07/10/08 17:32:57 pC5RKRK5
151:闇夜のMary Had a Little Lamb ◆hNG3vL8qjA
07/10/08 17:34:43 ale/OvmM
(自分の『常識』の範疇で考えるのは危険かもねぇ……他の誰かに会ったら何か情報が聞けるかもしれないし。
相羽君たちが戻ってきたら色々と聞いてみよう。んーやっぱり『電話番号』くらいは教えておけばよかったかなぁ)
ロイドは携帯電話の電話帳をチェックする。
そこにはこの町の地図に書かれた特定の施設の電話番号が登録されていた。
これを使えばそれらの施設内のどこかにある電話に繋がるのだが、
彼は名簿の存在のほうが気になっていたので、アニタたちの話す機会を逃してしまっていたのだ。
(電話しても誰もいなかったら意味ないし……学校は大体調べちゃったから、ちょっと暇なんだけどねぇ)
今から数時間前、アニタ・キングと別れた後、ロイドはすぐに学校の内部を調査した。
「王立螺旋北高校」と表札に書かれていたこの施設は一階建てで教室も指で数える程しかなく、時間はかからなかった。
内装もいたって普通の作りで、どこにでもある学校の机と椅子が並べられているだけ。
この時のロイドはあまりにも何の変哲もないこの事実に落胆して、速やかに携帯電話の調査に移項したのだった。
ただ、あの時は気にもとめなかったが、一つだけ奇妙なことがあった。
それはどの教室の黒板にも……大量の落書きがなされていたのことだ。
その量は黒板を埋め尽くすほどの数で、書かれていた文字は『7年空気ヨマコ先生!』や
『原作では出ないのに主役ってどうよ!?』など意味のわからないものばかり。
誰かのイタズラにしては手が込んでいることから、ロイドは消すことをしなかったのだが。
(やっぱり後回しにはせず、今やっとこうか)
電話帳から名簿に切り替え、更にボタンを操作し……ロイドは携帯をある画面に変更させた。
それは『現在位置座標』という名の機能。ロイドはその中から、自分の項目をクリックする。
表れたのは無機質なスペースと『パスワードを入力してください』というメッセージ。
これを看破しなければ、先に進めないというわけだ。
ロイドは一度は断念したパスワード解析を暇な時間を利用して解析してやろうと考えたのだった。
(僕の生年月日、血液型、出身、プライベート、交友関係、好きな言葉……さっきは思いつくままやってみたけどダメ。
これはイレブンの言語しか入力出来ないみたいだからスペルミスもチェックしたけどやっぱり全部アウトだった。
んー……これを支給した螺旋王の気持ちになって考えてみようかなぁ? 支給した僕は軍人であり学者。
この現在位置座標を使いこなせば間違いなく僕にとって有利になる。パスワード解析も得意だから無駄にはならない。
ただし奇襲、撤退がいつでも思いのままなんだよね。誰にも会わずに一人勝ちする事だって可能だよね。銃はあるんだし。
ということは、パスワードは誰もが知りえるものであり、かつ誰かに接触しなければわからない情報かな?
それならば僕の独走は防げるだろうし。ま、さ、か、『支給品』ってことはないよね……ってあらぁー!? )
152:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 17:35:12 pC5RKRK5
153:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 17:37:28 C8PBpsE+
154:闇夜のMary Had a Little Lamb ◆hNG3vL8qjA
07/10/08 17:37:33 ale/OvmM
『ラセーン』という効果音と共に表れるロック解除のメッセージ。携帯電話のモニターが目まぐるしく情報を出す。
そこには確かにロイドの現在位置と周辺地図が表示されていた。
そう、現在位置座標開示のパスワードはまさに支給品の正確な名前を入力することであり、
即ちロイドのパスワードは『携帯電話』だったのだ。
(なるほど……情報が欲しければ誰かに接触するしかない、か。
今回はたまたま『携帯電話』だったからよかったけど、場合によっちゃ当事者も知らない支給品もあるかもしれない。
でもパスワードが用意されているという事は……80人全員に聞いて回れば全部解読できるということかな?
うーん、主催者側が用意した道具なんだから、みんなの顔を覚えたらこいつを分解して技術を知る。
あわよくば首輪分解の為の資料に使えないか考えていたんだけど、いい抑止力になってるねぇ……んん!? )
ロイドは勢いよく立ち上がり、職員室から飛び出す。
そしてそのまま数メートル先にある一つ教室の扉を勢いよく開け、そのまま黒板に書かれている文字をなめ回すように見る。
そしてある一つのワンフレーズを見つけると、左右の口端を吊り上げた。
(ざぁーんねぇーんでした! この黒板の文字、やっぱり重要なメッセージだったんだね……螺旋王直々の。
『携帯電話をスペース内に向かって打ち込めってさー!』……この落書きの、ワンフレーズ。
まさか携帯電話という文字の事をだったとはねぇ~。
ということは他にも何か手がかりになるヒントがこの中に隠されてるかもしれないんだなぁ。
でも黒板はこれ一つじゃないし、黒板一つあたりに書かれている落書きの量の半端じゃない。骨が折れそうだ。
あーなるほどぉ、これは参加者に直接会ったほうが手っ取り早いぞっていうメッセージでもあるのか。
そうだよね。持ち主である僕のパスワードのヒントなんて書いても損はないもんねぇ。
ま、相羽くんがここに来るまで僕は動けないんだし、しばらくは重要な『パーツ』探しでもしてみようか。
この携帯電話にも、まだまだ他の機能が隠されてるかもしれないしね……のってきたぁ~! )
「ん~ふふっふぅ、ふっふっふぅ~ん、ふっふっふぅ~ん、ふっふっふぅ~ん♪
ん~ふふっふぅ、ふっふっふぅ~ん、ふっふっふぅ~んふふぅ~ん、そぉれ! ん~ふふっふぅ……」
学校内に上機嫌な1人の男の鼻歌が流れる。
彼の研究者としての暴走は、しばらくは止みそうにない。
たとえ、もう少しで放送が流れる時間であることを思い出したとしても。
155:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 17:39:49 C8PBpsE+
156:闇夜のMary Had a Little Lamb ◆hNG3vL8qjA
07/10/08 17:40:32 ale/OvmM
【B-6・学校のとある教室内/一日目/早朝】
【ロイド・アスプルンド@コードギアス 反逆のルルーシュ】
[状態]:健康
[装備]:ニードルガン(残弾10/10)@コードギアス 反逆のルルーシュ
[道具]:支給品一式、携帯電話
[思考]
1:シンヤが戻ってくるまで校舎内を探索。
2:携帯電話と黒板に書かれた落書きをもっと詳しく調べてみる。
3:シンヤが持ってくる首輪を分解してみる。
4:スザクとの合流。
【携帯電話】
①全参加者の画像データ閲覧可能。
②地図にのっている特定の場所への電話番号が記録されている(どの施設の番号が登録されているのかは不明)。
全参加者の現在位置表示システム搭載。ただしパスワード解除必須。現在判明したのはロイドの位置のみ。
パスワードは参加者に最初に支給されていたランダムアイテムの『正式名称』。複数回答の可能性あり?
それ以外の機能に関しては詳細不明。
【教室の黒板】
全ての教室にこれでもかというくらい落書きでびっしり埋め尽くされている。
そのほとんどが意味不明な文章ばかりで、役に立たない情報が書かれている。
ただし、人によっては重要な情報、ヒントが書かれている可能性はある。
157: ◆hNG3vL8qjA
07/10/08 17:42:01 ale/OvmM
投下完了しました。
たくさんの支援ありがとうございました。
158:派閥争いって怖くね? ◆/eRp96XsK.
07/10/08 17:50:16 C8PBpsE+
―それは不幸な出会いだった、というべきなのだろう。
自らの行使した破壊の力によってバラバラに引き裂かれ、千切れ飛んだ『ソレ』を見下ろしつつスカーはそう思った。
このような場所で、このような瞬間に出会わなければ、『ソレ』はもっと違う未来を迎えることが出来ただろう。
……いや、しかし矢張り同じ結果に終わっていたのかもしれない。なにしろ眼前で無残な姿を晒す『ソレ』は、
国家錬金術師をはじめとしたアメストリス人程ではないにしろ、スカーの―いやスカー”達”の宿敵と言っても過言ではない存在なのだ。
(……考えても詮無きこと、か)
まとまらぬ思考を振り払うかのように、スカーは頭を振るう。
そして、眼前の『ソレ』に頭を垂れ、「すまなかった」と一言呟き、身を翻した。
確かに『ソレ』をはじめとしたモノたちは宿敵だ。だが、国家錬金術師達のように憎しみと憎悪の対象にしている訳ではない。
だからこそ、スカーは『ソレ』に謝罪し、哀悼の意を述べた。
(兎も角、今は体力の回復を第一に考えるとしよう。そして、その間に……)
千切れ飛んだ『ソレ』の目は、ただ月明かりを反射するだけの瞳は、静かにスカーの背を映していた。
■
159:派閥争いって怖くね? ◆/eRp96XsK.
07/10/08 17:52:10 C8PBpsE+
時は僅かに遡る。
スカーは自らが破壊した倉庫の残骸の中に紛れて体を休め、受けた傷へ適当な処置を施すべく自身のデイパックを開いていた。
最初にこの会場の地図やコンパスを取り出し、次いで参加者名簿、水や簡易食料を取り出していく。
(このような小さいデイパックにどうやればここまで物を収納する事が出来るのか……。
周囲の建物と同じく、己れが知らぬ……いや、アメストリスでは到底有り得ぬ様な技術を使用している、ということか)
やがてスカーはデイパックから一まとめにになったメモ用紙を取り出す。
そしてそれと同時に、そこに書いてある基本支給品の目録の存在に気付いた。
「チ、せめて包帯だけでもあればと思ったが……矢張りそう上手くはいかんか」
そこに書かれていた品物は、全て既に足元に広げてしまっている。
傷の処置を行う為に治療道具が欲しかったところだが、無いのであれば仕方が無い。
ならば、とスカーは唇を湿らす程度に水に口を付けた後、再びデイパックを漁り始める。
参加者達にランダムに配られる別途支給品、その中に治療用の道具、そして戦闘用の武器が含まれている可能性を考慮してのことだ。
しかし、スカーはデイパックの中に入っているであろう武器に期待を寄せてはいなかった。
あの黒の男のような強者が闊歩するこの殺し合いの地では、初めて手に取るような武器よりも、
この破壊をもたらす右の腕と、鍛え上げられた己が体の方が、遥かに信頼に値する。
が、今自分が一体どのような武器を所持しているのかは把握しておいた方がよいだろう。
自らが窮地に陥ったとき、それが活路を切り開く為の標となる可能性もあるのだから。
ほどなくスカーは、デイパックの中から底の浅いダンボールとそれに詰められた果物を取り出す事に成功した。
(……ブドウ、か?)
ダンボールの中に詰められていた果物、それは薄緑の果皮を持つ、白ブドウと思しき物だった。
思しき、とわざわざ付けたのには理由がある。
このブドウの果実は、ひとつの例外も無く全ての果皮に時計のようなものが張り付いていたのだ。
少なくとも、スカーはこのように面妖なブドウを見たことは無いし、聞いたことも無い。
さてどうしたものか、と考えているとダンボールからひらりと紙切れが落ちた。
それを摘み上げ、そこに書かれていた文字を読む。
『時の都アドニス特産・時計仕掛けのブドウ。
最高の収穫時をコンマ一秒も逃す事無く収穫した一品。
この至高の逸品を食す際には一分一秒の間の鮮度落ちにも気を使うように』
…………何なのだろうか、この妙に時間に口うるさい説明書と思しきものは。
これを書いた人物の前で遅刻したらどうなるのやら。いきなり手に持った得物で首を刎ね飛ばすような真似でもしてくるのかもしれない。
それは兎も角、少なくともこれは食しても何の問題も無いらしい。
ならば、とダンボールの中からひとふさ取り出し、実を一つ摘み、口の中に放り込む。
奥歯で実を挟み潰すと、ぷちゅ、という音が聞こえてきそうな心地良い感触ともに、口の中に爽やかな酸味が広がる。
そして、その酸味が口の中を占拠したその時、その酸味の中でほのかな甘みが自己主張を開始した。
甘みはすぐさま勢力を広げ、酸味を飲み込もうとする。しかし酸味も負けじと押し返す。
そのままそれらは混ざり合い、スカーの口内を何ともいえぬ甘酸っぱい味覚で満たしてくれる。
それに少し気を良くしたスカーは、ブドウの実を二度、三度と口へ放り込む。
そしてそれらを咀嚼するうち、妙な事に気付いた。
(このブドウは確かに美味い。だが、何というか……まるで、個性が欠落しているかのようだ)
当然ながら、スカーは美食だのグルメだのという趣味を持ち合わせてはいない。味覚はせいぜい人並みだ。
にもかかわらず、このブドウに対してそのような違和感を抱いた。
舌に自信のある人間ならば、一口目でそれとはまた別の、しかしより確かな違和感を覚えるやも知れない。
……が、いずれにせよこれは美味で、特に体に害となるものは含まれていない、というのは確かな事だろう。
再びもきゅもきゅとブドウを食べつつ、更にデイパックを漁っていく事にする。
160:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 17:53:18 pC5RKRK5
161:派閥争いって怖くね? ◆/eRp96XsK.
