アニメキャラ・バトルロワイアル2nd 作品投下スレ4at ANICHARA
アニメキャラ・バトルロワイアル2nd 作品投下スレ4 - 暇つぶし2ch300:セカンドチャンス ◆RwRVJyFBpg
07/10/10 07:41:42 /QXwjzwv

「クク……フフフ……アハアーッハッハッハッ……分かった。よく分かったぞシュバルツ・ブルーダー……
 ―そんなに死にたいのなら、ワシがこの手で地獄に送ってやるわァ!!」

吼え、そして走る。
風のように一瞬で間合いを詰めると、その両腕が、バルカン砲のように唸り、凄まじい連撃を繰り出した。
だが、その嵐のような拳は一撃たりともシュバルツの身体を捉えない。
暴風に晒される柳のようなスウェーバックが、全ての拳に空を打たせていた。

「ハーッハッハッハッハッ!未熟未熟ゥ!威勢がいいのは口だけか!?」

ギッという鈍い音が鳴る。
シュバルツがアルベルトの右腕を上からの左腕で押さえ込んだのだ。
パンチの威力をそのまま利用し、彼は素早く懐に入り込むと、上半身を右腕の下にあてがい
そのまま―投げ飛ばした。

「うおおおおおおおお!!??」

細く、長いアルベルトの肢体が勢いよく、コンクリートの地面に叩きつけられる。
普通の人間ならば、これだけで尋常でない痛みを受け、そのまま大地に沈む羽目になるだろう。
しかし、不幸なことに、衝撃のアルベルトは普通の人間ではなかった!

「調子に乗るなぁ!!」

両腕をコンクリートが砕けるほどに地面へ叩きつけ、彼は受身をとっていた。
投げの衝撃を殺しきるや否や、そのまま腕を支点に長い足を半円状に振るい、シュバルツの足を刈る。

「うおっ!」
「ここまでだぁ!!」

足を振るった余勢をかって、そのまま足先から空に飛び上がるアルベルト。
星の重力は浮き上がった男を吸い寄せ、再び地面へ戻そうとする。
彼はその力に逆らわず、利用して、更なる一撃を覆面の戦士へと試みる。
シュバルツは先ほどの足払いで態勢を崩されており、アルベルトのエルボードロップを避ける手段はない
―かに思えた。

「フン!」

シュバルツは崩れかけた態勢をわざと自分からさらに崩し、ブリッジのような形で頭の後ろに手をつく。
そしてそのまま、足を跳ね上げバック転。その足の先にはアルベルトの顎があった。

「グオオ!!?」

下顎部を蹴り抜かれ、ほんの一瞬だけ意識を飛ばされかけたアルベルトだったが、地上に落ちるまでには
正気を取り戻し、両手を地面について間合いを取った。
一方のシュバルツも蹴りを放った一回目から続けてバック転を行い、後方へと退避していた。
高速道路の中央線を挟み、二人の男が再び向かい合う。


301:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/10 07:41:49 w9M1DLF1
かがみ、アイザック・ディアン、風浦可符香 投下します。

344 名前: ◆AZWNjKqIBQ 投稿日: 2007/10/09(火) 19:25:59 ID:123UgdKs0
投下終了しました。支援感謝です。

345 名前: ◆LXe12sNRSs 投稿日: 2007/10/09(火) 22:26:27 ID:lDkTKfRo0
鴇羽舞衣、シモン、ニコラス・D・ウルフウッド、チェスワフ・メイエル、ジェット・ブラック、ティアナ・ランスター予約します。

346 名前: ◆5VEHREaaO2 投稿日: 2007/10/09(火) 23:57:39 ID:/fYb.jkI0
こ、今度こそ大丈夫かな?

読子、スパイク、はやてで予約します。

347 名前:名無しセカンド 投稿日: 2007/10/10(水) 00:33:26 ID:kZC8/tTY0
10/11(木) 1:00ごろに期限が切れる予約

◆10fcvoEbko氏  ミー、クレア


10/12(金)に期限が切れる予約

◆LXe12sNRSs氏 鴇羽舞衣、シモン、ニコラス・D・ウルフウッド、チェスワフ・メイエル、ジェット・ブラック、ティアナ・ランスター
◆5VEHREaaO2氏 読子、スパイク、はやて

348 名前: ◆RwRVJyFBpg 投稿日: 2007/10/10(水) 07:25:57 ID:GPnLEvqY0
衝撃のアルベルト、シュバルツ・ブルーダー投下します。
書いている途中で展開が変わってきてしまったせいで
夜に投下するつもりが朝になってしまいました。
大幅に遅れて申し訳ないです。

302:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/10 07:43:11 MGLwiS2h
あんまおもしろくねえな

303:セカンドチャンス ◆RwRVJyFBpg
07/10/10 07:43:22 /QXwjzwv

「フン……意外とやるではないか」
「そちらこそな。プレッシャーに見合うだけの実力は持っているというわけか」

お互いの実力を讃えあいながら、二人のファイターは相手の隙を狙い、睨み合う。
しばしの沈黙が続いたあと、二人は同時に両腕を広げて構えをとり、そして叫んだ!

「シュトゥルム・ウント・ドランクゥゥゥゥッッッ!!!!」
「うおあああああああああああああ!!!!!」

シュバルツの首から下が高速回転を始め、やがて見えなくなる。
今や、彼の体は、首の付いた黒い竜巻と化していた。
滑稽な姿と侮る無かれ、なぜなら、彼を覆う竜巻は、全てを切り裂く真空の刃なのだから。
自らを、一個の風の弾丸と化し、体当たりで敵の威力を打ち砕く。
それがガンダム・シュピーゲルの、それを操るシュバルツ・ブルーダーの必殺技!
シュトゥルム・ウント・ドランクなのだ!

一方のアルベルトも、使う技は奇しくもシュバルツと同系統。
自らの衝撃波を体の回りにまとわせて、自らの四体を紅い竜巻と化す。
不細工な姿と笑う無かれ、なぜなら、彼を包む竜巻は、全てを打ち砕く闘う鎧なのだから。
自らを、一個の雷の剣と化し、体当たりで敵の威力を打ち砕く。
それがBF団十傑集の、衝撃のアルベルトの必殺技!
ちなみに名前はまだ無い!

黒と紅、二つの竜巻が逆向きの疾風を起こしながら睨み合っている。
逆巻く風は壁と為り、中央線の上空で、既に火花を散らしている。

「行くぞ!」
「応!」

気合一閃。二つの竜巻は一気にその距離を減じると、轟音をあげてぶつかり合った。
お互いがお互いを弾き合い、また引き合って、弾き合う。
そうするうちに黒と紅、二つの風は混ざり合い、やがて、一つの竜になる。
中央線の上空に天高く舞い上がるノワールとルージュのつむじ風の中で、二人の男が殴り合っていた。
その様はさながら、阿修羅の拳闘。
いくつもの腕がお互いを捉えて叩きあい、いくつもの傷が刻まれていく。
二色に絡む、疾風のヴェールに包まれたその中心で、男達は潰しあう。
シュバルツの左フックがアルベルトの右頬を捉えれば、黒い竜巻がその気勢を増し
アルベルトの右ストレートがシュバルツの鼻をへし折れば、紅い竜巻が猛威を奮う。
どちらも退かず、一進一退。風の中の攻防は全くの互角だった。


304:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/10 07:45:27 u+ejlR5q
ていうか表現方法が陳腐

305:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/10 07:46:37 KIWdgulf


306:セカンドチャンス ◆RwRVJyFBpg
07/10/10 07:46:40 /QXwjzwv
だが、全ての物事に終わりがあるように、この戦いにも終わりはやってきた。
不意に、紅い竜巻がその円周を膨張させ、黒い竜巻を飲み込んだ!
それと同時に、穴だらけの覆面をした男―シュバルツが竜巻から飛び出してくる。
彼は竜巻を足で蹴って跳ぶように、バックステップで空中へと躍り出た。

「逃がすかァ!」

荒々しい声をあげ、シュバルツを追いすがるように飛び出したのは擦り切れたスーツの男―アルベルトだ。
彼もまた、竜巻を足場にジャンプ。シュバルツの上空を確保する。
二人が風の中から抜け出ると、逆巻いていた暴風は嘘のように収まり、消えてしまう。

「これで終わりだァッ!!」
「そうはさせん!」

上を取り、シュバルツに渾身の一撃を叩き込まんとするアルベルト。
そんな彼の下にあって、シュバルツは全く動揺していない。
冷静に額へと手を遣り、今まで隠しておいた武器を手に取ると、空中で素早く投擲する!

「喰らえっ!」
「あまァい!」

だが、現実はあまりに非情だった。
シュバルツが投げた起死回生の一手、虎の子のブーメランは
アルベルトが体を捻っただけであっさり虚空へと消えていってしまう。

「ぐっ……」
「フン、どうやらここまでのようだな」

覆面の下で顔を歪めるシュバルツを見て、アルベルトは勝ち誇った笑みを浮かべる。
有利な態勢。通用しなかった奥の手。そして万策尽きたと見える敵の表情。
彼は勝ちを確信していた。あとはこの振り上げた手刀を着地と同時に彼の心臓へと打ち込む。
ただそれだけでこの勝負は自分のものだ。

「十傑集相手によくぞここまでやったと褒めてやろう。
 あの世の鬼にでも自慢するがいい」

アルベルトは皮肉を吐き、彼の心臓へと狙いを定める。
だが、その瞬間、シュバルツの苦悶の表情が嘘のように消え去った。
そう、本当に嘘のように。

「ガンダムファイト国際条約第2条……
 破壊されたのが頭部以外であれば、何度でも修復し決勝リーグを目指すことが出来る……」
「なに?」
「生命の灯が消えない限り、勝利のチャンスは失われないということだ!」

確固たる意志を載せたその声に、アルベルトが一瞬の怯みを見せたその刹那、彼の右足に激痛が走った。

「うおおっ!!?」

何事かと眼をやれば、そこには金色に光るブーメランが深々と突き立っていた。

「馬鹿な!?これは、さっき確かにかわしたはずの……」
「教えてやろう。ブーメランは戻ってくるからブーメランと言うのだッ!!」

シュバルツは道路に着地すると、すぐさま思い切り後ろに跳ぶ。跳んだ先にはグレーの外壁。
そこを足場に三角跳びを行い、今度は逆に、シュバルツがアルベルトの上空をとる。
対するアルベルト。突然の足の負傷は彼のバランスを崩し、地面に尻餅をつかせている。

「とったぞ!」

307:セカンドチャンス ◆RwRVJyFBpg
07/10/10 07:48:08 /QXwjzwv

シュバルツはそのままアルベルトへ向かい、渾身の跳び足刀を叩き込み―




「甘いな」

地上から空中へ。赤い波動が一直線に伸びる。
シュバルツはそのままアルベルトへ向かい、渾身の跳び足刀を叩き込む寸前で崩れ去った。
空中を飛んでいた影は、そのままの勢いに任せ、投げ出されるように地面に落ちる。
アルベルトは尻餅をついたまま、傍らの人影へと目を遣った。
それは、シュバルツ・ブルーダーだった。
その顔は、勝利の確信に満ちたまま、しかしその胸には致命的な風穴が開いていた。
刹那の後、思い出したかのように血液がその傷から流れ出す。

「フン、切り札を先に切った時点で、貴様は既に敗北していたのだ。
 それが分からず徒に勝ち誇るとは……未熟とはまさに貴様のような奴のことを言うのだろうな」

右足に刺さったブーメランを引き抜きながら、衝撃のアルベルトは一人ごちる。
そう、彼の名はアルベルト。人呼んで衝撃のアルベルト。
全身から放つ衝撃波を武器とする、BF団十傑集の一人。
シュバルツ・ブルーダーは彼の二つ名を、その能力を知らなかった。
彼が知っていることといえば、せいぜい竜巻を出せることくらい。
ゆえに、シュバルツ・ブルーダーは、未知の衝撃波にその胸を貫かれ、死んだのだった。

【シュバルツ・ブルーダー@機動武闘伝Gガンダム 死亡】


308:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/10 07:48:20 7KwG6eES
だが、全ての物事に終わりがあるように、この戦いにも終わりはやってきた。
不意に、紅い竜巻がその円周を膨張させ、黒い竜巻を飲み込んだ!
それと同時に、穴だらけの覆面をした男―シュバルツが竜巻から飛び出してくる。
彼は竜巻を足で蹴って跳ぶように、バックステップで空中へと躍り出た。

「逃がすかァ!」

荒々しい声をあげ、シュバルツを追いすがるように飛び出したのは擦り切れたスーツの男―アルベルトだ。
彼もまた、竜巻を足場にジャンプ。シュバルツの上空を確保する。
二人が風の中から抜け出ると、逆巻いていた暴風は嘘のように収まり、消えてしまう。

「これで終わりだァッ!!」
「そうはさせん!」

上を取り、シュバルツに渾身の一撃を叩き込まんとするアルベルト。
そんな彼の下にあって、シュバルツは全く動揺していない。
冷静に額へと手を遣り、今まで隠しておいた武器を手に取ると、空中で素早く投擲する!

