07/04/09 11:17:58 5kFPkVH1
何時かは消える幸せでした。
だけど彼等は笑っていました。
何時かは朽ちる世界でした。
だけど彼等は信じていました。
何時かは終わる定めでしたが、
彼等はきっと、幸せでした。
それは、彼が運命に立ち向かわない、なんとも滑稽でよくある世界。
だけれど、その世界は何時もと何か違っていた世界。
彼も、ただ運命に立ち向かうのが怖くてやめたわけではなかった世界。
その世界は、余りにも儚く、そして幸せが溢れていた世界だった。
今ではもう昔の話だけれど、私はそう思っている。
そう、この世界は皆幸せだった。私も、消えてしまうのが惜しいぐらいの世界だった。
だけど、立ち向かうには遅すぎて消えてしまった世界。
でも、きっと最後まで皆笑っていた。幸せだった。
そして、…彼女が一番、幸せだった。
ひぐらしのなく頃に ―幸満し編―
そこには、満ち溢れた幸せが、積み木のように積まれていた。
BGM:「confession」