アニメキャラ・バトルロワイアル2nd 作品投下スレ8at ANICHARA
アニメキャラ・バトルロワイアル2nd 作品投下スレ8 - 暇つぶし2ch2:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/09 01:05:21 cOBqeweg
(注意)

現在、したらば掲示板が2ch側の意見を無視して勝手な行動を繰り返しているということで
このレスを除く>>1-8の上記テンプレは2ch側の判断で無効にさせていただいております。
(過去スレ/削除議論板参照)

※ したらばで、彼らの行動に反対する意見を書き込んだ場合は
   すべてC・もしくはGとみなされて無条件でアクセス禁止になります。
   (「李下に冠を正さず」の法則=「疑わしきは皆殺し」の原則」)

   しがたって、彼らの行動に対する反対意見は
   したらばに書き込まないでください。すべてこちらで引き受けます。
   ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

※ したらばに参加する人間がこちら側で開催するロワ等に参加したい場合

   問題はありませんが、ひとつだけ
   したらば掲示板のバトルロワイアル運営をおこなっている人間は、
   バトルロワイアルを専門におこなっている業者みたいなものです。
   実際、こことほぼ同様の内容のバトル・ロワイアルを他の板でも行っている模様です。
 
   つまり、ここの>>1で書かれている掲示板でアク禁された場合は、
   別企画の掲示板でも無条件で同時アク禁になることがあります
   ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

   したらば企画に参加したい場合は、プロキシの利用をお勧めします。
   ホストをさらす行為も危険ですので、したらばに参加する気があるのならおやめください。
   このスレでは責任もてません。


3:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/09 01:06:24 cOBqeweg
・参加者リスト・(作中での基本支給品の『名簿』には作品別でなく50音順に記載されています)

5/7【魔法少女リリカルなのはStrikerS】
○スバル・ナカジマ/○ティアナ・ランスター/●エリオ・モンディアル/●キャロ・ル・ルシエ/○八神はやて/○シャマル/○クアットロ
5/6【BACCANO バッカーノ!】
○アイザック・ディアン/○ミリア・ハーヴァント/●ジャグジー・スプロット/○ラッド・ルッソ/○チェスワフ・メイエル/○クレア・スタンフィールド
5/6【Fate/stay night】
○衛宮士郎/○イリヤスフィール・フォン・アインツベルン/○ランサー/●間桐慎二/○ギルガメッシュ/○言峰綺礼
4/6【コードギアス 反逆のルルーシュ】
○ルルーシュ・ランペルージ/●枢木スザク/○カレン・シュタットフェルト/●ジェレミア・ゴットバルト/○ロイド・アスプルンド/○マオ
5/6【鋼の錬金術師】
●エドワード・エルリック/○アルフォンス・エルリック/○ロイ・マスタング/○リザ・ホークアイ/○スカー(傷の男)/○マース・ヒューズ
3/5【天元突破グレンラガン】
●シモン/○カミナ/●ヨーコ/○ニア/○ヴィラル
4/4【カウボーイビバップ】
○スパイク・スピーゲル/○ジェット・ブラック/○エドワード・ウォン・ハウ・ペペル・チブルスキー4世/○ヴィシャス
3/4【らき☆すた】
○泉こなた/○柊かがみ/●柊つかさ/○小早川ゆたか
3/4【機動武闘伝Gガンダム】
○ドモン・カッシュ/○東方不敗/●シュバルツ・ブルーダー/○アレンビー・ビアズリー
4/4【金田一少年の事件簿】
○金田一一/○剣持勇/○明智健悟/○高遠遙一
4/4【金色のガッシュベル!!】
○ガッシュ・ベル/○高嶺清麿/○パルコ・フォルゴレ/○ビクトリーム
3/4【天空の城ラピュタ】
○パズー/○リュシータ・トエル・ウル・ラピュタ/●ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ/○ドーラ
3/4【舞-HiME】
○鴇羽舞衣/●玖我なつき/○藤乃静留/○結城奈緒
2/3【R.O.D(シリーズ)】
●アニタ・キング/○読子・リードマン/○菫川ねねね
2/3【サイボーグクロちゃん】
●クロ/○ミー/○マタタビ
3/3【さよなら絶望先生】
○糸色望/○風浦可符香/○木津千里
2/3【ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日-】
○神行太保・戴宗/○衝撃のアルベルト/●素晴らしきヒィッツカラルド
2/2【トライガン】
○ヴァッシュ・ザ・スタンピード/○ニコラス・D・ウルフウッド
2/2【宇宙の騎士テッカマンブレード】
○Dボゥイ/○相羽シンヤ
2/2【王ドロボウJING】
○ジン/○キール
【残り68名】



4:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/09 01:07:54 cOBqeweg
【基本ルール】
 全員で殺し合いをしてもらい、最後まで生き残った一人が優勝者となる。
 優勝者のみ元の世界に帰ることができる。
 また、優勝の特典として「巨万の富」「不老不死」「死者の蘇生」などのありとあらゆる願いを叶えられるという話だが……?
 ゲームに参加するプレイヤー間でのやりとりに反則はない。
 ゲーム開始時、プレイヤーはスタート地点からテレポートさせられMAP上にバラバラに配置される。
 プレイヤー全員が死亡した場合、ゲームオーバー(勝者なし)となる。

【スタート時の持ち物】
 プレイヤーがあらかじめ所有していた武器、装備品、所持品は全て没収。
 ただし、義手など体と一体化している武器、装置はその限りではない。
 また、衣服とポケットに入るくらいの雑貨(武器は除く)は持ち込みを許される。
 ゲーム開始直前にプレイヤーは開催側から以下の物を支給され、「デイパック」にまとめられている。
 「地図」「コンパス」「筆記用具」「水と食料」「名簿」「時計」「ランタン」「ランダムアイテム」
 「デイパック」→他の荷物を運ぶための小さいリュック。主催者の手によってか何らかの細工が施されており、明らかに容量オーバーな物でも入るようになっている。四●元ディパック。
 「地図」 → MAPと、禁止エリアを判別するための境界線と座標が記されている。【舞台】に挙げられているのと同じ物。
 「コンパス」 → 安っぽい普通のコンパス。東西南北がわかる。
 「筆記用具」 → 普通の鉛筆と紙。
 「水と食料」 → 通常の成人男性で二日分。肝心の食料の内容は…書き手さんによってのお楽しみ。SS間で多少のブレが出ても構わないかと。
 「名簿」→全ての参加キャラの名前のみが羅列されている。ちなみにアイウエオ順で掲載。
 「時計」 → 普通の時計。時刻がわかる。開催者側が指定する時刻はこの時計で確認する。
 「ランタン」 → 暗闇を照らすことができる。
 「ランダムアイテム」 → 何かのアイテムが1~3個入っている。内容はランダム。

【禁止エリアについて】
放送から1時間後、3時間後、5時間に1エリアずつ禁止エリアとなる。
禁止エリアはゲーム終了まで解除されない。

【放送について】
0:00、6:00、12:00、18:00
以上の時間に運営者が禁止エリアと死亡者、残り人数の発表を行う。
基本的にはスピーカーからの音声で伝達を行う。

【舞台】
URLリンク(blogimg.goo.ne.jp)

【作中での時間表記】(0時スタート)
 深夜:0~2
 黎明:2~4
 早朝:4~6
 朝:6~8
 午前:8~10
 昼:10~12
 日中:12~14
 午後:14~16
 夕方:16~18
 夜:18~20
 夜中:20~22
 真夜中:22~24

5:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/09 01:08:38 pbqnXkPF
  _
  \ヽ, ,、
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    `L,,_
    |ヽ、)                ,、
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   /                     r''ヽ、.|
  /        ,.. -─- .、    `ー-ヽ|ヮ
 .|      , ‐'´   __     `ヽ、  `|
  |    / , ‐'"´       ``''‐、  \  |
  |   / /             \ ヽ |
  ヽ,  y'   /` ‐ 、    ,.. -'ヘ   ヽ. }ノ
   ヽ,'     /   /`,ゝ' ´     ヽ   Y.
.    i    ,'     { {        ヽ   `、
    l    ,イ─- 、.._ ヽ ,, _,.. -─:}   !
.    |  r‐i| ー=ェェ:ゝ ,.∠ィェェ=ー' |r 、.  l
   |  {ト」l|.      : | "    ``: |!トリ  |
.  │  ヽ、|      ;.」_      |'ソ    !
.  │     ヽ     r─ッ    /ノ    |
    |      lヽ    ̄ ̄     / イ    │
.    !    丶ヾヽ    ~   , ' ノ │   !
    ト.    ミ.ゝ ヽ.____./  /  l   /
    ヽ  ヽ           イ ,' / , '       ┼ヽ  -|r‐、. レ |
     \.             ノレ'/         d⌒) ./| _ノ  __ノ

6:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/09 01:09:30 cOBqeweg
【書き手の注意点】
・トリップ必須。荒らしや騙り等により起こる混乱等を防ぐため、捨て鳥で良いので付け、>>1の予約スレにトリップ付きで書き込んだ後投下をお願いします
・無理して体を壊さない。
・残酷表現及び性的描写に関しては原則的に作者の裁量に委ねる。
但し後者については行為中の詳細な描写は禁止とする。
・完結に向けて決してあきらめない

書き手の心得その1(心構え)
・この物語はリレー小説です。 みんなでひとつの物語をつくっている、ということを意識しましょう。一人で先走らないように。
・知らないキャラを書くときは、綿密な下調べをしてください。
 二次創作で口調や言動に違和感を感じるのは致命的です。
・みんなの迷惑にならないように、連投規制にひっかかりそうであればしたらばの仮投下スレにうpしてください。
・自信がなかったら先に仮投下スレにうpしてもかまいません。 爆弾でも本スレにうpされた時より楽です。
・本スレにUPされてない仮投下スレや没スレの作品は、続きを書かないようにしてください。
・本スレにUPされた作品は、原則的に修正は禁止です。うpする前に推敲してください。
   ただしちょっとした誤字などはwikiに収録されてからの修正が認められています。
   その際はかならずしたらばの修正報告スレに修正点を書き込みましょう。
・巧い文章はではなく、キャラへの愛情と物語への情熱をもって、自分のもてる力すべてをふり絞って書け!
・叩かれても泣かない。
・来るのが辛いだろうけど、ものいいがついたらできる限り顔を出す事。
 作品を撤回するときは自分でトリップをつけて本スレに書き込み、作品をNGにしましょう。

書き手の心得その2(実際に書いてみる)
・…を使うのが基本です。・・・や...はお勧めしません。また、リズムを崩すので多用は禁物。
・適切なところに句読点をうちましょう。特に文末は油断しているとつけわすれが多いです。
 ただし、かぎかっこ「 」の文末にはつけなくてよいようです。
・適切なところで改行をしましょう。
 改行のしすぎは文のリズムを崩しますが、ないと読みづらかったり、煩雑な印象を与えます。
・かぎかっこ「 」などの間は、二行目、三行目など、冒頭にスペースをあけてください。
・人物背景はできるだけ把握しておく事。
・過去ログ、マップはできるだけよんでおくこと。
 特に自分の書くキャラの位置、周辺の情報は絶対にチェックしてください。
・一人称と三人称は区別してください。
・ご都合主義にならないよう配慮してください。露骨にやられると萎えます。
・「なぜ、どうしてこうなったのか」をはっきりとさせましょう。
・状況はきちんと描写することが大切です。また、会話の連続は控えたほうが吉。
 ひとつの基準として、内容の多い会話は3つ以上連続させないなど。
・フラグは大事にする事。キャラの持ち味を殺さないように。ベタすぎる展開は避けてください。
・ライトノベルのような萌え要素などは両刃の剣。
・位置は誰にでもわかるよう、明確に書きましょう。

書き手の心得3(一歩踏み込んでみる)
・経過時間はできるだけ『多め』に見ておきましょう。
 自分では駆け足すれば間に合うと思っても、他の人が納得してくれるとは限りません。
 また、ギリギリ進行が何度も続くと、辻褄合わせが大変になってしまいます。
・キャラクターの回復スピードを早めすぎないようにしましょう。
・戦闘以外で、出番が多いキャラを何度も動かすのは、できるだけ控えましょう。
 あまり同じキャラばかり動き続けていると、読み手もお腹いっぱいな気分になってきます。
 それに出番の少ないキャラ達が、あなたの愛の手を待っています。
・キャラの現在地や時間軸、凍結中のパートなど、雑談スレには色々な情報があります。
 本スレだけでなく雑談スレにも目を通してね。
・『展開のための展開』はNG
 キャラクターはチェスの駒ではありません、各々の思考や移動経路などをしっかりと考えてあげてください。
・書きあがったら、投下前に一度しっかり見直してみましょう。
 誤字脱字をぐっと減らせるし、話の問題点や矛盾点を見つけることができます。
 一時間以上(理想は半日以上)間を空けてから見返すと一層効果的。
 紙に印刷するなど、媒体を変えるのも有効。
 携帯からPCに変えるだけでも違います。


7:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/09 01:11:25 cOBqeweg
【読み手の心得】
・好きなキャラがピンチになっても騒がない、愚痴らない。
・好きなキャラが死んでも泣かない、絡まない。
・荒らしは透明あぼーん推奨。
・批判意見に対する過度な擁護は、事態を泥沼化させる元です。
 同じ意見に基づいた擁護レスを見つけたら、書き込むのを止めましょう。
・擁護レスに対する噛み付きは、事態を泥沼化させる元です。
 修正要望を満たしていない場合、自分の意見を押し通そうとするのは止めましょう。
・嫌な気分になったら、「ベリーメロン~私の心を掴んだ良いメロン~」を見るなどして気を紛らわせましょう。「ブルァァァァ!!ブルァァァァ!!ベリーメロン!!」(ベリーメロン!!)
・「空気嫁」は、言っている本人が一番空気を読めていない諸刃の剣。玄人でもお勧めしません。
・「フラグ潰し」はNGワード。2chのリレー小説に完璧なクオリティなんてものは存在しません。
 やり場のない気持ちや怒りをぶつける前に、TVを付けてラジオ体操でもしてみましょう。
 冷たい牛乳を飲んでカルシウムを摂取したり、一旦眠ったりするのも効果的です。
・感想は書き手の心の糧です。指摘は書き手の腕の研ぎ石です。
 丁寧な感想や鋭い指摘は、書き手のモチベーションを上げ、引いては作品の質の向上に繋がります。
・ロワスレの繁栄や良作を望むなら、書き手のモチベーションを下げるような行動は極力慎みましょう。

