07/07/14 20:22:29 GvSNvjKG
リニアレール車両内のレリック回収後――時空管理局 遺失物対策部隊 機動六課隊舎
「あーくそ面倒だな……なんで俺はこんなことやってるんだっけ」
乾巧は共同宿舎(簡単に言えば寮)内の掃除をしていた……丁寧に清掃服まで着用して
聞いた話では巧は傷が深すぎてかなり危ない状況、というよりは常人なら死んでいるはずだったらしい
生きていることがありえないと言われたのが少しだけ癇に触ったがまあ仕方ないと思ったが……
(普通じゃないのはわかってるからいちいち言うなってんだよ、あー苛つく!)
「あいつファイズのミッションメモリーに妙なことしてねえだろうな……?」
前に啓太郎から店の周辺や中は常に綺麗にするように言われていたので清掃は手馴れている
それ以前にバイトを多くこなしているうちに自然に身についていた技能だった。
心の中で愚痴を少しずつ溢しながら通路をすべて磨き終え一息ついた、その数時間前……
つまり朝、医療室のベッドで眠りから覚めた時はあの時の戦いからすでに2日が経っていたらしい。
一度は外に出ようとしたがなぜか服は大半が脱がされていたため迂闊に動けなかった。
やることもないのでしばらく寝ていたら突然誰かが入ってきたので身を起こしてみたら……
「あっ、目覚めていたのですか……?」
「いやまだ寝るとこ」
「も、申し訳ありません騎士ファイズ!」
「いや別に謝ることじゃねえだろ……なんだよ騎士って」
礼儀正しくて堅苦しそうな眼鏡男がその手には袋に包まれた服を握られていた。
後ろにいたもう一人も眼鏡だ……しかも女でロングヘアー、こっちも服を持っている。
息が詰まりそうな顔をしている男とは違って幾許か話し易い雰囲気がある。
かといって巧が自分から話しかけることがあるのかと言われると……答え辛い。
「お初にお目にかかります、騎士ファイズ。私は時空管理局本局古代遺失物管理部
機動六課所属ロングアーチ、グリフィス・ロウラン準陸尉です」
「おいちょっと待てなんだ今の早口言葉は」