07/10/21 07:43:12 zxawWyZs
地図で言うところの「6」のライン。
そこを北から南へと流れ市内と市街を分断する河。
その河には市内と市街を繋ぐいくつかの橋が架かっており、E-6エリアに架かっている橋はその中でも最大であった。
「飯禄橋(イイロクバシ)」―そう名前のついた橋がそこにあり、その東端にリザ・ホークアイとパズーの二人は立っていた。
昇り始めた朝日に照らされた大きな橋を前に立ち、そして―そこから先へと進めないでいた。
「どうしたのさ? おば……いや、おねーさん。あそこに行くんだろ?」
パズーが指差す先―橋の向こう側には、こちらへと正面を向けた立派なデパートが建っている。
建物として大きいだけではなく、壁に施されたロココ調の装飾も華美かつ豪奢で、訪れる者の期待を煽る赴きがそこにある。
そして、その立派なデパートの入り口の前より一直線に河を跨ぎ対岸までへと伸びている橋は、
太い鉄鋼が幾重にも曲線を描いて支える美しいアーチ橋で、これもまた立派な作りの橋だった。
余裕を持って確保された幅広い歩道と、それに両脇を挟まれた四車線の道路。
アーチ橋であるがゆえに橋の上には無粋な柱は立っておらず、あるのは夜の闇を払うためのいくつかの街灯のみだ。
今は人も車も全く通ってはいないため、その広い橋の上の端から端までがよく見渡せた。
ゆえに―、
「(―通れない)」
それが、橋を前にしてリザ・ホークアイが出した結論だった。
類稀なる射撃の名手にして、狙撃にも通ずるリザ・ホークアイ中尉。
彼女のはこの場所に達しそのシチュエーションを確認した時、それを確信した―自分ならここで狙う、と。
デパートの屋上か高い位置からならば、見通しのよい橋の上へと狙撃するには絶好のポジションだ。
橋の真ん中まで誘い込んでから射撃を始めれば、まず間違いなく逃げられる前に仕留める事ができる。
陽が昇っているというのも好材料。
デパート側から見れば逆光だが撃ち下ろす分には問題はなく、むしろ巨大なデパートの影が橋に落ちない分有利。
逆に、橋側からだとデパートの窓に反射する光が目くらましになって、そこに潜む狙撃主を探す妨げとなる。
そして、さらにそれよりもこの橋には地理上において重要な要素がある。
地図を見れば、南から南東、さらに東の端からスタートした場合、市内へと進むには十中八九この橋を経由することになる。
実際に、南の山中からスタートしたパズーも、南東のトンネルからスタートした自分もここを進むことを選んだ。
名簿を見れば参加者は82人。
それが、均等に地図上に配置されたとすれば、この範囲内におおよそ20ぐらいが存在すると想定できる。
それらの内何人かが、知人や標的を探すなどの目的を持って市内へと進入すると考えれば……、
「(……最低でも3人。多ければ、その倍は仕留める事ができる)」
自分ならそれぐらいはできる―と、彼女は考える。
仮に狙撃に適した武器が手元にあり、躊躇なく殺すという方針を取っていたならばそうしていただろうと……。
螺旋王と名乗った人物が実験と称したコレは、簡単に言えば生き残りゲームである。
それを単純に捕らえれば、どこかに引き篭もるなり逃げるなりして生き残り、漁夫の利を狙う方法が有利だ。
だが、逃げ隠れるよりも積極的に人を探し殺し回った方が有利だという部分もある。
それは、支給品―つまりは殺せば相手の武器を奪取できるという事。
ある程度有用な物が支給品というカタチで限られた数しか存在しないと言うならば、
それを早い段階から掻き集めておくことは終盤において圧倒的なアドバンテージを得ることになるだろう。
そういう考えに至り、またここで待ち伏せをするに必要な条件が揃った者。
そういった人物が見据える橋の向こう側にいる―という可能性をリザ・ホークアイは考える。
あくまでそれは現段階ではただの可能性にすぎない。ただ自分ならそういう戦略も思いつくというだけのことだ。
全てはただの杞憂で、そんな人物は存在しないという可能性も十分にある。
228:蒼い狗 2/4 ◆AZWNjKqIBQ
07/10/21 07:44:35 zxawWyZs
しかし、その可能性に賭けると言うには今賭けている生命という代価は重すぎる。ならば……、
「引き返すわよ、パズー君。先に北上して警察署を目指すわ」
言って、リザ・ホークアイは踵を返す。
ともすれば臆病と取られかねない選択。だがしかし、無為無策であることと勇気があるということもまた別の話。
殺し合いである以上、遵守すべきは己の命。抑えるべきは己の感情。機を計り、理で以って動かなければならない。
リスクは最低限に、取れるだけのものを取るべき場合においてのみ取る。それが戦場で長生きする方法論だ。
「ねぇ、どうしたってのさ? あの橋を渡るんじゃなかったの? ねぇってば、聞いてるのおばさん! ―アダッ!」
「……おばさんはやめなさい。理由は、後で話すわ。ともかくここを離れるわよ」
パズーはゲンコツの落ちた頭を、リザは落としたゲンコツをさすりながら橋より離れる。
この判断。全くの仮定の上でのものだったが、結果としては正解であった。
二人はこの場で死ぬという可能性を回避することに成功。
―そして、その命をしばらく永らえる。
◆ ◆ ◆
「……勘のいいヤツだ」
リザ・ホークアイとパズーの二人が踵を返した後、デパートの屋上。その物陰から一人の男が姿を現した。
全身を蒼で包んだ男―ランサー。彼の手には去った二人の命を狙っていた一本の鉄棒が握られている。
槍と言うには程遠いただの先端が尖っただけの鉄棒。
デパートの屋上に立っていた旗を揚げるためのポール。それを力任せに断ち切っただけのものである。
その先端に下がっていた旗は、今は後ろのベンチに寝かされたエリオを包むためのシーツとなっている。
これが傷の処置として正しい判断なのかは解らないが、ないよりはいいだろうとランサーはそう判断した。
そのエリオの容態は芳しくない。なにより腕一本を失っているのだ。すぐにでも適切な処置を施す必要があった。
そんな一刻を争う状態なのに一時でもランサーがこの場所に留まったのは、
旗を下ろした際に、そのエリオに傷を負わせたあの男と同じ軍服を着た女を目に捉えたからだ。
つい先刻、刃を交わしたばかりである。見間違えるはずもない。女はあの男を同じ格好をしていた。
考えてみれば、エリオもランサーも見知った者が同じようにこの殺し合いに参加させられているのだ。
ならば、あの軍服の男に同郷の仲間がいるというのも当たり前のことであった。
見つけたからには、敵である者をただで見過ごすわけにもいかない。ましてや合流されては事だ。
幸いなことに場の状況はこちらに有利。ならば、せめて一矢報いてからこの場を去ろうとランサーは考えた。
だが、結局あの二人は来た道を引き返しランサーは無為の時間を過ごす事になる。
それでよかったのかもと、ランサーは思う。
あの軍服の男とは遺恨を残したが、仲間といえどあの女とはまだやりあったという訳ではない。
それに功を得るためとは言え、女子供に不意打ちを仕掛けようとは……らしくないと思わざるを得ない。
恐らくは先刻の戦いで実感した、己が十全には程遠いという現状―それがこの焦りを呼んだのであろう。
「……いけねぇな」
首を振りながらランサーは寝かしていたエリオの元へと戻る。
229:蒼い狗 3/4 ◆AZWNjKqIBQ
07/10/21 07:45:46 zxawWyZs
僅かではあるが、無駄に時間を過ごした分だけ彼の容態もまた悪い方向へと進んでいた。
すでに意識を失っており、顔色も蒼く呼吸も浅いエリオに残された猶予はあまり多くない。
そして、無事に病院に辿り着いたとしても、そこに彼を救う手立てがあるとは限らない。
最悪―その場で彼が息を引き取るのを見取る事になるのかも知れない。だが―、
「―死なせねぇからな。もう少し辛抱してな」
結果とは言え、少年を囮にしてしまった事にランサーは責を感じている。
そしてなにより、彼が見込みがあると認めた少年なのだ。
「(―まだ槍の振り方の一つも教えちゃいないんだ。なのにこんな所で死んでもらっちゃあ困るぜ。坊主)」
ランサーはエリオを抱えあげると、デパートの屋上を蹴り、目的の病院へと向うため朝の市街へと飛び出した。
【E-7/市街地/1日目-早朝】
【リザ・ホークアイ@鋼の錬金術師】
[状態]:健康
[装備]:ダーツ23本
[道具]:デイバッグ、支給品一式、
泉そうじろうのデジタルカメラ・説明書付@らき☆すた(※マタタビの勇姿(後ろ姿)を撮ったデータが一枚入っています)
[思考]
基本:ここから脱出する。殺し合いをするつもりはない
1.まずは北上し、警察署で銃器を調達する
2.ロイ・マスタング大佐、マース・ヒューズ中佐、エルリック兄弟(エド、アル)を探し合流する
3.パズーが仲間と合流するまでの間、彼を保護する
4.2日目の0時頃に温泉へと戻り、マタタビに協力を要請する
5.トンネルで見た化物を警戒する
※リザ・ホークアイの参加時期はアニメ15話辺り。彼女の時間軸では、マース・ヒューズはまだ存命しています
※トンネルで出会った人物より、『線路の影をなぞる者(レイルトレーサー)』の名前を聞きましたが、
それが名簿に記載されていないことにまだ気づいていません
※ディバッグに穴が開いてしまったので、持ち運びが不便。歩行速度に影響が出ています
※マタタビと情報交換をしてません。また、マタタビを合成獣の一種だと考えています
※マタタビの温泉再建については、まだパズーに話していません
【パズー@天空の城ラピュタ】
[状態]:健康だが右頬と頭頂部に鈍い痛み
[装備]:ルールブレイカー@Fate/stay night
[道具]:デイバック、支給品一式、タロットカード@金田一少年の事件簿、USBフラッシュメモリ
[思考]
基本:螺旋王を倒し、みんなを救う
1.シータを探し出し合流する
2.リザ・ホークアイと同行する
3.六課メンバー、クロ達、リザの仲間を見つけたら声をかける
※言峰により揺さぶりをかけられましたが、反発しています
※六課メンバー、クロ達、リザの仲間達の名前、容姿をある程度覚えました
230:蒼い狗 4/4 ◆AZWNjKqIBQ
07/10/21 07:46:56 zxawWyZs
【E-6/市街地/1日目-早朝】
【ランサー@Fate/stay night】
[状態]:疲労(中)、全力疾走中
[装備]:鉄棒(折ったポール)
[道具]:デイバック、支給品一式(-地図、-名簿)、ヴァッシュの手配書、不明支給品0~2個(槍・デバイスは無い)
[思考]
基本:このゲームに乗ったもの、そして管理している者との戦いを愉しませてもらう
1.エリオを病院へと連れて行く
2.戦闘準備を整える(体力の回復、まともな槍の調達)
3.言峰、ギルガメッシュ、ヴァッシュと出会えば、それぞれに借りを返す
言峰とギルガメッシュは殺す。ヴァッシュに対してはまだ未定
4.ゲームに乗っていなくとも、強者とは手合わせしたい
※まともな槍が博物館にあるかも知れないと考えています
【エリオ・モンディアル@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
[状態]:気絶、右腕欠損、右半身に火傷
[装備]:偽・螺旋剣@Fate/stay night、大きな旗で全身を包まれています
[道具]:デイバック、支給品一式、防水性の紙×10@現実 、暗視双眼鏡@現実
[思考]
基本:仲間と合流し、このゲームを破壊する。
1.………………
2.体調の回復
3.ランサーと同行
4.仲間を探し合流する
※敵ならば殺す―という覚悟を決めました
※頭の先からつま先まで、右の半身がまんべんなく火傷を負っています
※今すぐに命に関わる状態ではないものの、そのままだと危険な状態へと悪化してしまいます
※焼き落とされた右腕の付け根は、完全に焼かれているため出血はしません
231:第一回放送 ◆oRFbZD5WiQ
07/10/21 09:23:12 h9ervEco
孔雀のような羽を纏った青年であった。
長身であり、顔の造形も整っている。惜しむらくは、服装が奇抜すぎるところだろうか。
もっとも、そのマイナスを以ってしても、青年の頭に『美』がつくであろうが。
―彼の名はシトマンドラ。螺旋王四天王、神速のシトマンドラだ。
「怖れ、狂い、嘆くといい。脆弱な人間風情が!」
孔雀の羽飾りを―否、自身に生えた翼をなびかせ、シトマンドラは哄笑する。
……最初、螺旋王にこの事を教えられた時は、驚愕すると同時に苛立ったものだ。
並行宇宙。無限に存在するIFの世界。
その中には、自分たち獣人は存在せず、人間どもが繁栄している世界もあるのだという。
真に、真に馬鹿馬鹿しい話だ!
人を超越した獣人を差し置き、地上を支配している―それも、自分たちが見えない場所でだ!
だが、と笑う。笑う笑う笑う! 高らかに、そして見下すように。
彼の手にあるのは、複数の映像メディアだ。
そう、それは首輪や監視カメラを用いて撮影した映像。それらを、一つ一つの世界で再生できるメディアに記録した。
そう、それらを参加者に親しい者に送りつけてやるのだ!
参加者に与える絶望では、まだ足りぬ。足りぬ、足りぬ、足りぬ!