【議論の時の心得】
・このスレでは基本的に作品投下のみを行ってください。 作品についての感想、雑談、議論は基本的にしたらばへ。
・作品の指摘をする場合は相手を煽らないで冷静に気になったところを述べましょう。
・ただし、キャラが被ったりした場合のフォロー&指摘はしてやって下さい。
・議論が紛糾すると、新作や感想があっても投下しづらくなってしまいます。
 意見が纏まらずに議論が長引くようならば、したらばにスレを立ててそちらで話し合って下さい。
・『問題意識の暴走の先にあるものは、自分と相容れない意見を「悪」と決め付け、
  強制的に排除しようとする「狂気」です。気をつけましょう』
・これはリレー小説です、一人で話を進める事だけは止めましょう。

【禁止事項】
・一度死亡が確定したキャラの復活
・大勢の参加者の動きを制限し過ぎる行動を取らせる
 程度によっては議論スレで審議の対象。
・時間軸を遡った話の投下
 例えば話と話の間にキャラの位置等の状態が突然変わっている。
 この矛盾を解決する為に、他人に辻褄合わせとして空白時間の描写を依頼するのは禁止。
 こうした時間軸等の矛盾が発生しないよう初めから注意する。
・話の丸投げ
 後から修正する事を念頭に置き、はじめから適当な話の骨子だけを投下する事等。
 特別な事情があった場合を除き、悪質な場合は審議の後破棄。

8:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/09 01:14:03 cOBqeweg
【NGについて】
・修正(NG)要望は、名前欄か一行目にはっきりとその旨を記述してください。
・NG協議・議論は全てしたらばで行う。2chスレでは基本的に議論行わないでください。
・協議となった場面は協議が終わるまで凍結とする。凍結中はその場面を進行させることはできない。
・どんなに長引いても48時間以内に結論を出す。
『投稿した話を取り消す場合は、派生する話が発生する前に』

NG協議の対象となる基準
1.ストーリーの体をなしていない文章。(あまりにも酷い駄文等)
2.原作設定からみて明らかに有り得ない展開で、それがストーリーに大きく影響を与えてしまっている場合。
3.前のストーリーとの間で重大な矛盾が生じてしまっている場合(死んだキャラが普通に登場している等)
4.イベントルールに違反してしまっている場合。
5.荒し目的の投稿。
6.時間の進み方が異常。
7.雑談スレで決められた事柄に違反している(凍結中パートを勝手に動かす等)
8.その他、イベントのバランスを崩してしまう可能性のある内容。

上記の基準を満たしていない訴えは門前払いとします。
例.「このキャラがここで死ぬのは理不尽だ」「この後の展開を俺なりに考えていたのに」など
  ストーリーに関係ない細かい部分の揚げ足取りも×

・批判も意見の一つです。臆せずに言いましょう。
 ただし、上記の修正要望要件を満たしていない場合は
 修正してほしいと主張しても、実際に修正される可能性は0だと思って下さい。
・書き手が批判意見を元に、自主的に修正する事は自由です。

【予約に関してのルール】(基本的にアニロワ1stと同様です)

・したらばの予約スレにてトリップ付で予約を行う
・初トリップでの作品の投下の場合は予約必須
・予約期間は基本的に三日。ですが、フラグ管理等が複雑化してくる中盤以降は五日程度に延びる予定です。

・予約時間延長を申請する場合はその旨を雑談スレで報告
・申請する権利を持つのは「過去に3作以上の作品が”採用された”」書き手

【主催者や能力制限、支給禁止アイテムなどについて】
まとめwikiを参照のこと
URLリンク(www40.atwiki.jp)


9:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/09 01:15:27 cOBqeweg
現在、この企画には二名の粘着荒らしが確認されています。(通称・CとG)
その内の一人、Cの詳しい来歴などは以下を参照の事。

2chパロロワ事典@Wiki‐キャプテン
URLリンク(www11.atwiki.jp)

また、単発IDで「ふーん」「あっそう」「つまらない」「どうでもいい」などの1行煽りレスや、
他スレや外部の毒吐き掲示板からのコピペを延々と繰り返す粘着荒らしがGと呼ばれています。
これらの人物には構うだけ無駄ですので、レスなどはせずにスルーしておきましょう。


・荒らしが出たら?                 → スルーしましょう
・C・G本人や、C・Gっぽい人、を見かけたら?     → スルーしましょう
・どうしてもそいつらにレスしたくなったら?     → 毒吐き若しくはC・G観測所に書き込みましょう
・吊られるやつは荒らしと同レベル。スルーしましょう
・吊られる奴を叩くのも吊られた奴と同レベル、スルーしましょう。
・荒らしレス~吊られレス、その一連のレス塊をまとめてスルーしましょう。

※専ブラの御利用を強く強くお奨めします。

関連リンク
アニロワ毒吐き所(ツチダマ掲示板)URLリンク(jbbs.livedoor.jp)
アニメキャラ・バトルロワイアル2nd毒吐きスレ・別館2(ID非表示の毒吐きスレ)URLリンク(jbbs.livedoor.jp)
C観測所 URLリンク(jbbs.livedoor.jp)
G観測所 スレリンク(tubo板)l50


10:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/09 01:38:36 cOBqeweg
>>2はミスです。ごめん。

11:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/09 01:41:00 pbqnXkPF
>>5は忘れてください。

12:黒の騎士団 1  ◆P2vcbk2T1w
07/11/09 01:49:32 182ASbsJ
その提案を最初にしたのは、この男だった。
「着替えたとは言え、私とカレンさんは体が冷え切っています。このままでは風邪を引いてしまうかもしれません。
 ところで、地図を見れば、この直ぐ近くに温泉があるようです。
 折角です。そこの様子を見て行きましょう。なんなら、そこで少し休憩でも……」
「……そんなところで油を売っている暇が有るのですか? 今も、どこかで殺し合いが続いているかも知れないというのに」
「だからこそ、そんな危ないところからは少しでも離れ……ゲフンゲフン、失礼。
 今、カレンさんの体調を損ねてしまうのは、我々にとって大幅な戦力ダウンです。
 何があるか分からないですし、用心しておくのに越したことは無いかと思います」
「そんな、ゼロ、私なんかのために……」
あくまで自らの保身を考えている様子の偽ゼロ。
その詭弁に感極まっている始末のカレン。
そして。
「僕は別にどっちでも……あのトンネルの方でさえなければ」
自称「猫」の、奇妙な機械。
この場に存在するあらゆるものが、俺の神経を蝕む。
それは無論、この状況下に於いて、何一つ有効な手を未だ打てずにいる自分自身も該当する。
苛立ちが、止まらない。


この機械猫が派手に乱入してきたのが、凡そ1時間前のことだ。
それから、執拗に偽ゼロを殴ろうとする機械猫を止めつつ、
「ゼロに危害を加えるな!」といきり立つカレンを「弾を無駄にするな」となだめながら、
やっとのことで場が落ち着いたのが約30分前。
そこから、情報交換―と言っても、ずっと逃げ回っていただけの猫と反体制派メンバーとその偽者では、
碌な情報の交換は無かったが―が為されたところだった。

不快だ。不快極まりない。
そもそも、本来ならば、こんな所で愚図々々している暇など無いのだ。
情報を集め、反主催集団を組織し、反抗、脱出に向けて、能動的、効率的に動き出す……筈が、現実はどうだ。
意味の有る行動を何一つとれず、ただ手を拱いているだけではないか。
我ながら、情けない。
これが若し、アイツだったら、スザクだったらどうしただろうか。
あいつも、スザクもきっと、俺と同じように考え、行動しようとしたはずだ。
例え俺とは違う道であっても、その目指すものは同じ筈。
だが、そのスザクはもう……居ない。

だと言うのに。
「そ、それよりも、やはり早めに移動を始めた方が……
 先ほども、外からなにやら人の声がしていた様ですが、それも気がかりですし。
ここに居て、また、通りすがりの危険人物に遭遇なんかしちゃったりしたら嫌ですから……」
「って、なんでそこでコッチをチラ見するんだよ! 確認せずに殴ったのは悪かったけど、変態丸出しの格好してたそっちも悪いだろ!」
「な、ゼロを愚弄する気かッ!」
……この一団は、万事この調子だ。頭痛がしてくる。

事実、今までの騒動の最中に、外から何者かの声が聞こえて来る、という出来事があった。
何者かが近隣エリアで拡声器か何かを使い、他者とのコンタクトを図ったのだろう。
その調査を提案したのは俺だが、それを頑なに拒んだのは、有ろう事かこの偽ゼロだ。
声がしている最中には調査を渋り、十分な時間が経ち、安全と判断して初めて行動に移す。
この男は、リスクを負うことから徹底的に逃げているのだ。
そして、その偽ゼロを妄信するカレンと、機械であるにも関わらず、消極的な猫。
俺の提案は少数派となり、折角の他者との接触の機会も失われてしまったのだった。
いっそのこと、ギアスの力でこいつらを強制的に服従させる、という手も考えたが、
仮面に、機械に、既に一度ギアスを使ってしまった人間が相手では、折角の能力もその力を発揮することは出来ない。
使えない。使えないにも程があるぞ、こいつら……!


13:黒の騎士団 2  ◆P2vcbk2T1w
07/11/09 01:50:41 182ASbsJ
「さ、さあ、そうと決まれば善は急げです。先ずは、温泉施設へと向かいましょう!」
「はい!」
逃げ出す様に民家を出るゼロと、犬の様にそれに付き従うカレン。
その後に、機械猫と俺が、渋々と追従する。
現在、この集団の意思決定権を握っているのは、間違いなくこの偽ゼロだ。
だが、その判断力は高くない。寧ろ、劣っていると言っていいレベルだ。そう断言できる。
自らが持つ発言権を有効に使えず、只々無駄に時間を浪費するだけのこの男。見ているだけでも苛々する。
例え4人の小集団であったとしても、若し、自分がその長で有ったならば、選択肢は無限に広がるだろう。
だというのに……
自分の行動を、このような道端のちっぽけな小石に妨害されるのがここまで不快なものだったとは、夢にも思わなかった。

では、どうするか?
隙を見てギアスを行使するか?
それとも、いっそこのまま、消えてもらうか……?

温泉施設への道を歩く中、様々な可能性を検証し、選択肢を吟味する。
今、自分に与えられたカードは何だ?
その手札で、何が出来る?
リスクは? リターンは?
負けることの許されないこの勝負、どう、打って出るべきなのか?
どうすれば勝てる?

どうすれば……アイツの仇が討てる?


「あ、どうやら見えてきたみたいですよ!」
思案を妨げるカレンの声に、我に返る。
いつの間にか、ずいぶんと先まで歩いていたようだ。
前を見ると、確かに、カレンの言うとおり、眼前の、木々の合間から―


『新装開店記念! 熱烈歓迎!! ようこそ、エイチロク温泉へ!!!』
と読める電飾が、チカチカと目に喧しく光っていた。

「……派手ですね」
「……派手だねえ」
頭痛がまた、悪化した。

「と、とりあえず中に入りましょうか」
「待てカレン、迂闊に入るな、もし待ち伏せされていたら―」
しかし、俺の忠告も一歩遅かった。
魔境の扉が、開かれてしまった。

―ガラガラガラ
そして、その扉の先に広がっていたのは。


目を覆いたくなるような、信じ難い程の……絶望だった。



14:黒の騎士団 3  ◆P2vcbk2T1w
07/11/09 01:51:46 182ASbsJ
「あら、お客さんみたいやね」
「よく来たな。まあゆっくりしていけ」
「な、何か聞き覚えのある声が……」
「てゆーか、クレアさんは早く服を着てください!」
「お、お前はトンネルに居た奴じゃないか。また会ったな」
「やや、やっぱりいいいい!!」
「む、お主は……無事だったか」
「ってお前、マタタビじゃないか! 無事だったのか!」
「ところで、はやて、クレア、さっきの話を詳しく聞きたいんだが」
「ちょ、タンマ、タンマ! それは後で!!」
「ま、また変な喋る猫が……この世界には、一般常識というものは存在しないのですか!?
 絶望した! フィクションをフィクションとして楽しめない現実に絶望した!」
「ゼ、ゼロ、お気を確かに!」



……なんだ、これは?
ここは、望まずして連れて来られた人間たちが、命を賭けて戦う、殺し合いの舞台では無かったのか?
己の、そして他者の命のために、不条理な運命に抗う世界では無かったのか?
それが、なんだ? 
この、緩みきった、三流コメディの様な馬鹿面共は?
こいつらは、ふざけているのか? 
冗談のつもりなのか?
しかし、この世界には、冗談では済まされない事が確実に有る。
今のこれは、その一つとして明らかに該当するのではないだろうか?
それを判断する力が、こいつらには無い、と?

