07/02/05 17:44:50 rFhv6LPo
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さわやかな朝の挨拶が、澄みきった青空にこだまする。
無口クール系のお庭に集う乙女たちが、今日も天使のような無表情で、背の高い門をくぐり抜けていく。
汚れを知らない心身を包むのは、深い色の制服。スカートのプリーツは
乱さないように、白いセーラーカラーは翻らせないように、ゆっくり歩くのがここでのたしなみ。
もちろん、遅刻ギリギリでパンをくわえて走り去るなどといった、はしたない生徒など存在していようはずもない。
私立リリアン女学園。
明治三十四年創立のこの学校は、もとはパイロット・ナビゲーター・対有機生命体(略のために
つくられたという、 伝統あるカお嬢さま学校である。
第三東京市下。箱根の面影を未だに残している緑の多いこの地区で、神に見守られ、
幼稚舎から大学までの一環教育がうけられる乙女の園。
時代が移り変わり、元号がが明治から三回も改まった平成の今日でさえ、
十八年通い続ければ温室育ちの無口クール系お嬢さまが箱入りで出荷される、
という仕組みが未だに残っている貴重な学園である。