07/11/12 22:53:12 51ySxvnQ
限りなく>>1乙
3:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/12 22:57:28 ULlVGFWS
>>1さん乙です。
4:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/12 23:00:13 TvPcV3Ye
>>1様、乙でございます。
5:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/12 23:02:59 D0aW1bjM
>>1
実に乙です。
そういやここではどこまでのクロスなら許されるんだろう?
なのはキャラ一人がクロス先世界にどっぽん、というのは許されるんだろうか?
6:StS+ライダー
07/11/12 23:04:26 LlRr8+xs
>>1に乙することにエクスタシーを感じるわぁ♪
byチェーンソーリザード
7:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/12 23:09:08 51ySxvnQ
>>5
そこで現れる敵を千切っては投げ千切っては投げ、ラスボスだろうが何だろうがばったばったと薙ぎ倒し…というのでないなら、個人的には大歓迎。
逆? 逆は成功例があるじゃないですか。アメリカ合衆国大統領とか
8:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/12 23:15:28 0xrzuPmQ
プレジデント・マイコゥですかwwwww
9:ティアナ・ランスターの憂鬱
07/11/12 23:15:52 aNwJwug5
>>1さん乙です☆
>>5
今僕が書いてるのはそれに近い状況です、現状なのはキャラ二人ですが
正直淋しいかなという気持ちはありますね、やっぱり
10:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/12 23:17:47 SWk937Sd
>>7
同様にクロス先のキャラが、なのは勢をばったばった薙ぎ倒す展開も嫌だけどな。
11:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/12 23:19:29 SWk937Sd
>>1さん乙であります。
12: ◆sP9nVRi1sI
07/11/12 23:21:27 QvsaOMNX
>>1乙……そう、俺には乙という言葉ぐらいしか出てこない……
こんな……こんな悲しい話があるか!?一生懸命立ててくれた>>1に対してただ 乙 一言だぞ!?
もっと褒め称え、労い、敬い、尊敬して崇めるべきじゃないのか!?
なのに俺の口からは乙の一言しか出てこない……ああ!俺は自分の脳味噌が憎い!
悲しい……なんでこんなに悲しいんだよォォォォォッォオラァァァァァァァァァァ!!!!!!
バッカーノネタはともかく、トライガンの『砂の惑星』に調査任務→ロストジュライの余波で行方不明+二次調査隊がナイブズに撃墜されて管理局に見捨てられる、とかいうのを機会があれば書いてみようかな、と。
……そういや、内藤スレのネタで、『トライガンのキャラの性別が逆だったら?』ってのがあったんだが、女ウルフウッドは物凄いはやてっぽかったwそして怖いぐらい違和感が無いww
13:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/12 23:25:43 D0aW1bjM
>>7>>9>>10
元々戦闘なんてほとんどない世界観だしキャストも前線キャラじゃないから問題ないとは思いますが、
やはり目に見えて出てくるなのはキャラが一人だけというのは寂しすぎるでしょうか。
もう少し他のキャラの出番が増えないか考え直してみることにします。
14:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/12 23:27:26 D0aW1bjM
>>12
救援来た時には死んでるか人格変わってそうですね>二次調査隊
15:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/12 23:32:04 xhHU+f6O
>>12
はやてが容赦なく迷いなく人撃ち殺せるのか?
16:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/12 23:33:12 /GkL7WxN
>>15
そこらへんは環境によると思う。
17:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/12 23:34:07 0xrzuPmQ
忘れてた
>>1 乙&GJ
ふと気付くとデビルメイクライとのクロスをプロット・設定・プロローグと書き上げてた俺がいた。
この組み合わせってどうなんでしょうね?
18: ◆sP9nVRi1sI
07/11/12 23:36:26 QvsaOMNX
>>15
なにいってんねんおじちゃん、自分のこと心配せえよ
わたしヘタ打ってんねんで、もう体…うごかへんねん
そうやなあ…ひとりでやろうとしすぎたかなあ……
なあおばちゃん、友達…できてんでアタシよりアホやねんで
そうやな。あいつならきっと、一緒にやってくれたかも知れんなあ…
違和感無いのは『性別反転したトライガン』の方で。まぎらわしくてすいません。
……非殺傷設定はあの世界じゃ通用しないよなあ。中でもにレガートとミカエルの眼の方々。
前者は自分の体を技で操ってるからショックとか関係ないし、後者は胴体と腕吹っ飛ばされても戦闘を続けられる。
19:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/12 23:40:05 H0rocmFI
>>17
カモンカモンカモン!! デビルメイクライは大好物なんだぜ!
20:名無しさん@お腹いっぱい
07/11/12 23:43:13 fIbvZbmb
ダンテは自由に気ままな一匹狼でありさえすればOK!!
21:反目のスバル ◆9L.gxDzakI
07/11/12 23:45:58 1h8laU8e
>>1乙です。
何だかウロススレが盛り上がって、流れ断ち切りづらい雰囲気になってしまったのでこちらで質問しますが…
StSの世界で描写されてる土地って、どっからどこまでが本局で、どこまでがミッドなんですか?
レリック運んだ鉄道は? ホテルアグスタは? スカのアジトは? まだ見ぬゆりかごが出現した場所は!?
お兄さん頭がこんがらがって訳分からなくなっちゃったよ…orz
22:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/12 23:50:28 zP2rTut9
>>21
>レリック運んだ鉄道は? ホテルアグスタは? スカのアジトは? まだ見ぬゆりかごが出現した場所は!?
全部ミッドチルダ。
23:反目のスバル ◆9L.gxDzakI
07/11/12 23:56:08 1h8laU8e
なぁーんだ、じゃあ今まで通りでいいんだぁ♪ アハハハハ…
…さて、文書かないとな…
>>22さん、ありがとうございました。
機動六課だけが本局ってことでいいんですね?
24:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 00:02:12 DXX5tZLv
確かミッドチルダ北部にはベルカ自治領があるんだろ?
25:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 00:03:27 bVnrF0An
>>23
NANOHAWikiをご覧になったら如何でしょうか?
結構載ってますよ
26:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 00:04:31 190+sm0L
んで聖王教会の大聖堂はミッドチルダの(元か旧)ベルカ自治区にある。
>>23
所属は本局だけど、機動六課の施設は全てミッドチルダにあります。
27:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 00:06:10 lO5Gvs4T
>>23
機動六課の建物自体はミッドにあったはず。
所属が陸に見せて本局側が動かしてるというだけで
28:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 00:06:40 M9hr5lyF
>>20
一応ダンテは さっさとイベント⇒六課遭遇⇒兄ちゃん力貸してくれへん?
みたいな展開は無しに、むしろ初めは質量兵器と遺物レベルの魔具のオンパレードであるダンテを、事情を知らない局側が指名手配するくらいのアウトローさで行きたいんですがね
いかんせん、本書きの時間が取れない悔しさが・・
29:反目のスバル ◆9L.gxDzakI
07/11/13 00:12:44 U495bVR8
>>25
Wikiは自分も愛用していますよ~
技の性能とか、名称とかを調べるのに。今日もそれで地名調べようとしました。
それでも分からないこと(シュワルベの誘導性能とか)は、こっちで質問したりしてます。
ただ…携帯からでしか見たことがないので、若干使いづらいんですよねぇ…StS世界観用語集なんてあったかなぁ…
そっか! PCでの投下時についでに見ればいいんだ!
…OTL
30:リリカルスクライド//G.U. ◆etxgK549B2
07/11/13 00:32:25 t7afDk47
>>1
乙です。
一先ずプロット完成。
投下は今週末ぐらいを予定です。
31:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 01:21:12 CQB4Jpyv
>>28
魔界製デバイスは質量兵器じゃないの多いな
しかし、2丁拳銃を乱射し魔剣を振り回す方がイメージ強い罠
ところで、魔具って遺物というよりそういう生命体なの多くね?
上級悪魔の化身が大半だし
32:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 01:33:20 K9sWnH2K
>>31
ダンテの銃、魔力弾の発射と実弾に魔力を乗せて発射する2タイプの切り替えが出来るみたいですよ
ゲームだと薬莢出てるから実弾、アニメは出てないから魔力弾とかなんとか
33:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 01:36:46 AnaoY5Rt
/ヽ あ…ありのまま >>1乙しながら 前スレで 起こった事を話すぜ!
/:::i: ヽ
/:::::::( ::: ヽ 『おれはメビウス氏のSSでカッコ良く登場したと思ったら
/~/ :::::::U::ヽ::: ヽ 人間の小娘にぶっ殺されていた』
/~U:_,,..:::::;;;;;::::::::: >
ヽ..ノ、..,,,ノ●); :::::: ヽ な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
/..,,:: :::::: ::,-、:: ヽ おれも何をされたのかわからなかった…
¦ii ii ::::::::Uノノニ )):;;: >
´‐-.,___,,...-イ/ :::::::;:: ヽ 頭がどうにかなりそうだった…
<' // ヽ),,...-‐::;;;;;;;; ヽ
<゙ / ).ww, ノ/;;;;;;U;;;;;;;;;;;;::: ¦ ヘタレッドキングだとかEX参戦確定だとか
|/_/<ニニイ..,,:::;;;;;;;;;;;<;;;;;;;;;;;;;; > そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
// 二二二7く :::::;;;;;;;;;;;;;;;<;;;;< >
/'´r -―一ァ"i___\'" .-‐ > もっと恐ろしい俺の役割の片鱗を味わったぜ…
/ // 广¨´____ /<;;;;;;;;;;;;<´ ̄`ヽ ⌒>
ノ ' / ノ_______\<;;;;<;;;;;;;;;;;; ヽ;;;,,,,, >
_/`丶 / /<;;<:::::::::.................. イ
34:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 01:45:23 M9hr5lyF
>>31
ごく一部の方を除いて近接戦用の皆様は御存命中、二千年を遥かに越える年と強大な力は遺物レベル認定してもいいかと。つーか生きてて変身出来るってだけ聞くと、なのは側からすればタチの悪い劣化型リィンだな。
魔界の武器は光学兵器ばっかやね。ナイトメアα・β・γといいアルテミスといい。銃封じられても逆に凶悪wwww
>>2丁拳銃を乱射し魔剣を振り回す方がイメージ強い罠
というかダンテの弾って魔力で多重弾殻つくるより凶悪な罠。油断すると魔法ではなかなかない、蜂の巣or風穴な展開が・・・・
35:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 01:45:38 eladHoaO
ワロタw
36:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 01:57:50 ln8cm9Li
もし管理局に魔具を渡したら管理局員は試練を受けるんだろうか?
剣が心臓を刺したりする奴。
37:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 01:59:45 CQB4Jpyv
>>34
4だと肉体と同化する接近戦用デバイス、ギルガメスというのもあるらしいな
魔界のデバイスは人間では危なすぎて使用できないデバイスばっかだなw
まあ、そもそも人間なんていない世界の技術が作り出したデバイスなんだから
悪魔が使うの前提なんだろうな
38:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 02:12:40 M9hr5lyF
>>37
衝撃鋼ギルガメスとか一杯美味しいトランクとかの登場を待つという手もあるんですがね。絵的には最高なんですがダンテがダンディーに渋くなってしまうかも・・・・
安易にインテリジェントデバイスは使わせたくないんで、魔具のインパクトは大事にしたいです。
ま、ダンテの強さと悪魔のヤバさってのも表現したいが為でもあるんですがね。
>>36
シグナム「騎士としては一度はこのような代物も扱ってみたいものだな」
・・我が力を得たくば我に心臓を捧げよ・・・
ズブッ!
「aaaaAAAAaaaahhh!!!」
姐さぁぁぁぁぁぁぁん!!
39:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 02:21:51 CQB4Jpyv
>>36
基本的に悪魔は力こそが全てな連中ですから
自分より弱い者に力を貸す悪魔なんてスパーダぐらい
シリーズ通してそうだけど、魔具は力を持って打ち倒し支配し振るうのが基本
心臓串刺しとか炎丸焼きぐらいを素で耐える人間離れした強さがないとな
40:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 03:49:12 oLBZQFxG
>>38
嗚呼、ニート侍が……
41:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 06:35:35 6C698YVH
>>28
何度も既出だけど、管理局って「管理局の基準」でしか物事考えないから、
介入された側の世界にしてみれば、迷惑この上ないおせっかいだよね…。
管理局にしてみればロストギア級でも、その世界にしてみれば普通、なんて
事もあるだろうに。
ダンテの場合も力とか装備だけ見て「危険」と判断しそうだ。
42:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 07:17:05 GxWhNDjO
>>41
介入しないと、周りの次元が数十個まとめてふっとぶ危険性があるじゃないか。
大体、原作では他にロストロギアを管理できる勢力が全く無いし。
その世界の生物をいきなり危険物扱いも、ありえないだろう。
43:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 08:14:51 lO5Gvs4T
手を出してどうにかなるものかどうかわかってりゃいいんだけどね。
才能重視の魔法全能主義、ってあからさまに古代文明的滅亡フラグのにほひがもうぷんぷんと。
ダンテの装備を確保したら、その装備に殺される奴多数、乗っ取られて殺戮に走る奴による死者多数ってなりそうだし。
44:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 08:41:21 GxWhNDjO
>>43
なんで、まだ存在している世界の、しかも個人所有の武器を
奪い取ることが前提なんだw
45:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 08:50:46 1mTD/7p+
>>44
あれ? デビルメイクライ第一作目のアラストルとイフリートは追加武装は城で手に入れたもんじゃね?
