシャ降り。
夕立ちか?ついてないぜ…。
俺はチャリをこれでもかと言うぐらいにかっ飛ばした。
雨がまるで石みたいに俺の体中を強打する。
雨の奴、空気読めよ。せめて俺が長門のマンションに辿り着いてから降ってくれ。
俺は何度かドライバーに命を奪われかけながらも、やっとの思いで待ち合わせの場所、駅前の公園に到着した…。
やれやれ。
俺は公園を見回した。
雨の激しい轟音が鳴り響く人気の無い公園の片隅に、長門が立ち尽くしていた。しかもちゃっかり傘までさしてやがる。
長門も俺の存在に気付いたのか、こっちに歩み寄ってきた。
なんだか少し恐いな…。
「…」
長門は無言で俺の頭上を傘で覆ってくれた。
「長門、俺が持ってやろうか?」
俺だって男だ。これぐらいの気配りは出来るのさ。
長門は数ミクロン単位で首を縦に振り、俺に傘を渡してきた。
すまん雨。お前は最高に空気読める奴だよ。なんせ相合い傘ができるんだからな。
俺達は無言のまま長門のマンションへ向かった。
雨の音が耳をつんざくぐらいにうるさい。難聴にならん事を祈るしかないな。

俺はまた長門に案内されるがまま、再び長門の家に招かれた。
長門のマンションには行き慣れていたが、今日はなんとなくエスコートされたい気分だった。
俺は長門の部屋に招かれた直後、長門から驚愕の一言を浴びせられた。それは何かというと。
「シャワー…浴びる?」
ずぶ濡れの俺を見て長門がそう言った。
お前の口からは絶対に聞けない一言だと思っていたのに。
孤島に行ったときの『大好き』以上の衝撃だぜ。

204:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 02:06:06 bESZbT8N
しかしこれも、長門らしくセリフをまんま音読したような関東平野並の平坦な声だったから、うれしさ三割減だがな…。
「いや、止めとく。シャワーなんか浴びて、石鹸の匂い漂わせながら帰ったら親に変な目で見られちまうからよ」
「…そう」
何故か知らんが長門は寂しそうな表情を浮かべているように見えた。
俺の目にフィルターがかかっているせいかもしれんが…。
雨よ、こうなるのなら大歓迎だよ。これからも遠慮せずに降り注いでくれ。
「ところでさ、長門…。話って…何だ?」
なんとか気を紛らわせないとどうにかなっちまいそうだ…。
「こっちに来て」
「でも俺、びしょ濡れだぜ?」
「…」
長門はタオルを持ってきて、俺に渡してくれた。
長門さん?一体これでどうしろと言うのですか?
これじゃ俺の服に浸透しきった水分は拭いきれないぞ。
「…いい」
全然よく無いだろ…。
と思いつつも、俺は前と変わらぬ殺風景な居間に招待されてしまった。
俺は遠慮がちにこたつの中に足を忍ばせた。
そして恒例の長門特製煎茶をすする。前のように何度も減っては継ぎ、減っては継ぎを繰り返される。
わんこそばならぬわんこ茶だな、こりゃ。
そろそろ話を切り出さねば、飲んだものがオマケ付きで逆流しかねない。
「長門、今回はなんで俺を呼んだんだ?」
「特に理由は無い…」
なんだそりゃ、じゃああれだけびしょ濡れになってここまで来た意味が無いぞ…。
「一緒にいたいだけ…」
その時、俺の時間が止まった…。
長門の発言をどう受け取るか。の審査結果のために、俺の脳が必死に結論を弾き出していたからだ。
いつの間にか、雨も止んでいた。ただ沈黙だけがこの殺風景な部屋を支配する。
まさしく、音も無い世界だ…。
そして結論は次のように至った。
『長門は俺に恋心を抱いている』と。
きっと長門は、俺との思い出を本にして窓辺で読みたいんだ。そうに違いない。
俺は長門に一応、本心を聞き出そうとした。
「長門、それってどういう意味だ…?」
「………」
ダメだ。俺の頭も眼も、どっちもイカれちまってる…。俺の視野の四隅にはハートマークが浮遊していやがる。
誰か、俺を修理してくれ…。
このままでは行く所までいっちまいそうだ。
俺は消え去りそうな自制心を限界まで増殖させた。
「長門…俺、もう帰るわ…」
「そう」
以外とあっさりしているな…。

205:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 02:07:53 bESZbT8N
しかし待てよ、もしかしてこれは長門も俺と同じ事を…。
いかん、煩悩に流されるな…俺。
俺は自分の意志と反して岩のように動かない足を理性で砕き、その場を去った。

次の日の放課後。
俺は一目散に部室に向かった。長門にいち早く会いたかったからだ。
ハルヒ?そんな奴知るか。今は長門が最優先だ。
俺は、中に希望が満ち溢れている部室のドアをゆっくり開ける。
やはりいた。現代に蘇った完全版ミロのヴィーナス、そう長門有希。
「よう」
いつものように挨拶を交わす。
長門は俺をわずかに見た後、再び視線を本に向けた。
どうしたのだろうか…。長門、お前はもしかして照れてるのか?
照れる事は無いぞ長門。今、俺がお前をやさしく包み込んでやるからな。
俺は隅っこに座る長門のほうへ向かい、長門の肩に俺の手をやさしく乗せた。
長門が俺を凝視する。長門の頬は徐々に赤みを帯びてきていた。
俺のビジョンには確かにそう映っていた。気がする…。
そして長門の肩は、とても暖かかった…。
「長門、昨日はありがとな」
俺は今までに無いくらい顔を作り、声に渋味を加えた。
そして顔を傾け、ゆっくり近づける。
「おや、何をやっているのですか?」
背筋が一瞬で凍りついた…。
俺はゆっくりと、そして恐る恐る視線をドアの方に向ける。
「よう…、古泉……」
古泉は今までに無いほどのニヤケ面を俺に晒していやがった……。
「あなたも以外とお盛んな人だったのですね」
「何を言ってんだ古泉…。そんな事あるわけないだろ……」
「これは涼宮さんにご報告しておいたほうがよろしいでしょうか」
おい待て古泉、血迷うな。てか人の話を聞けよ!
もしハルヒにこれが知られたら閉鎖空間が大量発生しちまうぞ…。
「ご心配いりません。そこは上手くやります」
それはありがたい。って全然ありがたくねぇ。
「古泉頼む。ハルヒにだけは言わないでくれ。あと朝比奈さんにも」
ハルヒに殺されるのはごめんだ。
「と、言われましても困ります。僕はあなたの行おうとしていた事を涼宮さんに報告せねばなりません。副団長として」
「頼む、この通りだ」
俺は旱魃地帯の農民が雨乞いをするかの如くに古泉に土下座をした。
「う~ん……では、これから僕の命令には必ず従ってください」
最初に喉を鳴らしたのは演技だろが。最初からこれを狙っていやがったんだろ古泉。

206:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 02:09:40 bESZbT8N
「ああ、わかったよ……」
ハルヒに殺されるよりはマシだ。
「では、先ず最初に……」
ここは朝比奈さんの言葉を借りれば禁則事項だ。少しぐらいワクワクしてみてくれ。
「おい、古泉…お前それマジで言ってんのか…?」
「えらくマジです」
俺は知らないぞ…。


部室にようやくハルヒがやってきた。しかもすごい仏頂面で……。
「キョン、あんたあたしを置いて行くなんて結構な度胸じゃない」
そう言いながらハルヒは団長席に腰を降ろした。
まさにその時。
「いったーい!」
ハルヒの雄叫びが旧館を揺るがした。
「ちょっと誰よ!椅子の上に画鋲置いたの!?」
「まったくだ。一体誰がやったんだ?」
なんてな。俺がやったんだよ俺が。
しかしこれは古泉の命令だからな。責めるなら古泉を責めてくれよ。
「涼宮さん、そういえば先ほど彼が椅子に何かをしていましたよ」
古泉!貴様何を言ってやがる。確かに俺が仕掛けた。だがそれはお前が命令したんだろ!
「キョン、あんたがやったの?」
ハルヒが机から身を乗り出し、俺を凝視しながら聞いてきた。
俺はその視線に耐えきれず、古泉のほうへ目を反らした。
ニヤケ面だが何かすごいオーラを放ってやがる。
「は…、はい……。俺がやったんです……」
俺は古泉のオーラに負けてしまった…。
あのオーラは尋常じゃない。まさに殺人鬼を彷彿とさせるオーラだ。
古泉、お前まさかアブない稼業に手を染めてないだろうな?
「涼宮さん、これは一大事ですよ。これは是非罰を与えてあげなければ」
おい、てめぇなんて助言をしてやがる。俺はお前に何かやったか?
裏切りでもしたか?
「古泉くんナイス!キョン、あんたは罰としてこれからあたしの言うことなんでも聞きなさい!」
ハルヒまでそれかよ…。
「あたしの言うことが聞けないっていうの?」
「はい……わかりました…」
やれやれ、一体どうなっちまうんだ俺は……。

「キョン、コーラ買ってきなさい」
「僕はレモンティーで」
「はいはい、わかりましたよ」
「はい。は一回!」
「はい……」
畜生、これじゃパシリじゃねぇか。
「長門、お前は何かいらないのか…?」
このボンクラ共の頼みだけ聞いて、長門の言うことを聞かないというのは俺の志に反するからな…。
「……お茶」
「おう…わかったよ」
てか、長門も困っている俺を少しは庇ってくれてもいいと思うんだが…。

207:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 02:11:25 bESZbT8N
長門。もしかしてお前は照れてるのか?
お前はあまり異性と交流した事なさそうだしな。
悪かったな長門。俺、少し焦り過ぎてたよ…。
「はやく行きなさいよバカキョン!!」
やれやれ。

俺は渋々自販機まで向かい、頼まれた品を買った。
忌々しい。確かに悪いのは俺だ。だからってこんな目に会う程の悪事ではないだろ。
むしろ長門は喜んでいたじゃないか。俺の目にはフィルターが付いていたのかも知れんが……。
俺はせめてもの仕返しと思い、ハルヒのコーラをコーンポタージュの入った缶のようにシェイクし、
古泉のレモンティーは地面に叩きつけてやった。ペットボトルの底が少し変形してしまったが、まあいいか。
俺は旧館に戻り、階段を上った。その間もコーラを軽くシェイクし続ける。
コーラの缶は、コンプレッサーで無理矢理空気を送り込まれ、破裂寸前の状態になってしまった風船みたいにパンパンになっていた。
ハルヒの驚く顔が見てみたいぜ。
あれ?廊下に古泉がいる…。ってことは女神様が降臨したのか。
ありがたや、ありがたや。
「おう古泉。ほらよ、買ってきてやったぞ」
俺はレモンティーを古泉に渡した。
「ありがとうございます」
てっきりペットボトルのことでツッコミを入れられると思っていたのだが…。
まあいいか。
俺は古泉と少し距離を置いて壁に寄り掛かり、自分のために買ってきたジンジャーエールに口をつける。
「では、あなたにもう一つ命令があります」
「…なんだ?」
もう、さっきみたいのは勘弁だからな…。
「今から、部室に入って下さい」
そんなのでいいのか?俺は大歓迎だぞ。
って、俺は何を思ってんだ…。それに古泉、いくらなんでもそんな事出来るわけないだろ!
「どうしたのですか?やってもらわねば困りますよ?」
「待ってくれ古泉。部室には鍵がかかってるんじゃないのか…?」
「それならご心配いりません。涼宮さんに鍵を開けたままにするよう言ってあるので」
古泉、お前はいつからハルヒを掌握出来るような権力を手に入れたんだ?
ぜひその秘訣をご享受願いたい。
俺は日本海溝の底みたいに暗くて深くずっしり重たいオーラを、ケルブと化している古泉に浴びせられつつ、ドアを開けた。
そう、ゆっくりと。
しかし俺は後ろから古泉に背中を押され、勢いよく部室に突入してしまった。

208:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 02:13:29 bESZbT8N
俺の視界に飛び込んできたのは、まさに楽園。そうエデンの園。
イヴこと、朝比奈さんは下着を身につけただけの状態という、とてもけしからなく、そしてあられも無い姿だった。
朝比奈さんは俺を見て固まったまま目に涙を浮かべていた。
ガブリエルこと長門は、さすがに驚いたのか、三秒程俺を見て、再び本へと愛を向けた。
そして本来なら居てはイケないはずのルシファーがそこにいた。そう、ハルヒだ。
ハルヒは、待っていました。とばかりの邪悪な笑顔でこっちを見ていやがる…。

異様な空気が部室を立ち込めた。
当たり前だ。男子禁制の楽園に、その男子が入ってきちまったんだからな…。どうやらアダムはお呼びでないらしい。
「ひゃ~~~~!!!!」
悲鳴をあげたのは、当然だろうが朝比奈さんだ。
「あんた。ちょっと何入ってきてんのよ!」
お前らが仕組んだんだろうが。
「すいません!」
俺はそう言い、ドアノブに手をかけた。
あれ、開かない…。なぜだ?古泉がドアに寄り掛かっているのか?
いや、そんなはずは無い。これは俺側から見れば引かなければ開かないんだ。
もしかして古泉はドアを引っ張ってんのか?
こんなに体重かけても開かないってのに…。古泉、お前は一体どんな力の持ち主なんだ…。
「キョン、あんた何ふざけてんのよ、はやく出ていきなさいよ」
このハルヒの顔は絶対に知ってる。俺が外に出られないという事を…。
その証拠に、表情は一見怒っているようだが口元が緩んでやがる。
「開けられないんだよ!」
「はは~ん…わかったわ。キョン、あんたも変態なのね。そんな小芝居しなくても、見たいならみくるちゃんに直接言えばいいじゃないのよ。困った男だわ」
どうでもいいけど、そのアバズレ女みたいな口調はどうしたんだよ一体。
「ちげーよ。本当に開かないんだって!古泉の奴が引っ張ってるんだ。おい、古泉!開けろよ!」
俺はそう叫びながら、下着姿で泣きじゃくる朝比奈さんを静めるべく、必死にドアを引っ張った。
しかし、いくら頑張ってもドアは開かない。古泉は筋肉増強能力でも持っているのだろうか。
だとしたら今は何%なんだ?
「もう、みくるちゃんがかわいそうでしょ!ふざけてんじゃないわよ。貸しなさい」
見るに見兼ねたわよ。みたいな表情を演出しながらハルヒが近寄ってきた。俺はドアノブから手を離す。

209:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 02:14:58 bESZbT8N
てか、このドアノブも結構な耐久性があるんだな。あんなに引っ張ったのに、びくともしない。見た目はボロいがつくづく感心するぜ。
そんな事を考えているうちにハルヒがドアノブに手をかけ、ドアを二回ノックし、三秒程経ってからドアを開けた。
「ほら、こんな簡単に開くじゃない?キョン、あんたやっぱり…」
「おい待てハルヒ。なんでノックしたんだ?」
「何よ。ノックしちゃ悪いっていうの?」
ハルヒは怖じける気もなく反論してきた。
「ああ、悪いね。お前、それ古泉との合図にしてんだろ?古泉にドアから離れるように…。最悪な奴だなお前は!」
「女の子の着替えを覗くどころか、着替え中の部屋に飛び込んでくるあんたに、最悪だなんて言われたくないわよ!このエロキョン!」
「待て、それはお前達が仕組んだんだろが!」
そうだ、これはすべて古泉とハルヒの陰謀なんだ。
お前達の目的は一体なんだ。
「キョンくん……もういいですよぉ…怒ってませんからぁ……」

「朝比奈さん…。俺は本当の事を言ってるんですよ…。信じてください……」
ハルヒが朝比奈さんに擦り寄り頭を撫でた。
「みくるちゃんかわいそうに……」
俺を横目に見て白々しく朝比奈さんを慰めてやがる。
「いつまでそこにいんのよ!みくるちゃんがかわいそうでしょ。はやく出ていきなさいよ変態!」
俺はハルヒの視線に押されるように、渋々部室を出た。
ハルヒ…。尻の痛みと心の痛みは違うんだぜ…。尻の痛みはすぐ消えても、心の痛みはずっと残るんだぜ…。
廊下に出ると、古泉がいつもとは違うニヤケ面で俺を出迎えてくれた。
「大変でしたね」
こいつは俺を明らかに卑下してやがる。普通に罵倒されるよりムカつくぜ。
俺のポケットにナイフがあったら、確実にこいつを刺しているだろう。
運がよかったな古泉、ポケットの中に入っているのが携帯と財布とジュースだけで。
朝比奈さんの着替え中、古泉は俺にいつものように話し掛けてきたが、俺はことごとくスルーした。
こいつと今喋ってしまうと、この学校がワイドショーで紹介される事になってしまうかもしれないからな。

待つこと二分くらい、朝比奈さんの着替えがやっと終わり、俺達は部室の中に入っていった。

210:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 02:16:23 bESZbT8N
俺を軽蔑する朝比奈さんの視線が、針で体中を刺されるくらい痛い。
勘違いしないで下さい。俺は朝比奈さんが思っているほど不埒な人間じゃありませんよ…。
「キョン、ジュースは?」
ハルヒが氷のように冷たい声で聞いてきた。
俺はポケットに押し込んだジュースをまず、席がたまたま近かった長門に渡した。
「ほら、長門」
俺はお茶を差し出す。
「……」
長門は俺をわずかに見て、音も無くゆっくりとお茶の缶を受け取った。
長門の目は、どことなく俺を軽蔑していたような気がした。
幻覚だったと祈るしか無いな…。
そしてお次はハルヒにコーラを渡しに行く。そう、これこそが今日のメインイベントだ。
とくと全身でコーラを味わうがいい。
「ほらよ、買ってきてやったぞ」
俺は良心を前面に押し出した顔でハルヒの特等席にコーラを置いてやった。
「ありがと」
ハルヒは笑顔でそう言ってきた。
褒められて悪い気はしない。
だがなハルヒ、これから起こるであろう惨劇にお前の心はズタズタに引き裂かれることになる。
せいぜい俺の苦しみを味わえ。
「みくるちゃ~ん。これあげるわ」
ハルヒはそう言って、朝比奈さんのほうにコーラを持ちながらわざわざ出向きやがった。
これはまずい。これでは朝比奈さんが大変な事になってしまう…。
「おいハルヒ、せっかく俺が買ってきてやったんだからお前が飲めよ」
「何よ、あんたみくるちゃんを仲間外れにする気なの?ホントにあんた最低ね。みくるちゃんをいじめてそんなに楽しい?」
おいおい、そのお言葉、そのまんまお前に返してやりたいね。あと古泉にもだ。
「そんなんじゃねーよ…。ただ、俺がお前のために買ってきたんだから、お前が飲めよ」
「やっぱり最低…。あんた、みくるちゃんをどれだけいじめれば気が済むのよ」
だからそれはお前だろ。俺をまるで悪党扱いしやがって。
お前はどれだけ俺の硝子細工の心にヒビを入れれば気が済むんだ。
このままでは砕けてしまうぞ…。
「みくるちゃん、心が汚れきったキョンが買ってきたコーラだけど、飲んで」
「ふぇ~…でもぉ…いらないですぅ……」
朝比奈さん、そんなあからさまに拒否しないで下さい…。
貰うのを拒否してくれたのはうれしいんですが。
「いいから、飲みなさい」
ハルヒは無理矢理朝比奈さんにコーラを渡し、すたすたと席に戻っていきやがった。

211:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 02:17:40 bESZbT8N
「じゃ、じゃあ……。ありがとうございますぅ…」
朝比奈さんは俺とハルヒを交互に見てそう言った。
しかし朝比奈さんの俺を見る目は、明らかにケダモノ扱いだった……。
って、落ち込んでいる場合では無い。これでは朝比奈さんがコーラの餌食になってしまう。
朝比奈さんが開封をする前にコーラを奪おうと席を立ったその瞬間。

