06/06/04 12:36:04
バイクで合流の予定地へ向かう道のりで、あのネオジオンの使者としてきた青年の言っていた言葉が頭の中をグルグル回っていた。
青年からは、あの時救えなかった少女達と同じようなものを感じていた。
ネオジオンの信念を熱く語りながら自分を説得していた青年。
黒髪で切れ長の凛とした瞳の彼は今どうしているのだろう。
NTの力を戦争に使う事を否定した自分に少し寂しげに笑みを浮かべ青年は
「総帥もあなたならそういって断るだろうとおっしゃっていました。
最後に穏やかな表情で"後のことは頼む"とも」
青年はハイザックに乗り込みながら最後にこう伝え、去っていった。
あの一言が、今自分が今回の事を引き受けた理由の一つでもあったからだ。
間もなく、予定地にたどり着く。おそらくはもう感じることのない彼の魂を探すようにカミーユは宇宙を見上げた。