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10組 {{芦川美鶴(ミツル)@ブレイブ ストーリー}} 支援。
12組 {{三谷亘(ワタル)@ブレイブ ストーリー}} 支援。
■ブレイブストーリー作品紹介
フジテレビ 映画事業局局長
亀山千広
~求めているのは普遍的なストーリー~
フジテレビが本格参入する劇場アニメ『ブレイブストーリー』が7月の公開を前に、早くも完成間近だ。
サウンドデザインは『踊る大走査線』『ローレライ』でも音響制作を行ったスカイウォーカーサウンド。
「4月末には完成、5月のカンヌ映画祭での試写を予定している」と語るのは、製作総指揮の亀山千広さん。
ただ、原作小説は明るく楽しい部分だけではない。両親の離婚話など、そうとうシビアな描写が見られる。
そうした重たいパートをアニメ化に際してどのようにクリアしたのだろうか?
亀山 「主人公ワタルは小学5年生ですから、両親の突然の離婚は未知の世界、理解不能な出来事ですよね。
その部分は原作以上に踏み込むよりも、ワタルの小学5年生の視点に徹することにしました。
目線を主人公に特化するのが一番分かりやすいだろうという判断で、それについては原作を書かれた
宮部みゆきさんにもご理解いただけました。実際に、世間では両親の離婚によって、親同士が決めた話に
逆らうことの出来ない子供たちがいるわけですよね。その中で理解不能であるがゆえに「どうして一緒に
暮らせないんだろう」という、現実に即しているとはいえない理想を持つことは当然あるでしょう。
原作小説を読みくだいていくと、異世界・幻界(ヴィジョン)でワタルが冒険した結果、親が心変わりして
もう一度幸せな家庭が得られました、という結末よりも、現実を直視する、現実を把握するということこそ
本当の勇気じゃないかという答えが導き出されますよね。
あくまでも少年の冒険譚ですから、離婚話の部分は極力少なくしました。それで観客の共感を誘うかというと、
語らずとも分かってもらえるんじゃないかと思います。今の日本の社会事情からいうと、離婚の被害者は
子供ですからね。ワタルは家族崩壊という現実を理解できないがゆえに逆に前向き。そこはワタル役の
松たか子さんとも話した部分です」
宮部みゆきさんによる原作小説はファンによる評価こそ非常に高いが、人気漫画に比べると一般層への
知名度の面で不安が残る。アニメ映画への本格参入第一弾であるフジテレビとして、原作が小説でなければ
ならない理由とはなんだったのだろうか。
亀山 「このアニメのプロジェクトを立ち上げるとき、「しっかりとキャラクターをつくっていきたい」という気持ちが
ありました。だから、すでに紙に描かれた漫画はまったく視野にありませんでした。自分たちが長編アニメに
初めて挑戦していくからには、キャラをコントロールすべき。つまり、この顔の造作のキャラクターたちが
僕らの劇団の専属俳優になるわけですよ。だから、必然的に活字の原作か、あるいはオリジナルという
選択肢になります。僕らには、活字で書かれたキャラクターを絵としてお客さんに提示できる能力が
必要不可欠。それは最初にしっかりと意識しました。
もうひとつは、やはりストーリーテリングがしっかりしていること。宮崎駿さんはもちろん、ピクサー、
押井守さん、先達のクリエイターたちは独自の哲学を持っています。そこへフジテレビが参加していく場合、
哲学よりも、まずストーリーづくりだろうと思いました。少年が冒険して、翻弄されながら何かをつかみ、
仲間を得て成長するという普遍的なストーリーが、宮部みゆきさんの原作には書かれていた。
また、副次的なことですが、インターナショナルなストーリーであることも必要でした。キャラクターが
英語を喋ってもフランス語を喋っても理解してもらえるストーリー。そういう意味でも『ブレイブストーリー』が
出版されたときに「僕らが求めているのは、これじゃないか」という感触は得ていました」