アニメキャラ・バトルロワイアル2nd 作品投下スレ4at ANICHARA
アニメキャラ・バトルロワイアル2nd 作品投下スレ4 - 暇つぶし2ch200:こんな感じ?
07/10/08 22:31:38 XMC9H2dC
【書き手の注意点】
・トリップ必須。(要検討)荒らしや騙り等により起こる混乱等を防ぐため、捨て鳥で良いので付け、>>1の予約スレにトリップ付きで書き込んだ後投下をお願いします(不要)
・無理して体を壊さない。 (不要っていうかそこまでやったら馬鹿)
・残酷表現及び性的描写に関しては原則的に作者の裁量に委ねる。(不要)
但し後者については行為中の詳細な描写は禁止とする。
・完結に向けて決してあきらめない (完結の必要なし)

書き手の心得その1(心構え)
・この物語はリレー小説です。 みんなでひとつの物語をつくっている、ということを意識しましょう。一人で先走らないように。 (お前らが一番先走ってる)
・知らないキャラを書くときは、綿密な下調べをしてください。 (不要)
 二次創作で口調や言動に違和感を感じるのは致命的です。 (細かすぎ不要)
・みんなの迷惑にならないように、連投規制にひっかかりそうであればしたらばの仮投下スレにうpしてください。
 (それをいうなら最初からしたらばで全部やれよ)
・自信がなかったら先に仮投下スレにうpしてもかまいません。 爆弾でも本スレにうpされた時より楽です。
 (ここらへん却下)
・本スレにUPされてない仮投下スレや没スレの作品は、続きを書かないようにしてください。
 (余計なお世話)
・本スレにUPされた作品は、原則的に修正は禁止です。うpする前に推敲してください。 (不要)
   ただしちょっとした誤字などはwikiに収録されてからの修正が認められています。
   その際はかならずしたらばの修正報告スレに修正点を書き込みましょう。 (不要)
・巧い文章はではなく、キャラへの愛情と物語への情熱をもって、自分のもてる力すべてをふり絞って書け!
(余計なお世話)
・叩かれても泣かない。 (いつもなきまくってるだろうが)
・来るのが辛いだろうけど、ものいいがついたらできる限り顔を出す事。 (不要)
 作品を撤回するときは自分でトリップをつけて本スレに書き込み、作品をNGにしましょう。

書き手の心得その2(実際に書いてみる)
・…を使うのが基本です。・・・や...はお勧めしません。また、リズムを崩すので多用は禁物。 (不要)
・適切なところに句読点をうちましょう。特に文末は油断しているとつけわすれが多いです。 (不要)
 ただし、かぎかっこ「 」の文末にはつけなくてよいようです。 (不要)
・適切なところで改行をしましょう。 (不要)
 改行のしすぎは文のリズムを崩しますが、ないと読みづらかったり、煩雑な印象を与えます。 (不要)
・かぎかっこ「 」などの間は、二行目、三行目など、冒頭にスペースをあけてください。 (自由、不要)
・人物背景はできるだけ把握しておく事。 (不要)
・過去ログ、マップはできるだけよんでおくこと。 (不要)
 特に自分の書くキャラの位置、周辺の情報は絶対にチェックしてください。 (不要)
・一人称と三人称は区別してください。 (いらない)
・ご都合主義にならないよう配慮してください。露骨にやられると萎えます。 (いつもご都合主義だろ芙蓉)
・「なぜ、どうしてこうなったのか」をはっきりとさせましょう。 (いらない)
・状況はきちんと描写することが大切です。また、会話の連続は控えたほうが吉。 (書き手の好きにしていい)
 ひとつの基準として、内容の多い会話は3つ以上連続させないなど。 (不要)
・フラグは大事にする事。キャラの持ち味を殺さないように。ベタすぎる展開は避けてください。 (矛盾)
・ライトノベルのような萌え要素などは両刃の剣。 (不要)
・位置は誰にでもわかるよう、明確に書きましょう。

書き手の心得3(一歩踏み込んでみる)
・経過時間はできるだけ『多め』に見ておきましょう。 (不要)
 自分では駆け足すれば間に合うと思っても、他の人が納得してくれるとは限りません。 (不要)
 また、ギリギリ進行が何度も続くと、辻褄合わせが大変になってしまいます。 (不要)
・キャラクターの回復スピードを早めすぎないようにしましょう。 (特に必要ない)
・戦闘以外で、出番が多いキャラを何度も動かすのは、できるだけ控えましょう。 (書き手が好きに動かせばいい)

201:こんな感じ?
07/10/08 22:34:29 XMC9H2dC

 あまり同じキャラばかり動き続けていると、読み手もお腹いっぱいな気分になってきます。 (余計なお世話)
 それに出番の少ないキャラ達が、あなたの愛の手を待っています。 (余計なお世話)
・キャラの現在地や時間軸、凍結中のパートなど、雑談スレには色々な情報があります。 (不要)
 本スレだけでなく雑談スレにも目を通してね。 (不要)
・『展開のための展開』はNG (意味わかんね不要)
 キャラクターはチェスの駒ではありません、各々の思考や移動経路などをしっかりと考えてあげてください。
・書きあがったら、投下前に一度しっかり見直してみましょう。 (当たり前不要)
 誤字脱字をぐっと減らせるし、話の問題点や矛盾点を見つけることができます。 (当たり前不要)
 一時間以上(理想は半日以上)間を空けてから見返すと一層効果的。 (大きなお世話)
 紙に印刷するなど、媒体を変えるのも有効。 (大きなお世話)
 携帯からPCに変えるだけでも違います。 (大きなお世話)


         ,..-‐-- 、、
       ,ィ":::::::::::::::::::;;;;;:ii>;,   
      /:::::::::::::::;;;;;;;;iii彡" :ヤi、 
      i::::::::::::;:"~ ̄     ::i||li   
      |:::::::::j'_,.ィ^' ‐、 _,,. ::iii》                    ,. ‐- .. _
      |:::i´`  `‐-‐"^{" `リ"゙                  /  __  `` ー- 、
      ヾ;Y     ,.,li`~~iノ                , ィ/   ゝヽ ̄ヽ ー- '
       `i、   ・=-_、, .:/              _ / { {ヽ、_   ヽ' ノ_,.〉
        /ヽ    ''  :/_ -ァー- 、_ ... -‐ ';;;;;;;;;;;;;ヽヽ、 `>、..ノ=┘
      _ ノ  ` ‐-、、ノ;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\ `ー '!
   , -‐;;7;;;/iーニ二,.フ_/;;;;;;;;;j;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;>‐'
  /;;;;/;;//〉' ,  ヽ、>\;;;;;;;;!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,  ' ´
 /;;;;,';;;;>;;;/  !  ` ヽ;;;;ノ;;;;;;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,.. -‐ '"
/;;;;;;{;;;;;ヽ;;|   !  ,-‐´/;;;;;;;;;;;t;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,. -‐ ' ´
;;;;;;;;|;;;;;;;;;ヽ`ー'、__ノ='/;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、;;;;;;/
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┌‐──┐
│ ムスカ.   |
├──‐─┴────────────
│ムダなルールが多すぎる!
└───────────────‐

202:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 23:02:32 OkkBigmn
ここはムスカがルールを決めるスレでつか

203:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 23:24:45 nbY+h1qD
とりあえず他所で仮投下したものは多重になるので
こちらでは張らない、はる場合はこちらで相談というルールでいいね

204:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 23:27:27 vgb1iNwE
反対する理由はない

205:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 23:42:14 7rtLANVd

                      ____,,....,,__
                  ,.、-‐ ' ´     ゙`'‐、
                ,ィ'´  _,,..、、--‐‐---、.,  l
               ( ,.、ィ'´     i⌒i   `Y
               Y´ _,.、-‐'"_゜,´、ニ`゙、`ェ_.l
               ├r'i´、-‐'"´__,,..、、..,,__  ``‐、
               ├'、,.、-‐'"゙`'-、.,_ , ._-"゛゙`i‐'
              ィ'、~i  ,,.. (´._“,ィ   '、;.“.,)‐iO
              l´ ii    `'‐‐' r   .i``'´ 'l
              ヽ` , .    `、'‐'"゜`_'´゚`゙,'  {
              ,r '    `゙ニ、-゙`'"´_``,´   l
              l        `'‐---‐'´  ∠___,,..、、 ,-‐,‐‐'''>‐- 、.,_
               >-、,_       -‐  _,ィ'´, ;="゜ r'_=___,'´     `'‐、   >>203
        __,,.、-、, -‐''l i .i i i‐`'‐- 、,、..,,,___,,..r';;="゜      ,          ヽ
      ,r‐r'´'_,ィ'´    `/`'‐,---`‐‐‐'''";;="゜         /            ヽ   同意してやろう
    ,ィ'        /`'゚`':,/-,   ,;;;="゜           /              l
   ,r'         フ`‐,''- ' ,;;;="゜             ./              .l
   ,i'  ,i        `‐-' ,;;;="゜   /´`゙`/ /´`゙`/   /               `l
  l   /       / ,;;;="゜     l // / ./   /    l                 `l
  l  /       ,;;;="゜        ><'´ '‐--.┘   i  l                  'l
  / ./      ,;;;="゜        l´ ノ  l´  ノ    i l                  l
 l /    ,;;;="゜           `´   ` ‐´     i                   l


206:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 23:44:26 ii3yw4EW
>>203
ノシ

207:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 23:45:00 S7EADUG/
そしたら読むのにこことしたらば行ったりきたりしなきゃなんないの?

208:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 23:50:17 d3gX2hVM
どうせしたらばはしたらばで勝手にまとめるんじゃね?
こっちには関係ない

209:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 23:57:55 Q9M4zBBv
問題は無いな

210:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 00:02:59 S7EADUG/
ここで議論したって反映されないんじゃないの

211:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 00:07:44 5lRS/M12
ここの自治の問題だから無問題

212:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 00:09:18 09dwlPPr
まああとでしたらばに通告しておいて
それでも張られれば削除依頼

213:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 00:19:39 yBoPNUfW
だおー

214:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 00:27:24 meBTWBfx
ところで君たち雑種共は『SEX』について知っているのかね?

215:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 02:22:48 7kXyjEgS
仮投下→認められたらここに本投下
だと思っていたんだが

216:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 02:33:06 xHANmjOW
仮投下で認められればそれで終わりでええやん

217:痛くても辛くても戻らないから ◆oRFbZD5WiQ
07/10/09 03:15:34 MPx9w3Ou
 いきなりだった。
 汝を殺害するという思考が言葉を介さず炎となったかのように、草を松明の如く燃え上がらせる。
 いや、違う。エリオは両手で握る偽・螺旋剣の柄に汗を滲ませながら思う。
 ―もし避けていなかったら、松明になっていたのは、僕らだ。
 ぞくり、とする。もし、なのはさんの教導を受けていなかったら、体が動かず、自分は炎に包まれていただろう。
 そう、そこらで燃え盛る草のように。
 炎の先を見やる。白みかかっているとはいえ、未だ闇色の世界。それを引き裂く赤い光の中、それとは対照的な男が佇んでいた。
 蒼い軍服。短い黒髪に、右手に拳銃、左手にランタンを握っていた。
 炎……シグナム副隊長と似た能力かな。
 ならば、あの銃はデバイスか、それに値する何か……と思考を巡らせるエリオの前を、ランサーが遮るように立つ。
 対峙する、蒼と蒼。だが、けして混ざり合わぬと宣言するかのように、ランサーは短剣を突きつけた。

「よう。問答無用たぁ、穏やかじゃねぇな」
「無論だ。こちらも、穏やかに済ますつもりなど、微塵もない」

 それは、今から貴様らを殺すという宣言。非殺傷設定という『殺さない事が当たり前の戦場』に身を置いていたエリオにとって、初めての殺意。
 その響きに、一瞬だけ縮こまった心臓に活を入れる。
 ―覚悟は、とうに決めたはずだ。

「そぉかい。そんじゃあ―こちらも往かせてもらうぜぇ!」

 瞬間、ランサーの体躯がバネのように縮み―跳ねた。
 地面スレスレを這うような、肉食獣に近い疾走。両の瞳を剣呑に煌かせた彼は、右の手で握り締めた刃を神速で薙いだ。
 速い。そして、鋭い。まるでカマイタチだ。
 しかし、神速といえども、距離を詰めるには数瞬という時間が必要だ。
 もっとも、彼の得物が槍であったのなら、その程度のタイムラグを物ともせずに、男の心臓を刺し貫いた事だろう。
 だが、ランサーが右手に持つのは、その名を冠す槍では断じてなく、宝具と比べれば貧相とも言えるハンティングナイフ。
 そして、身体能力の制限。それらが、間合いを詰める時間を一秒近く引き延ばす。
 たかが一秒。されど一秒。戦いという刹那の命のせめぎ合いにおいて、それは永劫とも言える隙である。
 そして軍服の男―ロイはその隙を無駄にする愚か者ではなかった。

218:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:16:16 /BwLePdV
 

219:痛くても辛くても戻らないから ◆oRFbZD5WiQ
07/10/09 03:16:40 MPx9w3Ou
「遅い」

 ―右の手で握られた拳銃が火を噴く。それはありきたりな比喩表現に非ず、現実をそのまま描写した故の言葉。
 轟! と燃え盛る紅蓮の炎が、一直線にこちらに向かってくる。
 全てを侵略する赤色は、進行方向を的確に阻み、ランサーの疾走を阻害する。
 ちぃ! と、真横に跳ね、射線から退避する。
 だが、すぐさま第二射が放たれる。着地とほぼ同時に放たれたそれであったが、さすが英霊というべきか、
着地と同時に転がるようにしてそれを回避。そしてそのまま腕に力を込め、炎の射程外まで一気に跳び上がる。
 ロイの視線は―未だランサーに注がれている。
 今だ! と。だんっ、と地を蹴り、エリオは疾駆する。
 未だ宙を奔る灼熱を横目に、結論付ける。

(駄目だ、バリアジャケットなしじゃ耐え切れない!)