俺の心中を一切察することなく、和やかな談笑がそこかしこから漏れ聞こえ出す。
その嬌声が、ギリギリと、万力のように俺の頭を締め付ける。
これは、こに溢れ出す感情は何なのだろう。
怒り、悲しみ、失望、落胆……
上手く言い表せないが、ドス黒い、不快な負の感情が、こころに満ち溢れてくる。

そもそも、こいつらは理解する気があるのだろうか。
想像することが出来るのだろうか。
今も、誰かが誰かを殺し、誰かが死んでいるかも知れないという事実を。
誰かが自分のせいで死に、誰かが自分のミスで窮地に陥っているかもしれないという可能性を。
人知れず、だが人の為に戦う様な種類の人間の事を。
この、ふざけた状況に反抗し、決して状況に流されようとはせず、
全ての人間を助けようと、本気で考えるような大馬鹿野郎の存在を。
そして、その男が、自らを賭して戦う姿を。
その男の、最後の瞬間を。

これは、侮辱だ。
この世界で死に行くものへの、抗う全ての生命に対する、侮辱行為だ。
失われて行く命を余所目に、安全な位置で矜持を貪る。
こいつらは、俺が、俺たちが忌むべき奴等と同じ、いや、それ以下の存在だ。

俺は、スザクは……こんな奴等の為に、戦っているんじゃない!!

15:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/09 01:52:14 3bM5VCtM
 

16:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/09 01:52:19 8ybdYQVW
 

17:黒の騎士団 4  ◆P2vcbk2T1w
07/11/09 01:52:49 182ASbsJ


「……もういい……」


ならば、どうする?
この堕落しきった群集を、どう裁く?
決まったことだ。
舞台の外で、他人事を気取るような観客は。

この舞台へと引きずりあげてやれば良い。

そうだ。今こそ、舞台の上で踊る時だ。


この俺と共に!!

「もういいッ!! 全員黙れッッ!!!!」

前触れ無く叫んだ俺の声に、騒がしかった場が水を打ったように静まり返る。
そして、全員の注目が俺に集まる。
本来は、この注目を浴びるリスクは避けたかったが、もういい。
自分だけが安全な位置に居ることは、最早諦めた。

「突然だが、ここはゼロを筆頭とする、反螺旋王組織『黒の騎士団』の指揮下に置かれる!
 以降は、そこに居られるゼロが全ての指揮を取る! 異論は認められない!!」

「……へ? 私……?」
反論を塞ぐように次の言葉を重ねる。
無駄口を挟む隙は一切与えない。
「詳しくは、ゼロに代わり、私が説明をさせて頂く。
 我々はあの螺旋王と名乗る男によって、この場に拉致された。
 このままでは、奴に反抗することは限りなく不可能に近い。
 だが、多数の人の力を合わせれば、その可能性はゼロでは何倍にも膨れ上がるはずだ。
 なお、当面の問題点は以下の通り。

・絶対的な情報の不足
・人員的不足
・強大な力を持つ存在への対策法

 これらの問題に対処すべく、君たちにはまずはこのエリアの中心地付近に出向き、
 情報収集及び他参加者への接触を図って貰いたい。
 そして、それらによって得られた状況から、次の指令をゼロが下す。
 ……ですよね、ゼロ? 先ほど貴方が私に語ってくださった内容は」



18:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/09 01:53:04 ZthEOkjM
 

19:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/09 01:53:22 8ybdYQVW
 

20:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/09 01:53:34 3bM5VCtM
 

21:黒の騎士団 5  ◆P2vcbk2T1w
07/11/09 01:53:58 182ASbsJ
そうして、自論の一部を、一方的にぶちまける。
説得や理解など、臨むべくも無い。
だが、今はこれで良い。情報さえ与えておけば、それで良い。
“後は勝手に理解してくれる”
更に言えば、この情報も、大切な部分が大幅に、そして意図的に削除されている。
この自論の、最も大切な趣旨が抜けているのだ。

その趣旨こそが―このルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが、最も確実に生存し、元の世界へ帰還すること―である。

そのために大切な事は4つ。
・情報を収集し、掌握すること
・戦力の拡充
・敵戦力の削減、削除
・参加者自体の間引き
これらの問題を解決するには、市街地で大規模な戦闘行為を起こしてしまうのが簡単かつ効率的だろう。
それにより、他参加者を皆殺しにした上での生き残りを図る殺人者や、無力無能な参加者を減らすことが出来る。
そして、その避難場所をここに誘導してやれば、自然と情報と人間は集まってくる。
その人間達をまた使ってやれば、更に効率が上がる。
もしその中に不穏分子が混ざっていたならば、炙り出し、数の利でもって処理してしまえば良いだけのことだ。
万が一、手に負えない戦力を持つものや暗殺を謀る者が出たとしても……その標的はゼロ、つまりはあの偽者だ。
アレを囮にすれば、多少は時間も稼げるだろう。

言い訳のようだが、本当は、もっと青臭い、犠牲を最小限に留める様な案も考えてはいた。
だが、奴等を見て、覚悟した。
自分の求める道と、その険しさを。要求される、代償を。
そして、自分が守ろうとしたものの醜さを。
だから、もう迷わない。
俺は、俺の―俺と、スザクが目指した世界の実現の為なら、迷わない。
生きて帰り、争いの無い、ナナリーが安心して暮らせる世界を作るためならば、
泥を啜り、手を血で汚し、死体を踏みしめてでも、前に進もう。
我が目的の為に、手段を選んでやるのはもう止めだ。

さあ。
今から、その道の一歩を、踏み出そう。


「ええ、ええ?」
ワンテンポ遅れて慌てだす偽ゼロ。
やっと自分の立場を理解したようだ。
無論、この話をこの偽ゼロとしたことなど一度たりとも無い。

「ちょ、ちょっと、いきなり何をいってるん……? 黒の騎士団って……?」
「にいちゃん、何か変なモノでも食ったのか?」
「というか、戦力が不足しているとは聞き捨てならんな。この俺様が居るというのに」
そして、溜まっていた物が噴出すように、一斉に皆の口から言葉が打ち出される。
質問、疑問、非難、嘲笑……まあ、そうだろう。
いきなり現れた人間に、前振りも無くあんなことを言われたのでは、誰だってそうするだろう。俺だってきっとそうする。
だから。


22:黒の騎士団 6  ◆P2vcbk2T1w
07/11/09 01:55:18 182ASbsJ
「わかった、わかった。でも、これだけは聞いてくれ」

言ってやる。

「確かに皆の言うことも最もだ。でも、これは皆が生きて帰る為の、最善の手段だと思う」

ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアの名に於いて!


「やって欲しいことはこれだけだ。
『エリア中心部に行き、他の参加者に接触し、使えそうならば我々の仲間に誘う。我々に害を為すようなら排除する』
 それだけだ。頼む。協力してくれ」


そして、ギアスの力が、奴等の脳内を駆け巡る。


「いや、そんな街中とか危ないって―「ああ、わかった」「了解した」「ええよ」―ってええ!?」

予想通り、機械猫にはギアスは効かなかったようだ。
だが、残りの2人と1匹には狙い通りの効果が出たようだ。
それでいい。十分だ。
こいつらが他の参加者達の注目を集めておけば、こちらも動きが取りやすい。
これで、最初に爆殺された様な強力な奴と相打ちにでもなってくれればしめたものだ。
手駒の戦力は未知数ではあるが……精々、上手く働いてくれることを期待しよう。

「よかったですね、ゼロ。彼らも我々に賛同してくれたようです」
「え、ええ……?」
この偽ゼロの顔は分からないが、奴の呆然とする表情だけは読み取れる。
嵌められたという事実を、そろそろ理解しだしたころだろうか。
少々強引な手ではあったが、これでひとまずは完了だ。
もう、始まってしまった。
これで、奴ももう逃げることは出来ない。
こうして『ゼロの命令で』動き出した人間が居る以上、この偽ゼロ如きでは何も出来はしないだろう。
歯車は回りだしたのだ。
そして、たとえその形が歪でも、一度回りだした歯車は、そう易々と止まりはしない。
全てを巻き込み、擂り潰すまで……



23:黒の騎士団 7  ◆P2vcbk2T1w
07/11/09 01:56:21 182ASbsJ
「ではゼロ、我々は別の行動を始めましょう。先ずは外敵に対応する為の準備を―」


―ドクン―


「ぐ……ッ!?」
その時。

―ドクン―
「な、何……!?」
それまでに感じていたような、生ぬるい、精神性の物とは違う、

―ドクン―
「ぐ、ぐああああああああああああッ!!!」
強烈で、鮮烈な、“頭痛”が、俺を襲う。

何だこれは?
こんな事は今までに無かった。
一体、これはなんだ?

―ドクン―

そのまま、意識を持っていかれそうになる。
だめだ。こんな所で、寝ている暇など無い。
俺には、まだやるべきことが山のように残っているんだ。
こんなところで、こんな所で倒れる訳には……
「ちょ、ちょっとルルーシュ、大丈夫!?」
「え、ええと……ウチらはもう行かなあかんけど、後は宜しくな!」
「ところで、このモノレールと言うのは何だ? レールと言うからには、列車なのか?」
「拙者は、はやてがキッドと落ち合う約束をした、観覧車にでも向かうとするか」
「この拡声器つこうたら、他の人を呼ぶのに役に立つかなあ? でもこれ、読子さんのやし……」
「ああ、もしリザ・ホークアイという女が訪ねてきたら、宜しく言っておいてくれ」
「え、ちょっと、みんな本気で行っちゃうの? ちょ、ちょっと待ってよ~!」
「そ、それより、ルル……」
「ま……」
「……」





雑踏が、痛みと共に遠のいてゆく。
そして、そのまま、
2回目の放送が鳴り響くその時を目前に、

俺は、
完全に、
意識を、
失った。



24:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/09 01:56:25 3bM5VCtM
 

25:黒の騎士団 8  ◆P2vcbk2T1w
07/11/09 01:57:25 182ASbsJ
【H-6/温泉/一日目/昼・放送直前】

【八神はやて@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
[状態]:健康、強い決意、ギアス
[装備]:H&K MP7(40/40)+予備弾40発@現実
[道具]:支給品一式、トリモチ銃@サイボーグクロちゃん、レイン・ミカムラ着用のネオドイツのマスク@機動武闘伝Gガンダム 、
    読子の支給品一式と拡声器、支給品一式(食料:缶詰)、テッカマンエビルのクリスタル@宇宙の騎士テッカマンブレード、
    血に染まったはやての下着(上下)
[思考] 基本思考:力の無いものを救い、最終的にロージェノムを逮捕する。
1:『エリア中心部に行き、他の参加者に接触し、使えそうならば我々の仲間に誘う。我々に害を為すようなら排除する』
2:クレアの求婚に困惑。人生で一度も体感したことのないような変な気持ち。
3:慎二の知り合いを探し出して、彼を殺した事を謝罪する。
4:戦う力のない人間を救う。
5:北上してデパートへ行って下着を入手。
6:東回りに観覧車へ。クロと合流する。
7:読子達にデイパックを返したい
[備考]
※ムスカを危険人物と認識しました
※シータ、ドーラの容姿を覚えました。
※モノレールに乗るのは危険だと考えています。
※言峰については、量りかねています。


【クレア・スタンフィールド@BACCANO バッカーノ!】
[状態]:自分への絶対的な自信、全裸(下半身にバスタオルを巻いている) 、ギアス
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、マタタビの目玉入り瓶@サイボーグクロちゃん、フライング・プッシーフットの制服(天日干し中)
[思考] 基本:脱出のために行動する 、という俺の行動が脱出に繋がる。はやてと結婚する。
1:『エリア中心部に行き、他の参加者に接触し、使えそうならば我々の仲間に誘う。我々に害を為すようなら排除する』
2:はやてを守りつつ彼女とともに行動。
3:モノレールとやらに乗ってみたい。
4:名簿に載っているのが乗客なら保護したい。
5:はやての返事を待つ。


【マタタビ@サイボーグクロちゃん】
[状態]:健康、ギアス
[装備]:大工道具一式@サイボーグクロちゃん、マタタビのマント@サイボーグクロちゃん
[道具]:支給品一式、メカブリ@金色のガッシュベル!!(バッテリー残り95%)
[思考]:
1:『エリア中心部に行き、他の参加者に接触し、使えそうならば我々の仲間に誘う。我々に害を為すようなら排除する』
2:クレアからさっきの言葉の真意を問い質す。
3:リザを待てないので、リザと接触したい。
4:キッド(クロ)と合流すべく、観覧車へ向かう。
5:暇があれば武装を作る。



26:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/09 01:57:28 8ybdYQVW
 

27:黒の騎士団 9  ◆P2vcbk2T1w
07/11/09 01:58:28 182ASbsJ
【ミー@サイボーグクロちゃん】
[状態]:普通
[装備]:セラミックス製包丁@現実、アニメ店長の帽子@らき☆すた
[道具]:支給品一式、世界の絶品食材詰め合わせ@現実
[思考]:基本:殺し合いには乗らず、ゴー君の元へと帰る。
1:エリア中心地に向かうか、温泉に留まるか迷い中。
2:現状を打破する為クロに会う。襲われた場合は容赦しない。
3:性能の悪さをどうにかしたい。
4:帰って絶品食材を振舞う
[備考]:
※武器が没収されているのに気がつきました。
※自分の体の制限を正確に認識しました。


【糸色望@さよなら絶望先生】
 [状態]:絶望(デフォルト)、軽い怪我
 [装備]:ゼロの仮面とマント
 [道具]:デイパック、支給品一式、不明支給品(0~2個) 服(まだ湿っている)
 [思考]:
1、絶望した! あまりの本人置いてけぼりっぷりに絶望した!!
2、カレンがあまりに不憫なので、ゼロとして支えながら正しい絶望へ導く


【カレン・シュタットフェルト@コードギアス 反逆のルルーシュ】
 [状態]:普通
 [装備]:ワルサーP99(残弾16/16)@カウボーイビバップ
 [道具]:デイパック、支給品一式、、不明支給品(0~2個)
 [思考]:
1、ゼロの命令を守り、ゼロ自身を守る。
2、ルルーシュの手当てをする(ただしゼロの命令を優先)


【ルルーシュ・ランペルージ@コードギアス 反逆のルルーシュ】
 [状態]:精神的疲労(大)、気絶。
 [装備]:なし
 [道具]:デイパック、支給品一式、メロン×11
 [思考]基本:何を代償にしても生き残る
1:状況の把握
2:以下の実行
・情報を収集し、掌握すること
・戦力の拡充
・敵戦力の削減、削除
・参加者自体の間引き

28:禁忌の身体 1/11  ◆AZWNjKqIBQ
07/11/09 11:09:18 HZBW8OfS
此処はどこなのだろう。

―暗い。目の前に何を捉えることもできない。それだけでなく何もかもが朧だ。
手を伸ばしてみる。そのつもりだが、本当に身体が動いているのかそれすらもわからない。
何もその先に触れるものはない。暗闇の中、何かがないかと求めてみるが何にも触れることができない。
足を一歩前にだす。そうしているつもりだ。だが、本当に私の足は地面を踏みしめているのだろうか。
私は地面の上に立っているのだろうか。いや、そもそも―、

―私は生きているのだろうか?