07/10/08 17:54:30 C8PBpsE+
そして、次にスカーが引き当てたものは手紙を出す際に使われるものと思われる茶封筒だった。
中には何かがぎっしりと詰まっているらしく、封筒は大きく膨れていた。
少々訝しみながら封を切り、中身を確認する。
その瞬間、スカーの脳髄を雷光が駆け抜けた。
スカーが封筒から取り出したもの、それは写真だった。何十枚もの写真が一括りにされ、封筒の中に入っていたのだ。
そしてそれらの写真の被写体、それは―――猫、だった。
最初の写真には、寄りかかるようにして玩具の銃を持ち、どこかへ狙いをつけているように見える猫が。
次の写真には、大き目のカップの中に入り、顔だけを覗かせてカメラの方向を向いている子猫が。
その次の写真には、隣に座る猫に顎の下を舐められ、なんとも気持ちよさそうに顔を緩める猫が。
更にその次の写真には、背中にひよこを乗せ、重そうにふらふらしている子猫が。
次の写真にも、その次の写真にも、その次の次の写真にも、なんとも愛らしい猫の姿が映し出されていた。
スカーの手は、それらの写真を確認していくうちに、はっきりそうと分かるほど震え始めた。
この殺し合いの場で支給されたもののうち二つがブドウと猫の写真などと言う全く戦闘に役立たないものでは、
怒りで身を震わすのも無理はない……というか、当然だろう。
んが、スカーの震えはそれが原因ではない。ならば見事にハズレを引き当て殺し合いに恐れをなしたか、と思うかもしれないがそれも違う。
事実、周囲を見回し周囲に人の気配が無い事を確認し、再び写真へと目を落としたスカーの表情は、そう…………。
――……和んでいた。
多くの者はそれを向けられただけで身を竦ませる程の鋭い眼光を発する目は優しく細められ、
彼がどこまでも厳格で頑な人間であるという事を伝えている横一文字に結ばれた口は見事に緩み、
イシュヴァールに生まれ、今日まで過酷な運命を背負ってきていたその浅黒い肌にはほんのりと赤みがさしている。
そしてスカーはそのような表情で、「…………にゃんこ……」等と呟き写真を眺めている。
そう、彼は、スカーは、
大の猫好きだったのだッ!!!
162:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 17:55:24 pC5RKRK5
163: ◆hNG3vL8qjA
07/10/08 17:55:57 ale/OvmM
164:派閥争いって怖くね? ◆/eRp96XsK.
07/10/08 17:56:12 C8PBpsE+
その後数分間、スカーはもきゅもきゅとブドウを食べつつとてもとても幸せそうな表情で猫の写真を眺めていた。
が、ブドウをひとふさ食べ終えたところでハッと正気に戻り、自分の今為すべき事を思い出す。
(いかん、己れとした事が……。兎も角、この猫達の写真は一旦後回しにしよう。
まずは残りの支給品を確かめねば。…………それが済めば、またゆっくり眺めることが出来るからな)
やっぱり正気に戻ってなかったかもしれない。
その思考は兎も角、スカーは再び自らのデイパックを漁る。
最早デイパックの中には最後の支給品しか残っていなかったので、すぐに引っ張り出す事に成功した。
―さて、ここで皆さんに質問をしたいと思う。
猫は数千年の昔から人々にペットとして飼われ、愛され続けてきた。では、そんな猫にライバルがいるとすれば、そのライバルとは?
そう、犬である。犬は猫と同じく古より人と共に歩んできた、人々のパートナーとも言うべき存在と言えるだろう。
両者は遥か古代より人と共にあった。故に両者の、そして両者のうちどちらかの派閥に所属する人々の確執は筆舌尽くし難いものがある。
どれ程両者の関係が壮絶で泥臭いものであるか伝えるために、とある二人の兄弟の話を例に出してみよう。
彼らは物心ついた時より盗み、壊し、殺し、故に周囲から人非人よ鬼畜よと蔑まれながら生きてきた。
故に、彼ら兄弟の結束は固く、彼らの絆は何者にも断ち切ることが出来ぬものだった。
が、ある時兄(猫派)が弟(犬派)に黙って、こっそりと鎧の中に雨に打たれていた子猫を隠したのだ。
その時の会話が以下のものである。
『鎧の中にネコなんか入れんなよな兄者』
『だってかわいそうじゃあないか』
『だいたい俺はイヌ派なんだよ!! ネコなんざペッ!!!』
『きっ……貴様私を比類なきネコ派と知っての暴言か!!』
『はっ!! ネコは自己チューで嫌いだね!!』
『なにを!! 他人に尻尾を振ってヘイコラしている畜生のどこがいいか!!
貴様のようなふぬけた奴にニャンコの愛らしさなど一生理解できんわ!!』
『言ったなこのクソ兄者!!』
嗚呼、なんという事であろうか!
何よりも固く、そして美しい筈だった兄弟の絆は、犬猫の派閥争いの前に無残にも引き裂かれてしまったのである!!
……と、このように犬派猫派の争いは非常に苛烈なものなのである。
で、あるが故に。
「あ゛」
スカーが最後に取り出した支給品が犬のぬいぐるみで、
猫派全開のスカーが殆ど条件反射で『ソレ』に対し全力全開天上天下一撃必殺のパゥワーを込めて右腕の破壊の力を行使したとしても、
誰も彼を責める事は出来ないだろう。
―そして、話は冒頭へと繋がるのであった。
165:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 17:56:40 pC5RKRK5
166:派閥争いって怖くね? ◆/eRp96XsK.
07/10/08 17:58:18 C8PBpsE+
【B-1/海岸沿いの倉庫/1日目-早朝】
【スカー(傷の男)@鋼の錬金術師】
[状態]:左脇腹と右脇腹、右手の親指を除いた四本それぞれ損傷中。中程度の疲労。 にゃんこ……(*´Д`)
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、猫の写真@アニロワ2ndオリジナル×50、時計仕掛けのブドウ@王ドロボウJING×9(ダンボール入り)
[思考]
基本:参加者全員の皆殺し、元の世界に戻って国家錬金術師の殲滅
1:皆殺し
2:猫の写真を眺めつつ回復に努め、回復したら中央へ向かう
[備考]:スカーの近くにはバラバラになった犬のぬいぐるみ@サイボーグクロちゃん が放置されています。
【猫の写真@アニロワ2ndオリジナル】
愛くるしい猫達の写真。本当にただそれだけ。
しかし、ある意味最強の支給品と言えない事もない。
【時計仕掛けのブドウ@王ドロボウJING】
時の都アドニス編(アニメ3~4話・原作1~2巻)に登場。時の都の主マスターギアによって時間のくびきにかけられたブドウ。
実際の味の程は不明だが、このブドウ達が時間に支配されながらもこっそりと育んでいた『渾身のひとふさ』は王ドロボウをも唸らせる逸品。
【犬のぬいぐるみ@サイボーグクロちゃん】
ミーくんが変装のために使用する、どこか間の抜けた感じのする犬のぬいぐるみ。
元々はミーくんが初恋の相手である、とある捨て犬に告白する為に使われたもの。ちなみに初恋の結果は結果は悲しい失恋でした。
167:紙視点――そして紙は舞い落ちた ◆LXe12sNRSs
07/10/08 19:46:11 hO+1h27i
そして、私は舞い落ちた。
痛みはなかった。一瞬で終わる殺傷に、痛みの有無はない。
そもそも、私には痛みという概念がない。
切り裂かれようと傷を作ることはなく、血を流すこともない。
痛み、死、両方に伴う苦しみ、それら人間にとってマイナスとなる概念が、私には存在しない。
今さらだ。私は、そういうものなのだ。
私という存在に、死はない。
それでも死に近しい概念を探すというのなら……消滅、或いは忘却。
これらは言葉による関連性から考えられるとおり、同じようでまったく違う。
苦しみという概念の有無もそうだが、生を終えるのと、存在自体が無くなるのと、他者に忘れ去られるのとでは、何から何まで違いすぎるのだ。
どれが他者、世界によってベストで、私に相応しいかは分からない。
答えなど知りはしない。誰も。知りたいとも思わない。知ろうとも思わない。知ったところで、どうにもならない。
私という存在は、主役ではない。かといって、脇役というわけでもない。しかしながら、観客でもない。
あえて言うなら、舞台上の小道具。それが、私という存在に最も合致する。
人が生み出し、人が使い、或いは使われないかもしれない。
私という存在は、その程度のものでしかない。
―しかし、私はただこの一時だけ、そのルールに抗ってみようと思う。
私という存在、その限界を一跨ぎして、感性を持った傍観者として振舞う。
私の願いは、ただそれだけだった。そしてそれは、この世界の摂理に反するものでもあった。
だからといって、誰かから文句を言われるものでもない。
この程度の事象、世界の推移にはまったく支障なく、誰の行く末に影響を与えることもない。
私にできるのは、見て、感じて、想うだけだ。
干渉は愚か、他者や世界はその事実すら知り得はしない。
……唯一、『彼女』なら、もしくは彼女と同種の人間なら―いや、やはり不可能だろう。
私はただの傍観者だ。口伝者になる術は持ち合わせておらず、資格もない。
それが私という存在である―
168:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 19:47:58 uZ7LsgGy
169:紙視点――そして紙は舞い落ちた ◆LXe12sNRSs
07/10/08 19:49:08 hO+1h27i
私という存在は、彼女という存在の終わりを見た。
誰に看取られることもなく、誰に干渉することもない、そんな終わり方だった。
彼女という存在の周りには、私という存在、その同類とも呼べる存在が散乱し、その身に彼女の内容物を纏っている。
概念的なものを問い詰めれば、彼らは存在と称すには至らないほど矮小なものであり、私もまた同じく。だが、あえて『彼ら』と呼ぼう。
彼らが纏っているのは、鮮烈な赤。人間の体内に循環しているという、血によるものだった。
彼女は何を思い、彼らを血に染めたのか。私には分からない。私は彼らと同じ存在であり、彼女ほど崇高な存在ではない。
ただ、今の私は彼らの一歩先に立つ傍観者だ。ならば知識を得て、考察するほどのことも許されよう。
彼女はきっと、彼らを血に染めるつもりなどなかった。不可抗力だった。不可抗力といえば、彼女の死自体もそうであると考えられた。
私は知っている。彼女の最後の表情を。苦痛に歪む顔を。生に執着する瞳を。無念に沈む肌の艶を。
全てが不可抗力であると言えた。彼女は死を受け入れたくなどなかったのだ。私はそう考える。
だとしたら、受け入れたくないという彼女の意志を無視し、強引に死を押し付けた存在はなんなのか。
それも私は知っている。彼女に死を与えたのは、未だ私と彼女の前に悠然と聳える、彼に違いない。
彼―と度々用いるのも、傍観者を徹する上で不備が生じる。ここは率直に、『剣』と称そう。
あの剣が、彼女に死を与えた。そして彼女がその死を拒絶できなかったのは、剣という存在が、彼女という存在を打ち負かしたからだ。
剣と人間の優劣の差など、私にはわからない。そもそも、私は彼女という存在と剣という存在、双方について詳しくはない。
私が知っているのは、こうして広がっている結果だけだ。
風が全てを切り裂き、彼女に死を与え、私が残されたという、結果。
知ったところでどうすることもできないのは、前述のとおり。
この結果が意味を成すには、この場に彼女と同等の資格を持つ存在が訪れる必要がある。
故に、私は待った。時間という概念すら、私にとっては人間のそれと大きく違うが……どちらの概念で捉えても、そう長くは待たなかったと思う。
一人の男がやってきた。私という存在と、彼女、そして剣を見つけた。
もっとも男にとっての私は、存在と呼べるものですらない。私を極めて根本的な概念でしか捉えていないはずだ。
そういう意味では、剣も所詮は剣という存在でしかない。今、男の瞳に映っているのは、死を迎えた彼女の遺体のみだろう。
光か、それとも音か、もしくは単なる偶然か。男がこの場に訪れた経緯は、定かではない。
ただ、男にとってこの場の惨状は予想だにしないものだったらしく、頭をボリボリと掻きつつ顔を歪めていた。
この表情は、おそらく『怒り』というものだろう。男は、彼女を見て怒りを覚えている。
彼女の何が、男をこれほどまでに怒らせているというのか―いや、男の怒りの矛先が、何も彼女であるとは限らない。
おそらく、男は彼女の死に、彼女に死を与えた存在に対して、怒っているのだ。
男は彼女に黙祷らしきものを捧げると、改めて周囲を見渡した。私もまた改めて、この場の状況を観察してみようと思う。
部屋。民家。散乱する血と、私と同種の存在。聳える剣。死を迎えた彼女。訪れた男。私に把握できたのは、この程度だ。
観察を終えると、男はまた頭をボリボリと掻き出した。誰にでもなく言葉を吐くが、私に聞く耳はない。
さすがの私も、耳まで得ようとは思わなかった。傍観者に必要なものは、既に得ている。
その後の男の挙動だが、数秒どうするか考えた仕草をした後、私と彼女の前から一端姿を消した。
何もせずに去るのかと思いきや、姿を消したのはほんの数瞬。無数の白い布を抱えてくると、それを彼女の上に被せていった。
おそらく、血を気にしたのだろう。男にとって、もしくはこの世界の置かれている環境にとって、血は色々と厄介な概念らしい。
臭いか、色か、まぁそんなところだろう。男は、彼女の遺体から丁寧に血を拭っていく。
そして、彼女は綺麗になった。剣につけられた無数の傷跡が消えることはないだろうが、血塗れのまま取り残されるよりは幾分かマシなはずだ。
170:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 19:49:38 8mKaTi55
194 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 00:07:38 ID:wFuNGgLA0
アッーーー!!!