自身の親しい人物が、争い、狂い、死に絶えるその姿―それらを、映像で見る事しか出来ない自分自身。
ああ、苦しいであろう! なぜ自分が、そして知り合いがこんな目に遭わねばならぬのだ、と大いに嘆く事だろう。
されど知れ、人間よ。
貴様らは暗く、狭い穴倉に住まう事が相応しい。地上に出た事、それが貴様らの罪なのだ。
……無論、これは螺旋王が望んだ事ではない。完全なシトマンドラの独断だ。
だが―どうせこの会場は、外部からでは壊せないだろう。
(しかし……)
ふと、シトマンドラは眉をひそめた。
人間同士の殺し合い。初めて聞いた時、心躍ったものだ。
だが、螺旋王が行った事と言えば、参加者を集め、舞台に放り込んだくらい。後は、ほとんど何もしていない。
そう。このゲームに乗らぬ、という愚者どもすら、なぜだか満足気な眼差しで見やっているのだ。
シトマンドラは思う。螺旋王は、本当に殺し合わせる気があるのか―と。
実験というからには、何らかの要素を見出したいのだろうが。それにしても手ぬるいのではないか、と思うのだ。
「なにをしておる、シトマンドラ」
粘着質な声に振り向くと、二足歩行のアルマジロが瞳に映った。
螺旋王四天王の中では、一番の古株である男、グアーム。不動のグアームである。
「少し、な。それよりも、なにをしに来たのだ?」
「ロージェノムが呼んでおる。放送を行う、とな」
232:第一回放送 ◆oRFbZD5WiQ
07/10/21 09:24:19 h9ervEco
瞬間、シトマンドラの表情に喜悦が浮かんだ。
ああ、そうか。もうそんな時間か。
殺し合いを否定し、徒党を組む愚者どもに現実を突きつける、甘美な時間が始まるのだ。
「ああ、今行く」
孔雀の羽をなびかせ、シトマンドラは行く。
その喜悦の色は深く鮮やかだ。そう、螺旋王に対する疑問など、軽く塗りつぶすほどに―
◆ ◆ ◆
久しいな、諸君。
殺し合いは―あまり、はかどってはいないようだな。
けれど、構わぬさ。初めから、いきなり殺しあおうとする者が少数派である事は予想していた。
それに、私はある程度、満足している。
幼き少女が、螺旋の力に目覚めたのを、この目で見られたのだからな。
だが―それだけでは足りぬ。
故に、貴様らには更なる闘争をしてもらわねばならぬのだ。
くくっ―誰がそんな事をするものか。このゲームに乗らぬ者は、そう考えただろうな。
それは当然だ。そう簡単に趣旨変えされては、我が困る。
さて、禁止エリアについて説明しようではないか。
死亡者から話しては、自我を喪失し、放送を聞き取れなくなる者もいるやもしれんからな。
B-1
D-5
G-6
―以上を禁止エリアを定める。
最初に言った通り、ここに足を踏み入れれば、首輪が爆発する事になる。
そう、始めに我に歯向かってきた、あの男のように血肉の塊と化すだろう。
もっとも、この場には字が読めぬ者がいるのでな。警告後一分以内に離れれば、首輪は爆発しない。
戦わずして吹き飛ぶ事ほどつまらぬモノはないのだからな。十分に、気をつける事だ。
さて、最後の一人を目指す者、このゲームを破壊しようと目論む者。どちらにとっても感心があるだろう、死亡者の
発表に移らせてもらおう。
アニタ・キング
エドワード・エルリック
キャロ・ル・ルシエ
枢木スザク
シモン
シュバルツ・ブルーダー
ジェレミア・ゴットバルト
素晴らしきヒィッツカラルド
柊つかさ
233:第一回放送 ◆oRFbZD5WiQ
07/10/21 09:25:27 h9ervEco
……そうだ。この九人が、今回の死亡者だ。
殺し合いに乗らぬという誓い。それもまた、いいだろう。
だが、貴様らが安穏と過ごしている内に、知り合いが危機に晒され、死に掛かっている可能性もあるのだと知るがいい。
こうやって話している間にも、死の淵に瀕している者がいるやもしれぬな。
それでは―存分に、殺し合え。
◆ ◆ ◆
螺旋王の傍らに立つ四つの影。
シトマンドラとグアームを含んだ、螺旋王四天王。
その内の一人。左目を眼帯で覆った女性が口を開いた。
彼女の名はアディーネ、流麗のアディーネである。
瞳は鋭く、そして冷たい。深海の海水を刃にしたようだ。
けれど、今の眼は、どことなく親愛に満ちているように思えた。
「チミルフ。あんたは今の言葉、どう思う?」
サソリの尾をゆらり、と蠢かしながら、不可思議そうに問う。
「分からんよ。今の言葉どころか、このゲームの意味すらもな。だが、」
そう答えたのは、巨躯を分厚い鎧で覆った武人であった。
名をチミルフ。怒涛のチミルフと言う。
ゴリラの獣人である彼は、巨大な鉄槌を傍らに置き、死亡者を読み上げる螺旋王を見上げ、呟いた。
「ただ殺し合いをさせるなら、もっと狭い場所で構わないはずだ。だというのに、この場所を選んだ」
「……つまり、実験ってのは、殺し合いだけじゃ図れない、って事かい?」
「おそらくな。だが、俺よりグアームに聞いたほうがいいんじゃないか?
俺は考えるより、叩き潰すほうが性に合ってる」
だろうね、と。アディーネはくつくつという押し殺した笑いを漏らした。
234:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/21 14:34:59 oNL2NYNn
:名無しセカンド:2007/10/19(金) 20:53:31 ID:2wgkpTYM0
そろそろくるかな?
571 : ◆oRFbZD5WiQ:2007/10/19(金) 21:35:10 ID:I97u5lck0
新たに予約も入ったし、場つなぎも兼ねて投下しておく?
死亡者出てもwikiで編集すればいい、という事で。
>>567
指摘&ナイスアシストw吹いたわw
572 :名無しセカンド:2007/10/19(金) 22:25:37 ID:EBzGP4wk0
投下乙、とても楽しそうだなこの三人w
573 :名無しセカンド:2007/10/19(金) 22:27:57 ID:V08wJC7c0
LX氏投下
こいつらいいトリオだwww
ちょいと気になったのが支給品カタログかな
詳細名簿もあるし、少し恵まれすぎ?
574 :名無しセカンド:2007/10/19(金) 22:47:11 ID:Iam5EVJY0
LX氏、投下乙です! こいつらもうこのままでもいいな。
小説家のくだりはちょっと吹きました。誰かあてのメッセージですか?w
>>573
しかしちょっと攻められたらあっさりやられそうな件。この恵まれよう自体が死亡フラグになるかもしれんし。
女2人はいいかもしれんがフォルゴレが盾になりそうで怖いぜ。
575 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 00:06:24 ID:m1m8lK5Y0
GJ
チーム名はねねねと愉快な仲間達で決定だな。
つかさが近いけど大丈夫そうだ。
576 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 00:21:18 ID:agv4N55Y0
投下乙!
この三人は何か微笑ましいな。
詳細名簿と支給品カタログを使ってうまく立ち回れば結構いいところまでいけそうだ。
577 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 00:31:47 ID:3sm6oo320
GJ!
しかし情報だけは完璧に近いチームだな。
…戦闘力は皆無に近いけどw
いやまじで一服の清涼剤だなこのトリオは。
235:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/21 14:36:25 oNL2NYNn
578 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 06:32:47 ID:ImLu1m9M0
乙
イルカは和む。今回は情報戦になりそうだ
そういや、ヒューズは優勝して帰還しても、
パラレル世界で味方が全部生きている状態になるんだな
他の奴らはヒューズの死んだ世界から来たみたいだし
579 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 12:49:06 ID:m1m8lK5Y0
◆hsja2sb1KY氏GJ
読子さん早く戻ってやれー
ほのぼのしてる場合じゃないぞー
580 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 12:51:40 ID:TwYgvUWw0
投下乙です。
スパイクと読子は未だ状況を理解してない、
はやてはまだ不安定なところがあるし、
実は予断を許さないメンバーか?
581 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 13:10:18 ID:g6dvt6iU0
投下乙!
ほのぼのとしつつも、かなり不安定なところが怖いところだ。
582 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 14:18:41 ID:9GhSSFzE0
暇だったのでやってみた。
アニロワ2nd参加者 年齢別まとめ
<30歳以上>
人生の酸いも甘いも噛み分けた30代以上の方々はこちら。
アニロワは頼れる大人から大人気ない大人まで各種取り揃えております。
最高年齢はぶっちぎりでチェス君。不死者を除けば実はドーラおばさまがトップ。
また“原作で”死亡したキャラクターの比率が高いのも特徴か?
○チェスワフ・メイエル(220歳位/外見的には10歳前後)
○ドーラ(50代)
○東方不敗(49)
○衝撃のアルベルト(38)
○剣持勇(38 ※1)
○ジェット・ブラック(36)
○ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ(32 ※2)
○ロイ・マスタング(30)
○読子・リードマン(30)
○言峰綺礼(30代中盤~40代前半?)
○素晴らしきヒィッツカラルド(30代?)
○ニコラス・D・ウルフウッド(20代後半~30代前半)
○ヴィシャス(20代後半~30代前半?)
※1
アニメ版。原作版は40代のようだ。
※2
28歳説もあるらしい。
236:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/21 14:37:53 oNL2NYNn
583 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 14:19:01 ID:9GhSSFzE0
<20代>
頼れる兄貴ぞろいの20代後半、
殺人コーディネイター、コロニー格闘技チャンピオン、
無敵のイタリアンスター、熱烈なファンと強烈なアンチファンを持つ小説家と
カオス極まりない20代前半はこちら。
若者が多い故に『導くもの』が多いのも特徴か?
○マース・ヒューズ(29)
○ロイド・アスプルンド(29)
○シュバルツ・ブルーダー(というかキョウジ)(28)
○ジェレミア・ゴットバルト(28)
○明智健悟(28)
○神行太保・戴宗(27)
○スパイク・スピーゲル(27)
○パルコ・フォルゴレ(24)
○菫川ねねね(23)
○高遠遙一(23)
○ドモン・カッシュ(20)
○ヴァッシュ・ザ・スタンピード(20代)
○リザ・ホークアイ(20代後半?)
○モロトフ/テッカマンランス(20代後半?)
○ラッド・ルッソ(20代後半?)
○糸色望(20代中盤?)
○スカー(傷の男)(20代?)
○アイザック・ディアン(20代?)
○ミリア・ハーヴェント(20代?)
○クレア・スタンフィールド(20代?)
○ヴィラル(10代後半~20代前半?)
237:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/21 14:39:25 oNL2NYNn
584 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 14:19:18 ID:9GhSSFzE0
<10代後半>
思春期真っ只中、いわゆる多感なお年頃の10代後半はこちら。
その若いエネルギーを対主催にまわすか、
それともゲームに乗る方向で生かすかは本人次第。
また精神的な成長が最も期待できるのもこの年代か?
個人的にDボゥイがこなたと同い年ってのが納得いかないw
○八神はやて(19)
○Dボゥイ(18)
○相羽シンヤ (18)
○泉こなた(18)
○柊かがみ(18)
○柊つかさ(18)
○イリヤスフィール・フォン・アインツベルン(18/外見年齢的には10代前半?)
○衛宮士郎(18 ※3)
○間桐慎二(18 ※3)
○ルルーシュ・ランペルージ(17)
○枢木スザク(17)
○カレン・シュタットフェルト(17)
○マオ(17)
○カミナ(17)
○玖我なつき(17)
○藤乃静留(17)
○アレンビー・ビアズリー (17)
○金田一一(16 or 17 ※4)
○風浦可符香(16 or 17 ※4)
○木津千里(16 or 17 ※4)
○鴇羽舞衣(16)
○ティアナ・ランスター (16)
○ジン(10代中盤~後半?)
○ジャグジー・スプロット(10代中盤~後半?)
※3
やだなぁFateに登場するキャラクターはすべて18歳以上ですよ?
ということで穂群原学園2年だったとしても18歳以上です。
『納得いかない』とか『アニメ版だし』という人は心の中で
そっと1、2歳ほど引いてください。
※4
アニメでは留年していないので恐らくこの年齢。
また金田一も高校2年生なのでこのどちらかか、と。
238:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/21 14:41:24 oNL2NYNn
585 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 14:19:56 ID:9GhSSFzE0
<10代前半以下>
俗に言うロリショタ勢の10代前半はこちら
しかし第1回放送を前にして4人が死者スレ送りに。
ホントアニロワは地獄だぜフゥーハハー。
しかし“天才”エドや清麿、コアドリルをもったゆたかなど
一発逆転の可能性を秘めるのもこの年代か。がんばれ若者。
○小早川ゆたか(15 or 16 ※5)
○高嶺清麿(15)
○スバル・ナカジマ(15)
○エドワード・エルリック(15)
○アルフォンス・エルリック(14)
○シモン(14)
○ヨーコ(14)
○結城奈緒(14)
○エドワード・ウォン・ハウ・ペペル・チブルスキー4世(13)
○アニタ・キング(12)
○エリオ・モンディアル(10)
○キャロ・ル・ルシエ(10)
○ガッシュ・ベル(人間に換算して6歳~7歳)
○ニア(10代前半?)
○パズー(10代前半?)
○リュシータ・トエル・ウル・ラピュタ(10代前半?)
○ビクトリーム(不明。魔界の子供なので10代前半以下?)
※5
No002『この血塗られた指先で救えるのなら』より“もう少ししたら冬休み”で
ゆたかの誕生日が12/20なので判断は難しいところ。
<年齢不詳>
人ならざるもの。鳥や猫からロボ、人造人間、精霊にカテゴライズされる方々。
比較的戦闘能力が高いのも特徴か。
流石に人外故か第1回放送前に死者はおらず。
その天秤が今後どう傾くかは神のみぞ知る……
○クロ(不明。ちなみに猫の平均寿命は5~8年。しかしメカ)
○ミー(不明。ちなみに猫の平均寿命は5~8年。しかしメカ)
○マタタビ(不明。ちなみに猫の平均寿命は5~8年)
○キール(不明。ジンよりは年下)
○ランサー(外見的には20代後半?)
○ギルガメッシュ(外見的には20代前半?)
○シャマル(外見的には20代前半?)
○クアットロ (外見的には10代後半?)
586 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 14:34:37 ID:NaCpcX/20
乙!