何もない此処こそが死後の世界なのではないだろうか。
そうかもしれない。だがもしそうだとしても、もう少しだけ足掻いてみよう。
果たさなければならないことがある。成し遂げなくてはならないことがある。救わなくてはならない友がいる。

ならば、この僅かに残った心の火が……、それが燃え尽きるまでは―。


 ◆ ◆ ◆


日が昇りきり、本来ならばそこを行き交う人々によって賑やかになっているはずであろう街の中。
そこを、マース・ヒューズ、アルフォンス・エルリック、泉こなた、スバル・ナカジマの4人は進んでいた。

彼らは河に沿って走る大通りは使わず、駅のあった所より北東へ向かい真っ直ぐと市内を突っ切って進んでいる。
それは、とりあえずの目的地であるデパートに向けて近道を使っているということであるが、それよりも
駅に夥しい血痕を残して行方の知れなくなった、ヒューズとアルの仲間であるロイ・マスタング。
彼との遭遇、再会を期待しているという部分の方が大きい。

先頭に、リボルバーナックルを装着しバリアジャケットを展開したスバル。
真ん中に、アルとその陰に隠れて続くこなた。3人のバックアップに銃を構えたヒューズ。
そんな形で、4人は慎重にゆっくりと街中を進んでいる。
駅より北東へと離れたのは怪我を負った仲間だけではない。その怪我を負わせた敵も存在するのだ。
一級の国家錬金術師であるロイ・マスタングに重症を負わせた敵。それに対し警戒を怠ることはできなかった。

しかし、彼らの歩みが遅いのは敵を警戒しているということからだけではない。
彼らの足を重くし、目から精彩を奪っているのは、仲間や友の死という不安だ。
放送が必ずしも真実ではないと、誰も死んではいないと、それを聞いた時はそう誤魔化した。
そう。それは所詮誤魔化しでしかない。口先ではどう理屈をつけようと、そうであることは誰しもどこかで解っていた。
しかし、崩れ落ちかけた理性を支えるには、そんなご都合主義にすら頼らざるを得なかったのだ。
今は心を支えるそのか細い柱が折れてしまわないか。それが怖い。
いつか来るであろう、誤魔化しが破かれ真実に向き合わなくてはならない時。それが怖い。
一歩足を踏み出す度に近づく不可避の真実。それを恐れるが故に、4人の足取りは錘をぶら下げたかの様に重かった……。

ガンッ―と、不意に何かを倒す音が通りに響き、4人の耳に飛び込んだ。

「ヒューズさん……」「……ああ」
ヒューズは音が漏れてきた角へ拳銃で狙いをつけると、壁沿いにスバルを先行させる。
そして、アルにこなたを庇うよう言葉を残すと、自身もスバルとは反対側の壁際に沿って慎重にそこへと近づいた。

29:禁忌の身体 2/11  ◆AZWNjKqIBQ
07/11/09 11:10:34 HZBW8OfS
 ◆ ◆ ◆


―寒い。此処はとても寒い。まるで最後の残り火を私から奪おうとすかのように。


 ◆ ◆ ◆


スバルとヒューズが通りの向うに発見したのは、まるでそこに打ち捨てられたかのように倒れていたロイ・マスタングの姿だった。

「ロイ! しっかりしろ」
駆け寄ると、ヒューズはそう言いながらロイのうつぶせの身体を仰向けにと返す。
「……う」
それを見たスバルは思わず口に手を当て、顔を顰めた。
あらわになったロイの腹。その部分がまるで巨大な獣に噛み付かれたかのように酷く抉れ、そして焼け爛れている。
とてもではないが、正視に耐えられるものではなかった。

すくむスバルとは対象的に、ヒューズは冷静だった。いや、必死に冷静であることを努めた。
どう見ても、助かるなどとは言えない状態だ。次の瞬間にも目の前の親友は死んでもおかしくない。
だから、今は一手たりとも間違いを犯すことはできない。ましてや、取り乱すなどということは絶対に。

心中で暴れ狂おうとする感情を、ヒューズは鋼の理性で必死に押し留め、叫び声を洩らしそうになる口を硬く結ぶ。

「…………スバル。アル達を呼んできてくれ」
一瞬の沈黙の後、スバルにそう指示を出すとヒューズは改めて親友の容態を観察した。
抉られた腹を焼いたのは彼自身だろう。恐らくは大量出血を防ぐための緊急的な処置。
出血や細菌の感染を防ぐために傷口を焼く―よいとは言えないが、極めて緊急な場合にはそういう処置も
取られないこともない。だが……、
「(これは無茶苦茶だ……)」
皮膚や筋肉までならまだしも、それは内蔵にまで達していた。どう見てもいくつかの内蔵はその機能を失っている。
また、傷はそれだけではなかった。全身に隈なく刻まれた傷によって、青かった制服は血によってどす黒く染まっており、
自身が起こした爆風を浴びたのだろうか、体中に埃と煤を被っている。

「一体、どんな化物と戦ってたんだよ。おまえは……」

よくも生きているものだとさえ思える。ましてや、ここまで歩いてきたなど……。


 ◆ ◆ ◆


……………………………………………………………………………………………………………………。


 ◆ ◆ ◆


「お湯を汲んでくるっ!」
そう言うと、こなたは店の奥へと駆け足で消えていった。

ヒューズはスバルがアルとこなたを連れて戻ってくると、アルにロイを担がせ手近な商店の中へと運ばせた。
そこは小さな布団屋だった。医療品はないが、その代わりに清潔なタオルや布団には事欠かない。
店の奥、ある程度の広さがあるスペースに布団を敷き、とりあえずはそこに傷ついたロイを横たわらせる。

30:禁忌の身体 3/11  ◆AZWNjKqIBQ
07/11/09 11:12:04 HZBW8OfS
アルがボロボロになった服をロイから脱がせ、スバルは店内を使えそうな物がないかと探し回っている。
そして、こなたは血と煤に塗れた身体を拭くために必要なお湯を調達しに店の奥へと入った。
そんな中、ヒューズはそれらを見守りながら難しい顔で思案に耽る。

「(……どうすれば、こいつを助けられる?)」

応急手当ぐらいまでならしてやれるだろうが、所詮はそれぐらいだ。
そして、目の前の親友の傷はそんなものでは済むものではないということも解っている。
医師による、それも極めて高度な治療が必要だ。だが、そんなものはここではとても期待できない。
仮にこいつを病院にまで連れて行ったとしても、そこには医師は―、

「ヒューズさんっ!」

―と不意にかけられたスバルの声によってヒューズの思考は中断された。

「どうしたんだスバル?」
ヒュースは店の出入り口で慌てふためいているスバルに何事かと問う。
「とにかく来てくださいっ! 八神部隊長の声が聞こえるんですっ!」
「―!?」


 ◆ ◆ ◆


『――最後に……皆、絶対に諦めたりしたらあかんで!!』

それは紛れもなく、スバル達が敬愛する八神はやて―機動六課部隊長の声であった。
機械を通してのものであったが、この場に来てより初めて聞いた仲間の声に、スバルは心の中に希望を取り戻す。
そして、それは彼女の隣りに立つヒューズにとっても僥倖であった。
「(……地獄に仏とはまさにこのことか)」
つい先程までは彼が取り得る手は皆無といってもよかった。だが今、遠く細い道ではあるが手立てを見出した。

「スバル。今すぐ彼女を探し出して合流するんだ」
そう言うヒューズを見るスバルの顔には小さな疑問と困惑の表情が浮かんでいた。
八神部隊長の元へ向えと言われればもちろんそうしたい。だが……、
「あの、ロイさんはどうするんですか? すぐに治療しないと―あ!」
言葉を口にしている途中でスバルも気付く、瀕死のロイを助けることのできる―今唯一の方法を。
「そうだ。お前さんが言っていたシャマルという仲間。彼女を隊長さんと合流して探し出してきてくれ」

とても普通の治療では間に合わない。それこそ魔法の力でも借りなければ……。
そう思ったところに丁度天より声が響いた。まるで神が彼らに救いの手を差し伸べているような、そんな錯覚さえ感じる。
スバルが語った、風の癒し手と称されるシャマルと言う名の魔導師。
彼女をロイの元にまで導くことができたなら、全快とまではいかなくとも死は免れることができるだろう。

「わ、解りました。じゃあ今すぐにでも……」
と、慌てて走り出そうとするスバル。だが、ヒューズはその肩を掴んで押し留めた。
「……まてまて、お前は隊長さんがどこにいるのか解っているのか?」
「え? あ、そうか……」
戸惑うスバルの両肩に手を置き、顔を見合わせるとヒューズはこれまでにない真剣な顔で言葉を紡いだ。

「声が聞こえた方角と音の大きさから推測すると、彼女はここから南の川向こうにいるんだと思う。
 そして北へ向うとだけ言っていたが、見つけてもらうことを考えれば捻くれた道は通らないだろう。
 恐らくは……この、川沿いの大通りを素直に北上してくるはずだ。
 だから君はこのデパートの先、E-7にある丁字路へと向かえ。そこで待てば十中八九会える」

31:禁忌の身体 4/11  ◆AZWNjKqIBQ
07/11/09 11:13:23 HZBW8OfS
地図を取り出し説明するヒューズにスバルはうんうんと頷きながら、彼の冷静さに感心していた。
これだけ気が焦るという状況なのに、決して目の前の男は無鉄砲にはならない。

「……いいか。なにも彼女を探すのは君だけじゃあないはずだ。
 このクソッたれたゲームに乗った殺人者。そんなのも近づいてくるだろう。
 正直な話。そんなところへ君を送り出すのは申し訳ないと思っている」
「でも、ロイさんを救うには他に方法がありませんし、私も八神部隊長に早く会いたいです。
 それに他の六課のメンバーもあれを聞いてたかも知れませんし」
「そうか。そう言ってくれると助かるよ。ありがとう……スバル」

大きな責任を押し付けられている。なのにそれでも真っ直ぐなスバルにヒューズは明るい希望の光を見た。
それはどんな重く苦しい絶望の闇をも切り裂き、そして希望の道に我々を導いてくれるだろう。
そうなることを願い、ヒューズは彼女を独り送り出す。

「じゃあ、こなたさんとアル君にもよろしくお願いします」
「ああ。それと、ここが禁止エリアになったら俺たちはさっきまで潜伏していた民家へと移動する。
 そこもダメなら俺たちが最初に出会った所を待ち合わせ場所にしよう」

最後に「ハイッ!」と気持ちのよい返事をすると、スバルは通りを猛スピードで駆けて行った。
見送るヒューズが余韻を感じる間もないうちに、その視界から消えてしまう。

「(……頼んだぞスバル)」

見送るとヒューズは踵を返し、彼女の幸運を祈りながら店舗の中へと戻った。
どれだけ順調にことが運んでも半日程はかかってしまうだろう。その間、親友の命を繋ぎ止めるのは彼の役割である。


 【F-5/市街地/1日目-午前】

 【スバル・ナカジマ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
 [状態]:健康、腹一杯、バリアジャケット
 [装備]:リボルバー・ナックル(左手)(カートリッジ:6/6)@魔法少女リリカルなのはStrikerS
 [道具]:デイバック、支給品一式(食料-[大量のじゃがいも、2/3][水])、ジャガイモカレー(特大)
      ランダムアイテム不明(本人確認済み)、予備カートリッジ(×12発)
 [思考]
  基本:仲間を集めて事態の解決を目指す
  1:八神部隊長を探し出して合流(そのためにE-7の丁字路に向う)
  2:八神部隊長と合流できたら、協力して他の仲間を捜索する
  3:シャマルと合流できたら、彼女を連れてヒューズの元へと戻る(F-5/商店街・布団屋の中)
  4:その後は、八神部隊長やヒューズの指示を仰いで行動する
  5:キャロや他のみんなもまだ生きていると信じたい

32:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/09 11:13:44 r0qNDlhD
 

33:禁忌の身体 5/11  ◆AZWNjKqIBQ
07/11/09 11:15:00 HZBW8OfS
 ◆ ◆ ◆


…………暖かい。……なんだろうこれは? ………………………………?


