07/11/09 01:55:18 182ASbsJ
「わかった、わかった。でも、これだけは聞いてくれ」
言ってやる。
「確かに皆の言うことも最もだ。でも、これは皆が生きて帰る為の、最善の手段だと思う」
ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアの名に於いて!
「やって欲しいことはこれだけだ。
『エリア中心部に行き、他の参加者に接触し、使えそうならば我々の仲間に誘う。我々に害を為すようなら排除する』
それだけだ。頼む。協力してくれ」
そして、ギアスの力が、奴等の脳内を駆け巡る。
「いや、そんな街中とか危ないって―「ああ、わかった」「了解した」「ええよ」―ってええ!?」
予想通り、機械猫にはギアスは効かなかったようだ。
だが、残りの2人と1匹には狙い通りの効果が出たようだ。
それでいい。十分だ。
こいつらが他の参加者達の注目を集めておけば、こちらも動きが取りやすい。
これで、最初に爆殺された様な強力な奴と相打ちにでもなってくれればしめたものだ。
手駒の戦力は未知数ではあるが……精々、上手く働いてくれることを期待しよう。
「よかったですね、ゼロ。彼らも我々に賛同してくれたようです」
「え、ええ……?」
この偽ゼロの顔は分からないが、奴の呆然とする表情だけは読み取れる。
嵌められたという事実を、そろそろ理解しだしたころだろうか。
少々強引な手ではあったが、これでひとまずは完了だ。
もう、始まってしまった。
これで、奴ももう逃げることは出来ない。
こうして『ゼロの命令で』動き出した人間が居る以上、この偽ゼロ如きでは何も出来はしないだろう。
歯車は回りだしたのだ。
そして、たとえその形が歪でも、一度回りだした歯車は、そう易々と止まりはしない。
全てを巻き込み、擂り潰すまで……