○Dボゥイ(18)
○相羽シンヤ (18)
……嘘はよくないねぇ。
239:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/21 14:44:26 oNL2NYNn
587 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 14:37:30 ID:jvYbIvlIO
乙
ヨーコってあのけしからんばでぃーで14だったのか……
588 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 14:39:08 ID:z3s5.xQc0
ヴァッシュって100歳超えてなかったけ?
589 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 14:50:46 ID:Qpj569As0
年齢……どこも違和感あり過ぎるw
590 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 15:13:58 ID:3sm6oo320
乙。
ついでにウルフウッドも十代じゃなかったっけ?
591 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 15:30:01 ID:om9ZUMqo0
乙。
ジンは下手すりゃ自分よりずっと年下の相手におねーさんって言ってる事になるのかwww
>>590
アニメのウルフウッドは見た目相応の年齢の筈だぜ。
592 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 15:53:02 ID:pHMU0Bg60
良い子の皆、今年で25になるラッドお兄さんをおじさん呼ばわりしないようにね!
593 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 15:54:21 ID:Qpj569As0
>>592
それ死亡フラグだからw
594 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 16:16:03 ID:CIhw6Hh60
>>588
余裕でこえてる つーか人間じゃないしな
595 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 16:33:28 ID:EKRX/L6.0
>>592
パズーに死亡フラグが立ちました
596 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 16:41:16 ID:5SJwRa0sO
ヴァッシュは百数十歳、チェスに次いでかなりの高齢者
597 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 17:00:02 ID:lL.3F.PY0
いや、V様は実質1000歳以上だ
石になってるときも意識あるから換算してよいはず
これを除くと最高齢はラセン王かな
598 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 17:20:18 ID:Qpj569As0
>>597
あ、本当だ。螺旋王1000歳近くってwikiに書いてあった。
つかV様、最高齢の威厳全くないなw
599 : ◆NQAY0IOGHk:2007/10/20(土) 17:37:55 ID:C37TaTgs0
さて資料スレに参加時期を確定しているもの(状態表の備考で書かれているものだけ)だけ上げたが
ヒューズの参戦時期が決まってないのは以外だった
ビバップ勢のスルーッぷりはすごいな
あとたいていの死者は参戦時期関係なくなるけどスバルは要注意かな(剣持に自身の世界のこと言ってるから)
あと、タイトルの隣に書いてあるのは私見の参加時期の重要度です
240:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/21 14:46:11 oNL2NYNn
600 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 17:46:48 ID:Qpj569As0
◆NQAY0IOGHk氏、乙です!!
ハガレン関係が3人ともヒューズ基準なのにワロタ
ビバップ勢は全員不詳なのが違和感ないw
601 : ◆NQAY0IOGHk:2007/10/20(土) 18:35:57 ID:C37TaTgs0
>>599 ぎゃーー
なぜスバルだっ 死んでねえよ
スザクだよ ちょっとk(r
602 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 18:46:36 ID:m1m8lK5Y0
こっちで聞いた方がいいみたいだから聞いてみる。
ふと思った。読子ってスパイク助けるときに紙技を使わなかったんだろうか?
使っていてもはやてが気づかなかったでいいとは思うけど。
もし、はやてが読子を異能の使い手だと知れば協力を呼びかけそうな気がする。
っていうかはやてって、スパイクや読子のことを両方とも一般人だと勘違いしている?
603 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 19:00:33 ID:C37TaTgs0
普通に手で助けたんじゃない、トリモチ取るだけだし
後話も行き先と名前だけ聞いただけみたいだし一般人と勘違いしてると思う
銃も出してないし
604 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 19:16:26 ID:Qpj569As0
読子さんお人好しだからなあ……
605 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 19:18:38 ID:XEzIxGhk0
hs氏投下乙
さてこの三人はどんな喜劇を繰り広げるやらwww
606 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 20:38:47 ID:LCs/k4vs0
放送後の予約開始は今晩0:00~でおk?
607 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 20:46:11 ID:om9ZUMqo0
>>606
AZ氏の投下が終わってからでいいんじゃね?
そりゃま、土日の間に予約合戦しといた方がいいのかもしれないけど、まだ予約されてる放送前のキャラが居るんだし。
608 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 20:55:55 ID:LCs/k4vs0
今予約中の人が月曜の3時ごろまでの猶予ってことは火曜の0:00~あたりになるのかな?
609 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 21:01:47 ID:m1m8lK5Y0
AZ氏に進行具合を聞きたい。
とりあえず、いきなり月曜0時からとかに決まって揉めたくない。
610 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 21:13:34 ID:5qylKu66O
予約期限にしたがって火曜0時に賛成
個人の投下タイミング如何で変動するのは勘弁
611 : ◆AZWNjKqIBQ:2007/10/20(土) 21:14:52 ID:j0lizY0k0
心配させて申し訳ない。
早ければ明日の午前中、遅くとも明日中に投下できる予定だ。
自分のが投下 > 放送投下 > (日)の00:00から予約開始でいけるはず。
241:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/21 14:47:26 oNL2NYNn
612 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 21:26:01 ID:om9ZUMqo0
>>611
ご苦労様ッス。
予約合戦は明日の0時からか……オラ何だかワクワクしてきたぞw
613 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 21:41:27 ID:Qpj569As0
>>611
乙です。
オラも両方楽しみぃ~
614 : ◆ZJTBOvEGT.:2007/10/20(土) 22:02:56 ID:p5d9mesM0
V様の身体の位置を間違って表記していたことに今頃になって気づきました。
V様の身体は古墳付近に放置されたまま、分離した頭だけでカミナを追いかけたので、
身体の現在位置は『D-8』です。
迷惑をかけ倒しで申し訳ありません…
615 :名無しセカンド:2007/10/21(日) 07:59:04 ID:v71RIS2c0
投下乙。エリオの状態が放送でキャロの名前聞くどころじゃなさそうだ
616 :名無しセカンド:2007/10/21(日) 08:00:46 ID:U7wBJ4uE0
投下乙
ホークアイに良い銃持たせたら面白そうだな
ランサーの好感度もアップ
617 : ◆oRFbZD5WiQ:2007/10/21(日) 09:21:51 ID:NYnco3gU0
投下乙。リザ、うまい事躱したなぁ。攻撃も、色々と危ない無能大佐も。
でも、北上すればお師匠さまやシンヤにぶち当たる可能性も……リザもパズーも頑張れ。
さて、バイトの前に放送を投下致します。
618 : ◆oRFbZD5WiQ:2007/10/21(日) 09:30:13 ID:NYnco3gU0
投下完了。
ここ一週間、忙しくなるために予約合戦には参加できませんが、道は作ったつもりです。
他の書き手の皆さん、予約合戦、頑張ってください。陰ながら応援しています。
619 :名無しセカンド:2007/10/21(日) 11:22:37 ID:0JO41cR60
お二方、投下乙です。
名前呼ぶのって死んだ順じゃないのね。
-‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
/ /" `ヽ ヽ \
//, '/ ヽハ 、 ヽ
〃 {_{ノ `ヽリ| l │ i| アク禁食らった被害者ども
レ!小l● ● 从 |、i|
ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│
/⌒ヽ__|ヘ ゝ._) j /⌒i ! うp完了したにょろ
\ /:::::| l>,、 __, イァ/ /│
. /:::::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、__∧ |
`ヽ< | | ヾ∨:::/ヾ:::彡' |
242:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/21 15:50:50 qISAPp23
どんなヘボSSでもGJはつくってなwwww
243:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/21 18:18:08 9q7hK6KE
そもそもアク禁くらってもサイトは見れるんだからうp必要まったくないじゃん
244:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/21 20:58:21 wnRIcNnX
サイトにアクセスする必要すらもうない
245:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/21 22:31:50 rWXBAyuT
一部ではサイトも見れなくなってるような
246:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/21 22:41:47 T24Qj7o0
で、いつから最悪板の荒らしヲチスレのここが、したらばに関係あるスレになったのかね?
はい、今度は複数IP所持の証拠を大公開~。
今まで一度も見えなくなったなんて発言は一個も無い+
一人見えなくなっただけで「一部」とは言わない。ただし一人が複数IP所持してるなら別だが
まあ、そもそも見えなくなるなんて自体は中国でもない限り在り得ないけどなw
嘘を吐いた結果見事に自演してることを第三者にまで大公開とはさすがGw
で、いつから最悪板の荒らしヲチスレのここが、したらばに関係あるスレになったのかね?
247:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/21 22:51:15 nIHaj5Az
なんだ?
248:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/21 22:57:04 cGgc7BzL
最悪板のコピペ荒らし
おそらく誤爆か、というか、見ての通り会話にもなってないからスルーされてる
まあ、そもそもしたらばがテンプレに>7入れてるの決めてるんだから
おもいっっきり関係あるわけで何ほざいてんだこのアホはという話なんだが
249:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/21 23:09:09 cJaKialI
最悪板のそのスレはここと関係ないのにリンク張られてるんだ
じゃあ>>7はまるごと削除依頼でいいだろ
250:その前に
07/10/21 23:22:48 nIHaj5Az
このテンプレ、誰が決めたの?
251:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/21 23:25:50 VkWSKnc+
・嫌な気分になったら、「ベリーメロン~私の心を掴んだ良いメロン~」を見るなどして気を紛らわせましょう。「ブルァァァァ!!ブルァァァァ!!ベリーメロン!!」(ベリーメロン!!)
この一文削除決定
252:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/21 23:34:20 2O+kS0ze
「ブルァァァァ!!ブルァァァァ!!ベリーメロン!!」(ベリーメロン!!)
253:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/22 00:13:00 7efs7VTf
「ブルァァァァ!!ブルァァァァ!!ベリーメロン!!」(ベリーメロン!!)
254:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/22 08:17:14 WGot3v0N
このスレ自体削除依頼したい
255:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/22 18:15:43 p5HigKjS
「ブルァァァァ!!ブルァァァァ!!ベリーメロン!!」(ベリーメロン!!)
256:願望 ◆LXe12sNRSs
07/10/22 20:07:57 budJHMvQ
私にとって、日常は退屈なものであり、忙しいものでもあり、そして当たり前のものだった。
小鳥の囀り出す時刻に目覚め、身支度をし、朝食を取り、家を出て、妹や友達と学校に向かう。
陵桜学園高等部三年生の私にとって、このローテーションは毎日のことだった。
「あ、おはようお姉ちゃん」
―ん。おはようつかさ。
この日も何も変わらない。双子の妹のつかさと家を出て、途中つかさと同じクラスのこなたと合流して、登校する。
こんな当たり前の一日が、毎日続くんだろうなぁ……などとは思わなかった。登校なんて、学生をやめるまでの限定的な日課だ。
でも少なくとも、進学か就職が決まり、卒業式で社会へと送り出されるその日までは……こんな呑気な日々が続くんだろうと、確信していた。
今日だって、何事もなく登校を終えた後は、至って普通の学園生活だ。
高校三年生ともなれば、受験のムードで授業もいっそう厳しいものになったりするものだが、私の周りはそうでもない。
チャイムで区切られる授業を四、五個こなし、昼食を取るための休み時間が訪れる。
―さて、と。
私は椅子から腰を持ち上げ、その足で自分のクラスを退室する。
出席を取るにも、授業を受けるにも、学園生活の大半は、このC組で消化している。
だけど、お昼だけは別だ。私は昼食を自分のクラスで取ることはしない。
いや、何も私がクラスから孤立しているというわけではなく、ただ一緒にお昼を食べるに相応しい友達が、別のクラスにいるというだけの理由だ。
向かった先は、妹のつかさや、親友のこなたやみゆきがいるB組。お隣の教室だ。
私を下の名前で呼んでくれる友達がいる場所。遠慮や配慮も関係なく、本音で言い合える友達がいる場所。それがこのB組だ。
高校に入学してからの三度の機会、私はただ一人、必ずみんなのいるクラスとは別のクラスに分けられた。
恐らく親族関係にあるつかさと同じクラスにするのはまずいとかそういう理由なのだろうが、こなたやみゆきともいつも離れ離れだ。
先生に嫌われているなんて邪推したこともあったっけ。私はいつもいつも、群れから突き放されたうさざの気持ちでいた。
自分の在籍するクラスから離れ、仲のいい友達のいるクラスに訪れ、談笑しながらお昼を食べるのだ。
さすがに三年もこれを続ければ慣れたものだが、クラスを出て、また帰ってくるときの気分は、正直微妙な感じだ。
よく、こなたはこんな私の様子を見て寂しがりやと言うけれど、その通りだ。本人の前では肯定しないが。
誰だって、一番居心地のいい空間にいたいものだ。これはたぶん、人間の習性なんだろうと思う。
―おーっす……って、あれ?
いつものように何気ない顔でB組の門を潜るが、私の調子のいい挨拶に返事をする声はなかった。
それどころか、つかさやこなたやみゆきの姿も見当たらない。それに、なんだか空気がいつもと違う。
張り詰めているというか、ピリピリしているというか、お昼時というより期末テスト直前のような印象が漂っている。
「―我々は今こそツンデレの真の意味を回復し、この堕落した言語文化に警鐘を鳴らさなければならないのです!」
教室のを隅を見やると、なにやら数人の生徒が群がり、その中で誰かが叫んでいる。立てよ国民!、とか。
この声は、えーとたしか……こなたのクラスの、あの男子……谷口? いや違う……まあ、どうでもいいか。
とはいえ、この雰囲気はただごとではない。私は群集の中を掻い潜り、騒ぎの根源を突き止めようと歩み寄る。
その中に、私の妹はいた。
―つかさ!?
同級生数人に囲まれ、シャーペンやら消しゴムやらを投げ付けられ、堪えるように縮こまっている小さな影。
私と同じライトパープルの髪をリボンで止めた子供らしい容姿は、間違いなく妹のつかさのものだった。
―ちょ、ちょっと! 何やってんのよアンタたち! やめなさい、やめなさいってば!