 ◆ ◆ ◆


ふうと一息つくと、こなたは暖かいタオルをロイの身体から離し、脇に置いたバケツの中で濯いだ。
血と煤に汚れたタオルを通すと、お湯は見る見る間に赤黒く染まってしまう。

「お湯変えてくるね」

そう言うと、こなたはロイの近くにアルだけを残してまた店の奥―居住空間にある風呂場へと向った。
その足取りは硬い。それは、お湯を満たしたバケツが重たいからだけと言うわけではない。
冷たく硬いマネキンの様な身体。傷口に纏わりつくねっとりした半乾きの黒ずんだ血。
初めて見る―死にかけの人間。

毎夜プレイしているMMORPGの中でなら何度も見かけた光景だ。
もしそこでこの様な状況に遭遇したならば、簡単な通信で癒し手を呼ぶか、
倒れている人に「デスペナからのリカバリがんばってね」と、簡単な励ましを送って通り過ぎるだろう。
だが、ここはそういった仮想の世界ではない。痛みや、死。失うということがリアルな現実の世界だ。

カタカタとバケツが揺れ、その縁から濁った水しぶきを床へと零す。
指や、手や、腕や、肩や、脚や、頭が、―こなたの心が再び恐怖と緊張にカタカタと揺れていた。


 ◆ ◆ ◆


「ヒューズさん、これを見てください。大佐の身体がおかしいんです」

ヒューズが近くに戻ってきているのに気付くと、アルはすぐに声をかけた。
そこに含まれた不穏な言葉と、戸惑いを含んだ声の調子に、ヒューズは足を早め寝かされている親友の身体を覗き込む。
「……なんだ、これは?」
アルによって上着とシャツを脱がされ、露出したロイの上半身。そこには大小様々な傷とは異なる奇妙な異変が起こっていた。

鈍色の鱗がロイの右肩を中心に広がり、胸と右腕を覆っていた。触れてみるとそれは金属質で、冷やりとした感触を手に返す。
「……これは一体なんなんだアル? 錬金術の一種か?」
問われるアルは首を横に振る。彼も最初は錬金術の一種かと思ったが、それを確定させることはできなかった。
身体を金属で覆い、その頑丈さや刃で以って戦いの道具にする―そういう錬金術師は少なくない。
ゆえに、最初は身体を守るためにそうしたのではないかと思った。ロイは火を起こすことを得意としているが、
何も他の錬金術が全く使えないというわけではない。事情や必要があれば火以外の術も使うだろうと。

「おかしいんですこれ。金属の鱗が直接身体から生えてきていて……、つまりは融合しているんです」
言いながらアルはロイの腕に手をのばし小さな鈍色の鱗を捲ってみせ、そこが癒着していることをヒューズに見せた。
「それに、これも見てください……」
今度は手を胸の上へと滑らし、鱗が生えている部分とまだ生身の部分との境界を示した。
「……少しずつですけど、侵食しています」

二人が見ている前で生身の皮膚の一部がささくれ立ち、色を変えて一枚の鱗へと変化する。

34:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/09 11:16:16 r0qNDlhD
 

35:禁忌の身体 6/11  ◆AZWNjKqIBQ
07/11/09 11:16:26 HZBW8OfS
瀕死のロイに埋め込まれたDG細胞。
それが、見守る者も。宿主さえも知らぬうちにじわりじわりとその身体を別種の物へと書き換えていた。


 ◆ ◆ ◆


…………ぬくもりは何処だ? ………………さっきのぬくもりは? ………………………………あれは?


 ◆ ◆ ◆


「何か心当たりはないのかアル? こいつはこのままだとどうなっちまうんだ?」
得体の知れぬ感情に、今まで平静であり続けていたヒューズの心が揺らぎ始めていた。
生きるか死ぬか、それとはまた全く違う何かに親友は陥ろうとしているのではないか。そういう不安に。

「……生体合成。キメラの一種かも知れません」
その言葉を聞き、ヒューズの背中に冷たい汗が一つ流れ落ちた。
キメラ―生体合成。それは2種以上の生物を錬金術によって無理やり一つの生き物へと組み合わせる術だ。
生き物の命を徒に弄ぶこの術を知っていい顔をする人間は少ない。
ましてや人間との合成は禁忌扱い。その使用が明らかになれば術者は厳しい刑に処されることになっている。

誰が、どうして、こんなことを? これは錬金術なのか、それとも魔法か。はたまた全く未知のものなのか?
そして、どうすれば目の前の男を救うことができるのか?

「アル。お前の錬金術じゃあどうにかならないのか?」
どうにかなるのならアルは行動を起こしているはず。だが、無駄と解っていててもヒューズはそれを口から零した。
言葉は返ってこない。ただ、アルが首を横に振る時に鳴る金属が擦れる音―それが答えだった。


 ◆ ◆ ◆


……………………寒い。………………寒い。…………寒い。……寒いのはいやだ。


 ◆ ◆ ◆


その後、二人が出した結論は代謝を抑えるためにロイの身体を冷やすということだった。
それが有効かどうかはわからない。だが、鈍色の鱗も生物なのだとしたら冷やせば活動が弱まるかもしれない。

しかし、自分達がしていることが正しいのか解らないゆえに焦燥感は募る。
もしかしたら、これが親友の命を奪うことになってしまうかも知れない。
だが、それがどれだけ不明な道であっても、何もせずに時が経つのを待てるほど彼らは冷静ではなかった。

「こなたちゃん。そっちの奥にタオルがあるから、ありったけ持ってきてくれ」
その指示に、こなたは素直に従って小走りで店内の通路をかけていく。
ヒューズの目の前では、アルが氷水に浸したタオルをロイの身体の上に這う鈍色の鱗へと被せている。

また一枚のタオルを氷水の中から取り出すと、アルはそれをロイの鱗が浮かんだ右腕に巻こうとして―気付いた。

36:禁忌の身体 7/11  ◆AZWNjKqIBQ
07/11/09 11:18:05 HZBW8OfS
 ◆ ◆ ◆


………………やめろ。…………やめろ。……寒いのはいやだ。……私は、……私はまだ、………………!


 ◆ ◆ ◆


巻きつけようとしていたタオルを脇に置き、アルは鱗に包まれたロイの右腕を取る。
微か、ほんの微かにだが彼の腕が震えていた。弛緩していた筋肉に力が戻ってきたのか……?
「大佐……?」
アルの聴覚にただの呼吸ではない吐息が聞こえてきた。それはほんの僅かでまだ言葉としては捉えられない。


”…………ヤ…………ロ……”


「大佐。解りますか? ボクです。アルフォンス・エルリックです。…………大佐?」
アルは覆いかぶさるような形でロイの口へと顔を近づける。震える唇が何を紡ごうとしているのかを確かめるために。


「 邪 魔 ―ダ ! 」


 ◆ ◆ ◆


ロイの口から漏れたそれをアルは聞き取ることができなかった。それと同時に鳴った派手な破壊音に気を取られたからだ。

アルより見て左側、それほど離れていない棚の中に何かが飛び込んでいた。
それはロイの腕を掴んでいたはずの、アルの左腕だった。だが、それに気付く間も彼には与えられなかった。

「(……アレ?)」
気がついたらアルは宙を待っていた。
投げ飛ばされたのかと一瞬彼は思ったが、グルグルと回る視界の端にまだ残ったままの己の身体を見てそれを悟った。
「(首を刎ねられたんだ……)」
そして同時に、自身の存在が空気に溶けるほど希薄になっていることに気付き、兄から貰った刻印が破られたことを知った。
固い床の上を派手な音を立てて兜が転がるのも、最早ひとごとの様に感じる。

最後の瞬間。おぼろげな視界の中に見えたのはこちらを覗き込む少女の顔だった。


” ……こなたさん。逃げて……ください…… ”


ちゃんと最後の言葉を発することができたのか。目の前の少女はどんな表情をしていたのか。
それを確かめる間もなく、アルの魂は解けて―消えた。


【アルフォンス・エルリック@鋼の錬金術師  死亡】

37:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/09 11:18:53 ZBg/i/na


38:禁忌の身体 8/11  ◆AZWNjKqIBQ
07/11/09 11:19:29 HZBW8OfS
 ◆ ◆ ◆


………………五月蝿い。…………私の、……私の行く手を、阻むな。……私は、私には…………!


 ◆ ◆ ◆


その一瞬の出来事に、ヒューズの心と身体は凍り付いていた。
それは、命の危機が迫る恐怖によってではない。友を、無二の親友をこの世から喪失する恐怖によってだった。

ヒューズは見た。振り払った手がアルの腕を引き千切り脇の棚に放り込むのを。
そして、返す手刀でアルの金属の身体をまるで紙に鋏を入れるかのように容易く裂くのを。
バネ仕掛けの玩具の様に飛び起きた彼の親友は、仲間であるはずのアルを一瞬で無残な姿へと変えてしまった。
刻印を破壊され、ただの鎧となったアルの身体は床に倒れると派手な音を立ててそこに四散した。

「 アル君――ッ!」

立ち上がったままの姿勢で彫像の様に静止していたロイと、同じく動けないでいたヒューズはその悲鳴を号砲として
同時に動き出した。

十歩はかかる距離をたったの二歩で進みきると、ロイは鋼の鎧を切り裂いた手刀を目の前の少女に突き出す。
その一瞬前、ヒューズの持つ銃の狙いはピタリと親友の頭にポイントされていた。後は、引き金を引く指に力を入れるだけ―。


 ◆ ◆ ◆


……………………暖かい。…………これがもっと欲しい。……私の身体を、……凍ってしまった身体を溶かしてくれ。


 ◆ ◆ ◆


「―――ぅぶッ」
こなたの鼻と口から鮮血が噴出し、目の前の怪人の顔を赤く染める。
腹の真ん中に挿し込まれた獣の腕は、彼女の小さな身体の中を何かを求めるようにまさぐり、奥へ奥へと侵入する。
圧迫する柔らかで温かな臓物の壁を押しのけながらそれが深い処へと進むたびに、吊り上げられたこなたの身体は揺れた。
身体の内側を抉られる刺激に、彼女はびくりびくりと大きな反応を返し、それに合わせて長い髪と細い足が宙で揺れた。
力無く人形のものの様に垂れる脚を伝い、幾筋もの紅の線が落ちその足元に少しずつ赤い円を広げてゆく。

39:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/09 11:20:45 r0qNDlhD
 

40:禁忌の身体 9/11  ◆AZWNjKqIBQ
07/11/09 11:20:56 HZBW8OfS
こなたは思う。もっと早くに気付くべきだったと……。
この事態に巻き込まれた時から、どこかでこう思っていたのだ―「自分が死ぬはずがない」と。
殺し合い、そして死ぬ。そんな不条理や不都合、不幸が自分に降りかかる訳がないと。何の根拠もなしにそう思っていた。
それどころか、自分はこの物語の主人公であると、そんな風にすら思っていた。
特別なところはない。魔法や錬金術のような不思議な力は持ってないし、命を賭ける度胸も持ち合わせてはいない。
導かれるに値する運命などとも無縁だし、古より伝わる血統なんてものにも心当たりはない。
だが、何ももってはいないからこそ。一本の旗も立っていないからこそ、自分は意味のある存在なのだと。
これこそが典型的な巻き込まれ型主人公のポジションであると、自分が好む非日常の物語の中にあるものだと。
そして、自分はその位置に立っていると、何の根拠もないのにそう思っていた。
紆余曲折はあるにせよ、自分が途中で脱落するなんて夢にも思っていなかった。
最後まで自分は物語の中心に立っていて、全てが終われば全部いい思い出に変わるだろうと……。
だが―、

「(……二次元と、リアルは………………)」

―違った。


最後に一際大きく痙攣すると、こなたは遺言を語るべき口から血の塊を吐き出し、何も言い残さずにそのまま死んだ。


【泉こなた@らき☆すた  死亡】


 ◆ ◆ ◆


―ヒューズは引き金を引くことができなかった。
目の前の親友を―すでにもう自分の知る親友ではないのに―撃てなかった。
その逡巡は十分の一秒にも満たない短いものだった。だが、それが少女の生死を別けた。

アルと一緒に現れた小柄な少女。最初は周りを取り囲む何もかもに怯えきっていたが、それが彼女の本質でないことは
その後すぐに知ることができた。かわいい女の子だ。自分の娘に匹敵するぐらいに、彼女の親を羨むぐらいに……。

殺されてしまった―自分のせいで。
殺させてしまった―無二の親友に。

これは一体どんな悲劇なのだろうか。螺旋王は一体何を望んで自分達をこんな舞台に立たせたのか。


目の前の親友は、未だ少女の身体を弄んでいる。彼は一体何者になってしまったのか。

「―やめろ! やめるんだロイ!」
室内に乾いた破裂音が連続して鳴り、それに合わせてロイのまだ肌色だった部分から血が迸る。
銃撃を加えるヒューズの目。その端には理性で抑えきれない分だけ涙が溜まっていた。
逆に、鬱陶しそうな動きで身体を向けたロイの目に感情はない。灰色に濁っており、ヒューズの姿も捉えられてはいなかった。

「ロイ! 俺だ! ヒューズだ! 正気を取り戻せ!」
ヒューズは訴えながらさらに弾丸を叩き込む。だが、声も衝撃も彼の心に届いているようには見えなかった。
片手に少女を引きずり、緩慢な動きでヒューズの方へと歩み寄ってくる。

「ロイ―――ッ!」
遂に感情を解き放ち、叫びと共に放たれた弾丸によって鮮血と剥がれた鱗が宙に舞い、ロイの片腕よりこなたが滑り落ちる。
だがもうそれには興味を失ったのか、加えられた傷に怯むことなくロイはさらに一歩前に出る。

「ヒューズだ! 俺が解らないのか!? ―ロイッ!!」
必死の訴えに対するのは無言の一撃だった。アルやこなたを屠った手刀がヒューズに対しても容赦なく振るわれる。

41:禁忌の身体 10/11  ◆AZWNjKqIBQ
07/11/09 11:22:48 HZBW8OfS
 ◆ ◆ ◆


……五月蝿い。五月蝿い。五月蝿い。五月蝿い。五月蝿いぞ、マー……。


 ◆ ◆ ◆


床に真新しい血が音を立てて落ちる。
親友から繰り出された必殺の一撃を辛うじて避けたヒューズは片手で傷を庇い、もう片方の手で銃を構える。

「……ふざけるなよ。お前がそんなものになっちまってどうするんだ」
ロイは相変わらず無言だ。まるで殺すために作られた機械の様に、無感情でヒューズの方へと詰め寄ってくる。
それに合わせてヒューズもじりじりと後退する。だがすぐに背中に壁がつき、彼は部屋の隅へと追い詰められた。
構える銃の中にはもう一発しか弾丸は入っていない。予備はあるが、それを取り出す余裕は与えられないだろう。
ヒューズは静かに、銃口の先を親友の眉間へとポイントする。
いくら化物になったとはいえ彼は人間なのだ。頭を撃ち抜かれれば死ぬに違いない。


そう―死んでしまうのだ。死んで彼は永遠にこの世から失われる。夢も何もかも諸共に―、

「……ロイ。思い出せ。……俺を、仲間を、そしてなによりもお前自身を! ―お前が目指していたものを!」

―だが、死ねば罪も悪夢も諸共にこの世から連れ去ることができるだろう。

「―目を覚ませっ! ロイ!」


 ◆ ◆ ◆


……私はあの時、自身を取り巻く世界というものに対し絶望した。一人の人間のなんと無力なことか……と。
そしてまた、自身の無力さと臆病さにも絶望した。……そのままだったら、私はただ朽ちて世界から消えるだけだっただろう。

だが、私は一人ではあっても独りではなかった。
だから足掻けるのだ。絶望に包まれた世界の中でも―いつかそれを改変できる時が来ると信じて。

心をも凍る絶望と暗闇の中でも私は抗う。たとえ光が無くとも、這ってでも前に進んでやるさ。
そして、今度こそアイツを救うんだ。私を独りにはしなかったあの男を―!


