06/02/06 09:19:23
D*^∀^ノ「新しいおやつのレシピ見つけたのかな~」
E*‘-‘ノ ……♪
351:通常の名無しさんの3倍
06/02/06 21:16:12
ヾ ゚ー゚ノ <こっちの配線をこっちにつなげて…この機構は…ハロ作りはやっぱ楽しいな
352:通常の名無しさんの3倍
06/02/06 22:22:01
(▼Д▼)<もちろんそのハロには撮影機能がついているのであろうな?
353:通常の名無しさんの3倍
06/02/06 22:46:43
ヾ ゚ー゚ノ
⊂彡☆))Д▼) パーン
354:通常の名無しさんの3倍
06/02/06 22:57:07
ヾ ゚ー゚ノ ああ、お前を監視する為にな
355:通常の名無しさんの3倍
06/02/06 23:08:17
(▼Д▼)<私のことよりも、もっとプルたちの日常を記録すべきではないか?
356:通常の名無しさんの3倍
06/02/06 23:28:54
D*^∀^ノファンネル~~!!
B*`-´ノファンネル~~!!
(▼∀▼;)ファンファン!!
j*‘-‘ノ大佐…それ違います…
357:通常の名無しさんの3倍
06/02/06 23:49:38
ヾ ゚ー゚ノ <こういう日常なら録画しておいてやって構わないが?
358:通常の名無しさんの3倍
06/02/06 23:52:05
(▼Д▼;)………
359:通常の名無しさんの3倍
06/02/07 02:46:48
プルの一行AA(例)
A*^∀^ノ
B*`-´ノ
C*´ー`ノ
D*^∀^ノ
E*‘-‘ノ
F*゚ ー ゚ノ
G*`-´ノ
H*゚ ー ゚ノ
I*@ー@ノ
J*‘-‘ノ
K*´ー`ノ
L*・ー・ノ
360:通常の名無しさんの3倍
06/02/07 11:04:21
A*^∀^ノ わ
B*`-´ノ た
C*´ー`ノ し
D*^∀^ノ の
E*‘-‘ノ 彼
F*゚ ー ゚ノ は
G*`-´ノ ア
H*゚ ー ゚ノ ム
I*@ー@ノ ロ
J*‘-‘ノ ・
K*´ー`ノ レ
L*・ー・ノ イ
361:通常の名無しさんの3倍
06/02/07 15:37:52
後ろ六文字は パ イ ロ ッ ト ♪ の方が良さそう。
362:通常の名無しさんの3倍
06/02/07 17:30:29
>>360
B*`д´ノ 「そこは『彼』じゃなくて『親』だろ」
E*‘-‘ノ 「…そうなの?」
A*^ワ^ノ 「Eが間違えるなんて珍しいね」
L*・ヮ・ノ.。oO(もしかして…Eちゃん、わざと間違えたのかな)
363:通常の名無しさんの3倍
06/02/07 17:35:19
A*^∀^ノ シ
B*`-´ノ ァ
C*´ー`ノ ア
D*^∀^ノ は
E*‘-‘ノ 可
F*゚ ー ゚ノ 愛
G*`-´ノ い
H*゚ ー ゚ノ ダ
I*@ー@ノ メ
J*‘-‘ノ 親
K*´ー`ノ 父
L*・ー・ノ ♪
I「大佐はダメ親父なんかじゃない!!!!」
364:通常の名無しさんの3倍
06/02/07 19:21:40
>>363
それはJだと思われ
J*‘-‘ノ大佐はカコイイ!
365:通常の名無しさんの3倍
06/02/07 22:54:47
>>363
C*´ー`ノ < “ア”が言えたからいいの…♪
366:通常の名無しさんの3倍
06/02/08 00:25:28
なにげにBがまちがってるよー
367:通常の名無しさんの3倍
06/02/08 12:00:37
A*^∀^ノ い
B*`-´ノ つ
C*´ー`ノ も
D*^∀^ノ あ
E*‘-‘ノ り
F*゚ ー ゚ノ が
G*`-´ノ と
H*゚ ー ゚ノ う
I*@ー@ノ お
J*‘-‘ノ 父
K*´ー`ノ さ
L*・ー・ノ ん
368:通常の名無しさんの3倍
06/02/08 17:26:38
(▼∀▼)<いい娘たちじゃないか♪
ヾ ゚ー゚ノ <そうだな
369:通常の名無しさんの3倍
06/02/08 17:50:26
ネタ投下
最初に謝っとく
370:帰ってきた… 1/7
06/02/08 17:51:58
「…朝か…ふあ~。」
アムロは目を覚ますと、気だるそうに一伸びした。
彼の一日はいつも通り始まるはずだった。
夜明けを模した人工の光。
いつもの部屋。
彼のお気に入りのガラクタたち。
いつもと何ら変わらない日常の光景だ。
しかし…
「あれ、何だこれ?」
アムロはふと視線を落とすと、シャツの中に林檎サイズの何かが二つ紛れ込んでいることに
気付いた。
ぷに。
アムロはその何かをつついてみると、林檎とは思えない感触を得た。
ぷにぷに。
二つの林檎サイズの何かの質感はゴム毬のようでもあり、饅頭のようでもあった。
いや、そのような回りくどい表現を用いずとも、彼にはその感触に思い当たるものがあった。
彼が今までの人生で何度か経験した感触。
彼の住むアクシズで、現時点では得られない感触。
しかし彼はその予想を即座に否定した。
なぜなら彼は男だからである。
寝ている間にボールかなにかがシャツの中に紛れ込んだのだと、彼は納得した。
だが、現実は得てして予想を裏切るものである。
「………ある…。」
アムロはシャツをめくると、彼の肌と同じ色をした林檎サイズの膨らみを二つ確認した。
「痛っ!」
彼は何かの冗談だと思ってその膨らみを思いっきり引っ張ってみた。
しかし完全に肌と同化していたそれは、多少形が歪むことはあっても、離れる気配は全く
なかった。
「まさか!………ある…何故だ…?」
アムロはとっさに閃いたある考えを確認してみた。
だが、下着の中には男性の象徴が当然のようにたたずんでいた。
アムロの頭はもはや収拾がつかない状況になってしまった。
371:帰ってきた… 2/7
06/02/08 17:53:01
ここで、少し時間を遡ってみることにする。
数日前からアムロは自身の体に不調を感じていた。
しかし彼は周りに心配をかけまいと、何事もないように振舞っていた。
だが結局、作業中に無理が祟って倒れてしまった。
「41度か…。普段健康なものほど大病にかかると言うが、君もそのタイプのようだな。」
いつもは呆けてばかりのシャアであるが、いざとなると頼りになる。
シャアはアムロが倒れたことを知ると、プルたちにてきぱきと指示を出し、たちまちのうち
に看護体制を整えた。
「ふはないなひゃあ。(すまないな、シャア)」
「ふ、困ったときはお互い様だ。」
「ぷるはひのほと、よろひふ。(プルたちのこと、よろしく)」
「無論だ。今は君は自分のことだけ考えていればよい。」
高熱で意識が朦朧としているため呂律の回らないアムロと難なく会話しているシャア。
「ほほえましい光景ですね。」
「何だか愛を感じるわ。」
「ホモ…?」
看護の手伝いをしながら大人二人の会話を聞いていたプルKとプルFがひそひそ話をする。
そこにプルEが何気なく『不適切な発言』を付け足す。
「無駄口たたいてないで点滴用の栄養剤持ってきて。」
「大佐は本当は優しい人なんです!」
耳聡く姉妹のひそひそ話を聞いていたプルIとプルJが3人に不快感を示した。
こうして、このような調子で3日間アムロの看護が続いた。
当然、この間のアムロは食事を摂ることができず、栄養剤の点滴で栄養補給することになった。
372:帰ってきた… 3/7
06/02/08 17:53:54
「もうどうなってるんだ…?」
自分の肉体の異様な変化を把握したアムロは半ば呆然としていた。
「アムロ、今日の調子はどうだ?」
そこに、流動食を持ったシャアが入ってきた。
連日のアムロの容態の経過を見て、そろそろ食事が摂れる頃合だと判断していたのだ。
「………」
「シャア?」
シャアはベッドに腰をかけているアムロの姿を確認すると、言葉を失った。
彼の視線の先には、とうにシャツを脱ぎ捨てていたアムロがいたからだ。
「あ!シャア、実は…」
アムロは慌ててシャツを羽織ると、改めてシャアに声をかけた。
「………」
シャアは今度も反応を示さなかった。
それどころか、そのままその場に崩れ落ちた。
なお、倒れた衝撃のせいかそれ以外の衝撃のせいか、鼻の辺りから少し出血が見られた。
「あれ、シャアどうしたのー?シャア!?」
少し遅れてきた今日の看護当番のプルAが部屋に入ると、倒れているシャアを見てそう叫んだ。
「どうしたの?」
「なになに?」
プルAの叫び声を聞いて、すぐにプルたち全員がアムロの部屋に駆けつけた。
「とりあえずシャアを部屋に運ぼう。」
気を取り直したアムロが自分の肩にシャアの腕をかけ、シャアを彼の部屋まで運ぶことにした。
「あれ、アムロもう大丈夫なんだ?」
「ああ。」
シャアが倒れたことと、アムロが無事回復したことの二つの重大事件のおかげで、幸いなこと
にこの段階でアムロの身体の変化に気付いた者はいなかった。
373:帰ってきた… 3/7
06/02/08 17:54:43
「これでよし、と。」
アムロはシャアをベッドに寝かせると、ようやく一息つくことができた。
ぷに。
しかし彼が一息つけたのはわずか一瞬のことだった。
ぷにぷに。
「柔らかい…」
アムロに違和感を覚えたプルEが、その違和感の原因を指でつついたのだ。
「プ、プルE?ダメだよ。」
プルEにつつかれていることに気付いたアムロが優しく制止しようとする。
しかし…
「あれ、アムロにおっぱいがあるよ!」
「あ、あたしも触りたい!」
「一体どうしたんでしょうね?」
「ふふふ、これでシャアも落ち着くんじゃないかしら。」
「プルF、またそんなこと言って!」
「アムロにおっぱい…?(わたしより大きい…!?)」
アムロとプルEのやりとりを見て、たちまちプルたちが大騒ぎを始めた。
「アムロはママになったの?」
そんな中、プルLが小さな声でアムロに尋ねた。
「う~ん、確かに胸は膨らんだけど、完全に女性になったわけじゃないんだ。」
収拾がつかないと悟ったアムロはとりあえず今分かっていることを素直に話すことにした。
「…だから今は少し胸が大きいだけで正真正銘の男なんだよ。」
「じゃあアムロはママじゃないんだ。」
ほっとしたような、がっかりしたような複雑な感情を抱きながら、プルLは一応納得した。
「おっぱいあるのに何で女じゃないの?」
「ふふふ、プルI、プルJ、アムロが女性にならなくて良かったわね。」
「もう、プルF!」
またしても喧噪が始まったが、プルたちはアムロの現状について一応の理解を示した。
ただ、何故アムロの身体に変化が起こったのかについては誰も分からなかった。
374:帰ってきた… 5/7
06/02/08 17:55:39
「すまないが静かにしてくれないか?」
喧噪の続くシャアの部屋で、その部屋の主の声が響いた。
「気がついていたのか?」
「ふ、こう騒がしくてはおちおち寝ていられんよ。」
アムロはシャアの顔色を確認すると、安堵の表情を浮かべた。
「アムロの看護で疲れがたまってたのかもしれん。少し休ませてもらえないかな?」
シャアはプルたちに暗に退室を促した。
「アムロ、君には少し話がある。」
プルたちとともにシャアの部屋を後にしようとしていたアムロを呼び止めた。
「おそらく点滴の栄養剤が原因だ。」
「どういうことだ?」
「実は途中で応急セットの点滴用の栄養剤が切れてしまったので、仕方なく医務室の栄養剤
を使うことにしたのだ。」
アムロの質問にシャアが訥々と答える。
「医務室の栄養剤だと?」
「ああ、プルたち用に調整された栄養剤だ。おそらく成長促進の女性ホルモンが大量に含ま
れていたはずだ。」
シャアはアムロの身体に起こった現象の原因についての推論を述べた。
「なるほど、道理で胸が膨らむはずだよ。」
「ああ、しばらくすればまた元に戻るから問題ない。」
シャアの話を聞いて、アムロは彼の処置を軽率だとは思わなかった。
アクシズという閉ざされた空間の中で、貴重な物資をやりくりして自分を回復させてくれた
シャアに対してアムロは素直に感謝した。
この程度の副作用は大目に見ようと思った。
「分かっていると思うが、この件はプルたちに内緒にしてもらうぞ。」
「ああ、辛い思い出を蒸し返す必要はない。」
そのため、アムロとシャアは、今回の原因について適当な理屈をでっちあげた。
375:帰ってきた… 6/7
06/02/08 17:58:02
「大佐、鼻血出てますよ…?」
プルJはシャアにティッシュを差し出した。
シャアの視線の先には、エプロン姿で夕食の支度をしているアムロがいた。
普段通りの光景だが、いつもと少し違う感じがする。
きりっと締まったヒップライン、艶っぽい唇、年齢より若く見える張りのある肌。
そして、決して大きいわけではないが、存在感のあるバスト。
シャアはその相手が男であることを頭では十分理解していた。
これまで何度も、モビルスーツで、そして己の肉体で拳をぶつけあってきた相手なのだ。
しかし、シャアは沸きあがる倒錯した感情を否定できないでいた。
「なんかシャア嬉しそうだね。」
「そう?わたしは困ってるように見えるけど。」
「また鼻血…」
食堂で座っていたプルたちがシャアの様子を見て口々に感想を漏らした。
376:帰ってきた… 7/7
06/02/08 17:59:15
それから数日、シャアは悶々とした日々を過ごした。
恒例の二人きりの晩酌も、気まずくて遠慮していた。
しかしある日、シャアは画期的な(?)アイデアを思いつき、意を決して実行することにした。
「アムロ、たまには男同士一緒に風呂にでも入らんか?」
シャアは入浴の支度をして、そう言いながらアムロの部屋を訪ねた。
「………」
「ああ、まあいいだろう。」
シャアは床に座ってジャンクをいじっているアムロの姿を確認すると、言葉を失った。
「あ!シャア、実は…」
「………」
アムロは立ち上がると改めてシャアに声をかけた。
シャアは今度も反応を示さなかった。
「やっと胸がへっこんだんだ!」
「…急用を思い出した。」
シャアはアムロの身体がすっかり元に戻ってことを知ると、ひどくがっかりした様子でアムロ
の部屋を後にした。
なお、彼の瞳にはうっすらと涙が滲んでいた。
「全く、変な奴だな。」
アムロはがらりと態度が変化したシャアを不思議そうに見送った。
「私はどうかしてたよ、ララァ…」
その晩、シャアは刻の涙を流した。
377:帰ってきた…
06/02/08 18:01:49
最近書いてる密室スレのノリで書いてみた
正直スマンかった
今は反省している
378:通常の名無しさんの3倍
06/02/08 18:33:52
>377
いやいやいやいや、GJ!