エボニー&アイボリーと魔剣スパーダがダンテの持ち物だろ
46:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 08:58:52 CQB4Jpyv
自分の世界にも危機となりかねないものは早めに対処しておきたいのはわからなくもないけどな
マイナーな例えだけど、R-TYPEのバイドはいかなる次元でも攻撃あるのみを繰り返す無差別破壊兵器
こういうのは奇麗事言う前にさっさとぶっ潰すに限る
かといって、少しでも超技術があったら介入するのは侵略者と大差なくなってしまう
原作では深く触れられてない問題だけど、クロスSSスレである以上クロス先の設定とのすり合わせに考慮しないとな
バーチャロン世界では異次元からの干渉はするもされるも犯罪扱いと拒絶傾向
任天堂のメトロイド、F-ZERO(この2つは同じ世界観)とかの世界では問題さえ起こさなければ容認する中立
カプコン系で異世界干渉というと大神とかは異世界の難民を暖かく迎えてたな
デビルメイクライだと魔界とは冷戦というか裏社会でやりあってるらしいけど、どんなスタンスかわかりにくいな
>>42
最近だと遊戯王GXの主人公が十数個の次元世界を消し飛ばしかねない代物作ってたな
まあ、次元世界ネオスペースの連中に任せておけば、、、ダメか
あの無駄に攻撃的かつ無責任な言動が特徴な光の巨人は事態を悪化させた記憶しかないw
47:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 11:43:32 LE43BGCa
スプリガンとのクロスがないな
遺跡とか遺産とか共通部分が多いのに
T・Fは次元管理局とコネあるとかの説定になりそうだな。
48:41
07/11/13 13:41:46 icR4/W/L
『既に滅んだ文明の超遺産』がロストギアですよね。
裏で『欲しい技術があるなら、文明滅ぼしてロストギア扱いにすればいいんじゃね?』
って思っている奴、管理局に絶対いそうだ。
49:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 16:19:50 Z5iqINqg
>>48
というか自分達が知らない魔法技術で作られたものは全てロストロギア指定しそうじゃね?
ようは自分達が理解できなきゃ全てロストロギアなんだよきっと
50:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 16:28:23 GxWhNDjO
すげえ、これがヘイト思考ってやつなのか!!
正直、怖いよ・・・・・・。
51:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 17:38:12 u3eMFBUy
つまり自分達がほしいもの、
その世界においておくと自分達にとって都合の悪いものをロストロギア指定するわけだ
52:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 17:42:57 9rHZcKpj
しねーよ
53:名無しさん@お腹いっぱい
07/11/13 17:43:48 cnv8t17W
すいません、ちょっと荒れてきたので誰かSSを投稿してください。
54:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 17:45:37 GxWhNDjO
そう簡単には投下できないってw
逆転裁判クロスを作ってるんだけど、推理物(?)は色々と難しい。
55:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 17:52:11 2VH1JNYH
今会社だから夜まで待ってくれ、多分遊戯王GXクロスが投下できる
56:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 18:06:01 dREdMq9W
>>55
大☆喝☆采!
57:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 18:16:39 Sow3d/i+
>>55
相棒!!
58:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 18:28:53 YFm49OGW
>>55
うん!もう一人の僕!
59:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 18:30:34 GxWhNDjO
>>55
HA☆YA☆KU!
60:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 18:32:15 G7MlIOLe
>>55
待っていたよ この時を!
61:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 18:36:35 GxWhNDjO
あれ、GXなのに無印ネタばっかり。
62:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 18:36:58 i875vKyL
凄い勢いで王様やAIBOが出てきたな
>>55
まだあんたのバトルフェイズは終了してないZE!
63:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 18:43:48 2VH1JNYH
>>61
正直GX見てない人ばっかなのかと思ってびくびくしてる
8時過ぎにまた来るぜ!
GX120話「宝石獣VSハーピィレディ」を見といた方が分かりやすいと思うので見れる人は見とくと可
……うん、ただ俺が人物描写が大の苦手ってだけなんだ
64:反目のスバル(携帯) ◆9L.gxDzakI
07/11/13 18:48:17 U495bVR8
やっぱりみんな遊戯王大好きなようでwww
しかし、原作エピソード準拠(?)かぁ…
…ブルーアイズ出ないのかぁ…
65:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 18:53:02 dREdMq9W
>>64
そこはあれだ、カイバーマン召喚で全て解決
66:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 18:58:14 KWJW7K6Q
どこかの動画で、なのはさんが遊戯王の反則級のモンスターカードで登場してたなぁ
67:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 19:04:29 5OncTKoS
おれ最初にこのスレたてた者なんだけど、やっとウロスからクロスに戻ってくれた・・・
今まで俺のタイプミス引きずられ続けて、ちょっと恥ずかしかったんだよw
というわけで>>1乙!!
68:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 19:05:35 5OncTKoS
誤爆だ・・・
こっちは本スレのほうだた・・・!
ちょっと吊ってくる・・・
69:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 19:07:29 9rHZcKpj
(・∀・)ニヤニヤ
70:りりかる剣心
07/11/13 19:15:33 TWa61E4d
>>1
職人や皆さんに乙です。
左之助編が出来たので投下良いですか?
71:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 19:17:49 jNDBN5Od
>>70
進路クリア!投下、どうぞ!
72:りりかる剣心
07/11/13 19:23:29 TWa61E4d
悪を背負うも捨てない正義。
悪を背負うもまげない本懐。
光るミッドチルダ。頭勝ちの魔法。
湖底に淀むは眼の前の鉄槌の騎士への拳。
対する者よりの叫び。俺は此処に極めし力を放つ。
魔法少女リリカルなのはStrikerS-時空剣客浪漫譚-始まるぜ。
第二話「試されし迷い人の力、過ぎ去りしは未来。左之助編」
グラーフ・アイゼンを握り締めた鉄槌の騎士は長身の少年へと走り出す。
「はあぁぁぁ!」
-速ぇ、流石に闘ってきてるだけはあるな……。
眼前から繰り出される、鉄槌の乱撃。
左之は衝撃を緩和するためにグラーフ・アイゼンに拳を放つ。
ヴィータもまた、拳で自分の攻撃を制している事で彼が闘い慣れしている事を改めて理解する。
-速ぇ、私とアイゼンの動きを見切ってやがる……けど。防御すらしないなんて馬鹿なだけだ!
剣心もまた、モニターで鋭く見据えていた。ヴィータのデバイスと左之の拳一つ一つをけっして見落とさずに。
73:りりかる剣心
07/11/13 19:26:59 TWa61E4d
-恐らくは、あのデバイスによる闘い方は一撃必殺……しかし、彼女の体格で考えれば攻めの一辺倒ではないはず。前線で闘う性格でござるな。
剣心の洞察眼による見解が成された頃、左之はヴィータから発せられる不思議な力をひしひしと感じていた。
……嬢ちゃんの身体から変な力が出てんのが解る あれが魔力ってやつか。
だが……この時。すでに左之はヴィータと闘う気が失せてしまっている。
それはいくらヴィータがこれまでに戦闘を経験している猛者であろうと。彼の信念は
やはり、嬢ちゃんを殴るなんて柄じゃねえ。
である。
えっと、技みてぇの出してからやめるか。
だが……左之が考察を終了した瞬間。左之の乱打から切り抜けた少女の鉄槌は彼の頭上へと振り下ろされていた。
「!?」
轟音とともに左之の頭に鉄槌が打ち込まれ、ヴィータを始め、モニターで見守っていた皆に緊張が走る。
「左之助!」
フェイトは思わず彼の名を叫んでしまう。
いくら非殺傷設定にしているとはいえ、ヴィータから繰り出されるグラーフ・アイゼンの一撃をあんなにまともに受けては一たまりもない。
「フェイト殿……闘いの結末は見るまで解らないでござるよ」
そう告げられ、全く動じたそぶりを見せずにモニターを見据えている剣心と蒼紫にフェイトは驚く。だが、彼らは強い眼で左之を見ている。
剣心達の姿から、『信頼』を感じ。彼女は納得し、気持ちを切り替えて再びモニターを見据える。
そうだ……仲間を信じなければ。これから私はあの子と闘えるような立場にならなければならない。
友達と、力を合わせて。
恐る恐るヴィータは左之の顔からグラーフ・アイゼンを退かせる。
もしかしたら大変な状態になっているかもしれない……。そう思いながら彼の顔を見遣る。が
74:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 19:27:47 XwgaDiyN
左之助支援
75:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 19:28:48 jNDBN5Od
支援ノキワミ、アッー!
76:りりかる剣心
07/11/13 19:30:20 TWa61E4d
「なんでぇ、幽霊を見たような顔して」
額に出来た打撲傷を気にせず、彼はヴィータを見下ろしている。
「なんで……立ってられんだよ!」
左之の何ともない顔に驚きながら、ヴィータは一端後方へ退がる。
「俺は打たれ強いんだよ……おい、大技出すから見てろよヴィータ」
そう、叫んだ瞬間。左之は右手の拳を握り、ヴィータへと走り込む。
「ち、後先見ずに走るなんてやっぱバカだぞ左之助!」
彼女はグラーフ・アイゼンを構え、再び左之助へと突っ込む。
「うるせぇよ! 別に後とか先とか見る必要なんてねぇよ。 ようは技見せれば良いんだろうが」
身体のバネを利用し回転させるようにグラーフ・アイゼンを自身に振りかざすヴィータを見据え、左之は避けずに、その一撃を再び喰らってしまう。が
「な!?」
鈍い音が鳴り響き、ヴィータは驚いた表情で左之を見遣る。
今回も手応えはあった、しかし、彼女は左之から。なにか不思議な力を一瞬。感じた。
「アイゼンが……動かない!?」
そこで初めて気付く。
彼女のデバイス--グラーフ・アイゼンは左之の右手の拳で受け止められて、彼の眼はヴィータを鋭く見据えていた。
「悪ぃな、お前の相棒の衝撃。消させて貰ったぜ……」
「んだと!?」
左之助の言葉にヴィータは耳を疑う。しかし、彼の右手に纏う魔力以外の何かの力に彼女は眼を見開く。
-ち、今感じた力はこれか!?
「二重の極み!!」
左之は右手をヴィータに向けず、訓練室の床に拳をたたき付ける。その瞬間--
「うあっ!!」
広範囲に渡り、ヴィータの足元が一瞬にして細かく砕かれ、粒子と化した。 砂のように姿を変えてしまった床に足を取られ、彼女は転倒する。
戦闘経験が豊富な彼女なら、そんな有様にはならない。だが、細かく砕かれた粒子は深くヴィータの脚を飲み込んでいる。まるで蟻地獄のように。
77:りりかる剣心
07/11/13 19:32:42 TWa61E4d
-な、なんだよ……あの技……なんで魔力が感じないんだよ?
-っと……こんなとこか。 にしても威力が高くなってるような。
左之はあらためて噛み締めるように、ヴィータと自身の拳で破壊した床を見下ろしていた。
だが
-っ!?
右手に突然、強烈な痛みが走り抜ける。それは、二重を極みを使用したが故の拳への負担であった。
そして、この時。左之は自身の内に秘める魔力が燻っている事にヴィータやブリッジにいる皆は初めて気付く。
-魔力の出し方が……まだ、ひよっこじゃんか。
でも、魔力無しでこんだけの威力……。
「……おい、嬢--いや、ヴィータ」
その声に。思考に耽っていたヴィータは左之の顔を見上げ、自分の状況を思い出す。
左之助の拳でグラーフ・アイゼンの一撃を緩和され、さらにこいつの訳の解らない技で足元を砕かれ……私は砂と化した床に足を取られている。
これでは負けたように見える。だが、認めたくない……一瞬とはいえ、油断はしたけど。私は負けてねぇ……。
相棒が手元にあるのを、私はにぎりしめて確認した。そして……私は左之助を睨みつける。
「私は--」
「お前の勝ちだ。」
「…………はっ?」
私の思考はそこで混乱しちまう。 いや、だってこっちはまだやる気なのにいきなり……
突然の降参に、ヴィータは身体を起こしながら左之に聞き返してしまう。
「お前の勝ちだって言ってんだよ。俺の技は今ので終わりだ」
細かい砂のようになってしまった床でア然とした表情で座り込んでいるヴィータを左之は右手の痛みを気にしないまま。彼女の身体をひょいと持ち上げる。
「Σな、ちょっ!?////」
いきなりの事に困惑しているヴィータに気付かないまま左之は破壊していない部分の床に彼女を降ろす。
「お、おいコラ」
「うるせぇな、お前の勝ちだっての」
反論する眼の前の小さい少女の言葉を左之助はけだるそうに跳ね退け、どこかを見遣る。
-えっと……どこで見えるか知らねぇけど。見てんだよな?
78:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 19:32:47 YumTc1BL
支援
79:りりかる剣心
07/11/13 19:35:41 TWa61E4d
「おい、この嬢ちゃんの勝ちだ。さっきので俺の全力って事だから」
そう告げると、直ぐさまあの女性の声が返ってくる。
『ふふ、ええ。解ったわ、二人とも戻ってきて』
自分の言葉に微笑んでいるような口調で返すリンディの許可に左之はほっと胸をなでおろし、自身の腰ぐらいの身長の少女へと視線を移す。
「だそうだとよ」
少女は自分を今までよりも眼を吊り上げて睨んでいる表情を浮かべていた。
「勝った気でいるのかよお前?」
「いや、全然。勝てねぇから言っただけだ。気にいらねぇか?」
「当たり前だろ、あんなんじゃお前が勝ち逃げしたみてぇだろ!」
声を荒げて反駁する彼女に、左之はやれやれと頭を掻きながらヴィータに背を向ける。
「あ、おい!左之す--」
そこでヴィータは初めて左之の背に惡の一文字がある事に気付く。
「勝ち逃げじゃねえよ。 お前まだ、闘う気(デバイスを握って)だったたろ? あそこで続けてたら技を出しつくした俺は嬢ちゃんに負けてたし。
次はお前に完全に勝てるように引いたんだ。それに俺は魔力の使い方なんてしらねぇし仲間になるかもしれねぇお前を殴れねぇし。
……今、俺にとって越える目標はお前だからな。」
そう告げ、左之は彼女に振り向く事なく。そのまま訓練室の出入口へと向かっていく。
顔は見えないが。今、左之は照れた表情で言っていたんだろう。
自然と彼の言葉からそう感じた、ヴィータは吊り上げていた眉を降ろし。そこで初めて左之に対しての壁が無くなり、悪戯っぽく微笑む。
「おいコラ、まだ話は終わってないからな!」
そう叫び、ヴィータは彼の高い背を眼におさめながらグラーフ・アイゼンを肩に担いで駆け寄る。
80:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 19:36:01 XwgaDiyN
これぞ漢!支援
81:りりかる剣心
07/11/13 19:38:19 TWa61E4d
「彼のデータはどうだった?」
「はい、ヴィータちゃんの攻撃を右手で受けた時に幾分か魔法が衝撃を緩和していたようです。」
エイミィの告げた結果にリンディは表情を引き締めて顎に手をそえて考え込む。
それもそうだ。自身が喰らった攻撃を緩和する魔法など、ディフェンスに近い。しかもそれを経験無しで自然にやってのけるなどなおさらだ。
そして、彼女は突出すべき拳の破壊力の事をエイミィに聞く。
彼女の質問にエイミィも表情を引き締めて答える。
「はい……あれは魔力を使用しての攻撃。ではありませんが、威力はSランクをオーバーしています。それに……」
「それに?」
「はい、リンディさんや皆も感じたはずですが。床が細かく砕かれた直後に左之助くんの体内で魔力が燻ってました。恐らくは--」
「彼とは違った魔力の不安定……」
リンディの見解にエイミィは、「はい」と答えて頷く。
あれは彼の体内の中の魔力があの技を使用する彼へに忠告しているように見受けられる。
あの威力を見れば、頷くしかない。視線を再び訓練室を映しているモニターへと向ける。
そこに見えるのは、左之の一撃で粒子と化してしまった訓練室の床。
確かに、あれほどの力を魔力無しで使い続ければ無茶だ。
そして、リンディはモニターから視線を、剣心に向ける。
「では、最後に緋村さん、シグナムさん。お願いします」
リンディの言葉に、シグナムは「やっとか」。と言うように視線をレヴァンティンから剣心へと見遣る。
剣心は葛藤しながらも引き締めた表情で頷き。腰の逆刃刀真打を見据える。
「……悩んでいるのか?」
「少し」
相変わらず表情を崩さずに尋ねる蒼紫に剣心は苦笑いを浮かべて頷く。
-ついに拙者の番か……どうするか。どうすればシグナム殿に飛天御剣流を当てずに済ませる事が出来るか。
いや、直接当てずに済ませる事が出来る技はあるが……。
82:りりかる剣心
07/11/13 19:40:41 TWa61E4d
「剣心さん、頑張って下さいね」
「二人とも怪我をしないように気をつけて下さいです♪」
微笑んで声をかけるなのはとリイン。その声に、はっと我に返った剣心は彼女達に優しく微笑む。
「ありがとう、なのは殿、リイン殿」
-いや、基本的な動きをみせて外せば良い等と考えてはシグナム殿は怒るだろう……。
「では、シグナム殿」
「ああ、行こう緋村。 主はやて、行ってまいります」
「うん、剣心もシグナムも頑張ってな♪」
嬉しそうに彼の言葉にシグナムは頷き、二人は共にブリッジを出る。
「ああー、腹減った。」
「お前、いきなりだなι」
剣心とシグナムが退室してから、足音が聞こえ、仲の良さそうな二人の声がブリッジに聞こえてくる。
「あ、二人ともおかえりなさいですー」
リインを始めに皆からの出迎えに左之とヴィータは同時に手をあげて微笑む。
「お、ただいま、ちっこい嬢ちゃん。」
「ただいまー」
「左之助、あの技凄いね。 驚いたよ」
興奮したように微笑んだ、フェイトが左之に声をかける。
そう言われ、鼻の頭を掻きながら左之は「ま、まあな」と告げる。
しかし、途端に彼女は心配そうな表情で左之に見せる。
「でも、魔力の使い方はこれからちゃんと学んでね……あの技。発動した時身体に負担がかかるよ?」
フェイトのその見解に彼はつい、「そんなことは無い」と否定しようとしたが。
妙な雰囲気に気付いた左之は彼女の言葉にリンディや回りの少女達がうんうんと頷いている事に気付く。
「ち……わぁったよ。」
「解らない事があったら相談とかしてくれたら良いから」
「ああ」
「左之助くん、右手……見せてもらえますか?」
フェイトの隣にいたシャマルの言葉に左之は先程痛みを感じた右手を見遣り、彼女に視線を移す。
その表情はほんわかした笑顔ではなく真剣さを帯びている。
83:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 19:43:08 XwgaDiyN
好きな技は飛龍閃 支援
84:名無しさん@お腹いっぱい
07/11/13 19:43:36 PRj8MS+Y
支援
85:りりかる剣心
07/11/13 19:44:06 TWa61E4d
-やれやれ、世話好きだな、こいつら。
「そーだぞ、見てもらえ」
自身よりも高い身長の左之にヴィータは見上げながら告げる。その一声に彼は「しょうがねぇな」と嘆くように告げてシャマルに包帯が巻かれた右手を差し出す。
「さくっとやってくれ」
「はい♪」
「そういや、剣心はどうした?」
「本当だ、シグナムもいねぇ」
右手に治癒魔法をかけてもらい始めた時に左之とヴィータは二人がいない事に気付く。
そんな二人にザフィーラは壁に背を預けながら答える。
「緋村とシグナムはお前達が帰ってくる前にここを出た」
彼の言葉に二人は訓練室を映すモニターを見遣る。
先程自分が破壊した床の近くに、騎士の甲冑を纏ったシグナムと逆刃刀真打を鞘に納めたままの剣心が入ってくる。
「ようやく、お前と闘えるな。緋村」
「出来れば闘いたくないでござるよι」
続く
86:りりかる剣心
07/11/13 19:46:07 TWa61E4d
以上です。
次はいよいよ身体が若返った剣心と闘い慣れしているシグナムの対決です。お楽しみに♪
87:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 19:59:41 ZX4GNZJ1
乙
なぜか「しょせん左之助など我等の中では一番の小物」
とか言い出す剣心を幻視した
88:リリカル遊戯王GX
07/11/13 20:02:32 F4vaJxKg
左之かっけぇ!GJ!
シグナムの性格的に悩みながら戦う剣心に怒りそうだなーと思いながら期待だぜ
OKの合図がでしだい投下したいと思います。
却下の合図が出たら回れ右します。
89:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 20:04:40 Tjbb2sOx
ノシ←OKの合図
90:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 20:06:26 v6rBCB05
ばっちこい!!
91:リリカル遊戯王GX
07/11/13 20:06:30 F4vaJxKg
んでは投下
リリカル遊戯王GX 第一話「異世界デュエル!? ハーピィ・レディVS機動六課!」
「ふう……」
フェイトは深い溜息を吐く。
ジェイル=スカリエッティ事件が終わりを告げてから数年、
六課にいた時よりもきつい激務の毎日でさすがの彼女もかなり疲労していた。
何より、なのはやエリオ達ともまともに連絡が取れていないのもかなりのストレスになっている。
「フェイトさん、大丈夫ですか?」
「あ、ティアナ……ごめんね、平気だよ」
いつの間に居たのか、ティアナにフェイトは笑顔を無理矢理作る。
自分の補佐である彼女にあまり情けない姿を見せたくない、兄であるクロノのように常に冷静な人物でありたかった。
ティアナはまだ何か言いたそうだったが、少し思案して仕方ないといった様子で口を紡ぐ。
頭のいい彼女の事だ、自分の作り笑顔など見抜かれているだろう、
それでも深く言ってこないのは、この数年の間でどれだけ自分が頑固なのか悟っているからであろう。
「フェイトさん、無理だけはしないでください。スバルから聞いたんですけど、なのはさんも心配してるそうです」
「……うん、わかってる」
なのはの名前を出されると弱い、
無理をしすぎて危うく死にかけた親友と、今の自分は似ているところがあるのだ。
だからといって執務官の仕事を放っておくこともできない、ティアナもその辺りは承知しているのだろう、
これ以上何も言う気はないようだ。
『フェイトさん、ティアナさん、八神捜査官がお呼びです』
「え、はやて?」
「八神部隊ちょ……捜査官が?」
はやてとはなのは達以上にやりとりがなくなっていた、
フェイトと同じか、それ以上に忙しい立場についているのだからそれも当然かもしれない。
そんな彼女がいったい何の用なのか?
突然のシャーリーからの連絡に二人は戸惑いながらも指定場所へと向かう。
「あ、来た来た。お久し振りや、フェイトちゃん、ティアナ」
「にゃはは、フェイトちゃん久しぶり」
「フェイトさん、お久しぶりです!」
「え……は、はやて、これ、どういう……?」
「わー、ティア、直接会うの久しぶりだねー!」
「スバル!? それになのはさんにライトニング隊まで……!?」
92:リリカル遊戯王GX
07/11/13 20:07:55 F4vaJxKg
部屋に入った二人は面食らう。
中にはヴォルケンリッターを除いた元機動六課のメンバーが勢揃いしていたのだ。
困惑するフェイトにはやては笑顔で説明を始めた。
「ある次元世界でかなり大きな反応をキャッチしたんや、それが何かはさっぱりわからへんけど、
レリックにも匹敵するほどの魔力反応を放っておくこともできへん」
「その調査と、危険な物だとしたら回収するのが今回の任務ですー」
「ま、リミッターもはずされてるみんなには簡単な任務やな」
「そ、それはわかったけど、どうしてなのは達も? みんな部署は別々なのに……」
「最近フェイトちゃんちょお疲れとったやろ? それで不謹慎ではあるけど、
同窓会っぽくして気分転換させたろかなーってな」
聞きたいのはそこじゃない、フェイトの視線の意味に気づき、はやては笑みを深くする。
「フェイトちゃんが聞きたいのは方法やな? リンディさんやレティ提督直伝の―」
「ごめんはやて、私が悪かったから聞かせないで」
聞いたらやばい、最初の二人の人物の名前を聞いた瞬間その場の全員が同じことを思ったという。
はやては少しつまらなそうにしながら、本題へと入る。
「この次元世界、どうにも実態が掴めへんのやけど……魔物らしき生物が大量にいることは確認されとる。
ウチも行けたらいいんやけど、シグナム達が別の任務で苦戦してるみたいでそっちに行かなあかん」
「こちらとコンタクトが取れそうな生物がいたら接触してみてください、これを機会に管理世界になるかもしれないです」
全員が頷いたのを見て、はやては立ち上がり真剣な表情で全員の顔を見渡す。
「機動六課が解散してからもう何年もたった、みんなあの時よりも成長してると思うし、心配はいらないと思う。
けど、絶対に無理はせんように、全員無事で帰ってくることを優先してほしい」
そこで一つ咳ばらいをし、はやては右手を突き出し数年ぶりの命令を出す。
「元やけど……機動六課、出撃!」
『了解!』
その次元世界は一面砂で満たされていた。
砂漠であるのは間違いないが、一般的な砂漠―例えば昔にフェイトとシグナムが一騎打ちをしたような―と比べると暗い雰囲気をだしている。
そんな砂の世界で、明らかに場違いな建造物が一つ立っていた。
―デュエルアカデミア―
デュエルモンスターズというカードゲーム専門の学校である。
カードゲームの学校? と思う人も少なからずいるだろうが、甘く見てはいけない、
このデュエルアカデミアがあった世界では、このカードゲームによって莫大な金を得た人間や、莫大な金を使う人間などが大勢いるのだ。
そんなアカデミアの正門にあたる部分、そこに二人の人間が歩いていた。
93:リリカル遊戯王GX
07/11/13 20:09:26 F4vaJxKg
「いったいここはどこなノーネ……?」
「さっぱりわからないのであ~る。一面砂ばかりなのであ~る」
「なんだか太陽も三つに見える気がするノーネ」
デュエルアカデミアの教諭、クロノスとナポレオン。
この二人の会話からも察しできる通り、このアカデミアは元々この世界の物ではない。
元の世界で起きたある事件によって、この世界へと飛ばされてしまったのだ。
「とにかく、救助を呼ぶのであ~る」
「わかってるノーネ。警察は110番、消防は119番と……」
クロノスが携帯を操作して耳に当てるが、すぐに表情をしかめてしまう。
「おかしいノーネ、どこにも繋がらないノーネ」
「それでは救助が呼べないのであ~る! ……ん? あれは何であるか?」
ナポレオンが空を見上げて何かを発見する。
三つある太陽の影になってよくわからないが、飛行機のようなシルエットに見えなくもない。
「おお! きっと上空からの救助部隊なノーネ!」
「助かったのであ~る!」
連絡が取れなかったのにこんなにも早く救助部隊が来るわけがない。
そんな当たり前の事にも気付かないのがこの二人の欠点であり憎めない点でもある。
その飛行機に似たシルエットは二人に近づいていき、だんだんとその姿が見え―二人は悲鳴を上げて逃げ出した。
「い、いったい何なのであ~る!?」
「し、知らないノーネ!」
その姿に二人は見覚えがあった、
―ハーピィ・レディ― 攻撃力1200 防御力800 通常モンスター
美しい女性の姿をした、腕に翼が生えているデュエルモンスターズに出てくるモンスターの一匹である。
滑空してくるハーピィ・レディをその場に伏せてやり過ごそうとするが、そのかぎ爪にクロノスは捕まってしまう。
「つ、捕まったノーネ! 助けてほしいノーネ!」