 ランサーならば、一度や二度程度なら耐え切れる事だろう。
 それも然り。確かにランサーは万全な状態ではない。
 だが、それでも彼は英霊だ。
 その称号を得るに相応しい最低限の耐魔力が存在しているのだ。
 だがしかし、エリオ・モンディアルという少年は、デバイスが無ければせいぜい『訓練を受けた子供』程度である。炎の直撃を喰らい、生き残る術はない。

(けど、今なら!)

 構えた銃口は、未だランサーを捉えている! 
 行ける、と確信したエリオは、すぐさま偽・螺旋剣を槍のように構え―突貫する。
 放たれた矢のような、疾風の如きその速度。しかし、焔の錬金術師を前にしては、それは愚鈍すぎる程に遅かった。
 それも然り。エリオとランサーは接近しなくてはダメージを与えられない事に対し、ロイは動きに応じて炎を放てば事足りる。
 構え、駆け、武器で斬りつける。それに対し、武器を向けて炎を解き放つだけのロイが圧倒的に有利な事は、考えるまでもない。
 そう、多少の数的不利も凌駕できるほどに。
 すう、と左のランタンが向けられる。夜を引き裂く明かりは、すぐさま人と酸素を喰らいつくす化物に変質し、暗闇を駆け抜けていく。
 
「そんな―!?」

 完全な不意打ちだった。当然だ。先程まで銃しか使っていなかったというのに―!
 驚愕に見開かれたエリオの瞳。そこに映るロイは、満足気に笑った。
 
「だまし討ちも立派な戦略だよ、少年」

220:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:17:11 opi1q3qo


221:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:17:43 ix/+euSM
 

222:痛くても辛くても戻らないから ◆oRFbZD5WiQ
07/10/09 03:17:46 MPx9w3Ou
 返答はせずに、剣先を地面に突き立て、地面を蹴り飛ばす。加速のスピードが跳躍のエネルギーに変質し、地を這う炎の舌スレスレを、跳ね上がる事によって回避。
 すぐさま追撃のために落下しようとして―銃口と目が合った。
 
「兵は拙速を尊ぶものだ。確かに君たちは速いが―まだまだだ!」

 あと数瞬、それで焼き尽くされる。
 まずい、と思う暇もない。ない、のに。体は自身の危機を感知し、既に動き始めていた。
 そう、それは体が覚えていたから。高町なのは一等空尉が定めた訓練メニュー、それらが体に染み付いていたからに他ならない!
 右腕の袖が焼け、爆ぜる。露になった腕から伸びた紫電が、ヘビのように偽・螺旋剣に巻きついた。。
 それは彼の力。魔法による変換のプロセスを踏む事なく電気を発生させる、プロジェクトFの残滓が生み出した特異能力。
 その雷光は剣先に収束し―雷と化しロイへ放たれた。
 
「な―ッ!?」

 錬金術だと!? と、ロイが驚愕の呻きを漏らす。
 回避できるタイミングではない。ロイはすぐさま拳銃型ライターを放り投げ、自身は後ろに跳ぶ。ロイに向かっていた雷光は逸れ、拳銃に収束する。
 雷は高いところに落ちる。魔法として放ったのならともかく、ただの雷として放てば物理現象に左右されるのは自明の理だ。
 しかし、エリオは当てるつもりなどなかった。元より、射撃魔法は得意な方ではないのだ。
 
 ―そう、獣の如く地を駆ける、ランサーから気を逸らせればよい!

「おらぁ!」

 地に落ちた雷光と同じか、はたまたそれより速く駆けたランサーが、ハンティングナイフを槍の如く突き出した。
 心臓目掛けて放たれたそれであったが、しかし、ロイは背を逸らす事によって回避する。
 ランサーが顔を顰めた。足りない。間合いが圧倒的に足りていない!
 
「……ッ! 燃えろ!」

 ランタンから伸びた紅のヘビがランサーへと伸びる。それを横に滑るように移動して回避しようとする。
 その刹那、ロイは鮮烈な笑みを浮かべ―

「爆ぜろ!」

 酸素と水素の密度を制御。酸素を吸い膨れ上がり、水素を喰らい―炸裂。
 自分より遥か大きなモノを喰らったヘビの如く、炎はその太さを変え、ランサーを飲み込む。
 
「が―ッ!?」

 爆風によって吹き飛ばされたランサーが苦悶の声を漏らす。
 距離は広がり、またもやロイの間合いへと移り変わった。
 追い討ちをかけるように放たれた炎を避けながら、彼はエリオの元へ向かう。

223:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:17:47 /BwLePdV
 

224:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:18:35 opi1q3qo


225:痛くても辛くても戻らないから ◆oRFbZD5WiQ
07/10/09 03:18:52 MPx9w3Ou
「ちぃ! これじゃ無理だ。得物の不利もあるが、体が本調子じゃねぇってのも効いてやがる。
 あちらさんも本来の武器って感じじゃねぇが……支給品と能力の相性がいいらしい。
 下手すりゃ、このまま追い詰められる」
「それで、どうする気ですか?」

 まさか、このままじゃ勝てない、という為だけに戦いの場で話しかけて来たわけではあるまい。
 それに等しい事を言うと、「ああ」と短く答えた。

「二、三秒……いや、一瞬でも構わねぇ。奴の動きを止めろ。俺が仕留める」

     ◆     ◆     ◆

 追撃の炎を回避すると、二人は合流した。なにやら話をしているらしい。
 恐らくは、どうやってこの状況を切り抜けるか、という事だろうが―

(無駄だ)

 見る限り、二人は接近戦を得意とする者たちだ。故に少年が雷光を放った時は少々肝を冷やしたが、あれも危機から除外しても構わないだろう。
 不意打ち気味に放たれたからこそ驚いたが、見る限り制御には手馴れてはいない。むしろあれは、武器に纏わせ斬り付ける事が本来の扱い方であろう。
 問題ない。そう結論付けた瞬間だった。

「む……?」

 散! と二人が離れる。
 蒼い男は後方へ、赤髪の少年は迎え撃つように前進。
 少年を囮にし、蒼の男は背後へ回るという心積もりか。
 ならば、とロイは後退し、駅のコンクリート壁に背を預ける。
 これで、死角は減った。左右から来られても対処は出来るし、駅の上から落下してくる、という奇襲じみた攻撃も音で感知できるはずだ。
 だが、少年は狼狽した風もなく、こちらに向かって疾駆してくる。
 作戦内容を知らされていない、のだろうか? 
 それとも、この程度では防ぎきれない策があるのか?

(どちらにしろ、これ以上考えて分かるものではない)

 螺旋状の剣を振り上げ、疾駆する少年。その足元を中心に酸素と水素の濃度を変化させ、ランタンから微かな火を送り込む。
 そして―爆裂。土とコンクリートの境界付近だったのか、土とコンクリート片の壁が吹き出す。それらが煙幕と化し、少年の姿を覆った。
 少々火力が強すぎたか、と次に放つ時は水素を減らすべきだと思考した―その瞬間だった。
 寒気。今までの先頭経験が告げる、自身の危機。
 それに従い真横に移動。刹那、先程まで立っていた場所に何かがぶち当たった。

226:痛くても辛くても戻らないから ◆oRFbZD5WiQ
07/10/09 03:19:58 MPx9w3Ou
「コンクリート片……だと!?」
 
 煙が晴れる。
 そこには、剣ではなく拳大のコンクリートを握る少年の姿があった。
 
「当た―れぇ!」

 右の腕から紫電が吹き出す。それをコンクリートに巻きつけ、放つ!
 くそ、と転がるようにそれを回避。壁に着弾したそれは、更に細かなコンクリートと紫電を撒き散らす。

「やってくれるな、少年。いや―紫電の錬金術師! だが、」

 雷光の速度で放たれるコンクリート片に水素を纏わせる。暴れ回る紫電は、熱と火花を伴っている。
 すると、どうなる?
 ドドン! という重なり合うような炸裂音。宙を駆けるコンクリート片は水素を喰らい、その場で爆散する。
 
「―ッ! はぁあああ!」
 
 遠距離攻撃は不可能。そう結論付けたのか、少年はジクザクに疾走する。
 甘い、と酸素と水素を一気に引き上げ、爆発の領域を一気に拡張する。
 瞬間、何か感じるモノがあったのか、少年は慌てたようにバックステップで距離を取る。
 そして―爆! 
 コンクリートが砕け、破片が熱で溶解する。細かに砕けた欠片は噴煙となり、視界を遮った。
 だが、とその噴煙に向けて灼熱を放つ。
 これで噴煙に紛れて攻撃する、という策は封じた。左右から来られても、防ぎきる自信はある。
 さあ、どう出る―?

     ◆     ◆     ◆

 エリオとロイが接戦を繰り広げている、その遥か後方。
 ランサーは植林された街路樹に立ち、それを眺めていた。
 
「ちいとばかし不安だったが……あの坊主、やるじゃねえか」

227:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:20:17 /BwLePdV
 

228:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:20:35 ix/+euSM
 

229:痛くても辛くても戻らないから ◆oRFbZD5WiQ
07/10/09 03:21:03 MPx9w3Ou
 コンクリート片と能力を併用した遠距離攻撃を、咄嗟に思いついた事もさすが、と言える。
 別に、本来ならその程度の方法、思いついて然るべきである。
 だが、戦いは酒を飲み続けているようなモノだ。
 テンションが上がるにしろ下がるにしろ、普段の状態とは比べ物にならない程、精神は移り変わる。
 そう、戦いとは技術だけで勝てるモノではない。
 紅蓮の炎の如く心を燃やしつつも、奥底には冷静な自身を残す―例えるならば、凍りついた炎のような心が必要なのだ。
 そして、エリオ・モンディアルという少年も、未熟ながらもその炎が芽生えている。

(坊主を鍛えた奴の顔を見てみたいぜ。あんなガキをあそこまで強くするほどの鍛錬―正気とは思えねぇ)

 白いバリアジャケットを纏った教導官が聞いたら「し、心外ですよ!」と怒られそうな事を考えながら、じっくりと機を待つ。
 タイミングがズレたら避けられる。元々、この武器には慣れていないのだから、それも当然か。
 故に、本来の『着弾』スピードより、後2~3秒ほど、多めに見ておいた方がいいだろう。

「おっ」

 爆裂。コンクリートが捲れ上がり、破壊の嵐が吹き荒れる。
 巻き起こった噴煙。それに向けて炎を放つロイ―行ける。

「打ち砕く―」

 ぎぎっ、と街路樹が軋んだ。
 僅かに弓なりに反ったそれに体重を預け―戻る力と跳躍力で一気に跳ね上がる。
 空から見下ろす風景は―ああ、よく見える。
 噴煙に向け、牽制の炎を放つロイの姿が!

「―鋼の散弾!」

 宝具でもなんでもない、ただのナイフ。それを、槍投げよろしく投擲する。
 本来なら下作も下作。当然だ。人間の腕力でナイフを投げたところで、飛距離は数メートルがいいところだ。
 そう、本来なら、だ。
 彼は人間であって、けれども人間とかけ離れた存在―即ち英霊だ。
 例え制限されているとはいえ、その身体能力は人外の域。鈍く輝く刃は、弾丸の如く疾駆する!

     ◆     ◆     ◆

 噴煙は晴れ始めた。
 少年の姿はない。どこに消えた、と視線を左右に彷徨わせ―

230:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:21:55 opi1q3qo


231:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:22:02 /BwLePdV
 

232:痛くても辛くても戻らないから ◆oRFbZD5WiQ
07/10/09 03:22:12 MPx9w3Ou
「……ッ!?」

 体中に存在する全細胞が警鐘を鳴らした。
 それは、圧倒的な危機のため。先程のコンクリート片など豆鉄砲だと、体中が告げていた。
 殺気の根元と思われる上空に視線を向ける。
 そこには、あの蒼い男が、射抜くような視線をこちらに向けていた。
 いや、向けているのは視線だけではない。
 右の手で握ったナイフ。それを、こちらへと狙い定めている。
 馬鹿め、と笑おうとし―驚愕した。
 当然だ。投擲されたナイフ。それは、まるで弾丸のように宙を駆け抜けていたのだから!
 しかし、とロイは嘲るような笑みを浮かべる。
 どうやってあのような加速をつけたのかは知らないが……恐れる事はない。
 見たところ、あれはただのナイフ。掌で握り、切りつける。そういった用途を想定されたモノだ。
 神速で駆ける事による空気抵抗に、耐え切れるワケがないのだ。
 避けるまでもない。そう、思った。
 
     ◆     ◆     ◆

 耐えられるはずがない。宙に滞空するランサーはそう思っていた。
 あれはただのナイフだ。宝具でもなく、魔術的に強化されたわけでもないのだ。それが、英霊たるクー・フーリンの力に耐え切れるはずがないのだ。
 いや、違うな。ランサーは猟犬の如く剣呑な笑みを浮かべる。

 ――耐えてもらっちゃぁ、困んだよ。

 そう。普段ならばともかく、身体能力に制限を課せられたランサーにとっては。

     ◆     ◆     ◆

 当然の帰結というべきか、ランサーとロイを繋ぐ道筋の半ばで、ハンティングナイフを朽ちた。
 刀身が砕け、鈍色の破片と化す。
 無力化したか、と動こうとして、未だ細胞たちが危機を訴えている事に気づく。
 
(なんだ……?)

 既に危機は去ったはずだ。ならば、一体―

233:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:23:10 /BwLePdV
 

234:痛くても辛くても戻らないから ◆oRFbZD5WiQ
07/10/09 03:23:17 MPx9w3Ou
「……ッ!?」

 刹那、ずれていた歯車が噛み合った、そんな唐突さで『先程から体中が訴える危機』に気づいた。
 ざあ、と血の気が引いていく。
 慌てて距離を取ろうとし、ごん、とコンクリートの壁がぶち当たる。
 ああ、糞。なんという事だ。先程までは頼もしかった分厚い壁は、今は囚人を捕らえる鉄格子程度の意味しかないではないか!