大佐殿は風呂で「男」を確認したかったのか?それとも・・・
あ、ついでだから虐待スレも・・・いや、なんでもない。スマソ orz
379:通常の名無しさんの3倍
06/02/08 19:15:26
大佐…あんたロリコンマザコンシスコンの変態三冠王なのに
この上ホモまで加える気ですかいw
380:通常の名無しさんの3倍
06/02/08 19:47:00
プルスレは連動しているのですね。
381:通常の名無しさんの3倍
06/02/09 01:00:01
>>379
某スレではホモまで入った筋金入りの変態だが・・・
382:通常の名無しさんの3倍
06/02/09 11:29:25
A*^∀^ノ 私
B*`-´ノ 達
C*´ー`ノ ラ
D*^∀^ノ ラ
E*‘-‘ノ ァ
F*゚ ー ゚ノ の
G*`-´ノ 身
H*゚ ー ゚ノ が
I*@ー@ノ わ
J*‘-‘ノ り
K*´ー`ノ な
L*・ー・ノ の?
383:通常の名無しさんの3倍
06/02/09 14:06:40
ア「身代わりなものかよ!!プルたちはプルたちさ」
シャ「冗談ではない!!そうとも、代わりなんかではないさ」
384:通常の名無しさんの3倍
06/02/09 14:42:43
A*^∀^ノ あ
B*`-´ノ り
C*´ー`ノ が
D*^∀^ノ と
E*‘-‘ノ う
F*゚ ー ゚ノ 大
G*`-´ノ 好
H*゚ ー ゚ノ き
I*@ー@ノ お
J*‘-‘ノ 父
K*´ー`ノ さ
L*・ー・ノ ん
385:通常の名無しさんの3倍
06/02/09 21:34:42
A*^∀^ノシ
B*`-´ノャ
C*´ー`ノア
D*^∀^ノ「
E*‘-‘ノヌ
F*゚ ー ゚ノル
G*`-´ノポ
H*゚ ー ゚ノヌ
I*@ー@ノル
J*‘-‘ノポ
K*´ー`ノ!
L*・ー・ノ」
386:通常の名無しさんの3倍
06/02/09 22:05:42
ヾ ゚ー゚ノ
⊂彡☆))Д▼) ガッ
387:通常の名無しさんの3倍
06/02/09 23:42:33
/ ̄ ̄/_7_7 __/ ̄/_/_7_7__/ ̄/_/_7_7__/ ̄/_/_7_7__/ ̄/_/_7_7__/ ̄/_/_7_7
..  ̄ .フ ./ /__ __ / ./__ __ / ./__ __ / /__ __ / /__ __ /
__/ (_ _./ // / ._./ // / _./ // / _./ // / . _./ // /
/__.ノゝ_/ |_ノ |_/. |_ノ |_/ . |_ノ |_/ |_ノ |_/ . |_ノ |_/
\\\ //
\ \ \\\ r'⌒⌒ヽ /// //
\ \ (⌒\ ( rνyy'ソ⌒レm)/// ガッさせてもらう!!
\\ (mJ \ ヽヽヾ#゚Д゚ノ/ レm)レm)/
\\ \\(mJ(mJ∩]¶[ イレm)レm)レm)/ まてアムロこれは
(´⌒;; \\ (mJ(mJ(mJ| .|/ノハλ) //レm)/;;⌒`) ;;⌒`) ガッのレベrwせdrftgyふじこlp「;」
(´⌒;; (´⌒;;(´⌒;;(´⌒;;(´⌒;;/(mJ(mJ#Д▼||l レm)/;;⌒`);;⌒`)
(´⌒;; (´⌒;; \从从从从从(___へ_ノ ゝ__ノ从从从从从//;;⌒`);;
388:通常の名無しさんの3倍
06/02/10 11:55:51
_, -=''"" ̄ ̄""=―,.、
_〆、  ̄=.、
/ - , いい加減にしろ!
> 丶 '
:" .__=__ ヽ r'⌒⌒'、 /
/ / | |r'⌒  ̄=--_ ゞ .' /,( rν),;:" __/ ̄/_/_7_7
/〆" /E).| |(ミ"""メ""ミ `ヽ |; .∴ ' ( ヾ ゚ノ /__ __ / _
/ ( /_/ |ヾ#▼Д▼ノ \ ミ ・,‘`,;:;"ノ" _/ /`,;:+" _./ // / _7_7 / /
ヽ ミ |ヽ,- ⌒ヽ ,_ ミ |i`,";:*`,.`゚y'⌒ ⌒ヽ`;:,"`;:, |_ノ |_/ ノ_/
 ̄| ミ 人ヽ Y(三) ヽ |:";:;+,`;:,ゞ,; / ノ | 丶
| | / \_ノ 》 ij `,;:",`,+;:"、,/´ヾ_ノ,;`,、,.`;:
ヽ ヽ | i| |i ./ ,"+,:`,;:":,+`;:;,`"`+ゞ丶
"ー- 、 | i| ミ / / / ”‘`;:
ヽ ヽ ノ / / / ,' 丶
ヽ ヽ / / / /| | ヽ
/ ) .// !、_/ / 〉
/ / / |_/
.| .| ./
\_|
'
/
.\ゝ从//∠
389:通常の名無しさんの3倍
06/02/10 13:48:50
_, -=''"" ̄ ̄""=―,.、
_〆、  ̄=.、
/ - , 親父にも蹴られたこと無いのに!
> 丶 '
:" .__=__ ヽ r'⌒⌒'、 /
/ / | |r'⌒  ̄=--_ ゞ .' /,( ミメ"),;:" __/ ̄/_/_7_7
/〆" /E).| |(rνyy'ソ `ヽ |; .∴ ' ( ヾ▼ノ /__ __ / _
/ ( /_/ | ヾ ゚∀゚ノ \ ミ ・,‘`,;:;"ノ" _/ /`,;:+" _./ // / _7_7 / /
ヽ ミ |ヽ,- ⌒ヽ ,_ ミ |i`,";:*`,.`゚y'⌒ ⌒ヽ`;:,"`;:, |_ノ |_/ ノ_/
 ̄| ミ 人ヽ Y(三) ヽ |:";:;+,`;:,ゞ,; / ノ | 丶
| | / \_ノ 》 ij `,;:",`,+;:"、,/´ヾ_ノ,;`,、,.`;:
ヽ ヽ | i| |i ./ ,"+,:`,;:":,+`;:;,`"`+ゞ丶
"ー- 、 | i| ミ / / / ”‘`;:
ヽ ヽ ノ / / / ,' 丶
ヽ ヽ / / / /| | ヽ
/ ) .// !、_/ / 〉
/ / / |_/
.| .| ./
\_|
'
/
.\ゝ从//∠
390:通常の名無しさんの3倍
06/02/10 17:38:38
__
,.、-''"´  ̄`゙゙''- 、
,.-'" ゙ヽ、
/ \
/ / i `゙ヽ、 ヽ
/ / / i | 、ヽ`ヽ、ヽ 、 ゙、 /
/ / / / //,イ /!|、 | l i \ヽ ヽ,ヽ, ゙i (
,'/ /./ // / l / l !゙i l!゙'iヽヽ 、. \゙i ゙i ゙i ゙i )
l i / // 〃 l l .!| i! ゙i!、l、ヽ ヾi,、 ヽ, | | i | /
!il i l l i/i7‐-!|、,_l! ! ヽ,ヽ>ゝl-´iゝ| l ヽ、.| ! ( ケンカしちゃダメ!!!
i!| l ! | ! i| l! ,,. --.、ゞ、 =,".--゙、`l i!. l/人ゝ<!l )
!.l | l ゙i゙、 l _,r'にi::::。l゙ "l:ニ)::。ヽi!l| |'´i゙i i| i i/ (
゙i.|、゙、ヾヽ ゙ ゙、::::::::l l::::::::::ノヾ.l/|〉'ノ,'.l l/! )
゙i!゙i, ハヽ ゙、 `''"´ `゙'ー' ' //|‐'l//〃 ⌒`‐‐----‐‐‐‐--‐‐---
,、 ,-, ゙i.l、 l | i゙i. """ __'__ """イ,'! l/,/ ,、 ∩ ,.,
/ノr' ノ____ ゙、゙i | ゙i .゙、 l´ ̄`i // ト、゙/ ,..__ ゙i,゙、l ゙i | .l
| l / レ',.--' ´| l |. ヽ、 ゙、___,ノ // i レ.` `-、 ゙iノ l l/ /
r-、| 'ー'^゙っ | l |゙、i、_゙i'' ‐ .,,_ ,. -'"l/゙i i | ゙、 ' ' /
ヽ、l ゙'i'´ | i |,、.,∠L,. ---─┴、!| | .l ゙‐-っ
`i | | i |ヽ, ......:::::::::::ノ!l ! l ,.‐'"
rl /_ ,.. --゙、 i |'Tヽ、 .......:::::::::::::::/:::|i .ト、 〉、
391:通常の名無しさんの3倍
06/02/10 21:34:57
そんなこと言いながら
ケンカの原因を作ったのは>>385のプルたちだったりする
392:通常の名無しさんの3倍
06/02/10 23:13:13
A*^∀^ノ け
B*`-´ノ ん
C*´ー`ノ か
D*^∀^ノ は
E*‘-‘ノ や
F*゚ ー ゚ノ め
G*`-´ノ て
H*゚ ー ゚ノ ね
I*@ー@ノ お
J*‘-‘ノ 父
K*´ー`ノ さ
L*・ー・ノ ん
393:通常の名無しさんの3倍
06/02/10 23:41:04
まさに
12人の孝行むすめ達と2人のダメオヤジ
だな…
394:通常の名無しさんの3倍
06/02/11 00:17:18
A*^∀^ノわ
B*`-´ノ↓
C*´ー`ノい
D*^∀^ノ♪
E*‘-‘ノほ
F*゚ ー ゚ノめ
G*`-´ノら
H*゚ ー ゚ノれ
I*@ー@ノち
J*‘-‘ノゃ
K*´ー`ノっ
L*・ー・ノた
395:通常の名無しさんの3倍
06/02/11 01:31:06
A*^∀^ノ勝
B*`-´ノっ
C*´ー`ノた
D*^∀^ノ方
E*‘-‘ノを
F*゚ ー ゚ノ愛
G*`-´ノし
H*゚ ー ゚ノて
I*@ー@ノあ
J*‘-‘ノげ
K*´ー`ノる
L*・ー・ノよ
396:通常の名無しさんの3倍
06/02/11 01:38:45
>>395
ヾ; ゚ー゚ノ <…そろそろ止めるか?(決着をつけたら大変なことになる)
(;▼Д▼)<…ああ、そうだな(今のバランスを崩すわけにはいかんからな)
397:通常の名無しさんの3倍
06/02/11 18:16:43
ここ最近のLの発言を並べてみた
>>360 L*・ー・ノ イ
>>363 L*・ー・ノ ♪
>>367 L*・ー・ノ ん
>>382 L*・ー・ノ の?
>>384 L*・ー・ノ ん
>>385 L*・ー・ノ」
>>392 L*・ー・ノ ん
>>394 L*・ー・ノた
>>395 L*・ー・ノよ
「イ♪んの?ん」んたよ」
↓
「イイの飲んだよ」
398:通常の名無しさんの3倍
06/02/11 18:54:57
スパムジュースです。
嘘だから ビームライフルを突きつけるのはやめてくれ。
399:通常の名無しさんの3倍
06/02/11 20:38:51
アムロがオレンジジュースの粉末見つけてきたんだよ。
400:通常の名無しさんの3倍
06/02/11 21:43:58
>>399
♪渡辺の、ジュースの素です、も~一杯
401:通常の名無しさんの3倍
06/02/12 00:01:15
元ネタがわからんのだがローカルCM?
402:通常の名無しさんの3倍
06/02/12 00:23:00
いや、超メジャーCM。ただし駄目オトコより年上の人には
URLリンク(www31.ocn.ne.jp)
403:通常の名無しさんの3倍
06/02/12 13:00:32
粉末ジュースを、ストローでダイレクトに吸引
なんて事をしていた俺は、駄目おとこよりも年上・・・・しかも、独り身・・・・
404:通常の名無しさんの3倍
06/02/12 15:04:46
あ~公園の水道の所で水ちょっと入れてよく飲んだよ~
405:通常の名無しさんの3倍
06/02/12 16:01:45
>>402
そりゃ駄目オトコどころかテム霊よりも年p(ry
WWIIのメリケン軍の携行食には、既にレモンジュースの粉末が付いてきたそうだ。(ココアとかのパックもある)
薬臭くて飲めたものじゃないので、食器洗いに使ったとか。
406:通常の名無しさんの3倍
06/02/12 19:50:47
なるほど。
それがママレ○ンの原型になったのか。
407:通常の名無しさんの3倍
06/02/12 21:05:06
r'⌒⌒^'、.
( rνyy'ソ
ヾ ゚ー゚ノ
/ ]¶[ ヽつ〃∩ ヘェーヘェーヘェー
408:通常の名無しさんの3倍
06/02/13 09:28:08
(▼∀▼)つ〃∩ ヘェーヘェーヘェー
409:通常の名無しさんの3倍
06/02/13 09:41:14
A*^∀^ノお
B*`-´ノ父
C*´ー`ノさ
D*^∀^ノん
E*‘-‘ノa
F*゚ ー ゚ノg
G*`-´ノe
H*゚ ー ゚ノっ
I*@ー@ノて
J*‘-‘ノな
K*´ー`ノに
L*・ー・ノ?