私はつかさを囲っている群集を手で散らし、つかさを包囲から救い出す。
つかさの髪は埃で汚れ、顔には投げられた物がぶつかったのか、擦り傷が無数にできていた。
ひどい。私は体感したことのないような怒りに胸を焦がされ、周囲の奴らをキッと睨み付けた。
257:願望 ◆LXe12sNRSs
07/10/22 20:09:10 budJHMvQ
―行こう、つかさ。
無言のままつかさを見つめる気味の悪い連中を撥ね退け、私はつかさをつれてB組の教室を退散した。
知らなかった。つかさがクラスでいじめられてたなんて……だいたい、こなたやみゆきはどこに行ったのよ。
あの二人がいたら、つかさもあんなことには……あとで黒井先生にも報告しなくちゃ。
「うぅ、ありがとうお姉ちゃん」
―気にしなくていいから。とりあえず、今日のお昼は私のクラスで過ごしましょう。
私のクラスメイトたちなら、つかさをあんな風に虐げたりはしない。
とりあえず、つかさを心休まる場所に避難させなきゃ。
「あれ、どうしたの柊ちゃん? 妹さんも一緒?」
―あ、峰岸! ちょっとつかさ匿ってて。
私は自分のクラスに戻ると、クラス内では割と仲がいい峰岸あやのに一旦つかさを預けた。
峰岸はその柔らかな物腰からも分かるように、誰にでも優しい良識人であり、その上風紀委員だ。
つかさとも面識があるし、悪いようにはしないだろう。私はその間に、先生にこのことを報告する。
まさか、あんなドラマの世界で見るようなハードないじめが、隣のクラスで、しかも妹の身に降りかかっているとは思いもよらなかった。
それだけに私が受けた衝撃は相当なものだったが、いつまでも受け身に回ってはいられない。
つかさを安心させるために、この問題と真っ向から対立し、打破しなければ。
だって私は、つかさのお姉ちゃんなんだから。つかさの一番の味方なんだから!
……なんて息巻いたけど、私一人でどうこうできる問題でもなく、頼りにしたのは発言力のある教師たちだ。
しかもその教師は、私の決意を裏切るかのように、職員室から忽然と姿を消していた。
視聴覚室、音楽室、多目的室、コンピュータ室、校長室まで回ってみるが、教師らしい人物がまったく見かけられない。
そんな馬鹿な。私は思いつつも、得体の知れぬ不安に駆られ、一度C組に戻ることにした。
おかしい。いくらなんでも、教師たちが揃ってに学校からいなくなるなんて。
いや、教師だけではない。こうやって教室へ向かうため廊下や階段を廻っていくが、どういうわけか誰とも擦れ違わない。
途中、扉の開いた下級生の教室を覗いてみるが、もぬけの殻だった。
なに? みんな食堂にでも行ってるの? それとも臨時集会の放送でもあった?
私は訳が分からないまま、3年C組に帰還した。中には、見慣れたクラスメイトが数人で輪を作っている。
よかった、ここはそのままだ。他の生徒たちはどこに消えたのかと心配したが、とりあえず……あれ?
私はクラス全体を見回して、ある疑問を抱く。
お昼時だというのに、誰一人として、机に向かってお弁当を広げていない。
それどころか、隣のB組とまるで同じように、数人で群がり誰かを囲っている光景が確認できた。
そして、つかさを預けた峰岸の姿も、峰岸に預けたつかさの姿も、クラス内にはない。
まさか……と私は顔を青ざめ、できていた群集の中心へと突貫した。
―……峰岸! それに日下部も! アンタたち、いったい何やってんのよッ!
囲いの中心では、友人の日下部みさおが一人の女生徒を羽交い絞めにし、それを峰岸あやのが手に持ったカッターナイフでメッタ刺しにしている姿があった。
信じられない。そう思いつつも私は、憤怒の表情で二人に詰め寄る。
日下部が羽交い絞めにしている女生徒というのが……よりもよってつかさだったのだ。
258:願望 ◆LXe12sNRSs
07/10/22 20:10:45 budJHMvQ
「もう帰ってきちゃったの、柊ちゃん? まだ終わってないんだけどな」
―なにがよ! B組の連中だけでなく、あんたまでそんなことするとは思わなかった! 今すぐつかさを離し……ちょ、こら!
私は力ずくで峰岸を押さえようとするが、囲いを作っていた男子生徒数人に、その体を拘束されてしまう。
「あー、ダメダメ柊。そこは黙って見てなくちゃ。あやのは怒らせるとこえぇゾォ」
「もう、みさちゃんたら嘘ばっかり。でも柊ちゃん、終わるまでは邪魔、しないでほしいな」
普段とまるで遜色ない顔で、峰岸はカッターナイフをつかさに振るい、日下部はそれを容認している。
何よこいつら……狂ってる。私が今まで友達として接してきた二人は、こんな腐った奴らだったの?
私は、また怒りに震えた。C組の連中だけじゃない。信頼していたクラスメイトたちも、つかさのいじめに関与していた。
ううん、これはもう、いじめなんていう生易しいものじゃない。訴えたら勝てるくらいの決定的な犯罪よ。
つかさの全身は、既にカッターナイフでメッタ刺しにされ穴だらけだ。そこから垂れる血の赤で、制服が染まっている。
つかさはしきりに、痛い、痛いよ……、と漏らしながら、懸命に痛みに耐えている。
つかさは弱い子だ。日下部の拘束から逃れることもできなければ、峰岸の猛攻に堪えられるはずもない。
私が守ってあげなくちゃいけない。私にしか、つかさは救えない。お姉ちゃんである、私にしか。
私がなんとかしなくちゃ……このままじゃ、つかさが殺されちゃう―!
―……こ、の! 離しなさい、離しなさいよー!
私は渾身の力で男子どもを蹴散らし、自由の身になる。男女間の力の差など、火事場の馬鹿力を発揮すればどうにでもなるものだ。
いや、あるいは妹を思う気持ちの強さが現れていたのだろう。現に、今の私は死に物狂いの心境だ。
つかさを捕らえていた日下部にドロップキックを仕掛け、顔面からぶっ飛ばす。
つかさを傷つけていた峰岸にも、その辺にあった椅子を投げつけ、沈黙させる。
私はその隙に、傷だらけのつかさを抱えて逃げ出した。
―ごめんね、ごめんねつかさ! 私があんたを一人にしなければ……峰岸や日下部が、あんな酷いことするなんて!
「えへへ……おねーちゃん……わたし、穴だらけになっちゃった」
―喋らないで! ただでさえ酷い出血なんだから! 今すぐ保健室に……保健室なんかじゃダメだ、病院に行こう!
もう、こんなところには一分一秒たりともいられない。
すぐにつかさを病院に連れて行って、その後は警察に行こう。
お父さんとお母さん、姉さんたちにも電話しなきゃ。みんな怒るかな……つかさも、学校にはいられなくなっちゃうかも。
ううん、そんなの考えるのはあと! 今は、一刻も早くつかさを安全な場所に―あれ、あそこにいるのは……?
靴も履き替えないまま校舎を飛び出すと、正門の前に見覚えのある二人組が立っていた。
まるで私とつかさの到来を待つように、もしくは行く手を阻むかのように。
ウエーブのかかったピンク色の髪と、眼鏡。金髪の長身に、ジャージ姿。
親友の高良みゆきと、つかさの担任の黒井先生だった。
二人とも、学校の中にいないと思ったら、こんなところにいたんだ。
親友に教師、信頼できる二人を見つけた私は、一瞬だけ安堵して……すぐに、その気持ちを裏切られた。
正門を抜けようと走る私に向かって、黒井先生が突如、マシンガンのようなものを向けてきたのだ。
ちょっと、なんで先生がそんなものを―とビックリする間もなく、先生は無数の弾丸を私たちに向けて照射してきた。
当然、あんな予想外の攻撃に私が反応できるはずもなく、抱えたつかさごと凶弾に倒されてしまった。
痛い。鉛の弾が何発も何発も体を貫通し、開いた穴から鮮血が零れる。
でも、今はその程度の痛みに苦しんでいられるような状況ではないのだ。
つかさは、つかさはどうなったの?
259:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/22 20:12:09 YV6aY3Gx
260:願望 ◆LXe12sNRSs
07/10/22 20:13:20 budJHMvQ
「…………お、ねー、ちゃん」
さっきよりもさらにか細く、私を呼ぶ呻き声が聞こえた。
すぐそこの血溜まりに、つかさが全身を蜂の巣にして突っ伏していた。
瞳からはもう、生気が失せていた。卵白のような淀んだ目で、私に助けを訴えている。
―……つか、さ。
私は地べたを這いながらつかさの下に向かい、その手を握ってあげようとした。
冷静に考えて、あれだけの銃弾を体に浴びた人間が、生きているはずがない―そんな絶望的な観測は全て排除して。
私はつかさを助けたい一心で、痛みの残る体を動かした。こんなの、つかさの苦しみに比べれば―!
「はい、そこまでー。なんや柊~、無断で早退とは、教師として感心せんでぇ」
そんな私の思いを踏みにじるかのように、黒井先生は私とつかさの間に壁として立ち塞がった。
教師だから。つかさの担任だから。そんな先入観が、そもそもの間違いだったんだ。
この人も……つかさの、敵。私はようやく、遅すぎる現実に気付いた。
これはもはや、いじめなんていう低俗な問題ではない。この学校には、ううん、この世界には。
もう、私以外に……つかさの味方は、いないんだ。
―……どい、て。つかさ、つかさを……。
「無駄ですよ、かがみさん。なにせ、黒井先生が使っていたのはイスラエル初の国産兵器として知られる有名な短機関銃です。
全長は47センチとコンパクトですが、重量は約4kgもあるため、その重量のおかげでフルオート射撃中のコントロールが容易です。」
発射速度は一分に650発とされ、有効射程は200メートル。素人の黒井先生でも、十分人が殺せる兵器なんですよ。
全弾命中したわけではありませんが、この有様を見て、まだ希望が残っているなど思えないでしょう?」
そんな風に、いつも博識振りをひけらかしながら、みゆきはつかさの側に歩み寄った。
その手には、模造品や修学旅行のお土産などではない、本物の日本刀が握られている。
つかさの生死を確認するかのように、私の見ている目の前で、みゆきはつかさの体を日本刀で小突く。
「とはいえ、念には念を入れたほうがいいですよね」
そう言って、みゆきは日本刀の切っ先を、力強く振り下ろした。もちろん、眼下のつかさに向けて。
ひゃあっ、という間の抜けた悲鳴が木霊し、返り血がみゆきの眼鏡を赤く濡らす。
何回も何回も、あひゃ、ひゃあ、といった声で回数をカウントしながら、つかさがまた傷を付けられていく。
そこまで力を込めなくてもいいのに、念入りに、何度も、同じところを、執拗に刺し貫いていく。
腹や腿といった太い部分の肉は削ぎ落とされ、指や耳といった脆弱な箇所は勢いよく弾け飛んだ。
この光景は……そう、あれだ。スーパーなどでたまにやる、マグロの解体ショーのようだ。
―(やめて)
やはり、みゆきも敵だったのだ。つかさを傷付ける敵。普段はあんなにおっとりしていたのに。
許せない……憎い……恨めしい……私の心はありとあらゆる憎悪によって支配され、それでもつかさを助け出すことはできない。
―(おねがいだから、やめて)
軋む体を引きずり、懸命に前に進もうとしても、立ち塞がる黒井先生をどけるほどの余力はない。
すぐそこで助けを呼んでいるのに、私はつかさを助けることができない。
歯がゆくて、悔しくて、悲しい。なんで、なんでこんなことになってしまったのだろう。
261:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/22 20:13:36 YV6aY3Gx
262:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/22 20:14:40 XR3EckQs
263:願望 ◆LXe12sNRSs
07/10/22 20:15:13 budJHMvQ
―おねがいだから、もうやめてよぉ……つかさに、これ以上ひどいことしないで……
私は涙を流しながら、みゆきと黒井先生に懇願した。
体裁など気にしていられない。つかさを救い出せるのなら、私はどんなことだってする。
代わりに死ねというのなら死ぬし、奴隷になれというのならどんな言うことだって聞いてみせる。
だから、おねがい。もうこれ以上、つかさを甚振るのはやめて―。
―……あれ?
祈るように目を瞑って、また開けてみると、もうそこにみゆきと黒井先生の姿はなかった。
願いが通じたのだろうか。どこに消えてしまったかは分からないが、つかさを傷つける者は、もうここにはいない。
―よかった……つかさ、もう大丈夫だよ……つかさ……つかさ?
私が呼びかけても、つかさは応えてくれなかった。
いつものように、可愛らしい声を奏でることも。
無邪気な、小学生のような幼い笑顔を見せることも。
私をお姉ちゃんと慕い、後ろを忙しなくついてくることも。
……もう、永遠にないんだな、と悟った。
―……つかさ。
つかさはもう、体を失っていた。
みゆきに解体されて、そこにはもう、頭しか残っていなかった。
仕方がないから、私は頭だけを持って学校から去った。
◆ ◆ ◆
学校を離れて、病院に行ってももう手遅れだと認めた私は、家に帰る気にもなれず、つかさと二人、誰もいない道を歩いていた。
鞄も置いて、上履きのまま、つかさだけを持って。
かわいそうなつかさ。
もう、こなたたちと楽しくお喋りすることも、街で遊び回ることもできないんだ。
「ミコスー」
そうね、あんた、いつも変なこと口走ってったっけ。
これからは、私だけが聞いてあげるから。もう私しか、つかさの声は聞こえないから。
「おもち、うにょ~ん」
おもちね、お正月に食べたね。
口はまだあるんだから、お正月になったらまた食べようね。
「ちんちん」
つかさ、犬が好きだったね。
大丈夫よ、目もまだ付いてるんだから、可愛い犬もいっぱい見れるって。
「くさいねー」
うん、くさいくさい。
鼻もまだついてるから、たぶんこの先もずっとくさいわよ。
「アハハー」
なんだ、体なくなっちゃったけど、できることいっぱいあるじゃない。
一緒だからね。これからもずっと。なんてったって私たち、双子なんだから。
264:願望 ◆LXe12sNRSs
07/10/22 20:16:36 budJHMvQ
「お姉ちゃん、大好き」
―……うん、私も。
もう、日常は戻ってこないんだろうな、と悲観した。
でも、辛くはなかった。つかさはここにいるし、私もここにいる。
なんにも変わらない。私は柊かがみとして、私は柊つかさとして、寿命が訪れるまで永遠に生き続けるんだ。
うん、いつもどおり。やれるやれる。
「おーい、かがみー」
あ、見てつかさ。あれ、あの青い髪したちっこいの。
こなただ。あいつ、学校にいないと思ったら、こんなところでサボってやがったな。
まったくしょうがないんだから……あ、あそこにいなかったってことは、今のつかさの変わりぶりを見たらビックリしちゃうかな。
説明するのも面倒だけど、大丈夫よね、あいつ順応性高そうだし。
―おっす、こな……!?
