07/03/11 02:01:34 spN9LX4j
ユーフェミア様……ユーフェミア様が、私のこと憶えててくださった。あんな、あんな一瞬同じ場所にいただけの私なのに。
しかも、ああ、なんて響き。「彼女は、私の友人です!」友人です……友人です。
記憶に焼きこんで、あと 百 万 回 再 生 す る わ 。
友人……そう、だから宮廷の、お部屋にまで入れてくださった……。
お召し物まで貸してくださって……。クリーニングしてお返ししなきゃ!でも、お返ししたくない。ああ、だけど、お返しするときまた会えるかも!
ん……会えるはずないか、私なんか、もう……。
……それにしても、このゴシップ記事。 あ の イ レ ヴ ン が、
ユーフェミア様の恋人かもしれないなんて。そんなこと、ひどい邪推ってないわ。
でも、もし本当だったなら……なんて気に障るの、このツーショット写真。あっ、こんなところに油性ペンが。
きゅっ、きゅっ、きゅっ、きゅっ。
きゅっきゅっきゅっ。きゅっきゅっきゅっ。
「(がちゃ)あれ……今日は君ひとり?」
……っ!……ひぃっっっ!!
「ご、ゴメン。えっと、報告書を取りに来ただけなんだ。すぐに出ていくから」
あっ、まっ……
「うん?待つのかい」
き……。
「聞きたいことがあるの?何かな?」
ゆ、
「ユーフェミア殿下のこと?
…………。
「ごめん、違った?」
…………。
「違わないのに、怒ってるの?」
こ、恋人、なの?
「騎士だよ。殿下の忠実な。噂は、いろいろとかまびすしいけど。僕は殿下に心から忠誠を誓って……」
毎日、会うの?
「うん、まあ……」
……。そう。友人、友人……私はユーフェミア様の友人……。
「ねぇ、具合でも悪いの?大丈夫?」
友達と恋人は……どっちが上?
「何だい、急に……?友達と恋人って、上下がつけられるものなの?」
ルルーシュは、友達でしょう?
「そうだよ、とても大切な……。だけど、ルルーシュとユーフェミア様と、どっちか片方なんて、選べない」
……ユーフェミア様って言った……やっぱり……!
「あっ、しまっ、いや、それは話の流れの上で!」
…………。
「あの、僕はこれで!ねえ、はさみをそうやって逆手にもつのは使いにくいよ?じゃ!」