「喰らえっ!」
「あまァい!」

だが、現実はあまりに非情だった。
シュバルツが投げた起死回生の一手、虎の子のブーメランは
アルベルトが体を捻っただけであっさり虚空へと消えていってしまう。

「ぐっ……」
「フン、どうやらここまでのようだな」

覆面の下で顔を歪めるシュバルツを見て、アルベルトは勝ち誇った笑みを浮かべる。
有利な態勢。通用しなかった奥の手。そして万策尽きたと見える敵の表情。
彼は勝ちを確信していた。あとはこの振り上げた手刀を着地と同時に彼の心臓へと打ち込む。
ただそれだけでこの勝負は自分のものだ。

「十傑集相手によくぞここまでやったと褒めてやろう。
 あの世の鬼にでも自慢するがいい」

アルベルトは皮肉を吐き、彼の心臓へと狙いを定める。
だが、その瞬間、シュバルツの苦悶の表情が嘘のように消え去った。
そう、本当に嘘のように。

「ガンダムファイト国際条約第2条……
 破壊されたのが頭部以外であれば、何度でも修復し決勝リーグを目指すことが出来る……」
「なに?」
「生命の灯が消えない限り、勝利のチャンスは失われないということだ!」

確固たる意志を載せたその声に、アルベルトが一瞬の怯みを見せたその刹那、彼の右足に激痛が走った。

「うおおっ!!?」

何事かと眼をやれば、そこには金色に光るブーメランが深々と突き立っていた。

「馬鹿な!?これは、さっき確かにかわしたはずの……」
「教えてやろう。ブーメランは戻ってくるからブーメランと言うのだッ!!」

シュバルツは道路に着地すると、すぐさま思い切り後ろに跳ぶ。跳んだ先にはグレーの外壁。
そこを足場に三角跳びを行い、今度は逆に、シュバルツがアルベルトの上空をとる。
対するアルベルト。突然の足の負傷は彼のバランスを崩し、地面に尻餅をつかせている。

「とったどーーーー!」

309:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/10 07:49:35 KIWdgulf


310:セカンドチャンス ◆RwRVJyFBpg
07/10/10 07:49:54 /QXwjzwv



朝日の照らす高速道。
黒い道とグレーの壁が延々と続くそこを、衝撃のアルベルトは東に向かってただ歩く。
腕をだらんと垂らし、荒い息を吐きながらの低速度移動。
全身をフルに使って気張っても、成人男性の歩行速度を超えることはない。
シュバルツの服を使って応急処置を施した傷口の痛みを噛み締めながら
アルベルトはひたすらに考えていた。
こんなはずではなかったと。

アルベルトの算段。
それは、彼が現状で戴宗に辿り着くための最短ルートだったはずだ。
それがどうしてこんなことになってしまったのか。

初めに名簿で戴宗の名前を見つけた時点では、アルベルトの頭に
「早く戴宗を見つけなれば、奴は無茶をした挙句死んでしまうかもしれない」
という発想は微塵も存在しなかった。
自分も戴宗も元の世界では、世界十指に名を連ねようかという闘士。
いくらここが殺し合いの場とはいえ、そう簡単にやられはせんだろうとタカをくくっていたのである。
だが、先刻デパートで行われた激闘が、彼の考えを改めさせた。
東方不敗と名乗ったあの男は―あまりにも強かった。
自分と互角以上に戦える人間など、数名の他には存在しないと思っていたアルベルトにとって
偶然出会った老人と引き分けたという事実はあまりにショッキングだった。
彼が東方不敗との戦いの中で感じた死への恐怖は、連鎖的に戴宗の死をも意識させた。
一度、自覚してしまうと、もう歯止めは効かない。
甦った戴宗が自分とは会い見えぬまま、再び失われてしまう恐怖は、瞬く間に彼を侵食した。

だから、彼は一刻も早く戴宗を探すための策を必死で考えた。
藁にも縋る気持ちでデイパックをひっくり返してみたものの
人探しの役に立ちそうなものは、せいぜい旧型のボイスレコーダーのみ。
これにはさすがのアルベルトも絶望しかけたが、それでも頭を絞って自分なりの最善策をはじき出した。


311:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/10 07:50:49 7W/L/8QM
まだ続くのこの文…

312:セカンドチャンス ◆RwRVJyFBpg
07/10/10 07:52:05 /QXwjzwv

彼の立てた作戦はおよそ以下の通りだった。

1.他の参加者に接触し、戴宗のことを知らないか尋ねる
 発信機受信機や照明弾の類を支給されなかった彼にとっては、自らの足のみが唯一の探索手段。
 だから、まずは他の参加者に出会わないことには話にならない。

2.相手が戴宗のことを知らなければ、伝言を頼む
 この舞台には80人以上の参加者がいる。
 殺し合いが始まってから経過した時間も考慮すれば、1で運良く戴宗の情報を仕入れるのは至難の技だろう。
 そこで、相手には戴宗への伝言を頼む。こうすれば、一人で探し続けるよりはいくらか効率がよいはずだ。
 ちなみに、彼が先ほど伝言として用いたのは以下の文言である。

 『アルベルトが15:00にE-3の豪華客船で待っている。
  もし、お前が来なければ、ワシはBF団のやり方に則って動く。
  そっちで勝手に探すことだ。再会を期待する』

 “BF団のやり方”とは、無差別な破壊行為のことを指している。
 これは、戴宗に危機感を抱かせ、豪華客船へと呼び込む餌であり
 かつ、戴宗に出会えなかった際のアルベルトの行動指針でもある。
 彼は強要された殺し合いを好むほど下種ではなかったが
 偉大なるビッグ・ファイアの元へ帰るための殺人を厭うほど聖人でもない。

3.自分や戴宗の素性についての詮索、情報交換などは全て断る
 彼はできるだけ早く戴宗を見つけなければならなかった。
 そのためには、お喋りに無駄な時間を費やしている余裕など無い。
 弱者と情報交換した挙句、変に懐かれたり、付き纏われたりしても厄介だ。

4.3の条件を飲んでもらう代わりに、ボイスレコーダーを使った伝言を一つ預かる
 3の条件だけを一方的に押し付けた場合、不満を言う者が必ず出るだろう。
 だから、取引の条件としてこちらも伝言を預かることにする。
 自分の肉声が仲間に伝わるかもしれないというのは人にとっては大きな魅力になる。
 仲間を探していない人物相手には使えないが、まさか、この会場で人を探しているのが
 自分だけということは無いだろう。アルベルトはそう考えていた。

5.できるだけ戦闘は避けるようにする
 この世界では、何故か戦闘による消耗が普段より大きい。
 加えて、参加者の中には、東方不敗のような強者がまだまだいる可能性がある。
 いつものように力に任せて戦い続けていては、戴宗を見つけるまでこちらの身が持たない。
 ただし、戦闘を行わないことで、徒に時間ばかりが消耗されるようなら
 躊躇い無く戦い、障害を排除するべきである。
 ……彼はこの項目をもう少し厳格に守るべきだった。


313:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/10 07:53:00 KIWdgulf


314:セカンドチャンス ◆RwRVJyFBpg
07/10/10 07:53:22 /QXwjzwv

これが最善のはずだった。
これが最短のはずだった。
だが、結果はどうだ。望まない強者と望まない闘争をした挙句、満身創痍で長距離走もままならない。
この策ではやはり駄目なのか……だが、これ以上の策は今のところ立てることができない。
ならば、この策で行くしかないのか。
いや、そもそも策以前に自分には休息が必要だ。休んで体力を回復しなければ、それこそ、いつ殺されても不思議はない。
嗚呼、しかし、そうして時間を浪費している間にも、戴宗の命は危険に晒されている。
二人目に出会った男、シュバルツ・ブルーダーもまた、自分と十分に戦える強者であった。
この舞台には一体何人の兵が跋扈しているのか見当もつかない。
戴宗が仲間を救うために無茶をやり、命を落とす未来が、着々と現実味を帯びてきている―



不本意な結果に終わった策、思うようにならぬ身体、そして戴宗の死に対する恐怖。
様々なモノがアルベルトの精神の中で渦を巻き、うねり、蠢いていた。
それはゆっくりと、しかし確実に彼を削り取っていく―


315:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/10 07:55:06 KIWdgulf


316:セカンドチャンス ◆RwRVJyFBpg
07/10/10 07:55:22 /QXwjzwv



もう二度と手に入らないはずだったものが、再び手に入る位置まで降りてきて
しかし、自分の努力が足りないがゆえにまたとり逃してしまう。
これは、ある意味で、大切なものを初めて失うよりも辛いことだ。
何故なら、これを体験する者は、既に失われることによる痛みを嫌というほど知っているのだから。

かつてカミナを失ったヨーコやシモンなら、あるいは今のアルベルトの気持ちが分かるかもしれない。
だが、彼らは未だ、甦ったカミナに気がついていない。だから、今の彼らにアルベルトの気持ちは分からない。

もしかしたら、かつてシュバルツを失ったドモンなら、あるいは今のアルベルトの気持ちが分かるかもしれない。
だが、彼は未だ、甦ったシュバルツに気がついていない。
放送が、甦ったシュバルツの死を彼に伝えたならば
ドモンはアルベルトの気持ちが分かるだろうか?






【A-6/高速道路/1日目/朝】
【衝撃のアルベルト@ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日-】
[状態]:疲労極大 全身にダメージ 右足に刺し傷(それぞれ応急措置済み)
    スーツがズダボロ やや精神不安定
[装備]:なし
[道具]:支給品一式 シガレットケースと葉巻(葉巻2本使用) 不明支給品0~2(本人確認済み)
    ボイスレコーダー@現実 シュバルツのブーメラン@機動武闘伝Gガンダム 
[思考]:
基本方針:戴宗を一刻も早く探して合流し、決着をつける
1:戴宗を再び失うことに対する恐れ。そうならないために戴宗の情報を集める
2:休息をとり、体力を回復させる
3:脱出の情報を集める
4:いずれマスターアジアと決着をつける
5:他の参加者と馴れ合うつもりはない
6:脱出不可能の場合はゲームに乗る
[備考]:
※上海電磁ネットワイヤー作戦失敗後からの参加です
※素晴らしきヒィッツカラルドの存在を確認しました


317:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/10 07:55:25 o8nSyPQQ
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     `:、 、.;;;;;;'、`、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:            :   、      7: :    
      `‐- `;、;`‐.′;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:           : -'";.ィ"     .,".:     まあ私の顔に免じて
       `丶 : ;;;;;;;`;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;: 、           : :       ,‐.、      許してくれたまえ
        `、 丶;;;;;;;;、;;;;;;;;;;;;;;;;;: 、 ヽ.、                 ∴:
         `‐、`、、冫;;;;;;;;;;;;;;;;;:    ``'''~、、,,,_            ,∵
              l;;;;;;;゙、;;;;;;;;;;;;;;;;;;:         ```'…-、.、   "
              ,l゙;;;;;;;;;;゙、;;;;;;;;;;;;;;;;;:                 丶
           ,i´;;;;;;;;;;;;丶;;;;;;;;;;;;;:        `'““"     、'`
             l゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙.;;;;;;;;;;;                  "
          │;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`.;;;;;;;;;;:               ,`
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318:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/10 07:56:28 N6W1bWNh
でか

319:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/10 08:00:21 g/ICo+BJ
正直言って、普通につまらん

320:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/10 20:35:40 xhlvdzgh
878 名前:最低人類0号 投稿日:2007/10/09(火) 22:33:12 ID:+fG7JD7q
Gが人のいる所に来るのはいつものことだろ
葉鍵板でフルボッコにされては移民し、移民先の交流所でもフルボッコにされ、そして今はアニ2ndで居座っている
879 名前: ◆ncKvmqq0Bs 投稿日:2007/10/09(火) 22:54:20 ID:KEmMoQV+
>>876
おいおい、何を言ってるんだジョニー、したらばがGを嫌がって移転分離するじゃあないんだぜ?
「2ch側」としたらば側が話し合って「明確にお互いのスレ違いを規定」して、「違反したら削除依頼を出す」と決めて
平和的に「話し合いでお互いの合意の上」で、分離するんだ
その上で、スレを勘違いしてるお客には、削除依頼と誘導のカクテルをプレゼントするんだよ
もし、削除以来で不平が出れば、そのときのログをだす
880 名前:最低人類0号 投稿日:2007/10/09(火) 23:07:55 ID:/MPv3jph
んー、どうやら読み違えたかな。ID出ない板を候補に挙げてたから、
ここで移転先明言 → G先回り → 「じゃあそちらでどうぞ」
の上島コンボでもするのかと思った。

まー正直どうでも良いと思うよ。専ブラがちゃんと効いてるし、現状でも大して問題無いし。
新板で新しい客層を取り込めるかどうかが心配っちゃ心配かなー?
881 名前:最低人類0号 投稿日:2007/10/10(水) 07:10:14 ID:tlPubk0T
>>880
動くのは、削除人が動かなかった場合だから、そうと分かるまで2週間後くらいかかるから、その後だな
882 名前:最低人類0号 投稿日:2007/10/10(水) 17:24:56 ID:h2Gu7yjl
アニロワ2の0-1がじわじわ埋まって来ているがあれはGではないんだろうな。
どうせならキャプロワとかああいう廃スレを埋め立ててくれればいいのに。




321:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/10 20:59:30 cSvSpKeg
思うんだが、
バトロワスレの企画別っていうのを同じ板の中で複数認めてしまったら
参加者だけが違うバトロワの乱立に対処できなくなるような

322:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/10 21:47:56 paAXOBkg
既に対処できていない。

323:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/10 22:12:07 Px3muFzU
まあ、バトロワは板に一つでまとめるべきでしょうと

324:希望の船、絶望の城 ◇tu4bghlMIw 
07/10/10 22:34:21 vKw4wPkV
「ジャグジーはん、船のエンジンってどうやって入れればええんかなぁ?」
「ふ、ふふふ藤乃さん!! 止めましょうよ、無理ですって!!」