     ◆     ◆     ◆

 崩れ落ちていくハンティングナイフを、満足気に見やる。
 そう。崩れてもらわないと困るのだ。
 今の自身は制限に囚われ、技にも普段のキレがないだろう。
 それが、本来の得物でないのなら、尚更だ。
 雑魚ならまだしも、あの軍服の男は強者だ。自身が放つナイフなど、軽く避けられてしまうだろう。

 だが―細かな弾丸ならばどうだ?

 散弾銃よろしく、鋼の粒を放てば、どうだ?
 避けられるはずがない! なぜなら、アイツは壁に背を預けているではないか!
 回避のルートは、圧倒的に狭まっている!
 
     ◆     ◆     ◆

 考える間もなく、体を横にずらす。
 だが遅い。遅い遅い遅い! 神速の弾丸を前にして、それは亀の如く愚鈍だ!
 晴れかけていた噴煙に、円形の穴が瞬時に複数穿たれる。
 それから刹那の間を置かず、腹部に衝撃。

「が―!?」

 突き刺さったそれは、もはやナイフと呼べるモノではなかった。
 まるで、散弾銃の弾丸だ。
 それらは肉を裂き、骨を破砕し、内蔵を引っ掻き回し、壁面を穿った。
 べたり、と。アーティスト気取りの不良どもが書いた壁画のように、壁面に赤い花が描かれた。

「は―、まさ、か」

 上空で滞空する蒼い男を見る。
 
(これを、狙ったというのか)

235:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:23:47 opi1q3qo


236:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:23:58 ix/+euSM
 

237:痛くても辛くても戻らないから ◆oRFbZD5WiQ
07/10/09 03:24:23 MPx9w3Ou
 足がふらつく。引き裂かれた腹からは、ミンチ状になった内蔵が止め処なくこぼれ落ちてく。
 視界が歪む。足がふらつき、口からは血液がこぼれる。
 死が、近い。
 痛みもどこか遠い。脳内麻薬が分泌されだしたか、それとも神経も死に始めているのか。
 ああ、死ぬ。ロイ・マスタングという男は、ここで、この場所で、何も成せずに。
 ―駄目だ。
 不意に、思考が火花のように爆ぜた。
 駄目だ、駄目だ、駄目だ駄目だ駄目だ駄目だ駄目だ!
 私は、こんな場所では死ねない。
 エルリック兄弟が、部下が―親友が、まだここに居るというのに。
 
「ぐ、は、ああ、ぁ」

 けれど、駄目だ。この傷では助からない。
 ならば、せめて、せめて―
 既に噴煙はなく、赤髪の少年の姿は曝け出されていた。
 悲しそうな瞳。恐らくは、このような死に様を見るのは初めてなのだろう。
 未だ。右の手はランタンを握り締める。
 それを用い、傷口に炎を放つ。こんな状況でなければ腹の虫が鳴くような音と共に、腹部の肉が焼ける。
 
(これで、失血は、止ま、る)

 後は、とランタンを掲げる。
 瞬間。エリオに向けて灼熱が放たれた。
 避ける暇など、与えなかった。

     ◆     ◆     ◆

 ランサーが地に立つその瞬間、爆発の音を聞いた。
 それは、あの軍服の男が何度か放ったモノと、同じ。
 
「あの野郎……あれくらってまだ生きてやがるのか!」

 ダンッ、と地を蹴って駅へと向かう。
 焦げた草むらを抜け、砕けたコンクリートを蹴り飛ばし、二人が居た場所へと疾駆する。
 そして―それを見た。
 砕けたコンクリートの上で、ボロ雑巾のような状態で倒れ伏す赤髪の少年を。

238:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:25:24 ix/+euSM
 

239:痛くても辛くても戻らないから ◆oRFbZD5WiQ
07/10/09 03:25:28 MPx9w3Ou
「おい! 大丈夫か坊主!」

 思わず声を荒げてしまう。
 それも然り。エリオの状態は酷いモノだった。
 慌てて武器で受けようとしたのか、右腕は消し炭となっていた。幸い、というべきか失血の心配はない。皮肉な事に、傷口は炎によって炙られ、血液の流出を止めていた。
 そして、右側面。レアでお願いします、とウェイターに頼めばこの状態で出てくるのではないか、という有様だった。
 まだ幼さを残していた顔も、右部分は醜い火傷で覆われていた。

「あ―ランサー、さん」

 擦れた声で、エリオが呟いた。
 よし、と頷く。少なくとも、意識はしっかりしているようだ。それに、傷は深いものの、呼吸も脈拍もある。
 地面に落ちた偽・螺旋剣を見る。

(腐っても宝具、ってわけか)

 もし、爆発そのものを体で受け止めていたら、この程度では済まなかっただろう。
 きっと、腹部まで吹き飛び、内蔵が焼きつき―苦しみぬいて死んだ事だろう。
 だが、宝具という存在が、炎を僅かながらに受け止めた。気に入らない奴のモノであるため、好きではなかったのだが―今は素直に感謝しておこう。

「とりあえず病院だ。早めに処置しねぇとマズイ」
「……いいですよ、ランサーさん。今の僕じゃ、」

 足手纏いになりますから、と言いたかったのだろう。
 だが、それを無視してランサーはエリオを担ぐ。

「馬鹿いうんじゃねぇ。ここで放置して死なれてみろ、目覚めがわりぃだろうが!」

 そう言って、ランサーは道路を神速で駆け出した。
 
     ◆     ◆     ◆

240:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:26:10 NwLbrZ69
54 : ◆ZJTBOvEGT.:2007/10/09(火) 01:23:57 ID:yEUjmrmo0
御意見、感想に感謝を。
>>253
心配な部分は、まさにそこでありまして…
・頭が真っ二つになったりバラバラになったりすれば、さすがに死ぬ。
 分離中に身体が破壊されても、もちろん死ぬ。
・呪文とは関係ない力で分離するので、首だけで行動するのはとくに無制限。
という認識のもとに書いたのですが、
そのあたりの考え方が違和感を与えないかどうかが不安でした。
朝になって、決定的なまずさを指摘されていれば破棄、
そうでなければ本投下しようと思います。
255 :名無しセカンド:2007/10/09(火) 01:46:53 ID:ZDnJoyDg0
>>254
>・呪文とは関係ない力で分離するので、首だけで行動するのはとくに無制限。
参考にしていいのかどうか物凄っっっっっっっっっっっっくグレーゾーンなのですが……
金色のガッシュの設定本・金色のガッシュまるかじりブック2の中に、「Vの体をもとめて」というコーナーがありまして
まぁ掻い摘んで説明すると、自分の胴体を無くしてしまったビクトリームがあちこちのV字状の物と合体しながら胴体を捜す、という物語なのですが
とりあえず、この話を基に考えれば『首だけでの行動には制限は無い』という認識は間違っていないように思えます
……ただですね……これ、全ページの隅にイラストが1枚ずつかかれて話が進行するという、パラパラマンガのような小ネタにすぎないんですよね…
それとは別問題として個人的に気になるのは
『この状態でビクトリームの頭部ないし胴体が禁止エリアの中に進入したらどうなるか?』ですね
頭部が禁止エリアに進入した結果、胴体が爆発するとかになるんでしょうか?
うーん…別ロワの話になってしまいますが、漫画ロワのDIOのように、心臓だけでなく頭部にも爆弾が装着されていた、とか…?
256 :名無しセカンド:2007/10/09(火) 01:49:46 ID:1jbE7odo0
投下乙!
あらぬ方にかっ飛んでいくゲイボルクがなんか間抜けで笑ったw
頭だけって不利になってるような気がするんで問題ないと思う。
257 :名無しセカンド:2007/10/09(火) 02:02:37 ID:2lXmdxSUO
ゲイボルグ哀れw 面白かったGJ!
SSについて私は特に問題を感じませんでした
258 :名無しセカンド:2007/10/09(火) 02:05:27 ID:Ck9MhIDc0
ダマりに行きますか。
259 :名無しセカンド:2007/10/09(火) 02:07:58 ID:3wom36SY0
>>254 ひとまず投下乙です。内容はGJ。
ただし、やっぱり議論は必須だと思います。Vの分離は遅かれ早かれ問題になると思われますので。
この機会に纏めちゃうのが良いと思いました。
あと、やっぱりゲイボルグの行方は描写必須かと。
260 :名無しセカンド:2007/10/09(火) 02:09:03 ID:2lXmdxSUO
ゲイボルグはカミナが持ってるじゃん
261 :名無しセカンド:2007/10/09(火) 02:09:41 ID:1jbE7odo0
>>255
確か頭と体って感覚共有(っていうのもなんか変だけど)してなかったっけ?
だから体が死んだら頭も突然死ぬんじゃない、かな?
うろ覚えなんで誰か詳しい人ツチダマのほうによろ。
262 :名無しセカンド:2007/10/09(火) 02:29:48 ID:3wom36SY0
>>260
体の近くまで飛んでったのと勘違いしてたスマン
263 : ◆oRFbZD5WiQ:2007/10/09(火) 03:12:09 ID:rB13NuRk0
これより投下を始めたいのですが、支援できる人、というか、起きてる人いますかー?
十分返事なかったらねまふ……
264 :名無しセカンド:2007/10/09(火) 03:13:54 ID:Ck9MhIDc0
寝かさん!支援します!
265 : ◆oRFbZD5WiQ:2007/10/09(火) 03:14:40 ID:rB13NuRk0
OK、どうせ明日は授業ないしとことんいくよ
それじゃあ、お願いします


241:痛くても辛くても戻らないから ◆oRFbZD5WiQ
07/10/09 03:26:33 MPx9w3Ou
 ロイ・マスタングは死に掛けていた。
 血液は多量に流出し、内蔵はほとんどミンチと化していた。骨は砕け、内蔵を包むモノはすでにない。
 水風船が歩いている、まさにそんな状態だ。もっとも、破裂した時に飛び出すのは冷たい水にあらず血と臓物なのだが。
『螺旋下水処理場』という建物を横切る。だが、既にロイにそれを理解する能力はなかった。
 ぐにゃりぐにゃり、と。まるで水中にいるかのように、視界は歪んでいる。
 あの灰色の霧は―ビルか? 遠くに見える幅広いヘビは……道路、だろうか?
 だが、と頭を振る。
 まだ戦える。大雑把な判別はつくのだ。人間を認識する事くらい、まだ可能なはずだ。
 そう、まだ戦える。
 右手は未だランタンを握っている。バックはあの戦いで落としてしまったらしい、どこにもない。
 だけど、別に構わない。火はあるのだ。まだ、戦えるのだ。
 それらを確認した、その時だった。

「よう、大佐」

 聞き知った声が聞こえたような気がして、そちらに視線を向けた。
 ブロンドのおさげに赤い外套。そして、小柄な体躯。エドワード・エルリックであった。

「妙な事やってるみてぇだな」

 妙な事? と一瞬、怪訝に思うが、すぐに納得する。
 この殺し合いに乗った、その事だろう。
 だが、それの一体、どこが妙な事だと言うのか。

「俺やアルに中尉、そして中佐……いや、今は准将か。それを守るって話だよ。
 なにトチ狂ってやがんだ。確かにアンタは気に入れない事はしやがるが、んな馬鹿な事をする奴じゃなかったろうが」

 トチ狂うか、確かにそうかもしれない、と自嘲の笑みを漏らした。
 その狂気の元は、おそらくはマース・ヒューズ。死したはずの、ロイの親友だ。
 彼を二度も死なせるわけにはいかない。そう、誓ったのだ。

「馬鹿いってんじゃねぇ。中佐がそんな事されて喜ぶとでも思ってんのか。
 ……いや、そんな陳腐な説得なんて意味ねぇな。だから、俺の言葉で言わせてもらうぜ。
 大佐。アンタの行動は等価交換の基本原則に反している。
 一人や二人を救うために、何十人も殺したんじゃワリに合わないのは当然だ。
 そんな状況での誓いなんて、紙切れよりも薄っぺらい」

 黙れ、と言うように炎を放つ。
 灼熱はエドの体躯に吸い込まれ―爆裂。がしゃん、と金属質の破片が地に落ちる音が、どこか遠くで聞こえてきた。

242:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:27:38 opi1q3qo


243:痛くても辛くても戻らないから ◆oRFbZD5WiQ
07/10/09 03:27:39 MPx9w3Ou
(金属、音?)

 怪訝に思いよく見ると、それはエドワード・エルリックでは断じてなく、赤いポストであった。
 ああ、私はこれに向かって会話していたのか、と思うと、たまらなくおかしくなった。どうやら、自分が考えている以上に、命は危ういバランスで保たれているらしい。
 
「――ぁ」

 笑おうとして、笑えない事に気づいた。
 いや、確かに自分は笑っている、とロイは認識している。
 だが、声が遠い。自分の声だというのに、遥か遠方から響いているような気がしてならない。
 これでは、自分が笑っているかどうかもわからん。脳内麻薬も肉体の危機を察知し、過剰に分泌しだしたのだろう。すべてが、おかしくて、たまらない。
 このゲームも、この無様な自分も、何も成せず果てようとする自分すらも!
 だが、と。笑みを噛み殺しつつ、ゆっくりと歩む。
 誰か一人でも、殺さねばならない。
 遥か遠方に見える灰色の蜃気楼―即ち、デパートを見やる。
 とりあえず大きそうな建物だ、と辺りをつけたロイは、足を引き摺りながら前へと進んだ。
 命の灯火は、消えかかっている。それでも、彼は―

【F-5/下水処理場付近/一日目/早朝】

【ロイ・マスタング@鋼の錬金術師】
[状態]:内蔵に多大な損傷 多量の失血 肋骨が何本か欠損 視力障害 聴力障害
[装備]:ランタン
[道具]:なし
[思考]
基本思考:目に付いた『人らしき影』を殺す
1.出会った参加者を殺す
2.灰色の巨大な蜃気楼(デパート)へ向かう
*ロイのデイバックはF-5の駅近くに落ちています
*下手をすれば歩いているだけで死ねる状態だが、気力で保っている
*知り合いに出会っても、おそらく気づけないでしょう

     ◆     ◆     ◆

 ランサーの腕の中、エリオは軍服の男を思い出す。
 最初、問答無用で襲い掛かってきた時、あの濃密な殺気から彼を冷酷な殺人鬼と結論付けた。
 けど……それだったら、あの瞳はなんだったのだろう?
 鋼で内蔵を引っ掻き回され、それでも、「まだやる事が残っている」と叫ぶように瞳を爛々と輝かせた彼。
 あれは、どういった意味があったのだろうか。

244:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:27:46 21k2+D7e
>◆oRFbZD5WiQ

勉強したらー?