作戦失敗だ…。

『プシュー!』
ジェット噴射のような音が部室に響き渡ったと同時に、茶色い液体が天に向かって輝きながら飛散し、
それから一秒程後に、その液体は朝比奈さんの体に降り注いだ。
朝比奈さんは口をあんぐり開けたまま呆然としている。
どうやら今起きた事が把握出来ていない様子らしい。無理も無いだろう。
古泉は「おやおや」って感じの表情を浮かべている。
長門は一瞬朝比奈さんのほうへ頭を動かし、また定位置に頭を戻した。
さすがの長門も少し驚いたらしい。
もちろん俺だって驚いている。
そんな中、平然とした様子で、両肘を机に付き、手で口を覆い隠すように組んでいる奴がいた。
そう、ハルヒだ。
あいつの口元は手で隠れて見えなかったが、絶対に笑っているに違いない。
腹の中はもうよじれているはずだ。俺にはわかる。
そしてハルヒはおもむろに口を開いた。
「キョン、これはどういう事かしら?」
やけに芝居がかった口調で尋ねてきやがった。
聞かなくてもわかるだろが…。お前に仕返ししようとしたんだよ。
なんて、言えるわけないがな。
「あんた、何ボケッとしてるのよ。みくるちゃんの体拭いてあげなさいよ」
ハルヒは呆れたような口調で言ってきた。しかし声はわずかに震えていた。
「わかったよ…。すいません朝比奈さん」
「いいですぅ…自分で拭きますからぁ……」
朝比奈さんは席を立ち、後ずさりした。
「遠慮しなくていいですよ……」
「遠慮とかじゃなくて…今はキョンくんに触られたくないですぅ…」
そ、そんな……。朝比奈さん、いくらなんでもそれは無いですよ……。
俺はハルヒをチラ見した。
肩が小刻みに揺れていやがった。しかも涙まで流してる。
あれは確実に笑ってる。
普通だったら床にねっころがって腹を抱えながら足をバタつかせているに違いない。
俺は椅子に座った。
底知れぬ恐怖が俺を襲う。

212:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 02:20:34 bESZbT8N
続きはまた後日投下しますorz

213:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 02:26:04 ynmFPJnT
うんwktkできるガンガーレw

214:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 02:31:01 QGOIGl18
おまいはまさかバーサーカーキョンの職人さんか?
てかキョンがかわいそ過ぎるww
続きwktk

215: ◆TAKwD8jsYQ
07/04/07 09:17:21 MZzpcwob
test

216: ◆TAKwD8jsYQ
07/04/07 09:18:15 MZzpcwob
自分話考えたのですが・・・

217: ◆TAKwD8jsYQ
07/04/07 09:22:04 MZzpcwob
一応、自分死ぬとかそんな言葉嫌いなので、
話書くにしても、1人犠牲者出すだけで
配慮したいです

218: ◆TAKwD8jsYQ
07/04/07 10:48:50 MZzpcwob
それでは、書きます
タイトルは「仕掛け-トラップ-」です。

219: ◆TAKwD8jsYQ
07/04/07 11:10:04 MZzpcwob
最近、北高の周辺で、隣町の高校の奴らが暴れまわってる。
それで、1人、うちの高校の生徒が死んだ。
そのことで、体育館で、全体集会が行われた。
校長の話だ。
「ウォッホン、現在、隣町の高校の生徒が、北高周辺を荒らしまわってる。
それで1人、うちの生徒が殺された。
いいですか?君達、下校の時、特に、部活が終わった時は、十分に注意しながら帰るように。
それでは、早速、死んだ生徒に黙祷する」
――――
今日の放課後
俺と、古泉と、朝比奈さん、長門共々SOS団の緊急集会が行われた。
「んで?ハルヒ、何のようだ?」
「キョン、私、考えたの!!」
「何を???」
「SOS団の力で、犯人を捕まえるの!!」
「お前正気か!!!?」
「私はいつでも正気よ!!
いい!?あんたたち、犯人を捕まえる作戦を、明日までに練ってきなさい!!
私も考えるから・・・
でないと、みんな死刑よ!!」
「まかせてください、ハルヒさん。」
「古泉、お前大丈夫か!?」
「大丈夫ですよ、僕は、明日までにプランを立てますから!!・・・・」
大丈夫かこいつ・・・・

220: ◆TAKwD8jsYQ
07/04/07 11:23:58 MZzpcwob
「んじゃ~、解散!!」
おいおい、マジやんのかよ~、ハルヒ。
「キョンくん」
朝比奈さんだった。
「また明日ね・・・」
微笑みながら言った。
「あ、ああ・・・」
気が付けば、もう、辺りは暗くなっていた。
朝比奈さんは1人、歩いて帰っていた。
後ろを警戒しながら・・・
その時、
「おい、待てよ」
隣町の生徒が、朝比奈さんを襲ってきた。
4人いた。
後ろにいた1人の奴は、朝比奈の口を押さえ、包丁を突き付け、こう言った。
「俺たちに従えば、命だけは助けてやる」
朝比奈さんは、怖いという気持ちで、何が何なのかわかんなくなり、後ろの男にひじうちをした。
「痛てぇ!!」
朝比奈さんは必死に逃げた。
「待てこら!!」
4人は、朝比奈さんを追いかけた。
朝比奈さんは必死な思いで逃げた。
家まで必死に逃げ、ドアに入り、鍵を閉めた。
朝比奈さんは、ショックで泣いてしまった。

221: ◆TAKwD8jsYQ
07/04/07 11:40:25 MZzpcwob
翌日

SOS団の部室。
ハルヒに呼び出された俺たち。
「え~~!?みくるちゃん、襲われた!??」
「は、はい・・・・・・」
「大丈夫だった?」
「うん」
ハルヒは朝比奈さんに詰め寄った。
「許せない、絶対許せない!!」
「何人だった?」
「4人」


「ところで、犯人をやっつける方法、思いついた?」
「ええ、もちろんですよ。
プランはこちらです」
古泉はハルヒにプランを渡した。
「これはいいわ!!採用!」
「おい、古泉、何を見せたんだ??」
「別に、対したものじゃありませんよ」
「じゃあ、つぎキョン」
「俺は、釣り糸とか、タバスコ、ハバネロ(通常のとうがらし)、
パンチングマシンをもって来たんだが・・・」
「採用」
「おい、なんで!?なんで採用!?」
「次に有希は??」
「私はその時考える・・・」
「今考えなさい!!!」
「その時になってわかる・・・・」
何を考えているんだ長門・・・

222: ◆TAKwD8jsYQ
07/04/07 11:45:34 MZzpcwob
「みくるちゃんはいい。
きっとこわくて作戦立てなかったでしょ??」
「あの」
「何??」
「金槌、バッテリー、延長コードとか持ってきたんですけど」
「これは使えそうだわ」
「私も犯人許せないから・・・」
「よし、作戦決行は明日!!
徹底的に追いつめるわよ!!」
エイエイオー!!
ってそれでいいのか??