隣でジャグジーが情けない声を出してうろたえている。静留は艶やかな笑顔の裏で彼について考えていた。
ジャグジーと出会って数時間、ある程度の人柄は掴めて来た。
彼は凄く純真で、そして臆病な人間。
だけど―強い。涙と震える声の裏側にあるのは紛れもなく、いくつもの修羅場を潜って来た強者の証。

ただ彼の腕っ節に関しては、正直心もとない。
自分がその気になれば三秒と掛けずに切り刻んでナマスにする事も可能である。
とはいえ、強さなんて曖昧な基準。
腕力や様々な特殊能力にしても最大の武器が最大の弱点になる事もある。
力が強いだけの者なんていくらでもいるのだ。

だけど、心が強い者は少ない。
初対面の人間に弱い人間を守るためならば、自分は人殺しだってする、などと告白出来る人間がどれだけいるだろう。
普通そういう事は思っていても言わないもの。
とんでもないお人よし……こういう状況では長生きしそうに無いタイプだ。

しかし山がそこにあるから登るのだ、と言ったのはどこの登山家だっただろう。
船がそこにあれば動かしてみたい、と思うのはある種の道理。
うちの考えはソレほど突飛だったのか、静留は少しだけ不思議に思った。



静留とジャグジーはクルーズ客船の中心、メインブリッジに来ていた。
浮かぶ絶景、様々な機器。もちろん静留に船の構造など分からない。故に総動員するのは勘。
手当たり次第触ってみて反応を見る。

「だ、駄目ですよ!! 勝手に触ったら怒られちゃいます!!」
「怒られるって……こないところに放置するほうが悪いと違うん?」

ジャグジーの言葉を話半分で受け流し、静留の探索は続く。
このガラスに覆われたメーターはなんだろう。そもそもこの規模の客船は何を燃料に動くのか。
根本的な知識が足りない。だから触れて確かめる。
別にスイッチを押したらミサイルが発射されたり、いきなり船が自爆したりする訳も無い。彼は心配し過ぎなのである。
人が造り出した機械だ。ある程度の簡略化はされているだろうが、素人でも分かる部分は必ずあるはずなのだ。

「ん……」

自らのデータベースでは覚束ない計器類が立ち並ぶ中、操舵用のアレ(よく映画などで船長が握っているハンドルのようなもの)の近くに明らかに妙な一角があった。
例えるならそこだけ車のキーを刺す部分を移植して来たような感じ。
もっと言えばデパートの屋上にある、百円を入れると動く変な機械の硬貨入れの部分だけ鍵穴に挿げ替えたような感じだ。
ソレはシックなデザインの室内において、分かり易いくらい異様な雰囲気を放っている。
なぜなら―


「なぁ、ジャグジーはん」
「は、はい」

静留とジャグジーはその明らかに後から付け足した感に溢れた物体を見下ろしながら顔を見合わせる。

「これ、なんだと思います?」
「……鍵……穴、じゃないですかね」
「やよねぇ……」


325:希望の船、絶望の城 ◇tu4bghlMIw 
07/10/10 22:36:14 vKw4wPkV
もう一度その"鍵穴"のような物が付いた物体に視線を移動。若干、形自体は歪ではあるが確かに鍵を刺すべき場所なのだろう。
そして考える。
おそらく自分達の頭に浮かんだ疑問は全く同じ筈。
だって、これはあまりにも……ちょっと、なぁ。

仕方なく静留は切り出す。考えている事は同じ。ならば、いつまでもモヤモヤしたままでいる意味も無い。
というか、とりあえず口に出してしまいたい。このままスルーし続けるのはどうにも困難だ。


「なぁ」
「はい」
「なんで渦巻きみたいな模様がついてるん?」
「…………それは、ちょっと……分からないですね」


二人は鍵穴を中心に右回りの螺旋を描く計器を眺める。そして、小さく溜息をついた。
沈黙が場を支配した。




だが、その時。
背後から紙束をグシャグシャにしたような音が響いた。
ノイズ。それは人の声を真空管、アンプを通して増幅する際に流れる独特の空震。

ブリッジの上部設置されたスピーカーを通して行われる船内放送の合図。
静留とジャグジーはすぐさま反応した。突然の襲撃者を迎え撃つが如く、音の方向へと向き直る。
数秒後、放送が始まった。



"船内におられます、お客様方各位に申し上げます。
本日はご乗船頂きまして、真にありがとうございます。
私―案内役を勤めさせて頂く、高遠遙一と申します……"




 ■


「……おい、デイパックの口ちゃんと閉めてあるか? 大丈夫か? ピッタリと密封してあるか?」
「なんでよーあんな所に閉じ込めるなんて、ポルヴォーラが可哀想じゃない」


アレンビーがぷうと頬を膨らませて反論する。
ご機嫌ナナメ、女性の心の動向には誰よりも敏感な事を自負しているキールでなくても、十分に分かる露骨な不機嫌のサイン。
確かに俺としてもレディにそんな顔はさせたくは無い。
だけど状況が状況だ。何しろ争点になってるのがポルヴォーラ。命に関わるなんてレベルを三段階ほど突き抜けている。
ここに居合わせたのが俺だった奇跡に感謝して貰いたいくらいだ。

「まったくよぉ、アレンビー。何度言やぁ分かるんだい? アイツは爆弾。それ以上でもそれ以下でも無いんだっつーの。
 見た目に騙されてギューッと抱きしめでもしたら、その瞬間『ドカン!!』だ。
 爆死するにしても一回じゃ足りねぇ、三回も四回も十回だって死ねるクラスの爆発さ!」
「爆発させなければいい話でしょ、キール。それにあなたも同じ動物同士、きっと良いお友達になれるわ」


未だ不満タラタラな表情のままぶー垂れるアレンビー。
背中に背負っているガッシュの深刻そうな表情とはあまりにも対照的。


326:希望の船、絶望の城 ◇tu4bghlMIw 
07/10/10 22:37:34 vKw4wPkV

彼女の機嫌が悪いのにはもちろん訳がある。
数分前、デイパックにポルヴォーラをしまうか否かで大論争を繰り広げられたのだ。
頭の上に爆発物を乗っけたまま、スキップしながら歩を進めるアレンビーにキールが忠告を促す、という形で。
結局、最終的にはアレンビーが折れた。
俺が無理やりに、それでも極めて慎重にデイパックにポルヴォーラを突っ込んだ時の彼女が見せた極めて嫌そうな表情は印象深い。
いや、まぁそういう所こそ可愛いと言えるんだが。もっとも、今の発言だけは頂けないけどな。


「分かってない、分かってないねぇアレンビー!! あんな爆弾生物と高貴なる生き物の俺様を同一視するなんて!!
 レディにあるまじき失態だぜ?」
「どっちも愛玩動物じゃない。……それにポルヴォーラの方がそんな事言うキールよりよっぽど可愛いわ!」
「おい、おぬしら―」
「聞き捨てならねぇなぁ、アレンビー!!」
「何よカラスの癖に!!」


注意の喚起は文句の言い合いに、そして口論というか口喧嘩のレベルにまで発展する。
ギャアギャアと互いを罵り合う両者。
黒羽の鳥と青髪の美少女が取っ組み合いの喧嘩をする異様な光景へのカウントダウン。
改めて見なくても非常識な集団である。
 
個々人の主観に文句を付けても所詮議論は平行線に過ぎない。
もしこの場にアレンビーとキールの二人しか居なかったならば、おそらくこの醜い言い争いは放送が始まるその時まで続いただろう。
両者共に熱くなったら止まらない、分かり易く言えば熱血バカな側面を持ち合わせている。
ただ一つ違ったのは―彼女達は二人?組では無くて"三人?組"だった事である。


「いい加減にするのだ、おぬしら!!」
「あ……」


その呟きはどちらのものであったのだろう。
母音一つによって表現されたその言葉から二人の心情を抜き出すとすれば、おそらくソレは―忘却、の一言で言い表す事が出来るのではないか。

陽が、昇る。もう朝だ。
暗闇は姿を消し、存分に光を浴びあらゆる物体が元の色彩を取り戻す。
そう、だから二人の眼にも声の主の表情がよく見えた。
アレンビーの背中、凄まじい形相で両者を睨み付ける―ガッシュの姿が。




数分後。
アレンビーとキールはガッシュから説教を受けていた。
怒髪天。ガッシュは金色の髪を震わせて二人の前に腕を組み仁王立ちしている。
一方で、怒られる立場にいる二人の心境は同じ。

つまり―

『どうして"私(俺)"が怒られなきゃならないんだ。悪いのはあっちなのに』


両者のぶすっとした態度は変わらない。
ガッシュは小さく一回溜息を付くと、二人に向けてもう一度状況の確認を求めた。


327:希望の船、絶望の城 ◇tu4bghlMIw 
07/10/10 22:39:49 vKw4wPkV

「全く……おぬしらは事の重大さが分かっていないのか」
「まぁ、一応は……」
「私達は一刻も早く清麿やドモン、ジンを探さなければならないのだ。それに―」
「……ああ、さっきの男の人の言っていた事でしょ?」

地面に座らされていたアレンビーが呟く。
ポルヴォーラを巡ってアレンビーとキールが大立ち回りを披露したこれまた数十分前。
アレンビー一行はクルーズ客船の入り口付近で『高遠遙一』と名乗る男性と出会っていた。
彼は三人にある"重大な情報"を提供して来たのだ。

「ああ、"希望の船"とか言う奴だろ。人を探して歩き回るなら一緒にソレも宣伝してくれって言ってたねぇ。
 にしてもあんな気が弱そうで貧弱な男にしちゃあ大胆な事を考えるもんだ」
「でも悪人には見えなかったし、凄い考えじゃないかな。礼儀正しくて良い人そうだったし」

出会った直後、彼は三人を船内へと誘った。
この船をベースに人を集め、大きな力を持ったグループを作りたい、彼はそう語った。
だが探し人がいるためその提案には乗れないと断ると、それではこの船の事を宣伝してくれないか、と頼まれたという訳。

「うむ。この状況にも関わらず誰よりも先に他の人間を率いて行こうとするリーダーシップ、中々大したものなのだ」
「うん、立派。あと……何だっけ。何か変な事も言ってたよね、"個人的なメッセージ"だっけ」
「あー言ってたな。確か……」

キールは思案する。記憶の扉をこじ開ける。
大体どんなニュアンスの言葉を言われたかならば、パッと思い出す事が出来る。
ただ完璧にその内容を再生するとなると別だ。
男が自分達との会話のラスト、"必ず"一緒に伝えて欲しいと念押しまでして来た事項。
それは―

「『金田一君、明智君、剣持君、一時休戦と行きましょう。君達との勝負はここから脱出してからと言う事で』だったか」






【F-3/都市高速道路上/1日目/早朝】

【アレンビー・ビアズリー@機動武闘伝Gガンダム】
[状態]:健康
[装備]:背中にガッシュ、右手にブリ、左手にランタン
[道具]:支給品一式、ブリ@金色のガッシュベル!!(鮮度:生きてる)
     爆弾生物ポルヴォーラ@王ドロボウJING
     不明支給品1~3(本人確認済み、少なくともブリよりリーチの長い近接武器は入っていない)
[思考]
基本思考:螺旋王にドモンとダブルゴッドフィンガー!
1:高嶺清麿を最優先で捜索!
2:ドモン及びジンを捜索!
3:豪華客船にゲームに乗っていない人間を集める
4:悪いヤツにはビームブリをブチかます!
5:強い人が居たら、ファイトしてみたいと心の片隅では思ってたり……
[備考]
※いきなりキールに口説かれてから今までノンストップなので、名簿の確認はまだ。
※シュバルツと東方不敗は死人と認識。
※キール、ガッシュと情報交換済み
※高遠を信用できそうな人物と認識。


328:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/10 22:40:58 9B4rQUnn
 

329:希望の船、絶望の城 ◇tu4bghlMIw 
07/10/10 22:42:38 vKw4wPkV

【キール@王ドロボウJING】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:支給品一式、ジンの仕込みナイフ@王ドロボウJING
[思考]
基本思考:とりあえず、さっさと会場から逃げ出す
1:仕方ないので高嶺清麿を探してやる
2:豪華客船にゲームに乗っていない人間を集める
3:アレンビーと二人でウエディングブリに入刀したい
4:ジンも探さしてやるか
5:他にも女性が居たら口説くつもり、野郎には興味なし

[備考]
※いきなりアレンビーを口説いてから今までノンストップなので、名簿の確認はまだ。
※アレンビー、ガッシュと情報交換済み
※高遠を信用できそうな人物と認識。


【ガッシュ・ベル@金色のガッシュベル!!】
[状態]:健康、おでこに少々擦り傷
[装備]:赤い魔本@金色のガッシュベル!!
[道具]:支給品一式、ウォンのチョコ詰め合わせ@機動武闘伝Gガンダム
[思考]
基本思考:螺旋王を見つけ出してバオウ・ザケルガ!
1:なんとしてでも高嶺清麿と再開する
2:豪華客船にゲームに乗っていない人間を集める
3:ジンとドモンを探す