何食わぬ顔で私はこなたと挨拶を交わし、そして、こなたが手に持っていた物を見て戦慄した。
バレーボール大の黒い球体に、ちょろちょろっと網目の入った紐が付いている。
紐の先端には、バチバチと音を鳴らす、赤くて熱いアレが灯っていた。
―こなた、あんた何持って―!
「ああ、これ? ホラ、漫画とかでよく出てくるじゃん。ボン○ーマンとかが持ってる爆弾」
簡潔に説明して、こなたはそれを私のほうに放り投げた。伸びていた導火線は、既に先端の火によって燃え尽きようとしている。
そして、私のすぐ側で爆発が起こった。爆竹レベルじゃない、家も吹っ飛ぶくらいの大爆発だ。
私は天高く吹き飛び、体を煤だらけにしながら地上に落下した。
……なんか、踏んだり蹴ったりだな、私。学校にいなかったからって、勘違いしちゃった。
こなたも、峰岸や日下部、みゆきや黒井先生と一緒ってことか。ははっ……。
―つかさ、やっぱり、あんたの味方はもう、お姉ちゃんだけしかいないみたい……あれ、つかさ?
冷笑しながら、私はつかさに語りかけようとして―手元にあったつかさが消えていることに気付いた。
おかしい。さっきまで確かにこの腕の中にあったのに、なくなっている。いったいどうして。
―つかさ? つかさ? ねぇ、どこにいるの? 隠れてないで、出てきて……?
「やだなぁ、かがみん。つかさなら、さっきの爆発で跡形もなく吹き飛んじゃったよ」
つかさを探す私に、こなたがそんなふざけたこと言うが、今は冗談に構っていられる状況じゃない。
つかさにはもう、私しかいないんだ。私が目を離した隙に、また誰かに虐められるかもしれない。
守ってあげなくちゃ。私が、私がつかさを守ってあげなくちゃならないんだ。
265:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/22 20:17:14 XR3EckQs
266:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/22 20:17:57 YV6aY3Gx
267:願望 ◆LXe12sNRSs
07/10/22 20:18:26 budJHMvQ
―ねぇどこ!? どこにいるのよつかさ! 一人でいたら危ないのよ!? だから早く出てきて!
「かがみ~、だから、つかさはもういないんだよ。これは殺し合いなんだよ? 殺された人にはもう会えないんだよ」
―うるさい! あんたは少し黙れ!
邪魔するこなたを一喝し、私はつかさを探す。
何もない、焼け爛れた道。地面の土も、そこから生える草も、何もかもが焼けていた。
……どういうこと? 隠れるとこなんて、ないよ。つかさ、どこに隠れてるの?
分からない。誰か、教えてよ。誰かが隠しているの? ねぇ、つかさはどこにいったの?
つかさ、つかさ、つかさぁ……姿を見せてよ、もう一度声を聞かせてよ、お姉ちゃんって、呼んでよ……。
―……どうして、どうしてつかさばっかり、こんな目に遭わなきゃいけないの?
いくら探しても、つかさは見つからない。
気が付くと、私は捜索の手を休め、虚空に向かってそんな問いかけをしていた。
―あの子が何か悪いことした? してないわよね? 殺し合いっていうんなら、つかさじゃなく私を殺せばいいじゃない……!
つかさは、至って普通の女の子だった。特筆して変わったところなど何もない。
なのにどうして、みんなから、世界から虐げられなければならなかったのか。私にはそれが分からない。
「えー、だってかがみ」
呆然と立ち尽くす私に、こなたが答えてくれた。
「殺しても、死なないじゃん」
そう、現実を突きつけて―
―私の意識は、そこで途絶えた。
◇ ◇ ◇
268:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/22 20:19:06 XR3EckQs
269:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/22 20:19:15 YV6aY3Gx
270:願望 ◆LXe12sNRSs
07/10/22 20:20:16 budJHMvQ
遠くから、深くから、声が零れ落ちてくる。
「これはおまえらが望んだ知識だ。その知識から作り出したのがあの薬だ。
作ったのは俺で、与えたのも俺だから、知識から作り出した、というのは少し語弊があるな。まあいい」
「知らないわよ」
即答で返した。
気づけば、真っ黒な自分が、対となるように正面に立っている。
そこから、さらなる声が零れる。まるで洞窟の中を渡るように、声は反響した。
「あれを飲んだ者は不老不死になる。不老ということはつまり歳を取らず、不死ということはつまり死なないということだ」
「それは知ってる」
また、即答で返した。
真っ黒な自分の輪郭が、波を立てる海面のように揺れる。
そこから零れる声はどこか虚ろで、だが確かな質感を持った遠雷のようにも聞こえる。
「最初に欲したのは、船上の錬金術師だったな。おまえとは縁もゆかりもない奴らだ。それを言うなら俺はもっと無関係だが、まあいい」
「知ったことか」
戯言のように捌き、適当に流した。
ふと、真っ黒な自分が、鏡の中の存在だと気付く。
虚ろな声は構わず、零れてくる。まるで煽るような口ぶりで。
「感想など千差万別だからな。おまえがどう思うかは分からん。だがもしおまえが不死に飽き、死にたいと思ったら。
他に薬を飲んだ奴を捜せ。捜し出し、そいつの右手をおまえの頭に乗せて、『食いたい』と願ってもらえ。
それだけでおまえはそいつに吸収され、生涯を終えるだろう。
右手から吸収するのに『食う』とはやはり語弊があるが、こんなものは言葉遊びの範疇だ。まあいい」
「知ってるわよ。あんたなんかに教えてもらうまでもなく、全部書いてあった」
寂寥と悲哀が込められた即答。そこに、僅かな憤怒が混じった。
真っ黒な自分が、自分と同じ存在のようで、まるで違うことに気付く。
虚ろだった声に突然、感情の火が入る。僅かな憤怒が、燃え広がっていくように。
271:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/22 20:21:35 YV6aY3Gx
272:願望 ◆LXe12sNRSs
07/10/22 20:22:09 budJHMvQ
「おまえは望んだ。不死となり、己の願望を果たすことを。だが、今はどうなんだ?」
「……」
答えに詰まった。さらなる問いへの予感がして、戸惑う。
真っ黒な自分、その正体は人が理解できるものではない。
声は、熱く強く降りかかる。
「どう、するんだ?」
「……」
答えられない。既に用意されていた答えを、今は見失っていた。
真っ黒な自分が、それを映す鏡が、近づいてくる。
いつしかその声は、眼前から発せられている。
「どう、したい?」
「……」
重なるほど近くに感じるそれに、答えられない。
真っ黒な自分の奥の奥、闇の広がる空間へと、視線が注がれる。
乾くように脅すように、それは声をぶつけてくる。
「まあいい。おまえはあの錬金術師どもとは違うようだからな。せいぜい、愉しみながら見物させてもらおう―」
「私、は―」
放送が始まって、悪魔との対話は唐突に終わった。
これは夢のようなもので、柊かがみの記憶になど残りはしない。
だが、その心境の急変だけは、痛いほどに感じ取られた。
◇ ◇ ◇
273:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/22 20:23:26 IUOjSrSz
274:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/22 20:23:31 Io+uGQAO
275:願望 ◆LXe12sNRSs
07/10/22 20:23:57 budJHMvQ
第一回目となる放送が終わっても、柊かがみに然したる変化は見られなかった。
右の耳で聞いた声も、途端に左の耳から抜け落ちてしまう。
ただ一言、柊つかさの名前が呼ばれたことだけは頭に残っていて、他のことに関しては考えようとしなかった。
「ねぇ、つかさ。聞いてくれる? お姉ちゃんさ、なんだか疲れちゃった」
泡沫の悪夢で、つかさはかがみの前から跡形もなく消えてしまった。
けれども舞い戻った現実には、こうしてつかさと呼べる存在がまだ残っている。
血塗れになった軍用ナイフで切り出し、こうやって抱きしめ易くした、つかさの首から上部分が。
「つかさの仇を取りたいって一心であんなもの飲んじゃったけどさ、今はちょっと後悔してるんだ。
あれを飲んだら、不老不死になっちゃうんだって。死にたくても死ねないの。成長したくても、一生子供のままだし。
周りのみんながお婆ちゃんになって、寿命で天国に旅立っても、私はずーっとこのまんま。
優勝したら、つかさを生き返らせるついでに元に戻してもらえるかなーとも思ったけど、都合よすぎだよね」
しっかりとした声調で語りかけ、しっかりとした力でそれを抱き、しっかりとした足取りで南へ向かう。
妹の首を胸に抱くかがみの表情は、とても穏やかなものだった。
「それに、何が一番後悔してるかって言うとね。私の独り善がりな復讐心のせいで、つかさをこんなにしちゃったってこと。
お姉ちゃんなんだから、妹から目を背けようとしちゃいけなかったんだ。なのに私は……ダメだよね。
今さら許してもらおうとは思わないけどさ、もう、同じ過ちは繰り返さないから。
これからはずっと一緒。私とつかさは、永遠に一緒。私、もう死ねないから……比喩とかじゃなくて、本当に永遠」
優しく、その頭を撫でる。
どこかの偉大な哲学者は、双子は感覚を共有した本当の意味での一心同体だ、と言った。
かがみとつかさは性格や容姿こそそこまで似たものではなかったが、それでも、確かに二人は同じ存在だった。
片方が傷つけば、こうやって片方が守ってあげる。そうやって、いつも二人で一緒に。
「……うん。これからは、ずーっと一緒。私、どう足掻いたってつかさと同じところにはいけないだろうからさ。
せめてこうして、つかさを守りながら、永遠を生きれればいいな、って思うんだ」
別の不死者に食われたとしても、それはつかさが味わったような死ではない。
仮につかさが天国にいるとして、かがみはそこには辿り着けない。行き着く先は、他の不死者の腹の中だ。
いくら疲れたからといって、そんなところに行くのは御免だ。ならいっそ、このまま永遠に、姉としての勤めを果たそう。
「じゃあ、お休みつかさ。私、もう二度とあんたを離さないから」
そして、かがみはつかさを抱いたまま海に飛び込んだ。
誰にも侵されず、誰にも邪魔されない、二人だけの空間。
たとえ死ねなくても、死ねないからこそ、海は二人だけが存在できる絶対の領域となる。
今のかがみに、復讐心なんていうちっぽけなカケラは残っていなかった。
ただ、つかさと二人でいられたら、それで満足だったのだ。
276:願望 ◆LXe12sNRSs
07/10/22 20:25:36 budJHMvQ
【B-2とC-2の境目辺り・水中/一日目/朝】
【柊かがみ@らき☆すた】
[状態]:不死者、全身水浸し
[装備]:つかさの首
[道具]:なし
[思考]
1:このまま、つかさと永遠に一緒……
[備考]:
※第一放送を聴きましたが、つかさの名前が呼ばれたということ以外は覚えていません。
※不死者であるため、このまま溺れて死ぬことはないかと思われます。本人に泳ぐという意思はないため、どこかに流れ着く可能性もあります。
※軍用ナイフ、防弾チョッキ、UZI(9mm.パラベラム弾:0/50)、ローラーブーツ@魔法少女リリカルなのはStrikerS
支給品一式(水入りペットボトル×1消費)、レーダー、かがみの靴は、B-2観覧車前(つかさの遺体が置かれていた場所)に放置。
277:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/22 20:35:00 CvanNGD8
586 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 14:34:37 ID:NaCpcX/20
乙!
○Dボゥイ(18)
○相羽シンヤ (18)
……嘘はよくないねぇ。
587 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 14:37:30 ID:jvYbIvlIO
乙
ヨーコってあのけしからんばでぃーで14だったのか……
588 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 14:39:08 ID:z3s5.xQc0
ヴァッシュって100歳超えてなかったけ?
589 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 14:50:46 ID:Qpj569As0
年齢……どこも違和感あり過ぎるw
590 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 15:13:58 ID:3sm6oo320
乙。
ついでにウルフウッドも十代じゃなかったっけ?
591 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 15:30:01 ID:om9ZUMqo0
乙。
ジンは下手すりゃ自分よりずっと年下の相手におねーさんって言ってる事になるのかwww
>>590
アニメのウルフウッドは見た目相応の年齢の筈だぜ。
592 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 15:53:02 ID:pHMU0Bg60
良い子の皆、今年で25になるラッドお兄さんをおじさん呼ばわりしないようにね!
593 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 15:54:21 ID:Qpj569As0
>>592
それ死亡フラグだからw
594 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 16:16:03 ID:CIhw6Hh60
>>588
余裕でこえてる つーか人間じゃないしな
595 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 16:33:28 ID:EKRX/L6.0
>>592
パズーに死亡フラグが立ちました
278:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/22 20:36:54 CvanNGD8
596 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 16:41:16 ID:5SJwRa0sO
ヴァッシュは百数十歳、チェスに次いでかなりの高齢者
597 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 17:00:02 ID:lL.3F.PY0
いや、V様は実質1000歳以上だ
石になってるときも意識あるから換算してよいはず
これを除くと最高齢はラセン王かな
598 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 17:20:18 ID:Qpj569As0
>>597
あ、本当だ。螺旋王1000歳近くってwikiに書いてあった。
つかV様、最高齢の威厳全くないなw
599 : ◆NQAY0IOGHk:2007/10/20(土) 17:37:55 ID:C37TaTgs0
さて資料スレに参加時期を確定しているもの(状態表の備考で書かれているものだけ)だけ上げたが
ヒューズの参戦時期が決まってないのは以外だった
ビバップ勢のスルーッぷりはすごいな
あとたいていの死者は参戦時期関係なくなるけどスバルは要注意かな(剣持に自身の世界のこと言ってるから)
あと、タイトルの隣に書いてあるのは私見の参加時期の重要度です
600 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 17:46:48 ID:Qpj569As0
◆NQAY0IOGHk氏、乙です!!