245:痛くても辛くても戻らないから ◆oRFbZD5WiQ
07/10/09 03:28:45 MPx9w3Ou
(もしかして、この殺し合いに知り合いが―)

 なるほど、それは確かに同情できる。
 出来うる限り助けたあげたい。そう、心から思う。
 だが。
 この状況下で、そんな事を言っている暇はない。
 いつ、どこで知り合いが死んでしまうかもわからないのだ。そして、知り合いを殺すのは、あの軍服の男なのかもしれない。
 同情はしよう。悲しんでもあげよう。だが、殺されてはあげられないし、知り合いを殺させるわけにもいかない。
 そう、みんなと一緒に日常に帰りたいと願うのは、彼だけではないのだ。

(日常……か)

 そっと、右腕に、いや、右腕があった場所に視線を向ける。
 そこには何もない。ただ、焦げ付いた断面が見えるだけだ。
 もう、自分の相棒を、ストラーダを握れないかもしれない。そう思うと、知り合いが死ぬ、という想像とは別の寒気が込み上げてきた。

【F-6/E-6に近い道路/一日目/早朝】

【ランサー@Fate/stay night】
[状態]:疲労(中)、現在全力疾走中のため、徐々に疲労上昇
[装備]:なし
[道具]:支給品一式(地図と名簿を除く)、ヴァッシュの手配書(一枚)、
   不明支給品0~2個(槍・デバイスは無い)
[思考・状況]基本:このゲームを管理している奴らとの戦いを愉しませてもらう。
1.エリオを病院に連れて行ってやる。
2.言峰、ギルガメッシュ、ヴァッシュの三人に借りを返す。
 言峰とギルガメッシュは殺す予定(ヴァッシュについては不明)。
3.ゲームに乗った強者と全力の戦いを愉しむ。
4.できればまともな槍が欲しい。
5.ゲームに乗っていない相手でも実力を測るくらいはしたい。
※右腕欠損から、エリオは手合わせ相手から除外されました。

【エリオ・モンディアル@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
[状態]:右腕欠損 右半身に火傷
[装備]:偽・螺旋剣@Fate/stay night
[道具]:支給品一式、防水性の紙×10@現実 、暗視双眼鏡@現実
[思考・状況]基本:このゲームの破壊。
1.腕……
2.話しても殺し合おうとする人間ならば殺す覚悟。
3.ランサーについていく。
4.仲間と合流。
*顔から足先まで、右の部分が満遍なく焼けています。
*今のところ命に別状はないものの、かなりの範囲に火傷を負ったので、
 そのまま放置しておくのは危険。
*腕の欠損以外は身体能力を束縛するものは、今のところない

246: ◆oRFbZD5WiQ
07/10/09 03:29:50 MPx9w3Ou
投下終了です。
支援、ありがとうございました。

247:修整
07/10/09 03:30:23 I/Lw7f6O
 なるほど、それは確かに同情できる。 出来うる限り助けたあげたい。そう、心から思う。
 だが。この状況下で、そんな事を言っている暇はない。
 いつ、どこで知り合いが死んでしまうかもわからないのだ。そして、知り合いを殺すのは、あの軍服の男なのかもしれない。 同情はしよう。悲しんでもあげよう。だが、殺されてはあげられないし、知り合いを殺させるわけ
にもいかない。
 そう、みんなと一緒に日常に帰りたいと願うのは、彼だけではないのだ。

(日常……か)

 そっと、右腕に、いや、右腕があった場所に視線を向ける。
 そこには何もない。ただ、焦げ付いた断面が見えるだけだ。
 もう、自分の相棒を、ストラーダを握れないかもしれない。そう思うと、知り合いが死ぬ、という想像とは別の寒気が込み上げてきた。

【F-6/E-6に近い道路/一日目/早朝】

【ランサー@Fate/stay night】
[状態]:疲労(中)、現在全力疾走中のため、徐々に疲労上昇
[装備]:なし
[道具]:支給品一式(地図と名簿を除く)、ヴァッシュの手配書(一枚)、
   不明支給品0~2個(槍・デバイスは無い)
[思考・状況]基本:このゲームを管理している奴らとの戦いを愉しませてもらう。
1.エリオを病院に連れて行ってやる。
2.言峰、ギルガメッシュ、ヴァッシュの三人に借りを返す。
 言峰とギルガメッシュは殺す予定(ヴァッシュについては不明)。
3.ゲームに乗った強者と全力の戦いを愉しむ。
4.できればまともな槍が欲しい。
5.ゲームに乗っていない相手でも実力を測るくらいはしたい。
※右腕欠損から、エリオは手合わせ相手から除外されました。

【エリオ・モンディアル@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
[状態]:右腕欠損 右半身に火傷
[装備]:偽・螺旋剣@Fate/stay night
[道具]:支給品一式、防水性の紙×10@現実 、暗視双眼鏡@現実
[思考・状況]基本:このゲームの破壊。
1.腕……
2.話しても殺し合おうとする人間ならば殺す覚悟。
3.ランサーについていく。
4.仲間と合流。
*顔から足先まで、右の部分が満遍なく焼けています。
*今のところ命に別状はないものの、かなりの範囲に火傷を負ったので、
 そのまま放置しておくのは危険。
*腕の欠損以外は身体能力を束縛するものは、今のところない



248:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:32:28 I/Lw7f6O
微調整は後でしよ

249:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:55:12 R9pKDfZ3


266 名前: ◆oRFbZD5WiQ 投稿日: 2007/10/09(火) 03:31:17 ID:rB13NuRk0
支援ありがとうございます。
そして、おやすみ……

267 名前:名無しセカンド 投稿日: 2007/10/09(火) 03:34:57 ID:Ck9MhIDc0
深夜の投下乙です!
熱いバトルだ。ランサーとロイの駆け引きは二人とも戦闘に慣れた人たちである
だけに手に汗握るものが。エリオも頑張った。
大佐の今後に期待。

268 名前:名無しセカンド 投稿日: 2007/10/09(火) 03:49:10 ID:2lXmdxSUO
大佐がやけに格好いいなw
手に汗握るバトルを有難う、投下GJ!




手に汗握る…(藁

250:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 06:03:06 5lRS/M12


          |,,r''´ ̄ `''‐|_                              ,-‐‐- ,,__,, -‐ 、
         r´``'‐-=-‐'"´`':、                            {,, -‐r‐ 、__r‐、>ノ
           `-ト(ミ)‐(ミ)t,,ri'´         ,, -‐''''''''''‐- 、            lj ̄`- ' l`‐' リ
          ゙i ,,┴‐-,,  'ノ         ,ィ´: : : : : : : : ノ、:\              レ  _,,.`´,,_ l´
              l "''"゙''''''゙ /~        /:::: : : : : : :;' ツ  ゙i: :i,             lヽ     l
            ヽ__∠_|           |::::: : ; ''' ´       l: :l          l__i、,,-‐-,,ノ_
       __ 〉二ヽ/こ-、|_       l  i ,. --、__, -- 、 l ノ     _,, -‐ ''''〉,,- ,,__V_,,-'::l``''‐- 、,,_
   _,, -‐'' _,, -‐''}:::::::○:::::::::l   ⌒゙i- ,,_   `>l‐'、:::::ノ l、::::::ノ〈i  , -‐ '''´  /   l`l:::::::::::○:::::::}   ヽ :::::::`''‐ 、
 /::: ''  '‐--ッ ゙i`‐'´ `''‐''ノ < ̄   `''‐- 、{ j    ' '    /l/      '--‐ッ ゙i `‐ '´  `'‐' }<⌒    ::::::ヽ
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:::::: :l     `'‐ 、_ y''´_, -‐ '"´     l    } l    `  /l     ,     `'‐ 、,_ \__ /_, -‐''     ,   ::::l
:::  ::l        ``'´           l    rl_`'‐-ー--'__),    l         `‐-/‐''         :l   ::::l
  :::l         ○        __,,,,,, ,-‐''´{‐- ,,_ミv彡_,,-‐l`'‐、_ l            ○         ::l   ::::::l
  :::::l              , -‐''  ̄   /   l`''ッ‐'´' ; \ /    \`''‐- 、,,__                ::l   ::::::l
  ::::::l            /       /     〉' ,'   ',  ヽ  ___〉     \,              :::l    ::::::l
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   l::::::::     /     /     -='´‐' ̄`‐-‐ '''`、_,, -''-‐'         l     ヽ       :::::::l     :::::ノ
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  l::::::    /         l                                l       ヽ     :::::::l'´
 l::::::    /          l                                l        ヽ     :::::::l
. l::::::  _,,ィ',, -‐ '''‐-     l                                 l           l     :::::::l

                              何かやってたのかね

     >>222  ここの住人にとってはあまり面白くないようだ書きなおし給え
     >>249  したらばのアホ評価には正直うんざりさせられる

251:ringo■津軽のもつけ◇neputa
07/10/09 08:00:26 YCVDsRFO
投下スレ立てるなとかいったり修整したりしていったい何がしたいんだよお前らはw ここなんかほっといてりゃいいのにw

252:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 08:30:07 YCVDsRFO
俺はしたらばのやつとは関係ないから

253:極大射程 ◆ZJTBOvEGT.
07/10/09 09:26:40 LM+9BR2w

「よ…よすのだグラサン・ジャックぅぅぅ、いつまでも、こーしているわけには、イカンだろぉーがぁぁ…」

カミナが殴るのをやめたのは、別にガンメンモドキのあわれっぽい声に罪悪感を覚えたからではない。
単にくたびれただけである。ついでにこいつの言うとおり、こんな場所であまり長いこと油を売っているわけにもいかなかった。
殺し合いだかなんだか知らないが、大グレン団の鬼リーダーがやるべきことは変わらない。
螺旋王をぶっ倒す。邪魔するやつはぶん殴る。それだけだ。
デイパックを拾い上げて歩き出す。
どこにいくのか? そんなものは、歩いて決める。
まずはシモン、ヨーコと合流すべく。
どこにいるのか? 決まっている、自分の歩いたその先だ。
押しつけられた殺し合いに乗るようなシケた考え、大グレン団にありえない。
だったら当然あいつらも螺旋王をノすことだけを考えているはずで、
目指す先が一緒なら、向かっていればすぐ見つかる。 そういうことだ。

「ぐずぐずしちゃあいらんねえよなぁ、兄弟」
「おうともよ、わがソウゥゥゥル・ブラザー、グラサン・ジャックよ」
「……」

カミナは、いつの間にか横にいたVを、無言で蹴った。
だいたい、Vの先端あたり。具体的に言うと、下端。
転がるV。うめくV。もだえるV。

「ブルルゥゥゥアアアアア? な、何をするぅう?
 私と貴様は兄弟ではないのかぁぁぁぁぁ?」
「てめぇじゃねんだよ、てめぇじゃあああ。
 なんでオレとテメェが兄弟よ、ああん?」
「魂と魂が通じ合・え・ば、その瞬間から我らはブラザァァ…
 ああっ、やめろ、やめてくれえええ、股間の紳士を踏・む・なぁぁぁ」
「いつ通じたよ? いつ?」

カミナの踵が圧力を増す。
赤くなるV。青くなるV。
顔色がチカチカ変わって、忙しいことである。

「思い出すのだグラサン・ジャック。
 われらが宿敵、指パッチンを、力を合わせて撃退したときのことをぉぉ」
「あん?」
「キサマは私の本を読めていただろうがっ
 それこそがわれらの、運命の証よぉ」

顎に指を当て、首をかたむけ、ほんのちょっとだけカミナは考えた。
まあ、力を合わせたと言われればその通り。
先ほどは魔本とやらが読めたから、あの指パッチン野郎に対抗できたらしい。
身をもって体験しているのだ。 こればっかりは認めてやろう。
だが。

「人の名前を変えてんじゃねえっつってんだろ、このクサレガンメンモドキが~」
「ワァァァァオッ? 電気アンマ、電気アンマはよせぇぇぇ、
 ソコは敏・感なのよォォ、ワァァオッ? ワァァァァオ…」

それとこれとは別問題というやつ。
カミナは本格的にぐりぐりと踏みにじるだけ踏みにじり、
しまいには気色わるくなって、走り込みから思いきり蹴飛ばした。
Vは、宙に舞った。光のヨダレを吹いた。
そして力なく落下した。
カミナの気も、すんだ。


254:極大射程 ◆ZJTBOvEGT.
07/10/09 09:27:57 LM+9BR2w

「いよし」
「ベェェリィイシィィィィット! いよし、じゃねえだろクソッタレがぁあ」

なにやらパワフルにスピンしながら立ち上がってみせたVは、
しかしすでにカミナの視界の中には無かった。
気をとりなおして、とりあえずどこか適当な方向に歩いていき始めている。

「ま、待て、無視するなぁ、
 このビクトリーム様は無視されるのが一番キライ」
「うるせ」

振り向きもしない、華麗な後ろ蹴りが炸裂。
ダッシュで追いかけた甲斐もなく、Vはまたも大地に転がっていく。

「何故だぁ、何故そこまでつれないのだぁグラサン・ジャックぅぅ、
 私の火力は貴様にとってチャーミングではないのかぁぁぁ?」

カミナは歩みを止めない。 ガン無視である。
パートナーなんぞになってやる気はこれっぽっちもない。
イヤだと思えば死んでもやらない。 それがカミナという男。
なんか、いやに低姿勢になっているのがますます気にいらなかったのだ。

「む?…そうかそうか~、むっふっふ。
 ウワサに聞くツンデレとは、貴様のことかグラサン・ジャック」
「……」

よくわからないので無視。
もう殴って疲れるのもうんざりだ。

「素直になれないギザギザハートが貴様の態度をツンツンさせるのだぁ。
 だが心配するなグラサン・ジャック、貴様の本心は誰より私が知っているぅ~!
 海より深きわが愛は閉ざされたココロのトビラを開くだろう、マイ・スウィート…」
「……」
「おおっ、おおっ、届いたか、わが真心。
 遠慮することはなぁい、この胸に飛び込んで…
 ブルゥアアアアア何をするだぁぁぁぁ」

予定は変更された。
カミナは、もうちょっと疲れることにした。









「ふ、不覚よぉ…ま、まさか、ヤンデレだったとは」

その辺の蔓草やら何やらでがんじがらめに念入りに縛られたビクトリームは、
立ち去るグラサン・ジャックをひくひくと痙攣しながらにらんでいた。
ここでやつを逃がすわけにはいかない。
モヒカンエースを発見するまではそばにいてもらわねば、呪文が全然使えないのだ。
しかもやつめ、デイパックまで奪っていった。魔本だけを放っぽり出して。

255:極大射程 ◆ZJTBOvEGT.
07/10/09 09:28:59 LM+9BR2w

「チィクショアアアア、逃がすかぁぁぁ」

ここで黙って引き下がるビクトリームではない。
グラサン・ジャックは大変なことを失念していった。
そう、ビクトリームの頭は身体と分離できる。
これは彼が彼として最初から持っている能力であり、呪文とは関係ない。
魔本を口にくわえて浮上。

「ヴルアアアアアッ」

『ぶ』がうまく発音できないが気にしない。
頭部に蓄積されたダメージは、合計したらすでに1000は超えている予感がしたが、
とにかく今ここで追いつかなければ、次に呪文が使えるのがいつになるかわからない。
そしてなにより…やつは、メロンを持っている!