「く、クロノス教諭!」
持ち上げられていくクロノスの足に咄嗟にナポレオンが飛びつくが、
ハーピィ・レディは気にもせずに―いや、獲物が増えたと喜んでいるか?―飛び立とうとする。
94:名無しさん@お腹いっぱい
07/11/13 20:10:20 PRj8MS+Y
支援
95:リリカル遊戯王GX
07/11/13 20:10:37 F4vaJxKg
「痛いノーネ、離れてなノーネ!」
「は、放していいであるか?」
「あ、やっぱりダメなノーネ!」
こんな状況下でもどこか緊迫感のない二人に、数人の高校生ぐらいの人間達、アカディミアの生徒が近づいてきた。
「あれはハーピィ・レディ!?」
「まずい、クロノス先生達が!」
生徒たちが困惑する中、青髪の青年、ヨハンに何者かが語りかけてくる。
『ヨハン、ディスクを使って私を実体化させてくれ!』
「サファイヤ・ペガサス!? よし……!」
ヨハンが声に従い左腕に装着された機械、デュエルディスクへとカードをセットする。
次の瞬間、神話に出てくるペガサスのような生物がヨハンの側に現れる。
―宝石獣サファイヤ・ペガサス― 攻撃力1800 防御力1200 効果モンスター
「頼むぞ、サファイヤ・ペガサス!」
「任せろ、ヨハン!」
ヨハンに応え、サファイヤ・ペガサスが飛び去ろうとしているハーピィ・レディへと飛び立っていく。
人間二人という重りを持っているハーピィとの距離はあっという間につまり、ペガサスはその翼をハーピィへと向ける。
「サファイア・トルネード!」
ペガサスがハーピィに向け、羽ばたいて竜巻を起こす。
狙いたがわず竜巻はハーピィの背中に直撃し、その衝撃でクロノスを掴んでいたかぎ爪を放してよろめきながら飛び去っていった。
「た、助かったノーネ?」
「いったいどうなってるザウルス!?」
「これはソリッドヴィジョンじゃないよね……?」
語尾が特徴的な青年剣山と、黄色の服を着た小学生と間違えそうな小さい青年翔が実体化しているサファイヤ・ペガサスを見て呟く。
デュエルモンスターズはソリッドヴィジョンシステムという、ホログラフィを使って行われるのが一般的である。
本当にそこにモンスターが実在するかのような映像で、デュエルを一層盛り上がらせるのだ。
しかし、今ヨハンが呼び出したこのサファイヤ・ペガサスは映像ではなく、実体があった。
「ハネクリボー? お前も実体があるのか?」
赤い服を着た青年、遊城 十代の目の前に翼が生えた毛むくじゃらの小さく愛らしいモンスターが現れる。
―ハネクリボー― 攻撃力300 防御力200 効果モンスター
十代の問いかけに「クリクリ~♪」と鳴いて答え、はしゃぐように十代の周りを飛び回っている。
96:リリカル遊戯王GX
07/11/13 20:11:59 F4vaJxKg
「ここは、カードの精霊が住む世界なのか……?」
「カードの精霊? 兄貴、何言ってるドン?」
「ヘイ、ダイノボーイ、どうやらそいつを信じなけりゃ話は進まなそうだぜ」
カウボーイハットを被り、何故か背中にワニ(しかも生きている)を背負った男、ジムが空を見上げながら言い、
剣山がその視線を辿ると先ほどのハーピィ・レディが上空を飛びながらこちらを狙っていた。
「危険なのであ~る! 早く逃げるのであ~る!」
「待って、いったい何人この世界に飛ばされたのか確かめないと……」
「体育館に生徒を集めてください、現状の確認を」
パニックに陥るクロノス達と対照的に、ヨハンやきつめの印象の女性、明日香は冷静に次にするべきことを考える。
だが肝心の二人はただ自分の身を守るのに精いっぱいのようだった。
「ダメだな、ここは僕らでなんとかしよう」
「時間をかけるほど危険性が増す、放送か何か使えればいいが……」
知的な男、アモンとこのメンバーで唯一の黒人、オブライアンはあっさりと二人に頼ることを諦める。
確かにこれでは何もできそうにない「こういう時って、大人は対応できないものなのよね」と明日香が冷たく言い放っていた。
「フェイトちゃん、行くよ!」
「うん!」
「ディバイン……バスター!」
フェイトがその場を離れた瞬間、その空間を高密度、高範囲の魔力砲撃が貫いていく。
フェイトを狙ってそこに集まっていた無数の機械仕掛けの蜘蛛達が一瞬で破壊される。
―カラクリ蜘蛛― 攻撃力400 防御力500 効果モンスター
二人が大量の雑魚を息の合ったコンビプレイで倒していっている間、他の四人は一匹の大型のモンスターと戦っていた。
「キャロ、お願い!」
「はい! ケリュケイオン、スラッシュ&ストライク!」
キャロの補助魔法を受け、エリオは目の前の巨大な亀のようなモンスターに狙いをつけ、一気に貫こうと突撃する―が、
「固っ……!?」
「エリオ君!」
「そんな、キャロのブースト付きでも貫けないの!?」
97:名無しさん@お腹いっぱい
07/11/13 20:12:06 PRj8MS+Y
支援します
98:リリカル遊戯王GX
07/11/13 20:13:05 F4vaJxKg
―3万年の白亀― 攻撃力1250 防御力2100 通常モンスター
ストラーダの刃は甲羅をわずかに傷つけただけで、そのままエリオは弾かれてしまう。
だが、エリオの目は「それ」を捕えていた。
「サンダー、レイジー!!」
弾かれながらも、亀に向かって雷撃を放つ。
いかに甲羅が強固であっても雷までは防げず、その巨体をよじって雷撃の主を弾き飛ばそうとする。
「スバルさん!」
「おぉぉぉぉぉぉ!!」
魔力で作りだされた道、ウィングロードが亀の甲羅の頂点へと伸びる。
スバルは魔力を高めながらその道を疾走していく。
それを見た瞬間、ティアナは自らの周りにいくつもの魔力球を生み出した。
「スバル、クロスシフトD、行くわよ!」
「OK!」
機動六課にいるころは結局見せることのなかった新しいクロスシフト、
数年前に練習しただけだが、二人の目に失敗するかもしれないという怖れはまったくなかった。
「クロスファイア……シュート!」
「いくよ、マッハキャリバー!」
『All right buddy』
ティアナの魔力球がスバルの目の前、そしてターゲットの間近で収束し、大きく膨れ上がる。
魔力球同士がぶつかりあってはじけ飛ぶ瞬間、スバルはリボルバーナックルでその巨大な魔力球を雷に苦しんでいる甲羅へ叩きつける!
「一撃、必倒!」
甲羅が砕け、スバルは甲羅の内部で魔力球を解放する。
「クロスファイア……バスター!!」
「いいね、しばらく会ってなかったのに、チームワークとか凄くよくなってる」
「ありがとうございます!」
この世界にやってきた途端に無数の魔物に襲いかかられ、なのは達は止む無く戦闘に突入する事になっていた。
それを粗方片付けた後、なのはに褒められてスバルは嬉しそうに笑顔で返す。
99:リリカル遊戯王GX
07/11/13 20:14:12 F4vaJxKg
「それはいいけど、あのクロスファイアバスターって何よ?」
「えへへ~、ティアのクロスファイアを、私のディバインバスターみたいに相手に叩きつけるからクロスファイアバスター、言い名前でしょ!」
「……あんたのネーミングセンスの無さはよくわかったわ」
「あ、あの、いつまでもここに留まっているとまずいのでは……」
「またモンスターが襲ってくるかもしれないですし……」
「うん、二人の言う通りだね。なのは、どうする?」
言いながらフェイトはある方向へ視線を向ける。
そこにはこの世界に不似合いな建造物―デュエルアカデミアがあった。
外にいてはいつモンスターに襲われるかわからない、だが、あからさまに怪しいあの建物は本当に安全なのだろうか?
思考を巡らしていると、近くから男の悲鳴が聞こえてきた。
「今のは!?」
「あそこ! 誰か襲われてる!」
戦闘機人ならではの視力でスバルが悲鳴の主を見つけ、ウィングロードで先行する。
なのは達もすぐにそれを追い、段々と男を襲っている正体が見えてくる。
「でっかい亀と機械クモの次は鳥人間!?」
「空中戦……私とフェイトちゃんで行くよ、みんなはあの人を!」
『了解!』
簡単に打ち合わせをし、先行していたスバルがウィングロードを男とモンスター……ハーピィ・レディの間に走らせ注意を向ける。
ハーピィはそのままスバルを狙おうとするが、フェイトがハーケンフォームのバルディッシュでかぎ爪を受け止めた。
「このぐらいの攻撃なら、私でも止められる……!」
自分の攻撃が効かないと気づいた瞬間その場から離れ、更にフェイトの横に並んだなのはを見て顔を顰める、
だが、次の瞬間その表情は笑みに変わり、次の瞬間ハーピィの背後が万華鏡のように輝き出す。
―そして次の瞬間、二人はハーピィを見て驚愕することとなる。
「嘘……?」
「増えた……!?」
一瞬の間にハーピィが髪型だけを変えた三人に増え、更に金属質なボンテージを着こんでいた。
それを地上から見ていた襲われていた男は、なのは達に向かって叫ぶ。
「気をつけろ! 万華鏡―華麗なる分身―とサイバー・ボンテージを使ったんだ!」
―ハーピィ・レディ三姉妹― 攻撃力1950 守備力2100 効果モンスター(サイバー・ボンテージの効果で攻撃力500アップ)
三匹のハーピィは息の合った動きで二人をかく乱していく、先ほどとはまったく違う動きに戸惑いながら、フェイトはなんとか反撃しようとする。
100:リリカル遊戯王GX
07/11/13 20:15:37 F4vaJxKg
「プラズマランサー、ファイア!」
雷撃を纏った魔力球がハーピィの内一匹を襲うが、直線的なその攻撃は回避されてしまう、
だが、ハーピィが避けた先には桜色の魔力球が設置されていた。
「―!?」
「アクセルシューター!」
なのはの攻撃がまともに当たるが、ハーピィは多少ダメージを受けた様子を見せただけで倒れてはいなかった。
「そんな、なのはさんの魔力球を喰らって無事なの!?」
「は、ハーピィ・レディ三姉妹にサイバー・ボンテージを装備したら攻撃力2450……並大抵の攻撃じゃ、太刀打ちできない……」
「だから、さっきから攻撃力とか何なのー!?」
「……もしかして、あの魔物達って三匹で一匹、みたいな存在なんですか?」
男の言葉に違和感を感じたキャロが問いかける。
男は苦しそうにしながらも、それに頷いて肯定した。
「キャロ、どうするの?」
「三匹で一匹……なら、一匹だけでも切り離せれば! 連結召喚、アルケミックチェーン!」
キャロが鎖を召喚し、フェイトの背後から襲いかかろうとしていたハーピィを拘束する。
鎖をはずそうとハーピィがもがくたび、キャロの鎖はきしんでいく。
「なんて、力……なのはさん、フェイトさん、今です!」
「キャロ……ありがとう! バルディッシュ、サードフォーム!」
「いくよ、レイジングハート!」
捕らえられたハーピィへ二人は狙いをつけ、その隙を狙おうとした二匹のハーピィの目の前を魔力球が通り過ぎる。
「こっちの事も忘れてもらっちゃ困るのよ!」
ティアナに気を取られている間に、なのはとフェイトは準備を完了する。
「ジェットザンバー!」
「ディバイーン、バスター!!」
雷を纏った巨大な剣と魔力砲撃、二人の同時攻撃を受けてさすがのハーピィも倒れ伏す。
その姿を見て、残る二匹のハーピィも慌ててその場から飛び去っていった。
101:リリカル遊戯王GX
07/11/13 20:16:55 F4vaJxKg
「やった! さすがなのはさんとフェイトさん!」
「……君たちは、いったい何者なんだ? デュエルモンスターズのキャラではないみたいだが」
「デュエ……? 私たちは時空管理局所属の魔道士です、私たちについて詳しい事は後でお話しますが、今はどこか落ち着ける場所に行きたいのですが」
こんな場所で話していてはまた何かに襲われかねない、だからといって安全な場所があるかどうかもわからないが、
わずかな期待を胸に問いかけると、男は「本当に安全か保障はできないが……」と呟いてある場所を指す。
その先には、デュエルアカデミアがあった。
続く
翔「変な世界には来ちゃうし、魔法使いなんて出てくるし、僕たちどうなっちゃうんだろう……」
十代「魔法かぁ、面白そうだよな! 俺も使ってみたいぜー!」
翔「兄貴は単純で羨ましいっす……」
次回 リリカル遊戯王GX
第二話 魔法とデュエルと謎の敵なの!
十代「ヒーローにも魔法使いとかいないのかなぁ!」
翔「素直に魔法使い族を入れるべきっす……」
十代「さあ、今週の最強カードは……って、なんかいつもと雰囲気が違うぞ!?」
なのは「今週の最強カードはこれだよ!」
サンダーレイジ 魔法カード
相手フィールドの全ての水属性か機械族のモンスターの攻撃力・防御力を半分にする。
なのは「それじゃあ、次回もよろしくね♪」
十代「あ、あんた誰だよ!?」
102:リリカル遊戯王GX
07/11/13 20:18:51 F4vaJxKg
以上です。
見直したのに誤字多い・・・orz
人物描写が無い同然なのは俺が人物描写が苦手なため、読みにくくて申し訳ない
103:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 20:24:27 xhmSoaXQ
GJ!
モンスターツヨスwww
えーい!十代のデュエルが待ち遠しいぜ!
意味もなくカイバーマンにゲスト参戦して欲しいぜ!
>レリックにも匹敵するほどの魔力反応
ショボそうだな…
104:リリカルスクライド//G.U. ◆etxgK549B2
07/11/13 20:28:10 t7afDk47
>>102
おお~GJです。
なのは達が活躍しているのが見れてよかったです。
ハーピーレディ3姉妹に苦戦するとは、エクシードモードじゃなかったのかな?
第3期の異世界辺が部隊なので今後も楽しみです。
105:リリカルスクライド//G.U. ◆etxgK549B2
07/11/13 20:29:58 t7afDk47
>>103
爆発したら、空港も火の海にする程のエネルギーだからショボくは無いはずよ。
それに、多分ユベル関係じゃないのかな?完全復活してないし。
106:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 20:32:06 eladHoaO
粉砕!玉砕!!大喝采!!!GJ!!!!
107:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 20:36:00 xhmSoaXQ
>>105
あれ二次火災じゃないの?
爆発が空港全体に及んだなら死者が出ているはず、酸欠による死亡者もいなかったし、じわじわ広がってたように思える。
それにジュエルシードに比べるとね。
108:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 20:37:30 9rHZcKpj
一度、レリックが爆発してでかいクレターができたけどな
109:反目のスバル(携帯) ◆9L.gxDzakI
07/11/13 20:38:30 U495bVR8
一発ネタかと思っていたら、連載でしたか! GJです!
さあ、果たしてカイバーマン&ブルーアイズに出番はあるのか!?
ああそうとも、俺はブルーアイズが大好きさ!w
待ってろみんな、俺もPCが空いたらSSを投下するぜ!