ハガレン関係が3人ともヒューズ基準なのにワロタ
ビバップ勢は全員不詳なのが違和感ないw
601 : ◆NQAY0IOGHk:2007/10/20(土) 18:35:57 ID:C37TaTgs0
>>599 ぎゃーー
なぜスバルだっ 死んでねえよ
スザクだよ ちょっとk(r
602 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 18:46:36 ID:m1m8lK5Y0
こっちで聞いた方がいいみたいだから聞いてみる。
ふと思った。読子ってスパイク助けるときに紙技を使わなかったんだろうか?
使っていてもはやてが気づかなかったでいいとは思うけど。
もし、はやてが読子を異能の使い手だと知れば協力を呼びかけそうな気がする。
っていうかはやてって、スパイクや読子のことを両方とも一般人だと勘違いしている?
603 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 19:00:33 ID:C37TaTgs0
普通に手で助けたんじゃない、トリモチ取るだけだし
後話も行き先と名前だけ聞いただけみたいだし一般人と勘違いしてると思う
銃も出してないし
604 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 19:16:26 ID:Qpj569As0
読子さんお人好しだからなあ……
279:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/22 20:38:45 CvanNGD8
605 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 19:18:38 ID:XEzIxGhk0
hs氏投下乙
さてこの三人はどんな喜劇を繰り広げるやらwww
606 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 20:38:47 ID:LCs/k4vs0
放送後の予約開始は今晩0:00~でおk?
607 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 20:46:11 ID:om9ZUMqo0
>>606
AZ氏の投下が終わってからでいいんじゃね?
そりゃま、土日の間に予約合戦しといた方がいいのかもしれないけど、まだ予約されてる放送前のキャラが居るんだし。
608 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 20:55:55 ID:LCs/k4vs0
今予約中の人が月曜の3時ごろまでの猶予ってことは火曜の0:00~あたりになるのかな?
609 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 21:01:47 ID:m1m8lK5Y0
AZ氏に進行具合を聞きたい。
とりあえず、いきなり月曜0時からとかに決まって揉めたくない。
610 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 21:13:34 ID:5qylKu66O
予約期限にしたがって火曜0時に賛成
個人の投下タイミング如何で変動するのは勘弁
611 : ◆AZWNjKqIBQ:2007/10/20(土) 21:14:52 ID:j0lizY0k0
心配させて申し訳ない。
早ければ明日の午前中、遅くとも明日中に投下できる予定だ。
自分のが投下 > 放送投下 > (日)の00:00から予約開始でいけるはず。
612 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 21:26:01 ID:om9ZUMqo0
>>611
ご苦労様ッス。
予約合戦は明日の0時からか……オラ何だかワクワクしてきたぞw
613 :名無しセカンド:2007/10/20(土) 21:41:27 ID:Qpj569As0
>>611
乙です。
オラも両方楽しみぃ~
614 : ◆ZJTBOvEGT.:2007/10/20(土) 22:02:56 ID:p5d9mesM0
V様の身体の位置を間違って表記していたことに今頃になって気づきました。
V様の身体は古墳付近に放置されたまま、分離した頭だけでカミナを追いかけたので、
身体の現在位置は『D-8』です。
迷惑をかけ倒しで申し訳ありません…
615 :名無しセカンド:2007/10/21(日) 07:59:04 ID:v71RIS2c0
投下乙。エリオの状態が放送でキャロの名前聞くどころじゃなさそうだ
616 :名無しセカンド:2007/10/21(日) 08:00:46 ID:U7wBJ4uE0
投下乙
ホークアイに良い銃持たせたら面白そうだな
ランサーの好感度もアップ
617 : ◆oRFbZD5WiQ:2007/10/21(日) 09:21:51 ID:NYnco3gU0
投下乙。リザ、うまい事躱したなぁ。攻撃も、色々と危ない無能大佐も。
でも、北上すればお師匠さまやシンヤにぶち当たる可能性も……リザもパズーも頑張れ。
さて、バイトの前に放送を投下致します。
618 : ◆oRFbZD5WiQ:2007/10/21(日) 09:30:13 ID:NYnco3gU0
投下完了。
ここ一週間、忙しくなるために予約合戦には参加できませんが、道は作ったつもりです。
他の書き手の皆さん、予約合戦、頑張ってください。陰ながら応援しています。
280:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/22 20:39:54 CvanNGD8
621 :名無しセカンド:2007/10/21(日) 17:00:01 ID:XCz2fQlE0
投下乙です!
もちろん準備万端だとも、兄弟。
622 : ◆AZWNjKqIBQ:2007/10/21(日) 18:50:59 ID:sxh..PqQ0
MAPです。
URLリンク(blogimg.goo.ne.jp)
623 :名無しセカンド:2007/10/21(日) 19:16:36 ID:xvB.cdIE0
乙であります!
624 :名無しセカンド:2007/10/21(日) 20:01:06 ID:EXdy24ms0
乙です!
625 :名無しセカンド:2007/10/21(日) 20:09:13 ID:UJviCTuo0
>>622
MAP乙です
しかし今夜予約だけどヘタクソが人気組とか予約参加挑戦してみてもいいんだろうか…
やっぱり上手い人に譲るために自重したほうがいいのかな
626 :名無しセカンド:2007/10/21(日) 20:16:56 ID:aWbuKxaE0
そんなことはない。ネタがいいと思えば予約。
拍手喝采なら自身がつく。ヘマしてもいい経験になる。
627 :名無しセカンド:2007/10/21(日) 20:17:35 ID:aWbuKxaE0
自身って何? 自信だよ。
あと、MAP乙。
628 :名無しセカンド:2007/10/21(日) 21:16:22 ID:Wor0.OHw0
MAP乙です
2ndからの新人としては禁止エリアは初
なんか俺アニロワに参加してるって実感が湧いてきたぞヒャッホウ!
629 :名無しセカンド:2007/10/21(日) 23:28:45 ID:G/1Y.2po0
あと三十分で予約開始か
wktkするなぁ
630 :名無しセカンド:2007/10/22(月) 20:30:40 ID:9g23xhLE0
◆LXe12sNRSs氏、投下乙です。
よくこんなイカれた話書けますねあんた鬼だー!
かがみが余りにもカワイソス。 この後どうなんのかな
631 :名無しセカンド:2007/10/22(月) 20:32:44 ID:HzQnqpA.0
投下乙。1stに続いて首ちょんぱきたー!
281:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/22 20:45:56 HyIrzW5y
>>280
ちょwwwww
一言だけ言わせてくれ
>2ndからの新人としては禁止エリアは初
>なんか俺アニロワに参加してるって実感が湧いてきたぞヒャッホウ!
なにこいつ
282:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/22 21:11:30 Xv9GcK+f
バトロワごときに人生すべてをかけた
ホームラン級のバカの戯言であります
283:ブックドラフト ◆5VEHREaaO2
07/10/23 12:26:02 8t/JGVCw
『それでは―存分に、殺し合え』
舞台中にロージェノムの宣告が響き渡る中、結城奈緒とギルガメッシュは図書室の中で机を前にして椅子に座っていた。
死者の名が淡々とつづられる中、奈緒の心中はいたって冷静だった。
別に死者が出たことに喜ぶわけでもないが、別に生きていてほしいと思う人間もおらず、知人でもない以上は
テレビで8歳児が刃物で刺殺された、などと報道された程度の関心しか持っていなかった。
「で、どうするよ金ピカ?」
奈緒は禁止エリアを書き込んだ地図から目を離し、ギルガメッシュにこれからの方針を聞く。
彼女としてはギルガメッシュの顔色を窺うのははなはだ不本意ではあったが、
こうでもしなければギルガメッシュがへそを曲げてしまうため、決して面にはださないがしぶしぶ窺うしかない。
奈緒に問いかけられたギルガメッシュはそんな彼女の心中など知らず、怒りの表情を浮かべていた。
「金ピカ?」
奈緒はギルガメッシュの怒りの表情を見て動揺する。
なぜ怒っているのか、知り合いの名前でも呼ばれたのか? それにしては違うような気がする。
疑問に思った奈緒は追求することにした。
「なんであんた怒ってるの?」
奈緒の問いかけにギルガメッシュは怒りの表情を崩さずに答える。
「ふん。螺旋王とやらが、この世の全てを自分のものだと勘違いしていることに怒りを覚えただけだ」
ギルガメッシュは、聞くだけならば義憤に駆られていると思われる発言をした。
だが奈緒はそうとは思えずさらに追求する。
「で、俺の物だから手前が手を出すなと」
奈緒は聞く者が聞けば侮蔑とも取れる発言をした。
「うむ、その通り」
だがギルガメッシュは奈緒の想像通りの答えを返す。
奈緒はやっぱりと思い、感性の違う無益な話題を打ち切ることにする。
284:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/23 12:27:54 dYtShVUy
285:ブックドラフト ◆5VEHREaaO2
07/10/23 12:27:56 8t/JGVCw
さてどう打ち切ろうか。オーソドックスに別の話題に持っていくのが適当だろう。
「ふーん、そうなんだ」
「分かったなら、早く本を読め」
本を読むなど疲れるというのに、金ぴかはこちらの気持ちなど無視して催促してくる。
未だこなしたノルマは隣にある本の山から考えれば十分の一程度、後の事を考えれば気が重たくなってくる。
とっとと話題を切り替えて、徐々に本から意識を逸らそう。
とりあえず、支給品の話題に移してみる。
「本ねえ。本なんて支給品だけでこりごりなのに」
故に何気なく話題を振ってみる。
「……本だと?」
繭をわずかに動かしギルガメッシュが聞き返してくる。
食いついたと確信し、奈緒は話を続ける。
「そう本。っていってもタイトル不明で六角形の絵が描いてあって、開かない煮ても焼いても食えそうにない本。
いっそのこと全員の詳細でも書いた本でもくれればいいのに」
もし読子・リードマンが学校に立ち寄っていれば、奈緒の持つ本のタイトルが全てを見通す眼の書だと判明しただろうが、
彼女は学校には寄らず東の方へと進んでいたが故にタイトルは分からずじまいである。
だが、大英図書館にとっては重要物品である本も、奈緒にとってはただのガラクタにしか過ぎない。
精々話の種にするぐらいだ。
「私の支給品は全部役に立たないものばかり。あんたの方はどうだったの」
本に手配書に眼帯と、自分の道具は全部役に立たぬものばかりである。
だが、この王様は剣以外にも何か支給されているかもしれない。
もしそれが自分に扱えるものであれば、言いくるめて手に入れてしまえばいい。
そんな魂胆で奈緒はギルガメッシュに問う。
「いや、役に立つやも知れぬものだ」
ギルガメッシュの返答に奈緒は心の中でガッツポーズを決め、どうやって手に入れようかと頭を働かせる。
だが彼女の思案はすぐに破られることとなる。
「我の支給品も本だ。調度いい、これらも検分してもらうとするか」
そう言いながらギルガメッシュは袋に手をかけた。
ギルガメッシュの発言と動作から自分から地雷を踏んだかと奈緒は後悔する。また本なのかと。
だが、彼女が踏んだのは地雷ではなく原爆だった。
「むっ!?」
ギルガメッシュの表情が余裕のあるものから、まるでラーメンに振りかけてた湖沼の瓶の蓋が外れた表情に変化する。
開いたデイパッグの口が彼の意に反し、下を向いた。
そして、悲劇が起きた。
質量保存の法則を無視して入っていた大量の何かが開放されてしまった。
奈緒の目にはそれは色とりどりの四角い何かに見えた。
いや、何かではない。それは日常生活でよく見知ったものであり、今の今まで目にしていたもの。
すなわち、本である。
「なっ!? うわ!? ワップ!?」
突然襲い掛かってきた本の津波に、奈緒の体は覆いつくされ見えなくなる。
が、本の津波は奈緒の体を飲み込んだだけでは飽き足らず、部屋中を覆いつくし、
扉を破り廊下まで本の海を作り、すぐ側にある階段までも本の山としてしまった。
286:ブックドラフト ◆5VEHREaaO2
07/10/23 12:29:37 8t/JGVCw
□ □ □
この本の津波には正式名称がある。俗に言うブックドラフトである。
ブックドラフト、それは全国全世界の本好き達がもっとも恐れる災害だ。
バックドラフトというという火災現場で起きる現象がある。
室内など密閉された空間で火災が生じ、不完全燃焼が生じて火の勢いが衰え一酸化炭素という可燃性のガスが溜まった状態の時に、
窓やドアを開くなどして急激に酸素が取り込まれると爆発を引き起こすという、原理的には中学校の科目、「水素爆発」と似た現象だ。
ブックドラフトとはこのバックドラフトをもじった名称である。
このブックドラフトがバックドラフトと異なる点は、単純に火が本と置き換わっていることだけである。
だがその脅威は火災現場のバックドラフトと変わることは無い。
ブックドラフトは睡眠を取る前に、寝所に本を貯め置き本の山をつくり、朝目覚めて何らかの拍子にその本を崩して怪我を追うという小さなものから。
ビルの中にある書店であまりにも本を店内に詰めすぎたために、ビルが本の重みに耐え切れず崩壊するという大きなものまで危険度は大きく変化する。
一般的なビブリオマニアの家でも、読書用、保存用、陳列用、愛玩用、入浴用、放置用、試食用、投擲用、訓練用、切抜用と
用途ごとに本を買ってしまったために整理が追いつかずにブックドラフトが起き、人が埋まってしまうこともある。
その一例としてこんな話がある。
あるところに、シェスカという眼鏡を掛けた女のビブリオマニアがいた。
彼女は大の本好きで、一度読んだ本の内容を決して忘れずに覚えておくほど集中して読み、
司書の仕事の最中でも本を読みすぎたためにクビになってしまうほどに本に意識がいってしまう、本の虫であった。
彼女は司書の仕事をクビになった後も、自宅にある大量の蔵書を読みふけっていた。
あるとき、そんな彼女に悲劇が訪れた。本の探索中に起こったブックドラフトである。
彼女の体は頭上より降りかかった本に押しつぶされ、しばらくの間は身動きができずに生死の境を彷徨うことになったのだ。
幸いにして、とある訪問者達に救助されたために一命は取り留めたが、
もし一時間も救助が遅れていれば、一人のビブリオマニアがブックドラフトで命を落とすことになったのは想像に難くなかった。
そして、その災害を引き起こした本達がギルガメッシュの最後の支給品であった。
もっともデイパッグから吐き出された量は、シェスカの蔵書の半分程度ではあったが。
287:ブックドラフト ◆5VEHREaaO2
07/10/23 12:30:47 8t/JGVCw
□ □ □
奈緒が目を見開くと、闇の中であった。
光すら射さない暗闇の中だ。ここがあの世なのだろうか?