 ◆ ◆ ◆


侵食を続けていたDG細胞は、それに必要な時間を経てついにロイの身体を覆いきった。
彼の眼の中に消えていた虹彩が戻り、久しく失われていた光が取り戻される。
そして、それと同時に靄の中にいたような意識も少しずつ晴れ、はっきりとしたものになろうとしていた。

通常ならばDG細胞に脳を侵されれば、碌な意志を持たないゾンビ兵へと成り果ててしまう。
だが、ロイは強靭な意識によってそれを跳ね除けた。この世の天元を目指す強い意志で―!

42:禁忌の身体 11/11  ◆AZWNjKqIBQ
07/11/09 11:24:26 HZBW8OfS
まだ取り戻したばかりで薄ぼやけた視界の中に誰かがいる。それは闇の中で声を聞いた親友なのだろうか?

「……マース。お前なのか…………? マース…………?」

目の前に捜し求めていた親友―マース・ヒューズがいた。
もう二度と死なせはしないと誓ったその男が―目の前で死んでいた。
真っ黒に乾いた血の円の中で親友は蹲り、胸にポッカリと大きな穴を開けて死んでいた。


 ― ナ ン ダ コ レ ハ ?


―ひ、と口から小さな悲鳴が漏れた。
こびり付いた血によってどす黒く染まった自分の手は、何時の間にかに自分のものではなくなっていた。
そして、血に塗れた手と親友の胸に空いた穴を見比べれば、もう寒くは無いのにガチガチと歯が震える……。
一歩後ずさろうとして、何かを蹴ってしまったことに気付く。
薬缶かバケツを蹴ってしまったのかと思ったが、そうではないとすぐに気付いた。それは彼がよく知る者の「一部」だった。
室内を見渡せば、それが散らばっているのが解る、そしてその合間に見知らぬ少女の死体も発見できた。

俄かに脳内が粟立ち、恐怖や不安、焦燥や絶望。何もかもが入り混じったものが身体中を駆け巡り心を掻き乱す。
強く天の方向へと伸びていた強固な意志は雲散霧消し、心に灯った赤い炎は明るさを失う。
闇に閉ざされた中よりもより最悪な光景に、現実感は急速に失われていき立っていることすら覚束無くなってくる。

そして彼は見た。透き通ったショウウィンドゥに映った自身の姿を。そこに映し出された化物の姿を―。


マース・ヒューズは死んだ。
暗雲がロイの心に覆いかぶさろうとしている。だが、……まだ雨は降っていなかった。


【マース・ヒューズ@鋼の錬金術師  死亡】



 【F-5/商店街・布団屋の中/1日目-昼】

 【ロイ・マスタング@鋼の錬金術師】
 [状態]:激しい混乱、DG細胞寄生.、上半身裸
 [装備]:なし
 [道具]:なし
 [思考]:??????????

 ※DG細胞は全身に行き渡りました

 ※布団屋の中に、ヒューズ、アル、こなたの支給品が落ちています
 [マース・ヒューズの支給品]
  デイバッグ(×2)、支給品一式(×2、-ランタン×1)、ロイの発火布の手袋@鋼の錬金術師
  S&W M38の予備弾数20発、エンフィールドNO.2(弾数5/6)、短剣×12本、制服のボタン(ロイ)
  単眼鏡、水鉄砲、銀玉鉄砲(銀玉×60発)、ジャガイモカレー(中)
 [アルフォンス・エルリックの支給品]
  デイパッグ、支給品一式
 [泉こなたの支給品]
  デイバッグ、支給品一式、マチェット、チェーンソー、ジャガイモカレー(小)

 ※死んでいるマース・ヒューズの手に拳銃が握られています >[S&W M38(弾数1/5)]

43:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/09 21:17:47 UVyIQbEN
>>10

ミスじゃないですよ君

44:過去ログはっときますね
07/11/09 21:21:21 UVyIQbEN
195 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 16:41:07 ID:jwXG57Oe
2ch側とかしたらば側とか内部分裂するんならスレ分ければいいやん
したらば側のスレは>>2->>6のテンプレで投下のみ
2ch側のスレはコピペや感想も書き込む
それでお互い嫌な目見ることなくなって100%解決だし
ていうか2ch側とか言うほうのSSはどこにあるんだ?
したらば側のSSは見つかるが2ch側のSSは見つからんぞ、活動してないのか?
196 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 16:47:25 ID:o0IJFYJI
反対する理由はないね。
スレ分割すればどっちの主張も満たされる。
197 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 16:58:45 ID:UMsXdhdy
乱立スレを処理するためにもその方がいいのは確か
削除人が動く様子もないしこっちで処理した方が早い
198 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:05:34 ID:YZjDDv+v
としたらばさんが申しております
199 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:08:22 ID:JRhXXhkV
すくなくとも2ch側がこのスレorこの板から移動する理由は無いな
計画を練ってる最中に強引にしたらばが進めただけだから
それに2ch側はまだ計画中だからSSなんてあるわけが無い
200 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:08:43 ID:jwXG57Oe
さよなら絶望先生ロワとか題材が違うのなら勝手に使うの良くないし、
どこも題材違うっぽいから新しく立てたら?一時期に比べればナントカ編とかでやたら立ってたのは片端から落ちたし
それでもアレってんならアニメサロンとかロワたってなくてSSスレおkなとこに移ればいい、2ch側はこっちで話し合う以上ID必須だけど、
したらばで議論なりやるんならIDもいらんでしょ
お互い適材適所な板もあるんだし
なんか分割にデメリットある?
201 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:09:45 ID:Dmag/Bcx
あー、どちらも人数居るみたいだしね。書き込みのIDを見る限りでは。
分割って言うか、分岐かな。
というか、自称2ch側の人たちにも、この提案を蹴る論拠は無いよね


45:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/09 21:21:59 UVyIQbEN
202 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:11:44 ID:dt50MhXN
したらばが別板に移動すれば論拠はないけど
したらばがこの板でやるというのなら重複になるから削除だろうよ
203 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:15:30 ID:OorNOOIS
というか自称2ch側はこんな所に粘着してないでさっさと投下でもなんでも始めるべき
文句とか垂れ流す前になにかしら目に見える成果を出そうぜ…
204 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:16:08 ID:jwXG57Oe
ならアニサロでいいだろ?
ID出なくて困らないんだしな
別板井けば新規さんも入るだろうし、もともとこの板じゃSSスレってグレーゾーンな存在だしな
そのうえで、
したらば側のスレでSS投下以外の書き込みすれば今の話し合いのログ出して誘導、その後削除依頼
2ch側のスレでしたらば側が作品投下したら同じくログ出して誘導、その後削除依頼
これで削除議論で喧々諤々のケンカもしなくてすむしな
205 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:16:36 ID:tFX5qTiN
成果なんて誰に見せるの?
成果見せなきゃいけないなんて2chにルールあるの?
こういう企画ってしょせん自己満足じゃん。
206 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:19:27 ID:A8VcZGrs
>>204
したらばの判断することであって
うちらが命令することじゃない
207 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:21:47 ID:jwXG57Oe
ていうか好きなやつがわいわい集まってやる企画に成果も何もないだろうに……
互い楽しめばいいのに、主張の違いでいがみ合ってるからそこまでするなら分割はどうよ、って言ってるの
飛ぶ鳥跡を濁さずっていうだろ?お互い別れるんだからお互いの企画の成功と繁盛を祈って、くらい言おうぜ
最後くらいきちんと〆ろよ
208 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:24:27 ID:OorNOOIS
おいおい(汗
他人が見れる場所にSSを書かないとリレーも企画も何もできないだろww
それに自己満足したけりゃ自分のブログに妄想垂れ流しているだけでも事足りるしな
209 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:24:37 ID:jwXG57Oe
>>8
がどうかしらんが、じゃ、俺したらばに持ってくの面倒だし、したらば側のお人たちこの話持っててよ
で、したらばで話し合って、分割おkってなったら2ch側としては願ったり叶ったりなんだしそこで分割ってことでいいんか?
210 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:26:14 ID:o0IJFYJI
自称「2ch側」さんは荒らし・重複は削除人が決めることだと主張してたね。
なら>>202は論拠にならない。
>>199
それ、葉鍵3で粘着してたときもまったく同じこと言ってたね。
結局1作品たりとも投下がなかったけど。


46:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/09 21:23:22 UVyIQbEN
211 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:26:18 ID:IUbeKKVv
この板内での分割は断る
やるなら板を移動
その上でその板の住人と再度話し合ってくれ
212 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:29:39 ID:jwXG57Oe
>>211
板の住人とは範囲が広いなおいw
しかしアニメサロンはSSおkとなってるしなーんも問題ないよ
だからお前らなんでこれからもう顔合わせないってことになるかもしれないのに
お互いの正体勘ぐりいれて叩きあうんだよ、そういう態度が余計に相手を刺激すんだよ
213 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:32:40 ID:JRhXXhkV
その板の住人と話し合って問題がなければそれでいいやん
したらば側が理解するかどうかはともかくだが
214 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:32:56 ID:o0IJFYJI
>>211
「断る」?
「誰」に対して「何」を断ってるのか、はっきり言ってもらえるかな。
215 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:33:01 ID:Dmag/Bcx
分割っつーか分岐でしょ。これまでの過去の蓄積を踏まえた。
大丈夫、分岐しても互いにリンクは張ろう。お互いに「こっち」と肌が合わないなら「あっち」に行けばいい、となるように。
議論に参加しそびれた「2ch側の人」「したらば側の人」が難民になる心配は全くない。たとえ居たとしても。
もちろん、難民対策のリンク以外は相互不干渉だ。
216 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:34:27 ID:wjsraM5t
こちら側のスレにリンク張る張らないはこちらの判断ですよん
217 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:36:58 ID:OeTr/vRC
じゃ、したらば内で宣言された作品の投下のみが認められて、
したらば内で話し合いが行われるスレの存在は容認するんだな?
218 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:37:01 ID:JRhXXhkV
張らない方がいいんじゃないですかね
リンク張るからそこから入ってくるしそこから突撃もありえるだろう。
相互不干渉といったって住人が守るとは思えない
219 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:38:13 ID:OorNOOIS
いいから首を縦に振っとけw
いつまでもこんな議論を長引かせるわけにもいかないだろう…
220 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:38:25 ID:3oiFjyjl
>>217
そういうのを許すかどうかは、そのスレがある板の住人の話し合いなんじゃないですか?
そういうのが許される板だってあるかもしれないし。
221 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:38:52 ID:jwXG57Oe
まぁそうだな
こっちはスレで話し合いおkなんだから、相手に意見に該当スレへという誘導は必要ない
あくまで、したらば側のみ
話し合いしたいならこっちでやってください、こちらに参加したいならしたらばへで済むしな
とりあえず、分割そのものに何らかのデメリットがあるから反対、という意見はないな?
デメリットが正直見つからないし

47:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/09 21:24:28 UVyIQbEN
222 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:41:46 ID:jwXG57Oe
とにかく
「別板で、SS投下のみ、運営など話し合いはしたらば」のスレをしたらば側が作る
「ここで、話し合いやコピペもすべてここで行う企画スレ」を2ch側が残ってやる
で、>>204でもいったが、
したらば側のスレでSS投下以外の書き込みすれば今の話し合いのログ出して誘導、その後削除依頼
2ch側のスレでしたらば側が作品投下したら同じくログ出して誘導、その後削除依頼
これで基本原則はお互いいいだろ?
223 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:43:36 ID:o0IJFYJI
>>220
それを許容できない人間のためにスレを分けようと言ってるわけで、反対意見になってないな。
何せ許容されるかどうかは削除人の判断と主張しているのは「2ch側」だからね。
224 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:45:00 ID:Dmag/Bcx
まあ、確かに相互リンクである必要はないわな。
ただ個人的に、迷子が来たら誘導するけど。
225 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:45:24 ID:JRhXXhkV
権限が無いことに首を縦に振れとかいわれても、この板の住人だって困るんだ。
この板の企画はこの板だけのものなんだから
・このアニキャラ総合板以外の別板移動ならOK
 (というより、したらばの企画者が板を移動するのをとめる権利がわれわれに無い)
・その板でしたらばの企画が受け入れられるかどうかまで、この板の住人は知らない
 (騒動がおこったって知らない)
ここの板の住人は他の板の自治に関与できないんだから
許可する権利が無い、つまり縦に振れない
>何せ許容されるかどうかは削除人の判断と主張しているのは「2ch側」だからね。
それはこちらではよくしらない話だね
226 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:48:14 ID:JRhXXhkV
だから120%、したらば側とアニサロ側の住人との話しの流れで
大丈夫だというんだったら、アニキャラ総合板では何も文句言えないよね。
アニサロに行って、そこで騒ぎが起きて
騒ぎ起こさないと約束したじゃないかとこちらに言われても、それは知らない
227 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:49:57 ID:nHlDFQ+L
アニサロで大丈夫だとしたらばがいうんだったら、放って置けば?
228 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:50:58 ID:Dmag/Bcx
心配してくれてありがとう。
大丈夫、みんなそこまでバカじゃないって。口調とか前後関係とか行動原理とかで大体分かるから。
その板の意識過剰な自治厨か、それとも企画自体に粘着して板飛び越えてやってきた人か、くらいは。


48:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/09 21:25:33 UVyIQbEN
229 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:52:35 ID:jwXG57Oe
だーかーらー騒動なんぞ起こるわけないだろと……
ローカルルールにも削除のガイドラインにも抵触してないんだから……
アニメSSなんでもござれの板だぞ、あそこは
基本ルールはそこのテンプレにアジャストさせるんだから、
したらば側の話だろうと今までみたいにコピペすれば当然削除依頼出されるだろ
そういった話し合いはしたらばでしてくださいになるんだから
そういったスレの存在を認めるかどうかじゃなくて、
ぶっちゃけ
「コピペとかSS以外を張られるのが嫌派」vs「2chで何やってもいいだろ総合所なんだから派」でもあるんだしな
230 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:54:59 ID:JRhXXhkV
>>229
自信があるなら行けばいい
ただ、騒動がおきても起きなくてもうちは関与しません …( ̄ー ̄)ニヤリッ
231 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:56:55 ID:mzqSfRR0
このしたらばがやるような話のスタイルなら
アニサロの方が向いているという話は前からあったような
232 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:58:33 ID:o0IJFYJI
>>226
つまり新スレの「SS投下のみ、運営など話し合いはしたらば」というルール、及びそこにおける
コピペや雑談は「すべて荒らし行為」であると「2ch側」住人も認識していると考えていいんだね?
233 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 17:59:08 ID:jwXG57Oe
>>230
騒動ってだから何よ?
何のルールにも抵触してないのにスレ違いの行動やって暴れるのはキチガイな荒らしだけだぜ?
試しに行ってみなよ、どんな騒動が起こるかさw
「これはしたらば側に関係あることだからコピペしまくっても問題ないんだ!
 したらば側のことなんだから向こうに張るのは間違っててこっちに張るべきなんだ!」とかなーんとかいう
詭弁丸出しの即効論破される騒動以外にさぁ
234 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 18:00:14 ID:35Gi/5sc
何いってんのオタク
235 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 18:00:28 ID:OorNOOIS
“こちら”とか“うち”とか、この板の住人の総意っぽく書き込むなよ…
236 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 18:01:13 ID:51AUzzdm
別にしたらばのいい分が他の板で通るなら、それでもいいかもしれないけど
ただ、
「排他的馴れ合い」に引っかかる可能性が高いよな。
237 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 18:02:37 ID:jJh14ezT
>詭弁丸出しの即効論破される騒動以外にさぁ
なんてしたらばが言おうが、削除人の判断は「内輪もめ」だろ?
内輪もめでしかないんだよ。結局は
だから削除もされないとおもいますぜ?
詭弁を論破した!なんていくら騒いだってさ、削除されなきゃ何の意味もないだろ


49:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/09 21:26:49 UVyIQbEN
238 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 18:03:59 ID:jwXG57Oe
>>232
まぁすみ分けする以上必然的にそうなるわな
必要もないコピペを繰り返す(したらば側からすれば荒らし)をしたらば側はシャットしたい
→「別板で、SS投下のみ、運営など話し合いはしたらば」のスレをしたらば側が作る
企画してやろうと思うのに外部掲示板主導のSS投下する(2ch側からすれば荒らし)をシャットしたい
→したらばを追い出して「ここで、話し合いやコピペもすべてここで行う企画スレ」を2ch側が残ってやる
つまり、裏返せばお互いのテンプレ規則を守らない書き込みは
その内容が関係あろうとなかろうと当然荒らしになるわけだ、そのための分割だからな
第一関係あるから書きこんでいいなんてモロ詭弁だしな
239 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 18:05:07 ID:JRhXXhkV
関係そのものを絶てば荒れないんだから
板移動すればよろしいのでは?
そこで何が起きても知らないよ?
成功するかもしれないし失敗するかもしれないし。
240 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 18:06:13 ID:o0IJFYJI
>>237
テンプレを分ける以上、新スレにおいてはそれが紛れもない「荒らし行為」だと認識しての発言だよね?
241 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 18:06:25 ID:Dmag/Bcx
>>236
何、外部にまとめサイトなどを持ってるところは、ロワ以外にもいくらでもある。
排他性ってのは、つまり新規に参加できるか否かだからね。
外部サイトや掲示板との連絡を取っちゃいけないって解釈はほとんど無い。
……てか、ここと、ここに関する議論以外で見たことないなぁ。
まあ、そういう意見の少数派の人とは縁が切れるんだから、お互いに一切問題は無いよね?
242 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2007/10/27(土) 18:06:57 ID:JYDVQkFa
板を移動したいとしたらばが思うなら、ご自由に
だけどしたらばが言うこと聞くかとか、その板で受け入れられるかまでは
無関与ですよ

-----------------------------------------------------------------------------

まあ、こういう感じで、あなた方はアニサロ移転するということで
合意が成立しているので、とっとと出て行ってください

50:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/09 22:00:16 z4qUGTXj
    _  、_                                           ,.  ,./i,.
   、ヽ、 `ヽi、゙ヽ、                           ,,.-‐'''""'''- 、        /i/ '"´'´''"i,
  ,r''´'        ゙、                      ,.-'".:.: : :       `ヽ、     /        ノ'i'
. <´           ゙、  _,,.-- 、   __,,,_          /:.:.:.:.:.:. : :  __,,,. -- .,,,_ゝ、_,,,.-'、__       'ノ,
`フ         ./`'''7´    `y´   `ヽ、,.-‐''""'‐y'.:.:.:.:.:.:.:.:._,.-'"__,,. -''^ヽ、,_ヾ ヽ  ヾ、       ソ
〈、_...... . . . .  . ....:.:.〉、_l:..             /''"     l:.:.:.:.:.:.:.:.:/-‐''´       _,゙i      |'':.. . ....:.:.:.:>
  >.:.:.:.:.:.:.:.:.:::::::/   ゙、:.:.:.:.:....:.:..              i'ニヽ.:.:.:./  ,.== 、    i ,.=、'l  ノ:.:.ノ-、.:.:.:__=‐'"
   ̄´-ニ',,. -'"     `‐ --''゙、`.:.:.:.:.:.:.:.:.:..    . . ..l | | |.:.:.ノ  ,.=-=、`' ' ' _二, i'.:.:.:ノ'"     ̄
                   ヽ、,,__,,,.-、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l ! | |.:/ '‐‐(  Oi ゙i r' Oノ/_,ノ
                            ゙ヽ、,,,_,,{゙、i,l |:.i,  ,. 、`ー‐' ,.   ヽ=' i   聞きやしないよ
                         _,,,,,.-''":l゙、'-'.:.゙、 ' ´i'ヽ、__ノi_   l、 /       そいつらは
                    ___,,,,r''":::::::::::::::::::::!:.:゙、.:.:.:| i l i'、   `ヽ,ノi/ ̄ ̄` ''ヽ、
                  ,,.-''"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\.'i, ! ! `、二ニニソ/ ノ       ̄ヽ、_
                  r'´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`‐-.,,_::::::::::ヽゝ,    ‐‐  |r'      ,.-'"/::::::ヽ、
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51:くずれゆく…… ◆10fcvoEbko
07/11/10 20:57:41 0FtEezOM
「……言ったろう、スザクくん。その矛盾が、いつか君を殺すってね」
放送で枢木スザクの名を告げられたとき、ロイド・アスプルンドはそう呟いた。
真剣な面持ちである。今まで取り続けてきたような躁病的な軽い雰囲気は消え去
っている。
ロイドはスザクが何故死んだかは知らない。
だが正義感が人の二倍も三倍も強い彼のこと、ここに来ても変わらず誰かのため
に行動し、死んだのだろう。
人の死を嫌いながら死に近い場所にいようとする矛盾を抱えながら。

(結構強そうに見えたアニタくんもそうそうに脱落。
ジェレミア卿だって失脚してからは散々だけど、無能って訳じゃあない。
こりゃあ、ぼくなんかはうかうかしてらんないかなぁ?)
たとえ相手がかよわい女の子だったとしても、殺意を持って襲い掛かられればおめおめと殺される自信がある。
銃を持ってはいるが、荒事は苦手だし、多少でも心得のあるものには通用しないだろう。
(死んじゃうのは勘弁だなぁ。
ここにはまだいろいろ面白いものがいっぱいあるだろうし、シンヤ君の持ってくる首輪はぜひ解析したい。
まぁ、駄目なときはそれまでだろうけどね)

退廃的なことを考えながら廊下をうろつく。放送は既に終了していた。
熱心にいじっていた携帯電話は、放送が開始されたのにあわせてデイパックの中に戻した。
ふらふらと、校舎内を彷徨い歩き、黒板を見て回った。
『いいですとも!』
『2月2日』
『あんたの思った通りだよ、諸岡さん』
びっしりと書き込まれた黒板の落書きは結構な量だが、別に覚えきれない程ではない。
幾つ目かの教室を見終わり次の教室への移動中、ロイドはある教室の名前に目を留めた。

(んん?何か、新しい発見があるかなぁ?)
好奇心が押さえきれない、といった様子でにんまり笑う。
ロイドは鼻歌混じりに、足早にその教室の中へと入っていった。
その教室の名を示すプレートには「理科準備室」と記されていた。





52:くずれゆく…… ◆10fcvoEbko
07/11/10 20:59:41 0FtEezOM


何故だが勝手に流れていた涙がひとまず止まり、それが完全に乾ききった頃に鴇羽舞衣は学校に辿り着いた。
体中にこびりついた血は臭いがつくのがいやだったので途中できる限り拭った。
重たい足取りで校庭に踏み入る。
その心中もまた、重く沈んだ虚ろな状態であった。
思考をできるかぎり単純化することで、何とか精神の均衡を保っている。
出会った人を殺し、大切なものを奪う。
今まで散々自分がされてきたことを、今度は自分がする側へと回るのだ。
それが正しいのだ、当然のことなのだと思う。思い込もうとする。
そうすればする程涙が溢れてくるのは奇妙だったが、その理由を考えるのが面倒くさくなる頃に涙は止まった。

おかけで、今は邪魔されることなく思考に集中できる。
ひとまずはエレメントの代わりとなるような武器の調達だ。目的地に学校を選んだ理由でもある。
調理実習室に行けば包丁程度の刃物ならば入手できるだろう。
包丁。
そういえば巧海や命にはよくご飯を作ってあげた。
特に命は舞衣のご飯はおいしいっていつもとても嬉しそうに言っていた。
そんなことを、思い出した。
奪われていったもののことなど、もうどうでもいいのに。
舞衣は心底うっとおしげに頭を振って、心中に浮かんだものを振り払った。
そうしたら、顔を上げた際に一つの教室が目に留まった。
校庭から眺める限り、どこもかしこも人のいる様子のない校舎だが、その教室にだけは人影が見えた。

よく目を凝らすと、ひょろひょろとした眼鏡をかけた男が、何か作業をしている。
へらへら笑いながら手を動かす様は、いかにも理系のもやしっ子という感じで、武器を持っている可能性はあるにせよ当人はとても強そうには見えない。
最初に殺すのはあいつでいいか、と舞衣は思った。
善良な人間のふりして接触してみて、隙を見て殺そう。
ついでに持ち物も奪ってしまおう。
光沢を失った瞳の奥でそのようなことを考えながら、舞衣は校舎の中へと姿を消した。




53:くずれゆく…… ◆10fcvoEbko
07/11/10 21:00:58 0FtEezOM



「おいおいおいおいおいおいおい!
俺ってば今空飛んじゃってるよ!何でだろうなぁ、どうしてこんなことになってんだろうなぁ!おい!!
つーか何だこの乗り物はよぉ!羽虫かっつーの!あと、羽が近ぇよ!どっか切っちまったらどうしてくれんだっての!」
頭上で喚くラッド・ルッソの声を聞き流しながら、東方不敗マスターアジアは思案していた。
「そんときゃもちろん俺がぶち切れるんだけどなぁ!あぁ!?何か今上手いこと言っちまったかぁ!?
つーか、ジジィ!手前ぇ、俺が気持ち良く人殺しやってる真っ最中に邪魔してくれるたぁ、どういうつもりだぁ!?
おかげでこっちは鬱憤がたまりまくってんだけどなぁ!?」
この男は野に放っても問題あるまい。
自らの欲望のままに闘争を繰り返すこの男なら、赴いた先々で混沌の種となるだろう。