名無しに変えるの忘れてたorz
195 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 00:09:07 ID:g8XCLHe60
乙
某弓兵の台詞が出た時点でああ、士郎死んだなと思った訳ですがココで引きとは
まるでなつきが強キャラみたいな誤解をされつつあるのがw
196 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 00:48:49 ID:hWn/16qQO
投下乙
何もかも螺旋なのに吹いた
しかしなかなかいいフラグが立ったなあ
197 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 00:57:40 ID:g8XCLHe60
乙
これは面白い、螺旋的なアイテムといえばやっぱりコアドリルかね。エアでもいけるかなw
明智の煙草がその頃には吸い尽くされている予感
198 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 00:58:09 ID:/9ZobTJY0
投下乙。
こういう頭脳系のキャラは見てて格好いいな。
独り言が伏線とか流石。
199 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 01:00:44 ID:uKjC8jho0
乙です。
やけに独り言を……と思ったら伏線だったとは。
イヤミっぷりもきいてきて明智節が増してきたw
200 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 01:03:31 ID:YFQ/Jxm.0
乙ー。
流石螺旋王だ、螺旋だらけでもなんともないぜ!
>螺旋に類する物
ジンのコートの出番ですね! ……え、駄目?
201 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 01:10:36 ID:GRQgqFNYC
明鏡止水ワロタw
202 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 01:26:15 ID:xRL98k62O
乙です。開封、未開封を問わないとはなんとも良心的。
良い伏線の仕込ませ方でGJでした。
203 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 08:48:18 ID:H1yxARvI0
今回は色んな施設があるから、どう活かすかも書き手の腕の見せ所か
171:紙視点――そして紙は舞い落ちた ◆LXe12sNRSs
07/10/08 19:50:10 hO+1h27i
男は一息入れると、彼女の下から離れ、剣に歩み寄った。顎に手をあて、数秒睨み合う。
何を思ったかは分からない。男はおもむろに剣を掴み取ると、それを肩に下げていたデイパックに入れた。
剣という存在は、突き詰めていけばただの物だ。男に抗う術はなかった。それは、私も同様ではあるが。
そして男は再び彼女に歩み寄り、しゃがむ。また何かしら言葉を発すると、一瞬拝むような仕草をして、彼女を抱え立ち上がった。
どうやら、彼女と剣を連れてこのまま退室するらしい。それが男の選択だった。
誰に文句を言われる行動でもない。が、このままでは私が困る。このままでは、私だけがこの場に取り残され、傍観者としての勤めを果たせなくなってしまう。
……勤め、などと言うのはおこがましかったかもしれない。これは、言うなら私の趣味、道楽だ。
私という存在に、果たして趣味や道楽といった概念が意味あるものなのか……そんなものは思慮の範囲外なので、捨て置く。
訴えかけることもできず、自己の存在をアピールすることもできず、私は傍観者としての終焉を迎えようとしていた。
だが、奇跡は起きた。男が部屋の出口に向かう寸前で、直下の私に気づいたのだ。
男は彼女を一端床に下ろし、私を粗忽に摘み上げる。扱いに文句を言うつもりはないし、不満もない。
ただ一言注文を述べるとするならば、私も連れて行って欲しい。もちろん、語りかけることはできないが。
すると私の喋らざる願いが通じたのか、男は私を懐にしまうと、再び彼女を抱え上げ、今度こそその場を退室した。
傍観者としての私の任は、もう少しだけ続く。
ひとまずは、舞台を移すとしよう。
◇ ◇ ◇
172:紙視点――そして紙は舞い落ちた ◆LXe12sNRSs
07/10/08 19:51:32 hO+1h27i
(休み話)
優秀な螺旋遺伝子を持った生命体を選出するための殺し合い。
それとはまた別の世界、別の次元、別の話として、『魔界の王を決める戦い』に没頭する二人組がいた。
窪塚泳太とハイド。人間と魔物の子供による二人組は、此度の実験にはまるで関係のない部外者だ。
しかしどういった不幸か、彼らは直接的ではないにしろ、螺旋王の実験によって窮地に立たされていた。
ガッシュや清麿のように拉致され、魔界の王を決める戦いの舞台から一時的に下ろされたわけでもない。
強いて言うならば、舞台に参加するための入場券を、螺旋王に奪われた。その程度の被害。
その程度が、泳太とハイドにとっては死活問題だった。
なにせ、その入場券というのは他ならぬハイドの魔本であり、魔界の王を決める戦いは、この本がなければ成り立たない。
この戦いにとって魔本は武器であり、生命線だ。
普段は術を発動するための起動キーとして機能するが、これが燃やされると、即座に敗戦が決定してしまう。
本を失うこと、イコール魔界への強制送還。これは、魔界の王を決める戦いにおける抗いようのないルールだった。
泳太とハイドの二人とて、このルールは理解している。理解しているからこそ、現状のピンチに苦しんでいるのだ。
泳太は、いつの間にかハイドの魔本をなくしていた。
どこかに置き忘れたり、落としたのではない。殺し合いをするためのアイテムとして螺旋王に奪われたのだ。
もちろん、泳太がそんな事実を知るはずもない。だからこそ、今もこうして本を探して街を彷徨い歩いていた。
隣で早く見つけろ、早く見つけろと騒ぐハイドを疎ましく思いながら、泳太は見つかることのない本を探し続けた。
一日、一日、また一日と、不毛であるとも知らずに、懸命に捜索を続けた。
そして、不幸は起きた。
いつものように本を探して街を歩いていたある日、突如として、ハイドの姿が透けてきたのだ。
この瞬間、泳太は悟った。ああ、どこかでハイドの本が燃えているのだと。
ハイドが騒ぐ。オレの身体が、オレの本が、と。騒いだところで、泳太にはどうすることもできない。
本の行方は分からぬまま、ハイドは敗者として魔界に送還されていく。
ただ、無念だけが残った。他の魔物との戦いによって本を燃やされたならともかく、こんな形でハイドと別れることになるとは。
悔しさを噛み締めながら、泳太とハイドは別れを惜しみ、堪えきれずに泣いた。
こうして、一組の魔物とそのパートナーが、人知れず魔界の王を決める戦いから脱落した。
下手人は、強いて言うなら螺旋王、もしくは紙使いの少女、もしくはあの剣なのだろうが、その事実を知る者は一人として存在しない。
(休み話 終わり)
◇ ◇ ◇
173:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 19:51:46 8mKaTi55
204 : ◆AZWNjKqIBQ:2007/10/07(日) 09:20:18 ID:LXYK.f.Y0
MAPです。
URLリンク(blogimg.goo.ne.jp)
205 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 09:27:01 ID:TxL5/EBQ0
MAP乙です
206 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 12:47:29 ID:1/Cawkfc0
地図お疲れ様です。
まだまだ人がいっぱいだなぁ
207 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 15:10:16 ID:sAby.aBA0
そういや静留が予約されて思い出したんだが
静留の着ている服って船で調達した服だよね
状態表に書いておいた方がいいんじゃ
208 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 18:37:19 ID:..iJoVac0
投下乙でした
とりあえずこなたは収まったか……少し不安も残るが
ここで出たパラレルワールド説も今後いいフラグになるような気がする
あとスバルの思考欄見て吹いたww
確かに今回目立ってないわな
209 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 18:37:34 ID:bGLfKjWg0
空気カワイソス
とりあえずこなたが落ち着いたみたいで一安心か…
210 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 18:51:44 ID:Pb/sGuLw0
みんな「らしく」描かれたいいSSでした。
同作品キャラの合流は死亡フラグ?
211 :早まるなそれは孔明のワ:早まるなそれは孔明のワ
早まるなそれは孔明のワ
212 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 19:22:16 ID:8or09s.U0
スバルの思考欄吹いたwwwとにかくGJ
…あれ?アルの基本思考間違ってね?一緒に行動する相手にアルって入ってるんだが
213 : ◆1sC7CjNPu2:2007/10/07(日) 20:01:12 ID:Ovx2FAoE0
>>208
実はパラレルワールド説書いてからグレンラガンの多次元宇宙の話見ました。
>>209
スバルを絡ませる話が思いつきませんでして……スバルが好きな人、すいません。
>>210
「らしく」ってのは嬉しいです。
>>212
毎度お馴染みのミスっす、Wikiで修正しますOTZ
あと以下もWikiで修正します
※アルの参戦時期はヒューズ死亡後のいずれか
※こなたの参戦時期は原作終了後
※アルは錬金術を使用したため疲労小
174:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 19:52:31 uZ7LsgGy
175:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 19:52:54 I0Q9QduD
176:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 19:53:03 8mKaTi55
214 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 20:32:05 ID:hWn/16qQO
投下乙
早々に同作品キャラ合流か…
しかし、スバル空気w
ひとつ指摘。
スバルは機動六課制服なんで、ハチマキはしてないはず。まあ大したことじゃあないが
215 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 20:58:16 ID:Ovx2FAoE0
投下乙
しかし映画館までの道は遠いぞミリアw
でも途中でアイザックと普通に合流しそうだな
216 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 21:00:12 ID:UX8Pbwec0
投下乙
ミリアは本当に和むなぁ。アイザック共々いい清涼剤になりそうだ。
217 : ◆lbhhgwAtQE:2007/10/07(日) 21:00:47 ID:U46wQ9SQ0
投下完了しました。
指摘点がありましたらドゾー
あと、投下完了報告って、予約スレとこっちの両方でするべき? それともどっちか片方でおk?
>>213
投下乙!
こなたはひとまず落ち着いたかぁ……。
スバルが何気にパラレルワールド理論を説明したりして頭良さそうに見えて困るw
218 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 21:06:06 ID:hWn/16qQO
投下乙
ミリアに引っ張られっぱなしの一、いいコンビになりそうです
219 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 21:07:57 ID:7p2mZLa6C
スバルは一応座学の成績は優秀だし頭は悪くないんだ、要領が悪いだけで
220 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 21:12:08 ID:UX8Pbwec0
>>217
投下完了報告はどちらでもいいかと思います。
むしろ投下開始報告を両方に、せめてageで片方に宣言したほうが個人的にはありがたく……。
221 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 21:50:11 ID:GMCnwCxc0
◆n5a5sXxJlE氏投下乙。
ワカメの食料品が缶詰だったりするから、まっいか。
地図の件はいいとは思う。
そろそろ名簿をよましてあげてもいいとは思うんだ。
ねねねしか知り合いいないけど。
222 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 21:58:56 ID:WUnDkXa6C
平和にも程があるw
177:紙視点――そして紙は舞い落ちた ◆LXe12sNRSs
07/10/08 19:53:14 hO+1h27i
白い建物、白い壁、そして、暗い通路を歩いていた。
悪臭の蔓延する我が家から場を移し、男が私と彼女を連れ込んだのは、清潔な印象を漂わせる大きな建物だった。
おそらく、病院というものだろう。人間のための医療機関と記憶している。
だが、医者は愚か一切の人気もない。例え医者がいようとも、既に死を迎えた彼女を癒すことはできないだろうが。
男と彼女と私、三者しか存在しないかのような静謐な場。薄暗い廊下を越えて、さらに奥へと移動する。
霊安室。辿り着いた部屋には、そう書かれたプレートがかけられていた。
死者を安置する部屋……ということだろうか。男は、この部屋に彼女の遺体を預けるつもりらしい。
白のようでいて実は灰色な、簡素なパイプベッドへと、彼女の遺体を寝かす。
その表情は、いつの間にか穏やかなものになっていた。
男は懐から私を取り出すと、一瞥してから神妙な顔つきになる。何を思っているのだろうか。
私に微細な表情から人の感情を読み取る能力はなく、男の本意は分からなかった。
男は私を彼女の遺体の上に乗せると、荷物を置いたまま霊安室を退室する。
ふと、彼女の遺体の横にもう一つ、別の遺体が安置されていることに気づいた。
若干黒いのは……こげている、のだろうか。辛うじて少年と判別することができる。
彼もまた、彼女とは違った方法で、死を迎えたのだろう。おそらくは、彼女同様あの男に連れられて。
ということは、あの男は葬儀屋かなにかだろうか。髭面や格好からはイメージできないが、職業など見た目で判断しきれるものでもない。
正体不定の怪しい輩ではあるが、男は彼女から血を拭い、黙祷を捧げ、ここまで運んでくれた。
私としては、あまりに悪い印象は感じていない。
そして、数分。男はやや険しい表情で、再び私と彼女の下へ戻ってきた。
すると物言わぬ彼女に一言二言言葉を発しながら、自分の荷物を探り出す。
取り出したのは、数冊の本だった。
全部で9冊、文庫サイズであるそれから一冊を手に取ると、男は彼女の前で音読し始めた。
なんと言っているかは、聞く耳持たぬ私には理解できない。死者へ送る経でも唱えているのだろうか。
本は小さいながらも数百ページはあるかと思われたが、男は1分もしない内にそれを閉じ、彼女の遺体の上に置いた。
結局何がしたかったのだろうか。私には分からないが、男は満足気だ。
そして男は自身の荷物を再度肩に下げ、また霊安室から出て行ってしまった。
数秒、数分待つが、帰ってくる気配はない。……私と彼女は、今度こそ取り残されてしまったのだ。
178:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 19:54:14 8mKaTi55
223 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 22:14:24 ID:UX8Pbwec0
こいつらマジで何の為に来たんだw
◆n5a5sXxJlE氏、食料は大丈夫でしょう。ミーくんは口がないけどクロは普通の食事も食べれるし。
地図も多分問題ない……と思う。
224 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 22:31:03 ID:bGLfKjWg0
俺の中でスカーの株価が世界恐慌で大暴落、ってカンジだ
ハガレンはまだ途中までしか見てないんだがこんなキャラだったのか、スカー!w
225 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 22:36:31 ID:PkACQ7oI0
投稿スレ鯖堕ちしてね?