いや、体の節々が悲鳴を上げ圧迫感があるので、おそらくあの世ではないのだろう。確信などないが。
「ったく」
悪態を付きながら、奈緒は暗闇から脱出するために体を動かそうとした。
だが、指がかすかに動くだけで身動き一つできなかった。
一瞬金縛りかと思ったが、即座に否定する。
記憶をたどればなぜ身動きできないかなど簡単に分かる。
自分の体は大量の本に覆われており、それゆえに身動きなどできず何も見えないのだ。
「金ピカー。生きてるー?」
奈緒はギルガメッシュに呼びかける。
死んでいるとは思ってはいない。が、とっとと助け出してほしい。
ああ、こうしている間にも頭に血が昇ってくる。
重力が反転しているか、自分の体が犬神家状態のどちらかなのだろう。
「どうした、蜘蛛女?」
ギルガメッシュの声が聞こえてきた。声の調子からしてどうやら無事らしい。
「あんたは埋まってないの?」
「たわけ。貴様のような間抜けな真似をするわけがなかろう」
一瞬、頭の血管がはちきれそうになる。
お前の所為だろうが!?
と奈緒は叫びたかったが、噴火一歩手前で踏みとどまる。
ここで怒ってギルガメッシュのへそを曲げてはいけない。
腕の稼働域が制限され、下手をすれば二次災害が起こる可能性がある以上は
なんとかこいつにひっぱりだして貰いたい。
「ねえ、掘り出してくれない?」
「なぜ我がそんなことをしなければならんのだ」
288:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/23 12:33:24 1IEQgkrz
289:ブックドラフト ◆5VEHREaaO2
07/10/23 12:33:41 8t/JGVCw
【H-2 学校二階・図書室 一日目 朝】
【結城奈緒@舞-HiME】
[状態]:健康、眼帯を外したい、逆さまに本の山に埋もれて身動きできない。
[装備]:衝撃のアルベルトのアイパッチ@ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日
[道具]:支給品一式、パニッシャー@トライガン、全てを見通す眼の書@R.O.D(シリーズ)
[思考]
基本思考:面倒なのであまり戦いたくない。ヤバくなったら真面目にやる。
1:本の山から抜け出したい。
2:とりあえず金ぴかと一緒に行動する
3:攻撃してくる人間を殺すのに躊躇いは無い
4:藤乃にはあまり会いたくない
※本の中の「金色の王様」=ギルガメッシュだとまだ気付いていません。
【ギルガメッシュ@Fate/stay night】
[状態]:健康
[装備]:巳六@舞-HiME 黄金の鎧@Fate/stay night
[道具]:支給品一式、シェスカの全蔵書(1/2)@鋼の錬金術師
[思考]
基本思考:打倒、螺旋王ロージェノム。【乖離剣エア】【天の鎖】【王の財宝】の入手。
1:蜘蛛女が自力で這い出してくるのを待つ
2:異世界の情報を集めておく。
3:散らばった本は蜘蛛女に全て片付けさせる
4:宝具、それに順ずる道具を集める
5:目障りな雑種は叩き切る
6:エレメントに興味
※学校の図書館には様々な異世界の歴史を記した本があります。
(ただしどれだけ関係ない話があるか、どこまで詳細かは不明。
少なくとも参加者の名前や能力については述べられていない。
また1stガンダム~ガンダム00まで全黒歴史を紹介するなど、関係ない情報も相当数紛れている)
※主催者による監視を警戒しています
※ギルガメッシュの最後の支給品は『シェスカの全蔵書@鋼の錬金術師』です。
290:ブックドラフト ◆5VEHREaaO2
07/10/23 12:35:07 8t/JGVCw
□ □ □
言峰綺礼は放送を聞き終わった後、学校の校門を潜っていた。
放送の内容など、彼にとってはそうたいして重要なものではなかった。
故になんの同様も驚愕もなく南下し、目に付いた学校へと入ることにしたのだ。
そして、言峰はグラウンドの中央に入った時に気づいた。
日が昇る中では判別しにくいが、二階の一室には明かりがついている。
どうやら学校のあの部屋には誰かがいるらしい。
はたして敵なのか、味方なのか。正義を信じる者なのか、悪行の限りを尽くす者なのか。
いずれにしても興味は尽きない。
とりあえず接触しようと考え、校内へと入る。
「出迎えは無しか?」
言峰は上履き入れが幾つも並ぶ玄関に立ち、そう呟く。
周りを見ても人っ子一人見当たらない。見た限りではトラップを仕掛けられている形跡もない。
となればおそらくは、上にいるのは素人か、腕に自信のある強者ということになる。
「まさかあいつというわけでもあるまい」
黄金のサーヴァントを思い浮かべながら、さらに校内へと足を踏み入れる。
291:ブックドラフト ◆5VEHREaaO2
07/10/23 12:36:07 8t/JGVCw
無論靴を脱ぐわけでもないので廊下が土で汚れるが気にするはずもない。
目指すは二階、すぐ側の階段を昇った場所にある一室。
その部屋に誰かがいるはずだ。
言峰は階段を慎重に昇り二階へと進み、角を曲がる。
罠が仕掛けられていないかも彼は確認はするが、見当たらなかったため廊下を進む。
そして、照明の付いている一室の数歩手前で止まり、視線を泳がしある一点でとまる。
彼の視線の先には図書室のプレートがあった。図書室の中からは誰かの話し声が聞こえる。
まちがいなくこの部屋には誰かいる。
言峰綺礼がそう確信した瞬間、図書室の扉が轟音と共にはじけ色とりどりの津波が襲ってきた。
「なっ!?」
言峰は突然の廊下を埋め尽くす本の津波に対応できず、逃げ場などあるわけでもなくあっさりと飲み込まれる。
圧倒的な自然の摂理の前では、高い身体能力を持つ彼でも無力に等しい。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」
彼の体は本の津波に流され、廊下のあちこちにぶつかりつつ廊下を駆け巡り、階段を通り一階へと押しやられる。
が、このまま黙って本の津波になすがままにされる言峰綺礼ではなかった。
一階と二階の中間地点に差し掛かった直後に本の一冊を蹴り、そのまま数m後ろに飛翔、
空中で宙返りを決めつつ体勢を整え、冷たい廊下へと鮮やかに着地する。
「いったいなんだ?」
今だ本の津波を起こす廊下を尻目に、言峰はそう呟くものの敵地に踏み込んでしまったことを理解していた。
魔術なのか魔法なのか単純な罠なのか、どういった種かは分からないが相手は自分の襲来を察知し先制攻撃を仕掛けてきたのだ。
警告もなしにこのような真似をする以上、殺し合いに乗った人物であろうことは間違いない。
しかも攻撃方法や発動のタイミングから、トラップの扱いに熟知していると考えたほうがいい。
もしかしたら校内にも見落としたトラップがあるのかもしれない。
そうなれば、これ以上後手にまわるのはまずい。まだこの状況にまだ満足していないのだ、死んでしまうつもりは毛頭ない。
ならば、戦って生き延びるしかない。
言峰綺礼は槍をデイパッグの中から取り出し、天井に向かって構えた。
狙うは頭上にあるはずの図書室。そこに敵がいる可能性がある。
ならばこの槍の力で天井を突き破り、奇襲を仕掛けるのが最善策のはずだ。
相手からすれば下方から予想外の攻撃となる。
そう考え、言峰綺礼は槍を握り締める手に力を入れた。
292:ブックドラフト ◆5VEHREaaO2
07/10/23 12:37:26 8t/JGVCw
【H-2 学校一階・図書室の真下 一日目 朝】
【言峰綺礼@Fate/stay night】
[状態]:体のあちこちをぶつけたが特に問題なし、左手にトリモチがへばりついてます
[装備]:ストラーダ@魔法少女リリカルなのはStrikerS
[道具]:荷物一式
[思考]
基本:観察者としての姿勢を崩さない。苦しみを観察し、検分し、愉悦とする。
1:攻撃をしてきた参加者を制圧する。
2:そのために天井を貫いた上での先制攻撃。
3:シータに会えばパズーの伝言を伝える。
※制限に気付いています。
※衛宮士郎にアゾット剣で胸を貫かれ、泥の中に落ちた後からの参戦。
[備考]:H-2学校の図書室でブックドラフトが発生しました。
図書室及び図書室周辺の廊下と階段付近は大量の本に埋め尽くされています。
293:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/23 12:51:17 JD2r0ORO
3386 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 00:34:11 ID:???O
即投下はゼロか
3387 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 00:39:17 ID:???0
ま、意外と予約自体も少なかったかな。
かぶったのも二人だけだったし。
3388 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 00:44:59 ID:???0
たしかに、もっと放送後書いてるひとはいると思ったが
即投下がないのは寂しいぜ
3389 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 00:47:04 ID:???0
>>3383
多少寄り道させたり、キャラの思考に介入して移動先をちょっと変えたりできますよ。
多分。
3390 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 00:48:38 ID:???0
また週末近づけば予約が増えますかね。
3391 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 01:04:11 ID:???0
アニロワの予約合戦はすげえな
一秒差で没とかどんだけ~
すでに完成してる作品が没ってのはマジご愁傷様って感じだな
3392 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 01:15:39 ID:???0
よくわからないけど、3週間で第一放送突破って早いのかな
3393 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 01:17:29 ID:???O
はやいがな
3394 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 01:29:38 ID:???0
早すぎるだろうにw
3395 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 09:40:56 ID:???0
3週間ではない。
1ヶ月以上は掛かってるハズ。
だが早い。
3396 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 16:31:28 ID:???0
というか00:00:00ぴったりに投下できる腕に驚愕だ。
あの面子と1000取り合戦やっても勝てる気がしねえw
294:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/23 12:53:03 JD2r0ORO
3397 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 17:24:28 ID:???0
>>3396
ニュー速とかVIPで練習すればいつかは取れるさ
3398 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 17:26:02 ID:???O
予約合戦も一段落したし
さあ、ハイエナの時間が始まるぜ
3399 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 18:13:04 ID:???0
>>3398
おいおい、ハイエナなんて言い方が悪いなw
残り物には福があるんだぜ?
3400 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 19:30:42 ID:???0
さらに笑いながら角を曲がれば福二倍だね!
3401 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 20:16:40 ID:???0
ウォーズマン理論だね!
3402 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 20:45:35 ID:???0
く、あれ程の文章力を以ってしてもつかさが持ちネタしゃべってると
条件反射的に吹き出してしまう。ニコDの見すぎだ…。
3403 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 20:49:49 ID:???0
>>3402
逆に胃がきりきりして感想かけねえ。
3404 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 21:27:35 ID:???0
つい感想ぶっちゃけすぎた。あははははは……
ちょい後悔。
3405 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 21:49:57 ID:???0
多少の毒はスパイスさ。
3406 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 22:00:35 ID:???0
あれ読んでから、ほかの話の伏線の怖さが桁違いだぜ……
どうなるんだ放送後……
3407 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 22:05:06 ID:???0
流れ的に不死者はかなりタフになるな、こりゃ
これまでの展開でも既にタフだけど
3408 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 22:08:28 ID:???0
不死者をどうやって殺そうか、考えるやつがいるわけだぜ……
面白くなってきた
295:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/23 12:54:03 JD2r0ORO
3409 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 22:09:54 ID:???0
腹刺されたり急所こそは外してるとはいえ機関銃の弾受けたり腹刺されたり首絞められたりしてるもんな
つーか今の所ポロロッカ王子、SS書かれる度に普通なら死んでるダメージ受けてるじゃねーかw
3410 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 22:15:49 ID:???0
どう殺すかをぶっとばしてかがみがロワを生き残っていたらを妄想している俺異端
……どうやってもハッピーではありませんが御褒美で(ry
3411 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 22:18:00 ID:???0
かがみへのご褒美:ハイパーゼクター
これで時を巻き戻すんだ!
3412 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 22:23:01 ID:???0
バイツァダストを使うんだ!
3413 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 22:23:57 ID:???0
実際、死んだはずの人間が参加してるわけだしな
タイムベントも可能だろう
3414 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 22:30:30 ID:???0
……リアルで忙しいときに限ってネタが浮かんできやがる…
しかもそんな時に限って書きたいキャラに予約がどんどん入ってきやがる…
チクショウ!!あと一週間立ったら覚えてろよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!
たまには毒吐きらしく毒を。どっちかってと誤爆スレ向きだったかも
3415 :やってられない名無しさん:2007/10/22(月) 22:36:06 ID:???0
>>3414
かまわんぜ……いくらでも叫ぶがいい。
予約は俺がもらった!!!
3416 :やってられない名無しさん:2007/10/23(火) 00:26:20 ID:???0
今日はもうなしか、いや昨日?
どっちでもいいか。LX氏の作品にみんな尻込みしているのだろうか?