他の作品に比べると原作の知名度がこの上なく地味だがなぁ!!!
…orz
110:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 20:41:09 xhmSoaXQ
>>108
せいぜい2,3百m程度だろ、ありゃ。
それにレリックって山ほどある代物だし。
111:リリカル遊戯王GX
07/11/13 20:47:44 F4vaJxKg
>>110
百メートル以上のクレーター作るには結構洒落にならない威力が必要とかなんかで見たのでっす
ジュエルシードは全次元世界の中でも右に出る物はないほど純粋で高密度な魔力物質だから、比べるとしょぼいけどね
警察が大量の火薬をキッチンのすぐ側にあるのを見つけて放置はできないでしょう、という感じですね
ブルーアイズかぁ、どこかで出せるかな・・・
112:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 20:49:12 9rHZcKpj
十分な威力だと思うけど
他にも大量生産可能だったことと、扱いやすさとか色々考慮すればレリックは使える部類だと思えるな
まあ、これ以上は雑談行きだが
113:反目のスバル ◆9L.gxDzakI
07/11/13 20:56:21 72v6wFFw
しかし、強いんですねぇ…二重の極み…
サノスケの方でしか知らんかったもんですから…
それではシャイニング・ウィンドのクロスを投下させていただきますが、OK?
114:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 20:57:30 ZX4GNZJ1
オレのターン、白い魔王高町なのはを攻撃表示で召喚、ディバイン・バスターで敵モンスターを攻撃
というのが遊戯の声で聞こえたキガス
115:SHINING WIND CROSS LYRICAL ◆9L.gxDzakI
07/11/13 20:59:12 72v6wFFw
第3話「第3の剣とカオスゲート」
翌日の午後、ミッドチルダのとある郊外にある平野地帯。
機動六課のフォワード部隊は、ベースキャンプを張ってそこに待機していた。
曲がりなりにも、ここは闇の妖魔がうろつくカオスゲート発生地帯である。
各メンバーは常に臨戦態勢で敵襲を警戒していた。
と、そこへヴァイスの操縦するヘリコプターがキャンプの真ん中へと着地した。
「ふむ、機械の乗り物には初めて乗ったが、さほど悪い心地ではないのじゃな」
「ま、物によっちゃもっと揺れますがね」
「アイゼンザルクなんかは揺れそうだな」
そんな会話を交わしながら降りてきたのは、1人の人間と1人の獣人だった。
人間の方は、赤いチャイナの上に紫の和服を羽織った幼女―実年齢3000超の仙女・ホウメイ。
そのホウメイの傍に付き人のように立つ獣人は、氷のように澄んだ鱗を持った爬虫類風の男。
いや、その風貌はむしろ「竜人」と呼ぶべきか。
「お待ちしとりました、ホウメイさん」
自ら前線へ足を運んだはやてと、キリヤ達3人組が出迎える。
「うむ」
「ようキリヤ! 思ったよりも早い再会だったな」
竜人がキリヤを認めると、陽気な様子で手を振った。
「久しぶり、ヒョウウン!」
「いやいやいや。お前、国の仕事はどうしたんだよ?」
シーナは特に気にした様子もなく挨拶をしたが、キリヤはすっかり呆れ顔だ。
それもそのはず、竜人ヒョウウンは、今ではセイラン国王なのだ。
昔ならセイラン五大将軍「五獣将」の1人程度(というのもかなり乱暴な表現だが)だったので、これぐらいはまだ自由に動けたのだが、
前王ロウエンから王位を譲られたというのに、国を空けてこんなよく分からない場所へ足を運ぶとはどういうことか。
「まぁ細かいことは気にすんな。用事も半日で済むし、何より姐さんを1人で出歩かせるわけにはいかねぇさ」
25のいい大人には思えないような子供っぽい笑みを浮かべ、ヒョウウンは言った。
彼のかつての仕事はホウメイの護衛だ。どうやらこの男は、政務よりもそちらを
優先してここまで来たらしい。
「全く、とんだ王様だよ…そういうのはお国柄なのか?」
自ら長期航海に出て古代遺産の調査を進めたロウエンを思い出し、キリヤはため息をつく。
一方、遠目にその様子を見ていたのはスバルとシグナム、そしてキャロ。
(3000歳以上の仙女って割には、見た感じ着飾っただけのちっちゃな女の子ですよねぇ)
(見た目で油断するな。奴の魔力…この場の誰よりも数段上をいっている。
隊長格に限定がついている今では、暴れられようものなら到底太刀打ちできんぞ)
(ということは…オーバーSSSランクですか!?)
(こっわぁ…)
このキャンプで最も高いランクを持つ魔導師は、SSランクのはやてである。
それよりも数段高いランクとなると、SSS以上―要するに「人間には不可能」なランクとなる。スカウターも吹っ飛ぶということだ。
シグナムが念話で語った内容は、2人をぞっとさせるには十分だった。
現にホウメイは、1000年前には闇の汚染に支配され、神器アプサラスを持ち出してリーベリアを壊滅寸前に追い込んだという。
神器を操ることそのものが困難を極めることである以上、
それだけの潜在能力を有していると言われても、何ら不自然ではなかった。
そして、そんな念話を「傍受して」ほくそ笑むホウメイ。
(ふふん、どうじゃ恐れ入ったか。…まぁ、本気を出すのはしんどくて御免じゃがの)
実際、キリヤ達との戦いの中でホウメイが本気を出したことは一度もない。
116:SHINING WIND CROSS LYRICAL ◆9L.gxDzakI
07/11/13 21:00:35 72v6wFFw
「さてと…ではそろそろ本題に入るとするかの」
そう言ったホウメイは、周囲の空気を確かめるかのように、視線を巡らせる。
「どうだホウメイ? 何か分かったか?」
「ふむ…少なくとも、この周辺の瘴気が、かつてリーベリアに蔓延していたものとまるきり同質であることはな」
つまり、このミッドチルダのカオスゲートと、リーベリアのカオスゲートは同じものらしい。
「大方、急に封印されたことで行き場を失った闇の力の一部が、ここまで流れ着いたのじゃろう。
原因は不明じゃがな。この地の負の思念にでも呼び込まれたか…」
カオスゲートは大規模な争いの後に発生する、というのがリーベリアの伝承である。
殺意や憎悪の残留思念が、類友に当たるベクトルの力を発するカオスゲートを呼び込むというわけだ。
『それもそうだけど、原因はもっと別にある』
どこからともなく発せられた声が、周囲に響いた。
キリヤ達が辺りを見回すと同時に、彼らとホウメイの間の空間が、ガラスのように割れた。
中から覗くのは、あのカオスゲートと同じ黒い闇。
そしてそこから出てきたのは…
(あら、結構ええ男やないの)
少年だった。
ワイシャツのような服を着ており、下は黒のスラックス。
頭髪は黒のショートと、それだけを見れば普通の人間だろう。
しかし、遅れて空間の穴から出た背中が問題だった。
その背には、鳥のような一対の大きな翼が生えていたのだ。しかも、片方が白く、もう片方が黒い。
もうめちゃくちゃな人間だ。
カオスゲートから姿を現し、鳥人でもないのに翼を持ち、しかもその色は左右バラバラである。
こんないびつな人間には、滅多にお目にかかれることはないだろう。
「ゼロ…」
(コイツも君らの知り合いかいな!)
そろそろうんざりしてきたはやてが内心でツッコむ。
「まさか、俺達がミッドへ飛ばされたのは…」
「うん、僕がそうした」
キリヤがゼロと呼んだ少年は、そう言った。
「他の心剣士達はそれぞれにリーベリアで活動していたから、申し訳ないとは思ったけれど、君達に頼むことにしたんだ」
カオスゲートから出てきた時点でもう分かりきっていたことではあるが、この少年には単独での時空間転移能力まであるらしい。
段々頭が痛くなってくるはやてだった。
「それよりゼロ…原因が他にある、とはどういうことじゃ?」
突然割り込んできて偉そうなことを言うゼロに対し、内心穏やかでないホウメイが食ってかかる。
「今回のカオスゲートの出現…戦いによって蔓延した負の思念も確かに原因の一部とはなっているけれど、
もっと大きな力が、直接それらをこの世界に呼び込んでいる」
「大きな力?」
キリヤが聞き返した。
「僕の口から詳しくは言えない。だけど、覚悟しておいた方がいい」
「融通の利かねぇ奴だぜ」
ヒョウウンが不満げに呟く。
「…まぁともかく、カオスゲートの対策は、リーベリアでしてきたことと同様で構わんのじゃな?」
「それで問題ない。この世界に散らばったカオスゲートを封印し、出現した根源を叩く。
カオスゲートを呼んだ力も、恐らくその中に現れるだろう」
「分かった、俺達で何とかしてみる。後は任せてくれ」
キリヤの言葉を聞くと、それで満足したのか、ゼロはカオスゲートの中へと消え、それを閉じた。
「キリヤ君…リーベリアって、何て言うか…ああいう人達ばっかりなん…?」
「…あ、いえ…ホウメイとゼロが例外なだけです…」
117:SHINING WIND CROSS LYRICAL ◆9L.gxDzakI
07/11/13 21:01:48 72v6wFFw
カオスゲートの対処法も定まったところで、機動六課の面々はようやく除去作業に取りかかった。
今回前線で戦うのは8人。
スバルら新人組とキリヤら心剣士ご一行組プラスアルファ(=ヒョウウン)である。
隊長格の面々は、はやてのいるベースキャンプの護衛に回った。こちらはまず大丈夫と見ていいだろう。
「ふむ…敵はオークにファントムスピアか…先日キリヤが相対した連中よりは手強い相手じゃの」
キリヤの横に立ったホウメイが言った。
オークとは、ゴブリンよりも大柄な、人間大の緑の鬼だ。知性もより優れており、様々な武具を使いこなす。
今回のオークは、見たところ弓を扱う面々らしい。
一方、ファントムスピアとは、ケンタウルスのような人馬族の姿をした、灰色一色のモンスターだ。
カオスゲート周辺には、このようにセイランやベイルガルドの兵士の姿を借りたファントムモンスターが出現することが、ままある。
「この編成なら、わらわの心剣が役立つな」
「それじゃ、遠慮なく力を貸してもらうよ」
「うむ」
そう言うと、ホウメイはその胸元に魔法陣を発生させる。
顕現するのは、紫の心剣。
「仙剣竜尾扇」。
ホウメイの底知れぬ力の一端が、形を持った姿だ。
その名の通り、扇のような円形の先端を持った、特異な形状の剣だ。
「さぁ、後は好きにせい。わらわはここで見ておるからの」
「はいはい」
苦笑いを浮かべながら、キリヤが竜尾扇を構えた。
「では、事前打ち合わせ通り、あたし達フォワードが前に出て、キリヤさん達の道を開くという形で構いませんね?」
新人達のリーダー格に当たるティアナが、ホウメイに確認した。
「いや、キリヤには先頭に立ってもらう」
「え!?」
「最初の一発で、キリヤが敵の出鼻をくじく。その後は先の作戦で構わん」
「は、はぁ…」
ホウメイの言葉に困惑しつつも、ティアナは陣形を変更させる。
キリヤが先頭、その後ろに新人組、最後尾にシーナ達。
「ごめんな、ホウメイが変なこと言って」
キリヤが心底申し訳なさそうにティアナに謝罪した。
「あ、いえ…そんな迷惑でもありませんから」
「ならいいけど…本当、ホウメイの気まぐれにはハラハラするよ」
ため息混じりにキリヤが呟く。
「…リーベリアを救った勇者様にも、悩みの種はあるんですね」
「まあね。俺はそんな、勇者ってほど人間できてるわけでもないし」
キリヤとティアナは顔を見合わせて笑った。
ティアナなりに、慣れない土地で緊張しているキリヤの気をほぐそうとしてくれたのかもしれない。
普段のティアナらしからぬ戦闘前の軽口が、機転の利くティアナらしい振る舞いに見えるというのは、端から見て面白い光景だった。
「…じゃあ、みんな行くわよっ!」
しかし、それも戦闘が始まるまでの話だ。
即座に気分を切り替えると、ティアナはメンバーに指示を飛ばす。
8人の集団が、闇の妖魔の軍団目掛けて突っ込んだ。
118:SHINING WIND CROSS LYRICAL ◆9L.gxDzakI
07/11/13 21:03:09 72v6wFFw
オーク達は彼らを敵と認識し、一斉に矢を射かける。
普段通りなら、回避するなり防御するなりしてやりすごすパターンだろう。
だがこの日は違った。キリヤの手には竜尾扇があったのだから。
「弾けっ!」
キリヤが竜尾扇を横一閃に振るう。
瞬間、七色の突風が矢の雨にぶつかり、それら全てを弾き飛ばした。
逆にオーク達が矢を食らう羽目になり、敵陣は盛大に引っ掻き回される。
スキル・扇風結界陣の魔力の風は、あらゆる飛び道具・魔法を跳ね返す盾だ。
続けて、遠距離攻撃は無意味と悟った5体のファントムスピアが、自慢の俊足で突っ込んでくる。
しかし、竜尾扇が無力化できるのは飛び道具だけではない。
「させるか!」
再び心剣を振ると、今度は切っ先から複数の泡の塊が飛び出した。
泡はファントムスピアの脚に命中すると、その自由を奪い、進行速度を大幅に鈍らせる。
相手のスピードを殺すスキル・泡縛結界陣だ。
「はえ~、すっごいですねぇ」
背後のスバルが感心そのものの声を上げる。
竜尾扇の能力は、相手の自由を奪うことに特化していた。
単独での攻撃力は、キリヤが持ったことのある心剣の中でも最も低いが、