410:通常の名無しさんの3倍
06/02/13 12:48:21
そろそろやめよーぜ
411:アクシズの囚人
06/02/14 00:02:26
バレンタインSS投下します。
412:一年越しのバレンタイン(1/8)
06/02/14 00:04:07
「はい、アムロ、シャア。」
夕食を終えると、プルたちが一斉にアムロとシャアを取り囲み、それぞれ手に持っている
小さな包みを差し出した。
「ありがとう。何だろうな?」
「今年もバレンタインにプレゼントがもらえて非常に光栄だ。さて、今年は何かな。」
受け取った二人はそれぞれ感謝の言葉を述べ、包みの中身に興味津々といったところだ。
「へへへ~、きっと今年はびっくりするよ!」
満面の笑みを浮かべたプルAが嬉しそうに言う。
「それは楽しみだ。部屋に戻ったら確認することにしよう。」
本来なら受け取ったプレゼントはその場で開けるのが礼儀であるが、この数の包みでは
そういうわけにもいかない、二人はそう考えた。
「ダメ!絶対今すぐ開けて!」
「せっかくだからすぐに見て欲しい…」
二人の判断にプルたちは口をそろえて抗議した。
「そこまで言われたらここで開けないわけにはいかないな。さて。」
アムロとシャアは顔を見合わせると、その場で開封することにした。
「これは、チョコレート!?」
「何故アクシズにチョコが?」
「見た目も、味も間違いなくチョコレートだ。」
二人は包みの中身を確認すると、率直に驚きの反応を示した。
物資の乏しいアクシズにチョコレートがないことは既に常識になっていた。
それにも関わらず、今この場にチョコレートがある。
アムロとシャアの頭の上に大きなクエスチョンマークが浮かんでいたのは想像に難くない。
「へへへ~、凄いでしょ?実はね…」
二人の反応を見て嬉しそうなプルAが誇らしげに語り始めた。
413:一年越しのバレンタイン(2/8)
06/02/14 00:04:57
遡ること一年前―
「ねぇねぇ、もうすぐバレンタインデーだね。」
こういったイベントが大好きなプルAが、深夜の部屋で隣のベッドに寝ているプルBに
そっと耳打ちした。
「…もう、そんなことで起こさないでよ。」
夢の世界の一歩手前で呼び戻されたプルBが不機嫌そうに返事をする。
「プルCはどうするの?」
プルAはお構いなしに、今度は枕元の小さなランプを手掛かりに裁縫をしているプルC
に話を振った。
「えっと…」
「ちょっと!」
突然話の輪に入れられてまごつくプルCと、プルAの反応のなさに納得いかないプルB。
「プルLは、って寝てるみたいだね。」
二人の反応を全く意に介せずに、プルAはプルLの寝顔を覗き込んだ。
「可愛いね~。」
『お父さん』をぎゅっと抱きしめてすやすやと眠っているプルLを見て、プルAが呟く。
「わたしも寝てたんだけど?」
自分とプルLの扱いの差に不満を抱きつつ、半ば呆れながらプルBが静かな抗議を口にする。
「二人とも、もう何するか決めてあるの?」
突然向き直り、プルAが二人に改めて尋ねた。
「いや、まだだけど。」
「やっぱりみんなでアムロとシャアに何か縫ってあげるとかかな。」
プルBとプルCはプルAの奔放な振る舞いに戸惑いながらもそう答えた。
「もう、二人ともダメダメだな~。じゃあ今年はわたしのアイデアで決まり!」
なぜかいつも以上にはしゃいでいるプルAが、強引に話を進める。
「それってどんなアイデアなの?」
プルBが憮然としながらも一応質問をしてみた。
「詳しい話はまた明日みんなを集めてからね!じゃあ、おやすみ!」
それだけ言うとプルAは布団を被って寝てしまった。
「もう勝手なんだから!」
「プルAらしいと言えばプルAらしいけど…」
プルBとプルCは苦笑いを浮かべながら顔を見合わせた。
414:一年越しのバレンタイン(3/8)
06/02/14 00:05:48
翌日、夜中にプルたち全員が集まった。
「プルA、話って何?」
「夜更かしは美容に良くないのに。ふわぁ~。」
「…ZZZ…」
「プルE、起きてください。」
突然夜中にプルAに集められた姉妹たちはぶつぶつと不満を言っている。
「じゃ~ん!」
そのような反応はおかまいなし、といった風にプルAはいつもの調子で話を始めた。
「何、そのファイル?」
プルAが仰々しく高々と掲げたファイルにプルIが興味を示す。
「わたしが調べてまとめたんだよ!すごいでしょ~!」
プルAが得意そうに答える。
「そうじゃなくてその中身について知りたいの。」
プルIが全く表情を変えずに尋ねる。
「知りたい?」
プルAがいたずらっぽい笑みを浮かべながらなかなか話を進めようとしない。
「もったいぶらないで早く説明してよ。」
気の長い方ではないプルDが急かす。
「えい!」
そう言うと、プルAはファイルを勢いよく開いた。
「『代用チョコレートの作り方』…!?」
姉妹たちはファイルされた資料のタイトルを見て一斉に声を上げた。
「バレンタインと言えばチョコレートでしょ?アクシズにはチョコがないけど何とかしよう
と思って調べたんだよ。凄いでしょ~?」
プルAが自慢げに言う。
「なるほど、チョコレートの主原料であるカカオバターの代わりにさつまいもの澱粉を使用
するのか。」
資料を読んでプルGが納得した。
「で、さつまいもはどうやって用意するの?」
プルIが当然の質問をする。
「確かにさつまいもなんて見かけないわね。」
プルFがこれまた当然の疑問を口にする。
「まぁまぁ、プルAも心当たりがあるんでしょう。」
プルKがそっとフォローする。
415:一年越しのバレンタイン(4/8)
06/02/14 00:06:51
「…ごめん、そこまで考えてなかった…」
「え…?」
急に元気を失くしたプルAの返答に、姉妹たちは一瞬で凍りついた。
「こんな夜中に呼び出して結局これかよ。」
「プルAのことだからこんなことだろうとは思ってたけど。」
「チョコレート作れるって期待したのに…」
「大佐…」
「…ZZZ…」
またしても姉妹たちは口々に不満を言い出した。
「代用チョコレート作れるって知ったら舞い上がっちゃって…」
誰に言うともなしに、プルAが反省の弁を述べている。
「もう寝よう。今年のバレンタインのプレゼントの話し合いはまた後日ってことで。」
そこで、収拾がつかないと悟った、昨晩の被害者のプルBが解散を提案した。
「さぁ寝よう寝よう。」
「おやすみ~。」
すっかり呆れ返った感じのプルたち。
「待って。生産プラントの貯蔵庫を調べれば、さつまいもの試料が見つかるかもしれない。」
部屋を後にしようとする姉妹たちを、プルIがそう言って引きとめた。
プルAのアイデアをなんとか実現したかった恋する乙女は、自慢の頭脳を使って一つの仮説
を導き出した。
「とりあえず一筋の光明は見えたみたいね。」
「まぁでも今日のところは解散しよう。」
プルIのアイデアでわずかな希望が見えた姉妹たちは、さきほどの刺々しい雰囲気をすっかり
打ち消すことができた。
「プルI、ありがとね。」
「プルAのアイデアを無駄にしたくなかったからね。」
自分の至らなさに落ち込んでいたプルAもプルIのおかげで気が楽になっていた。
416:一年越しのバレンタイン(5/8)
06/02/14 00:07:41
「そこで何をしているんだ?」
生産プラント(通称、シャア農園)の脇にある貯蔵庫の奥で何かを探している様子のプルAと
プルIを見て、シャアが尋ねた。
この日、プルAとプルIは農作業の手伝いをした。
手伝いの合間を縫って貯蔵庫を調べるのが目的だった。
貯蔵庫には収穫した作物や野菜の種子、低温保存されている苗のほかに、農作業用の道具が
置いてあるため、プルたちが出入りしてもそれほど不自然ではなかった。
しかし、あまりにも貯蔵庫を出入りし、なおかつなかなか戻ってこないので、しびれを切ら
したシャアが不審に思って見に来てしまった。
「あの、その…」
プルAは何て答えてよいか分からず口籠もった。
ここでシャアにばらすわけにはいかないと考えたのだ。
「実は以前読んだ本で、さつまいもというのがどんな土地でも育ち、しかも栄養価が高くて
美味しい作物だと知った。だからさつまいもがないかなと思って探してたんだ。」
「プルI!?」
プルIの返答にプルAは焦ったが、プルIには考えがあった。
下手に隠し立てするよりも、部分的に正直に話す方が説得力があるのだ。
もちろん、さつまいもが代用チョコレートになることをシャアは知らないだろうという希望的
観測もあってのことだが。
「なるほど。ならば最初から私に相談してくれればよかったのに。」
そう言うと、プルIの説明で納得したシャアがさつまいも探しを手伝いはじめた。
「たまには自分たちだけでも大丈夫というところを見せたかったから。」
本当の目的をオブラートに包んでそれだけ言うと、プルIは黙々と作業を再開した。
417:一年越しのバレンタイン(6/8)
06/02/14 00:08:57
「あったぞ。」
最初に見つけたのはシャアだった。
シャア農園の主の面目躍如といったところか。
「わ~、見せて見せて。」
「どれくらいあるの?」
プルAとプルIはすぐにシャアのもとへ駆けつけてきた。
「数はあるけど、思ったより貧相だね。」
「おいしくなさそう…」
シャアが指差した箱の中身を見て、プルAとプルIは残念そうに呟いた。
「これは種芋だ。」
「たねいも?さつまいもじゃないの?」
シャアが二人にとって耳慣れない単語を発した。
「種芋は収穫したさつまいもの中で不出来なものを残しておいて、翌年の親芋にするものだ。」
つまりこれは食用じゃなくて、収穫した次の年に植えるものなのだよ。」
種芋を手に取ったシャアが説明する。
「じゃあ食べられないんだ…」
「これ植えたら何日で食べられるようになるの?」
がっかりするプルAを尻目に、プルIが必死に食い下がる。
「約半年といったところだ。」
シャアの率直な答えに、二人とも押し黙ってしまった。
(そんなに食べたかったのか?)
シャアの返答でがっかりした様子の二人を見て、シャアはそう思った。
「今すぐ植えれば半年後には収穫できるぞ。」
シャアは慰めるようにそう提案した。
「そっか…」
「ごめん、シャア、ちょっと休むね。」
すっかり元気を失くした二人は農園の隅のベンチに向かってとぼとぼと歩いていった。
「ええい、難しいものだな。」
二人の消沈の理由が分からないシャアは力なくそう呟いた。
418:一年越しのバレンタイン(7/8)
06/02/14 00:09:47
「…という訳で、代用チョコレート案は立ち消えになりました。」
またしても夜中に姉妹たちを集め、プルAとプルIが事情を説明した。
「でもさつまいもは育てられるんでしょ?それなら来年は作れるんじゃないの?」
二人の話を聞き終えると、プルCが口を開いた。
「じゃあ来年は決まりだな!」
プルDが嬉しそうに話を付け足す。
「結局、今年はどうするの?」
「う~ん…」
プルLが遠慮がちに口を挟むと、沈黙がこの場を支配した。
「…」
「プルE、何を書いているんですか?」
先日プルAが姉妹たちに見せたファイルを参考にしながらプルEが何かメモをしていた。
「…キャラメルケーキ…」
プルKの質問にいつもの消え入りそうなか細い声でプルEが答える。
「キャラメルケーキ?」
プルEの話に興味をもった姉妹たちがプルEに視線を注ぐ。
「…」
プルEは少し恥ずかしそうにメモを隣のプルKに渡した。
「なるほど、キャラメルで着色と甘み付けをしたケーキですね。」
「…代用チョコもキャラメルで着色と甘み付けするって書いてあった…」
〔作者注:キャラメル=サイコロ型のミルクキャラメルではなく、カラメルソースのこと〕
「これならチョコケーキっぽくていいかもね。」
「じゃあ今年はみんなでキャメルケーキを作りましょう。」
419:一年越しのバレンタイン(8/8)
06/02/14 00:10:36
「…という訳だったの。」
「なるほど、だから去年はキャラメルケーキだったんだね。」
「道理でこの半年、一生懸命さつまいも栽培をしていたわけだ。」
プルAの話を聞いて、アムロとシャアは感慨深そうに納得した。
「みんなで協力して作ったんだよ!ねぇ、おいしい?」
興奮を抑えきれないプルAがたまらずに感想を求めた。
「おいしいよ。みんなありがとう。」
「チョコレートを食べるなんて何年ぶりかな。上出来だ。」
アムロとシャアはすっかり大満足といった様子である。
「やったね!」
二人の様子を見て、プルたちも満面の笑みを浮かべた。
そして、
「わたしのはちょっとブランデーが混ぜてあるんだよ!」
「あたしのはハートマークなんだから!」
「甘いわね。私が作ったのはトリュフよ。」
「がんばって大佐のイニシャルを作りました。」
プルたちは一斉に自分の作ったチョコ自慢を始めた。
「みんな、本当にありがとう。」
一年越しで自分の思い描いたバレンタインが実現し、プルAは心から姉妹たちに感謝の
気持ちをあらわした。
「何言ってるのよ。プルAがきちんと調べてくれたおかげじゃない。」
「さすが、わたしたちの『姉さん』だね。」
近くにいたプルIとプルBが微笑みながらプルAの努力を讃える。
「チョコパフェってわけにはいかなかったけど、プルAに内緒でみんなで作ったんだよ。」
そう言いながら、プルCがいつの間にか用意していた小さな器をプルAに差し出した。
「わ~、チョコのムースだ!」
器の中身を見たプルAが喜びの声を上げた。
「みんな、本当に、本当にありがとう!」
プルAはうっすらと喜びの涙を滲ませながら美味しそうにチョコのムースをほおばった。
これぞまさに、情けは人の為ならず、と言ったところであろう。
プルAのバレンタイン・プランは、丸一年という期間を経て、思わぬおまけつきで、ここ
に結実したのであった。
420:アクシズの囚人
06/02/14 00:11:31
久々、というか珍しくプルAが主人公のSSでした。
もともとは別々に考えてた二つの話だったんですが、内容や量が半端だったのでくっつけて
みました。
なお、さつまいもから精製した澱粉を主原料に「代用チョコレート」を作れるのは事実です。
さつまいも栽培や代用チョコが今後もアイテムになるかどうかは住人の皆様の判断に委ねます。
また、時系列については大目に見ていただけるとありがたいです。
それでは住人の皆様のバレンタインに幸あらんことを!