226 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 22:40:26 ID:UX8Pbwec0
投下乙です。
スカー猫好きだったんかw
時計じかけブドウ旨いのに……スカーの野郎……。
>>225
2ちゃん全体が落ちてる
227 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 22:48:50 ID:GRQgqFNYC
これはアルと写真を奪い合うしかないなw
228 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 23:28:03 ID:wpRYp2Jc0
なにこの巻末おまけ漫画のスカーww
229 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 23:30:33 ID:S6T96Ffw0
>◆n5a5sXxJlE氏
ひとまず投下乙です。
地図に関してはちょっと気になるかな? と思いました。
・今までに他のSSで、ループの記載に関する記述が無い。天才系キャラも多数居るのに、誰一人気付かなかった、というのは?
・わざわざループの記述を、敢えて分かり難い形でMAPに書き加える意図が不明。
食料に関しては僕個人では判断付きかねます。
が、ガソリンとか使いようによっては色々と活用できるので、本来なら支給品扱いにするのがベストだろうな、とも思います。
もっと言えば、登場話での荷物確認で指摘されなかったのも若干不自然かも。
ツチダマ行き?
230 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 23:33:30 ID:S6T96Ffw0
あと、文中の句読点抜けが多いことや、改行が殆ど無かったりするのは直すべきだと思いますよ。
推敲は幾らしてもし過ぎる事はありませんし、そのための予約期間でもある訳ですから。
231 :名無しセカンド:2007/10/07(日) 23:56:14 ID:j5yxkFMY0
◆n5a5sXxJlE氏投下乙
ちょいと問題があるようですが、そこら辺は教訓にして次回に生かしてください。
◆/eRp96XsK.氏投下乙
スカーがwww
179:紙視点――そして紙は舞い落ちた ◆LXe12sNRSs
07/10/08 19:54:23 hO+1h27i
私の傍観者としての役目は、唐突に終わりを告げた。
何も起こらない霊安室、動かない彼女と、その隣の彼の遺体。
変化のない世界を観察しても、ただ退屈なだけだ。
少し残念だが、私はここで役目を終えるとしよう。
だが最後に―彼女の死について、考察してみたいと思う。
彼女は、自分の死をどう受け止めているのか。
死に際の表情は、明らかに無念が残っていたように思える。しかし今は、至って穏やかな顔つきだ。
私という存在は、彼女という存在の全てを知りはしない。いや、実際のところは欠片も知りはしないだろう。
私は単なる傍観者だ。口伝もできず、ただ己の見解を胸に秘めるのが精々、存在する意味すらない。
彼女にとっての私は、単なる繊維の集合体でしかなかったのかもしれない。
私にとっての彼女は、もしくは……母のような存在だったのかもしれない。
だからこそ、見届けたかったのかもしれない。彼女の死後を、僅かでも。
あの男に、今一度感謝しておこう。彼女をここに連れてきてくれたことに。
そして願わくば、彼女の死に意味を持たせてくれますように。
私はただ、思うだけしかできない。もうすぐ、思うことすらできなくなる。
私は人間ではない。
私は存在ですらない。
私は、ただの紙だ。
◇ ◇ ◇
180:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 19:54:24 +GGj+2xR
181:紙視点――そして紙は舞い落ちた ◆LXe12sNRSs
07/10/08 19:55:26 hO+1h27i
神行太保・戴宗という『男』が、『彼女』を発見したのは、まったくの偶然だった。
酒を探し求めて街をさ迷い歩く中、通りがかった倉田家という民家から、強風の逆巻く音と窓から飛び散る紙が窺えた。
家の中で倉田さんが何かやっている。普通に捉えればその程度、通行人に興味を与えるものでもない。
ただし、今の環境は殺し合いだ。参加者の中に倉田家の住人などおらず、会場内に自分の住居を持つ者などいようはずがない。
ならば、中にいるのは不審者……もとい、殺し合いの参加者に他ならない。
戴宗は興味本位で倉田家の門をくぐり、そして見た。
床中に散布する、鮮血を纏った紙。カマイタチのようなもので切りつけられた家具の数々。
突き刺さっている仰々しい造形の剣。小隅で燃え盛る本。そして、少女の死体。
「あーりゃりゃ、まーたかい」
酒を探して街を歩いていたら、またもや子供の死体と遭遇してしまった。
今が殺し合いの最中とはいえ、これは褒められた偶然ではない。戴宗は頭を抱えた。
戴宗は、既に姿を消している下手人に途方のない怒りを覚え、彼女に黙祷を捧げる。
見るに、年の功は先ほどの義手の少年よりやや若い。12、13……大作とほとんど同じ年齢に思えた。
草間大作。国際警察機構に所属するエキスパートにして、戴宗の後輩。彼にとっては、息子同然のような存在であった。
12歳という若さで、いきなりジャイアントロボという巨大すぎる力を背負わされた少年。
この舞台には呼ばれていないが、彼もまた、覚悟もないまま戦場に立たされた子供には違いない。
(12の時分……俺は自ら望んで、エキスパートとして育てられた。
だからこそ、様々な任務も遂行できるし、死をも覚悟できるのかもしれねぇ)
だが、彼女は違う。大作と同じくらいの時分にいきなり殺し合いを強要され、そして死んだ。
(いきなりだ。なにもかもいきなりだ。俺が12の時分……同じような境遇に置かれて、耐えられたか?
適度にトチ狂って自滅、が、まぁいいとこだろうな。この嬢ちゃんもあの少年も、大作となんも変わんねぇ。
気づいたらBF団に父親を殺されて、ジャイアントロボを背負わされた大作と……いや、もう手遅れな分、大作よりひでぇ。
そんな子供に、俺は何ができる? ……何もできやしねぇ。俺は、なにもかも遅すぎた)
大人として、正義の心を持つ者として、何もできぬまま彼女の死を見つめるのが辛かった。
改めて辺りの惨状を見渡す。部屋中に広がる傷跡……まさか、下手人はあの素晴らしきヒィッツカラルドだろうか。
いや、だとしたら彼女の身体が真っ二つになっていないのはおかしい。
この場に放置された剣は、血痕がついていないところを見るに凶器ではないだろうが、武器が残されているというのも不可解だ。
十傑集の仕業ではないにしろ、十傑集やエキスパートのような能力を持った人物の仕業、と考えるのが妥当か。
彼女の殺害犯が誰にしろ、この場を去った後なのは明白。あてのないまま追うのも愚。
「待ってな嬢ちゃん。とりあえず血ぃ拭いてやる」
182:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 19:55:51 +GGj+2xR
183:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 19:56:17 8mKaTi55
232 : ◆hNG3vL8qjA:2007/10/08(月) 00:38:36 ID:zaI74Qt.0
仮投下スレに投下します
233 : ◆hNG3vL8qjA:2007/10/08(月) 00:49:02 ID:zaI74Qt.0
投下完了しました。
234 :名無しセカンド:2007/10/08(月) 01:02:07 ID:NKI4hCpA0
投下乙です。
ロイド超たのしそうw
そして黒板ネタがこんなところに。
235 :名無しセカンド:2007/10/08(月) 01:27:58 ID:ekNKXQfM0
ちょwwwロイドさんの羊ktkr
絶望先生の黒板ネタをヒントにするという発想にやられた。
現在位置表示システムは、リレー小説であるという以上扱いが難しいけど、上手く機能すればおもしろくなりそうだね。
個人的にはおkかと思います。
236 :名無しセカンド:2007/10/08(月) 16:21:05 ID:MFL242IA0
ってゆーか、仮投下の中で問題ないっぽいSSはテケトーに本スレ投下して貰う?
荒らしが頑張ってるっぽいけどまあ専ブラだし気にもならんが。
237 :名無しセカンド:2007/10/08(月) 17:14:15 ID:32tHYG820
してもらいたいつうか是非そうして頂きたい・・・
とりあえず◆/eRp96XsK.氏のは代理依頼出てるから誰か手が空いてる人がいたらして頂きたい・・・
238 : ◆hNG3vL8qjA:2007/10/08(月) 17:30:47 ID:pxqOd0aw0
問題がなさそうなので本投下させていただきます。
239 : ◆hNG3vL8qjA:2007/10/08(月) 17:43:06 ID:pxqOd0aw0
投下しました。
支援ありがとうございました。
240 :名無しセカンド:2007/10/08(月) 17:45:17 ID:7IVu.rsY0
投下乙です
241 : ◆/eRp96XsK.:2007/10/08(月) 17:49:46 ID:o/by7w6A0
>>239
乙です。
そういえばロイドさんはシンヤ待ちなんだよなぁ、そのシンヤはこれから修羅場に巻き込まれる可能性が高いし、
下手すれば昼まで学校に缶詰になる可能性もあるのか……w
と、続けて本投下いきます。
242 : ◆/eRp96XsK.:2007/10/08(月) 18:00:10 ID:o/by7w6A0
投下終了です。
支援有難うございました。
243 : ◆1sC7CjNPu2:2007/10/08(月) 18:04:51 ID:7IVu.rsY0
投下乙です
別件ですがWikiに載せてくれた方、修正ありがどうございます。
あと、指南されたスバルのハチマキの所を修正しました。
184:紙視点――そして紙は舞い落ちた ◆LXe12sNRSs
07/10/08 19:56:38 hO+1h27i
ならば、せめて彼女を供養してやろうと、戴宗は一旦部屋を出た。
家中からタオルやらTシャツやら、とにかく血を拭えるものを掻き集め、再び彼女の下へ戻る。
彼女は先ほどの少年と同じく、病院に運んでやろう。予定よりも早いが、あの自称神がどうしているかも気がかりだ。
それにはまず、彼女にこびりついた血をどうにかしなければ。道中他の参加者と遭遇して死体愛好家に間違われでもしたらたまらない。
戴宗は彼女の遺体から一頻り血を拭い終わると、放置されていた剣に歩み寄る。
形状からして異質な剣。少女殺害の何かしらの手がかりなのだろうが、戴宗はこの剣自体が下手人であるなどというまさかの発想には及びつかない。
放置されているのは剣のみ。一緒に切り裂かれたのか、壊れたデイパックと支給品らしきものが無数散乱しているが、一々拾ってはいられない。
「ちぃっと失礼するぜ嬢ちゃん。このままここに取り残されんのもあれだろ、せめて静かに眠れるとこに連れてってやる」
戴宗は剣のみを自身のデイパックに回収すると、彼女の遺体を担ぎ、退室しようとした。
のだが、寸前でふと、足元に落ちていた何かに気づく。
(こりゃあ……)
戴宗は彼女を一旦床に下ろし、足元に落ちていた一枚の紙を摘み上げる。
なんてことはない、手の平大のただの紙。その紙面には、血文字で―ねね―と、書かれていた。
(……ダイイングメッセージ、ってやつか? ねね……ねね……たしか、名簿の欄にねねねってのがあったな。
だとすると、そいつが犯人か? ……いや待てよ。これは殺し合いだ。相手殺すのに一々名前名乗るか?
元々知り合いだったって可能性もあるが……確率でいやぁ、仲間のほうが高い、か?)
顎に手を沿え、しばし考え込む戴宗。
紙面に残された血文字の意味は図りきれないが、どうやら菫川ねねねという人物が、彼女となんらかの因縁を持っているようだ。
手がかりはないが、酒のついでに探しとくとするか……戴宗は血文字の紙を懐にしまい、再び彼女の遺体を抱える。
目指すは病院。酒を見つけるどころか二体目の死体を見つけてしまったというのが不本意だが、黙って見すごすこともできない。
「ったく、こちとらエキスパートはエキスパートでも、死体運びのエキスパートじゃねぇぞバーローめいっ!」
◇ ◇ ◇
185:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 19:57:03 +GGj+2xR
186:紙視点――そして紙は舞い落ちた ◆LXe12sNRSs
07/10/08 19:58:07 hO+1h27i
「どういうこったこりゃあ……?」
特に誰に見られることもなく、無事病院の霊安室まで彼女の遺体を移送した戴宗だったが、ついでに寄った物置小屋では思わぬ惨状が出来上がっていた。
用心のために拵えたチェーンロックは乱暴に破壊され、中はもぬけの殻。
半日は感電して動けぬであろうと高を括っていたのだが、あの自称神ことムスカはどうやったのか、軟禁から逃れていた。
何者かが逃亡を手助けしたのか、それともあの男に感電を看破するほどの潜在能力が秘められていたのかは、定かではない。
ただ事実として、既に一人の少年を殺めた危険人物が野に舞い戻り、再び殺戮を働こうとしている。
「やーっちまったなぁ……もうちょっとしばきあげとくべきだったか」
ムスカを逃がしたのは、彼を甘く見ていた戴宗の落ち度だ。
奴が既にここを離れたというのであれば、追撃し、今度こそ殺意の芽を摘まねばなるまい。
酒もまだ仕入れてねぇってのになぁ……戴宗はぼやきながら、荷物を置いておいた霊安室へと向かう。
重たい印象を感じる扉を開け、二人の死者が待つ部屋へと帰還する。
少年の遺体にも少女の遺体にも、特別変化は見られない。あの男が八つ当たりに悪戯でも働いていないかと心配したが、どうやら杞憂で済んだようだ。
「手向けの花でもありゃいいんだがなぁ……おっと、花とはいかねぇが、たしか……」
楽しみも喜びも人生半ばで捨て、あの世へと旅立ってしまった二人の子供を不憫に思った戴宗は、おもむろに荷物を探り出す。
取り出したるは、全9冊の文庫小説セット。可愛らしいイラスト付きのそれは、殺し合いの支給武器などとは到底思えぬ代物だった。
だが悲しい現実として、これは戴宗に配られた支給武器であり、使い道のないものでもあった。
「あの世へ旅立つ餞別代わりだ。母ちゃんってガラじゃねぇが、安らかに眠れるよう、この戴宗さんが読み聞かせてやるよ。
えーなになに……
ただの人間に興味はありません。宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上。ペラッ。
さぁさぁ、とっととバニーちゃんになるのよ! いやぁぁぁぁぁやめてぇぇぇぇ!! 長門は何事もないように読書を……
って、なんだぁこの奇怪な本は……つーかそもそも、おれぁこんなとこで読書してる暇はねーんだった。悪ぃな嬢ちゃん」
彼女の傍らにポンと本を置き、戴宗は今度こそ二人の死者に別れを告げる。
「続きが気になるようならまた持ってきてやらぁ。冥土の土産、あっちで堪能してくれよぉー」
……彼女が実は本嫌いであるなど、戴宗には知るよしもないことだ。別に皮肉で言っているわけではない。
これ以上、ここに子供を連れてくるようなことはあってほしくねぇもんだ……戴宗は呟き、再び野に帰る。
そして、彼女の側には一冊の本と、血文字が記された一枚の紙が残された。
187:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 19:58:38 7rtLANVd
>>183
ちょいまて
仮投下ということは一回別のサイトで投下されていてそれをこぴぺしてるってことだよな?