大半の敵は、2つの結界陣によってその力を大幅に削られる。
そこへホウメイの強力な仙術をお見舞いする、というのが基本の戦い方だった。
要するにサポートの心剣なのだ。
「後は頼む!」
「任せてください!」
「いっくわよ~!」
「やってやるぜぇ!」
キリヤがシーナ達の元まで後退し、本格的に攻撃が始まった。
「スバル、右側に突っ込んで!」
「了解! うおぉぉりゃあああぁぁぁーっ!」
ティアナの指示を受けたスバルが、オークの一団目掛けて突撃する。
リボルバーナックルの一撃で景気よく1匹目を殴り飛ばすと、そのまま蹴りで残りを叩きにかかる。
「凄いな」
思わず、キリヤは呟いていた。
「確かに凄いわよねぇ。新人であの身のこなしと攻撃力…」
「いや…そっちもそうだけど、俺が言ってるのはあっちの方」
「?」
シーナが見た方には、戦場の中心で指揮に専念するティアナの姿があった。
「キャロはエリオを補助! ヒョウウンさんのカバーはあたしがやる!」
「16ってことは、俺達よりも2つも下だろ? それで俺達よりもずっと視野が広いんだからなぁ…」
キリヤの声にこもるのは、素直な尊敬の念だ。
確かに、いかに腕が立とうと、彼らにはああいう指揮官役は無理な話である(トライハルトならともかく)。
「近いうちに話をしてみたいもんだな」
「惚れちゃったとか?」
「まさか!」
軽口を叩きながらも、キリヤはオークの1匹を竜尾扇で一閃した。
119:名無しさん@お腹いっぱい
07/11/13 21:04:06 PRj8MS+Y
支援
120:SHINING WIND CROSS LYRICAL ◆9L.gxDzakI
07/11/13 21:04:21 72v6wFFw
「氷竜拳っ!」
「リボルバァァァー…ナッコォ!」
ヒョウウンの氷の拳とスバルの鋼の拳が、並んだファントムスピアを同時に撃破した。
本来ヒョウウンの立ち位置はキリヤら後衛で、フォワード部隊の打ち漏らした敵を撃破するのが役目なのだが、
今彼の隣に立っているスバルのポジションはフォワードの前衛―つまり最前列だ。
そもそも喧嘩っぱやいヒョウウンに後方支援というのが無理な話だったらしい。
「強いですね~ヒョウウンさん!」
スバルがヒョウウンの腕前を称賛する。
無論、機動性や遠距離魔法などを考慮すれば、総合力に優れているのはスバルである。
だが、ヒョウウンとて伊達に五獣将の一角を担ってはいない。
鍛錬に裏打ちされた「格闘家」としてのテクニックには、彼に一日の長があった。
「へっ、嬢ちゃんもなかなかやるじゃねぇか。今いくつだ?」
「ピチピチの15!」
「げぇっ! 俺より10も下かよ!? こりゃ素直に褒めてる場合じゃねぇなぁ…」
うかうかしているとすぐに抜かれるな…と思いつつ、ヒョウウンは困った顔で冷や汗を浮かべる。
そうこう言っているうちに、新たなオークが姿を現してきた。
ここに開いているカオスゲートは3つ。妖魔の増殖スピードは3倍である。
「またたくさん出てきましたね」
「キリヤがカオスゲートを全部封印するまではな」
先ほどまでとはうって変わって、2人は真剣そのものの面持ちで敵を見据える。
ふと、ヒョウウンの長い口元が、ニヤリと不敵に笑った。
「…どっちが大勢殴れるか、競争してみっか?」
「やってみますか!」
スバルも左の平手にリボルバーナックルを叩きつけ、闘志を見せる。
「時間はカオスゲートが全部閉じるまで!」
「いっくぜぇぇぇ!」
2人の青き格闘家が、勢いよく躍り出た。
「おぉぁりゃああぁぁぁっ!」
ヒョウウンの身体が豪快に回転した。
竜尾旋脚と銘打つ必殺の回し蹴りで、あっという間に3匹のオークが蹴り倒される。
「さっすが! それならこっちは…」
スバルも負けてはいられない。カートリッジをロードし、足元にベルカの魔法陣を浮かび上がらせる。
両手で魔力スフィアを形成すると、それを思いっきり殴りつけた。
「ディバイィィーン…バスタァァァァァァーッ!!!」
凄まじい魔力の奔流が、ヒョウウンの倍に当たる6匹のオークを巻き込み、蒸発させる。
「何ぃ!? そんなんアリかよ!」
「へっへーん、肉弾戦だけとは言わなかったじゃないですかぁ♪」
「ぬぬぬ…そういうのがアリなら、こっちだってやってやらぁ!」
ヒョウウンが拳を叩きつける。しかし、その対象は敵ではなく、地面。
「氷竜波ぁっ!!!」
竜人の雄叫びと共に、大地から巨大な氷竜が誕生した。
竜を象った冷気は縦横無尽に敵陣を飛び回り、3匹のオークと2体のファントムスピアを飲み込んだ。
ヒョウウンの最大奥義・牙山氷竜波である。
「うわぉ!」
「へへん、驚くのは後だぜ! さぁーてと、次はテメェだっ!」
スバルを尻目に、ヒョウウンは次なるオーク目掛けてその足を進める。
しかし、彼の拳がその身を捉える前に、オークは一瞬で真っ二つとなった。
「うおっ!?」
驚きの声を上げるヒョウウン。スバルも同様の表情を浮かべた。
「僕を忘れてもらっては困りますよ!」
そこに立つのは、ストラーダを携え、不敵な声を上げるエリオ。
3人目の姿は、ヒョウウンとスバルを更に「その気」にさせるには十分な刺激だった。
121:SHINING WIND CROSS LYRICAL ◆9L.gxDzakI
07/11/13 21:05:39 72v6wFFw
血気盛んな鉄砲玉(×3)が暴れまわる中、キリヤ達3人はカオスゲートの封印を進めていた。
既にうち2つを除去し、残るは最後の1つだ。前衛組のおかげで、作業はスムーズに進んでいた。
「えいえいえいっ!」
シーナが華麗な剣さばきで、ファントムスピアを蜂の巣にする。
しかし、その表情は何故か不満げな様子だ。
「むぅ~…」
「どうした、シーナ?」
竜尾扇でオークを斬り伏せながら、キリヤが尋ねる。
「やっぱりどうしても決定打に欠けるのよねぇ…」
相変わらずシーナの胸に引っ掛かるのは、失われた炎属性攻撃の存在だ。
特に、前方広範囲の敵を同時に攻撃できた必殺技・ファイアグレネードが使えないのは痛かった。
「いっそはやてさん達に頼んで、BJに能力を追加してもらったら?」
「ん~…もう少し、現状で頑張ってみるわ。あまりそっちに頼るわけにもいかないし」
シーナが言う。
あくまでシーナの本来の実力は現状なのだ。ならば、リーベリアでの能力に慣れ
た戦闘スタイルを元に戻す必要があった。
でなければ、学校のフェンシング部での活動にも支障をきたしてしまう。
「そりゃいい心掛けだな…っと!」
シーナの方に気を取られていたキリヤは、すぐそばまでオークの接近を許してしまった。
しかし、それは後方のクレハが放った矢によって眉間を撃たれ、その場に倒れる。
「油断大敵よ、キリヤ君」
「ごめん、クレハ」
「ほら今よ! ボサッとしてないで、最後のカオスゲートの封印急ぎなさい!」
クレハの矢によって、周辺の妖魔は全滅した。これで後は、カオスゲートを閉じるだけだ。
「ああ、任せてくれ!」
気合いを入れると、キリヤはカオスゲート目掛けて突っ走る。
新たな妖魔が出てくる前に、竜尾扇の丸みを帯びた切っ先が、闇の門を貫いた。
カオスゲートは煙を上げ、みるみるうちに姿を消す。
「ふぅ…これで任務完了っと」
一息つくと、キリヤは竜尾扇を肩に担いで言った。
122:SHINING WIND CROSS LYRICAL ◆9L.gxDzakI
07/11/13 21:06:48 72v6wFFw
戦闘が終わり、ここは機動六課のシャワールーム。
今、戦いから帰った乙女達が、ここで疲れた身体を洗い流していた。
「全く…好き勝手暴れ過ぎよ、スバル。援護するこっちの身にもなりなさいよ」
「えへへ、ごめんごめん」
「まあ、スバルに限った話じゃないけど…」
ため息をつきながらティアナが呟く。
前線で大暴れした残りの鉄砲玉に当たるエリオは、当然この女性用のシャワールームにはいない。
更に言うなら、最後の1人であるヒョウウンは、この次元にすらいないのだ。
役目を終えたホウメイに付き添って、彼は元のリーベリアへと帰っていった。
(責任追及もへったくれもないわね、この状況じゃ…)
「まあでも、結果オーライでいいんじゃない? おかげであたし達もスムーズに動けたんだし」
シーナがスバル達をフォローするように言った。
「それが、そうも言えないんですよ。うちは少人数編成ですから、1人の動きが、約1部隊の動きの割合に相当してしまうんです」
「そっか…確かにそれは問題ね」
あくまで戦争をしていたシーナ達からすれば、1人の動きは些細なことだ。
だがこの機動六課では、スバルら3人は、彼女らだけで全体の8分の3に当たってしまう。
パーセンテージで見れば結構な数字だった。
「まあ、今回はなのはさん達からもお咎めがなかったことだし、次から気を付けるようにすればいいんじゃないかしら」
そう言ったのはクレハだ。
確かに、特に今回の戦闘について上からの注意はない。要するに「それくらい許容範囲」ということだ。
「…結局はあたしがもっと精進すべし、ってことか…」
やれやれといった様子で、ティアナが1人ごちた。
「…長いなぁ…」
「ですね…」
「キュクルー」
ロビーの階段に腰を下ろしていたのはキリヤとエリオ。ついでにフリードリヒが宙に浮いている。
何故か女性のシャワーというのは長い。よって、キリヤ達は待ちぼうけだ。
「にしても、こっちも女の人が多いんだなぁ…」
今日までに出会った六課の人々の姿を思い浮かべ、キリヤがそんな感想を漏らす。
「キリヤさんの…えっと…ルミナスナイツも、女性の方が多かったんですか?」
「まぁ、実際は男女半々だったんだけど、男がほとんどセイランの人だったからな」
要するに、人間の男が少なかったということだ。
「お互い苦労するなぁ…」
「ですねぇ…」
何か通ずるところを感じ、2人は同時にため息をついた。
こういう心のつながり方で心剣が抜けるのなら、プレイヤーもどれだけ楽なことか。
「ところでエリオ、どうして六課にはこんなに女の人ばかりいるんだ?」
「それは僕も気になって、前になのはさんに聞いたことがあるんです」
「ほぉ…それで?」
キリヤに尋ねられたエリオは、一瞬の間を空けて口を開いた。
「…『それは魔法少女モノのお約束なの♪』ですって…」
「…さっぱりわけが分からないなぁ…」
「ですねぇ…」
他愛もない冗談と思われるなのはの一言に、2人はうんうん唸って頭をひねっていた。
「キュクルー」
ついでにまたフリードが声を上げた。
123:名無しさん@お腹いっぱい
07/11/13 21:07:49 PRj8MS+Y
支援
124:SHINING WIND CROSS LYRICAL ◆9L.gxDzakI
07/11/13 21:08:17 72v6wFFw
まさかのヒョウウン参戦。…いや、知ってる人がいるかどうかが問題ですが。
一応、
キリヤ:Aランク相当
ヒョウウン:Bランク相当
シーナ、クレハ:Cランク相当
ということで書いています。リーベリアでのシーナ達はBです。
さて、次回からはようやくタティアナさん編です。バトルシーンだらけの話も、そろそろ落ち着くかも。
というか、まずはStS勢が地味なのを改善せねば…
キャラの解説のためにも、どうしてもシャイニング勢が目立ってしまうのが悩みどころです。
125:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 21:15:35 R3oMAwjD
GJ!
ヒョウウン?
ああ、シャニティアの最初の方でソウマさんが戦場見にいったらキリヤにやられてた奴だろ。
あとは…う~ん。
やっぱTonyキャラはエロいので目立つのはしかたないのです。
でもソウマさんが一番好きです。
126:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 21:28:44 emc1PdOt
>>124
GJ!!
シャイニング・ウィンドはEDに絶望したけどそれまでは良かったと思う俺参上。
大丈夫だ!知名度が低いなんて気にするな!!
俺はこれからも氏を応援しています!
127:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 21:55:38 uPZHcm0G
ラスボスが走ってやってくるのはいつですか?
128:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 21:59:35 R3oMAwjD
地割れに飲み込まれるのが先だ。
129:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 22:14:08 45Ebq3my
ゼロもSSS+以上でしょうね。
双竜の指輪をはやて達にはめさせたら、SSSクラスを超えられるんじゃないですか?
ゼクティと初代リインフォースが一緒にいたらいいな~。
関係ないけどね・・・
130:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/13 23:11:05 Sow3d/i+
>>129
どこかでも言われてたが、SSSが最高なんだぜ。
んで、それは人間では到達不可能な域らしい。
だから、人間としての最高レベルはSS
131:マスカレード ◆gFOqjEuBs6
07/11/13 23:57:05 5NgiJ+oZ
皆様GJです!