421:通常の名無しさんの3倍
06/02/14 00:33:51
お疲れ様です。 リアルで読めて嬉しい! 豆知識に感激しました
422:通常の名無しさんの3倍
06/02/14 00:39:07
来てくれると思ってたよ、GJ!
久々のA主役良かった
こんな時間にすげー腹減ってしまった
423:通常の名無しさんの3倍
06/02/14 02:44:23
シャア農場でのシーンがとてもいいなぁ、
ああ、あのシャアもそういや農場の主になったんだぁって
何故か感慨深く感じてしまった・・・
職人さんマジ乙です!
424:通常の名無しさんの3倍
06/02/14 04:10:51
相変わらずGJ!!
バレンタインに幸は無かったですが
今回のテーマに則ってSSが今年の代用でした!←キモス
Iが推し進めてる所に恋する乙女パワーを感じましたねww
425:通常の名無しさんの3倍
06/02/14 20:37:10
キモス
426:通常の名無しさんの3倍
06/02/14 23:03:25
少し同意
427:通常の名無しさんの3倍
06/02/15 00:59:59
どしたん??
この流れ
428:通常の名無しさんの3倍
06/02/15 03:24:53
>>412-419GJ!!
429:通常の名無しさんの3倍
06/02/17 01:29:25
(▼д▼)ポマードがきれてきたな…
430:通常の名無しさんの3倍
06/02/17 12:58:44
ポマードって植物油から作るんだっけ?
廃油とかから手作りって出来るのかな…?
431:通常の名無しさんの3倍
06/02/17 20:06:17
ヾ; ゚ー゚ノ < 石鹸用の廃油(食用油)くれだと。何に使うんだ?
432:通常の名無しさんの3倍
06/02/17 20:13:57
(`∀´*)髪おろしちゃいなよ!
若く見えるかもしんない
433:通常の名無しさんの3倍
06/02/17 21:53:13
(▼∀▼) <どんな状況下でも、身嗜みには注意を払わなければいけないのだよ、アムロ君!
434:通常の名無しさんの3倍
06/02/17 22:36:59
整髪料は頭皮に悪いぞ
油で固めてるわけだからな
435:通常の名無しさんの3倍
06/02/18 03:44:37
かく言うシャアであったが来る年の瀬には適わず額の後退を気にしていた。
436:通常の名無しさんの3倍
06/02/18 18:33:02
ゆくゆくはアンディーという古の格闘家と同じように…
437:通常の名無しさんの3倍
06/02/18 23:41:41
そしていつの間にかオンディーに
438:通常の名無しさんの3倍
06/02/19 00:33:38
(▼∀▼) <通常の1/3でしか後退しないはず!!
439:通常の名無しさんの3倍
06/02/19 00:42:31
>>438
通常の三倍の速度で後退だ。オールバックは伊達じゃない!
440:通常の名無しさんの3倍
06/02/19 09:32:05
総帥はハゲ上がるのだろうか?それともフサフサの白髪になるのだろうか?
441:通常の名無しさんの3倍
06/02/19 13:10:40
実は既に頭頂部が危ないです
442:通常の名無しさんの3倍
06/02/19 17:06:21
白髪じゃない?
ジオンって結構髪残っていなかったっけ?
443:通常の名無しさんの3倍
06/02/19 17:38:40
シャア・アズナブル→シャリア・ブル
444:通常の名無しさんの3倍
06/02/19 18:10:18
ブルブルブルブル~♪
445:通常の名無しさんの3倍
06/02/19 20:04:22
シャリア・ブルの正体は、アクシズから木星を経て地球に戻る際に
時空を超えて過去に飛ばされた、年老いたシャアだったんだよ!!!
446:通常の名無しさんの3倍
06/02/19 23:50:32
>>445
クマー
447:通常の名無しさんの3倍
06/02/20 01:45:31
アムロは老後アルプスの山の中で静かに余生を過ごすんだよな
……となるとハ○ジはどのプルの子供だ?
天真爛漫さから言ってAか
448:通常の名無しさんの3倍
06/02/20 02:11:38
>447
アムロは別に人嫌いじゃないので麓の村でハ○ジ他の孫たちに囲まれて時計屋でもやってそう。
449:通常の名無しさんの3倍
06/02/20 04:57:31
でも人を殴り殺して服役してしまうおじいさんだぞ
450:通常の名無しさんの3倍
06/02/20 06:38:38
プルズに目をつけた連邦情報部の役人なんぞが出てきたら・・・
451:通常の名無しさんの3倍
06/02/20 17:54:14
>>450
シャアがどうやってか裏から手を回して破滅
452:通常の名無しさんの3倍
06/02/20 18:05:00
そういう輩は大佐が早期に潰してくれる事を祈る他無いな。
うっかり大事になったら、下手すりゃ戦争になる。
あのダメ親父達ならやりかねんw
453:通常の名無しさんの3倍
06/02/20 18:38:59
二人そろえば連邦なぞあっという間に叩いてしまいそうだな
454:通常の名無しさんの3倍
06/02/20 19:41:09
ましてこの場合プルズ絡みだからな
あの2人の目的が完全に一致したとき、戦場にてどれ程のコンビになるのやら
455:通常の名無しさんの3倍
06/02/20 22:50:39
> アムロは老後アルプスの山の中
ラサ近辺は大穴が開いています 逆シャアの寒冷化作戦
456:通常の名無しさんの3倍
06/02/20 22:59:58
アルプスとラサは関係ないだろ
457:通常の名無しさんの3倍
06/02/20 23:00:09
アムロは老後アルプスの穴の中
458:通常の名無しさんの3倍
06/02/20 23:44:04
アルプスの少女達をとっかえひっかえする総帥
459:通常の名無しさんの3倍
06/02/21 00:14:20
しようとしてどつかれぼこられる総帥
460:通常の名無しさんの3倍
06/02/21 12:01:56
そのころには男性機能を失っている総帥
461:通常の名無しさんの3倍
06/02/21 12:49:26
>460
若い頃通常の3倍使っていた報い。
462:通常の名無しさんの3倍
06/02/21 13:24:23
3倍の速度で動いて真っ赤に擦り剥けちゃったからな < 若い頃の総帥
463:通常の名無しさんの3倍
06/02/22 15:50:52
通常の3倍で使用しているのにいつまでも黒くならずにピンク色のままの総帥
464:通常の名無しさんの3倍
06/02/22 19:51:10
だから男めかけとしてジオンの中でも人気があった総帥
465:通常の名無しさんの3倍
06/02/22 21:55:20
総帥のチャームポイントはお尻だよ。
マの人も認めてた。
466:通常の名無しさんの3倍
06/02/22 21:57:08
「これはイイものだ!」
467:通常の名無しさんの3倍
06/02/23 17:18:36
なんか総帥に萌えるスレになりつつある…
468:通常の名無しさんの3倍
06/02/23 21:55:38
ここはハッテン場か・・・
469:通常の名無しさんの3倍
06/02/23 22:55:38
誰かネタ投下してくれ…
俺には無理だが…
470:通常の名無しさんの3倍
06/02/23 23:36:59
俺にも無理ですよ!
471:通常の名無しさんの3倍
06/02/23 23:39:37
ヾ ゚ー゚ノ <あ~、諸君。シャアの話題に関しては ど う で も い い のだが、ウチの娘たちの教育に悪い話は避けてほしい。
472:通常の名無しさんの3倍
06/02/23 23:50:51
蛇足だけど、プルたちの中の誰かが腐女子になるとかいう展開は断固反対
473:通常の名無しさんの3倍
06/02/24 02:11:06
興味持つくらいならいいけど腐になるのは勘弁してほしい
474:通常の名無しさんの3倍
06/02/24 15:00:00
シャアとアムロじゃいろいろあり過ぎて801なんかじゃ済まない。
そんな二人が近くにいたらかえって腐にはなりにくい気がする。
475:通常の名無しさんの3倍
06/02/24 16:29:03
軍オタやメカフェチになりそうな環境ではあるな
476:通常の名無しさんの3倍
06/02/24 22:10:37
漂流中のアクシズでは興味の対象が限られるからね。
食いしん坊のプルズなら、アムロに料理を習って実践する子が一番多いと思うけど。
477:通常の名無しさんの3倍
06/02/24 23:55:01
(▼∀▼) < ゆりは良いものだ
ヾ ゚ー゚ノ <弾劾裁判にかかりたいのか?
478:通常の名無しさんの3倍
06/02/25 02:14:38
(*▼∀▼)<私は花を愛でただけだが?アムロ、君こそ良からぬことを考えたのではないか?
ヾ ゚ー゚ノ <馬鹿話してないで早く畑行ってこいよ
479:通常の名無しさんの3倍
06/02/25 12:05:54
そろそろおにゃのこのお祭の季節ですね
480:通常の名無しさんの3倍
06/02/25 13:24:19
おにゃのこの祭りというとアレだろ
「鬼は(略
481:通常の名無しさんの3倍
06/02/25 13:40:02
鬼や鋸の祭りとは字面からして恐ろしそうですね
482:通常の名無しさんの3倍
06/02/26 09:10:15
ホワイトデーのお返しとかけて。
赤い総帥ととく。
その心は?
(答え:メル欄)
483:通常の名無しさんの3倍
06/02/26 13:08:07
>>482
「そんな基本、修正してやる!!!」
なんか空耳が聞こえたような・・・・
484:通常の名無しさんの3倍
06/02/26 19:24:20
>>482の座布団全部持っていきなさい
485:通常の名無しさんの3倍
06/02/27 10:22:28
(▼Д▼)「ホワイトデーがあるのに何故レッドデーがないのだ!?」
486:通常の名無しさんの3倍
06/02/27 12:16:25
隣の国にはいろいろあるらしいよ
487:通常の名無しさんの3倍
06/02/27 12:39:09
>>485
5月1日があるジャマイカ
488:通常の名無しさんの3倍
06/02/27 21:59:02
>>487
おまけに其の辺りの日は「ゴールデン」weekだしな。
でも大佐は大尉の頃の自分をどう思っているんだろう?
がきんちょに殴られて涙流したり、女に振られたり、はにゃーんは鬼のようなハマーンになっているし・・・。
489:通常の名無しさんの3倍
06/02/28 21:02:47
トリアーエズ、上げ
490:通常の名無しさんの3倍
06/03/01 21:22:09
ある意味総帥が一番がんばってた時期だよな<金色の頃
アポリーとかロベルトとか良い部下にも恵まれてたし
アムロともとりあえず休戦してたし…
491:通常の名無しさんの3倍
06/03/02 19:28:01
(▼Д▼)「雛祭り…ひなまつり…ひまなつり…暇な釣り!?」
492:通常の名無しさんの3倍
06/03/03 15:38:06
シャア「ということで、釣りをしないか?」
アムロ「暇じゃないだろ」
493:通常の名無しさんの3倍
06/03/03 22:09:47
ヾ ゚ー゚ノ < 第一、魚は如何する?
(▼Д▼) <冷凍有精卵が何処かに在ったはずだが
ヾ ゚ー゚ノ <おまえな、何処からそんな物を で種別はなんだ?
(▼Д▼) <解らんな ただ 「 観賞用魚類セット 」 と書いてあったからな
ヾ ゚ー゚ノ <鰻とかなら良いかもな 食りょ..
(▼Д▼) < なに!! あんなことや そんなことを!
ヾ ゚ー゚ノ <!何考えてる! 貴様なんて! AA略
494:通常の名無しさんの3倍
06/03/04 22:38:53
今さっき初めてCCA見た。
サザビーかっこいいよサザビー…!
495:通常の名無しさんの3倍
06/03/04 23:23:58
J*‘-‘ノ <サザビーは最高のMSですっ
496:通常の名無しさんの3倍
06/03/05 13:51:56
>>494
カートゥーンネットワーク、CM多すぎ
そしてできれば安彦画で見たかった('A`)
497:通常の名無しさんの3倍
06/03/05 21:04:31
アムロとνだってカコイイよ!
498:通常の名無しさんの3倍
06/03/05 23:13:47
カツとコバヤシはだめだな
499:通常の名無しさんの3倍
06/03/06 10:58:20
ところで親父連中は14日のお返しの準備はできやがりましたか?
500:通常の名無しさんの3倍
06/03/06 14:10:51
(▼∀▼) <当然だとも、なあアムロ?
ヾ;゚ー゚ノ <あ、ああ…(しまった、忘れてた…)
501:通常の名無しさんの3倍
06/03/06 20:47:23
ヾ;゚ー゚ノ 。oO(何かいつもと違うお返ししたいけど何が良いかな…)
502:通常の名無しさんの3倍
06/03/06 21:53:40
つ「12枚の縞ぱんつ」
503:通常の名無しさんの3倍
06/03/06 21:56:39
>502
弾劾裁判再び。
504:通常の名無しさんの3倍
06/03/07 01:09:36
喜んで履きそうな子は少数派だな
505:通常の名無しさんの3倍
06/03/07 09:34:02
喜んで履く子はさすがにもういないんじゃない
506:通常の名無しさんの3倍
06/03/07 13:20:28
アムロ側はコアな子居ないからな~
グラサンを総帥がプレゼントしてもJなら喜んで貰うと思うが…
Iも文句言いつつ自室でつけてみたりしそう
はてさてダメ親父二人組みはどんなプレゼント用意するやら
507:通常の名無しさんの3倍
06/03/07 17:27:31
グラサンだったら案外普通に喜ばれるんじゃないか?
物の無いアクシズの事、それなりに珍しい品だろうし
あーいうのって面白グッズとして子供受けしたりする。
んで、シャアの物真似が一時流行したり、それを見てアムロが頭を抱えたり。
508:通常の名無しさんの3倍
06/03/08 17:31:58
大型のアンテナを付けて地球圏の放送が見られるようにするのがいいと思う。
509:通常の名無しさんの3倍
06/03/08 18:19:33
そんなのあったらとっくにSOS送ってるよ
510:通常の名無しさんの3倍
06/03/08 18:47:26 wSgv14vp
>>509
下手にSOSなんぞ出したら即座に抹殺されるような希ガス
511:通常の名無しさんの3倍
06/03/08 19:01:55
>>510
以前の二人ならいざしらず、12人の運命を娘達を背負ったオヤジ二人組み
には誰も適わない希ガス
512:通常の名無しさんの3倍
06/03/08 19:32:45
おまけにその守るべき12人も並みの12人じゃ無いしな
513:通常の名無しさんの3倍
06/03/08 19:56:07
一個師団くらいなら何とかなるな
514:510
06/03/08 23:17:53 wSgv14vp
現状ではかなり不利でない?