223: ◆TAKwD8jsYQ
07/04/07 11:57:47 MZzpcwob
「早速準備よ!!」
俺たちは、準備に取り掛かった。
明日は学校は休みだ。
部活の奴ら以外誰も来ないだろ。
そんなこんなで準備は終わった。
ハルヒが言った。
「いい、まずは私がおとりになるから。
あなたたちは、あいつらが来たら誘導して」
「うん、わかった。」

また翌日

放課後。
辺りは暗くなっていた。
作戦決行だ!!
涼宮は、警戒した。その時
「おい、待てよ」
ナイフを突き付けた。
「おとなしくしていりゃ、悪いことはしねぇ」
“シュ―――”
ハルヒは催涙スプレーをかけた。
「ば~か、悔しかったらここまでおいで!!」
アッカンベー

224:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 12:38:02 2cUzG1sz
>>◆TAKwD8jsYQ

・ここでtestするな

・古泉は「ハルヒさん」とは呼ばない

・キョン視点なのかわかりにくい

225: ◆TAKwD8jsYQ
07/04/07 12:50:33 MZzpcwob
「ハルヒ、こっちだ」
キョンはハルヒを呼んだ。
「おまえら、待て!!!」
追いかけてきた
しかし、1人が、糸を踏んだ。
一つ目のワナが始まる。
糸を踏んだら植木鉢が2個落ちてきた。
「う、うわ―――!!」
隣町の高校の生徒の2人に当たった。
「これは痛い痛い」
ハルヒは笑いながら言った。
ハルヒたちは、3階に逃げた。
「大丈夫か?」
「ああ、・・・大丈夫だ・・・」
2人は立ち上がった。
「3階に逃げたぞ!!追え!!!」
4人は相談した。
「俺たち2人は三階、あと2人は2階へ行け!!」
早速、二手に別れ、3階と2階に行った。
すると、3階に行ってるやつの1人が、
「ココだよ」と書かれた貼り紙を見つけた。
「おい、ここにいるかもしれねえ」
「気をつけろよ」
「ああ」
しかし、開けると・・・

226: ◆TAKwD8jsYQ
07/04/07 12:51:20 MZzpcwob
>>224
ああ、すまない
以後訂正する

227: ◆TAKwD8jsYQ
07/04/07 13:05:59 MZzpcwob
>>224
自分初心者だからわかんなくて・・・
本当すまない

続き
中には、天井にぶらさがった大きな鉄球を持ったハルヒがいた。
「はい、さようなら・・・」
ハルヒは鉄球から手を離した。
それが、1人に当たった。
「ぐわっ!!」
“ズシャ――”
1人倒れた。
「こいつ!!」
3階にいたもう1人の奴が涼宮に詰め寄る。
しかし、その涼宮は人形だった。
「に、人形!?」
「鬼さん、こっちよ!!」
「なっ!?」
ハルヒは生徒会室にいた
「こっちよこっち!!」
ハルヒは中に入った。
3階組の1人のやつは早速、生徒会室に行った。
中に入ると、
「いらっしゃ~い」
ハルヒとみくるがいた。

228:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 13:10:43 XMfuYVdJ
書きながら投下してんのか?

229: ◆TAKwD8jsYQ
07/04/07 13:16:25 MZzpcwob
か、かわいい・・・
ハルヒと朝比奈さんは、メイド服の格好をしていた。
朝比奈さんが、この男に注文内容を聞く。
「ご主人様、ご注文は何になさいますか?」
「じゃ、じゃあ、コーヒーを…」
「畏まりました」
「どうぞ、コーヒーです」
朝比奈さんが渡した。
「ど、・・・・・・・どうも・・・・・・・」
しかし、それは・・・
「!?」
「か・・・、辛――――い!!」
タバスコとハバネロ入りコーヒーだった。
「あらら、申し訳ありません。ご主人様、
お口直しにお水でもどうぞ!!」
ハルヒは、顔にコップ一杯の50度のお湯をかけた。
「熱っちいぃ――――!!」
こいつは顔にやけどをした。
「さぁ、みくるちゃん逃げるわよ!!」


230:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 13:18:50 d6YMLmCP
これはひどい

231: ◆TAKwD8jsYQ
07/04/07 13:31:17 MZzpcwob
ハルヒは朝比奈さんと共に、トイレへ逃げた。
「くそ、待て!!」
ハルヒは
「悔しかったらかかっておいで!!」
と笑いながら言った。
「何やってんだ、ハルヒ」
キョンはあいつらに文句を言ってるハルヒの手を引っ張り、トイレへ逃げた。
と、ここで、2階組と3階組が合流した。
「あいつらは!!?」
「あの中だ」
「よし、入るぞ!!」
しかし、入ったところは、何もない砂漠だった。
「な、何で!?ここトイレだったはず・・・
なんで砂漠なんだ!?」
無論、長門がみせた、幻である。
「お、おい、逃げるぞ」
「あ、ああ・・・」
しかし、トイレから出たら、狭い通路しかなく真下は火山口だった。
もちろん、長門がみせた幻だ。
「ど、どうなってんだよ これ!!!」
4人は壁に捕まり、3階から2階へ行く階段まで行った。

232: ◆TAKwD8jsYQ
07/04/07 13:42:42 MZzpcwob
しかし、この階段は、崩れていた。
っといっても、これも、
長門が見せた幻だ。
4人は、1人ずつジャンプをした。
幻と知らず・・・・。
ああ、なんというおめでたい頭なんだ。
やれやれ・・・。
4人は無事に階段から降りた時、
“キンコンカンコン”
放送がながれた。
「さぁ、あなたたち、バカ諸君、
私たちは、放送室にいるわ。かかってきなさい」
「くっ、もう我慢ならねぇ、あいつらぶっ飛ばす!!」
4人の怒りは頂点に・・・
しかし、放送室へ、行くには、一本通路を通らなければならない。
また、長門は、どういう幻を見せてくれるか・・・
頼むぜ長門・・・。

233:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 13:50:44 VcleY4TR
全然直ってもいないしクソつまんね。初心者だからって問題じゃねーよ
バカか?

234: ◆TAKwD8jsYQ
07/04/07 13:54:22 MZzpcwob
4人は、一本通路を渡ろうとした。
しかし、通路は崩れ、下には溶岩が、・・・
ってこれも幻。
4人は、一気にジャンプし、放送室に向かった。
「ココだな、よしはいるぞ」
4人は中に入った。
すると、1人がある一本のロープを見つけた。
それを引っ張った。
でも、これは、
“ゴ―――ン”
大きなたらいが落ちてくるロープだった。
「ギャ――!!」
普通不自然だなと気付くだろ。
俺は思った。
「やったー!!大成功!!まさか、こんな手に引っかかるなんてあんたたちほんっとバカね」
ハルヒは笑っていた。
俺たちは、こいつらを踏んで逃げた。


235: ◆TAKwD8jsYQ
07/04/07 13:55:16 MZzpcwob
あちゃーー
失敗した

236: ◆TAKwD8jsYQ
07/04/07 13:57:41 MZzpcwob
もう一度構想を練ってきます

237:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 13:59:58 c0kFrLrB
>>236
今度は全部書いてから
投稿して

238: ◆TAKwD8jsYQ
07/04/07 14:03:34 MZzpcwob
>>237

悪かった
すまん

239:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 14:05:14 c0kFrLrB
>>238
いいよ
経験が浅いだけだ
もっと練習して戻ってきてください。
期待してます

240: ◆TAKwD8jsYQ
07/04/07 14:52:20 MZzpcwob
>>239
じゃあまた一週間後・・・

241:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 14:54:08 c0kFrLrB
>>240
修行がんばってください