少ししたら投下しますけど、いいよね?答えは(ry
って訳で投下予告です。
それは小さな願いでした。
何事も無い静かな日々。
ただ穏やかに続いていく毎日。
私は何も望んだりせえへん。
私はどんな力も欲しないから。
ただ、そばに居てくれたら良かった。
そしたら、私が皆を護るから。
気持ちが少しすれ違う時も……
だけど、それでも……
宇宙の騎士リリカルなのはBLADE……
始まります。
132:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/14 00:10:48 4qa5pEKH
ボルテッカ支援
133:宇宙の騎士リリカルなのはBLADE ◆gFOqjEuBs6
07/11/14 00:14:06 SSibt7g8
その日、シャマルははやての車椅子を押し、スーパーへ買い物に来ていた。
どうやら鍋料理を作るらしく、積極的に手に取る食材は、白菜や豚肉、まいたけといった鍋によく使われる物ばかりだ。
ふと、豚肉を手に取ったはやては、後ろで車椅子を押してくれているシャマルを見る。
「せやけど、最近皆、あんまりお家におらんようになってもうたね……」
「あ……ええ、まぁその……何でしょうねぇ?」
アハハと苦笑いしながらはぐらかすシャマル。闇の書の完成の為に夜な夜な人や野性生物を襲っているなどと、言える訳も無い。
「あ、私は別にええんよ?皆が外でやりたい事あるんなら別に……
それにシンヤだってホンマなら学生やっててもおかしくない歳なんやし、外でなんか楽しいこと見付けたんかもしれへんしね」
「……だからこそあんまり外出し過ぎて補導されても困りますけどね?」
「フフ」と笑うシャマル。補導なんてされよう物なら色んな意味で困る。
どちらかと言うのは心配なのはシンヤを補導した警官の方だ。恐らく殺される……いや、良くて半殺しだろう。
「あはは……それに、私は元々一人やったしな」
「はやてちゃん……大丈夫です。今は皆忙しいですけど……すぐにまた、きっと……」
少し寂しそうな表情をしたはやて。シャマルは、励ますような真剣な表情で、はやての顔を覗き込んだ。
「そっか……シャマルがそう言うなら、そうなんやね!今夜はすずかちゃんも来てくれるし……」
そうすると、はやてはすぐに笑顔を取り戻し、元気そうに頷いた。
数分後、スーパーから出たはやては、空を見上げながら呟いた。
「皆も……外で寒ないかなぁ……」
そんなはやてが見上げる空。ここから少し離れた場所に、一人の女性が浮かんでいた。
桃色の騎士甲冑を身に纏い、刀型のデバイス-レヴァンティン-を携えた騎士……シグナムだ。
そのすぐ真下では、再び力を取り戻したDボゥイ……いや、ブレードが、ペガスに乗り、空に浮かんでいた。
「Dボゥイさん……また戦う決意、固めたんだね!」
「ああ……お前達のお陰で、俺はまたこうして戦う事ができる!」
珍しくなのは達に感謝の意を表すDボゥイ。
そんなDボゥイを見ていたフェイトも、嬉しそうに口を開いた。
「貴方には強い心がある……そんな強い心がある限り、貴方は悪魔でも化け物でも無い!」
「ああ……わかったよ、フェイト。」
フェイトに言われた言葉も、Dボゥイが立ち直るきっかけになったのだ。フェイトにも素直に感謝しながら頷く。
そして、なのはやフェイト達……アースラの皆に聞こえるように、ブレードは言った。
「俺は……俺の持つ30分を、お前達に預ける!!」
その言葉を聞いた一同からは、笑顔が零れた。ついに立ち直ったDボゥイ。彼は、自分達を仲間として信頼してくれているのだ。
その姿は悪魔でも化け物でも無い。それは、まさに人の如く!
第5話「復活!怒りのボルテッカ」
134:宇宙の騎士リリカルなのはBLADE ◆gFOqjEuBs6
07/11/14 00:19:46 SSibt7g8
「フン……何が強い心だ!ブレード……お前はここで消えるんだよ!」
エビルはそんなブレードとなのは達のやり取りを嘲笑うかの様に、テックランサーを突き付けた。
「俺はここで死ぬ訳にはいかない!エビル……ここで決着をつけてやる!」
そう言い、ブレードは背中のスラスターを噴射し、ペガスの背中から飛び上がった……
その時だった。
エビルに斬り掛かろうとしたブレードは、突如として落下した、紫の稲妻により、進路を阻まれた。
稲妻による煙幕が晴れる。そこにいるのは。
「シグナム……ッ!」
その名を呼ぶフェイト。以前の戦いで、お互いにいい勝負をした相手の名だ。忘れるはずも無い。
当のシグナムは、ブレードにレヴァンティンを突き付け……
「騎士、ブレードといったか。お前の相手は……私だ!」
「なに……ッ!?」
次の瞬間にはブレードの懐へと飛び込んでいたシグナム。振り下ろされたレヴァンティンを、テックランサーで受け止める。
「ク……どけぇッ!!」
「貴様も騎士ならば、力付くで通ってみせろ!」
どうやら騎士という称号に反応したらしい。シグナムはどうしてもブレードと戦うつもりだ。
二人はお互いの剣をぶつけ合い、数十メートル、反発する磁石のように距離を取った。
その際、エビルの近くに飛び退いたシグナムは、ちらっとエビルに視線を送る。
「シンヤ……ブレードの相手は私がする。文句は無いな……?」
「……好きにしろよ……」
「感謝する……!」
その言葉を聞いたシグナムは、再びブレードへと突撃した。
エビルの方は興ざめといった感じだ。まさか、やっと会えたブレードの始末を別の奴に任せる事になるとは。
「(フン……まぁいい……せいぜい頑張るがいいさ)」
エビルは、ブレードとぶつかり合うシグナムに冷たい視線を送った。どっちにしろシグナムがブレードに勝てるとは毛頭思っていない。
……だが。もし仮にシグナムが勝ったなら……。
その時は、エビルは全力を以てシグナムを打ち倒すだろう。
「ユーノくん、クロノくん!手を出さないでね!私、あの娘と一対一だから!」
ヴィータを見つめながら、大声で叫ぶなのは。ヴィータも小さく、「チッ……」と舌打ちする。
クロノとユーノも、「マジかよ……」とつぶやきながらもそれに納得する。
「(アルフ……私はあの赤いテッカマン……エビルと……!)」
念話で、アルフに自分の戦う相手を伝えるフェイト。空に浮かぶエビルを睨む。
「(ああ、調度アタシも、野郎と話がある……!)」
アルフも同じように、空に浮かぶザフィーラを睨み付けた。見た所相手は自分と同じ使い魔だ。アルフには少し思う所があったらしい。
なのはとフェイトの二人は、新デバイスのカートリッジをロードする。
それにより、二人の魔力は一気に上昇。これならば、ベルカ式に対抗できる。
135:宇宙の騎士リリカルなのはBLADE ◆gFOqjEuBs6
07/11/14 00:34:46 SSibt7g8
「はぁああああッ!!」
一気に飛び上がり、エビルへとバルディッシュを振り下ろすフェイト。
だが、それもエビルの片腕に装着された剣……『ラムショルダー』によりたやすく受けられてしまう。
「……貴様、死にたいのか……?」
「……貴方とDボゥイにどんな因縁があるのかは知りませんけど……私は勝ちます!」
再びエビルから距離を取り、足元に黄色の魔法陣を展開。同時に、フェイトの周囲に無数のスフィアが浮かぶ。
『プラズマランサー』
カートリッジにより大幅に強化されたフェイトの魔法、プラズマランサーだ。
スフィアはエビルへと照準を定める。
「いいだろう……死ぬ前に目に焼き付けるがいい!このテッカマンエビルの姿を!!」
「プラズマランサー……ファイア!!」
フェイトの掛け声と共に、プラズマランサーはエビルへと飛んで行く。
「小賢しい!」
エビルはプラズマランサーが着弾する前に、フェイトに向かってラムショルダーを投げ、フェイトの視界からその姿を消した。
対するフェイトは飛んできたラムショルダーを回避する為に上昇。
「エビルが……消えた!?」
「どこを見ている?」
「ク……ッ!?」
消えた、と思った瞬間には、エビルは既にフェイトの背後へと移動していた。
だが、ここで簡単に落とされるフェイトでは無い。フェイトの反射神経は、常人のそれを遥かに凌いでいる。
エビルの気配に気付いた時には、既に次のアクションを起こしていた。
『ハーケンフォーム』
「何……っ!?」
「ターンッ!」
バルディッシュのリボルバー部が回転。バルディッシュから黄色い稲妻の如き魔力刃が飛び出す!
一回転して振り抜いたバルディッシュは、エビルの体に直撃した。
「貴様……ッ!」
そして、次にエビルに向かってさっきのプラズマランサーが一斉に襲い掛かる。
フェイトはすぐにエビルから離れる。その瞬間、エビルは全てのプラズマランサーに直撃。爆煙が広がる。
「やった……かな?」
『Caution』
「……ッ!?」
バルディッシュが注意した瞬間、爆煙からエビルが飛び出す。エビルは真っ直ぐにフェイトに突撃した。
「調子に乗るなよ、虫けらがぁッ!!」
「な……ッ!?」
『ディフェンサープラス』
一瞬のうちにフェイトの眼前まで迫ったエビルは、テックランサーを振り下ろした。
それに対し、バルディッシュは咄嗟に防御魔法を展開。元々回避重視なフェイトは、防御魔法もたいした防御力を成さない。
完全に弾くまでに至らずに、テックランサーによる衝撃を受けたフェイトは、一気に地面に落下する。
だが地面激突という訳では無い。フェイトは地面激突寸前で再び浮力を取り戻し、地面から反発するように体勢を立て直した。
136:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/14 00:35:20 4qa5pEKH
支援
137:マスカレード
07/11/14 00:42:20 SSibt7g8
「強い……テッカマン、エビル……!!」
「当たり前だ!最強のテッカマンであるこの俺が、魔導師ごときに負ける物か!!」
本来ならばこんな子供一人、エビルなら一瞬で八つ裂きにしている筈だ。だが元の世界にいた時とは勝手が違う。
今は侵略が目的では無い。ましてやシャマル達に人殺しはしないようにと念を押されているのだ。
殺さないと保証できる訳では無い。だが、すぐに終わらせはしない。じっくり遊ぶつもりだ。
「貴様達!何故エビルに協力する!?」
「エビル……?シンヤのことか……」
再びペガスに乗り、ペガスの上で戦闘を続けるブレード。相手はシグナム。人間と戦うのはこれが始めてだ。
それ故、力の加減が難しい。人の心を持ったDボゥイが、故意に人を殺そうとすることはまず無い。
例え故意では無かったとしても、誰も殺したくは無い。
「貴様に話す事では無い!」
『シュランゲフォルム』
シグナムのレヴァンティンは、剣本体がいくつにも分割。
ブレードの周囲を取り巻くように展開したレヴァンティンの刃は、締め付けるような形でブレードを襲撃する。
「クッ……ペガァスッ!!」
『ラーサ!』
刃が当たる前に、ペガスに命令を下す。すると、ペガスはすぐに変形を開始。ブレードも一緒に、全身がスリムな形態へと変形。
「クラァッシュッ!イントゥルーーーードッ!!」
「なッ!?」
驚くシグナム。レヴァンティンの刃が直撃する前に、ブレードはペガスごとエメラルド色の光へと変わったのだ。
凄まじい速度で天へと昇った光は、一気にシグナムに向けて急降下。
ブレードの技の一つ……『クラッシュイントルード』だ。
シグナムはなんとかそれを回避。それでも凄まじい速度で四方八方から飛んでくるブレードには、流石のシグナムも苦戦していた。
「そこかッ……!」
だがシグナムもいつまでも負けている訳にはいかない。次第にブレードの軌道が読めて来たシグナムは、レヴァンティンに炎を纏わせ、それを振り抜いた!
ガキィン!と、鋭い音を立てて、命中するレヴァンティン。だが、命中したのはブレード本人では無かった。
シグナムのレヴァンティンと激突しているのは、ブレードのテックランサーだ。
ブレードもまたシグナムの動きを見切り、攻撃をテックランサーに切り替えたのだ。
「フッ……なかなかやるな、騎士ブレード……!」
「お前こそ……!」
お互いの剣を激突させながら、二人は相手の顔をよく見た。シグナムの目に写るのは、見慣れた顔だ。
「(シンヤ……?いや……双子だったな……)」
ブレードの仮面の中に見える顔は、まさしくシンヤの物だ。左目に大きな傷があることを除けば、本当によく似ていた。
138:リリカルスクライド//G.U. ◆etxgK549B2
07/11/14 00:43:53 dYl3nxle
支援~そしてお休みなさいZzz
139:宇宙の騎士リリカルなのはBLADE ◆gFOqjEuBs6
07/11/14 00:50:38 SSibt7g8
一方のなのはも、ヴィータと戦闘中だ。
なのはの新たな力に、ヴィータは押されていた。障壁も破壊され、攻撃もほぼ通じない。ヴィータも、少し焦りを感じ始めていた。
まさかこの時、戦闘に集中し過ぎている間にクロノ・ユーノの二人に、近くを嗅ぎ回られている等と、思いも寄らなかっただろう。
そんな時、状況をあまり良くないと考えたザフィーラは、結界の外のシャマルと念話で連絡を取っていた。
「(シグナムやシンヤが負けるとは思わんが……ここは引いた方がいいな。シャマル……)」
「(なんとかしたいけど、局員が外から結界を維持してるの。シグナムのファルケンや、ヴィータのギガント並の威力が出せれば……)」
「(二人共、今は手が離せないが……一つだけ方法がある。それに賭けるしか無いな)」
「(ザフィーラ、まさか貴方……シンヤ君に……?)」
シャマルは、思い当たる唯一の方法を口にした。シンヤならば、いくらでもボルテッカを放つ程度の隙なら作れるだろう。
だが、こんな密室空間でボルテッカを使えば……
「シンヤ……!」
すぐにアルフから離れたザフィーラは、エビルの近くに飛び上がる。背中を合わせるように隣接したザフィーラは、エビルに囁いた。
「シンヤ……一度撤退する。ボルテッカを使えるか?」
「ボルテッカだって……?別に構わないが……もう帰るのかい?」
「状況はあまり有利では無い。あの白いテッカマンとは、いずれまた会えるだろう……。今は退くぞ」
「仕方ない……」
次の瞬間、エビルは地面へと急降下し、着地。PSYボルテッカの発射体勢へと移行する。
フェイトはエビルを追いかけようとするも、ザフィーラに道を阻まれてしまい、それを断念。
「お前達の相手は俺が引き受ける。シンヤの邪魔はさせん……!」
「エビル……!まさかボルテッカを使うつもりか!?」
「何……?」
一度空中で静止し、エビルへと視線を送るブレード。シグナムも釣られてエビルを見る。
「こんな所でボルテッカを使えば……!」
「よそ見をするなァ!!」
「チッ……!」
正面から突撃してきたシグナム。ブレードはレヴァンティンをテックランサーで受け止めながら、シグナムを睨んだ。
「聞け、女!こんな場所でボルテッカを使えば、貴様達もただでは済まないぞ!」
「私の名前はシグナムだ!貴様も騎士ならば、己の戦いに集中しろ!!」
レヴァンティンの刃は燃え盛る炎を纏い、ブレードを弾き飛ばす。
シグナムはシンヤを信頼している。そして、ザフィーラやヴィータ……それから、自分自身の力もだ。
フェルミオンという物質を知らないシグナムには、まさかボルテッカがそれ程の威力を誇るとは思っていないのだ。
距離を取ったブレードは、シグナムを睨み付けた。もはや躊躇っている余裕は無い。シグナムには悪いが、少しだけ本気を出させて貰う。
「騎士だと!ふざけるな……!