違うか?
188:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 19:59:10 +GGj+2xR
189:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 19:59:27 ArlfgBOv
190:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 19:59:34 I0Q9QduD
191:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 20:00:03 vgb1iNwE
175 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2007/10/08(月) 19:52:54 ID:I0Q9QduD
190 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2007/10/08(月) 19:59:34 ID:I0Q9QduD
こういうのって削除依頼だせないの?
192:紙視点――そして紙は舞い落ちた ◆LXe12sNRSs
07/10/08 20:00:06 hO+1h27i
【D-6/総合病院内/1日目-早朝】
【神行太保・戴宗@ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日-】
[状態]:若干の疲労
[装備]:なし
[道具]:デイバッグ、支給品一式(食料-[握り飯、3日分][虎柄の水筒(烏龍茶)])
アサシンナイフ@さよなら絶望先生×11本、乖離剣・エア@Fate/stay night
『涼宮ハルヒの憂鬱』全巻セット@らき☆すた(『分裂』まで。『憂鬱』が抜けています)
不明支給品1~2個(確認済み)
[思考]:
基本:不義は見逃さず。悪は成敗する
1.あーの男(ムスカ)どこ行きやがった。
2.どこかで酒を調達したい。
3.菫川ねねねを捜し、少女(アニタ)との関連性を探ってみる。
4.死んでいた少年(エド)の身内や仲間を探してみる。
最終:螺旋王ロージェノムを打倒し、元の世界へと帰還する
[備考]:※ムスカが病院内にいることには気づいていません。
※アニタの死体は病院の霊安室に運ばれました。『ねね』と血文字で記された紙と、涼宮ハルヒの憂鬱@らき☆すたが側に置かれています。
※ハイドの魔本@金色のガッシュベル!!は、エアの被害を受けた際燃え尽きました。ハイドも魔界に送還されました。
【『涼宮ハルヒの憂鬱』全巻セット@らき☆すた】
柊かがみの愛読書の一つ。なにを隠そう彼女はラノベ好きなのである。
親友のこなたはアニメ版ハルヒの大ファンだが、活字慣れしていないのか原作は未読。
『憂鬱』『溜息』『退屈』『消失』『暴走』『動揺』『陰謀』『憤慨』『分裂』の全9冊セット。
193:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 20:00:12 +GGj+2xR
194:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 20:02:48 5YNJF9fS
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ゝ-‐ー、,__'_Y;; ;;;rてテ;;`i,-‐'''"´` )y /::::::::ノ,
!;;;;ゝニ',/ ヽ,; ;;`ー';;ノ : : : : :/' /::::::,フ'' 聞こえるぞ…
`ヽ,-‐' !  ̄ ̄~ : : : : :、_/::::::::)` 私を呼ぶ声が・・・っ!!!
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ヽ ` , : : : : / `i'
`i __,,,...='′ : : : : :/: : : : :!,ー-、
`i `~ ̄ : : : /: : : : : :!, ノ,ー-、__
ヽ - : :/ : : : ,r‐'''´/;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ̄ー- 、
,,ゝ、 _ ,/ ,-‐'''"´ /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ̄` ー-
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λ;,;,;,;,;,;,;,/;,;,;,;r-‐'"´ ̄ヽ,、ヽ,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,`ヽ;:;:;:!;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:; ノ,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;
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195:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 20:12:30 ii3yw4EW
まあ、仮投下を規制する方法は簡単
したらば掲示板において仮投下ならびに本投下したものを
こちらで再度張りなおす必要は無い。
こちらで張る行為をする場合は要請に基づいて当スレッドで協議する
の一文でもこちらに付け加えればおk
196:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 20:14:19 7rtLANVd
なるほど
197:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 21:48:56 vTYv4VOs
【書き手の注意点】
・トリップ必須。荒らしや騙り等により起こる混乱等を防ぐため、捨て鳥で良いので付け、>>1の予約スレにトリップ付きで書き込んだ後投下をお願いします
・無理して体を壊さない。
・残酷表現及び性的描写に関しては原則的に作者の裁量に委ねる。
但し後者については行為中の詳細な描写は禁止とする。
・完結に向けて決してあきらめない
書き手の心得その1(心構え)
・この物語はリレー小説です。 みんなでひとつの物語をつくっている、ということを意識しましょう。一人で先走らないように。
・知らないキャラを書くときは、綿密な下調べをしてください。
二次創作で口調や言動に違和感を感じるのは致命的です。
・みんなの迷惑にならないように、連投規制にひっかかりそうであればしたらばの仮投下スレにうpしてください。
・自信がなかったら先に仮投下スレにうpしてもかまいません。 爆弾でも本スレにうpされた時より楽です。
・本スレにUPされてない仮投下スレや没スレの作品は、続きを書かないようにしてください。
・本スレにUPされた作品は、原則的に修正は禁止です。うpする前に推敲してください。
ただしちょっとした誤字などはwikiに収録されてからの修正が認められています。
その際はかならずしたらばの修正報告スレに修正点を書き込みましょう。
・巧い文章はではなく、キャラへの愛情と物語への情熱をもって、自分のもてる力すべてをふり絞って書け!
・叩かれても泣かない。
・来るのが辛いだろうけど、ものいいがついたらできる限り顔を出す事。
作品を撤回するときは自分でトリップをつけて本スレに書き込み、作品をNGにしましょう。
書き手の心得その2(実際に書いてみる)
・…を使うのが基本です。・・・や...はお勧めしません。また、リズムを崩すので多用は禁物。
・適切なところに句読点をうちましょう。特に文末は油断しているとつけわすれが多いです。
ただし、かぎかっこ「 」の文末にはつけなくてよいようです。
・適切なところで改行をしましょう。
改行のしすぎは文のリズムを崩しますが、ないと読みづらかったり、煩雑な印象を与えます。
・かぎかっこ「 」などの間は、二行目、三行目など、冒頭にスペースをあけてください。
・人物背景はできるだけ把握しておく事。
・過去ログ、マップはできるだけよんでおくこと。
特に自分の書くキャラの位置、周辺の情報は絶対にチェックしてください。
・一人称と三人称は区別してください。
・ご都合主義にならないよう配慮してください。露骨にやられると萎えます。
・「なぜ、どうしてこうなったのか」をはっきりとさせましょう。
・状況はきちんと描写することが大切です。また、会話の連続は控えたほうが吉。
ひとつの基準として、内容の多い会話は3つ以上連続させないなど。
・フラグは大事にする事。キャラの持ち味を殺さないように。ベタすぎる展開は避けてください。
・ライトノベルのような萌え要素などは両刃の剣。
・位置は誰にでもわかるよう、明確に書きましょう。
書き手の心得3(一歩踏み込んでみる)
・経過時間はできるだけ『多め』に見ておきましょう。
自分では駆け足すれば間に合うと思っても、他の人が納得してくれるとは限りません。
また、ギリギリ進行が何度も続くと、辻褄合わせが大変になってしまいます。
・キャラクターの回復スピードを早めすぎないようにしましょう。
・戦闘以外で、出番が多いキャラを何度も動かすのは、できるだけ控えましょう。
あまり同じキャラばかり動き続けていると、読み手もお腹いっぱいな気分になってきます。
それに出番の少ないキャラ達が、あなたの愛の手を待っています。
・キャラの現在地や時間軸、凍結中のパートなど、雑談スレには色々な情報があります。
本スレだけでなく雑談スレにも目を通してね。
・『展開のための展開』はNG
キャラクターはチェスの駒ではありません、各々の思考や移動経路などをしっかりと考えてあげてください。
・書きあがったら、投下前に一度しっかり見直してみましょう。
誤字脱字をぐっと減らせるし、話の問題点や矛盾点を見つけることができます。
一時間以上(理想は半日以上)間を空けてから見返すと一層効果的。
紙に印刷するなど、媒体を変えるのも有効。
携帯からPCに変えるだけでも違います。
198:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 21:51:03 vTYv4VOs
↑本当にムダな文書だらけだな
199:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 22:03:46 ii3yw4EW
削るところしかない
200:こんな感じ?
07/10/08 22:31:38 XMC9H2dC
【書き手の注意点】
・トリップ必須。(要検討)荒らしや騙り等により起こる混乱等を防ぐため、捨て鳥で良いので付け、>>1の予約スレにトリップ付きで書き込んだ後投下をお願いします(不要)
・無理して体を壊さない。 (不要っていうかそこまでやったら馬鹿)
・残酷表現及び性的描写に関しては原則的に作者の裁量に委ねる。(不要)
但し後者については行為中の詳細な描写は禁止とする。
・完結に向けて決してあきらめない (完結の必要なし)
書き手の心得その1(心構え)
・この物語はリレー小説です。 みんなでひとつの物語をつくっている、ということを意識しましょう。一人で先走らないように。 (お前らが一番先走ってる)
・知らないキャラを書くときは、綿密な下調べをしてください。 (不要)
二次創作で口調や言動に違和感を感じるのは致命的です。 (細かすぎ不要)
・みんなの迷惑にならないように、連投規制にひっかかりそうであればしたらばの仮投下スレにうpしてください。
(それをいうなら最初からしたらばで全部やれよ)
・自信がなかったら先に仮投下スレにうpしてもかまいません。 爆弾でも本スレにうpされた時より楽です。
(ここらへん却下)
・本スレにUPされてない仮投下スレや没スレの作品は、続きを書かないようにしてください。
(余計なお世話)
・本スレにUPされた作品は、原則的に修正は禁止です。うpする前に推敲してください。 (不要)
ただしちょっとした誤字などはwikiに収録されてからの修正が認められています。
その際はかならずしたらばの修正報告スレに修正点を書き込みましょう。 (不要)
・巧い文章はではなく、キャラへの愛情と物語への情熱をもって、自分のもてる力すべてをふり絞って書け!
(余計なお世話)
・叩かれても泣かない。 (いつもなきまくってるだろうが)
・来るのが辛いだろうけど、ものいいがついたらできる限り顔を出す事。 (不要)
作品を撤回するときは自分でトリップをつけて本スレに書き込み、作品をNGにしましょう。
書き手の心得その2(実際に書いてみる)
・…を使うのが基本です。・・・や...はお勧めしません。また、リズムを崩すので多用は禁物。 (不要)
・適切なところに句読点をうちましょう。特に文末は油断しているとつけわすれが多いです。 (不要)
ただし、かぎかっこ「 」の文末にはつけなくてよいようです。 (不要)
・適切なところで改行をしましょう。 (不要)
改行のしすぎは文のリズムを崩しますが、ないと読みづらかったり、煩雑な印象を与えます。 (不要)
・かぎかっこ「 」などの間は、二行目、三行目など、冒頭にスペースをあけてください。 (自由、不要)
・人物背景はできるだけ把握しておく事。 (不要)
・過去ログ、マップはできるだけよんでおくこと。 (不要)
特に自分の書くキャラの位置、周辺の情報は絶対にチェックしてください。 (不要)
・一人称と三人称は区別してください。 (いらない)
・ご都合主義にならないよう配慮してください。露骨にやられると萎えます。 (いつもご都合主義だろ芙蓉)
・「なぜ、どうしてこうなったのか」をはっきりとさせましょう。 (いらない)
・状況はきちんと描写することが大切です。また、会話の連続は控えたほうが吉。 (書き手の好きにしていい)
ひとつの基準として、内容の多い会話は3つ以上連続させないなど。 (不要)
・フラグは大事にする事。キャラの持ち味を殺さないように。ベタすぎる展開は避けてください。 (矛盾)
・ライトノベルのような萌え要素などは両刃の剣。 (不要)
・位置は誰にでもわかるよう、明確に書きましょう。
書き手の心得3(一歩踏み込んでみる)
・経過時間はできるだけ『多め』に見ておきましょう。 (不要)
自分では駆け足すれば間に合うと思っても、他の人が納得してくれるとは限りません。 (不要)
また、ギリギリ進行が何度も続くと、辻褄合わせが大変になってしまいます。 (不要)
・キャラクターの回復スピードを早めすぎないようにしましょう。 (特に必要ない)
・戦闘以外で、出番が多いキャラを何度も動かすのは、できるだけ控えましょう。 (書き手が好きに動かせばいい)
201:こんな感じ?