「ヴルアアアアアアアッ」
「…ッ? ついてくんじゃねえええええっ」

走って逃げるグラサン・ジャック。
だが遅い、こっちは空を飛んでいるのだっ。
とでも言わんばかりの加速を見せるビクトリーム。

「う、うおおっ? 早えぞド畜生ォォォォッ」
「ヴルゥアアアアアアアアッ」

追いかけっこはしばらく続いた。
グラサン・ジャックは意地になっていたらしかったが、
ビクトリームは切実であった。
かかっているものが大きければ、それだけ力も出るというものだ。
そして、ついに。

「ブラアアアアッ」

一瞬、蹴つまづいたグラサン・ジャックの真正面へ、
ビクトリームは躍り出ることに成功。
魔本を口から放して勝利を高らかに宣言してやろうとする…が。

「っ、どいてろ首だけガンメンがぁぁッ」
「ぼあっ?」

グラサン・ジャックのヤクザキックが顔面を直撃。
そのまま踏み倒されて、水面に…


水面。
たくさんの水。
湖か。違う。
木がない、草がない、土がない。

「ヴルアアアアアアッッッ?」
「なっ、んじゃこりゃあーーーーッ」

見渡す限り、そこはなぜか海だった。
文字通り、とりつく島もないくらい。
問答無用で、そこは海だった。


256:極大射程 ◆ZJTBOvEGT.
07/10/09 09:30:03 LM+9BR2w










かつて湖の騎士と呼ばれた女、シャマルは、修羅の途を征く準備を完了していた。
用意したのは、あの男の支給品に含まれていたバルカン砲。
説明書によれば肩にかついで使うらしいが、非力なシャマルには持ち上げられる重さですらないそれ。
宝の持ち腐れを、彼女はよしとしなかった。
そこで、テーマパークの事務室などを探し回ってキーを手に入れ、二人乗りのゴーカートを調達。
その座席上でバルカン砲をうまい具合に取り出し、助手席に搭載する形をとったのだ。
デイパックの中に入れれば重さは存在しなくなることに気づいたからこそとれた手段であった。
二人乗りとはいえバルカン砲などを乗せた隣に自分が乗ったら、まともに動くか心配ではあったが、幸いにして問題なく走ってくれる。
重心の関係から、急ブレーキをかければバルカン砲が転げ落ちる危険をはらむものの、これ以上の贅沢は言っていられない。
メリーゴーランドの正面に陣取り、試射を開始。
予備弾の類は見当たらない。大事に使わなければならないため、引き金をひくのは一瞬。
銃身のうなりも一瞬であったが、それだけで十分すぎた。
射線上にあった木馬達が突風になぎ倒され、ばらばらに飛び散った。
そうとしか見えなかったのだ。
これで人間を撃つのなら、撃たれた者は痛みを感じるヒマすらあるまい。
おそらく、かすめただけで生命はないだろう。
今のシャマルにとっては、まったくうってつけの武器であった。
この試射で、ただ上に載せただけであるせいだろう…集弾率が劣悪きわまりないという問題点も明らかとなっている。
遠くの敵を狙い撃つに無理があるのなら、それなりの使い方を考えるまでだ。
これに、先ほど使ったばかりの因果逆転の槍ゲイボルクがあれば、自分は決して無力ではないはず。
最初の部屋で螺旋王ロージェノムに手向かったあの男クラスの存在につけ狙われても、一矢報いるくらいはできそうだ。
主、はやてを探しに行こう。機動六課のみんなも強い子達だ。
みんなそろえば、きっとこんな状況もどうにかできる。
そのためにも、みんなの生命をおびやかす人々は、全排除。
そう、みんなを守るためなのだ。みんなに会うまでに、可能な限り『完全な安全』を確保するのだ。
アクセルを踏み、スタートを切る。
が、思わぬBGMの乱入にブレーキを踏み込み、耳を澄ます。
一体、誰の仕業か。なんのために。近くを誰か通っているのか。
あれこれ考えているうちに…


 チ~チチッチ おっぱ~い ボイン ボイ~ン(ボイン ボイ~ン)

 チ~チチッチ おっぱ~い ボイン ボイ~ン(ボイン ボイ~ン)

 もげ もげ もげ… ウゥ~ワォ!


「……」

どうしてくれるんだろう。私の決意。
シャマルは、片手に保持していたゲイボルクをとり落とした。
ひとつ溜息をついて落ち着く。
ゲイボルクを拾って、音楽の響いてくる方角を見極める。
支給品の磁石を合わせて見るに、どうやら西。
海か、海なのか? 海の向こうから何か来ている? そんな馬鹿な。
しかし、支給品のことを考えてみると、
海の上を歩けたり飛べたりする何かがあっても別段おかしくはない。

257:極大射程 ◆ZJTBOvEGT.
07/10/09 09:31:13 LM+9BR2w
とにかく見なければ。見て確かめなければ。
展望台の場所は園内地図を見て覚えている。 西側の岸付近にあるからちょうどいい。
歌詞を全力で聞き流しながらシャマルは走り、数分で目的地に到着。
狙撃を警戒しつつ露天展望台を駆け上り、そこから発見できた豆つぶを備え付けの望遠鏡で確認すると。

「……」

ありのまま、今見たものを記そう。
そこにいたのは、空飛ぶ顔つきのV字にまたがった、ガラの悪い入れ墨男だった。
片手に、多分CDラジカセ…をぶら下げて、半分開いたデイパックからメロンをぼしゃぼしゃ落としながら、こっちに向かってやってくる。
どうも、今流れているこの曲は、彼の仕業であるらしい…

「…ぁ~」

その場にぺたんと座り込んだシャマルは、深呼吸を二回。
わりと頑張って気を取り直してから、展望台を降りにかかる。
必要なのは、迎撃だった。









「ブルゥアアアァァッ、さっさと止めんかぁ」
「止めろって言ってもなぁー、俺にはさっぱりわからねぇ」

いきなり海上に出現したカミナとVは大混乱しつつも、
最寄りに見える陸地への上陸をすぐさま決めた。
これだけ広大な水溜まりを初めて見るカミナはワクワクしないわけでもなかったが、
持っている剣が水に濡れたらサビることくらい経験則で知っているのである。
だから今は、Vの頭上に居座り続けている…
Vの方は重くてしんどくて死にそうで、しかも身体が置いてけぼりになっているため
気が気でないものの、手足のない自分ではどうにもできないので頭上の男にまかせざるをえない。
支給品の中から、今の状態をどうにかできる何かをあさる仕事を。
よりにもよって、そうやって最初に出てきた支給品が、カミナにとってはよくわからない機械。
適当にがちゃがちゃやれば何か起こるだろうと思っていじってみたら、大音量の謎歌が。
そして今に至っているわけで、Vの体力はもはや限界に近いようだった。

「も、もういいグラサン・ジャック、次だ、次の何かをあされェェェ」
「待ちな、こいつをしまってから…うぉっと」
「…? どああああああああっ、何をしているか貴様ああああああああ」

Vが目撃したものは、カミナの半開きのデイパックから転がり落ちたメロン達。
ぼしゃりぼしゃりと落っこちて、沖合のゆるやかな波にさらわれていく。
…Vの速度が、格段に上がった。

「うおおっ、いきなり速くなんなテメェッ?」
「ヴェェリィィイイイイメェロォォォォン! イッツマイハァァァァァァァァァァァァ」

ここでひとつ、彼らは幸運に救われていた。
この付近で起こっていた潮流は、偶然にも向岸流だったのである。
メロンの流されていく先が陸地であったから、彼らは助かった。
もしこれが逆であれば、彼らはふたりとも力尽きて水没し、死亡者二名となっていただろう。
もっとも、その幸運も、どこまで続くかは誰にもわからないのだが。
今は、ふたり、砂浜にへたり込み、ゼェハァと肩を揺らしていた。
…一人は、首だけだが。

258:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 09:33:58 EnYULGsn
支援

259:極大射程 ◆ZJTBOvEGT.
07/10/09 09:34:27 LM+9BR2w

「どういうことだぁ、わが身体はいずこ?
 あそこに置いてけぼりのまま、どこぞに飛ばされてしまったとでも言うのかああああ」
「知らねえよ、ったく…」

カミナに言わせてみれば、どこにいようがやることは一緒なのである。
なので、すぐに歩き出す。歩けば、まわりのことも勝手にわかってくるだろう。
デイパックふたつを拾い上げ、少し歩いてからふと振り向く…
カツカツと響いた音がなんだか気になってみれば。

「喰ってんじゃねぇよ…つか、そいつは俺んだ!」
「ブルゥアアアアア、喰わずにやってられっかぁぁぁ、
 うう、しょっぱい、海は私の涙なのかっ? クゥゥッ」
「だから喰ってんじゃ…」

…今回の幸運、ふたつ目。
意地汚くメロンをかじるVに、カミナは生命を救われた。
奪還すべくまたボコろうと走り出していなければ、
カミナの全身は血煙と化していただろう。
突如として巻き上がる多量の砂がカミナとVの頭上に降り注いだ。

「ば、爆発っ?」
「上だぁー、上から来るぞグラサン・ジャック。
 おのれ、わがメロンを砂に埋めよってからにいいっ」

言われた通りに上を見るカミナ。
砂煙の中、土手の上からのぞく銃口がぎらついた。
こればかりは、カミナにとってもよくわかる機械。
多分、銃だ。それもメチャメチャ強力な。

「…誰だ、テメェは?」

おさまった砂煙の向こうから、
なにか妙な機械に乗った女が顔を出した。

「ごめんなさいね。
 今死ぬあなたに名乗る名前はないわ」

銃身うなる。
爆音、再び。









二度目の射撃も仕損じたことを直感したシャマルは、
すぐさまゴーカートをバックさせ、バックのまま砂浜沿いの道路を走っていく。
バルカン砲の銃口は前にしか向かないし、かろうじてできる上下射角の調整も
助手席への積載作業をやりなおす形をとるしかない。
こうも取り回しが悪すぎる以上、二人以上の接近を許せば待つのは死だ。
あのV字が男の支給品ではなく、参加者の一人である可能性が高いとわかったのは収穫だった。
名簿にグラサン・ジャックなる名前が見当たらなかったことも気がかりではあるが…死体にしてしまえば一緒である。
さて、彼らはどう出るか。
この火力を見せつけられた以上、そうそう気楽に歩き回ろうとは思うまい。
今は下で様子をうかがっているところだろう。
とはいえ、まったく安心というわけでもない。

260:極大射程 ◆ZJTBOvEGT.
07/10/09 09:35:37 LM+9BR2w
自分がこれを入手したように、あちら側にも対抗できる何かがある可能性もまたある。
警戒すべきは、あのVだ。あれは空を飛び、男一人乗せて西から海を越えてきたのだ。
なんにせよ、こちらの姿はすでにさらしてしまったし、手札の一枚目も知らせ済み。ここで逃がせば不利は否めない。
賽は投げられた。なら早期決着あるのみである。
敵の位置を確かめるべく、一旦ゴーカートを降り、そっと土手の下をのぞき込む。

「ぅおぉぉぉい、コラァッ、誰が今死ぬだとぉ?
 死んでねえじゃねえか、この大ウソツキ野郎ぉッ
 俺を誰だと思っていやがる!」

シャマルは、あきれた。
逃げることも、隠れることもせず、男はこっちに全速力で走ってくる。
さっきの威力が目に入っていなかったのだろうか?
予想外すぎるリアクション。正直、これはまずい。
かなりの速さで近づいてきているせいで、バルカン砲の照準の合わせようがない。
銃座も何もない、ただ乗っかっているだけの砲で、あれをどうすればいいのか。
かくなる上は仕方ない。適度に接近させたところで、手札の二枚目を解禁…ゲイボルクを使うか。
そこまで考え、シャマルははたと思い出す。
あのVはどこにいった?
今、あの男のそばにいないということは…
空を見上げる。果たしてそこに、やつはいた。
しかもなにやら怪しげな光を放って。