「ていうかあんた何?何でそんな細い糸指でつまむだけでぶら下がってられんの?
せめて手に巻き付けるぐらいはしなきゃ駄目だろぉ!普通はよぉ!」
となればこれ以上ここで時間を浪費する必要はない。
再び地に降り立ち、争乱の火種を求めて駆け回らなければならない。
武道家の血をたぎらす猛者がいれば、手合わせするのも良いだろう。
しかし、と白髪交じりの弁髪を風に踊らせながら、東方不敗は市街地を見下ろす。
ちなみに、弁髪はお下げ部分以外の毛髪を剃り落とすのが正しいスタイルであり、東方不敗のそれを弁髪と呼ぶのは不正確なのだが、そんなことはどうでもいい。
「無視かよ!
ところでなぁ!俺ってば段々分かってきちまったよ!
つまりこのレバーを動かしゃ、この羽虫を俺の好きに動かせるってことなんだよなぁ!?」
それ程の距離を移動してきた訳ではない。判断を下すにはまだ早いかも知れない。
だが、川を一本越えてからというものぱったりと人影が途絶えていたのもまた事実だった。
やはり、より多くの人物と出会うためには人の集まりやすい施設などを狙うのが得策か。このまま人が見つからないのであればしばし休息するのも一案。
東方不敗がそのように考えたとき、フラップターが学校らしき建物の上空に差し掛かった。

「ほらこうすりゃ右だろ、んでもって左!
おいおい、俺ってばもう乗りこなしちゃったよ!
これって結構すげぇんじゃねぇの!?やっぱ才能ってやつかぁ!」
そして、その校庭を歩く一人の少女を発見したとき、東方不敗の口元が怪しく歪んだ。
絶望の淵に生きる幽鬼の如き雰囲気を纏いながら歩く少女。
そこに、東方不敗は己が目的達成の一助となる可能性の芽を見出した。
「まぁそれはそれとしてだ!
かくして俺は自由にこいつを動かせるようになっちまったって訳だぁ!
こいつの意味が分かるかぁ!?」
だが、弛まぬ修業と長年の人生経験で鍛えぬかれた東方不敗の眼力は、同時にその少女の奥底に未だ燻る迷いをも見て取った。
そして、それが今にも消えそうなほどに弱弱しくなりつつも、確かにその娘を支えているということも。
ならば、最後の一押しをしなければなるまい。
「つまり、俺がむかついちまってどうしようもねぇ手前ぇを、じっくり上からなぶり殺しにすることができるように……って何でいなくなってんのぉ!?
この高さから飛び降りるとかマジありえねぇっての!ヒャーハハッハッハッハ!」

ラッドの高笑いが響く中、フラップタ-から延びる金属糸が、風を受け激しく揺れ動いていた。





54:くずれゆく…… ◆10fcvoEbko
07/11/10 21:02:30 0FtEezOM


舞衣は調理室で苦もなく包丁を入手することができた。
何本か見比べ、鞘つきで一番切れ味の良さそうなものを選ぶと、スカートの背中に差し挟んだ。
調理室の黒板はよく分からないいたずら書きで埋め尽くされていた。
『我の拳は神の息吹!』
『“堕ちたるたる種子”を開花させ、秘めたる力をつむぎ出す!!』
『美しき
滅びの母の力を!』
そんな言葉が目についた。

「……わっけ分かんない」
掃除くらいちゃんとしなさいよね、そうとだけ言って舞衣は調理室を後にした。
首尾よく調理室で包丁を手に入れ、男のいる教室を目指す。
「いらっしゃいまぁせぇ」
教室の扉を開けた舞衣を出迎えたのは、そんな言葉だった。
「あぁ、そんなあからさまに警戒した顔されると傷つくなぁ。
僕はロイド・アスプルンドっていいます。殺し合いをするつもりはないよ?
女性の扱いは心得てるつもりなので、リラックスしてもらって構わないよ」
「ああ…いや…」
甲高い声と調子っぱずれの抑揚ででまくしたてる男、ロイドに舞衣は生返事を返すことしかできなかった。

ロイドが言うような警戒した顔をしていたつもりはない。
扉を開ける前にできるだけ平静を装えるように、心の準備は済ました。
舞衣は教室に入ってすぐ視界に飛び込んできた、部屋の余りに雑然とした様子に思わず目的も忘れて息をのんでしまっただけである。
教室には大きな長机が一つと、左右に棚が一つずつ置かれている。
しかし、器具や薬品の保管用と思われる棚は空っぽであり、そこに収められていたと思われる物達は現在、机の上といわず床ののあちらこちらにまで、無節操に展開していた。
足の踏み場は何とか残されているが、気を付けないと危険な薬品をぶちまけかねない。
そして、ロイドと名乗った男はそんな部屋の中で悠々と椅子に腰掛け、火を灯したアルコールランプで焙ったパンを口に運んでいた。

「ああ、失礼。食事しながらっていうのが気に障っちゃったのかなぁ?
それなら申し訳ないけど、いきなり部屋に入ってきたのは君だしこの件に関してはそっちが折れてくれるとありがたいなぁ。
ま、何にせよすぐに済ませます」
言葉の通りにパンを食べきり、ランプの火を消す。
「い、いや、それはいいんだけど。この部屋って全部あなたが…?」
舞衣はあきれ顔で部屋を見回した。
誰にいつ襲われるかも分からないこの状況下で、この男はずっと、珍しくもない理科室の道具達をひっぺがえしいたというのだろうか。
普通の神経では考えられないが、ロイドの締まりのないにへら顔を見ているとありえなくもない、と思えてしまう。

「いや~お恥ずかしい。ちょっとした捜し物のつもりだったんだけどねぇ。
いつの間にか止まらなくなっちゃって」
「捜し物って…そのアルコールランプのこと?」
「んんん。まぁ、そんなとこだねぇ」
何を考えているのか分からない。
舞衣はロイドとの会話で毒気を抜かれそうになっていることに気が付いた。
落ち着け、と心中で喝を入れる。
おかしな男だが状況もろくに分かっていないただの馬鹿だ。襲い掛かれば今すぐにでも命を奪うことができる。


55:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/10 21:02:58 wk78nrYt


56:くずれゆく…… ◆10fcvoEbko
07/11/10 21:04:19 0FtEezOM
「ちょおっと待ってねぇ、その辺どかすから。
これだけ散らかしてちゃ、座ってって言っても無理だよねぇ」
「ええ…ありがとう。名前、まだ言ってなかったわ。鴾羽舞衣よ」
「舞衣くんだねぇ。りょ~かい」
ロイドは慣れた手つきで床に散らばっている瓶や実験用具などをほいほい片付けている。
顔は下を向いており、舞衣は視界に入っていない。
今なら、と舞衣は思った。
だが、舞衣が背中に手を伸ばしかけたとき、ロイドはそれを察したかのようなタイミングでひょいと顔を挙げた。
そして、奇妙なことを言った。

「一つ言い忘れてた。
断っておくけど僕はイレヴンに対して差別的な感情は別に持ってないからね。
大切なのはそれが僕にとって興味深いかどうか。その前には全ての物事は平等なんです」
「…はいぃ?イレヴン…って何?」
「イレヴンを知らない?本当に?それは…実に面白いねぇ!」
「うぇっ!?」
舞衣の発言のどこに興味をひかれたのか嬉々とした表情でロイドが迫ってきた。
目に宿るあやしげな光が、そこはかとなく怖い。
舞衣は思わず、包丁に伸ばし掛けた手を戻し、身を庇っていた。
「君日本人でしょう?イレヴンが何か分からない何てありえないなぁ。
でもそれが真実だとすると…あ~、想像が膨らむなぁ。
ちらっとはそういう可能性も考えてたけど。シンヤくんにも聞いておけば良かったなぁ。うふふ」

訳の分からないことを言いながら、一人で身悶えしている。
舞衣は軽く引きながらも、ロイドの注意がそれた今がチャンス、と慎重に手を後ろに回そうとした。
しかし。
「おぉほっ!」
「ひいぃ!」
奇声を挙げて飛び付いてきたロイドにその手を捕まれてしまった。
気付かれたかという焦りと生理的嫌悪感が合わさってもの凄く気持ち悪い。
しかし、ロイドはそのまま何をするでもなく、好奇心に満ちた気色の悪い視線を舞衣の手に注いでいる。
どうやら殺そうとしているのに気付かれた訳ではないらしい。

「…この指輪、見せてもらえる?」
「へ?」
一瞬何のことを言われているのか分からず、少ししてから支給品の指輪をはめっ放しにしていたことを思い出した。


57:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/10 21:05:07 wk78nrYt


58:くずれゆく…… ◆10fcvoEbko
07/11/10 21:06:08 0FtEezOM
「どうかな?僕にとっては君の話と同じくらい興味があるんだけど。
これは君の私物?」
「し、支給品よ。ちょっと待って、今外すから」
どうせこの状況ではただの指輪になど何の価値もない。
舞衣は手を振り払い、残った感触に寒気を覚えながら指輪を外すしてロイドに渡した。
眼鏡を外し興味津々と言った様子で指輪の観察を始めたロイドに言う。
「そんなに珍しい?ただの指輪でしょう」
「ただの指輪?馬鹿言っちゃいけない。
詳しく解析してみないとはっきりしたことは言えないがおそらくこの指輪は、宝石部分まで含めて僕が知っているどの材質とも、違う」
「ふ~ん…」

舞衣は興味のなさを隠しもせず、気の抜けた返事をした。
舞衣の思考は今、全く別のところに向いていた。
ロイドが、指輪の観察に熱中する余り、舞衣に背中を向けている。
自分の指にすぽすぽ指輪をはめてみたり、相変わらずよく分からない男だが、がら空きの背中は舞衣に、突き刺して下さいと言っているように見えた。
ゆっくりと包丁を取出し、構える。
即死させられなくてもいい。どうせこの校舎に他に人はいない。
泣き叫ばれたなら、叫び声もあげられなくなるまで刺し続ければいいだけの話だ。
奪われる側でいるのはもう御免だと、自らを鼓舞する。
舞衣は、背を向けたままぶつぶつと何事か呟いているロイドに向けて一歩足を踏み出した。
息が荒くなるのを自覚した瞬間、腰溜めに構えた包丁を一気に突き出そうと足に力を入れ、
「ざぁんねんでした」
くるりと振り返ったロイドが放り投げた何かによって突進を阻まれた。
舞衣が認識できたのは自分の額に何か固いものがぶつかったことと、振り向いたロイドが相変わらず気持ちの悪いスマイルを浮かべつつ、目だけはしっかりと覆い隠していることの二つだけだった。
次の瞬間、舞衣の目の前で閃光が放たれた。

「あ…あぁぁぁあ!!」
突如放たれたまばゆい光をまともに目にくらってしまい、舞衣は視界を奪われた。
かちかち明滅する暗闇の中にロイドの声が響く。
「簡単な閃光弾だよ。マグネシウムの燃焼ってやつだね。
お粗末なつくりで申し訳ないが、生憎この部屋にあるものは色々けちられていてそれが精一杯なんだぁ。
この場合は結果オーライかな?
勝手に反応が開始しないようにする工夫が、一番苦心した点です」
「うるさいうるさい!何なのよぉ!あんたも!あんたもそうやって私を…!」
耳障りな声のする方向を頼りに、半狂乱になりながら滅茶くちゃに包丁を振り回す。
だが手応えはなく、包丁は何かに中途半端に食い込んだ拍子に手からすっぽ抜けた。
舞衣はバランスを崩し、前のめりに転倒した。
床に散乱している物にぶつかりちゃがちゃとやかましい音をたてる。硬い物が顎を打った。

「何があったかは知らないが、あれだけ死んだ目をしていれば誰だって警戒するよ。次からは改めることをお薦めする。
あ、君の話やこの指輪に興味があるのは本当だから、これちょっと貸してもらうよぉ。じゃあね、さよぉ~なら~」
「殺してやる!あんたなんか絶対殺してやる!!」
遠ざかっていく声に、舞衣は倒れ伏したまま、ありったけの憎しみを込めて叫んだ。




59:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/10 21:06:17 lGzdFHk0
 

60:名無しさん@お腹いっぱい。
07/11/10 21:06:55 wk78nrYt


61:くずれゆく…… ◆10fcvoEbko
07/11/10 21:08:14 0FtEezOM
ロイドが自分でお粗末なつくりと言っていたとおり、視力が回復するのにそれ程の時間はかからなかった。
完全に回復するまで待って、舞衣はのっそりと身を起した。
辺りを見回す。ロイドの言ったままの、死んだ魚のような目をしながら。
ロイドの姿はもうどこにも見えない。
教室の床に割れた瓶の破片が散らばっている。
破片の一つが肩口を傷つけ、浅く血が流れていた。
おぼつかない足取りで教室を出て、そのまま校舎の入り口まで戻る。
包丁は回収しなかった。
何だかそれが、とても惨めなものに思えたので。

「う…う…うぅ」
込み上げてくる嗚咽が押さえきれなくなって、舞衣はグラウンドの土に倒れこんだ。
情けなさに涙が出てくる。
「どうしろって…言うのよぉ…」
武器となるエレメントが出せなくなり、それでも加害者の側に回ることを決意した。
だが、実際は妙な男のペースにはめられ、まんまと出し抜かれている。
指輪も持ち逃げされてしまった。
所詮、忌まわしいHIMEの力に頼らなければ自分は何もできないのだと、舞衣は思った。
何の力も持たない、小娘に過ぎない。
「もう…駄目かも、私」
どうしていいか分からなくなって、呟いた。
このままずっとここで寝転んでいようかとさえ思う。

「エレメントも無しに、何も出来る訳…ないじゃない…!」」
「ならば、ワシが代わりの力をくれてやろうか?」
「…え?」
突如として声が響いた。
左右を見渡して見ても誰もいない。

「どこを見ておる。ワシはここだ。ここにおる」
「ここって…はいぃ!?」
声をたどった先で目に入ったものを見て、舞衣は驚愕した。
校庭に建てられた二宮金次郎の銅像。
読書に励む少年を模したその銅像の頭上で、がっしりした体格の初老の男が腕を組み、直立不動の姿勢で佇んでいた。
その眼光は鋭く、射貫くような視線で舞衣を見据えている。
大真面目な顔をして銅像の頭上から舞衣を見下ろす男、という光景はともすれば滑稽に思われかねないものだったが、そのような感想など吹き飛ばし、これでいいのだと思えるような威厳がその男からは発せられていた。



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