3417 :やってられない名無しさん:2007/10/23(火) 01:01:59 ID:???0
ごめん予約してから書き始めたから素直に木曜までまってくれ
と思った書き手、挙手ノシ
3418 :やってられない名無しさん:2007/10/23(火) 01:03:44 ID:???0
何か…ヴィラル、普通に返り討ちされそうでかわいそう
296:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/23 12:55:04 JD2r0ORO
3419 :やってられない名無しさん:2007/10/23(火) 01:06:39 ID:???0
会長が男相手に手加減するはずが無いよな……
そんでなっきー逃げろ、その男は危険だ
3420 :やってられない名無しさん:2007/10/23(火) 01:30:30 ID:???0
今の予約中三人死ぬと予想しておこう
3421 :やってられない名無しさん:2007/10/23(火) 01:38:50 ID:???0
毎回やられてるのに何故か生き残るマーダー、というジャンルを開拓するかもしれない
ガチでやったら間合いにも入れないだろうし
3422 :やってられない名無しさん:2007/10/23(火) 01:39:40 ID:???0
伸びるしなあの薙刀。
つか、会長のエレメントは半端なチャイルドより強いし。
3423 :やってられない名無しさん:2007/10/23(火) 01:46:25 ID:???0
会長に迫力勝負で負けなかったら
たいしたやつだと認めてやっていいと思う
3424 :やってられない名無しさん:2007/10/23(火) 09:12:35 ID:???0
しかし、重火器とかの実用的な支給品が少ない……
折角不明支給品が沢山あったのに、気が付いたらどんどんハズレ支給品で埋められてってるし。
不明で残しといた意味なかったなー
3425 :やってられない名無しさん:2007/10/23(火) 09:20:11 ID:???0
最大で支給品は246出せるのに未だに現実出典の銃は10個しか出ていないんだぜ
どちらにしろ空いた支給品あったら銃ぶち込む予定ではあったけど
3426 :やってられない名無しさん:2007/10/23(火) 09:27:50 ID:???0
警察署で銃器調達が可能かもしれない。
ということで、あるキャラの目的地を警察署に設定した私。
3427 :やってられない名無しさん:2007/10/23(火) 09:50:38 ID:???0
ミー君ならガラクタから簡単な火器を作れるんじゃないか
3428 :やってられない名無しさん:2007/10/23(火) 09:56:46 ID:???0
>>3425
各作品から銃火器がいくつかでてるから、そこそこ充分だとは思う。
3429 :やってられない名無しさん:2007/10/23(火) 10:25:52 ID:???0
そういや、普段から銃火器に馴染んでる人も結構多いね
3430 :やってられない名無しさん:2007/10/23(火) 10:44:28 ID:???0
今ってまだ不明支給品ってあったっけ?
もういい加減に、不明支給品を出オチの使い捨てにするのは止めて頂きたいところだが。
私感で申し訳ないが、クロちゃん系の支給品は無駄な出オチが多いと思ったよ。
文鎮とか、目玉とか……etc
3431 :やってられない名無しさん:2007/10/23(火) 10:48:25 ID:???0
だが、ボン太くんやらフルメタやらのらきすた系列はデオチにしかならない罠。
せめて読子さんの手に渡れば活躍できるんだけどなぁ。
3432 :やってられない名無しさん:2007/10/23(火) 10:52:50 ID:???0
後半にハズレ支給品が化ける展開もあるにはあるんだが……。
まぁぶっちゃけどう考えても化ける要素が無いものが多い。それどころかそこら辺で調達出来そうなものとか。
作品を代表するようなハズレ支給品は除いた話だけど。
3433 :やってられない名無しさん:2007/10/23(火) 10:56:55 ID:???0
当たり入れてもズガンだからみんなびびってるんだよ。
3434 :やってられない名無しさん:2007/10/23(火) 11:06:24 ID:???0
なんでアタリとハズレしか思いつかないんだよ!
3435 :やってられない名無しさん:2007/10/23(火) 11:42:53 ID:???O
当たりでもハズレでもないのってなんだよ?
297:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/23 12:58:24 JD2r0ORO
抜き出して見るとほとんど同じ香具師がずっと話してるように見えるな
298:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/23 14:31:45 /38bT8Q8
そりゃもう
299:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/24 06:17:23 QFq1X5a7
したらばでやってろ馬鹿
300:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/24 09:08:45 SNu+g9NW
アニロワ3rd始めようぜ
301:何が彼女を壊したか? ◆lbhhgwAtQE
07/10/24 17:52:15 F5CQ08Ey
放送は6時丁度、支給された時計の長身と秒針がぴったり頂点で重なり合ったその時に始まった。
時計を片手に放送を待っていた明智は、螺旋王が時間に極めて正確に放送を開始したことに感心しながら、それを聞く。
放送にて、螺旋王が告げた情報の中で重要な事項は2つ。
一つは、立ち入りが禁止されるエリア3箇所。
そしてもう一つは、この6時間の間に命を散らした死者の名前。
「海上、市街地、山間部……なるほど。バランスよくってところですか」
禁止エリアに関して言えば、施設を含まないエリアが指定されていた。
殺し合いもまだ序盤であり、早々に参加者に爆死されても興ざめということで、人が集まりにくいであろう場所を意図的に選んだのだろう。
―明智は、そう推理する。
「しかし、注意に越したことはありませんね。うっかり禁止エリアに足を入れてズガンなんてことになったら、金田一君や剣持警部に腹を抱えて笑われてしまいますし」
明智はそう呟くと、彼ら二人が抱腹絶倒している姿を思い浮かべ、苦笑する。
幸いなことに、放送で告げられた名前の中に、彼ら二人の名前は無かった。
まだ、あの下品な笑いを見る機会は残っているようだ。
……しかし。
「9人……か」
それでも、この6時間の間に9人の人間が死んだ、と放送は告げた。
9人全員が自殺や事故死をしている可能性は極めて低く、かといって同じ人間が全員を殺したともいえない。
つまり、この舞台にはロイ・マスタングのように殺し合いに乗った参加者が確実に複数存在しているという事だ。
死亡者一人につき、殺害者がそれぞれ一人いるとするならば最低でも9人。
そして殺し合いに乗っているもののまだ誰も殺せていない参加者が同じ数だけ存在すると仮定すると倍の18人。
18人……それが、現状から明智が考えた、6時までの段階で殺人を犯した、犯そうと目論む者の人数だった。
しかし、これだけでは終らない。
この放送によって、心変わりする人物も出てくるだろう、と明智は考える。
主催者は言った。優勝すれば、その者が望むことを何でも叶えてやることにする。と
ならば、こう考えるものも出てくるだろう。
―優勝して、死者を蘇生してもらうしかない。
非常に短絡的で非現実的な考えだが、親しい人物を失い精神が不安定な状態にある者ならば、それにすがる可能性は大いにある。
詳細名簿を見れば、今回兄妹や友人を失った事を知ることになる参加者が複数いることが分かる。
そんな彼らのうちの何割かが先述のような理由で殺し合いに改めて乗ったのだとしたら――
「20人強……全体の4分の1は殺し合いに乗ってると考えるべき、といったところですか」
その中にはあの焔の錬金術師ロイ・マスタングも当然含まれている。
彼もまた、友人であるというエドワード・エルリックの死を知って、残った仲間を守るべく改めて殺し合いに乗ったことだろう。
「やはり護身の為の道具が欲しいところですね……」
マスタングの錬金術のように、参加者の中には自分のいた世界での科学技術からは考えられないような能力を持った人間が多くいるようだ。
この前のヨットハーバーの時のように毎度都合のいい場所で彼らと出会えるわけではない。
もし今、丸腰の自分にそんな殺し合いに乗った能力者が襲い掛かってきたとしたら……。
そう考えれば考えるほど、明智は手元が寂しく感じてきた。
そして、その寂しさを紛らわすように彼は腰に差していた白い銃を手にする。
「せめて、これが使えれば、どれだけ良かったことか……」
『申し訳ありません』
愚痴を垂れていても仕方ない、そう思い明智は銃を腰に差しなおし、立ち上がろうとした。
……が、その時彼は耳にしたのだ。男性の明瞭な声を、それも極めて近距離で。
「…………………………え? 今、どこから……」
『こちらです。あなたの手にしている銃からです』
声に言われるままに明智は腰に差そうとしていた銃を目にする。
「まさか……音声機能がついているとでも?」
『そうです。私はクロスミラージュ。インテリジェントデバイスとして生み出された存在です』
明智は質問に答える手元の銃に呆然とするしかなかった。
(……銃が喋る? これも錬金術の力なのだろうか?)
302:何が彼女を壊したか? ◆lbhhgwAtQE
07/10/24 17:53:31 F5CQ08Ey
◆
放送は午前6時丁度に行われた。
だが、そのようなことは時計をはじめとした支給品を一切合財手放したティアナが知る由も無かった。
彼女は放送が始まってもなお、無我夢中で走り続けた。
しかし……
―キャロ・ル・ルシエ
死亡者を読み上げる中で呼ばれたその名前を聞いた瞬間、彼女はぴたりと立ち止まった。
そして、その場に膝を突いて崩れる。
「キャロ…………キャロ…………!」
キャロの死。
それは、彼女の目の前で起きた出来事であり、目を背けたかったことだった。
だが、それは放送が告げるように事実であり、決して逃れようの無いことであった。
「ごめんね…………守れなくってごめんね…………」
地に手をつき、ティアナは涙を零しながら項垂れる。
彼女の脳裏に浮かぶのは、元気だった頃の彼女。
ともに訓練をして汗をかき、ともにシャワーを浴びながら歓談し、ともに食事をしながら笑いあい――
しかし、もうキャロはいない。
彼女は頭を撃ち抜かれ、その後原形を止めないほどに頭部を破壊されたのだ。
それも自分の目の前で。
楽しかった頃の記憶を上書きするように、その時の記憶が彼女の脳をどす黒く塗りつぶしてゆく。
「……うっ! ぐ……ぐ……げ、げえぇぇぇ!!!」
そして、そんな記憶の上書きに拒絶反応を起したのか、彼女は反射的に嘔吐した。
最初の嘔吐で胃の中の物をあらかた吐き出した彼女の口から零れるのは、今や透明な胃液のみ。
その胃液の酸っぱさに反応すると、ティアナは起き上がる。
そうだ、いつまでも下を向いている場合ではない。
キャロのような犠牲者を六課から出さないためにはどうしたらいいのか?
つい先ほど決めたではないか。
六課の仲間以外は“敵”なのだ。
例えどんな善人面していようと、どんな小さい子供であろうと。赤の他人の腹の底など理解できないものなのだ。
殺し合いの場において、仲間を殺そうとする敵がいたら、殺さなければならない。
そう、知らない参加者はみんな殺していけばいいのだ。
“敵”を殺し尽くしたら、その後は、どうしたらいいかは分からない。
だが、今彼女に出来るのはそれだけなのだ。やるしかなかった。
「待っててね、スバル、エリオ、八神部隊長、シャマルさん……私が……私が全部片付けるから!」
虚ろな瞳に歪んだ決意を浮かべ、彼女は走り出す。
そうして、彼女が走っていった先にあったもの。
それが、モノレールの駅であり――
303:何が彼女を壊したか? ◆lbhhgwAtQE
07/10/24 17:54:39 F5CQ08Ey
◆
クロスミラージュは考えていた。
主の元を離れた自分を手にした見ず知らずの男が殺し合いに乗らない、信用に足る人物であるのかどうかを。
信用に足る人物ならば、自分もこの状況を打破するべく知恵を貸すなりして協力したいが、もしそうでなかった場合は、自分を人殺しの道具として悪用されてしまう可能性がある。
だから沈黙を守り、ただの撃てない拳銃のふりをしていた。
こうして沈黙している間に、男が信用にたるかどうか調べる為に。
そうして沈黙すること6時間。
今までの男の様子を観察した結果、彼が殺し合いに乗らないことを確認したクロスミラージュは、ついに言葉を発した。
―これが、あの時の博物館での出来事の顛末だった。
「つまり、私はあなたに認められたと」
『そういうことになります』
「それは実に光栄なことです。ありがとうございます」
そんな会話をしながら、彼……もとい彼“ら”は歩いていた。
目指すはモノレールの駅。
乗るにしろ、乗らないにしろ、一度運行状況を把握しておいたほうが後々の為になる。
そう考え、彼らは駅に向かっていたのだ。
「ところで、クロスミラージュ君。君に質問があるのですが」
『何ですか。Mr.明智』
「君は先ほど、自分を魔法を補助する為の道具だといっていましたが……その魔法というのはどういったものか説明できますか?」
『はい。少し長くなるとは思いますが―』
錬金術といい魔法といい、自分からすれば、それこそフィクションの産物のような力を持つ人間が沢山いる。
そして、自分はそういった力にもいずれ対抗しなければならないかもしれない。
対抗するには、その力がどのような原理の元に働いているのか。
それを知る必要があり、明智はそのような意図の下クロスミラージュから説明を受けることにしたのだ。
『―と、いうことなのですが……分かりましたか?』
「ふむ……つまり、自身というコンピュータの中で詠唱というコマンド入力をすることによって、魔法というプログラムを起動させる……といった形態なんですよね。
そして、あなたはその詠唱を簡略化する、いわばショートカットコマンドを持った道具である、と」
『理解が早くて嬉しい限りです』
元々プログラミングにも精通していた明智は、それを理解するように魔法という存在を理解した。
どうやら、クロスミラージュの知る“魔法”は、自分の知る物理や数学の世界の延長線上にあり、随分と体系化された技術のようだ。
……が、それは同時に、その魔法という技術が、ある日突然使えるようになるものではなく、魔力という媒介と一定の修練がなければ使えないということも意味している。
「どうやら、私には使いこなせないようですね」
『申し訳ありません……』
「いえ、あなたが謝る様な事ではありませんよ。魔法について理解できただけでも収穫が―と、喋っている間に到着したようですね」
クロスミラージュとの会話の途中。
彼らはようやく目的地であるモノレール駅にたどり着いたのだった。