逆シャア時でさえ苦労した大型のミサイルポコポコ撃ち込まれたら
アクシズは(痛んでる事も手伝って)かなり危険だと思う、等と無粋な事を言ってみるテスト
515:通常の名無しさんの3倍
06/03/08 23:23:45
中立の木星船団にSOS
516:通常の名無しさんの3倍
06/03/08 23:40:05
アムロが MSのデータベースカから情報引き出してアクシズの再武装化してます
(表向きはスペースデブリ対策)
517:通常の名無しさんの3倍
06/03/08 23:48:51
>>514
ギュネイが全部迎撃できるくらいなんだから、プル数人いれば何とかなる気が
518:通常の名無しさんの3倍
06/03/08 23:53:22
ギュネイはヘタレっぽくかかれてるけど結構強い気がする
少なくともジェリドよりかはずっと
519:通常の名無しさんの3倍
06/03/09 00:20:59
ギュネイが弱いとは思わんよ
おそらくファンネルの扱いならシャア以上だろう
でも、プルズならそれ以上にうまくやるだろってこと
520:通常の名無しさんの3倍
06/03/09 07:30:54
残念ながら目ぼしい武装は品切れですよ
よくてもザクⅢの予備くらいでしょ
521:通常の名無しさんの3倍
06/03/09 10:11:00
量産型キュベレイを発見したこととかもあったし(捨てたけど)ファンネルの予備とかもあってもおかしくないんでない?
522:通常の名無しさんの3倍
06/03/09 19:35:54
アクシズ産高級ファンネルの詰め合わせおいときますね
523:通常の名無しさんの3倍
06/03/10 00:28:53
シャア「うむ、アムロのガンダムにもこのタイプ(漏斗型)のファンネルを搭載するしかないな」
アムロ「なんか、嫌だな。やはり俺はフィン・ファンネルが…」
シャア「分かっていると思うが、ファンネルを新設計で作るには莫大な電力と資源が必要だぞ」
アムロ「ああ…。しかし、どこに係留するんだ?νガンダムにはファンネルコンテナは無いぞ」
シャア「もちろん、このキュべレイの尻尾部分をガンダムのお尻に…」
アムロ「それだけはやめろ!」
524:通常の名無しさんの3倍
06/03/10 18:16:22
シャア 「じゃあ、外側だけでも加工するか?」
アムロ 「しかし、そのままだと機動力が下がるな」
シャア 「何も、同じ大きさにすることは無い。ハードポイントを使えるようにするだけだ」
525:通常の名無しさんの3倍
06/03/10 18:19:39
お父さんたちファンネルの魔改造ですか
526:通常の名無しさんの3倍
06/03/10 19:53:42
「何もファンネルの形にこだわらなくても良いんじゃありません?」
「そうね、どうせ空気抵抗とかは考えなくても良いし。」
「じゃあアムロが一番加工しやすい形にすれば良いんだよ!」
「それって・・・もしかして?」
「ハロ型ファンネル!」
527:通常の名無しさんの3倍
06/03/10 21:40:00
シャア「ハロ型か、悪くないかもしれんな。手足があるからAMBACも出来るからな…」
528:通常の名無しさんの3倍
06/03/10 22:09:42
カチッ
「何の音?」
「誰か何かのスイッチでも入れたんじゃないの?」
「・・・」
「フフッ。(アムロの『入れてはいけないスイッチ』が入れられてしまったわね。当分オヤツは無しか。)」
529:通常の名無しさんの3倍
06/03/11 01:55:31
>528
プルF「慣れてしまったのね。自分でもわかる・・・」(おやつ抜きの辛さ)
530:通常の名無しさんの3倍
06/03/11 17:34:22
数日後、不眠不休の突貫作業を終えたアムロが皆を格納庫に集めた
アムロ「完成したぞ!コレだ!」
そこにはかなり大型のハロが6機鎮座していた。
アムロ「名付けて、「ハロ・ファンネル」!!」
全員が心の中で「そのまんまじゃないか」と突っ込みを入れるが、追求はどうせ無駄だと思って声には出さない。
プルB「大きいな。どうやって作ったんだ?」
全員、見た瞬間ある疑問が浮かんだのだが、それを何とか無視してもう一つの疑問を口にする。
その疑問にアムロはフフン、と得意そうな顔になり説明を始める。
アムロ「こいつの外殻にはMSの脱出ポット兼用のコックピットを使っているんだ。サイズはちょうどいいし中空だから加工も楽だった」
はあ、と全員がアムロのアイデアに感心する。
プルI「性能のほうはどうなんだ?」
また一番の疑問を無視して、懸案事項を挙げる。
アムロ「それは特に自信があるぞ!足の部分にスラスターを装備してフレキシブに稼動するおかげで今までのファンネルとは別次元の機動性を確保した!
さらに足は走行も可能な強度と出力も確保してあるから地上での運用も可能だ!」
プルA「へー」
アムロはさらに熱っぽく解説を続ける。
アムロ「さらに汎用マニピュレータを2基装備しているおかげで小型ビームガンや、ビームサーベルなど多彩な武装を同時に運用できる!予備の武装を体内に収納することもできるぞ!」
プルD「すごいな」
アムロ「さらに口内にはフィン・ファンネルの技術を応用して作った電磁ジェネレーターが装備されていて、ビームバリアを発生させることも出来るんだ!」
全員がアムロ脅威のメカニズムに感嘆の声を上げるしかない。
しかし、どうしても聞かなければならないことがシャアには残っていた。
シャア「アムロ、一つ聞かないといけないことがあるんだが…」
アムロ「なんだ?言ってみろよ」
シャア「うむ、聞かなくても答えはなんとなく予想はつくし、その答えを正直聞きたくないんだが、どうしても聞かねばならんのだ」
アムロ「だからどうした?言ってみろよ」
そしてシャアは、皆が最初に感じ、触れるのを恐れていた重大な疑問点についに触れた。
シャア「何でこのハロ・ファンネルは真っ赤でツノがついているんだ?」
そう、ハロ・ファンネルはサザビーの赤にも似た鮮烈な赤い塗装と、中隊長を思わせるツノ飾りを持っていたのだ。
アムロはその質問に満足げにうなずく。
アムロ「うむ、予想より良い質問だ。聞いて驚け、こいつは俺がわざわざシャアのためだけに作ったんだ!」
プルたちの間に「ああ、やっぱり…」という空気が流れる。
シャア「冗談ではない!私はこんなもの使う気はないぞ!今すぐ角を外して白く塗りなおしてやる!!」
アムロ「無理だな!このツノはサイコミュ受信機の役割も果たしているし、この重量バランスでしか動けないように設定されている!もちろんお前向きの調整も、サザビーのプログラム改良も済んでいる!」
シャア「な、なに?」
アムロ「お前に俺以上のプログラミング能力はないことは分かっている!お前はコレを使うしかない!」
シャア「そ、そんな、やり直しを要求するーーーーッ!!!!」
アクシズにシャアの絶叫が響き渡る。しかし、それを受けてもアクシズはゆっくりと静かに、宇宙の闇を突き進んで行った。
531:通常の名無しさんの3倍
06/03/11 17:48:36
ワロスwwww
今ならアムロに勝てるんじゃね?
532:通常の名無しさんの3倍
06/03/11 18:48:53
つーかνガンダム用のファンネルの話はどうなった?
533:通常の名無しさんの3倍
06/03/11 19:24:17
>>532
アムロ「ん?ああ、それならちょうど良い放熱板が手に入ったから、それを加工してフィン・ファンネルを作ったよ」
534:通常の名無しさんの3倍
06/03/11 19:25:18
それは『フィン・ファンネルっぽいもの』だよ・・・・・・
535:通常の名無しさんの3倍
06/03/11 19:37:03
ここのアムロとシャアは武装強化とかあんまり考えそうにないと思ってたが・・・
536:通常の名無しさんの3倍
06/03/11 19:41:36
むしろ外部作業用にマジックハンドとか溶接用レーザーとか音響探査装置とかつけるタチ?
537:通常の名無しさんの3倍
06/03/11 19:51:06
かといって有事に備えないほどのんきでもないだろ
何しろ二人して人生有事の塊だったからな
538:通常の名無しさんの3倍
06/03/11 19:58:19
でもやっぱり木星到達寸前になるまでは武装は考えないでしょ
539:通常の名無しさんの3倍
06/03/11 20:04:10
でも、まあ、アムロはともかく、シャアなんかは一人でコッソリ誰にも知られずに有事の備えをしてそうな気がする
540:通常の名無しさんの3倍
06/03/11 20:26:47
有事の備えも武装より小細工を用意しそう
有益そうな戦闘データとか何かのサンプルとか
541:通常の名無しさんの3倍
06/03/11 21:13:08
なぜか「小細工」の内容想像したらホーム・アローンになった…
ブービートラップだらけのアクシズ内部、侵入者が罠に引っかかるたび
大はしゃぎするプルズ、そして鼻高々のシャア。
そんなんする意味まったくないのにorz
542:通常の名無しさんの3倍
06/03/11 22:46:50
そこでことごとく罠にひっかかるテム霊
543:通常の名無しさんの3倍
06/03/11 23:54:11
抹殺部隊VS駄目親父二人組み+娘達withリック・度無
ボロボロのνガンダムとサザビー、旧式のリックドムで対抗するも
徐々に追い込まれる大家族。エネルギーも少なくなりいよいよヤヴァイ
状況へ。「ここまでか・・・」そう思ったその時、一機の抹殺部隊所属機
が爆散する。「何だ!!?」アムロとシャア、そして娘達が目を向ける先には
12機のνガンダムを牽引して向かってくるカミーユとジュドーのνガンダム
「アムロさん!!クワトロ大尉!!」
「プル、プルツー!!みんな!!」
「カミーユ!来てくれたのか!!」
「カミーユ…久しぶりだな」
「え…?私、知っている。会った事無いはずなのに…ジュ…ドー?…ジュドー!!ジュドーなの!?」
シャアが、アムロがそしてプルズがνガンダムに乗り込む。サイコフレームを通して
機体が覚醒する。なおも接近してくる敵機に、νガンダムのライフルが火を噴く
どうみてもスパロボのやりすぎです。本当にあり(ry
544:通常の名無しさんの3倍
06/03/12 00:00:42
>>543
却下
545:通常の名無しさんの3倍
06/03/12 00:25:27
このスレでのアムロは、世間の目から隔離されてるからな…
周囲の迷惑なんか省みずに機械いじりをしてそうだし。
すっかり10代のあのコロのメカいじりが好きなアムロ少年に戻って
役になんか立たなくても、使う当てが無くっても、作りたければ兵器とかでも作っていそう。
そういう意味じゃシャア以上にアムロも解き放たれているかも…
546:通常の名無しさんの3倍
06/03/12 00:30:43
彼女らはプルじゃないんだ
それだけは分かってくれ
547:通常の名無しさんの3倍
06/03/12 00:33:13
>>545
君には過去スレを全部読むことをお薦めする
そうすれば自分の考えを改めるはずだ
548:通常の名無しさんの3倍
06/03/12 00:48:15
>>546
同意
ジュドーは彼女らの中にプルやプルツーの面影を見つけるかもしれないが
彼女らにとっては初めて出会う赤の他人
そういう切なさが…
549:通常の名無しさんの3倍
06/03/12 01:00:21
余計なお世話かもしれんが…
このスレでは
アムロ
・プルたちの父親(ときには母親)としてがんばってる
・空いた時間は趣味の機械いじりができて幸せ
・ごく稀に何かのスイッチが入ったときだけ暴走しちゃう
シャア
・失った自分自身の時間を取り戻し、一人の人間として生きている
・農園管理やアクシズのシステム管理など、実は縁の下の力持ち
・表向きにはお調子者
プルS
・戦闘用のクローン強化人間としての運命から開放された
・各々が「自分」というものを確立してきた
といったところだと思う
平和ボケした日本人と非難されるかもしれんが(笑)、基本的には
戦闘や有事とは無縁のスレであって欲しいと思う
もちろん有事などについて考察するのを嫌がっているわけではないが、
きちんとした話の筋もなく簡単に戦闘シーンや武装を加えるのは賛成できない
古参の住人としてはそう思っただけ
550:通常の名無しさんの3倍
06/03/12 03:27:32
漏れも34歳くらいから入った古参っぽい住人だがアムロのマッドっぷりの演出として武器作ったのも面白かったと思うよ
話の流れでそういうのを出すことが出来るのもこのスレのいいところだと思って、暖かく漂流一家を見守ろうよ
551:545
06/03/12 09:42:45
うぁ…なんか変な方向に話を曲げちゃった?
別に兵器ヲタなアムロとかキボンヌとかそういう意味でなく、
好きなモノを作っていられる今の環境は、シャイアンとかに比べれば
天国なんじゃないかとか思っただけなんだけどなー。
だから“作りたければ”って入れたんだけどね。
552:通常の名無しさんの3倍
06/03/12 13:59:04
まあまたーりいきましょうや
553:通常の名無しさんの3倍
06/03/12 23:28:36
ハロ・ファンネルとかは(このスレの)アムロらしくてワロタよ
あれに件の自己修復、自己進化、自己再生を加えたら立派な月光蝶になるなw
554:通常の名無しさんの3倍
06/03/12 23:40:30
これが後のハロビットである
555:通常の名無しさんの3倍
06/03/13 00:17:31
(▼∀▼)<>>555をとってGO!GO!GO!なんちゃって…
556:通常の名無しさんの3倍
06/03/13 01:14:13
流石三十代後半。見事なオヤジギャグですね総帥。
557:通常の名無しさんの3倍
06/03/13 09:46:12
(;▼Д▼)<そんなことよりアムロ、明日は本当に大丈夫なんだろうな?