242:谷口人生最悪の一日
07/04/07 15:35:11 NWUh8dU1
暇潰しに駄作を投下してみます
イジメシーンはあんまないけど

突然だが俺はもっとモテてもいいと思うんだ
ああ、本当に突然で自己紹介が遅れたな
俺はWAWAWAで同じみの谷口だ
正直俺は何故自分がこうもモテないのか不思議でならねえ
どう見たってキョンの野郎よりイカしてるし失敗ばかりだが経験だって豊富だ
なのに何故キョンばっかあんないい思いを…
と、キョンと涼宮の痴話喧嘩を聞いていて思った訳よ
誤解のないように言っておくが、俺は涼宮はゴメンだ
確かに奴は面だけは特Aクラスだし、話さえ通じれば意外に面白いのかも知れない
だからその事で0.001gくらいはキョンを羨む気持ちはあるのかも知れない、それは認めてやろう
だがな!
奴はそれだけでなく、同じ特Aクラスの朝比奈さんやAマイナーの長門有希の半径3メートル以内に毎日それが当たり前のように存在していられるんだぞ!?
そんなキョンの羨ましい境遇を考えると……
キョンが友達じゃなけりゃ、とっくに闇討ちにして東京湾辺りに沈めていただろう
ったく、少しは感謝しろよ―、キョン。

243: ◆TAKwD8jsYQ
07/04/07 15:43:45 MZzpcwob
>>241
でも、正直
いじめとかそんなの書きたくなかった。
だから、コメディ風に書いたんだが・・・

244:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 15:45:33 c0kFrLrB
マー才能だからね
君は向いてないと思うよ
いじめは

245:谷口人生最悪の一日
07/04/07 16:05:06 NWUh8dU1
にしても、あいつばっかあんないい思いを出来るのにはなにかあるのかもな…
一度調査する必要があるんじゃねーか?
いや、あれだ。
もし万が一キョンにあって俺にないものが分かれば俺にも彼女の一人出来るかもしれないし………
え?古泉?
あいつは規格外だ
分かるだろ?あいつにモテる秘訣を聞いたところでこっちが虚しくなるだけだし、
なによりあのニヤケ面は見ていてイライラする…というか目に毒だ

てな訳で俺は今こうして涼宮たちの根城である文芸部室を双眼鏡で見張ってるわけだ
国木田のヤローは誘ったのに無視しやがった
あとで羨ましがっても無視してやるからな!!

……にしても来るの早過ぎたかな?
部室では長門有希が一人寂しく本を読んでるだけだ
因みに今は放課後で俺は屋上から部室を見張ってる
まぁ、こんな時間にこんな場所に来るのはよほどの暇人、もしくは変人ぐらい……………ひょっとして俺もそれに当てはまるのか?
覗きなんてやってる俺は変態なのか??
いや!違う!!
これは単なる“知的好奇心”だ!
そうだ、そうだよな…
さっきのは気付かなかった事に……
おっ!!あれはミス北高、特Aクラスの朝比奈みくる様だ!

246:谷口人生最悪の一日
07/04/07 16:23:42 NWUh8dU1
いや~、良い眺めだ…
日頃の荒んだ心が癒される~
とぉ!誤解のないように言っておくが、俺はあくまでキョンを見張る為にこうしてるんだからな!
決してやましい……
えっ?おいおい、朝比奈さんが有り得ない行動をとっているぞ…
さなぎが蝶に羽化するが如くの神々しさで……
あぁ~!しゃらくせぇ!
端的にいうと、我らが愛すべき先輩、朝比奈女史はなんと着替えを始められた…
待てよ、これってちょっと………いや、かなりヤバいんじゃねーの?
でも…健全な男子高校生なら湧き上がるムラムラに対抗出来る術なんざ、持ち合わせちゃいねーよな?
俺の脳内リングでの天使VS悪魔は僅か、コンマ一秒で勝負は決し、天使は見るも無惨な敗北をきっした
恨むならキョンの野郎を恨めよ
双眼鏡から目を離す事一秒、俺は再び双眼鏡に目をつけ、この世のパラダイスをおがむ事にした…
うっひょ~!!!

247:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 16:25:55 d6YMLmCP
>>243
書きたくないのなら無理して書くな。文才が無い上コメディにもいじめにもなっていない。無駄にスレ消費するだけだカス
お前みたいな春厨はこのスレにSS投稿しない方が無難だと思う。投下するとこうやって酷評されるだけだ

そして本当にうざい。

248:谷口人生最悪の一日
07/04/07 16:32:53 NWUh8dU1
うっひょ~、あのプロポーションは反則だろ!
幼さの中にバストがドーンて…
下手なグラビアアイドルなんざ目じゃねぇ!
ああ、俺もういつ死んでも……


249:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 16:33:22 gG4tMhNL
>>246
そういや谷口の話しは今までなかったなぁ。
期待しとりますぜ!どんどん投下してください!

250:谷口人生最悪の一日
07/04/07 16:43:35 NWUh8dU1
うっひょ~、あのプロポーションは反則だろ!
幼さの中にバストがドーンて…
下手なグラビアアイドルなんざ目じゃねぇ!
あのアンバランスさはもはや凶器だろ?
某バトル漫画のスカウターで測れば萌え度530000なんてもんじゃねぇ…
フリーザ様もきっとお認めになるだろう…
ああ、俺もういつ死んでも……って今は駄目だ
この光景を一刻も早く脳内画像に保存せねば…と俺が脳内で画像を保存しているまさにその時、座って本を読んでいた長門有希が立ち上がり、数歩歩いて立ちながら読書を始めた

251:谷口人生最悪の一日
07/04/07 17:02:11 NWUh8dU1
あの―、長門さん?
そんなとこに立たれたら見えないんですが?
まだダウンロード完了してねぇつーの!
くっそ~、あのAマイナーの分際でぇ…
明日からBメジャーに格下げしてやるからな!
まぁ、眼鏡外した時点で俺の中ではとうの昔にBクラスだったんだが…
まぁ、そんな事はどうでもいい
そんな事よりそんなとこで立ったまま読書するなよ!!
お前あれか?結構変人か?
俺が長門に焦点を合わせると長門が本から目線を上げた
やべ!Bメジャーと目が合っちまった!
バレたか!?
焦りまくる俺を尻目に長門は何事も無かったかのように再び椅子に座って読書を始めた
くそっ!ビビらせやがって!!
そうだ!着替えは!?
………………あーあ、朝比奈さんの着替え終わっちゃった…
覚えてろよ、Bメジャー……
それにしても朝比奈さんはなんとメイドに変身していた…
何故だ?あの人の趣味か?
ああ、メイドプレイか…
くっそ―!キョンの奴今度会ったらギタギタにしてやる!