「今だぁあ、グラサン・ジャックぅぅ、魔本を開け、そして唱えるのだぁぁ」

まずい。
今すぐにでも何らかの攻撃が始まろうとしている。
迷っている時間はない。
空中のアレをゲイボルクで仕留め、素早くゴーカートに乗り、
一旦引いて体勢を立て直すしかないだろう。

(どこかしら、心臓)

などと思わなくもないが、繰り返そう、時間がない。
真名を解放…シャマルは渾身の力で槍を、投げた。

「刺し穿つ死棘の槍(ゲイ、ボルク)ッ」

制限ありとはいえ、この宝具は間違いなく敵の心臓を追跡し、突き刺さろうとする。
言い換えれば、敵の心臓に突き刺さるという因果に可能な範囲で近づくわけだ。
そして今回も、その性質に槍は忠実であった。
『Vの心臓めがけて、槍は飛んだ』のだ。
シャマルの目にそれがどう映ったかは別として。

「…え?」

シャマルは見た。
Vに向けて投げつけたゲイボルクが、空中でキレイに方向転換。
あさっての方角に向けて飛んでいき、やがて力を失い落っこちていくさまを。
アイスクリーム屋とおぼしき建物の屋根に、情けなくも音を立てて突き刺さったさまを。

「なに、これ?」
「ケンカの最中にヨソ見してんじゃねえぞパァーンチ!」

シャマルもまた、力なく崩れ落ちた。
テンプルにキレイな一撃をもらって。


261:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 09:37:27 EnYULGsn
支援

262:極大射程 ◆ZJTBOvEGT.
07/10/09 09:37:41 28/W/byS









「魔本を忘れていくヤツがあるか、こんのバカチンがーッ」
「ケンカにゃ勝った。それでいいだろーが」

生き残るために即興のチームプレイを演じる羽目になった二人は、
たった今倒した女の所持品をあさりつつ、そこそこに険悪な空気を発していた。
もっとも、その見事な連携の真相はというと、各々が好き勝手に走り出した結果に過ぎなかったのだが。
それはさておき、デイパックをふたつ持っていたこの女。
これが何を意味するのか、二人ともすでに理解していた。
正真正銘、こいつは殺し合いに乗っていて、すでに一人を仕留めているということ。
先ほど投げたあの槍でか、それとも超強力銃によるものかは不明。
両方とも、回収した今となっては自分達のものであるから、気にすることもないのかもしれないが。

「どうするのだ、グラサン・ジャック」
「あん?」
「この女をどうするのかと聞いているのだ」

Vの視線はいつになくするどい。
女を生かしておけば、また自分達に害をなすだろう。
その程度の可能性は、誰にでもわかるところ。
カミナは、大して考える素振りも見せずに答えた。

「ふんじばって、連れて行く」
「なんと、どうする気だーっ」
「どうもしねえよ、殺し合いには乗らねえ。それだけだ。
 このカミナ様はそうやすやすと言いなりになる男じゃねえんだよ」

脱いだマントで女を縛り上げてから担ぎ、
ゴーカートに乗り込んだカミナはあちこち調べ回し始める。

「ガンメン…じゃねえな、どうやって動かすんだ、こいつは」
「ベェリィィシィィット、自動車も知らんのかグラサン・ジャック」
「知らねえな。知らねえけど、要は気合いだろ。
 …おっ、こいつで走るのか、で、曲がるんだな?」
「ま、待て、私を置いていくなぁぁ、
 いいか、まずはわが身体を回収だ、おい、聞けぇーっ」

なんとなくで要領をつかまれつつ、
ゴーカートはバルカン砲を乗せたまま走り出す。
…行く先は? 運転手その人が走って決めることだろう。
踏み出したその先は、大地に見せかけた薄氷かもしれないが。


263:極大射程 ◆ZJTBOvEGT.
07/10/09 09:38:55 28/W/byS

【F-1 テーマパーク西端海岸線付近・1日目 早朝】
【カミナ@天元突破グレンラガン】
[状態]:体力中消耗・左肩に中程度の裂傷(激しく動かすと痛みが走るが、我慢できないほどでは無い) 、マントを脱いでいる
[装備]:なんでも切れる剣@サイボーグクロちゃん、
    モネヴ・ザ・ゲイルのバルカン砲@トライガン(あと9秒連射可能、ロケット弾は一発)を搭載したゴーカート
[道具]:支給品一式、ベリーなメロン(7個)@金色のガッシュベル!!(?) 、ゲイボルク@Fate/stay night
[思考・状況] 基本:殺し合いには意地でも乗らない。
         1:ゴーカートで道なりに走ってみる。
         2:シモンとヨーコとさっさと合流したい。ついでにガンメンモドキとは別れたい。
         3:グレンとラガンは誰が持ってんだ?
         4:もう一回白目野郎(ヒィッツカラルド)と出会ったら今度こそぶっ倒す!

※グレンとラガンも支給品として誰かに支給されているのではないかと思っています。
※ビクトリームをガンメンに似た何かだと認識しています。
※文字が読めないため、名簿や地図の確認は不可能だと思われます。
※カンでゴーカートを走らせているため、危険きわまりないです。
※ゲイボルクの効果にまるで気づいていません。
※1/4メロンは海に出た際、落っことしました。どこかに流れ着いても、さぞかし塩辛いことでしょう。
※向岸流で流れ着いたメロンが7個、F-1の海岸線に放置されています。


【ビクトリーム@金色のガッシュベル!!】
[状態]:身体部分がF-8に放置 カマイタチによる小程度のダメージ カミナの攻撃による中ダメージ
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、CDラジカセ(『チチをもげ』のCD入り)、ランダム支給品(0~2個)・魔本
[思考・状況] 1:わが身体、行方不明! はやく回収しなければ…
         2:正直な所グラサン・ジャックと気が合いそうに無いが、モヒカン・エースと合流するまでは一緒に行動する。
         3:モヒカン・エースと再会したら目に物見せてくれるわぁ!!…それまでは、できる限り丁重に扱う。
         4:F-1海岸線のメロン7個に未練。

※参戦時期は、少なくとも石版から復活し、モヒカン・エースと出会った後です。
※会場内での魔本の仕組みに気づいておらず、半ば本気でカミナの名前が原因だと思っています。
 また、耐火加工についても気づいていません。
※モヒカン・エースがゲームに参加していない事にも気づいていません。
 また、身体の事で頭が一杯になっているため、名簿確認や支給品確認の必要性にも気づいていません。
※地図すら見ていないため、身体の位置もわかりません。
※分離中の頭と身体の扱い(禁止エリアでどうなるのか?など)は、次回以降の書き手さんにお任せします。


【シャマル@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
[状態]:気絶中? カミナのマントによって拘束中 極度の疑心暗鬼 魔力消費 大
[装備]:なし
[道具]:支給品一式(その他、ランダム支給品が0~2、本人・カミナ・ビクトリーム確認済) 、
     ジェレミアの支給品一式(その他、ランダム支給品が0~2、シャマル・カミナ・ビクトリーム確認済)
[思考・状況]  1:八神はやてを守る
         2:六課メンバー以外、全て殺す
         3:けれど、なるべく苦しめたくない
         4:ゲイボルクを投げたのに…

※宝具という名称を知りません
※現在、彼女の持ち物はカミナが所持していますが、
 ランダム支給品の中の何かをどこかに隠し持っている可能性があります


※ゲイボルク@Fate/stay nightは舞台のループを認識していないようです


264:極大射程 ◆ZJTBOvEGT.
07/10/09 09:39:56 28/W/byS

[モネヴ・ザ・ゲイルのバルカン砲@トライガン]
GUN-HO-GUNSの1、モネヴ・ザ・ゲイルが使用したバルカン砲。
彼は他にも建物を数軒まとめてなぎ倒す威力の片手用ガトリングガンを両手に装着して使用しているが、
そんな彼が切り札として持ち出したことから、このバルカン砲はその上をいく威力を最低でも持っていることになる。
また、バルカン砲部分をパージすることでロケット弾を放つこともできる。
逆を言うと、パージしなければロケット弾は使えないものと思われる。
モネヴはこれを肩にかついで使用していたが、並の人間が生身で扱える重さではとてもないだろう。


[CDラジカセ@現実]
何の変哲もないCDラジカセ。カセットテープも再生できる。
電池式だがプラグもあるので、電源さえ確保できればずっと使える。


[『チチをもげ』のCD@金色のガッシュベル!!]
イタリアの映画スター、パルコ・フォルゴレの大ヒット曲のCD。
本人が無償でファンに贈呈することもあるようだ。


265:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 16:49:33 a2QtkXGt
スレリンク(saku板:412-413番)

外部掲示板、最悪版のスレ内容、巨大AAなどのコピペ荒らしです。
IDを変えて複数人を装っています(発言103-105参照)。
スレタイとは別内容の企画をスレ内ですると言い出しており、
スレ違いだからと他への移動を何度も勧められるも、一貫して無視し続けています。
削除議論板での発言を参照していただければ分かる様に、日本語が通じません。
         ,、‐ " ̄:::゙:丶、
      ,r::::l3゙::::::::/ハヽ:ヽ::::、:ヽ        ━┓┃┃
      {::://:::::::// ヽ\ト、:::::::!           ┃   ━━━━
      ヾ l:::::::/ ノ   `ヾ ィ、:::|           ┃               ┃┃┃
       |;:r::|  O ` ' O ゙ハ|                                 ┛
        ヽハ :.:.    :.: レ
          ´\ ゝ'゚     ≦ 三 ゚。 ゚
          / 。≧       三 ==-
         /ヽ、 -ァ,        ≧=- 。
        |  |  イレ,、       >三  。゚ ・ ゚
          |  |  ≦`Vヾ       ヾ ≧
        |  |  。゚ /。・イハ 、、    `ミ 。 ゚ 。 ・
         |  |  ___ |  |
         |  | ノ     l |  |
       .| .| |      i:|  |


266:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 17:10:31 ugI5J1Mx
ワロタwwwww


スレタイとは別内容の企画をスレ内ですると言い出しており、
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
スレ違いだからと他への移動を何度も勧められるも
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^



虚偽報告じゃね?wwwwwwwwwwwwwwww



267:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 17:41:53 B/+qG169
やれやれ
内輪喧嘩を潰すために削除人を使うとは






268:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 18:14:32 9apBBxM4
アホ杉

269:新しい朝が来た 1/9  ◆AZWNjKqIBQ
07/10/09 19:11:15 2ona80TF
風景が薄い青色で染まっている静かな街中で、柊かがみは先刻より数えて何度目かになる小さな悲鳴を上げた。

「アイタタタ……」

裸の男との不幸な邂逅の後、その男の持ち物であったローラーブーツを拝借して、
当初の目標であった風浦可符香を追い始めた彼女であったが、
それまで走り続けていたことによって脚に溜まっていた疲労と、
南―海の方へと向かうにつれて下り坂になる地形。さらに、履きなれない車輪のついた靴。
それらに、運動音痴というほどではなくても、決してそこまで運動が得意という訳ではない彼女は悪戦苦闘し、
勢いよく転んでは度々身体を傷つけていた。
もっとも、柊かがみの身体はすでに不死者のソレになっているため、小さな掠り傷などはたちまちに消えてしまう。

アスファルトの上に尻餅をつきながら、彼女はそれを直視して不死者としての実感を高めると共に、
繰り返しこけたせいで膝の部分に真ん丸な穴を開けてしまったハイニーソックスに溜息をついた。
傷つかない身体に任せていささか無理をしてしまったと、解れや汚れの見える衣装に自省する。

ともかくとして、先程よりかは僅かに慎重になった柊かがみは、その後一度も転ばずに進む事に成功し、
B-3エリアを東西に結び辿ってきた北よりの道と合流する丁字路へと到達した。
そこで、彼女は改めて目標の位置を確認すべく、支給品であるレーダーをポケットから取り出した。

「―ゲッ!」

少女としてはいささか下品な呻き声を洩らしてしまったのは、レーダーに驚くべき変化があったからだ。
柊かがみは朝日が見える方角―東へと視線を移し、逆光でシルエットとなっている高速道路を見る。
勿論、普通の人間である彼女の目には何も捉えられる者はない。
しかし、彼女はついさっきそこを高速で移動していく者を手の中のレーダーで見たのだ。
ドモン・カッシュ。そう名前のついた反応がスッと高速道路に沿って東隣りのエリアへと消えてしまった。

「……く、車……かな?」

そう柊かがみは静寂な路上で一人ごちる。
視界の開けた丁字路の真ん中から見渡せば、路上に駐車された乗用車などがいくつも確認できる。
実際の所は解らないが、映画やTVドラマの中では止まっている車やバイクなどを「直結」させて
それを自分の足とするのはよく見かけるシーンだ。高速道路を走って行った事からもその可能性は高い。
ドモン・カッシュという人物はそういう知識に長けており、そういう風にこのエリアを去ったのだろう。
……と、柊かがみは常識的な結論を出した。まさか、「走っていった」などとは思いもつかない。

そして、そうなると困ったな。とも、彼女は考える。
自分には車の直結は元より、そもそも運転免許も、車を運転するための知識もない。
レーダーの範囲からは消えてしまったが、おそらくは更に東のエリアへとどんどん行ってしまうだろう。
せっかく見つけた人間の一人ではあったが、追いかける手段は彼女にはない。
一つ溜息をつくと、改めて最初の目標であった風浦可符香の現在位置へと目を向ける。

「こっちもマズいわね……、急がないと」

柊かがみが真っ直ぐに南下しているのと同じように、風浦可符香もこの地点を越えて真っ直ぐに南下していた。
その歩みは順調で、もうすぐ南の端へと辿り着こうとしている。
エリアの境界を越えてしまってはせっかくのレーダーでも捉える事はできず、下手をすれば見失いかけない。
すぐに追う必要がある……と、足を進めようとした時。彼女はソレに気付いた。

270:新しい朝が来た 2/9  ◆AZWNjKqIBQ
07/10/09 19:12:31 2ona80TF
「…………う、嘘でしょ?」

暖かな陽の光を浴び、ゆっくりと思考を重ねながら休憩したことによって冷静さを取り戻し始めていた彼女の心が
にわかに粟立ち始める。
それは、彼女が妹の亡骸を道端に見つけ出した時と同じ種類のモノ―恐怖だった。