[備考]
※高遠を信用できそうな人物と認識。



 ■


「なぁ」
「はい」
「……どう思う?」
「正直……信用できるか、難しい所だと思います」
「……私もやわ」


高遠遙一と名乗った男の放送が終わってから数分、静留とジャグジーは未だ船のブリッジにいた。

放送の内容は大雑把に説明するとこうだ。
まず彼、高遠洋一はゲームに乗っていない事を明示した上でこの船を主催者側に対する一大拠点にするつもりだと宣言した。
確かに移動可能であり、なおかつ数々の設備を備えたこのクルーズ客船は人が立て篭もるには絶好の場所だろう。
だが同時にそんな堂々と螺旋王に対して反旗を翻すような行動を取って大丈夫なのか、そんな疑問も当然ながら湧き上がる。

しかし彼は続けて「おそらくこの船は動かされる事を前提に設計されている。その証拠としてブリッジの舵の隣に分かり易い鍵穴があった。そしてその鍵はどうも他の参加者に支給されているらしい」とも言っていた。
つまり彼の望みは『出来るだけ多くの参加者にこの船の事を宣伝し、ここを脱出を目指すものの本拠地にしたい』という物だった。
平行して豪華客船の起動キーの捜索も頼みたい、との事。加えて既に何人か他の参加者にも協力を要請したらしい。


「難儀やなぁ。この放送、どう考えてもうちら当てやろ?」
「……ですね」


330:希望の船、絶望の城 ◇tu4bghlMIw 
07/10/10 22:44:03 vKw4wPkV
静留は逡巡する。それは明らかに自分達に対するメッセージである。
高遠遙一という人間がどんな人物かは分からない。
名前、そして先程の放送を聞く限りで判明する情報は精々日本人である事ぐらい。
元の世界で何をしていた人間なのかは一切不明だ。

そう、精確な身元は分からない。
元の環境でどんな人間だったかなど自由に偽れる。
英雄だった人間が"生き残る"為に殺人鬼に身を窶す可能性も、凶悪な殺人犯だった人間が"生き残る"為に先頭を切って脱出を目標に動く可能性も共に孕んでいる訳だ。
とはいえ―
うちとって多くの参加者がこの場所を目指して集まって来るのは非常に好都合。


「まぁいいわ。行きましょか」
「へ……それって」

ジャグジーが間抜けた表情を浮かべる。
予想外。その三文字を体現したような声色で奏でる。

「どちらにしろ、ここには仰山人間が集まるんやろ? とりあえず適当な所で戻って来るのは悪くないやろ。
 案外、ジャグジーはんの探し人やなつきもやって来るかもしれんしなぁ」
「なるほど! ……で、でででも! 逆にゲームに乗った人間ばかりがやって来る可能性もありますよ!!」

ジャグジーの不安、いやどちらかと言えば男の頼みを聞くことに対する拒否感か。どちらにしろ的を得ていると静留は思った。
このゲームには明らかに常人とはかけ離れた能力を持つ参加者が多数参加している。
希望を掻き集めたはずの船が殺戮パーティの会場となる可能性もある。
とはいえ、情報が伝達されるのはある程度信用に足る人物が主なはず。

彼のこの言い分も臆病風に吹かれた訳ではなく、信用がいかないかもしれない情報を流した場合の危険性を考慮した発言に思えた。
ただ、ゲームに乗っていない人間が主に集まる場所、というのは非常に魅力的ではある。
自分達が流した情報のおかげでなつきと再会出来る可能性が高まるかもしれない。

仕方ない。静留は若干の罪悪感を覚えながら決心した。
少しだけ卑怯なやり方だろうが、今回だけは彼の"心の強さ"を利用させて貰うとするか。


「そん時はほら―ジャグジーはんがうちを守ってくれるんやろ?」


予想通りジャグジーはうろたえる。クリティカルヒット、まさにぐうの音も出ない、という感じ。
そ先程自らが強く言い切った言葉をそのままオウム返しされては彼が取れる行動はもはや限られてくる。
あとは最後の一押しで―


「まさか口からでまか―」
「そ、そんな事はないです!! 何があっても静留さんは私が守ります!!」


瞳を涙で塗らしてジャグジーが大声で言い切る。
頬は赤らみ、瞼から流れ落ちた液体が顎まで伝い流れる。
ここまで面と向かって言われるとさすがに確信犯気味だった静留も嬉しくなった。
最初はどうなるかと思ったが、十分に頼もしいではないか。

「ほな、決定やな」
「は、はい……あの……そういえば静留さん。ずっと気になっていたんですけど、"ソレ"なんですか?」
「ん……ああ、これな。これは―」


331:希望の船、絶望の城 ◇tu4bghlMIw 
07/10/10 22:45:05 vKw4wPkV

ぽんと手を叩き、ブリッジを出て行こうとする静留。
だがここでジャグジーがとある事に気付いた。いや、ようやく突っ込んだと言った方が正しいか。
静留は部屋でシャワーを浴びてからずっと妙な物体を首からぶら下げ、妙な靴を履いていたのだ。

「こっちは元居た場所を思い出させる、懐かしい人の声が入ったものやね……さすがにボリュームは切ってあるんやけど。
 んでこっちがローラースケート。物凄いスピードで移動が可能、とか何とか」

そう呟くと静留は掛けてあったヘッドホンを掴むと名残惜しそうにソレをデイパックにしまった。
ジャグジーは静留の見せた物憂げな表情に一瞬、違う人間を見ているような気分になった。

「はぁ……そうですか」
「ジャグジーはんも支給品の確認はしたんやろ? 自分の身を守る武器ぐらいは準備しておいた方がいいんやないか?」
「……いや、それが……ですね」

支給品、と言う言葉を聞いた瞬間ジャグジーは気まずそうな表情を浮かべる。
静留は疑問に思う。それほどハズレの道具を引いたのだろうか。
ただ、自分に支給されたヘッドホンも大して役に立つ道具ではないし、もう一つの支給品も力はあるものの使用状況は激しく限定される。
大当たり、と手放しで喜べる引きでは無かった。ジャグジーのソレもまさか何もかもがハズレ、という訳でもあるまいに。

「重いんですよ」
「?」
「ちょっと在り得ないくらい重い銃とか……料理酢とか……」

そう呟きながらジャグジーがデイパックから取り出したのは、よくぞまぁここまで無骨な一品を造り上げたと感心したくなるような大型の銃だった。
説明書によると『ワルサーWA2000』と言う名前の銃らしい。とりあえず、手に持ってガン・ファイトに興じる武器としては不便と言わざるを得ない。
台座やスコープが付いているからにはおそらく狙撃銃なのだろうが……。

「……ジャグジーはん、やっぱりうちが前に出て戦おうか?」
「いえ、が、頑張ります」
「…………泣いたらあきまへんで」

訂正。
やっぱり「泣いてない、泣いてないよぉ」と泣きながら愚図つく彼を見ていると、うちがある程度は頑張らないといかんなぁ、と思えてくる。
まぁ、何よりもなつきが最優先であるという事は確定事項なのだけれど。



【F-3/道路/1日目/早朝】

【藤乃静留@舞-HiME】
[状態]:健康
[装備]:船で調達した洋服、雷泥のローラースケート@トライガン
[道具]:支給品一式、風花学園高等部三年女子制服@舞-HiME、マオのヘッドホン@コードギアス 反逆のルルーシュ、ランダムアイテム1(本人確認済み)
[思考]:
基本思考:なつきを守る。襲ってくる相手には容赦はしない。
1:なつきを探す事を最優先する。
2:なつきの事を知っている人間を探す。
3:豪華客船にゲームに乗っていない人間を集める。

【備考】
※「堪忍な~」の直後辺りから参戦。
※マオのヘッドホンから流れてくる声は風花真白、もしくは姫野二三の声であると認識。
(どちらもC.C.の声優と同じ CV:ゆかな)


332:希望の船、絶望の城 ◇tu4bghlMIw 
07/10/10 22:46:27 vKw4wPkV
【補足】
【マオのヘッドホン@コードギアス 反逆のルルーシュ】
マオがいつでも付けているヘッドホン。C.C.(ロワ未参加、CV:ゆかな)の様々な声がエンドレスで流れ続けている。
C.C.に対する狂気じみた愛情によるものなのか、人の思考を読む能力で精神が崩壊しないようにするための措置なのか。

【雷泥のローラースケート@トライガン】
GUNG-HO-GUNSの一人、雷泥・ザ・ブレードが愛用する特殊ローラースケート。
雷泥の脚力が凄いのかローラースケートの性能が良いのか、数メートル程度の距離なら瞬時に相手の背後に回れるスピードを誇る。
直線以外にも円の動きを得意とする。ゴツゴツした荒野でも大丈夫。


【ジャグジー・スプロット@BACCANO バッカーノ!】
[状態]:健康、涙
[装備]:ワルサーWA2000(6/6)@現実
[道具]:支給品一式、バルサミコ酢の大瓶@らき☆すた、ワルサーWA2000用箱型弾倉x4、ランダムアイテム1(本人確認済み・重いもの)
[思考]:
基本思考:主催者に抗う。
1:静留と一緒に行動する。
2:豪華客船にゲームに乗っていない人間を集める
3:アイザック、ミリア、なつきを探す
4:できるだけ殺したくない。
5:4が無理の場合、自分が戦う。
[備考]
※参戦時期はフライング・プッシーフット号事件の最中、ラッド・ルッソと出会った直後あたりで

【ワルサーWA2000@現実】
ドイツワルサー社のオートマチック式狙撃銃。
ボルトアクションの狙撃銃並みの命中精度をもち、H&K社のPSG-1と同様に高性能な狙撃銃として知られている。フラッシュハイダー(スコープ)付き。
総重量は8kg近くありながら、全長90cmと狙撃銃としては小さめ。
Fate/Zeroにて衛宮切嗣が使用。

【バルサミコ酢の大瓶@らき☆すた】
バルサミコスーでお馴染みのアレ。ブドウを原料とし、熟成して作られる調味料。1リットルのガラスの大瓶(中身入り)
独特の甘み、芳香は洋風料理に重宝する。魚介ベースのパスタなどに良く合う。



 ■


男女の二人組が客船から出て行く姿を監視カメラ越しに見送ると、高遠遙一は小さく溜息を付いた。

ここまで、計画は順調である。
参加者の中にあんな小さな子供や言葉を喋る鳥が存在している辺りが精々のイレギュラーか。
だがロージェノムの目の前で起こった非現実的なアクションと比べれば取るに足らない事象ではあるのだが。

私はアレンビー・ビアズリーの一行と接触し、とある協力を願い出た。
この豪華客船に信用出来る人物を集めて欲しい、建前上はゲームに乗っていない人間の一大本拠地を築くという計画だ。

【希望の船】

自分でも陳腐な名前だと思ったがこれが何よりも適している、そんな気がした。
もちろん真意は芸術的な殺人を行うための役者集めに他ならない訳だが。


333:希望の船、絶望の城 ◇tu4bghlMIw 
07/10/10 22:48:14 vKw4wPkV


だが、この行動にはいくつかの反論が挙がる。
一例として普段の自分であったなら素顔を見せたまま他の人間と接触するなど在り得ない行動である点。
加えて愛用の変装道具も所持していない。
つまり完全な"生の"高遠遙一として他の参加者との会話を行ったわけだ。
目も鼻も耳も何一つとして偽る事は出来ない。
しかもここは八十二人の人間が"確実に居る"という事が明示されている箱庭。
他人と接触し、提供した情報が鼠算的に拡散していく可能性を大いに秘めた状況である。

しかし静留とジャグジーという名前の二人組に対しては顔を出さず、声だけで計画の説明をした。
(ちなみにブリッジ内での会話は予め放送管を操作しておいたので、管制室には筒抜けだった)
では何故あの三人?組の前には姿を現したのか。


それは現実味を持たせるため、である。
例えばこの極めて限定された環境において最もやってはならないミスとは何だろうか。
簡単に思いつくのが『偽名を使う』事である。

まず空間に存在する人間が限られている以上、名簿という前提条件によって参加者以外の名前を名乗るというやり方は封じられている。
なぜならある程度頭の切れる人間ならば、このリストを発見した時点で全参加者の名前を頭に叩き込んでいる筈だからだ。
愚図を発見する為の踏み絵にも使えなくは無いが、逆に相手がある程度洞察力に長けた人間であった場合のフィードバックが怖い。
第一印象は他者との関係を築く上において何よりも重視すべき事項。
相手に"胡散臭い"というイメージを持たれてしまっては元も子もない。


ではいっそ『リストに存在する他人の名前を名乗る』という手段はどうか。
名簿に乗っている人間―例えば一番上にある日本人の男性名『相羽シンヤ』を使うとしよう。
つまりこれ以後、私は全ての人間に『相羽シンヤ』として認識される事となる。
犯罪者としての高遠遙一は消え去る。金田一達が流布するであろう私の本性も、高遠遙一ではなく相羽シンヤとなった私には関係ない。
全ては丸く収まる…………訳が無い。

コレは正直な話、相当に頭の悪い御粗末な偽装だ。
まずこのゲームの参加者は完全にランダムな母体から、個々人を抜き出して選出されたものでは無い。
おそらくコレは私ならば金田一や剣持、明智と言った知り合い関係を含むグループ単位でのノミネートなのだ。
そしてこの選出基準は他の郡体にも当て嵌まる筈。


例えば、
柊つかさと柊かがみ―同じ苗字、漢字を使用しない名前。おそらく血縁関係があると思われる。
エドワード・エルリックとアルフォンス・エルリック―こちらも同じ。エルリックはそれほど一般的な性では無い。
クロとミーとマタタビ―日本式の猫の名前、おそらく何らかの組織におけるコードネームだと思われる。