07/10/08 22:34:29 XMC9H2dC
あまり同じキャラばかり動き続けていると、読み手もお腹いっぱいな気分になってきます。 (余計なお世話)
それに出番の少ないキャラ達が、あなたの愛の手を待っています。 (余計なお世話)
・キャラの現在地や時間軸、凍結中のパートなど、雑談スレには色々な情報があります。 (不要)
本スレだけでなく雑談スレにも目を通してね。 (不要)
・『展開のための展開』はNG (意味わかんね不要)
キャラクターはチェスの駒ではありません、各々の思考や移動経路などをしっかりと考えてあげてください。
・書きあがったら、投下前に一度しっかり見直してみましょう。 (当たり前不要)
誤字脱字をぐっと減らせるし、話の問題点や矛盾点を見つけることができます。 (当たり前不要)
一時間以上(理想は半日以上)間を空けてから見返すと一層効果的。 (大きなお世話)
紙に印刷するなど、媒体を変えるのも有効。 (大きなお世話)
携帯からPCに変えるだけでも違います。 (大きなお世話)
,..-‐-- 、、
,ィ":::::::::::::::::::;;;;;:ii>;,
/:::::::::::::::;;;;;;;;iii彡" :ヤi、
i::::::::::::;:"~ ̄ ::i||li
|:::::::::j'_,.ィ^' ‐、 _,,. ::iii》 ,. ‐- .. _
|:::i´` `‐-‐"^{" `リ"゙ / __ `` ー- 、
ヾ;Y ,.,li`~~iノ , ィ/ ゝヽ ̄ヽ ー- '
`i、 ・=-_、, .:/ _ / { {ヽ、_ ヽ' ノ_,.〉
/ヽ '' :/_ -ァー- 、_ ... -‐ ';;;;;;;;;;;;;ヽヽ、 `>、..ノ=┘
_ ノ ` ‐-、、ノ;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\ `ー '!
, -‐;;7;;;/iーニ二,.フ_/;;;;;;;;;j;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;>‐'
/;;;;/;;//〉' , ヽ、>\;;;;;;;;!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;, ' ´
/;;;;,';;;;>;;;/ ! ` ヽ;;;;ノ;;;;;;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,.. -‐ '"
/;;;;;;{;;;;;ヽ;;| ! ,-‐´/;;;;;;;;;;;t;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,. -‐ ' ´
;;;;;;;;|;;;;;;;;;ヽ`ー'、__ノ='/;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、;;;;;;/
;;;;;;;;|;;;;;;;;;;;`!//;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/
┌‐──┐
│ ムスカ. |
├──‐─┴────────────
│ムダなルールが多すぎる!
└───────────────‐
202:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 23:02:32 OkkBigmn
ここはムスカがルールを決めるスレでつか
203:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 23:24:45 nbY+h1qD
とりあえず他所で仮投下したものは多重になるので
こちらでは張らない、はる場合はこちらで相談というルールでいいね
204:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 23:27:27 vgb1iNwE
反対する理由はない
205:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 23:42:14 7rtLANVd
____,,....,,__
,.、-‐ ' ´ ゙`'‐、
,ィ'´ _,,..、、--‐‐---、., l
( ,.、ィ'´ i⌒i `Y
Y´ _,.、-‐'"_゜,´、ニ`゙、`ェ_.l
├r'i´、-‐'"´__,,..、、..,,__ ``‐、
├'、,.、-‐'"゙`'-、.,_ , ._-"゛゙`i‐'
ィ'、~i ,,.. (´._“,ィ '、;.“.,)‐iO
l´ ii `'‐‐' r .i``'´ 'l
ヽ` , . `、'‐'"゜`_'´゚`゙,' {
,r ' `゙ニ、-゙`'"´_``,´ l
l `'‐---‐'´ ∠___,,..、、 ,-‐,‐‐'''>‐- 、.,_
>-、,_ -‐ _,ィ'´, ;="゜ r'_=___,'´ `'‐、 >>203
__,,.、-、, -‐''l i .i i i‐`'‐- 、,、..,,,___,,..r';;="゜ , ヽ
,r‐r'´'_,ィ'´ `/`'‐,---`‐‐‐'''";;="゜ / ヽ 同意してやろう
,ィ' /`'゚`':,/-, ,;;;="゜ / l
,r' フ`‐,''- ' ,;;;="゜ ./ .l
,i' ,i `‐-' ,;;;="゜ /´`゙`/ /´`゙`/ / `l
l / / ,;;;="゜ l // / ./ / l `l
l / ,;;;="゜ ><'´ '‐--.┘ i l 'l
/ ./ ,;;;="゜ l´ ノ l´ ノ i l l
l / ,;;;="゜ `´ ` ‐´ i l
206:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 23:44:26 ii3yw4EW
>>203
ノシ
207:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 23:45:00 S7EADUG/
そしたら読むのにこことしたらば行ったりきたりしなきゃなんないの?
208:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 23:50:17 d3gX2hVM
どうせしたらばはしたらばで勝手にまとめるんじゃね?
こっちには関係ない
209:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/08 23:57:55 Q9M4zBBv
問題は無いな
210:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 00:02:59 S7EADUG/
ここで議論したって反映されないんじゃないの
211:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 00:07:44 5lRS/M12
ここの自治の問題だから無問題
212:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 00:09:18 09dwlPPr
まああとでしたらばに通告しておいて
それでも張られれば削除依頼
213:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 00:19:39 yBoPNUfW
だおー
214:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 00:27:24 meBTWBfx
ところで君たち雑種共は『SEX』について知っているのかね?
215:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 02:22:48 7kXyjEgS
仮投下→認められたらここに本投下
だと思っていたんだが
216:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 02:33:06 xHANmjOW
仮投下で認められればそれで終わりでええやん
217:痛くても辛くても戻らないから ◆oRFbZD5WiQ
07/10/09 03:15:34 MPx9w3Ou
いきなりだった。
汝を殺害するという思考が言葉を介さず炎となったかのように、草を松明の如く燃え上がらせる。
いや、違う。エリオは両手で握る偽・螺旋剣の柄に汗を滲ませながら思う。
―もし避けていなかったら、松明になっていたのは、僕らだ。
ぞくり、とする。もし、なのはさんの教導を受けていなかったら、体が動かず、自分は炎に包まれていただろう。
そう、そこらで燃え盛る草のように。
炎の先を見やる。白みかかっているとはいえ、未だ闇色の世界。それを引き裂く赤い光の中、それとは対照的な男が佇んでいた。
蒼い軍服。短い黒髪に、右手に拳銃、左手にランタンを握っていた。
炎……シグナム副隊長と似た能力かな。
ならば、あの銃はデバイスか、それに値する何か……と思考を巡らせるエリオの前を、ランサーが遮るように立つ。
対峙する、蒼と蒼。だが、けして混ざり合わぬと宣言するかのように、ランサーは短剣を突きつけた。
「よう。問答無用たぁ、穏やかじゃねぇな」
「無論だ。こちらも、穏やかに済ますつもりなど、微塵もない」
それは、今から貴様らを殺すという宣言。非殺傷設定という『殺さない事が当たり前の戦場』に身を置いていたエリオにとって、初めての殺意。
その響きに、一瞬だけ縮こまった心臓に活を入れる。
―覚悟は、とうに決めたはずだ。
「そぉかい。そんじゃあ―こちらも往かせてもらうぜぇ!」
瞬間、ランサーの体躯がバネのように縮み―跳ねた。
地面スレスレを這うような、肉食獣に近い疾走。両の瞳を剣呑に煌かせた彼は、右の手で握り締めた刃を神速で薙いだ。
速い。そして、鋭い。まるでカマイタチだ。
しかし、神速といえども、距離を詰めるには数瞬という時間が必要だ。
もっとも、彼の得物が槍であったのなら、その程度のタイムラグを物ともせずに、男の心臓を刺し貫いた事だろう。
だが、ランサーが右手に持つのは、その名を冠す槍では断じてなく、宝具と比べれば貧相とも言えるハンティングナイフ。
そして、身体能力の制限。それらが、間合いを詰める時間を一秒近く引き延ばす。
たかが一秒。されど一秒。戦いという刹那の命のせめぎ合いにおいて、それは永劫とも言える隙である。
そして軍服の男―ロイはその隙を無駄にする愚か者ではなかった。
218:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:16:16 /BwLePdV
219:痛くても辛くても戻らないから ◆oRFbZD5WiQ
07/10/09 03:16:40 MPx9w3Ou
「遅い」
―右の手で握られた拳銃が火を噴く。それはありきたりな比喩表現に非ず、現実をそのまま描写した故の言葉。
轟! と燃え盛る紅蓮の炎が、一直線にこちらに向かってくる。
全てを侵略する赤色は、進行方向を的確に阻み、ランサーの疾走を阻害する。
ちぃ! と、真横に跳ね、射線から退避する。
だが、すぐさま第二射が放たれる。着地とほぼ同時に放たれたそれであったが、さすが英霊というべきか、
着地と同時に転がるようにしてそれを回避。そしてそのまま腕に力を込め、炎の射程外まで一気に跳び上がる。
ロイの視線は―未だランサーに注がれている。
今だ! と。だんっ、と地を蹴り、エリオは疾駆する。
未だ宙を奔る灼熱を横目に、結論付ける。
(駄目だ、バリアジャケットなしじゃ耐え切れない!)
ランサーならば、一度や二度程度なら耐え切れる事だろう。
それも然り。確かにランサーは万全な状態ではない。
だが、それでも彼は英霊だ。
その称号を得るに相応しい最低限の耐魔力が存在しているのだ。
だがしかし、エリオ・モンディアルという少年は、デバイスが無ければせいぜい『訓練を受けた子供』程度である。炎の直撃を喰らい、生き残る術はない。
(けど、今なら!)
構えた銃口は、未だランサーを捉えている!
行ける、と確信したエリオは、すぐさま偽・螺旋剣を槍のように構え―突貫する。
放たれた矢のような、疾風の如きその速度。しかし、焔の錬金術師を前にしては、それは愚鈍すぎる程に遅かった。
それも然り。エリオとランサーは接近しなくてはダメージを与えられない事に対し、ロイは動きに応じて炎を放てば事足りる。
構え、駆け、武器で斬りつける。それに対し、武器を向けて炎を解き放つだけのロイが圧倒的に有利な事は、考えるまでもない。
そう、多少の数的不利も凌駕できるほどに。
すう、と左のランタンが向けられる。夜を引き裂く明かりは、すぐさま人と酸素を喰らいつくす化物に変質し、暗闇を駆け抜けていく。
「そんな―!?」
完全な不意打ちだった。当然だ。先程まで銃しか使っていなかったというのに―!
驚愕に見開かれたエリオの瞳。そこに映るロイは、満足気に笑った。
「だまし討ちも立派な戦略だよ、少年」
220:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:17:11 opi1q3qo
221:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:17:43 ix/+euSM
222:痛くても辛くても戻らないから ◆oRFbZD5WiQ
07/10/09 03:17:46 MPx9w3Ou
返答はせずに、剣先を地面に突き立て、地面を蹴り飛ばす。加速のスピードが跳躍のエネルギーに変質し、地を這う炎の舌スレスレを、跳ね上がる事によって回避。
すぐさま追撃のために落下しようとして―銃口と目が合った。
「兵は拙速を尊ぶものだ。確かに君たちは速いが―まだまだだ!」
あと数瞬、それで焼き尽くされる。
まずい、と思う暇もない。ない、のに。体は自身の危機を感知し、既に動き始めていた。
そう、それは体が覚えていたから。高町なのは一等空尉が定めた訓練メニュー、それらが体に染み付いていたからに他ならない!
右腕の袖が焼け、爆ぜる。露になった腕から伸びた紫電が、ヘビのように偽・螺旋剣に巻きついた。。
それは彼の力。魔法による変換のプロセスを踏む事なく電気を発生させる、プロジェクトFの残滓が生み出した特異能力。
その雷光は剣先に収束し―雷と化しロイへ放たれた。
「な―ッ!?」
錬金術だと!? と、ロイが驚愕の呻きを漏らす。
回避できるタイミングではない。ロイはすぐさま拳銃型ライターを放り投げ、自身は後ろに跳ぶ。ロイに向かっていた雷光は逸れ、拳銃に収束する。
雷は高いところに落ちる。魔法として放ったのならともかく、ただの雷として放てば物理現象に左右されるのは自明の理だ。
しかし、エリオは当てるつもりなどなかった。元より、射撃魔法は得意な方ではないのだ。
―そう、獣の如く地を駆ける、ランサーから気を逸らせればよい!
「おらぁ!」
地に落ちた雷光と同じか、はたまたそれより速く駆けたランサーが、ハンティングナイフを槍の如く突き出した。
心臓目掛けて放たれたそれであったが、しかし、ロイは背を逸らす事によって回避する。
ランサーが顔を顰めた。足りない。間合いが圧倒的に足りていない!