俺は強くなんてなりたく無かった!こんな力、欲しくなかった!!」
「何ッ!?」
刹那、ブレードはシグナムのレンジ内に入っていた。
140:宇宙の騎士リリカルなのはBLADE ◆gFOqjEuBs6
07/11/14 01:00:47 SSibt7g8
「だが奴ら……悪魔はそれさえ許しはしなかった!」
「な……バカな……!?」
既に、ブレードはシグナムの視界から消えていた。
シグナムの体に走る鋭い痛み。そして、正面から大きく裂けた騎士甲冑。
裂けた場所からは血が流れていた。そんな致命傷に至る程の傷では無いのは、不幸中の幸いだ。
「バカな……私は防いだはずだ……」
シグナムは、ただ呆然とそこに浮かんでいた。信じられなかったのだ。まさか、こうも簡単にあしらわれるとは、思いも寄らなかったのだ。
一方のエビルは、既に胸のボルテッカ発射口にフェルミオンをチャージ完了していた。あとは、これを空に向かって放つだけだ。
「PSYボル……」
「エビルゥーーーーー!!」
「……ッ!?」
エビルがPSYボルテッカを放とうとした刹那、『ドガァァァン!』という凄まじい音と共に、地面に大きな穴が開いていた。
中にいるのは、赤と白、二人のテッカマン。ブレードとエビルだ。
ブレードがエビルの首根っこを掴み、地面にたたき付けたのだ。
「クッ……兄さん……!」
「たしかに……俺の力は悪魔によって与えられた物だ……。だが、俺は悪魔では無い!」
「クッ……フフフ……いい加減受け入れなよ兄さん!僕も兄さんも……ラダムなんだよぉッ!!」
今度はエビルがブレードの首を掴み、両肩のスラスターを噴射。一気に上空まで飛び上がる。
「俺は……人間だッ!!……貴様だけはこの手で!!」
「それが優しさのつもりかい、タカヤ兄さぁんッ!!」
上空で何度もぶつかりながら、お互いの気持ちをぶつけ合う二人。もはや超音速の戦いとなっており、他のメンバーでは入れない空間が出来上がっている。
「黙れッ!お前はラダムだ!シンヤでは無い……!!」
「(ザフィーラ!)」
「(シャマルか……どうした!?)」
再び、ザフィーラにシャマルから通信が入る。
「(ボルテッカを使っては駄目!)」
「(何だと……?)」
「(ボルテッカのフェルミオン粒子をこんな密室空間で爆発させれば、間違い無く結界の中は全て吹き飛んでしまうわ!)」
「(……ならば、どうすればいい……?このままでは……)」
「(……アレを使うしか……ッ!?)」
言いかけたシャマルの言葉が止まった。背後に感じる何者かの気配。明らかに味方の物では無い。
「捜索指定ロストロギアの所持……使用の疑いで、貴方を逮捕します」
シャマルに、背後からデバイス……S2Uを突き付けているのは、クロノだ。
ようやく見付けた闇の書の騎士。ここで取り逃がす訳には行かない。
「抵抗しなければ、弁護の機会が君にはある。同意するなら、武装を解除して……」
だが、その常套句を言い終えることは無かった。
「ハァッ!」
「うっ……!?」
何者かの介入によりクロノ、の体は向かいのビルの屋上まで吹っ飛んだ。蹴られた腹を押さえながら、見上げるクロノ。
そこにいるのは、仮面の男。
141:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/14 01:02:34 TehQuT7C
支援
142:宇宙の騎士リリカルなのはBLADE ◆gFOqjEuBs6
07/11/14 01:05:01 SSibt7g8
シャマルの横に佇む男は、シャマルも知らない人物だ。誰かは解らないが、まだ味方かどうかは解らない。
「貴方は……?」
「闇の書の力を使って、結界を破壊しろ。」
「でも、あれは……」
「使用して減ったページはまた増やせばいい。ここで仲間がやられるよりはマシだろう」
「…………!?」
その言葉に、シャマルは決心した。
「(……皆、今から結界破壊の砲撃を撃つわ!上手くかわして、撤退を!)」
結界内の、ヴォルケン一同に聞こえる声。それを聞いた一同は、シャマルが闇の書の力を使うのだろうと、すぐに感づいた。
「闇の書よ、守護者シャマルが命じます。眼下の敵を打ち砕く力を、今、ここに。」
シャマルが唱えると同時に、闇の書から紫の光が放出される。
「「これは……!?」」
結界内のエビルとブレードは、何かの気配を感じた。
「これは……まさか……」
だが、それは信じられない事だ。ブレードとエビルは動きを止め、暗雲立ち込める空を見上げた。
「撃って、破壊の雷!!」
『Vol Tekka』
シャマルの詠唱により、闇の書はその術名を確かに発声した。
空に巨大な球体が現れ、それは赤い稲妻を放出……いや、吸収し始める。
そして、次の瞬間には、それは……闇の書の『ボルテッカ』は結界に向けて発射されていた。
凄まじい衝撃。一瞬で、結界全体にヒビが入る。このままでは、あと10秒と持たないだろう。
「エビル……!これは一体、どういう事だ!?なぜ奴らにボルテッカが使える!?」
「クッ……バカな!俺と兄さん以外にも……ボルテッカが使えるというのかッ!?」
どうやら驚いているのはブレードだけでは無いらしい。エビルも、ブレード同様に驚いている様子だ。
ブレードも、エビルも、今にも破壊されそうな結界内から、フェルミオンの輝きを見詰めていた。
同時に、ヴィータもなのはに伝える事があるらしい。
「私はヴォルケンリッター鉄槌の騎士、ヴィータ。アンタの名は?」
「ヴィータちゃん……私は高町なのは」
「高町なぬっ……ええい、言いにくい!!」
「逆ギレ!?」
意外な所でキレられたなのは。どちらかと言うと逆ギレしたいのはこっちだ。
「何はともあれ、勝負は預けたからな!」
そう言い、ヴィータは立ち去って行った。
「仲間を守ってやれ!直撃を受ければ、危険だ!」
「え……あ、ああ!」
去り際にそう、アルフに伝えたザフィーラ。
アルフはすぐに、スフィアプロテクションと、サークルプロテクションの発動準備に入る。
スフィアプロテクションは一人一人を守り、サークルプロテクションは一同を纏めて守る。
そして次の瞬間、ついに結界は崩壊。収束されたフェルミオンは、光り輝きながら、周囲のすべてを巻き込んだ。
143:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/14 01:07:39 FpTF76vO
夜天のボルテッカ支援
144:宇宙の騎士リリカルなのはBLADE ◆gFOqjEuBs6
07/11/14 01:14:41 SSibt7g8
凄まじい光り。アースラのモニターも、フェルミオンの予想以上の攻撃力に、全ての機能を一時停止した。
しばらくたって、光が晴れた時。そこにいるのは、アルフが守ったなのは、フェイト……それから、エビルとブレードのみとなっていた。
なんとか回復したアースラのモニターにも、彼らの姿が写される。
「クッ……まだだ!俺達にはまだ決着は着いていない!まだ戦えるぞ、ブレードぉッ!!!」
「望む所だ!俺は貴様を……この手で討つ!!」
「黙れブレードッ!またPSYボルテッカの餌食にしてくれるッ!!!」
上空で100mほど距離を取った二人。エビルは、胸の発射口からフェルミオンを吸収し始める。
「--はい、わかりました!」
一方のなのはとフェイトは、アースラからリンディの指示を受けていた。内容は簡単だ。
今、リンディから聞いた話をDボゥイに伝える。それだけでいい。
「Dボゥイ!ペガスのグリップを握って!!」
「管理局の皆が用意してくれた、新たな力だよ!!」
二人に言われたブレードは、力強く「わかった!」と返し、そのままペガスと共に空へと駆け上がった。
「PSYボルテッカァァァーーーーーーーーッッ!!!」
発射されるPSYボルテッカ。PSYボルテッカの赤い光は、逃げるペガスを追い掛ける。
「今よ!ペガス!!」
アースラから、飛び続けるブレードとペガスをモニター越しに見ていたリンディは、そう叫んだ。
「ペガス!ハイコートボルテッカ・セットアップ!!」
『ラーサ!』
ブレードの声に呼応し、飛びながら変型するペガス。ブレードは両腕でペガスのグリップを握り、ボルテッカの発射体勢に入る。
「ペガスに装備されたフェルミオン砲と、ブレードのボルテッカの合体技……!流石にこれは吸収できないはずだよ!!」
自信満々に言うエイミィ。もはやアースラの一同の頭から、ブレードの敗北という発想は無くなっていた。
ブレードが吸収するフェルミオンは、ペガスにより増幅され、眩ゆい光がブレードを包む。
「……エビル!お前が失った心の力が俺を蘇らせた!そして、俺の新たな力が貴様を討つ!!」
ブレードは、エビルに向かってそう叫んだ。
「ハイコートォォッ!!ヴォルッ!テッ!カァァァーーーーーーーーーーーーーッッ!!!」
凄まじい光を集めながら、ブレードが放ったエメラルド色の光はエビルに向かって飛んでいく。
その緑の光は、エビルが放ったPSYボルテッカの赤い光を全て飲み込み、圧倒的な力の差を見せ付ける!
「な……何ッ!?」
その新たなボルテッカには流石のエビルも驚愕していた。
そして。ブレードが放ったハイコートボルテッカの光は、凄まじい衝撃を走らせながら、エビルの体をを飲み込んだ!
「ぬぅおおおおおおおおおおおおおおおッ!!?」
光に飲み込まれながら、エビルは初めて、苦しさに悲鳴をあげた。全身を焼かれるような痛みに、エビルの装甲は消滅していく。
145:宇宙の騎士リリカルなのはBLADE ◆gFOqjEuBs6
07/11/14 01:22:10 SSibt7g8
「やったぁ!PSYボルテッカを破ったよ!」
「うん!やったね、Dボゥイ!」
少し離れた場所で見ていたなのはとフェイトも、素直に感嘆と、喜びの表情を見せる。
だが、それでもまだエビルを倒すまでには至らなかった。
光と爆煙が納まる。そこにいるのは、ボロボロになりながらも、ブレードを睨み付けるエビルだ。
「おのれ……ブレードッ!よくもっ……よくもぉっ!!!」
「エビル……」
もはや先程までの落ち着きは失われており、エビルは怒りに声を震わせている。
「……ブレードォッ!この仮は必ず返す!その首は、預けておくぞ、ブレードォッ!!」
こうして、言うだけ言ったエビルは、この場所から姿を消していた。
投下終了です。
久々の更新ですが、当初考えていたストーリーを大幅に書き換えることになりました。
私はランスはかませだからこそ輝くと思ってます。
146:なの魂の人
07/11/14 01:36:22 1HKpkdLg
GJ
いやはや、自分もこれくらい戦闘描写をちゃんと書ける様になりたいもんです
さて、こちらも第四話が一応書きあがりましたので、投下させて頂きたいと思います
147:なの魂
07/11/14 01:39:32 1HKpkdLg
満月の夜。
月明かりに照らし出されたビルの屋上に彼女―フェイト・テスタロッサは居た。
「……ようやく一つ回収。きっと、残りもこの付近にある」
漆黒のバリアジャケットに身を包んだ彼女は、愛機バルディッシュを見つめ、呟く。
「古代遺産ロストロギア……。形態は蒼い宝石、一般呼称はジュエルシード」
(それにしても……随分厄介な世界に来ちゃったね)
そう念話を飛ばしてくるのは、彼女の使い魔アルフ。
しかし、その姿は見えない。
どこかで別行動を取っているようだ。
(第97管理外世界……管理局にはいわくつきの"魔窟"か)
憂鬱そうな声が聞こえてくる。
無理もない。
世間とはほとんど没交渉だった彼女達も、あの事件のことは知っているのだから。
時空管理局。
約150年前に成立し、次元世界から質量兵器の根絶とロストロギアの規制を働きかけてきた組織。
また、次元世界における司法機関の機能をも持つ組織だ。
8年程前、そこで事件が起きた。
全次元世界から質量兵器を排除すべし―行き過ぎた正義を掲げた、一部の過激派が管理外世界への武力干渉を開始したのだ。
時空管理局本局はこの事件を最重要懸案とし、鎮圧部隊を編成。対処に当たった。
……が、如何せん対応が遅すぎた。
過激派の中でも最も強大な部隊が、現在の第97管理外世界―地球へと到達してしまったのだ。
そして―悪い時には、悪いことが重なるものである。
間の悪いことに、その頃地球は未知の世界―魔法と質量兵器を有する、管理局から見れば極めて危険度の高い世界から侵攻を受けていたのだ。
そんなところに出自不明かつ、極めて高レベルな技術を有した大部隊が突然現れれば……どうなるかは、想像がつく。
未知の世界はその大部隊と、遅れてやって来た本局の鎮圧部隊を敵性と判断。先制攻撃を開始した。
前方からは謎の勢力の攻撃。後方からは本局部隊の追撃。
通常では有り得ないこの状況に、過激派の将校達は正気を失っていた。
あろうことか、地球侵攻を継続したのだ。
この行動に驚いたのは、他でもない時空管理局本局だ。
このままでは魔法技術の流出どころか、時空管理局という組織そのものの本質を疑われてしまう。
本局部隊は『過激派部隊の鎮圧』という名目の元、武力干渉をせざるを得なくなり……四つ巴の戦いが始まった。
結果、地球は未知の世界に制圧され、過激派は完全に壊滅。本局の鎮圧部隊もその戦力の3分の2を失い、
地球と未知の世界―現在は第107管理外世界と呼ばれている―と、時空管理局との間に大きなしこりを残してしまった。
―日本では"攘夷戦争"、管理局では"一年戦争"と呼ばれる事件だ。