結果からいうとギタギタにされたのは俺の方だった
前方に神経を集中し過ぎてたせいで背後から忍び寄る存在に気付かなかった
「おやおや、こんな所で何をされてるんです?^^」

252: ◆TAKwD8jsYQ
07/04/07 17:21:29 MZzpcwob
>>247
いじめとかどうでもいい

253:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 17:22:50 MZzpcwob
>>249
同意

254:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 17:24:39 MZzpcwob
確かに自分の作った奴
失敗作だ

1から出直そう

255:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 17:26:37 zFF8csyj
>>252
●<ならばご自重願いたいものです

256:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 17:36:40 QGOIGl18
ID:MZzpcwob
連投とかマジでウザい。書きたいことをまとめてから一回で書き込めよ
しかもイジメとかどうでもいいならもうここに来んなよ。マジウザい
それに、批判買ったらすぐに失敗作とかほざいて逃げてんじゃねぇよ
てめぇは初心者板か厨チャットで喜んでろクズ


257:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 18:10:34 MZzpcwob
>>256
だから、言われなくても来ねーよ

安心しろ
あんたの言う通り撤退するから・・・

258:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 19:02:12 VKD/HsWp
二度とレスするんじゃねぇぞこのクズ

259:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 19:21:10 VcleY4TR
>>257
お前◆d58ZPgKEsE だろ
わざわざトリ変えてまで粘着してんじゃねーよ。前ので散々な評価受けたんだからとっとと撤退しろ春厨

260:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 19:59:13 VKD/HsWp
>>251
逃げて!谷口逃げて!!

261:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 20:15:56 TkNxN6Ud
いつから春厨をいじめるスレに?

262:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 23:50:24 WW1TQdIN
もう春休みも終わりだろうし放置しておこうよ
また来てもレスが悪い意味で個性的だからすぐわかるし
せっかく別の人がSS投下してるだからさ

263:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/07 23:53:06 ua5UDbln
いじめはSSの中だけにしてくれ

264:谷口人生最悪の一日
07/04/08 00:13:28 fA98B6LZ
>>251から

!!!!!
俺は慌てて振り返った
紛れもなくそこには例のニヤケ面を浮かべたイケメン
そう、涼宮の最も忠実な下僕である古泉が立っていた…
「覗きとはあまりいい趣味だとは言えませんねぇ^^」
やべぇ…よりによってこいつかよ…
「ち、違うんだ!これは事故だ!不可抗力だ!頼む!見逃してくれ!!!」
そんな俺の懇願を聞いた古泉はニヤニヤを5割増にして
「僕としてはそのお話を信じて差し上げてもいいのですが、涼宮さん達はどうでしょうかね?^^」
など言いながらおもむろに携帯を取り出しやがった!
って、チクる気満々じゃねぇか!!!
くそ、なんとしてもこいつが電話を掛けるのを阻止せねば…
悪く思うなよ…
「倒れろ!!!古泉!!!!」

265:谷口人生最悪の一日
07/04/08 00:22:28 fA98B6LZ
が、俺の放った渾身の谷口タックルは無情にもひらりとかわされ、
「残念ですね、あなたのような人間にでもゴマ粒大の良心くらいはあると思っていたのですが………」
ピポパポ……
ああ…破滅の音が聞こえるぜ…
「僕を恨まないで下さいね。よい暇つぶしになりそうなものでしたから…とにかく頑張って逃げて下さい^^」
今すぐここから逃げろと俺の全神経がそう告げている
マジで死ぬかも……

266:谷口人生最悪の一日
07/04/08 00:33:24 fA98B6LZ
俺は全速力で階段を駆け降り、玄関へ向かった
今ならまだ逃げ切れるかも知んねぇだろ?
いくら北高一のエキセントリック涼宮といえど瞬間移動出来る訳じゃあるめーし
「谷口の分際でうちの団員の着替えを覗くなんていい度胸してるじゃない?」
………前言撤回
玄関に辿り着くと、目の前には両目に紅蓮の炎を燃え上がらせる涼宮が立ちはだかっていた…
甘かった…まさか待ち伏せとはな、頭の良い俺でもそこまでは気が付かなかったぜ…
「選ばせてあげるわ。今死ぬか、後で死ぬか、どっち?」

267:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/08 03:46:26 UpSLXRMO
苛め対策ロボット
URLリンク(vision.ameba.jp)

268:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/08 05:49:25 5oTVSDck
>>267
通訳めちゃくちゃだな。
全部間違ってるし。。。

269:名無しさん@お腹いっぱい。
07/04/08 06:36:35 KEHJGdQl
投下します。いじめ描写なし。

気に入らなかったら荒れない程度に叩いてくれればいい。

270:涼宮ハルヒの反省
07/04/08 06:37:37 KEHJGdQl
「もうしわけありませんが、その手は待ってくれませんか?」
「いいや、もう待たん」
「うわぁ、キョン君つよーい」
いやいや古泉のヤローが異常に弱いんですよ、朝比奈さん。

至って穏やかな、普通の時間である。
俺と古泉は長机でゲームをし、朝比奈さんは時にオーバーリアクションを含めてその様子を見守って下さっている。
長門に視線を送ると、相変わらず分厚いハードカバーに目を落としている。
さっきからページをめくる音が聞こえてこないのは、居眠りでもしてるんだろうか?長門が居眠りなんて珍しいな。
ハルヒ?ハルヒは職員室に呼ばれてここにはいない、だから俺は穏やかだと述べたのさ。
ハルヒが来れば、穏やかな空気はネズミを見つけたドラえもんのごとく、叫び声をあげて逃げていくだろう。

だがしかし最近は、ハルヒがおかしな思い付きをする事もなく、宇宙的未来的なトラブルも無い。
放課後は気の許せる奴らとダラダラと過ごす。なんという普通の青春だろうか。素晴らしい。
まあそんな平和が永遠に続くなんて事がありえないのもわかっているわけだけどな。

そしてそれを証明するかのように、部室のドアが静かに開かれた。

ドアを開けたのは誰か?ハルヒはいつも乱暴に開け放つのでありえない。いつかドアに謝罪と賠償を求められる事だろう。
鶴屋さんの場合は、ドアを開けると同時に元気な声が聞こえてくる。しかし聞こえてきたのは暗く沈んだ声。



271:涼宮ハルヒの反省
07/04/08 06:39:22 KEHJGdQl
「あの……ここがSOS団ですか」
どうやら鶴屋さんでもないようだ。わざわざこの珍妙な集団を訪れる物好きの顔を見てやろうと顔を向けると、
そこには『気の弱そうな少年』を絵に描いたような少年が立っていた。どこの学校だろうか、学ランを着ている。
よその学生がこんな所に何の用だ?俺がその疑問を口にする前に、古泉が応対する。

「いかにもここがSOS団の部室ですが……何か御用でしょうか?」
コイツの方がこういう応対は向いているだろう、俺は黙って成り行きを見守る事にした。
朝比奈さんは椅子を少年に譲り、お茶を淹れにポットへ向かう。朝比奈さんの座ってた椅子に座れるなんて羨ましい奴だ。
少年はメイド服の朝比奈さんに大した反応もせずに椅子に座り、こう切り出した。

「助けてほしいんです、僕、いじめられてて」
ポカンとしている古泉は初めて見た。きっと俺も同じ顔をしている事だろう。
そういうのは、いじめホットラインにでも相談すべきじゃないのか?