「……ッ! 燃えろ!」
ランタンから伸びた紅のヘビがランサーへと伸びる。それを横に滑るように移動して回避しようとする。
その刹那、ロイは鮮烈な笑みを浮かべ―
「爆ぜろ!」
酸素と水素の密度を制御。酸素を吸い膨れ上がり、水素を喰らい―炸裂。
自分より遥か大きなモノを喰らったヘビの如く、炎はその太さを変え、ランサーを飲み込む。
「が―ッ!?」
爆風によって吹き飛ばされたランサーが苦悶の声を漏らす。
距離は広がり、またもやロイの間合いへと移り変わった。
追い討ちをかけるように放たれた炎を避けながら、彼はエリオの元へ向かう。
223:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:17:47 /BwLePdV
224:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:18:35 opi1q3qo
225:痛くても辛くても戻らないから ◆oRFbZD5WiQ
07/10/09 03:18:52 MPx9w3Ou
「ちぃ! これじゃ無理だ。得物の不利もあるが、体が本調子じゃねぇってのも効いてやがる。
あちらさんも本来の武器って感じじゃねぇが……支給品と能力の相性がいいらしい。
下手すりゃ、このまま追い詰められる」
「それで、どうする気ですか?」
まさか、このままじゃ勝てない、という為だけに戦いの場で話しかけて来たわけではあるまい。
それに等しい事を言うと、「ああ」と短く答えた。
「二、三秒……いや、一瞬でも構わねぇ。奴の動きを止めろ。俺が仕留める」
◆ ◆ ◆
追撃の炎を回避すると、二人は合流した。なにやら話をしているらしい。
恐らくは、どうやってこの状況を切り抜けるか、という事だろうが―
(無駄だ)
見る限り、二人は接近戦を得意とする者たちだ。故に少年が雷光を放った時は少々肝を冷やしたが、あれも危機から除外しても構わないだろう。
不意打ち気味に放たれたからこそ驚いたが、見る限り制御には手馴れてはいない。むしろあれは、武器に纏わせ斬り付ける事が本来の扱い方であろう。
問題ない。そう結論付けた瞬間だった。
「む……?」
散! と二人が離れる。
蒼い男は後方へ、赤髪の少年は迎え撃つように前進。
少年を囮にし、蒼の男は背後へ回るという心積もりか。
ならば、とロイは後退し、駅のコンクリート壁に背を預ける。
これで、死角は減った。左右から来られても対処は出来るし、駅の上から落下してくる、という奇襲じみた攻撃も音で感知できるはずだ。
だが、少年は狼狽した風もなく、こちらに向かって疾駆してくる。
作戦内容を知らされていない、のだろうか?
それとも、この程度では防ぎきれない策があるのか?
(どちらにしろ、これ以上考えて分かるものではない)
螺旋状の剣を振り上げ、疾駆する少年。その足元を中心に酸素と水素の濃度を変化させ、ランタンから微かな火を送り込む。
そして―爆裂。土とコンクリートの境界付近だったのか、土とコンクリート片の壁が吹き出す。それらが煙幕と化し、少年の姿を覆った。
少々火力が強すぎたか、と次に放つ時は水素を減らすべきだと思考した―その瞬間だった。
寒気。今までの先頭経験が告げる、自身の危機。
それに従い真横に移動。刹那、先程まで立っていた場所に何かがぶち当たった。
226:痛くても辛くても戻らないから ◆oRFbZD5WiQ
07/10/09 03:19:58 MPx9w3Ou
「コンクリート片……だと!?」
煙が晴れる。
そこには、剣ではなく拳大のコンクリートを握る少年の姿があった。
「当た―れぇ!」
右の腕から紫電が吹き出す。それをコンクリートに巻きつけ、放つ!
くそ、と転がるようにそれを回避。壁に着弾したそれは、更に細かなコンクリートと紫電を撒き散らす。
「やってくれるな、少年。いや―紫電の錬金術師! だが、」
雷光の速度で放たれるコンクリート片に水素を纏わせる。暴れ回る紫電は、熱と火花を伴っている。
すると、どうなる?
ドドン! という重なり合うような炸裂音。宙を駆けるコンクリート片は水素を喰らい、その場で爆散する。
「―ッ! はぁあああ!」
遠距離攻撃は不可能。そう結論付けたのか、少年はジクザクに疾走する。
甘い、と酸素と水素を一気に引き上げ、爆発の領域を一気に拡張する。
瞬間、何か感じるモノがあったのか、少年は慌てたようにバックステップで距離を取る。
そして―爆!
コンクリートが砕け、破片が熱で溶解する。細かに砕けた欠片は噴煙となり、視界を遮った。
だが、とその噴煙に向けて灼熱を放つ。
これで噴煙に紛れて攻撃する、という策は封じた。左右から来られても、防ぎきる自信はある。
さあ、どう出る―?
◆ ◆ ◆
エリオとロイが接戦を繰り広げている、その遥か後方。
ランサーは植林された街路樹に立ち、それを眺めていた。
「ちいとばかし不安だったが……あの坊主、やるじゃねえか」
227:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:20:17 /BwLePdV
228:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:20:35 ix/+euSM
229:痛くても辛くても戻らないから ◆oRFbZD5WiQ
07/10/09 03:21:03 MPx9w3Ou
コンクリート片と能力を併用した遠距離攻撃を、咄嗟に思いついた事もさすが、と言える。
別に、本来ならその程度の方法、思いついて然るべきである。
だが、戦いは酒を飲み続けているようなモノだ。
テンションが上がるにしろ下がるにしろ、普段の状態とは比べ物にならない程、精神は移り変わる。
そう、戦いとは技術だけで勝てるモノではない。
紅蓮の炎の如く心を燃やしつつも、奥底には冷静な自身を残す―例えるならば、凍りついた炎のような心が必要なのだ。
そして、エリオ・モンディアルという少年も、未熟ながらもその炎が芽生えている。
(坊主を鍛えた奴の顔を見てみたいぜ。あんなガキをあそこまで強くするほどの鍛錬―正気とは思えねぇ)
白いバリアジャケットを纏った教導官が聞いたら「し、心外ですよ!」と怒られそうな事を考えながら、じっくりと機を待つ。
タイミングがズレたら避けられる。元々、この武器には慣れていないのだから、それも当然か。
故に、本来の『着弾』スピードより、後2~3秒ほど、多めに見ておいた方がいいだろう。
「おっ」
爆裂。コンクリートが捲れ上がり、破壊の嵐が吹き荒れる。
巻き起こった噴煙。それに向けて炎を放つロイ―行ける。
「打ち砕く―」
ぎぎっ、と街路樹が軋んだ。
僅かに弓なりに反ったそれに体重を預け―戻る力と跳躍力で一気に跳ね上がる。
空から見下ろす風景は―ああ、よく見える。
噴煙に向け、牽制の炎を放つロイの姿が!
「―鋼の散弾!」
宝具でもなんでもない、ただのナイフ。それを、槍投げよろしく投擲する。
本来なら下作も下作。当然だ。人間の腕力でナイフを投げたところで、飛距離は数メートルがいいところだ。
そう、本来なら、だ。
彼は人間であって、けれども人間とかけ離れた存在―即ち英霊だ。
例え制限されているとはいえ、その身体能力は人外の域。鈍く輝く刃は、弾丸の如く疾駆する!
◆ ◆ ◆
噴煙は晴れ始めた。
少年の姿はない。どこに消えた、と視線を左右に彷徨わせ―
230:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:21:55 opi1q3qo
231:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:22:02 /BwLePdV
232:痛くても辛くても戻らないから ◆oRFbZD5WiQ
07/10/09 03:22:12 MPx9w3Ou
「……ッ!?」
体中に存在する全細胞が警鐘を鳴らした。
それは、圧倒的な危機のため。先程のコンクリート片など豆鉄砲だと、体中が告げていた。
殺気の根元と思われる上空に視線を向ける。
そこには、あの蒼い男が、射抜くような視線をこちらに向けていた。
いや、向けているのは視線だけではない。
右の手で握ったナイフ。それを、こちらへと狙い定めている。
馬鹿め、と笑おうとし―驚愕した。
当然だ。投擲されたナイフ。それは、まるで弾丸のように宙を駆け抜けていたのだから!
しかし、とロイは嘲るような笑みを浮かべる。
どうやってあのような加速をつけたのかは知らないが……恐れる事はない。
見たところ、あれはただのナイフ。掌で握り、切りつける。そういった用途を想定されたモノだ。
神速で駆ける事による空気抵抗に、耐え切れるワケがないのだ。
避けるまでもない。そう、思った。
◆ ◆ ◆
耐えられるはずがない。宙に滞空するランサーはそう思っていた。
あれはただのナイフだ。宝具でもなく、魔術的に強化されたわけでもないのだ。それが、英霊たるクー・フーリンの力に耐え切れるはずがないのだ。
いや、違うな。ランサーは猟犬の如く剣呑な笑みを浮かべる。
――耐えてもらっちゃぁ、困んだよ。
そう。普段ならばともかく、身体能力に制限を課せられたランサーにとっては。
◆ ◆ ◆
当然の帰結というべきか、ランサーとロイを繋ぐ道筋の半ばで、ハンティングナイフを朽ちた。
刀身が砕け、鈍色の破片と化す。
無力化したか、と動こうとして、未だ細胞たちが危機を訴えている事に気づく。
(なんだ……?)
既に危機は去ったはずだ。ならば、一体―
233:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:23:10 /BwLePdV
234:痛くても辛くても戻らないから ◆oRFbZD5WiQ
07/10/09 03:23:17 MPx9w3Ou
「……ッ!?」
刹那、ずれていた歯車が噛み合った、そんな唐突さで『先程から体中が訴える危機』に気づいた。
ざあ、と血の気が引いていく。
慌てて距離を取ろうとし、ごん、とコンクリートの壁がぶち当たる。
ああ、糞。なんという事だ。先程までは頼もしかった分厚い壁は、今は囚人を捕らえる鉄格子程度の意味しかないではないか!
◆ ◆ ◆
崩れ落ちていくハンティングナイフを、満足気に見やる。
そう。崩れてもらわないと困るのだ。
今の自身は制限に囚われ、技にも普段のキレがないだろう。
それが、本来の得物でないのなら、尚更だ。
雑魚ならまだしも、あの軍服の男は強者だ。自身が放つナイフなど、軽く避けられてしまうだろう。
だが―細かな弾丸ならばどうだ?
散弾銃よろしく、鋼の粒を放てば、どうだ?
避けられるはずがない! なぜなら、アイツは壁に背を預けているではないか!
回避のルートは、圧倒的に狭まっている!
◆ ◆ ◆
考える間もなく、体を横にずらす。
だが遅い。遅い遅い遅い! 神速の弾丸を前にして、それは亀の如く愚鈍だ!
晴れかけていた噴煙に、円形の穴が瞬時に複数穿たれる。
それから刹那の間を置かず、腹部に衝撃。
「が―!?」
突き刺さったそれは、もはやナイフと呼べるモノではなかった。
まるで、散弾銃の弾丸だ。
それらは肉を裂き、骨を破砕し、内蔵を引っ掻き回し、壁面を穿った。
べたり、と。アーティスト気取りの不良どもが書いた壁画のように、壁面に赤い花が描かれた。
「は―、まさ、か」
上空で滞空する蒼い男を見る。
(これを、狙ったというのか)
235:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:23:47 opi1q3qo
236:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:23:58 ix/+euSM
237:痛くても辛くても戻らないから ◆oRFbZD5WiQ
07/10/09 03:24:23 MPx9w3Ou
足がふらつく。引き裂かれた腹からは、ミンチ状になった内蔵が止め処なくこぼれ落ちてく。
視界が歪む。足がふらつき、口からは血液がこぼれる。
死が、近い。
痛みもどこか遠い。脳内麻薬が分泌されだしたか、それとも神経も死に始めているのか。
ああ、死ぬ。ロイ・マスタングという男は、ここで、この場所で、何も成せずに。
―駄目だ。
不意に、思考が火花のように爆ぜた。
駄目だ、駄目だ、駄目だ駄目だ駄目だ駄目だ駄目だ!