アイザック・ディアンと名前のついた反応が、動いている。しかもこちらへと向かって。
そのスピードは決して遅くはない。ここで留まっていれば時機に再会を果たす事になるだろう。

「(―殺したはずなのに!)」

手の中で暴れる銃の感触。耳をつんざくけたたましい銃声。ガクガクと揺れる男と暗闇に散った血液。
どれも、実感として身体に残っている。半時間も経っていない、つい先程のことだ。
なんでだろう? と柊かがみは考える。
誰かが死体を移動させている? ―そんな訳がない。男の周りに他者の反応はない。
ならば、思いつくのは―、

「(―不死者!?)」

とりあえずは、それしかない。実例は自分自身だ。不死者が存在するということは知っている。
そして、柊かがみはいままで失念していたある可能性に行き当たった。
それは、―この場に自分以外の不死者が存在するという可能性。

思い返せば、不死者の酒に添えられていた説明書には不死者の特性に加え、「不死者が不死者を倒す方法」も書かれていた。
不死者が不死者を倒す方法―そんなものは、その酒を飲む者が唯一の不死者ならば必要ないものだ。
不死身の身体というものに対して、柊かがみは希少性が高そうだという印象だけでそう思い込んでいたが、
自分の他に不死者が何人いてもおかしくはない。むしろ、その説明からはそれが必然だと思えた。

「……ど、ど、ど」

どうしよう? という言葉が口からでない。恐怖のあまりに漏れ出すのは意味をなさない吃音のみだ。
不死者は絶対的に有利だと言う前提で物事を進めてきたが、それは今覆ってしまった。
今思えば、あの男が何も手にせず裸で近寄ってきたと言うのも怪しく思える。
あの男が本当に不死者なのかということは、今からでも偽名のルールによって確認することもできるが、
もし本当にあの男が不死者で、自分を狙っていたのだとしたら……。喰われるのは、間違いなく体格的に劣る自分だろう。

271:新しい朝が来た 3/9  ◆AZWNjKqIBQ
07/10/09 19:13:50 2ona80TF
「(―逃げないと!)」

とりあえずはそれしかない。この場所に幾人かの不死者が存在するのだとしたら、不死というのはアドバンテージにはならない。
むしろ銃弾もすべて消費してしまった今、自分自身はそこらの女子高生とたいして変わりないのだ。
それに、あの男が銃弾に撃ち貫かれる様を自分に置き換えた場合。とてもじゃないが、自分はそれに耐え切る自信がない。
例え相手が不死者じゃないとしても、自分が不死者だと相手にばれればどんな殺され方をするか……。

「うわあああぁぁぁぁぁぁぁーーッ!」

思い浮かぶのはありとあらゆる残虐な方法で殺害される自分自身のイメージ。
柊かがみは朝日に背を向けると、悲鳴を上げながら広い道路を西へと懸命に走った。

不死者になんてならなければよかった。妹と一緒に死ねていたらよかったのに……と。

しかしそれももう叶わない。一度不死者となればもう安らかな死は望めないのだ。
彼女に残された道は誰も彼もを殺す非道の道しかない。
自身以外の全ての者を殺害し、螺旋王に全てを元通りに戻してくれと願う他にはないのだ。



 【C-2/北東の端・路上/一日目/黎明】

 【柊かがみ@らき☆すた】
 [状態]:疲労、恐慌、不死者
 [装備]:軍用ナイフ、防弾チョッキ、UZI(9mm.パラベラム弾:0/50)、ローラーブーツ@魔法少女リリカルなのはStrikerS
 [道具]:デイバッグ、支給品一式(水入りペットボトル×1消費)、レーダー、かがみの靴
 [思考]
  基本:優勝してつかさを生き返らせる
  1.アイザック・ディアンから逃げる
  2.つかさの仇をとるため人間を探して殺す
   ※風浦可符香を最優先
   ※今までよりかはやや慎重に相手を吟味する
   ※初めて出会う人間に対しては、偽名を名乗ってみて相手が不死者かどうかを確認する
   ※相手が不死者であったら、隙を見て喰う。敵いそうもなければ逃げる
  3.つかさを埋葬するために戻る

 ※つかさを殺したのは武器を必要としないくらいの強者だと思っています。
 ※かがみの不死はBACCANOのアイザック、ミリア等と同じものです。
 ※かがみに支給されたレーダーは同エリア内のキャラ名と位置が表示されます

272:新しい朝が来た 4/9  ◆AZWNjKqIBQ
07/10/09 19:15:06 2ona80TF
 ◆ ◆ ◆


自分の存在が一人の少女に絶望的な恐怖を与えている。
そんなことは露ほどにも知らない男―アイザック・ディアン。

柊かがみが走り去って後しばらく経ち、朝日もその姿が完全に見えかかってきたという頃に彼はそこに現れた。
相変わらずの裸姿で足取りも軽く、そのまま道路を真っ直ぐ突っ切って南の路地の中へと通り過ぎてゆく。
迷いを微塵も見せずに去っていってしまったが、別に彼は考えなしで行動しているという訳ではない。
彼には彼なりの理由があって南を―正確には港を、更に限定すれば灯台を目指している。

自分自身が海の真ん中からスタートしたこと。
そこから陸地に上がればすぐに二人の男と出会えたこと。
さらに、その次に出会った少女が水兵(セーラー)服を着ていたこと。

それらを踏まえてアイザックは他の人間も海辺にいるのでは? と大雑把ながらに推論を立てた。
そして、海を観察するに最適な場所と言えば―、

「―灯台だっ!」

と言うことで、彼は一路灯台を目指して南へと向かっていたのだった。
彼方に見える、朝日を跳ね返して輝く海に向いアイザックは軽快に狭い路地を駆け抜けてゆく。


 ◆ ◆ ◆


さらに時は進み、朝を迎える寸前。チュンチュンと雀の鳴き声がはっきりと聞こえるようになってきた頃。
柊かがみの探し人であった風浦可符香は、街中にポツンとある小さな公園の中で朝食を採っていた。

錆の浮いた腰ぐらいまでの低い柵。風に揺られてギィと軋んだ音を鳴らす小さなブランコ。
象の姿を模したファンシーな滑り台。作りかけの山が放置されたままの小さな砂場。
そして、そこにさんさんと降り注ぐ朝日と、ほどよく流れる海からの涼風。

「絶好の朝食日和ですね。気持ちのよい朝に食べる朝食はまた格別です」

小さな公園の隅、塗装の半分剥げたベンチに座り風浦可符香は膝の上にお弁当を広げていた。
「全国駅弁食べ歩きセット」―それこそが、彼女に支給されていた食料である。
彼女は、その中でもとりあえずはオーソドックスな幕の内弁当を一番最初の食事として選択し、
だし巻き卵などを頬張っては一人悦に浸っている。

その所作から行楽ムードを振りまいている風浦可符香だが、その身に纏っている制服もまた
先程まで着ていた血塗れだったものとは変わっていた。

273:新しい朝が来た 5/9  ◆AZWNjKqIBQ
07/10/09 19:16:22 2ona80TF
「さすがドモンさん。持って行けなんて言うから何かと思えば紳士さんですね。」

風浦可符香は、ドモン・カッシュから受け取った荷物の中から一着の制服を見つけた時、そんなことを一人ごちた。
それは、セーラー服であることは同じだったが、襟にレースが入っていたり4つボタンだったりと、
それまでに着ていたオーソドックスなものと比べれば、かなり上品で可愛らしい感じがするものだった。

「あんな適当な誤魔化しがいつまでも通じる訳がありませんし、
 それを見越してこんなものを用意してくれたドモンさんは本当に優しい人です」

誤魔化しとは彼女がドモンの前で語った血糊についての言い訳だ。
幸いなことに単純な彼には通じたが、そういった相手ばかりではないという事は冷静に考えれば解る。
夜が明けて、ますます血糊が目立つ様になってきた今、新しい制服を得られたのは彼女にとって僥倖であった。
制服と同じく血糊がびっしりとこびり付いていた聖剣も、公園内の水道で洗われて今はピカピカと陽光を反射している。
少なくとも誰かがルミノール液なんかをかけたりしないかぎりは大丈夫だろう。

「―ごちそうさまでした」

最後にうずらのゆで卵を飲み込むと、風浦可符香は丁寧にごちそうさまをして残った物をゴミ箱へと放り込んだ。
その後、朝日の方へと向かって信仰する神へのお祈りを手短にすませると、雑多に物が並べられた地面へと目を向ける。
そこには彼女自身が支給された物と、ドモン・カッシュより譲り受けた支給品がずらりと並んでいる。
聖剣と、今着ている制服に関してはその使い方になんら疑問を抱くことはなかったが、残りの物はやや不可解だった。

一つは抱えるほどの大きさがあるエメラルドグリーンのガラス管。
これは聖剣と一緒に入っていた風浦可符香自身の支給品で、陽の光の下で見てみれば綺麗な物ではあるが、
改めてじっくりと観察してみてもその用途は知れない。付属のメモにも、ただ「アンチ・シズマ管」とだけしか書かれていなかった。
ガラス管の両端についている蛍光灯と似た感じの金属の端子から、それは少なくとも電化製品のように見えるが……、
「うーん……。どこかに挿す……のかな?」
それをどこでどうすればよいのかは、やはり皆目検討もつかなかった。

もう一つは、新しい制服と合わせて入っていたドモン・カッシュの支給品だ。
綺麗なクロムメタルの2メートル足らずの鎖があり、その片端に50センチ程の太い杭。もう片端に大きなわっかが付いている。
メモによると名前は「ライダーダガー」と言うらしいが、どこがライダーでどこがダガーなのか風浦可符香には解らない。
とりあえずの印象は、大型犬やテントの端などをつなぎ止めておくための杭と鎖といった程度でしかない。
「うーん……。千里ちゃんだと喜びそうではあるんだけど……」
ぶっとい金属の杭は刺すための武器として使えなくもなさそうだったが、自分の細腕では刺すのは無理。
そう判断すると、風浦可符香はそれを他に広げていた地図やコンパス共々、鞄の中へとまとめて仕舞いこんだ。

「さてと……」
と、風浦可符香が鞄を担ぎ、改めて出発しようと公園の出口へと身体を向けると、そこには彼女を凝視する裸の男が立っていた。


 ◆ ◆ ◆


たまたま通りかかった公園の中に一人の少女を発見した時、アイザックは「しまった」と思った。
食事を済ませ、物珍しい雑多な道具を地面に広げて弄り回しているその様は、どう見ても―、
「(……あれは、手品のタネを仕込んでいる最中だよなぁ)」
手品師がそのタネを仕込む現場を見てしまう―それは、最大のタブーだ。
その禁忌を犯したことに対し、アイザックの胸中に罪悪感が満ちてくる。
とりあえずは見なかったことにするしかない。と、そぉっとその場を去ろうとしたのだが、それは一歩遅く、
道具を鞄に仕舞いこんだ手品師の少女と目が合ってしまった。

274:新しい朝が来た 6/9  ◆AZWNjKqIBQ
07/10/09 19:18:31 2ona80TF
 ◆ ◆ ◆


風浦可符香の目の前に裸の男がいた。裸といっても下着ははいているので全裸と言う訳ではないのだが、
この暖かなぽっかりとした日差しと合わせて考えると、目の前の男はどう考えてもストリー……、
「(―いや、そんなはずがありません。R18指定を受けたわけでもないのに突然そんな人が現れる訳がありません)」
唐突で不可思議な出会いに風浦可符香の頭は回転を始める。
目の前の男は「何者」なのか―?

「ゴメンッ! わざとじゃないんだッ!」
機先を制したのはアイザックの方だった。
風浦可符香が一言も発する間もな素早くに土下座をすると、すまないすまないと繰り返し謝った。
その勢いはすさまじく、これはある意味相手を退けさせるアグレッシブな攻撃的謝罪。と言える程でもあった。
「………………」
先手を奪われた風浦可符香は、彼女にしては珍しく僅かながらに同様していた。
また変な人が現れたぞ。などと、自分を棚に上げてそんなことを考えている。

「(……困ったなぁ)」

困惑する女子高生の前で、裸同然の格好で土下座する男。
ともすれば、いや普通に考えても誤解を招きかねない光景であった。そして、それはしばらく続く……。


 ◆ ◆ ◆


「……手品、ですか?」

突然の出会いの後、とりとめもなく一方的に語られる男の話を要約すると、
自分とミリア以外の人間は全員手品師で、彼はその全員から手品で殺されなければいけないのだと言う。
しかも、すでに2回も「殺されている」らしいのだが……。

「(新しいタイプの人ですね……)」

ともかくとして、そうと解れば話は早い。風浦可符香にとって取るべき手段は一つだけだった。

「じゃあ、私も手品を披露するんでアイザックさんはそこに立ってください」

と、アイザックを小さな砂場の真ん中へと誘導する。
アイザックは「種を見たけど見てないことになってるから」とか「痛くしないでくれよ」などと言いながらも素直にそこに立つ。
風浦可符香はそんな言葉を適当に聞き流しつつ、ベンチに立てかけてあった聖剣を持ち上げると―、

「うわぁ、綺麗な剣だな。俺、そんな綺麗な―ぁ!」

ズッ―と、聖剣をアイザックの胴体の真ん中へと刺しこんだ。まるで手品師の様に。
しかし、勿論彼女は手品師でも奇術師でもないので……。
刺されたの方はアイザックは、突然の痛みに加え、体内に異物が進入する違和感と、内蔵が持ち上げられる不快感の
三つの感覚に襲われると、一言も発する事もなく白目を剥き、お腹に剣を刺したまま砂場の上へと倒れこんだ。
そんなアイザックをどうということもないといった感じで見ていた風浦可符香は、今度は返り血を浴びない様
慎重に剣を胴体から抜き取ると、再びそれを洗浄すべく公園の端に設置された水道へと持っていく。だが―、
「あれ?」
蛇口を捻って水を出し、剣をそこへと持ち上げると―そこには何故か一滴の血もついてはいなかった。