あれだけ機械いじりに没頭しておきながら何もなかったら裁判ものだぞ…
558:通常の名無しさんの3倍
06/03/13 21:21:13
ヾ;゚ー゚ノ <ホ、ホワイトハロじゃ駄目だろうか?
559:通常の名無しさんの3倍
06/03/13 22:10:38
>>558
「……まさかのとk……」
560:通常の名無しさんの3倍
06/03/13 23:25:50
シャアは白い日でも赤いもの用意してそうだよな…
561:アクシズの囚人
06/03/14 00:07:18
ホワイトデーSS投下します。
今は反省しています。
562:マシュマロにご用心(1/5)
06/03/14 00:08:52
「プルK、今日は何読んでるの~?」
リビングにあるソファーに座り、静かに読書をしているプルKを見て、プルAが声をかけた。
プルA自身はほとんど読書をしないが、文学好きで地球の文化に詳しいプルKから本の話を
聞くのが実は好きなのだ。
とは言っても彼女の関心のほとんどはアクシズでは到底口に入らない地球のお菓子の話に向
けられているわけだが。
「『世界のお祭全集・3月編』ですよ。」
不意に集中を途切れさせられたことにも全く不快感を示さず、にっこりと微笑みながらプルA
に返事をした。
プルKも自分の読んでいる本の話を楽しそうに聞いてくれるプルAと話をするのが好きらしい。
「あ~、前にこの本の2月のやつは私も読んだよ。」
「ふふふ、そう言えばそんなこともありましたね。」
1年前の2月のことを思い出して、しばらく二人で懐かしむ。
「それで3月のにはどんなのがあるの?」
「まだ半分までしか読んでないのですが…」
興味津々のプルAがプルKに話を促す。
「この時期ではホワイトデーがありますね。」
「ホワイトデーって…確かバレンタインのお返しをする日だよね?去年はアムロからクッキー
をもらったと思う。」
今度はホワイトデーの話に花が咲く。
プルKは本を片手に、ホワイトデーの由来や歴史などを丁寧に分かりやすくプルAに教えた。
「マシュマロっていうのも美味しそうだね。」
プルAはまだ見ぬ新たなお菓子を思い描き、うっとりする。
「でもさっきも説明したように、マシュマロには…」
「分かってるよ。どうせアクシズにはマシュマロなんてないから関係ないって!」
プルKの忠告めいた話を、プルAは無邪気に突っぱねた。
563:マシュマロにご用心(2/5)
06/03/14 00:10:01
「みんな、ちょっと待っててくれ。」
夕食を終えてプルたちが自分の時間に入ろうとしたとき、アムロとシャアが全員を引きとめた。
「今日はホワイトデーだから、みんなにちょっとしたプレゼントがあるんだ。」
「今年は諸君らから貴重なチョコレートをいただいたから、こちらも少しこだわってみたのだ。」
そう言うと、大人二人はどこからか用意した小さな包みを手分けして娘たちに配り始めた。
「何これ?」
「白くてふにゃふにゃしてる。」
「なんかカワイイね。」
受け取ったプルたちは中身を確認すると口々に感想を言い出した。
今まで見たことも触ったこともないその物体に興味をもったようだ。
しかし、その中で浮かない顔をしているのが一人。
「まさか、これ…」
すっかり動揺しきってるプルA。
「プルA、せっかく二人が作ってくれたんですから、ありがたくいただきましょう。ね?」
まさか自分の予想が現実になるとは考えていなかったが、取り乱すことなくすぐに大人の対応を
見せるプルK。
「アムロ、これってもしかして…」
「え、プルAは知ってるのかい?マシュマロだよ。」
元気のない様子のプルAに少し違和感を憶えたが、アムロは得意気に答えた。
「しかもプルAが作ってくれた代用チョコレートを少々使わせてもらったのだよ。ホワイトデー
の正式なお返しはチョコ入りマシュマロらしいからな。」
プルAを気遣ったシャアが慰めるように付け加える。
「………うわ~ん!!!アムロとシャアのバカ~!!!」
二人の返答を聞くと、プルAは大粒の涙を撒き散らしながら食堂を駆け出していった。
564:マシュマロにご用心(3/5)
06/03/14 00:11:02
「これはどうしたことだ?」
自分の発案したアイデアがまたしても全くの裏目に出てしまい、狼狽するシャア。
「シャアーーーー!!!貴様と言う奴はまたしても適当なことをデッチ上げたんだな!!!」
シャアの発案にまたしても安易に乗ってしまったことを激しく後悔し、白い悪魔の本性(?)を
剥き出しにするアムロ。
「シャアーーーー!!」
「ちょ、あ、アムロ?待ってくr」
「待って下さい!」
シャアに飛び掛ろうとする白い悪魔を、プルKの叫び声が制した。
「二人とも、チョコ入りのマシュマロの意味をご存知ですよね?」
プルKがアムロとシャアを詰問する。
「うむ、私が調べたところによると、女性から受け取ったチョコレート(愛情)を男性が柔らかい
マシュマロ(愛情)で包んで送り返すという風習があるという。」
シャアは懐からいつもの怪しげな本を取り出すと該当箇所をなぞりながら答えた。
「やっぱりまたその本か…」
隣にいたアムロは呆れながら呟いた。
「私が読んでいた本には、女性から受け取ったチョコレート(愛情)を男性が柔らかいマシュマロ
で(気持ち)包んで送り返す、つまり女性からの気持ちをそっくりそのままお返しします、と書い
てありました。」
「む?それは違うぞ!女性から受け取った気持ちと同じもの(男性からの愛情)をさらに柔らかい
愛情で包み込んで渡す、ということではないのか?」
プルKの主張に対し、シャアは自分の説を真っ向からぶつけた。
「ごめん、二人の主張の違いが分からない。」
周りで話を聞いていたプルDが口を挟んだ。
「いい、プルD。プルKの説では、マシュマロの中のチョコレートは女性の気持ちを意味してい
るの。一方のシャアの説では、マシュマロの中のチョコレートは男性の気持ちを表しているの。
ということは…」
「プルKの場合はチョコ入りマシュマロは『ごめんなさい』の意味で、シャアの場合は『僕も
愛してるよ』ってことになるのよ。」
プルDの疑問を受け、プルIが解説する。なお結論部分だけプルFが横取りした。
「なるほどね。で、結局どっちが正しいの?」
二人の説明で納得したプルDが何の気なしにこの問題の核心に触れた。
565:マシュマロにご用心(4/5)
06/03/14 00:12:10
「やっぱりプルKの方が正しいんじゃないの?」
「シャアは結構適当なこと言うしな。」
「大佐はそんな人じゃありません!」
「シャアの方が夢があっていいと思う。」
黙って聞いていたプルたちが、プルDの発言を受けて自分の考えをそれぞれ言い始めた。
「結局どちらの資料が正しいかって問題になるわね。」
そんな中、理論家のプルIが収拾を図って論点を整理した。
「プルKとシャアは直接の当事者だから、私とアムロで判定する。」
有事には(?)裁判長を務めるプルIが事態の解決に向けて張り切り始めた。
彼女も代用チョコレートに関する主役の一人だったため、チョコレートのせいで言い争いが起き
ているのが忍びなかったのだ。
決着は意外なほどあっけなくついた。
片方の記述に明らかな誤りがあったからだ。
正確には、当事者がその記述の存在を知らなかっただけなのであるが。
その当事者とは――プルKである。
先ほどのリビングの一件でプルKがプルAに中断させられたページのすぐ次のページに、「以上
の説は義理でも返礼としてマシュマロを渡す風習から広まった俗説であり、本来は本命の女性に
渡すものである」との記述があったのだ。
「ごめんなさい、私が勘違いしてプルAに間違ったことを吹き込んだから…」
プルKは自分の誤りに気づくと素直に二人に謝った。
「間違いは誰にでもあることだ。我々のことはいいから、プルAに謝って来なさい。」
内心はホッと胸を撫で下ろしていたシャアであるが、あくまでも落ち着き払った態度で紳士的に
対応した。
566:マシュマロにご用心(5/5)
06/03/14 00:13:12
「せっかく作ったのに…アムロとシャアのために一生懸命作ったのに…。」
食堂から飛び出したプルAは自分の布団に包まってむせび泣いていた。
「マシュマロ…美味しい…でも…うわ~ん!!!」
包みから取り出したチョコ入りマシュマロを乱暴に口に入れ、泣きながら味わう。
「プルA…」
泣き疲れたのだろうか、プルAは寝入っていた。
「あ、プルK。」
しかしプルAはプルKのか細い声にすぐに反応した。
「プルA、ごめんなさい!」
「プルK!?」
プルKの思いがけない行動にプルAはどう対処していいか分からなかった。
「実は…」
一呼吸置くと、プルKは先ほどの食堂でのやり取りを全て語り始めた。
「…だから本当にごめんなさい、プルA。」
「そっか。わたしがプルKの読書の邪魔しちゃったんだもんね。わたしの方こそごめんね。」
プルKの説明及び謝罪を受け入れたプルAは微笑みながらそう返事をした。
「でも私の勘違いが原因だから…」
「お互いがごめんなさいって言ったんだから、もうこの話は終わり!ね!一緒にマシュマロ
食べよ!」
プルAはそう言うと、まだ落ち込んでいるプルKの口にマシュマロを押し込んだ。
「ぶふっ!ちょっと何するんですか。」
「へへへ~、プルK『ぶふっ』だって。美味しいでしょ?」
「なんとかまとまったみたいだな。」
「ああ、貴様が何かを考え付くといつも一騒動あるけどな。」
ドアの陰から様子を覗っていた大人二人は、一安心といった表情でその場を離れていった。
567:アクシズの囚人
06/03/14 00:14:42
バレンタインの続編といった感じですが、いろいろな意味でネタを引っ張りすぎですね。
落ちもありませんし。反省しています。
ちなみにマシュマロはメレンゲ(卵白)+砂糖なのでアクシズで作れるのかという問題も
ありますが、卵白→合成液体タンパク質で代用とかで補完していただければありがたいです。
そのうちまたしっかりと練って長文に挑戦しようと思ってます。では。
568:通常の名無しさんの3倍
06/03/14 00:16:32
>>562-566
/ ̄ ̄ ̄フ\ _ ノ^)
// ̄フ / \ .//\ ./ /
// ∠/ ___\___ __// \ / (___
// ̄ ̄ ̄フ /_ .//_ //_ / \./ (_(__)
// ̄フ / ̄//////////// | (_(__)
/∠_/./ ./∠///∠///∠// ∧ ∧ /) (_(__)
∠___,,,__/ .∠__/∠__/∠__/ (´ー` ( ( (_(___)
\ \ \/ ̄ ̄ ̄フ\ \ \_ \ _ /⌒ `´ 人___ソ
\ \ \フ / ̄\ \ .//\ //\ / 人 l 彡ノ \
\ _ \//___\/∠_ // < Y ヽ ヽ (. \
//\///_ //_ /// 人├'" ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
// //.////////∠/ ヽ-i ヽ__ ヽ
/∠_//./∠///∠// .\\ `リノ ヽ |\ ヽ
∠____/.∠__/∠__/∠フ\.\\ c;_,;....ノ ヾノヽ__ノ
569:通常の名無しさんの3倍
06/03/14 00:25:54
GJ!
裁判はなさそうですね。
570:通常の名無しさんの3倍
06/03/14 00:39:28
GJ!
(;▼Д▼)<プルKがいなければ即死だった・・・
571:通常の名無しさんの3倍
06/03/14 00:39:53
ナイスよナイス!ヴェエエリィイイナイスアクシズの囚人さん
572:通常の名無しさんの3倍
06/03/14 01:28:17
酔っているせいかマシュマーセロに見えた
573:通常の名無しさんの3倍
06/03/16 16:11:45
液体タンパク質→s(略
574:通常の名無しさんの3倍
06/03/17 02:39:44
液体タンパク質?
ああ、コールドスリープ中に使う「カクテル」のことかい?
575:通常の名無しさんの3倍
06/03/17 11:44:56
あぁ、バターになるまで弾劾されたシャアか
576:通常の名無しさんの3倍
06/03/17 12:08:59
木の周りをぐるぐる回るシャア
577:通常の名無しさんの3倍
06/03/17 19:53:48
スレリンク(x3板)
大佐……こんなことはじめてたんですね。
578:通常の名無しさんの3倍
06/03/17 21:35:46
>>577
そこのスレのシャアはここで本気出した総帥くらいかっこいい
579:月光蝶
06/03/18 21:35:35
>>578
恒例の(ちょっと周期が遅くなってるが)更新。
URLリンク(axis2000.hp.infoseek.co.jp)
さらに!
URLリンク(axis2000.hp.infoseek.co.jp)
通常の3倍以上の速度で保管しました。
580:通常の名無しさんの3倍
06/03/19 20:06:42
月光蝶氏GJ!!
無理しない程度に頑張ってくだされ
581:通常の名無しさんの3倍
06/03/21 20:21:19
月光蝶様乙です!!
まとめサイトにはいつもお世話になってます
これからもまったりと頑張ってくださいノシ
582:通常の名無しさんの3倍
06/03/22 00:52:19
更新記念age
583:通常の名無しさんの3倍
06/03/22 22:02:49
,-―- 、
/ロ≠ ヽ /)
.i ノ|ノ)从)〈.i)))
ヾ、 イ> <|l/ / <書き込みがないよ~!
ゞl|.⊂つイ!./
584:通常の名無しさんの3倍
06/03/24 20:01:34
\ それも運命 /
 ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄
∧_∧
" , 、 ミ
ゝ∀ く
∧_∧ | ________________
三 ( とノ /
三 / つ | < ママン~!こここのまま落ちちゃうの?
三 _ ( _ /| | \
(_ソ(_ソ(_ )  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
先日このAAの存在を初めて知り、勝手にアムロママンに脳内変換して
AAの改造をしてみたんですが
\だからママはやめてくれって… /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
r'⌒⌒^'、
(,/y'y'ソν)
ゝ ー` く
⌒⌒ヽ i
( ノ|ノ)从) | / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ノ从ノ∥とノ < アムロママ~!
