07/10/01 00:23:10 caYSZWiB
■ (ずいぶん修整多いな)
Dボゥイは死に掛けていた。
カマイタチの一撃は、いったいどんな理屈かDボゥイを切断するまでにはいかなかった。
ひょっとしたら、これがロージェノムの言っていた制限なのかもしれない。
しかし肩から背中まで走ったその裂傷は、紙で白く染まった大地に赤い血の海を作っていた。
死への恐怖があったが、不思議と安らぎもあった。
これ以上戦わなくいい。もう休んでもいい。奇妙な誘いだった。
Dボゥイがその安らぎに身を任せようかと思ったその時に、嗤い声が聞こえた。
―人が気持ちよく寝るっていうのに、耳障りだな。
そう思いDボゥイはうっすらと目を開け、覚醒した。
また繰り返すつもりか、俺は。
立ち上がって命をかけるだけの理由は、そこにあった。
身体が痛い。 ―どうにかなる 血が足りない。
―それがどうかしたか。 これ以上は死んでしまう。
―また、俺は大切なものをこの手から取りこぼすのか?
「これ以上、貴様のような悪魔に、くれてやるものなどあるものか!」
ゼロから、トップへ。
死に掛けの身体を無理矢理起こし、距離を詰めるため全力で駆け出した。