軽くほぼ確定なものを挙げてみてコレだ。
つまり参加者の大半には"自らの知り合い"が存在する事となる。
そう……もしも『相羽シンヤ』として行動していた私が彼の知り合いに遭遇した場合は?
最悪、もはや喜劇のレベルだが本人と出会ってしまった場合はどうなるだろうか?
そこでチェックメイトだ。まるで先見性が無い。
当座を凌ぐための嘘だとしてもあまりにも愚か。
目的を最期まで生き残る、事ではなくて当分生き残るに設定しているのならばまだしもだが。


334:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/10 22:48:44 zLUPGy9z


335:希望の船、絶望の城 ◇tu4bghlMIw 
07/10/10 22:49:53 vKw4wPkV
現実味を持たせる。つまりそれは『高遠遙一は信頼出来る』と思わせる事に他ならない。
だが、その為には三名ほどお邪魔虫がこのゲームには紛れ込んでいる。

奴らへの対策は主に二つ。
一つは対抗して『こちらも奴らの悪評を流す』というやり方。
これは悪くない。最終的に金田一とのイーブンゲームに持ち込めれば悪くない。
だがもう一つの方法、つまり『奴らに貶められる人間を演じる』というやり方も中々の物である。


他の人間を先導し、計画を立てる気弱ながら意志の強い男。
もしも私がそんな人間を演じ切る事が出来れば、自然と『金田一達が追い込まれる立場になる』のでは無いだろうか。
この【希望の船】計画は私自身が他の人間から信頼される、という目的も多分に含まれる。

参加者達が持つ最も普遍的な望み。ソレはずばり脱出。
無事にゲームから帰還する事が可能だとすれば大半の者が強い興味を示す筈。
だがそこまで大きく出るつもりは無い。精々主催者側に抵抗するため結集しましょう、程度だ。
とはいえそれでさえ十分な餌にはなる。
弱者、人探し、仲間探し……どちらにしても建前上ゲームに乗っていない物が集まる空間とは非常に貴重なのだ。
それに私のような、一見人畜無害を装いつつもその心は殺意に満ちた連中がやって来るかもしれないのは面白い。


故に私はこれから自らを『ゲームを打破する為、脱出する為、動いている正義感に溢れる人間』と見せ掛ける事とする。
勿論、心の弱い者の後押しをする事も忘れない。
だが、目指すは極上の殺人空間の構成。

どこかでお人よしの馬鹿、加えて高い戦闘能力を持つものを懐柔し私個人が殺して回るのも悪くは無いが、非効率的だ。
なぜならこの空間に存在する人間は誰もが警戒状態にあり、いつ戦いが起こっても可笑しくない。
もしも異能力者の戦闘に巻き込まれてしまった場合は?
8x8四方の正方形において、バラバラに散った参加者を探して回るのも一苦労だ。


そう、だから―集めるのだ。
このために用意したのが豪華客船の案内役としての高遠遙一と言うフェイス。
だが『凶悪な殺人犯らしい高遠遙一が客船に人を集めている』と判断するものも出てくるはず。
ここで最後のメッセージが生きて来る。
例え元の世界で殺人犯であってもこの空間で"必ず"ゲームに乗るとは限らない。

だが、会場には自らの手を汚す事を好む殺人狂も多く存在するはず。
そんな連中に比べれば私の存在など可愛いものだろう。
なぜなら所詮、私自身は特別な能力を持たない一介の奇術師に過ぎないのだから。
餌に釣られた人間は必ず―ここにやって来る。


それに姿を隠そうとしても限界があるのではないか、そんな気もしないではない。
私の支給品は訳の分からない人形と客船のメインキーに船内資料。そして暗殺用のナイフだった。
ここで注目すべきは"船内資料"について。
船の資料が支給されるのならば例えば更に詳しい情報が記述された地図や参加者の個人データを集めたものなどが支給されている可能性もある。
つまり初めから私の情報を握っている人間が金田一達だけ、と断定するのさえ危険なのである。



「まぁ……しばらくは出歩くのは止めておきましょう」


ここで待っていれば直におそらく金田一一行の誰かがやって来るだろう。
幸い船内には案内図などは一切無く、食堂から脱出ボート置き場まで地図を持たない人間は適当に歩いて探し回るしかない。
立て篭もるには絶好の場所。


336:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/10 22:51:17 9B4rQUnn
 

337:希望の船、絶望の城 ◇tu4bghlMIw 
07/10/10 22:51:32 vKw4wPkV

まぁ、慌てる必要も無い。
ゆっくりと待てば良い、この絶望の城の奥で。獲物が餌に掛かる時を。




【E-3/豪華客船内・情報管制室/1日目/早朝】

【高遠遙一@金田一少年の事件簿】
[状態]:健康
[装備]:スペツナズナイフ@現実x6
[道具]:デイバッグ、支給品一式、バルカン300@金色のガッシュベル!! 豪華客船のメインキーと船に関する資料 
[思考]
基本行動方針:心の弱いものを殺人者に仕立て上げる。
0:善良な高遠遙一を装う。
1:しばらくは客船に近寄ってくる人間に"希望の船"の情報を流し、船へ誘う。状況によって事件を起こす。
2:殺人教唆。自らの手による殺人は足がつかない事を前提。
3:剣持と明智は優先的に死んでもらう。
4:ただし3に拘泥する気はなく、もっと面白そうなことを思いついたらそちらを優先

[備考]

【希望の船】

高遠が豪華客船に人を集める為に作り上げた嘘。
主な内容としては

・対主催グループの拠点を築く
・船の鍵を探す(実際には高遠が所持)
・金田一達へのメッセージ

で構成されています。

※船の起動に螺旋力が関わっている可能性あり。また他の道具を使って起動できる可能性も。

【スペツナズナイフ@現実】
説明不要のパロロワにおけるレギュラー支給品。
スイッチを押すことで刃が10mほど発射されるロシア軍愛用の特殊ナイフ。
その速度は弾丸並みで、死角から扱えばほとんど見切られる事は無い。
普通のナイフとしての能力も十分に備える。


338:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/10 22:56:15 RoeiIXiB
350 名前: ◆10fcvoEbko 投稿日: 2007/10/10(水) 16:23:22 ID:XLBr3Q.o0
申し訳ありません。期限の延長を申請します。

351 名前: ◆tu4bghlMIw 投稿日: 2007/10/10(水) 21:43:23 ID:1Co8F6iY0
豪華客船組修正版投下します。どなたか代理お願いできないでしょうか?

352 名前:名無しセカンド 投稿日: 2007/10/10(水) 22:31:49 ID:Z61d3snI0
おk



コピペきたから削除依頼だな

339:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/10 23:04:11 Px3muFzU
うん

340:世界の中心で、叫ぶ ◆10fcvoEbko
07/10/11 01:32:51 a4jIyiyW
鬱蒼とした木々に覆われた山。
その麓同士をつなぐために穿たれた長い長いトンネルの中を、小さな影が移動していた。
「う~ん、思ったよりおっかないとこだなぁ。
ていうか、結構長いこと歩いてるけど、まだ出口じゃないのか~」
技術面においては、天才的な才能を持つある科学者の手により生み出された、サイボーグ猫のミーである。
自らの生みの親であり親友でもあるその科学者の下に帰る方法を探すため、ミーは行動を開始しようと地図で現在地を確認したのだが。
「まさか地図に載ってるぎりぎりのところにいたなんてなぁ。『殺しあえ』って言われても、こんなとこに誰も来るわけないだろ、何考えてんだよまったく」
もしミーが『地図に描かれた先』に興味を持つことがあったとしたら、そのような場所に配置された意味に気づけたかも知れない。
しかし、市街地へと続くトンネルを早期に発見したことで、ミーがこの舞台の仕掛けに気付く機会は失われた。

「これってもしかして『お前なんかいらない』って意味なのかなぁ。
もしトンネルが見つからなかったら絶対道に迷ってたし。
オレ、もしかしたら盛大にイジメられてるのかも」
長く暗いトンネルの空気にあてられたのか、ミーの思考がネガティブな方向に傾き出した。
頭に被った妙な熱気を感じさせる帽子も、この状況ではただ暑苦しいだけである。
トンネルに入ったばかりのときはそれでも意気揚々とした歩みを見せていたのだが、現在は肩を落とし、意気消沈といった様子だ。

ミーが落ち込むのも無理はないと言える程に、トンネルの中は暗かった。
そして長かった。湿ってもいた。
一応山を通して道が明けられていはいる。
だが、あまり丁寧な工事とは言いがたく、全体的に妙にでこぼこしている。
何というか、無理やり形容するなら螺子に刻まれたギザギザ部分のような形だ。
おかげで歩き辛いことと言ったら無い。
おまけに工事が終了してから結構な時間が経っているらしく、山から浸食してきた水がどこかでぽたぽた落ちる音が聞こえる。
トンネル内が湿気を帯びているのはそのせいなのだろう。
一定間隔で滴り落ちる水音は、意識するようなレベルではないものの、気を落ち着かなくさせる。
「こんだけ歩いててもあんまり目が慣れてこないし。何かいたとしても分かんないぞ。
ここいかにも出そうな雰囲気だし。幽霊とか、『怪物』とか」
その言葉を待っていたかのように、何かがミーの足に絡みつき物凄い力で地面に引きずり倒した。


341:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 01:33:32 tPu6csrN
 

342:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 01:33:56 xRRFZ0hA
 

343:世界の中心で、叫ぶ ◆10fcvoEbko
07/10/11 01:34:12 a4jIyiyW
「痛ぇ!な、何だぁ!?」
顔面を強かに打ちつけた痛みに耐えつつ、大慌てでぶんぶん包丁を振り回す。
「誰だ!まさか本物じゃないよね!?」
蓄積された恐怖が爆発したのか、軽い錯乱状態と言った様子でめちやくちゃに暴れ回るが、何の手応えもない。
先の見えない不安がミーの恐慌をさらに深いものにした。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!
っていうか何かしろよ!?」
しばらくそうして暴れ回っていたのだが、余りにもリアクションが無さすぎたためついにそう叫んで立ち止まった。
ぜいぜいと肩で息をしつつ、慎重に相手の出方を伺う。
しかし、ミーの叫び声がトンネル内にこだまし、そして完全に消え去るまでの時間が経ってもミーを転ばせた相手は何の反応も示さなかった。
「何なんだよ……ってあれ?」
そこで足元に何か異物の感触があることに気が付いた。

「木の根っこ……?」
長い長い年月を掛けて少しずつ成長してきたのだろう。
そこにはトンネルの地面に亀裂を生みださせる程に力強く成長する、木の根が張り出していた。
根は中程に、気付かずに歩いたら危ないだろうな~、と見たものが思ってしまうような半円を形づくっていた。
「なんだよォ……。まるっきりばかじゃん、オレ。しかも一人で。」
引きずり倒されたと思ったのは、ただ前のめりにぶっ倒れただけであった。
ミーは一人で騒いでいたことに何とも言えない気恥ずかしさを感じながら、再びとぼとぼと歩き出した。


344:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 01:35:06 tPu6csrN


345:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 01:35:44 xRRFZ0hA
 

346:世界の中心で、叫ぶ ◆10fcvoEbko
07/10/11 01:36:05 a4jIyiyW


「一人で勘違いした挙げ句大騒ぎしたりして、ほんと馬鹿だよ。
あ~オレっていらない子なのかなぁ。
人気投票とかしたら絶対クロなんかより票が集まると思うけどなぁ。
このメタルのボディがイカスんだよ。子供はこういうの好きだし。
それにほら、普段ちょっと荒っぽい口調が身内相手だと丸くなるってのもツボっていうかなんていうか」
いつの間にか思考がポジティブに切り替わっていたのは、トンネルの出口が近づいていたからかも知れない。
黒一色だった世界をそこだけ切り抜いたかのように、ミーの視界の先にトンネルの向こう側の景色がぽっかりと浮かびあがっていた。

「お、やっと出口だよ。あ~なんか色々と疲れた」
多少の脱力感はあるが、明確な終わりが見えたことでミーの足取りは軽くなった。
「よ~し、何か元気出てたきたぞ」
トンネルを出ることでやっと自分はこの場でのスタートラインに立てるのだ、とでも言うように半ば駆けるように歩を進める。
ここを出たら街に行こう、多分爆発音がするところに行けばクロがいるだろう。
そしたらさっさと帰る方法を見つけてゴー君達に料理を振舞ってあげよう。
急がないとせっかくの高級食材の鮮度が落ちてしまう。
自分の作ったフルコースで歓喜にむせび泣くゴー達の姿を幻視しながら、ミーは軽やかにトンネルの出口にたどり着いた。
これから自分の進む道を見下ろしながら、辛かった過去と決別するかのように、これまで来た道を振り返る。

「不気味なトンネルだと思ったけど、終わってみると全然そんなことなかったな。
やれやれ、なんで『怪物』な」
「呼んだか」
「ぎぃやぁぁぁあぁぁあああ!?」
突如として頭上から降り注いだ声に、ミーの全身が波立った。
「い、今喋ったの誰!?」
声がしたとおぼしき天井部分を見上げる。
しかし、そこには誰もいない。


347:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 01:36:20 czFAXldO
      

348:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 01:36:38 BxUW+VhZ


309 名前:名無しセカンド 投稿日: 2007/10/10(水) 19:27:08 ID:jx4ovaBM0
皆、スパロボかニコニコでしかGガンを知らないとしか・・・

310 名前:名無しセカンド 投稿日: 2007/10/10(水) 19:42:05 ID:Owxijd7IO
>>309
毒吐き向けだな

311 名前: ◆AZWNjKqIBQ 投稿日: 2007/10/10(水) 19:51:02 ID:y2vDogCs0
MAPです。

URLリンク(blogimg.goo.ne.jp)

312 名前:名無しセカンド 投稿日: 2007/10/10(水) 20:42:08 ID:9ETsLr8g0
>>311
乙ですー。
V様専用マスktkrwwwwwwww

313 名前:名無しセカンド 投稿日: 2007/10/10(水) 21:48:44 ID:eJ7WbTZ20
カフカペアもV様ペアもいい味出してるなあ
カフカは内面描写を極力排除したほうが良いかも
こやつは何を考えているのか分からない方が面白い

>>311


314 名前:名無しセカンド 投稿日: 2007/10/10(水) 22:30:32 ID:atnANCfM0
>>311



さて、今一番気になるコンビ槍兄弟はF-6か
・・・槍兄貴は病院行こうとしたけどどう考えてもあそこに寄ろうしても行けないだろうな
アニタのエア暴発ででかい音とか魔力の流れで戦闘が起きていると思うだろう
とすると・・・・・・温泉か?