/ つ | \_______________
(⌒(⌒~)| |
(_ソ(_ソ (_ )
うまくできてるんだかよくわからんので客観的な意見キボン
585:通常の名無しさんの3倍
06/03/24 20:59:14
>>584
よくできてると思うよ
586:584
06/03/24 21:45:14
レスthanks
そしてスレ汚しスマンかった
587:アクシズの囚人
06/03/25 10:53:35
新作SS投下いたします。
かなり長いのでよろしければお付き合いください。
588:アクシズ国物語 序章(1/8)
06/03/25 10:55:50
むかしむかし、とおいむかし、せかいのちゅうしんにアクシズというへいわな国がありました。
しかしあるとき、アクシズをおさめていた、たいようの王と、月の女王がけんかをはじめると、
たちまちのうちに国があれはて、人びとはすっかりこまりはててしまいました。
そこに、アクシズにつたわるでんせつのきしがあらわれました。赤のきしと白のきしです。
二人のきしはすぐにたいようの王と月の女王のけんかをやめさせ、またふたたび、アクシズに
へいわがもどりました。
589:アクシズ国物語 序章(2/8)
06/03/25 10:56:56
「プルK、何してるの?」
ここはアクシズの書庫。プルKが趣味の読書に没頭できる、彼女のお気に入りの場所である。
プルKのほかにここを利用するのはアムロとシャア、それにプルIくらいである。
ただ、本にあまり興味を示さない他の姉妹たちはもちろん、アムロとシャアも特別な調べものを
するとき以外は書庫に出入りをすることはないので、すっかりプルKが書庫の主となっている。
「あら、プルA。何か調べものですか?」
書庫の主に声をかけたのは、最近特に彼女と仲の良いプルAだった。
「ううん、またプルKにお話をしてもらいたかったから。でも忙しかったみたいだね。」
近頃プルAはプルKから童話や地球の文化についての話を聞くのが大のお気に入りになっている。
プルAは本を読むとすぐにまぶたが重くなる体質(?)なのだが、分かりやすい語り口のプルKの
話は飽きずに最後まで聞くことができるらしい。
プルAはプルKの問いに素直に答えたが、プルKの脇に数冊の本が分厚く重ねられ、さらに彼女
の手元にいろいろとメモ書きされているノートが広げられているのを見て、自分の要望を即座に
取り下げた。
「いえ、特に忙しいわけではありませんよ。」
「そう?でも、それ…」
プルKの思わぬ返答に、プルAは遠慮がちに本の山と書き散らされたノートを指差した。
「………実は今、童話を書いているんです。」
「童話!?プルKが?すご~い!」
プルKはしばらく躊躇したのちに、素直にプルAに今自分が夢中になっていることを明かした。
「どんなお話なの?すごい!教えて!」
「まだ書き始めたばかりでほとんど何もできていないんですが…」
予想以上に興奮しているプルAと自分が書いた文章を見比べてプルKは気恥ずかしくなったが、
その時点で固まっている話のあらすじや登場人物、舞台設定などを話すことにした。
「………今のところは大体こんな感じです。」
「へ~、プルKってやっぱりすごいね。おもしろそうだよ!」
自分が初めて作った拙い物語を、プルAが心から楽しそうに聞いてくれているのを見て、プルK
もうれしい気分になった。
それと同時に、話ながら次々と構想や細かい設定なども浮かんできた。
「あ、そろそろ夕食の時間ですね。行きましょうか?」
「うん。完成したらまた聞かせてね。今度はわたしも自分で読むから!」
すっかり上機嫌の二人はプルKの童話についてあれこれ話し合いながら食堂へ向かった。
「そう言えば人の名前はいらないの?」
「そうなんですよね…。人物の名前はどうしましょう…?」
その途中、プルKは物書きが最初にぶつかる壁、登場人物の名前についての悩みを呟いた。
590:アクシズ国物語 序章(3/8)
06/03/25 10:58:04
「あれ、今日はプルKが来てない。」
いつものように書庫を覗いたプルAは、主の不在に気づいた。
実は、プルAは童話の完成まで待っているつもりだったのだが、つい何度も口を出すうちに結局
プルKと一緒に童話作りをするようになっていたのだ。
その日もプルKと約束をしていたので書庫に来たのだが、肝心のプルKの姿がない。
「ちょっと早く来すぎたのかな?」
プルKが何も言わずに約束を破ることはないことをよく知っているプルAはノートをパラパラと
めくりながら待つことにした。
「遅いな~。お昼のあとにすぐやろうって言ってたのに。」
時計を見ると午後2時を回っていた。
「部屋に戻ろうかな~。………あれ?」
何気なく周りを見渡すと、プルAは不自然に蔵書が少ない本棚を見つけた。
「………階段!?」
気になったプルAはその本棚の前にしゃがむと、最下段の底板が抜け落ち、さらに下へ下へと続
く階段があることを発見した。
「ちょっと狭いけど行ってみよう♪」
好奇心旺盛のプルAは、暇を持て余していたこともあり、ちょっと探検してみることにした。
書庫の地下室だから特に危険はない、彼女は直感的にそう思ったのだ。
591:アクシズ国物語 序章(4/8)
06/03/25 10:59:24
「あ~、やっと出られた!それにしても薄気味悪いところだった~。」
書庫の階段に足を踏み入れると、最初に現れたのは整然と組まれたレンガ造りの階段。
しかし進んでいくうちにレンガが崩れ始め、しだいに剥き出しの岩肌の緩やかな斜面へと変わっ
ていく。そしてわずかずつ傾斜もおさまり、デコボコの地面ながらも平坦な道となる。
光の射さない洞窟を恐る恐る進むと、やがて日差しのさわやかな開けた平原へと辿り着いた。
「ぽかぽかしててあったかい。」
柔らかな春の日差しを全身に浴びたプルAはうっとりと呟く。
どこまでも広がる青々とした草原。
若草の瑞々しい香りを運ぶ風。
そして、優雅に輝く太陽。
「わ~、すご~い!」
草原に寝転がり全身でこの光景を味わうプルA。
「アクシズにもこんなところがあったんだ…」
ひとしきり堪能したのち、そっと感嘆の声を漏らす。
「当然だ!アクシズはとても素晴らしい国なのだぞ!」
「誰!?」
周りに誰一人いないと思っていたプルAは、不意に、しかも聞き覚えのない声に呼びかけられた。
「控えぬか!こちらはアクシズ国の女王陛下、マハーン様なるぞ!」
また別の、やはり聞き覚えのない声に咎められる。
「じょおう、へいか…?」
プルAは首をかしげながら声の方へ振り向いた。
黒を基調としながらも宝石などをあしらった優雅なドレスを身にまとった若い女性。
従者、というよりは身なりや振る舞いなどから騎士とでも呼ぶべき若い男性。
「よい、シュマーマ。見たところこの国の者ではなさそうじゃ。」
「さすがマハーン様は寛大なお方。その方、何者だ?」
二人とも見た目はキリっとしていて迫力があるが、その口調や雰囲気はとても穏やかで優しそう
だ、プルAはそう感じた。
592:アクシズ国物語 序章(5/8)
06/03/25 11:03:51
「わたしの名前はプルA。アクシズに住んでるの。」
言葉遣いはお固いが、中身はいい人だと感じたプルAは満面の笑みで答えた。
「何?そちもアクシズの民か。見たことはないな。」
「アクシズの民ならば何故マハーン様を知らぬ?嘘をつくな!」
にわかに空気が緊張し始める。
「わたし書庫の階段を下りてあの洞窟から出てきたんだよ。」
その空気を敏感に察知したプルAはすかさず事情を話し始めた。
「なるほど、そなたは異国、いや、異界の民ということか。」
プルAの話を聞いて一応納得したふうの男。
「(どこかで聞いたことのある話だな…まさか…)そちは12人の姉妹がいると言ったな?」
一方、何かを思い出した女はすぐに質問を投げかけた。
「うん。わたしを入れて全部で12人だよ。」
「そうか…(やはりアクシズ国の王家の言い伝えと合致する…)」
プルAの素直な返答を受けて、押し黙る女。
「どうしたの、じょおうへいか?」
「マハーン様、いかがされました?」
深刻な表情で考え込んでいる女を見て、プルAと男は心配そうに声をかけた。
『異界の12人の姉妹がアクシズ国にあらわれるとき、永遠の繁栄が約束される』
「プルエーとやら、姉妹たちをここに連れてくるがよい。盛大にもてなしてやろう。」
女は言い伝えを確かめるべく、プルAにそう提案した。
「ほんと?やったー!」
女の予想外の発言にプルAは全身で喜びを表現する。
「よろしいのですか、マハーン様?」
「ちょっとした余興じゃ。」
「かしこまりました。」
言い伝えを知らない男は女の真意を量りかねていたが、特に問題はないと思われたので大人しく
従うことにした。
593:アクシズ国物語 序章(6/8)
06/03/25 11:05:04
「あの丘のうえにあるのが我が居城じゃ。いつでも来るがよい。」
女は丘のうえにそびえる堅牢にして優美な城を指差してプルAにそう言うと、従者を引き連れ
華麗な足取りで帰って行った。
「ありがとう、じょおうへいか。」
「よいな、必ず12人全員を連れて来るのだぞ!」
プルAが見送りの声をかけると、女は振り返って珍しく大きな声でそう叫んだ。
すっかり夕暮れに染まった平原を、プルAは眺めていた。
信じられない風景と見知らぬ人物に遭遇した興奮を、すっかり醒ますことができた。
ここはどこなんだろう?
あの人たちは誰なんだろう?
これは…夢…?
だがいくら考えても自分の疑問に説得的な答えを与えることができなかった。
自分は確かにここにいる。
自分は確かにあの人たちと言葉を交わし、触れ合った。
だから、夢とは思えない。
それなら、これは何?
「まあいいや、帰ろう。」
終わりのない自問自答を投げ出し、プルAは来た道を辿った。
平坦ながらデコボコの道がやがて緩やかな斜面へと変わり、少しずつレンガで舗装されていく。
ようやくあらわれた整然と組まれたレンガの階段を駆け上がると、そこはいつもの書庫だった。
「ただいま。」
プルAは誰に言うともなく安堵の表情でそう呟いた。
594:アクシズ国物語 序章(7/8)
06/03/25 11:06:10
「プルA、そろそろ夕食だよ。」
「う~ん…あれ、寝ちゃってた!」
いつもなら真っ先に夕食の時間に食堂にいるはずのプルAが、この日は一向に姿を現さないこと
を心配した姉妹たちが手分けして探していた。
書庫を見に来たプルBは、童話の本を枕によだれを垂らしながら幸せそうに眠っているプルAに
半ば呆れつつも当初の使命に従って起こすことにした。
「プルAが書庫にいるなんて珍しいね。」
「そんなことないよ、最近は毎日書庫にいるんだよ。あ、そうそう、さっきね、書庫の地下階段
を降りていって…」
食堂へ向かいながら、プルAはさっき体験した不思議な出来事をせっせとプルBに話した。
しかしプルBは、どうせ夢でしょ、と話半分に聞き流すだけだった。
「枕の下に物語とか写真とかおくとその夢が見れるんだってさ。」
プルAが話し終えると、プルBは冷静にそう突っ込んだ。
「夢じゃないよ…でも…やっぱり夢なのかな…」
一度眠ってしまったことで先ほどの体験にやや現実感を失いかけていたプルAは、プルBの指摘
を受けてなおさら自信を失ってしまった。
「あれ、そう言えばプルKは?」
食堂を目前にして、プルAは思い出したようにプルBに尋ねた。
「プルケー?」
「うん、プルK見なかった?」
何故か片言のように聞き返すプルBに対し、再び普通に尋ねるプルA。
「何のこと?」
全く身に覚えがないと言わんばかりにまたも聞き返すプルB。
「だから、プルK見なかったって聞いてるの!」
プルBの態度に気分を害したプルAが声を荒げる。
「何を言っているの…?」
プルAの質問にプルBはとまどうばかりだった。
「もういい、他のひとに聞くから!」
プルBの反応に業を煮やしたプルAはそう言い放って食堂の中に入っていった。
595:アクシズ国物語 序章(8/8)
06/03/25 11:07:38
「「いただきま~す!」」
アムロとシャア、そしてプルたちが揃って食事をはじめた。
「ちょっと待って!」
プルAは食堂にいる家族を確認すると、大きな声で叫んだ。
アムロ・シャア・プルB・プルC・プルD・プルE・プルF・プルG・プルH・プルI・プルJ
プルL、そして自分。何故かプルKの姿がない。
そのうえ、そのことについて誰も触れようとしていないのだ。
「プルKはどうしたの?」
プルAは食堂にいる全員に対してそう尋ねた。
「プルケー?」
「誰?」
「何かしら?」
他の姉妹たちの反応もプルB同様だった。
「プルA、何を言ってるんだい?」
「ここには全員揃っているだろう?」
そして、大人二人の反応も同様だった。
「どうしてみんな最初からプルKがいないみたいなことを言うのよ!」
大粒の涙を流しながら、怒ったような、そして悲しそうな声でそう叫ぶと、プルAは食堂から駆
け出して行った。
「一体プルAはどうしてしまったんだ?」
残された家族はうろたえるほかなかった。
「プルケー…何かを忘れている気がする…」
普段と同じ光景のはずなのに、何か喪失感を憶えたプルHがそう呟いた。
―続―
596:アクシズの囚人
06/03/25 11:11:53
某映画の影響で今回はファンタジーチックなお話です。
やはり日中は連投規制が厳しいので、続きは深夜に投下します。
一応、一日2話(全部で6話)ずつ投下する予定です。では。
597:通常の名無しさんの3倍
06/03/25 12:58:40
GJ!!
続きが非常に気になるが・・・仕事でしばらく来れない。orz
い、いや、纏めて見られるから逆にいいのか?
wktkして仕事行ってきます。ノシ
598:通常の名無しさんの3倍
06/03/25 13:19:32 W7jTcpeF
ナルニアgj!!
599:通常の名無しさんの3倍
06/03/25 15:05:15
大長編キタコレ!
激しくGJ!