275:新しい朝が来た 7/9  ◆AZWNjKqIBQ
07/10/09 19:20:38 2ona80TF
「あぁ、びっくりした。今度こそ本当に死んだかと思ったよ」

背後から聞こえる男の声に風浦可符香の身体がビクリと揺れる。
慎重に振り返ると、そこには殺したはずのアイザックが何事もなかったかの様に立っていた。
まるで、先程のことが本当に手品だったかのように。

風浦可符香は知らない。本当に不死者なる者がここに存在するということなど。
そして、不死者が「同じダメージに関しては馴れる」などということも。
それ故に、今回はそれこそ奇跡のような早さでアイザックが復活したということも。

知らないが故に、風浦可符香の目の前に現れたソレはまさしく彼女の夢見る奇跡―ポロロッカそのものだった。


 ◆ ◆ ◆


「あなたはポロロッカ星人だったんですね!」

可愛い水兵服を着た手品師の、突然の変貌にアイザックは目を丸くした。
目をキラキラとさせて迫ってくるが、彼女の言うポロロッカ星人とは一体……? いや、まてよ。

「ポ、ポ、ポロロッカ……、どこかで聞き覚えがあるような……? 確か、ハゲのおじさんが……」

この時、アイザックの頭の片隅に引っかかっていたのは、最初の場所で聞いた「ボルテッカ」である。
割と近い気もするが決してポロロッカではない。だが、風浦可符香も、そして彼自身もその間違いには気付かない。

「思い出せないんですか? ……まさか、記憶喪失! まるでピアノマンみたいですね!
 でも、大丈夫です。私が一緒に行って、ポロロッカ星へと帰してあげますから!」

目の前の少女が言っていることがまったく解らないアイザックであったが、ノリに乗せらやすい性格のためか
どうやらそれは記憶喪失のせいらしいと彼女の言葉を鵜呑みにしてしまった。
言われてみれば、あの電車から降りた後の記憶が欠落しており、記憶喪失だというのなら合点はいく。

そして、ここからとってもおかしな二人の勘違いスパイラル(螺旋)は加速してゆく―。

「俺って、実は地球人じゃあなかったんだなぁ。いや、薄々そうじゃないかと思ってたんだけどな」
「間違いありませんよ。あなたみたいな人がポロロッカ星人でなければ、他にポロロッカ星人なんていませんよ」
「じゃ、じゃあミリアは? ミリアもポロロッカ星人だったっていうのか?」
「ミリアさんって誰ですか?」「実はかくかくしかじか……」

アイザックは更に洗いざらいにと自身の事を語る。自身の事に限らず、語ると言うことが好きな男なのだ。
そして、風浦可符香は彼の発言を一つ受け取るごとにうんうんと頷き、脳内にある大きな妄想を組み立てていた。
そして―、

276:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 19:22:25 MPx9w3Ou
 

277:新しい朝が来た 8/9  ◆AZWNjKqIBQ
07/10/09 19:22:56 2ona80TF
「 わ か り ま し た ! 」

風浦可符香は一体何が解ってしまったと言うのだろうか? それは―、

「アイザックさんとミリアさんは、ロミオとジュリエットなんですよ!
 そして、アイザックさんのお父さんはあの螺旋王さんです。
 そして、地球人との恋を許さない厳しいお父さんは、あなたの記憶を奪い二人を別れ離れにしました!」

その衝撃の新事実に、まるで足元が崩れ落ちたかのような衝撃をアイザックは受け、地に膝をつく。

「しかし! 安心してくださいアイザックさん。あなたのお父さんはそこまで冷酷ではありません。
 これは二人の愛が本物だと認められるために必要な試練なのです!」

そうだったのかと。試練という言葉を耳にしたアイザックの身体に、今度は沸々と力が沸き上がり、再び彼を立ち上がらせた。

「あなたがこの試練を乗り越え、再びお父さんの元へと辿り着いた時。
 その時こそ、二人の愛は認められ。そして、ポロロッカ星には14年に一度の春が訪れるのです!」

おぉ……と、天を仰ぐアイザックの口から感嘆の溜息が漏れた。

麗らかな日差しの下、幼児向けの小さな公園の真ん中で、顔を紅潮させて大いに盛り上がる裸の男と、聖剣を掲げる女の子。
第三者が見れば、「あぁ、本当に春だなぁ……」と、そんな風に思わせる面白い光景であった……。


 ◆ ◆ ◆


もう明るくなった路地の上を、二人の男女が楽しそうに駆けている。
それこそ今にもスキップしそうなぐらい、口から歌が流れ出てきそうなぐらい楽しそうに。

「それで、アイザックさんは今どこに向っているんですか?」

その片方の少女である風浦可符香が尋ねると、もう片方の男であるアイザックは鞄から地図を取り出し、
目をキラリと輝かせてそれに答えた。
「ここさ!」と言って自信満々に指差したのは―「ゴミ処分場」だ。
それに対して、どうして? という顔を少女が浮かべるとと、男は自信満々に自説を披露する。

「俺の親父は螺旋の王って名乗ったろう? つまりは、キーワードはその螺旋だ!
 螺旋と言えば渦巻き。渦巻きと言えばトイレに流れる水と一緒で真ん中に集まる!
 そして! この地図の真ん中にある集める場所と言ったらそう! この―ゴミ処分場だ!
 そこに向かって、まず親父と話をしてみる。話し合えば解決できないことはないからな!」

牽強付会にも程があると言った感じではあったが、元々そんな風である二人にとってそこは気にならない。

「すっごいです! さすがはポロロッカの王子様。名探偵ですね!
 でも、本当にそんな場所に王様が住んでいられるんですか?」

そんな当たり前の疑問に、アイザックはチッチッチッと口の前で指を振る。

「まだまだ甘いなワトソン君。そんな所だからこそ隠れる場所としては最適なのさ!
 それに知っているかい? 残り物には福がある。捨てる神あれば拾う神あり―つまりは!
 誰にも見向きされない、このゴミ捨て場こそが―」

278:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 19:24:04 MPx9w3Ou
 

279:新しい朝が来た 9/9  ◆AZWNjKqIBQ
07/10/09 19:25:14 2ona80TF
「「―真の自由人(ポロロッカ)の桃源郷(パラダイス)!」」

最後のセリフをはもると、遂におかしくなったのか二人はアハハ、アハハと笑い始めた。
アハハ、アハハと楽しげな、とても陽気で場違いな―そんな、笑い声を新しい朝に木霊させながら、
本当に本当に、見ている方が心配になるぐらいに楽しそうに朝日の下を駆けていった。



 【C-3/市街地/1日目-早朝】

 【アイザック・ディアン@BACCANO バッカーノ!】
 [状態]:健康
 [装備]:ボロボロになったパンツ一丁
 [道具]:デイバック、支給品一式、賢者の石@鋼の錬金術師
     ずぶ濡れのカウボーイ風の服とハット(※本来アイザックが着ていたもの)
 [思考]
  基本:螺旋王の試練を乗り越え、ミリアと結婚してポロロッカの王様になる
  1.まずは螺旋王(親父)に会って、話し合いで解決できないか挑戦してみる
  2.そのためにゴミ処分場に向かい、そこに隠された王城への入り口を探す
  3.赤い宝石は、ミリアへ結婚指輪として贈ろう

 ※アイザックの参戦時期は1931年のフライング・プッシーフット号事件直後です
 ※殺し合いの意味を完全に勘違いし、終了条件は全員に(手品で)殺される事だと思っている
 ※自分はポロロッカ星の王子で、螺旋王は父親。それを記憶喪失で忘れていたと思い込んでいます
 ※この殺し合いの儀は、自分に課せられた試練だと思い込んでいます


 【風浦可符香/@さよなら絶望先生】
 [状態]:健康
 [装備]:エクスカリバー@Fate/stay night、私立真白学園制服(冬服)@らき☆すた
 [道具]:デイバック×2、支給品一式(食料-[全国駅弁食べ歩きセット][お茶])、支給品一式
      ライダーダガー@Fate/stay night、アンチ・シズマ管@ジャイアントロボ THE ANIMATION
      血塗れの制服(※元から着ていた物)
 [思考]
  基本:優勝してポロロッカ星に入国する
  1.アイザックを利用して、自分がポロロッカ星に入国するための方法を探る
  2.アイザックとミリア以外の人間は障害なので排除する



 【私立真白学園制服@らき☆すた】
 ラッキー☆チャンネルに出演している小神あきらが通っている学園の制服。
 上のセーラー服は白を基調に黒いラインで、前は4つボタン。襟にレースがあしらわれている。
 下のプリーツスカートは黒を基調に白いライン。
 
 【ライダーダガー@Fate/stay night】
 ライダーが通常時に使用していた武器。
 50センチ程の杭-2メートル足らずの鎖-わっかという構成で、主に杭を投げて攻撃手段とする。
 杭にはまったく返しや出っ張りがないのだが、一度ささると抜けにくいという特性がある。
 魔力を持ってはいるが、宝具というわけではないので、通常の手段でも破壊可能。

 【アンチ・シズマ管@ジャイアントロボ THE ANIMATION】
 シズマ博士が完成させたシズマドライブに対して、フォーグラー博士が作った特殊なシズマ管。
 全部で3本存在し、3本合わせて使用しないと本来の効果は発揮されない。

280:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 19:25:18 MPx9w3Ou
  

281:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 20:46:47 D3xENMH6
859 名前:最低人類0号 投稿日:2007/10/09(火) 00:19:23 ID:/MPv3jph
今日もゴキブリは元気だなあ。
えーと、とりあえず今後の展開を予想しつつ対策を考えてみよう。
未来を知り、覚悟すると言うことは『幸福』であるッ byプッチ
Gが俺ルール全開で議論を自演する。G以外は無視。

新スレテンプレは従来どおり。多分それにGが噛み付く。交流所荒らしの時と同じ流れになるだろう。

新スレは無効だとか議論に従えとか、Gがなんか適当なことを喚きだす。
ここまでは容易に予想できるね? ではその次。
そういう時にどうするか?
答え:何もしない。今までどおりに専ブラで無視し続ければいい
幾らGが何を喚いたところで、それは何の意味も無い。
削除人が動くなら、真っ先に削除されるのはGの発言群。
削除人が動かないなら、これまでどおりの素無視で問題なし。
で、万が一削除人が騙された場合。しかしこれでも全く問題は無い。
「複数の派閥があるなら、別スレですれば良いんじゃないですか?」の一言で完了。
交流所と違い、SSの投下という運用実績が生じる為、自称「G派」は全く言葉の裏づけを作れない。
また、交流所と違って、専ブラでのスルーが極めて容易であることも大きい。
結局Gは粘着荒らし程度しか出来ることは無く、無視し続けられるだけ、と。
もうさるさる避け虫に永久就職するしかないねえw 金払うのは(ネカフェに)Gだけどwww
860 名前:最低人類0号 投稿日:2007/10/09(火) 00:27:28 ID:/MPv3jph
つか、Gの言うしたらば派とやらと2ちゃんねる派とやらの「2つの派閥が存在する」って状況を演出しても、Gにはメリットなんて無いんだけどなあ。
「それぞれ別のスレでやってね」と言われてハイ終わり、だから。
まあ、それで問題大きくして削除人動かしたとして、真っ先に痛い目見るのはGなんだけどなw
861 名前:最低人類0号 投稿日:2007/10/09(火) 00:37:20 ID:/MPv3jph
あと名称問題を持ち出してくる可能性が非常に高いが、
「アニロワ2nd」と「アニメキャラ・バトルロワイアル2nd」の差異で区別する等、幾らでも躱せる手はある。
正当性云々は、寧ろGの方にこそ証明する手立てが無いので言い様が無い。
862 名前:最低人類0号 投稿日:2007/10/09(火) 01:02:46 ID:STKplfy6
殺虫剤置いとく。
「SS投下スレの住人とはSSを投下する人間のことである」
葉鍵の頃からGが越えられない絶対的な壁だな。
863 名前:最低人類0号 投稿日:2007/10/09(火) 02:09:09 ID:eMReoG8U
アニロワ見てないからGの事なんかとっくに忘れていた。
864 名前: ◆ncKvmqq0Bs 投稿日:2007/10/09(火) 07:19:50 ID:KEmMoQV+
あー、長かったなG撲滅誘導作戦。
アニロワ毒吐きで、削除以来に視線を向けさせるため自演をし、削除依頼で我こそは正統と感情的に言い出すまでわざと感情的になり、
暴発して本スレで証拠つくり、のための大々的な荒らしをするまで証拠を求め、そこで、スレに固執する発言をするまでスレ違いだと主張したり……
第4フェイズまで見事に俺の誘導にはまってくれてありがとう。
お礼に一つ教えてあげよう。
君みたいに、削除議論までやってきて自己の正当性を語る荒らしが抹消されないため絶対にやってはいけないことって知ってる?
それは、「スレと、そのルールに固執する発言を大々的におこなうこと」だよ。
俺こそが、このスレで正しいんだ!ルールはこうするべきなんだ!と荒らしが声高に主張すると、どうなるか分かる?
「そうですか、ならあなた方はこちらでそうやって活動してください、我々は別の分家スレを立てて活動しますので、
 あなたのところではそれが荒らしでないと言い、それ(荒らしの内容 今回ならコピペ)をやりたいなら貴方のところで。
 我々は、それを荒らしとみなし、スレを運用させますので。お互い、スレ違いは誘導しあう、と言うことでいいでしょう?」
と言い出されてその瞬間詰むんだよwなにしろ、荒らしの行為を明確にスレ違いにして、受け皿をはっきりと用意できるからなw
ラウンジクラシックでまったく同じ目にあったの忘れたんかお前www2回も同じトラップに引っかかるなよwww
さぁて、最後の第5フェイズは何を荒らし行為とみなすかスレの詳細を、バカが喚かないように「2chで」決めて分割するだけ。
あとは、荒らしたら坦々と削除依頼を出すだけだ。



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