315 名前:名無しセカンド 投稿日: 2007/10/10(水) 23:27:25 ID:Yyy2hPH60
>>311
乙です。Vワロタwwww

個人的にはルッソファミリーの今後に期待。
今いるトコから南にはいろんな人がい過ぎて展開が読めん……

349:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 01:36:45 tPu6csrN


350:世界の中心で、叫ぶ ◆10fcvoEbko
07/10/11 01:37:17 a4jIyiyW
「気のせいか…?でも確かに今『怪物』って」
「だから俺を呼んだか?」
「ああああああ!やっぱりぃ!!」
今度は後ろから声がした。
慌てて振り返るがやはり誰もいない。
「騒がしい奴だな。何だお前は?猫か?まあいいや、ちょっと話を聞いていけよ。
退屈していたんだ。実を言うと少し寝ていた」
さらに別の方向から声がした。
見ても誰もいない。
「寝ていたと言っても時間を無駄にしていた訳じゃないぞ。
身の振り方を考えるのに体を動かす必要が無かった、というだけだ。
頭はきちんと働かしていた」
視線を空振らせつつ、だんだん冷静さを取り戻してきたミーの思考の一部が聞いてねぇよ、と呟いた。

「俺はこの場でどうするべきか?
いきなりこんなところに連れてこられてさすがの俺も戸惑ったが何、
困ったときには基本に立ち戻ってみればいい。
おいお前、俺はいったい何だ?」
「何って……『怪物』って言ったらでてきたけどぉ~」
何となくキャラが掴めてきた。ミーは割と惰性で首を振りつつ答える。
「そう。俺はあの黒服や白服連中にとっての『怪物』レイルトレーサーだ。
では何のために俺はレイルトレーサーになった?車掌として乗客の安全を脅かし列車の正常な運行を妨げる者達を喰らい尽くすためだ。
個人的にガンドール達との約束に遅れる訳にはいかないというのもある」
どうやら姿は見えないものらしい。ミーは声の主の探索を諦めた。
ただ話をするだけのものみたいだし危険はないだろう。
ミーの日常は順応性が高くないとやっていられない。
「いや俺を探せよ」
後ろから蹴飛ばされた。
隠れていたのはわざとだったらしい。


351:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 01:38:07 BxUW+VhZ
2291 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 18:19:58 ID:???0
>>2284
その上今もう一方の隣接エリアにはヒューズもいるし、どう転んでも美味しくなりそうだ
視力障害起こしてるから道間違えてもおかしくないし
2292 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 18:25:19 ID:???O
鎖、カイジと繋がると船の未来が絶望しかみえないw
2293 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 18:28:21 ID:???0
つまり限定ジャンケンでもやるのかw
2294 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 18:44:31 ID:???0
参加作品で船にまつわる悲劇といえば、幽霊客船殺人事件にアドウィナ・ウェイス号とか……
2295 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 18:51:17 ID:???0
誰かをトリックで殺人して、後続の人がそれを解けるかどうかで
犯人が見つかるかどうか変わるのも面白いかもな。
問題はそんな推理小説を書ける人がいるかどうかだが。
2296 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 19:31:42 ID:???0
>>2295 というかそれはすでに別企画なんじゃ……ミステリー好きとしては面白そうだけど
ロワは後続にわかるように書かないといけないからなあ
2297 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 19:40:02 ID:???0
>>2294
鍋入りの不死酒を支給すれば……
それはそうと、ランサーは言峰に会ったらどうするんだろうな?
奴ならエリオの腕も治せるぞ、多分。
2298 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 20:11:00 ID:???0
ジャグジーってラッドの名前知ってたっけ?
列車の中でぶつかったときでさえ気づいてなかったはずだけど。
2299 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 20:34:56 ID:???0
なぁ…結局あの読子とスパイクのSSはどういう扱いになるんだ?
結局NGになるの?
後1時間弱で投下から48時間経っちゃうんだが……


352:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 01:38:14 xRRFZ0hA
 

353:世界の中心で、叫ぶ ◆10fcvoEbko
07/10/11 01:38:20 a4jIyiyW

「その俺が今ここにいる。列車に俺はいない。
ではトニーの仇は誰が討つ?乗客の安全は誰が守るんだ?
もちろん俺だ」
「矛盾してるだろ」
蹴られた頭をさすりつつ応える。
「矛盾していない。
たとえ矛盾していたとしても、その矛盾を俺自身の圧倒的な能力で無かったことにしてしまえるのが俺だ。
この場合はどうすればいいかと言うと『黒服や白服が乗客に危害を加えるよりも早く俺が列車に戻り事態を解決する』これだけだ。
簡単だろう?」
「……」
声の持つ自信とは裏腹の、言ってることの内容の無さにミーが言葉を失っていると。
「いや相槌打てよ」
また蹴飛ばされた。
どうやらわがままらしい。

「簡単だろう?」
しかもわざわざ聞きなおしてくる。ミーは仕方無しに口を開いた。
「そういうと簡単に聞こえるけどさァ。具体的にはど~すんの?」
「具体的には、か。そうだな。まず考えたのはこの会場にいる者を皆殺しにしてとっととこのゲームを終わらせることだ」
ミーは息を呑んだ。
もし声の主がそうするつもりなら、今自分は最も危険な場所にいることになる。
「だがこの案はすぐに却下した」
ミーは息を吐いた。
「こぇ~。びっくりさせんなよ、もう。変に間なんかとって」
「演出だ。で、何故だと思う?」
「なんで?」
蹴飛ばされたく無かったので即答した。後頭部が地味に痛い。



354:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 01:38:29 czFAXldO
        

355:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 01:38:40 tPu6csrN


356:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 01:39:15 BxUW+VhZ
2300 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 20:41:21 ID:???0
NGっしょ。
要修正箇所の提示はされてるのにリアクション無いし。
2301 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 21:01:59 ID:???0
>>2298
アニメ/原作、一応両方確認したけどジャグジーはラッド個人に関しての知識はないね。
2302 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 21:03:31 ID:???0
>>2301
だよね。これは修正依頼を出した方がいいのか?
2303 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 21:08:18 ID:???0
そもそも本投下されなければ予約期限切れでその時点で本来ならアウトだからね、
一応修正依頼ちゃんとした形で出しておくほうがいいだろうけども。
2304 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 21:53:15 ID:???0
ここで言うことではないかも知れんが、どこで言うべきか分からんからここで言う。
基本的に修正不可能だな、と思ったときは、逃げないでちゃんと「破棄します」って言った方が良いよ。
責任放棄して逃げるのとか、企画全体から見れば迷惑行為以外の何者でも無いし。
前の闇の書のアレもそうだったけど、そういう初心者+空気読めない+責任感無い、とかだと、
ホント何時アク禁されてもおかしくない……と言うのはちょっと言いすぎかもしれんが……なあ?
2305 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 22:10:04 ID:???0
参加者に一人も知り合いがいないのってヴィラルとクレアぐらい?
2306 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 22:11:37 ID:???0
ヴィラルはシモン達と面識アリ。
2307 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 22:13:20 ID:???0
あとラッド
>>2306
会う前の状態で放り込まれてたはず
2308 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 22:18:16 ID:???0
>>2307
ラッドってジャグジーのことも知らないんだっけ?
直接会ってはいないけど手配書は貰っててもおかしくないな
2309 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 22:19:01 ID:???O
クレアはフライング・プッシーフットの乗客名簿をしっかり覚えてるだろうから、アイザック、ミリア、ラッド、ジャグジーの名前だけは知っているはずだけどな。チェスは偽名使ってたから知らないだろうけど。
容姿も覚えていそうだし。
2310 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 22:21:10 ID:???0
ラッドはジャグジーのこと知ってるんじゃないか?
フライングプッシーフット乗車前の「泣きながら仇討ち」の一件で。
2311 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 22:21:33 ID:???0
レイチェルの無賃乗車を見抜いたくらいだから乗客の容姿まで把握しててもおかしくないなー>クレア
2312 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 22:29:34 ID:???0
>>2306
>>2307
ヴィラル自身は知らないが、シモン・カミナ・ヨーコはヴィラルの事は知ってるな
ニアは…どうなんだ?元々は獣人側の人間だから知らない事は無いような気も…
2313 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 22:31:40 ID:???0
原作読めとは言わんが、とりあえずアニメ放映分は見てくれ、な。
2314 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 22:32:28 ID:???0
チェスって呼んでください!って、クレアには本名で名乗ってるけどね?相手が乗客名簿把握してる車掌だし
ただアニメで描写されるかわからない
2315 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 22:35:16 ID:???0
ラッドは、参戦時期が乗車前だから、
面識はないけど、手配書で顔(写真)と名前と素性は知っている。という状態だな。
2316 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 22:36:45 ID:???0
地味にロイドさんが知り合い消えちゃった予感
2317 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 22:40:06 ID:7mytOmjkO
>>2309
公の書類なんかでは偽名名乗れないから乗客名簿も本名のはず
2318 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 22:40:14 ID:???0
>>2309
チェスは乗客名簿には本名で載ってる。
どうやら乗客名簿とかは公式書類扱いにされて、不死者間のルールに反するらしい。

357:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 01:39:44 xRRFZ0hA
 

358:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 01:40:09 tPu6csrN


359:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 01:40:24 BxUW+VhZ
2319 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 22:42:23 ID:???0
あとはビクトリームも参戦時期によっては誰も知り合いがいなさそう
2320 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 22:55:33 ID:???0
なんでもありスレ……駄目だこいつら……はやくなんとかしないと……
2321 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 23:02:46 ID:???0
Rw氏はまだか?そろそろ日が変わっちまうぜ……
2322 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 23:04:11 ID:???0
>>2320
大丈夫だ1000いったから
2323 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 23:06:48 ID:???0
>>2322
日本語でおk
2324 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 23:08:14 ID:???0
>>2323
もう書き込めないって意味だろ
2325 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 23:12:14 ID:???0
>>2324
書き込めないと大丈夫になるとは思えんが……というか何が大丈夫かも分からんが。
2326 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 23:12:32 ID:???O
ウルフウッド大暴れの予感
2327 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 23:47:19 ID:???0
舞衣とティアナの同声優共演なんだが
会話できるかなこいつら、特にティアナ
2328 :やってられない名無しさん:2007/10/09(火) 23:54:09 ID:???0
>>2327
二人とも精神的にダメージ負ってる状態だからなぁ
舞衣…やや軽くはなったが未だに精神消耗中。割かし自分の命に対してなげやり
シモン…言わずもがな疑心暗鬼モード。どう考えてもまともに行動できなさそう
ニコラス…迷いはあるもののスタンスは無差別マーダー
チェス…殺し合いに乗ってるわけではないがクセがある
ティアナ…現在進行形でトラウマに苦しんでる。かなりの精神的衰弱
……ジェ、ジェットがんばれ!!超がんばれ!!
2329 :やってられない名無しさん:2007/10/10(水) 15:40:52 ID:???0
シュバルツって2人のどっちか追っかけるんじゃなかったっけ?
2330 :やってられない名無しさん:2007/10/10(水) 15:54:28 ID:???0
>>2329
「後を追おうとした矢先に発見された」って描写されてる。
どっちかつーと衝撃の人の時間軸が朝になってる=放送過ぎちゃってる事が気になった。
多分ミスだろうけど
2331 :やってられない名無しさん:2007/10/10(水) 16:20:55 ID:???O
なぁ、シュバルツってDG細胞使って造られてんだよなぁ。シュバルツの死体って結構な危険物じゃね?
流石にスパロワの再来は無いと思うけど。


