07/03/23 14:23:03 3aMYsIUe
10組 {{芦川美鶴(ミツル)@ブレイブ ストーリー}} 支援。
12組 {{三谷亘(ワタル)@ブレイブ ストーリー}} 支援。
■ブレイブストーリー作品紹介
『ブレイブストーリー』監督
千明孝一
~アニメが現実と向き合うのは当然~
『ブレイブストーリー』を監督する千明(ちぎら)孝一さんは、アニメーター出身の演出家だ。
19~20世紀初頭を思わせる独自の世界観が注目された深夜アニメ『ラストエグザイル』でファンの注目を集めた
千明監督だが、長編の劇場用アニメを手がけるのは今回が初。しかも、渋い作風の『ラストエグザイル』から一転、
オールターゲットの娯楽大作を監督するにあたり、どのような点に留意して演出をおこなったのだろうか。
制作会社GONZOにこの映画のために用意された「ブレイブスタジオ」でお話をうかがった。
千明 「まず、映画館に来ていたたまれなくなるような表現は一切しませんでした。原作の前半パートには、
宮部みゆきさんならではのシビアな描写もあるのですが・・・、しかしそこを逃げてしまっては宮部さんの
作品ではなくなってしまいます。
例えば、主人公のワタルの家は父親が出て行った程度ですが、ライバルのミツルの家は一家心中です。
人によって活字から想像する範囲はいろいろだと思います。ところが、アニメというのは絵として観客に
つきつけてしまう。ですから、そこは抑制するように自分の中に枷をつくって、暗示するような見せ方を
しています。うまいアニメーターさんさえいれば、どこまでも「痛い」描写ができてしまうのがアニメなんです。
僕は、アニメだから何を描いてもいいと考えたことは一度もありません。」
公に放映されたり公開されたりするアニメーションの映像は、常にモラルと向き合わねばならない。
千明監督自身、かつて監督したテレビアニメのフィルムを放送時に真っ白にせざるを得なかったり、
放送そのものを見送られそうになったこともあるという。
それは現実に起きた事件を受けてのことだが、「アニメが現実と向き合うのは当然のこと」と千明監督は言う。
千明 「映画の方向は、なるべく明るく。それと、10歳くらいの子なら何が起きているのか追っていけると
思うのですが、もっと小さな子が映画館に来た場合、ストーリーの意味が分からなくても「たくさん鳥が
出てきてきれいだった」とか「ジョゾがかわいかったね」とか記憶に残る絵づくりをしました。
観た当時は分からなくても、ワタルぐらいの歳になってから見直して「そういう意味だったのか」と
分かってくれればいい。
また、テンポ感にも気を使いました。どこで場面を切って、どう次の場面へつなげるのかを大事にしましたね」
メリハリの効いた映像が期待できそうだが、実は最も苦労したのはシナリオづくりだという。
千明 「今では笑い話ですが、軽井沢合宿なんていうこともやりましたし、それでも終らずにGONZOの近くの
ホテルにカンヅメになって、それでも終らなくて・・・・・・(笑)。
何をそんなに苦労したかというと、ターゲットの設定です。当初ははっきり子供に向けてつくるという
前提でシナリオづくりに入り、原作から離れすぎてしまったんです。その方向はあきらめて、原作を
生かす形に方向修正したんですよ。結果、製作サイドも原作者の宮部さんも納得のいく、最高のシナリオを
作り上げることが出来ました。」