600:通常の名無しさんの3倍
06/03/25 16:42:20
, ' ヾヽ \
/ ヽ', ヽ
/ リ `、
/ ',
〈 |
〉 __ _/l ト }
( /tヘ∨r≦三、、 | | \ ,'
ゝ //ニ // >roFミ、 ヽ\ \__ /
ゝJ い// ^`゚┴-ノ`ン ヽ >=ニ、ヾ /
ゝJ | /({8ラヾ' Y /
__ン|.| __l、 ,//´
/( リ 、 ,_.....、`'" //
/ \\ ` 、 ゞニ'ラ ,イ´
_/ \ヽ、_ ` 、 イ/
rrn一 '''' ""´ ̄ヽヽ /ヽ、`ー`ニ_‐-`T ´ '′
|| | | ヽ ヽヽくヽO\ フ爪ト、_
===' ヽ\ヽヽ′ /// ∥  ̄ ̄「`ヽ
・・・・600
601:通常の名無しさんの3倍
06/03/25 17:07:13
GJ
最近囚人さんしかSS書いてないね。旧職人さんはいないのかな。
602:通常の名無しさんの3倍
06/03/25 17:26:34
35歳くらいからの職人だけど一応いるよ
目立ってないだけで
603:通常の名無しさんの3倍
06/03/25 17:39:40
GJ!
ミネバ様いつ出てくるのかワクテカw
604:月光蝶
06/03/25 19:44:47
>>596
す・・素晴らしい・・・
やっぱりプルズのキャラクターはいい。
しかもそれが某映画とは・・・・
URLリンク(axis2000.hp.infoseek.co.jp)
おかげさまでさらに更新してしまったあるよ。
605:アクシズの囚人
06/03/25 21:21:39
投下再開いたします。
606:アクシズ国物語 太陽の章(1/17)
06/03/25 21:24:05
むかしむかし、とおいむかし、せかいのちゅうしんにアクシズというへいわな国がありました。
しかしあるとき、アクシズをおさめていた、たいようの王と、月の女王がけんかをはじめると、
たちまちのうちに国があれはて、人びとはすっかりこまりはててしまいました。
そこに、アクシズにつたわるでんせつのきしがあらわれました。赤のきしと白のきしです。
二人のきしはすぐにたいようの王と月の女王のけんかをやめさせ、またふたたび、アクシズに
へいわがもどりました。
607:アクシズ国物語 太陽の章(2/17)
06/03/25 21:25:04
プルAが不思議な体験をしてから数日後―
「プルAの様子はどうだ?」
「まだ落ち込んでいるみたいだ。」
大人二人、そして姉妹たちはあの日以来のプルAのおかしな言動にすっかり参っていた。
あの後、プルAの言っていた書庫の隠し階段を手分けして探したが、結局見つからなかった。
そして、自分の体験はおろか、プルKの存在までも完全に否定されたプルAはそれっきり部屋に
引きこもってしまっている。
「もしかして何かのトラウマがフラッシュバックしたのだろうか?」
「分からん。関係ないかもしれんが、私は少し違和感を憶える気がする。」
「オレもだ…」
どこか懐かしいような、温かいような「プルケー」という言葉。
それはともかく、二人の大人はプルAにどう接すればいいか自信を失いつつあった。
「前から突拍子もないことを言う子だったけど、今度はちょっとやりすぎね。」
「プルF、あまり姉妹を愚弄すべきではない。」
「大佐直々の任務とは言え、もう何度目?」
大人二人が途方に暮れている頃、プルF・プルI・プルJの三人は書庫の隠し階段を捜索していた。
「これで四度目ね。どうせ見つからないんだからご飯の時間まで適当にやってましょ?」
「ああ、プルAの証言の信憑性には疑問が多い。」
「あ!(『宇宙世紀の恋愛必勝法』!?後で読もう!)」
「どうしたの、プルJ?」
「う、何でもない!」
「…助けて…みんな…」
三人が雑談しながら作業しているとき、聞き覚えのある声がかすかに聞こえた。
608:アクシズ国物語 太陽の章(3/17)
06/03/25 21:25:59
「聞こえた…?」
「今の何?」
「確かこっちの方から…」
三人は声がしたと思われる方へ顔を向けた。
「あ、あれ!」
すると、視線の先にある本棚の最下段の底板が突然ガタッと抜け落ち、下へと続く階段が現れた。
「本当にあったんだ…」
何故か一同は驚きではなく安堵といった表情を浮かべた。
「行ってみましょうよ。」
プルFが軽い調子で促す。
「に、任務完了。直ちに大佐に報告を!」
不可能と思われた任務が達成できて嬉しくなるプルJ。
「プルAの証言が証明された以上、簡単に戻ってこられるという証言も信用できるな。」
ここに来て俄然やる気と興味が湧いてきたプルI。
結局、一刻も早くシャアのもとへ報告に行きたがってるプルJを説得し、この三人で様子を見に
行くことになった。
プルI曰く、ただの発見の報告よりも調査報告の方が価値が高い、万が一に備えて腕の立つプル
Jが必要、何かあってもすぐに帰ることができるのは確認済み、とのことだ。
プルAが話していた通り、整然と並んだレンガの階段に迎えられると、徐々に通路が荒れていく。
「もうそろそろ斜面も終わりね。」
プルIがプルAの話と今の道の状態を照らし合わせ、推論を口にする。
しかしその直後―
609:アクシズ国物語 太陽の章(4/17)
06/03/25 21:27:02
「あイタたた…」
「二人とも大丈夫?」
「なんとか無事です。」
三人は鬱蒼とした薄暗い森の中で目を覚ました。
先ほど突然洞窟の斜面の一部が陥没し、三人はそれに巻き込まれたのだ。
「ここは…?」
「アクシズにこんなところが…」
「プルAの証言とは違う。斜面の崩落でズレたのだろう。」
辺りを見回して各々が呟く。
「ねえ、帰り道は…?」
「あ、そう言えば!」
プルFとプルJは改めて必死に辺りを見回したが、周りは巨木ばかりで洞窟らしきものは見当た
らなかった。
「まずプルAが行ったという草原を探そう。そこからならきっと帰れる。」
完全に取り乱していたプルFとプルJを、プルIの冷静かつ適切な一言が制した。
「ただ、問題はどうやって森を抜けるかだが…」
「まっすぐ歩けばそのうち森を抜けられるでしょ?」
現実的な問題に直面したプルIにプルFが何の気なしに答える。
「深くて道もない森の中だとまっすぐ歩いてるように見えて実際はそうじゃない場合が多いの。
でもコンパス持ってるから安心して。」
そう言うとプルJは常に携帯している小型のポーチからコンパスを取り出した。
「よかった、ここは磁場が乱れている森じゃない。」
プルFとプルIは軍隊の教練を確実に身につけていたプルJに感謝しつつその先導に従った。
610:アクシズ国物語 太陽の章(5/17)
06/03/25 21:27:54
森の夜は早い。
まだ夕刻に差し掛かった時間なのに、ほとんど光が差し込まなくなっていた。
「もうかなり歩いたはずだけど?」
「きっともう少しだから。」
「せめて水場に出られればいいのだが。」
生まれてからずっとアクシズの居住区及びその宙域でしか活動していない彼女らにとって、アク
シズの内部(と思われる)とはいえ深い森の中で夜を過ごすのは初めてのことである。
辺りの闇が濃くなるにつれ、次第に心細くなってきたようだ。
ガサガサ
「え、何?」
「動物か鳥では?」
「草木の擦れる音だ、気にするな。」
ガサガサ、ガサガサ
「残念だったね、お嬢ちゃんたち。」
「少し幼すぎる気もするが、へへへ、久しぶりの女だ。」
突如、茂みから二人の男が飛び出した。
しかもタイミングを合わせ、巧みにプルたちの前後を塞ぐ。
「「何者だ?」」
プルIとプルJが声をそろえ、大声で男たちを威嚇する。
「通りすがりのモンさ。ちょっと楽しませてくれれば命まではとらないよ。」
「いただきま~す!」
男たちは大声に全くひるまず、三人に襲いかかってきた。
611:アクシズ国物語 太陽の章(6/17)
06/03/25 21:28:52
「プルI、プルFと協力して何とか頑張って。私はこっちの男を倒す。」
戦闘教練の成績が一番良かったプルJがすぐに指示を出す。
理論家で戦略に長けているプルIも同じことを考えたが、みすみす姉妹を危険に合わせる作戦だ
っため躊躇したところだったので、安心して陣形を組んだ。
プルJの打撃は正確に相手の急所を突いた。
また、プルIもプルFもそれなりにひと通り戦闘教練を受けていたので、大人の男が相手でもひ
けを取らなかった。
「なかなか粘るな。ちょっと本気でやっちまうか。」
いくら正確な打撃を繰り出しても、その軽さではほとんどダメージを与えていなかった。
どれほど動きが良くても、やはり10歳前後の少女では屈強な男との体力や腕力の圧倒的な差を
引っくり返すことができなかった。
(もうダメ!)
プルたちがあきらめかけると、次の瞬間に光景が一変していた。
運動量の落ちたプルJに男の蹴り足が襲いかかるまさにその瞬間、男は5メートルは先の巨木に
激突していた。
プルFとプルIを羽交い絞めにしようとしていたもう一人の男も、顔面が地面に叩きつけられた。
「あなた、誰?」
「助かりました。」
プルたちの前にはやや色あせた赤いマントを頭から被った男が立っていた。
マントの陰ができて顔立ちは判別しなかったが、端整な顔立ちであるように思えた。
「こんなところで何をしている?子供が立ち入るには危険すぎる森なのだぞ。」
マントの男は強い口調でプルたちを叱りつけた。
「うわ~ん!!!」
プルたちはかつてない緊張感から解放されたことや、見知らぬ場所で信用できそうな大人に出会
えたことですっかり心のタガが外れ、揃って泣き出してしまった。
612:アクシズ国物語 太陽の章(7/17)
06/03/25 21:29:40
「…なるほど、そういう事情があったのか。」
突然泣き出した少女たちを放っておけなかったマントの男は、森の外れにある粗末な自分の小屋
に招くことにした。
落ち着かせてから、プルたちから詳しい事情を聞き出した。
「そうだ、プルケー…じゃない…プルKについて知ってる?」
プルIは何かを思い出したようにマントの男に尋ねた。
「プルI、今はプルケーのことなんて…プル…K…プルK!?」
「思い出した、プルK!」
プルIの質問に端を発し、三人はプルKについて思い出した。
「闇の魔女が異界から来た娘を手に入れたという噂は聞いたことがあるが…」
マントの男は心当たりを教えた。
「きっとその娘がプルKだ。闇の魔女にさらわれたことでどういうわけか私たちの記憶から抜け
落ちてしまったんだ。」
「なるほど。さらにどういうわけかこっちの世界に来るとその記憶がよみがえるってわけね。道
理でプルAしか憶えてないわけだわ。」
プルIの推論を受け、プルFが付け足す。
(あの言い伝えの12人の娘とは彼女たち姉妹のことかもしれんな。まあ今の私には関係ないが…)
マントの男はコーヒーカップを傾けながらそう呟いた。
「ところでマントのおじさま、素顔を見せていただけないかしら?」
小屋の中でもマントを脱ごうとしないことが気になったプルFがマントの男に懇願する。
「人目に晒すような顔ではない。あと言っておくが私はおじさまなんて歳じゃない。」
するとプルFが顔を覗き込もうとしたので、彼はさらに深くマントで覆う。
「何か事情があるようだけど、私たちこの国の人間じゃないわけだから大丈夫でしょ?」
実は自分も気になっていたプルIが冷静に説得する。
「誰にも言いませんから!」
流れに乗ってプルJも頼み込む。
「…仕方ないな。」
観念したマントの男は静かにマントを脱いだ。
613:アクシズ国物語 太陽の章(8/17)
06/03/25 21:30:33
「え…?」
「あ…」
「大佐…」
素顔を晒したマントの男を見て、三人は絶句した。
「シャア!?」
「大佐!?」
その男の容姿は、彼女たちがよく知る人物と酷似していたのだ。
その人物を青年に戻したら間違いなくこの顔になると断言できる。
ただ一点、その人物との違いをあげれば、額の傷が見当たらないということである。
「ここまでしてしまえば仕方あるまい。私の名はクワロト。ただの世捨て人だ。」
彼は他言無用ということで自分の名前まで明かした。
「本当にそっくりね。」
「シャアだ…」
「大佐…」
三人はマジマジとクワロトと名乗る男の顔を見つめた。
「そろそろ寝なさい!明日は早いのだからな!」
「は~い!」
好奇の目に晒されていることに辟易した男はすこし語気を荒げて寝かしつけようとした。
そして、普段言われているかのような錯覚に捉われながら、三人は素直に休むことにした。
『闇の魔女があらわれるとき、アクシズは太陽を失う』
(闇の魔女…マハーン…貴様は何を考えている…)
彼は残りのコーヒーを飲み干すと、椅子に座ったまま目を瞑った。
614:アクシズ国物語 太陽の章(9/17)
06/03/25 21:31:34
「先にプルKを助けて連れて帰った方が良いのではなくて?」
「昨日のことで私たちの力量が分かったはずだ。アムロとシャアを呼んだ方が確実だ。」
「私もプルIの意見に賛成。」
日が昇るとすぐに、マントの男の先導でプルたちは草原へと向かった。
歩きながらプルたちは今後の行動について話し合っていた。
「シャア、じゃない、クワロトさんに手伝ってもらえば…」
プルKと特に仲の良いプルFは、できるだけ早く彼女を救出しようと必死だ。
「私には何の力もない。闇の魔女には敵わんさ。それとその名を口外するのはやめてもらおう。」
マントの男は自嘲気味にそう答えた。
「完全武装してアムロとシャアに手伝ってもらう、これが最善の作戦よ。」
プルJは改めてプルFに結論を伝えた。
「まもなく草原だ。」
マントの男が大樹の枝や背の高い草を掻き分けながら正面を指差した。
「わ~、綺麗な草原!」
「プルAの言っていた通りだな。」
「素敵な場所…」
薄暗い森を抜けると、地平まで伸びる青々とした草原が広がっていた。
プルたちは一瞬だけ本来の目的を忘れ、素直に感想を述べ合った。
「洞窟はあっちだ。」
マントの男は確証を持ってはいなかったが、プルたちの話から大体の見当をつけていた。
ほんの数分だけ草原の景色や香り、風の心地よさを堪能した後、三人はマントの男が進む方へと
急いだ。
「誰かいる!」
「兵士?」
一行が洞窟の目前まで辿り着くと、何やら洞窟の入り口が物々しい様子で警備されていることに
気づいた。
「あれは、月の女王の親衛隊、ガザーシ兵か!?」
マントの男は警備している兵士の装備を確認すると、そう呟いた。