360:世界の中心で、叫ぶ ◆10fcvoEbko
07/10/11 01:40:42 a4jIyiyW
「殺すのは簡単だ。だが少し待て。本当にそれでいいのか?
車掌であると同時に俺は何だ?そう、殺し家だ。
殺し屋が殺す相手は依頼があって始めて生まれるんだ。
無差別に殺して回ってはそれはただの殺人狂だ。殺し屋ではない」
「あ~、つまり『仕事以外の殺しはしねぇ』とか何かそういう、殺しの哲学みたいなもの?」
「まさにその通りだ。分かってるじゃないか」
なんか嬉しそうだ。
「まぁ個人的に気に入らなかったりしたら殺すけどな」
「守る気ねぇじゃねぇか!」
ミーが叫ぶと、声はその反応が楽しいのかくっくと笑った。
「まぁそういうな。
おまけに名簿を見ると列車の乗客名簿にあったものと同じ名前もあった。
車掌である俺自身が彼らを殺してしまっては本末転倒だ。
そういう意味でもこの案は却下だ」
「まぁ、却下してくれてよかったよ。って言っても一人で80人も殺せる訳ないだろ~」
クロみたいな奴もいるのにさァ、と続ける。
「相手が誰でどれだけ数がいようと、俺が負けることはない」
「無理むり~。だってすごい武器もってるやついるかもしれないぜ?
ほら、最初に爆発させられた奴みたいにさ」
「それでも俺が勝つよ。
たとえば俺が絶体絶命の危機に陥ったとしようか。
『俺』が『絶体絶命』とは言葉として矛盾している訳だが、理解を助けるための言葉の綾として適当に流してくれ。
そうだな、今お前が言った最初に爆発した男いるだろ。
あの男の放ったボルテッカなる光線が俺に向けて放たれたとしようか。
あれほどの威力の技をくらえば俺でもただではすまない。
だが、俺ならばどんな状況であってもそれを避けることができるし、たとえ回避不可能な状況であっても死ぬことはない。
そのときはきっと『俺に秘められたす真の力』とかなんかそういうものが覚醒して結局俺は生き残る。
何故なら世界は俺に都合が良いようにできているからだ」
この声そこそこの年に聞こえるんだけど実際は中2くらいなのかな、とミーは思った。



361:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 01:41:09 tPu6csrN


362:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 01:41:29 BxUW+VhZ
2332 :やってられない名無しさん:2007/10/10(水) 16:46:23 ID:???0
予約スレで期限延長を申請してたけど予約期限ってもう延長できるんだっけ?
2333 :やってられない名無しさん:2007/10/10(水) 17:00:34 ID:???0
てか、死体をDG細胞で弄ってできたアンドロイドなんで
胸に穴空いたぐらいじゃまだ生きてる気がしないでもない
2334 :やってられない名無しさん:2007/10/10(水) 17:17:27 ID:???0
DG細胞ではなくアルティメット細胞なのかもしれない。
病院でレイン父に殺されかけてたからDG細胞よりも凶悪ではないっぽい。
2335 :やってられない名無しさん:2007/10/10(水) 17:31:03 ID:???O
制度としての延長でなくて、温情的延長の申請じゃね?
2336 :やってられない名無しさん:2007/10/10(水) 17:34:59 ID:???0
書いているのがクレアだからなぁ。
2337 :やってられない名無しさん:2007/10/10(水) 17:41:53 ID:???O
ひろし対決は譲れない
2338 :やってられない名無しさん:2007/10/10(水) 22:36:13 ID:???0
>>2331
スパロワがよく超展開の悪例に挙げられるけど、DG関連は凄く面白いんだぜ?
停滞もDG細胞と言うよりDG戦にフォルカが絡むことが決まってからだし。
2339 :やってられない名無しさん:2007/10/10(水) 23:07:14 ID:???0
死ぬほど亀だがはやて予約入ってたのな。どう転ぶかwktk
2340 :やってられない名無しさん:2007/10/11(木) 01:15:06 ID:???O
あーシュバルツ死んだかー
はじめの行動方針が面白そうだから期待してただけに、それっぽい事をほとんどしなかったのは残念だ


363:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 01:41:45 xRRFZ0hA
 

364:世界の中心で、叫ぶ ◆10fcvoEbko
07/10/11 01:41:53 a4jIyiyW
「う~ん、あんたが凄いってのはよく分かったけどさぁ。でも殺しはしないんだろ?
だったらどうやって脱出するんだよ」
「具体的にはまだ何も考えていないさ。
というか、これからそのための行動をしようとしていたところだ。
だが問題はない。俺が『脱出したい』と思いながら行動すれば何か色々上手くいってその通りになる。
何故なら世界は」
「『俺に都合が良いようにできているから』ね。はいはい、じゃあ頑張って。
オレ、そろそろ行くから」
多分決め台詞のつもりなんだろな横取りしたらまた蹴られるかな、と思いつつミーはその場を後にしようとした。
一応脱出を目指すと言っているがこいつと一緒にいても多分無理だ。
今度は蹴られなかった。
「待てよ」
代わりにまた声を掛けられた。
「何だよォ」
振り返る。相変わらず姿は見えない。
ただトンネルが真っ暗な入り口を広げているだけだ。
「お前はなかなか聞き上手だな。お陰で退屈が紛れた。礼だよ、持ってけ」
暗闇から何かが飛び出してきた。
ミーは反射的にそれを受け取る。
「礼って。それ程のことをした訳じゃないよ。ま、くれるってんなら貰っとくけどさ」
何だ結構いい奴じゃん、と思いつつ自分が受けとめたそれを見た。
保存液らしきもので瓶詰にされた目玉と目が合った。
「いるかああああああああ!!」
ミーは瓶を全力で投げ返すと、声の主から一歩でも多く距離を取るために走りだした。
走りながら、もう絶対にここには来ないと固く誓った。


【H-7/道沿いに北に爆走中/1日目-早朝】
【ミー@サイボーグクロちゃん】
[状態]:走っているため体力消費中 精神的疲労(小)
[装備]:セラミックス製包丁@現実、アニメ店長の帽子@らき☆すた
[道具]:支給品一式、世界の絶品食材詰め合わせ@現実
[思考]:あいつ馬鹿だ!絶対馬鹿だ!
基本:殺し合いには乗らず、ゴー君の元へと帰る。
1:現状を打破する為クロに会う。襲われた場合は容赦しない。
2:トンネルにはもう行かない。馬鹿がうつる。
3:帰って絶品食材を振舞う
[備考]:
※武器が没収されているのに気がつきました。
※悪魔のチップの性能の悪さをなんとなーく感じ取っているようです(気のせいレベル)
※食材詰め合わせの内約はご自由にどうぞ。


365:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 01:42:26 tPu6csrN


366:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 01:42:36 BxUW+VhZ
994 名前:名無しセカンド 投稿日: 2007/10/09(火) 18:33:32 ID:S91tJZs.0
そういうステータスってアニメでもでてたっけ?

995 名前:名無しセカンド 投稿日: 2007/10/09(火) 18:37:13 ID:NG9iZ.Eo0
少なくとも対魔力と神性はアニメでも使われてるな。

996 名前:名無しセカンド 投稿日: 2007/10/09(火) 18:49:16 ID:KonjFr0Q0
しきりなおしと矢避けもだ
しきりなおしは序盤のセイバーとの
矢避けは終盤あたりのギル様で、あれは数が数だったから完全には対処仕切れずにやられたはず

997 名前:名無しセカンド 投稿日: 2007/10/09(火) 21:40:05 ID:PLrmteDY0
いや、矢除けは発動したけど、神性Bも発動して鎖ジャラジャラで負けたはず。

998 名前:名無しセカンド 投稿日: 2007/10/09(火) 22:16:19 ID:ac8sqiks0
とりあえずアニメでの確認状況は

対魔力:C…第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。大魔術、儀礼呪法などは防げない。・・・OK
 保有スキルは以下のとおり。
 戦闘続行:A…瀕死の傷でも戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り生き延びる。 ・・・?
 仕切り直し:C…戦闘から離脱する能力。また、不利になった戦闘を戦闘開始ターンに戻す。・・・OK
 ルーン:B・・・?
 矢除けの加護:B…飛び道具に対する防御。狙撃手を視界に納めているかぎりどのような投擲武装だろうと肉眼で捉えて対処できる。ただし超遠距離からの直接攻撃、広範囲の全体攻撃は該当しない。・・・OK
 神性:B・・・OK

999 名前:名無しセカンド 投稿日: 2007/10/09(火) 22:24:20 ID:PLrmteDY0
ついでにギル

クラススキル
 対魔力:E…魔術に対する守り。無効化は出来ず、ダメージ数値を多少削減する。
 単独行動:A+…マスター不在でも行動できる能力。

保有スキル
 黄金率:A…人生において金銭がどれほどついて回るかの宿命。
 カリスマ:A+…大軍団を指揮・統率する才能。ここまでくると人望ではなく魔力、呪いの類である。
 神性:B(A+)…最大の神霊適性を持つのだが、ギルガメッシュ本人が神を嫌っているのでランクダウンしている。


うむ。全スキルまったく意味がない。

1000 名前:名無しセカンド 投稿日: 2007/10/09(火) 22:39:22 ID:ac8sqiks0
つまり、だ


ギルこそが螺旋王打倒の参加者を率いて戦う男にふさわしい

367:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 01:43:37 xRRFZ0hA
 

368:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 01:43:46 tPu6csrN


369:世界の中心で、叫ぶ ◆10fcvoEbko
07/10/11 01:44:04 a4jIyiyW
ミーが走り去ってしばらくして、トンネルから一人の男が姿を現した。
「怒って行っちまいやがった。まさか俺の好意が通じなかったのか?」
声の主、クレア・スタンフィールドである。
未だ血に塗れているが、ほとんど乾いているため禍々しい印象は大分薄れている。
手はミーに投げ返された瓶を弄んでいる。クレアの支給品である。
説明書には『マタタビの目玉』とだけ書かれていた。
「『マタタビ』って猫っぽい名前だからちょうどいいサプライズプレゼントになると思ったのになぁ。
あいつ白目だったし。」
心底不思議そうに首を傾げる。
「まぁ、次にプレゼントを送るときはもう少し慎重に吟味するとしよう。
にしても、やっぱり体が上手く動かんな」

クレアがミーの視界から声を掛け続けたのは何もからかうためではない。
いや、何か騒がしい奴が来たみたいだからからかってみたくなったのは事実だが。
いや、声はすれども姿は見えずってされる側にしたらすっげぇ怖くね、とか思ったのも事実だが。
主目的はここに来てから違和感を感じていた体の調子を確かめるためである。
最初に声をかけたとき、クレアは本当にミーの頭上にいた。
天井部分のでこぼこの激しいところをとっかかりに、指を掛け気配を消して身を潜めていた。
クレア以外の人間が見れば平らと変わりないと思っただろうが。
何故ミーが見たときには誰もいなかったかと言うと、それより早く音も気配もなく死角に移動したから、という単純な理由である。
後は同じように、振り返るタイミングを見切って移動していただけだ。
諦められると淋しいので蹴飛ばしたが。

「相手の視界に入らず気配も感じさせずで声だけ聞かせる。
ってこれもできるようになるまで結構苦労したんだよな」
周りの者達には天才の一言で方づけられてしまったが。
もう慣れたとはいえやはり気分の良いものではない。
「だが、余り上手く行かなかったな」
やはり体の調子はよくない。
恐らくあの猫がもう少し冷静だったら、あるいはもっと熟達した人物であったら、自分の存在に気付いていただろう。
そういや何であの猫喋れたんだ。
「まぁ、俺からすれば大した問題じゃないな」


370:世界の中心で、叫ぶ ◆10fcvoEbko
07/10/11 01:45:12 a4jIyiyW

全ては自分に都合の良いようになり、自分ができると信じてできないことはない。
このようにデイパックの中を漁れば当然脱出に役立つものがでてくる。
クレアはデイパックの中から、赤い球体を浮かべ緑色に輝く液体を収めた一本の管を取り出した。
それを空中に掲げ、吟味するかのように様々な角度から眺める。
そして、クレアは管を空けるとその中身を一気に飲み干した。
上手そうに喉を鳴らしながら飲み、空になった管は放って捨てた。
「カクテルか。ちょうど喋り疲れて喉が乾いていたところだ。
水じゃ味気ないし。やはり、俺は世界の中心だ」
クレアの二つ目の支給品『ワシの梅サワー……』であった。
「では行くか。とりあえず温泉で血を洗おう。
乾きはしたが何かうっとおしくなってきた。
それに」

レイルトレーサーは、朝日と共に退散する。

後に残ったクレア・スタンフィールドという男が、行動を開始した。


【H-7/真っ直ぐ温泉に向かって移動中/1日目-早朝】
【クレア・スタンフィールド@BACCANO バッカーノ!】
 [状態]:自分への絶対的な自信
 [装備]: なし
 [道具]:支給品一式  マタタビの目玉入り瓶@サイボーグクロちゃん
 [思考] 基本:脱出のために行動する 、という俺の行動が脱出に繋がる。
  1:自分に攻撃してくる者に対しては容赦なく反撃する。
2;名簿に載っているのが乗客なら保護したい
  3:リザ・ホ-クアイに興味(名前は知りません)。
 ※クレアの参戦時期は『フライング・プッシーフット』の『車掌二人』の死亡後です。


【梅サワー@3ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日-】
ある時ある場所で、ある十傑集がある少年に飲み干されてしまったもの。
ある特殊なシズマ管に見た目がそっくり。