私は、こんな場所では死ねない。
エルリック兄弟が、部下が―親友が、まだここに居るというのに。
「ぐ、は、ああ、ぁ」
けれど、駄目だ。この傷では助からない。
ならば、せめて、せめて―
既に噴煙はなく、赤髪の少年の姿は曝け出されていた。
悲しそうな瞳。恐らくは、このような死に様を見るのは初めてなのだろう。
未だ。右の手はランタンを握り締める。
それを用い、傷口に炎を放つ。こんな状況でなければ腹の虫が鳴くような音と共に、腹部の肉が焼ける。
(これで、失血は、止ま、る)
後は、とランタンを掲げる。
瞬間。エリオに向けて灼熱が放たれた。
避ける暇など、与えなかった。
◆ ◆ ◆
ランサーが地に立つその瞬間、爆発の音を聞いた。
それは、あの軍服の男が何度か放ったモノと、同じ。
「あの野郎……あれくらってまだ生きてやがるのか!」
ダンッ、と地を蹴って駅へと向かう。
焦げた草むらを抜け、砕けたコンクリートを蹴り飛ばし、二人が居た場所へと疾駆する。
そして―それを見た。
砕けたコンクリートの上で、ボロ雑巾のような状態で倒れ伏す赤髪の少年を。
238:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:25:24 ix/+euSM
239:痛くても辛くても戻らないから ◆oRFbZD5WiQ
07/10/09 03:25:28 MPx9w3Ou
「おい! 大丈夫か坊主!」
思わず声を荒げてしまう。
それも然り。エリオの状態は酷いモノだった。
慌てて武器で受けようとしたのか、右腕は消し炭となっていた。幸い、というべきか失血の心配はない。皮肉な事に、傷口は炎によって炙られ、血液の流出を止めていた。
そして、右側面。レアでお願いします、とウェイターに頼めばこの状態で出てくるのではないか、という有様だった。
まだ幼さを残していた顔も、右部分は醜い火傷で覆われていた。
「あ―ランサー、さん」
擦れた声で、エリオが呟いた。
よし、と頷く。少なくとも、意識はしっかりしているようだ。それに、傷は深いものの、呼吸も脈拍もある。
地面に落ちた偽・螺旋剣を見る。
(腐っても宝具、ってわけか)
もし、爆発そのものを体で受け止めていたら、この程度では済まなかっただろう。
きっと、腹部まで吹き飛び、内蔵が焼きつき―苦しみぬいて死んだ事だろう。
だが、宝具という存在が、炎を僅かながらに受け止めた。気に入らない奴のモノであるため、好きではなかったのだが―今は素直に感謝しておこう。
「とりあえず病院だ。早めに処置しねぇとマズイ」
「……いいですよ、ランサーさん。今の僕じゃ、」
足手纏いになりますから、と言いたかったのだろう。
だが、それを無視してランサーはエリオを担ぐ。
「馬鹿いうんじゃねぇ。ここで放置して死なれてみろ、目覚めがわりぃだろうが!」
そう言って、ランサーは道路を神速で駆け出した。
◆ ◆ ◆
240:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:26:10 NwLbrZ69
54 : ◆ZJTBOvEGT.:2007/10/09(火) 01:23:57 ID:yEUjmrmo0
御意見、感想に感謝を。
>>253
心配な部分は、まさにそこでありまして…
・頭が真っ二つになったりバラバラになったりすれば、さすがに死ぬ。
分離中に身体が破壊されても、もちろん死ぬ。
・呪文とは関係ない力で分離するので、首だけで行動するのはとくに無制限。
という認識のもとに書いたのですが、
そのあたりの考え方が違和感を与えないかどうかが不安でした。
朝になって、決定的なまずさを指摘されていれば破棄、
そうでなければ本投下しようと思います。
255 :名無しセカンド:2007/10/09(火) 01:46:53 ID:ZDnJoyDg0
>>254
>・呪文とは関係ない力で分離するので、首だけで行動するのはとくに無制限。
参考にしていいのかどうか物凄っっっっっっっっっっっっくグレーゾーンなのですが……
金色のガッシュの設定本・金色のガッシュまるかじりブック2の中に、「Vの体をもとめて」というコーナーがありまして
まぁ掻い摘んで説明すると、自分の胴体を無くしてしまったビクトリームがあちこちのV字状の物と合体しながら胴体を捜す、という物語なのですが
とりあえず、この話を基に考えれば『首だけでの行動には制限は無い』という認識は間違っていないように思えます
……ただですね……これ、全ページの隅にイラストが1枚ずつかかれて話が進行するという、パラパラマンガのような小ネタにすぎないんですよね…
それとは別問題として個人的に気になるのは
『この状態でビクトリームの頭部ないし胴体が禁止エリアの中に進入したらどうなるか?』ですね
頭部が禁止エリアに進入した結果、胴体が爆発するとかになるんでしょうか?
うーん…別ロワの話になってしまいますが、漫画ロワのDIOのように、心臓だけでなく頭部にも爆弾が装着されていた、とか…?
256 :名無しセカンド:2007/10/09(火) 01:49:46 ID:1jbE7odo0
投下乙!
あらぬ方にかっ飛んでいくゲイボルクがなんか間抜けで笑ったw
頭だけって不利になってるような気がするんで問題ないと思う。
257 :名無しセカンド:2007/10/09(火) 02:02:37 ID:2lXmdxSUO
ゲイボルグ哀れw 面白かったGJ!
SSについて私は特に問題を感じませんでした
258 :名無しセカンド:2007/10/09(火) 02:05:27 ID:Ck9MhIDc0
ダマりに行きますか。
259 :名無しセカンド:2007/10/09(火) 02:07:58 ID:3wom36SY0
>>254 ひとまず投下乙です。内容はGJ。
ただし、やっぱり議論は必須だと思います。Vの分離は遅かれ早かれ問題になると思われますので。
この機会に纏めちゃうのが良いと思いました。
あと、やっぱりゲイボルグの行方は描写必須かと。
260 :名無しセカンド:2007/10/09(火) 02:09:03 ID:2lXmdxSUO
ゲイボルグはカミナが持ってるじゃん
261 :名無しセカンド:2007/10/09(火) 02:09:41 ID:1jbE7odo0
>>255
確か頭と体って感覚共有(っていうのもなんか変だけど)してなかったっけ?
だから体が死んだら頭も突然死ぬんじゃない、かな?
うろ覚えなんで誰か詳しい人ツチダマのほうによろ。
262 :名無しセカンド:2007/10/09(火) 02:29:48 ID:3wom36SY0
>>260
体の近くまで飛んでったのと勘違いしてたスマン
263 : ◆oRFbZD5WiQ:2007/10/09(火) 03:12:09 ID:rB13NuRk0
これより投下を始めたいのですが、支援できる人、というか、起きてる人いますかー?
十分返事なかったらねまふ……
264 :名無しセカンド:2007/10/09(火) 03:13:54 ID:Ck9MhIDc0
寝かさん!支援します!
265 : ◆oRFbZD5WiQ:2007/10/09(火) 03:14:40 ID:rB13NuRk0
OK、どうせ明日は授業ないしとことんいくよ
それじゃあ、お願いします
241:痛くても辛くても戻らないから ◆oRFbZD5WiQ
07/10/09 03:26:33 MPx9w3Ou
ロイ・マスタングは死に掛けていた。
血液は多量に流出し、内蔵はほとんどミンチと化していた。骨は砕け、内蔵を包むモノはすでにない。
水風船が歩いている、まさにそんな状態だ。もっとも、破裂した時に飛び出すのは冷たい水にあらず血と臓物なのだが。
『螺旋下水処理場』という建物を横切る。だが、既にロイにそれを理解する能力はなかった。
ぐにゃりぐにゃり、と。まるで水中にいるかのように、視界は歪んでいる。
あの灰色の霧は―ビルか? 遠くに見える幅広いヘビは……道路、だろうか?
だが、と頭を振る。
まだ戦える。大雑把な判別はつくのだ。人間を認識する事くらい、まだ可能なはずだ。
そう、まだ戦える。
右手は未だランタンを握っている。バックはあの戦いで落としてしまったらしい、どこにもない。
だけど、別に構わない。火はあるのだ。まだ、戦えるのだ。
それらを確認した、その時だった。
「よう、大佐」
聞き知った声が聞こえたような気がして、そちらに視線を向けた。
ブロンドのおさげに赤い外套。そして、小柄な体躯。エドワード・エルリックであった。
「妙な事やってるみてぇだな」
妙な事? と一瞬、怪訝に思うが、すぐに納得する。
この殺し合いに乗った、その事だろう。
だが、それの一体、どこが妙な事だと言うのか。
「俺やアルに中尉、そして中佐……いや、今は准将か。それを守るって話だよ。
なにトチ狂ってやがんだ。確かにアンタは気に入れない事はしやがるが、んな馬鹿な事をする奴じゃなかったろうが」
トチ狂うか、確かにそうかもしれない、と自嘲の笑みを漏らした。
その狂気の元は、おそらくはマース・ヒューズ。死したはずの、ロイの親友だ。
彼を二度も死なせるわけにはいかない。そう、誓ったのだ。
「馬鹿いってんじゃねぇ。中佐がそんな事されて喜ぶとでも思ってんのか。
……いや、そんな陳腐な説得なんて意味ねぇな。だから、俺の言葉で言わせてもらうぜ。
大佐。アンタの行動は等価交換の基本原則に反している。
一人や二人を救うために、何十人も殺したんじゃワリに合わないのは当然だ。
そんな状況での誓いなんて、紙切れよりも薄っぺらい」
黙れ、と言うように炎を放つ。
灼熱はエドの体躯に吸い込まれ―爆裂。がしゃん、と金属質の破片が地に落ちる音が、どこか遠くで聞こえてきた。
242:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:27:38 opi1q3qo
243:痛くても辛くても戻らないから ◆oRFbZD5WiQ
07/10/09 03:27:39 MPx9w3Ou
(金属、音?)
怪訝に思いよく見ると、それはエドワード・エルリックでは断じてなく、赤いポストであった。
ああ、私はこれに向かって会話していたのか、と思うと、たまらなくおかしくなった。どうやら、自分が考えている以上に、命は危ういバランスで保たれているらしい。
「――ぁ」
笑おうとして、笑えない事に気づいた。
いや、確かに自分は笑っている、とロイは認識している。
だが、声が遠い。自分の声だというのに、遥か遠方から響いているような気がしてならない。
これでは、自分が笑っているかどうかもわからん。脳内麻薬も肉体の危機を察知し、過剰に分泌しだしたのだろう。すべてが、おかしくて、たまらない。
このゲームも、この無様な自分も、何も成せず果てようとする自分すらも!
だが、と。笑みを噛み殺しつつ、ゆっくりと歩む。
誰か一人でも、殺さねばならない。
遥か遠方に見える灰色の蜃気楼―即ち、デパートを見やる。
とりあえず大きそうな建物だ、と辺りをつけたロイは、足を引き摺りながら前へと進んだ。
命の灯火は、消えかかっている。それでも、彼は―
【F-5/下水処理場付近/一日目/早朝】
【ロイ・マスタング@鋼の錬金術師】
[状態]:内蔵に多大な損傷 多量の失血 肋骨が何本か欠損 視力障害 聴力障害
[装備]:ランタン
[道具]:なし
[思考]
基本思考:目に付いた『人らしき影』を殺す
1.出会った参加者を殺す
2.灰色の巨大な蜃気楼(デパート)へ向かう
*ロイのデイバックはF-5の駅近くに落ちています
*下手をすれば歩いているだけで死ねる状態だが、気力で保っている
*知り合いに出会っても、おそらく気づけないでしょう
◆ ◆ ◆
ランサーの腕の中、エリオは軍服の男を思い出す。
最初、問答無用で襲い掛かってきた時、あの濃密な殺気から彼を冷酷な殺人鬼と結論付けた。
けど……それだったら、あの瞳はなんだったのだろう?
鋼で内蔵を引っ掻き回され、それでも、「まだやる事が残っている」と叫ぶように瞳を爛々と輝かせた彼。
あれは、どういった意味があったのだろうか。
244:名無しさん@お腹いっぱい。
07/10/09 03:27:46 21k2+D7e
>◆oRFbZD5WiQ
勉強したらー?
245:痛くても辛くても戻らないから ◆oRFbZD5WiQ
07/10/09 03:28:45 MPx9w3Ou
(もしかして、この殺し合いに知り合いが―)
なるほど、それは確かに同情できる。
出来うる限り助けたあげたい。そう、心から思う。
だが。
この状況下で、そんな事を言っている暇はない。
いつ、どこで知り合いが死んでしまうかもわからないのだ。そして、知り合いを殺すのは、あの軍服の男なのかもしれない。
同情はしよう。悲しんでもあげよう。だが、殺されてはあげられないし、知り合いを殺させるわけにもいかない。
そう、みんなと一緒に日常に帰りたいと願うのは、彼だけではないのだ。
(日常……か)
そっと、右腕に、いや、右腕があった場所に視線を向ける。
そこには何もない。ただ、焦げ付いた断面が見えるだけだ。
もう、自分の相棒を、ストラーダを握れないかもしれない。そう思うと、知り合いが死ぬ、という想像とは別の寒気が込み上げてきた。
【F-6/E-6に近い道路/一日目/早朝】
【ランサー@Fate/stay night】
[状態]:疲労(中)、現在全力疾走中のため、徐々に疲労上昇
[装備]:なし
[道具]:支給品一式(地図と名簿を除く)、ヴァッシュの手配書(一枚)、
不明支給品0~2個(槍・デバイスは無い)
[思考・状況]基本:このゲームを管理している奴らとの戦いを愉しませてもらう。
1.エリオを病院に連れて行ってやる。
2.言峰、ギルガメッシュ、ヴァッシュの三人に借りを返す。
言峰とギルガメッシュは殺す予定(ヴァッシュについては不明)。
3.ゲームに乗った強者と全力の戦いを愉しむ。
4.できればまともな槍が欲しい。
5.ゲームに乗っていない相手でも実力を測るくらいはしたい。
※右腕欠損から、エリオは手合わせ相手から除外されました。
【エリオ・モンディアル@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
[状態]:右腕欠損 右半身に火傷
[装備]:偽・螺旋剣@Fate/stay night
[道具]:支給品一式、防水性の紙×10@現実 、暗視双眼鏡@現実
[思考・状況]基本:このゲームの破壊。
1.腕……
2.話しても殺し合おうとする人間ならば殺す覚悟。
3.ランサーについていく。
4.仲間と合流。
*顔から足先まで、右の部分が満遍なく焼けています。
*今のところ命に別状はないものの、かなりの範囲に火傷を負ったので、
そのまま放置しておくのは危険。
*腕の欠損以外は身体能力を束縛するものは、今のところない