「申し訳ありませんが、もう少し詳しく説明願えませんか?そのいじめに、我々が関与しているような事があるのでしょうか?」
さすがに古泉も話が読めないらしい。いつものスマイルに困惑が混ざっている。

「え?ここSOS団ていうんですよね?助けてくれるんじゃないんですか?」
SOS団だから誰かを助ける集まりだと思ったわけか?生憎だがここにはそんな善意の集団ではない。
少年の勘違いで微妙な空気になっているところに、朝比奈さんがお茶を淹れて来てくださった。
俺と古泉に新しいお茶を注ぎ、そして少年の前に湯のみを置きながら、天使様はこう仰った。

「あ、あの……話だけでも聞いてもらうと楽になるって言いますし、聞いてあげるといいと思うんですけど……」
ああ、心が洗われた様だ。なんという澄んだ心の持ち主なのだろうか。こんな見ず知らずの少年のいじめ体験を聞いてやるだなんて。
今の朝比奈さんにはシスターのコスプレがぴったりだろう。今度ハルヒに提案してみよう。



272:涼宮ハルヒの反省
07/04/08 06:40:23 KEHJGdQl
「そうですね……わかりました。しかし、我々はそういう専門職ではありません。ですから的確な助言はできないかもしれません。
 それでもよければ聞かせてもらいましょう」
古泉も心を洗われたのだろうか、あっさりと了承する。

「あ、ありがとうございます……」
おどおどした感じで頭を下げる少年。いかにもいじめられそうな奴だ。あまりにも典型的いじめられキャラすぎる。
俺がクラスメイトなら、いじめる気になんか逆にならんな。

「とりあえず、今日された事を話します……授業中にいつも邪魔をされるんです。
 後ろからシャーペンで突付かれたり、服を引っ張られたり。それで集中ができなくて、元々悪い成績がガタ落ちしちゃって」
うむ、それはつらいな。特に眠い時にそれをやられると困る。

「僕も初めは文句を言ってたんですけど、そうするとすぐに物が飛んできたり殴られたりして」
世の中にはひどい野郎がいるものだ。これならいつの間にか文句も言えないようになってしまうのも無理はない。

「休み時間も首根っこを掴まれて引きずり回されて。そうそう、せっかく休みの日も急に呼び出されたりして、
 指定された時間の前に着いても、遅刻だとか言われておごらされるんです」
休みの日ぐらいゆっくりさせろってんだよな。おかげで地球温暖化の中、財布は極寒状態なわけだ。

「そいつだけじゃないんです。そいつの取り巻きがいて、そいつの為だとか言われてワケのわからないところに連れて行かれて……
 何度も殺されそうになりました」
おいおい、そいつは尋常じゃないな。俺はだんだんとこの少年が気の毒に思えてきた。
相当つらかったんだろう、でなけりゃ『SOS』が付いただけのワケのわからん団体に助けを求めるはずがない。
ふと少年の方を見やると、少年と目が合った。真顔で俺を見つめている。俺は奇妙な感覚に陥り、そして少年こう言い放った。



273:涼宮ハルヒの反省
07/04/08 06:41:15 KEHJGdQl
「僕にはわからないんです。ここまでされてここに居続けるあなたが」
!!なんなんだこいつ!おいどういうワケだ、古泉説明しろ。

「あなたは何者なんですか。どうやってここに入り込んだんですか」
どうやら古泉も今回は仕掛け人側ではないようだ。立ち上がって少年に問うその顔には、いつものスマイルはない。
それにしても古泉のいう通りだ。ここには長門がいる。不審者は入れないはずだが……長門?そういえばさっきから長門は……

「長門さんにはしばらく眠ってもらっています。とある人の力を借りてね。
 そして僕は、あなた方の知っている言い方で言うと、急進派というヤツです」
道理で長門が居眠りなんてするはずがないと思ってたんだ。で、万全を期して俺を殺そうってのか。

「急進派の事は知っています。また彼の命を狙うつもりなんですか」
古泉が俺と少年の間に立ちはだかる。

「そこまでは許可されていません。僕は涼宮ハルヒに刺激を与えるために、
 まずはあなたにはSOS団から身を引いてもらおうと、説得にきたんですよ」
説得だと?

「あなたはどう考えてもいじめられている。なのに涼宮ハルヒから離れようとしない。
 何か弱みでも握られているのでしょう?でないと理解ができない。そしてあなたが近くにいる限り、涼宮ハルヒは極端な変化を望まない。
 あなたが僕に従って涼宮ハルヒから離れてくれれば、僕もスッキリするし、再び涼宮ハルヒも動き出す。一石二鳥というワケです」
少年は座ったまま、身動きひとつせずに長々と説明をしてくれた。ありがとよ、俺もスッキリしたぜ。
俺はかばってくれていた古泉の前に出て、こう言ってやる。



274:涼宮ハルヒの反省
07/04/08 06:42:06 KEHJGdQl
「残念だが俺はここにいたくてここにいるんだ、ハルヒに弱みを握られているわけでも、強制されているわけでもなくな!」
「!!何故です!僕がさっき言ったことは紛れもない事実のはず。あれはどう見てもいじめでしょう」
ああ確かにそうさ。傍目から見ればそう映ってもおかしかないだろう。現に俺はこの少年がやられていると仮定して、同情をしていたわけだしな。
でも違うんだ。俺とハルヒの場合は。

「す、涼宮さんはキョン君をいじめてなんかいません!」
突如としてエンジェリックボイスが部室の空気を振るわせる。その声の持ち主は長門のそばに立ち、自身も震えていた。
しかし、お盆を胸に抱きしめながらもその表情は真剣そのもので、俺はしばらく見惚れてしまった。

「朝比奈みくる、あなたも種類の違いこそあれ、いじめられていると言っても過言ではないでしょう?
 なぜ涼宮ハルヒをかばうのです?監視対象だから?」
そう問われて朝比奈さんは一瞬ひるんだが、意を決したように少年に向かって叫んだ。

「それもあるけど…それもあるけど、あたしは、あたしは涼宮さんが好きだからです!
 あれは涼宮さんのコミュニケーションだって、わかってるから……その時はイヤだけど……でもイヤじゃなくて……」
そこまで言うと朝比奈さんは俺に視線を向けてきた。明らかに助けてくれという顔をしている。
この愛らしい顔で頼まれて、バトンを受け取らない男がこの世にいるだろうか。いたらそいつを小一時間問い詰めたい。
俺は偉そうに人に生きる道を教えられる人間ではないが、朝比奈さんのパスを無駄にはできない。

「そういう事だ。俺も朝比奈さんもそんな被害妄想は持ち合わせていないし、これからも持たない。
 さっきの君の相談にアドバイスをしてやる。人生は楽しむべきだってな。つらいつらいばっかりじゃ、その通りの人生になっちまうぞ。
 考え方を変えるなり、他に楽しみを見つけるなりした方がいい」
こんなセリフ二度と言わん。
だが俺の色々痛いセリフを聞いた少年は立ち上がり、久しぶりに顔をあげた。




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