【マタタビの目玉入り瓶】
クロが昔マタタビから抉り取った目玉を保存していた瓶。見た目は結構グロテスク。


371:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 01:45:12 BxUW+VhZ
               /\
             / || .\
            /.  .||   \_, ..__
          ,/    ,.个、r'´~:::::\:::::::´゛`'i、
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       /    /  l、.||:::::::"\;;_;ィ' 'i;\:::::: 'i,,r"´~,,ir-、,  
     /___/___ i、_||t;r'"´_\__'i、_\,.r´`,r´ }  ]
     \    \   ヾ||,i     /    ゞ,イ゜ .r゜  }  ]    
       \    \ .   ||{ゝ‐- <,...r‐=F,/"~`゛'-、__.ノ_ .ノ      転載完了です
        \,. -‐ ''\゙´||iゝ∠..ノ^ゝ.,,/i'"´~~゛'‐ 'i,_, li、.,_
        /'\    ':;|レ''i,   t . / >ィ‐"´~‐- 'iO ,ノ}‐-``'i,  
       /    \  ,,.:;||;;;;;i, -/‐:  ゞ'´~`    'i_,.ィ'゜;;;;;;;;`i. 'l, 
      ,i        \;;;;;;||;;;;;;;×___ノ`'´`i    i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`i 'l,
      /   ::::::: ,;;;;;;;;\||;/;;;;;;ミ≧≦彡"ノ人   ノノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;´ ノ
     ,/    ::::::::.;;;;;;;;;;;;;;;||;;;;;;;;,r'´/  ヽノ|.;;;<`-ィ'´r';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; `l
    /     :::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;||;;;;r'´ ,/   ヽ`i.i.;;;;;`´~~;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; l
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  i       ,....,〕'~゙i;;;;;;;;;゙||`‐、     .i_'l,.';;;;;;;.i';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; l
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  ゝ、.,  ,:i i.  'i.  i,,.. `i゙||;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.i ;;;;.i';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/
   `:、;;;;;:,i i i -'i,= l=丿- .i ||;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.i‐i';;;;_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ
    >;=`i,_ヽ,,`'´‐(´;;r'゙ ||:::::::::::::_,..,_::::::::::::::`‐'‐‐i i:::::::::::::::::::<
   /i. ,i'  ~<==<´/::::::::||::::::::::::i::_,..;_:::::::::::::::::::::::i i::::::::::::::::::::::::::\
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372:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 01:46:34 tPu6csrN


373:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 01:46:55 B+5Umz+M
毎度どうも
>>362
また予約延長とかやってんのかあのバカども

374: ◆10fcvoEbko
07/10/11 01:47:16 a4jIyiyW
以上で投下終了です。支援ありがとうございました。

375:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 01:48:02 ENp3nVWA
>>374
さるさる回避ゴクロウさん

376:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 01:48:52 tPu6csrN


377:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 01:49:56 i093qU8a
こうやってログ張っていただけることで
いちいちしたらばに出向いてカウンター上げなくてすむから
便利ですね

378:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 02:02:33 wPZQdd8W
           /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::::;;ィ"ッ/ノノノ ゙i:::::::::l
         /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::/::;ィ:/~ ⌒ノ ノノ   l:::::::::l
         /ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::/'´  `´          i':::::::::ji
         /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::/ -‐-_,,,,___          i:::::i::ノ
          {;;;;;;;;;;;;;_;;;;;;;::i_,,-‐l ̄   `'t-__' ,,,___-‐- i:::ノ'´
         l;;;;;;;;;/ ヽ;;:i   i     ノ  {    ゙̄l
         ヽ;;;;;;l i ) V    `'‐--─"   l、__  ,ノ、
          \ヽ ゝゝ          ,  〉  ̄ }ノ    思うんですが、したらばは一切
            ヽ\     ,          /ノ      2ch側運営と話し合う気はないのではないでしょうか
             \ト-i     `''‐- 、,,,_    /‐'
              l ヽ       _  ̄ ノ
              l゙  ゙i           /
             _,l    ヽ         /
           ,r'´ .l ,r‐- 、,_`'‐-─-- ,,_,,ィl` >
      _   \ l/r'     ̄``'''─--─'´ノ-、
  _,,-‐''"´ _,,二ニニ=-、______,,,,,--‐ッ‐'  ``‐、,,_

379:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 02:04:15 B+5Umz+M
かもな

380:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 02:12:44 YP8LPrYh
>>356-359
基本的に修正不可能だなとか、なんなんだ
あんたら・・・




381: ◆RwRVJyFBpg
07/10/11 02:20:46 tPu6csrN
【セカンドチャンス】修正

>>288
>ここが殺し合いゲームの盤の上であることを考えると
>初っ端からこのようなアドバンテージを背負うのは正直、好ましくない。
>もし、この不完全な状態のまま、もう一度、東方不敗クラスの人間と戦うことになれば、今度は命の保証がない。

この部分を

>ここが殺し合いゲームの盤の上であることを考えると
>初っ端からこのようなハンディを背負うのは正直、好ましくない。
>もし、この不完全な状態のまま、もう一度、東方不敗クラスの人間と戦うことになれば、今度は命の保証がない。

に訂正いたします。

>>316
状態表を

【A-6/高速道路/1日目/早朝】
【衝撃のアルベルト@ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日-】
[状態]:疲労極大 全身にダメージ 右足に刺し傷(それぞれ応急措置済み)
    スーツがズダボロ やや精神不安定
[装備]:なし
[道具]:支給品一式 シガレットケースと葉巻(葉巻2本使用) 不明支給品0~2(本人確認済み)
    ボイスレコーダー@現実 シュバルツのブーメラン@機動武闘伝Gガンダム
    赤絵の具@王ドロボウJING、自殺用ロープ@さよなら絶望先生 
[思考]:
基本方針:戴宗を一刻も早く探して合流し、決着をつける
1:戴宗を再び失うことに対する恐れ。そうならないために戴宗の情報を集める
2:休息をとり、体力を回復させる
3:脱出の情報を集める
4:いずれマスターアジアと決着をつける
5:他の参加者と馴れ合うつもりはない
6:脱出不可能の場合はゲームに乗る
[備考]:
※上海電磁ネットワイヤー作戦失敗後からの参加です
※素晴らしきヒィッツカラルドの存在を確認しました

に訂正いたします。

382:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/11 02:36:29 +M9I0r6x
そろそろテンプレの訂正・・・もとい改正に着手するか

383:ここらへんも多すぎ
07/10/11 23:39:10 LOL3POfe
【NGについて】
・修正(NG)要望は、名前欄か一行目にはっきりとその旨を記述してください。
・NG協議・議論は全てしたらばで行う。2chスレでは基本的に議論行わないでください。
・協議となった場面は協議が終わるまで凍結とする。凍結中はその場面を進行させることはできない。
・どんなに長引いても48時間以内に結論を出す。
『投稿した話を取り消す場合は、派生する話が発生する前に』

NG協議の対象となる基準
1.ストーリーの体をなしていない文章。(あまりにも酷い駄文等)
2.原作設定からみて明らかに有り得ない展開で、それがストーリーに大きく影響を与えてしまっている場合。
3.前のストーリーとの間で重大な矛盾が生じてしまっている場合(死んだキャラが普通に登場している等)
4.イベントルールに違反してしまっている場合。
5.荒し目的の投稿。
6.時間の進み方が異常。
7.雑談スレで決められた事柄に違反している(凍結中パートを勝手に動かす等)
8.その他、イベントのバランスを崩してしまう可能性のある内容。

上記の基準を満たしていない訴えは門前払いとします。
例.「このキャラがここで死ぬのは理不尽だ」「この後の展開を俺なりに考えていたのに」など
  ストーリーに関係ない細かい部分の揚げ足取りも×

・批判も意見の一つです。臆せずに言いましょう。
 ただし、上記の修正要望要件を満たしていない場合は
 修正してほしいと主張しても、実際に修正される可能性は0だと思って下さい。
・書き手が批判意見を元に、自主的に修正する事は自由です。

【予約に関してのルール】(基本的にアニロワ1stと同様です)

・したらばの予約スレにてトリップ付で予約を行う
・初トリップでの作品の投下の場合は予約必須
・予約期間は基本的に三日。ですが、フラグ管理等が複雑化してくる中盤以降は五日程度に延びる予定です。

・予約時間延長を申請する場合はその旨を雑談スレで報告
・申請する権利を持つのは「過去に3作以上の作品が”採用された”」書き手

【主催者や能力制限、支給禁止アイテムなどについて】
まとめwikiを参照のこと
URLリンク(www40.atwiki.jp)



384:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/12 01:13:22 tKdMGJkE
【NGについて】
(不要)修正(NG)要望は、名前欄か一行目にはっきりとその旨を記述してください。
(不要)NG協議・議論は全てしたらばで行う。2chスレでは基本的に議論行わないでください。
(不要)協議となった場面は協議が終わるまで凍結とする。凍結中はその場面を進行させることはできない。
(不要)どんなに長引いても48時間以内に結論を出す。
(OK)『投稿した話を取り消す場合は、派生する話が発生する前に』

NG協議の対象となる基準
(不要)1.ストーリーの体をなしていない文章。(あまりにも酷い駄文等)
(不要)2.原作設定からみて明らかに有り得ない展開で、それがストーリーに大きく影響を与えてしまっている場合。
(不要)3.前のストーリーとの間で重大な矛盾が生じてしまっている場合(死んだキャラが普通に登場している等)
(不要)4.イベントルールに違反してしまっている場合。
(不要)5.荒し目的の投稿。
(不要)6.時間の進み方が異常。
(不要)7.雑談スレで決められた事柄に違反している(凍結中パートを勝手に動かす等)
(不要)8.その他、イベントのバランスを崩してしまう可能性のある内容。

(不要)上記の基準を満たしていない訴えは門前払いとします。
(不要)例.「このキャラがここで死ぬのは理不尽だ」「この後の展開を俺なりに考えていたのに」など
(不要)トーリーに関係ない細かい部分の揚げ足取りも×

(必要)・批判も意見の一つです。臆せずに言いましょう。
(不要)ただし、上記の修正要望要件を満たしていない場合は
(不要)修正してほしいと主張しても、実際に修正される可能性は0だと思って下さい。
(不要)書き手が批判意見を元に、自主的に修正する事は自由です。

(不要)【予約に関してのルール】(基本的にアニロワ1stと同様です)

(不要)したらばの予約スレにてトリップ付で予約を行う
(不要)初トリップでの作品の投下の場合は予約必須
(不要)予約期間は基本的に三日。ですが、フラグ管理等が複雑化してくる中盤以降は五日程度に延びる予定です。

(不要)予約時間延長を申請する場合はその旨を雑談スレで報告
(不要)申請する権利を持つのは「過去に3作以上の作品が”採用された”」書き手

(不要)【主催者や能力制限、支給禁止アイテムなどについて】
(不要)まとめwikiを参照のこと
(不要)URLリンク(www40.atwiki.jp)



ほぼイラネ

385:再会と血と薔薇 ◆NGgK3uvozk
07/10/12 04:27:45 5FKZimre
彼女、柊かがみは走っていた。
自分を脅かす存在から逃げ切るために。
今はもう動かない、妹のもとへ戻るために。





(ここまで来たら、もう大丈夫かな?)
今まで走って来て何事もなかったのだから、ここまであの男が追いかけてくることはないだろう。
まさか、気配を消してどこかに潜んでいるのでは。

立ち止まり、恐る恐るレーダーを確認してみる。
……幸い、何の反応も見つからなかったようだ。

386:再会と血と薔薇 ◆NGgK3uvozk
07/10/12 04:30:32 5FKZimre

(……良かった。あれ以上は追いかけて来なかったみたい)
少しのため息と共に、胸を撫で下ろす。
あのまま遭遇していたならば、きっと喰われていたに違いない。
彼の右手が自分の頭に置かれる、そんな状況を想像するだけでも寒気がした。

私……怖いんだ。
何事にも恐れてはいけない筈なのに。
これからあの出来事の、何倍もの恐怖に立ち向かう必要があるのに。
殺さなくてはいけない。この身体を元にしてもらうために。
そして何よりも、自身の妹である、柊つかさの蘇生のためにも。

そうだ、あまり思考に耽っている相場ではない。
早くつかさのもとへ戻らなければ。あのまま野ざらしにしておくのは可哀想だ。
早くつかさを埋葬してあげなければ。腐敗していくつかさの姿なんて見たくない。

彼女は走る。
もう少しで待っているであろう、妹のもとに戻るために。

早く、早く戻らなければ。


…………戻らなければ?



387:再会と血と薔薇 ◆NGgK3uvozk
07/10/12 04:32:40 5FKZimre





呆然と立ち尽くすかがみの目の前には、柊つかさと思われる肉塊が転がっていた。
まるで再会を祝うための薔薇の花束のごとく、赤く、赤く染まり尽くした肉塊が。



「…………嘘。」



再会の言葉としては、あまりにも気の抜けた一言だった。
それもその筈、かがみは目の前の事態を、上手く飲み込めていなかったのだから。


え、何で。

こんなことはないよ。

こんなことってないよね。

「あの時」は綺麗だったのに。

あの傷以外は、綺麗だったのに。

嘘。




…………嘘!!!!!!


388:再会と血と薔薇 ◆NGgK3uvozk
07/10/12 04:34:17 5FKZimre







その頬に手を伸ばし、顔をこちらの方に向けようとする。
―頭の中からゼリー状の物体がこぼれ落ち、ブラウスが少しだけ汚れた。

【B-2/観覧車前 一日目・早朝】
 【柊かがみ@らき☆すた】
 [状態]:激しい動揺、不死者
 [装備]:軍用ナイフ、防弾チョッキ、UZI(9mm.パラベラム弾:0/50)、ローラーブーツ@魔法少女リリカルなのはStrikerS
 [道具]:デイバッグ、支給品一式(水入りペットボトル×1消費)、レーダー、かがみの靴
 [思考]
  基本:優勝してつかさを生き返らせる
  1.! !? ? ! !


 ※つかさを殺したのは武器を必要としないくらいの強者だと思っています。
 ※かがみの不死はBACCANOのアイザック、ミリア等と同じものです。
 ※かがみに支給されたレーダーは同エリア内のキャラ名と位置が表示されています。


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