06/09/20 22:34:10
>くれぐれも荒らすなよ
>なにしろ↓の住人が言うにはVIPPERなんか屁でもないそうだからな
>
>スレリンク(shar板)l50
>スレリンク(shar板)l50
>スレリンク(shar板)l50
>スレリンク(shar板)l50
VIPで見つけた。URL全部新シャアのSSスレ。ここも入ってる
ウィルス貼ってるのもコイツだと思う
89:通常の名無しさんの3倍
06/09/20 22:46:55
いよいよゴキブリ負債が知恵遅れの狂信者を煽って潰しにかかってきたのかもな。
90:通常の名無しさんの3倍
06/09/20 22:58:00
>>74を全部開いちまった・・・orz
91:通常の名無しさんの3倍
06/09/20 23:16:31
>>88
ここまでVIPPERの突撃がないところをみると、向こうでも相手にされてないんだろうな。
…哀れな奴…
92:通常の名無しさんの3倍
06/09/20 23:21:08
>>90
なんだったの?
93:通常の名無しさんの3倍
06/09/20 23:22:04
0083スレの荒らし依頼をよそでやろうとしてこれまた追い出されたカスと同一人物か?
94:通常の名無しさんの3倍
06/09/20 23:24:49
皆さんこっち行きましょう
URLリンク(yy44.60.kg)
95:通常の名無しさんの3倍
06/09/20 23:32:11
>>94
ウイルスコードは放置しとけって事か?
96:通常の名無しさんの3倍
06/09/20 23:34:42
>>95
あっちで話すればいいじゃん。
何カリカリしてんの?
97:通常の名無しさんの3倍
06/09/20 23:34:52
対策は既出なんだから基本放置でおk
気になるなら削除依頼出せばいい
98:通常の名無しさんの3倍
06/09/20 23:40:28
>>95
あっちでも嵐の話題止めようとかなってんだけど
99:通常の名無しさんの3倍
06/09/20 23:53:24
こっちを雑談で埋めるなって事だ
100:通常の名無しさんの3倍
06/09/20 23:56:04
とりあえずネタになるかわからんが向こうにおいといた
101:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 01:04:21
ところで最近思うんだが、>>1の
>新シャアでガンダムXについて語るならここでよろしく
これいらないよね。
102:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 01:17:25
まあ、最初はそういうスレだったからな
103:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 08:51:13
>>99
じゃああっちも雑談して駄目ってことかよ
104:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 10:52:56
真性バカ登場
105:機動新世紀ガンダムX DESTINY 第六十七話
06/09/21 18:04:35
第六十七話 『君は不要なのだ』
==========================
初老の男がかすかに不快そうな顔をしている。まさか自分が出てくるとは思わなかったのだろう
「なぜここにいる、ユウナ・ロマ?」
「世捨て人になるには、あなたはあまりに大きな名前を持っているのですよブルーノ・アズラエル」
月のアルザッヘル基地でユウナが聞けたのは、ロゴス幹部の一人、ブルーノ・アズラエルの生存と所在だった
アイスランドのヘブンズベース戦でロゴスは、
ロード・ジブリール以外のメンバーが捕えられるか殺されるかしていたが、ブルーノは生きていたらしい
「フン・・・・。大西洋連邦の側近が漏らしたのか」
「そう怖い顔をしないでください、ブルーノ・アズラエル
僕と面会してくれたということは、まったく歓迎していないということでもないのでしょう?」
ブルーノが住んでいたのはプラント首都アプリリウスにある高級マンションだった
周囲にはガードフェンスが張られ、ガードマンが常駐しているようなマンションである
ユウナはどうにかして侵入できないかと思ったが、ジャミルに止められた
堂々と名乗って入った方がいいというのである。ユウナはそれはどうかと思ったが、ブルーノはあっさりと面会してくれた
「アズラエル財閥の総帥ともあろうお方が、プラントで暮らしているとは思いませんでしたよ」
ユウナの言葉には意味がある。ブルーノの息子、ムルタ・アズラエルは反コーディネイター団体ブルーコスモスの盟主として、
みずから前線に立ち、そして戦死したほどのアンチコーディネイターだった
アズラエル財閥もブルーコスモスのスポンサー的な立場にある
そういう関係にあるブルーノ・アズラエルが、なぜコーディネイターの本拠地に身を隠しているのか
案内された高級マンションの中は、意外にシンプルであり、元からあったような家具しか残っていない
前世紀の詩集が収められた書斎だけが、ブルーノの趣味をうかがわせた
使用人もいないようだ
106:X運命 『君は不要なのだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/09/21 18:06:47
「だからこそだ。私がよもや、プラントにいるとは誰も思うまいよ」
来客室のソファに身を沈めて、ブルーノは吐き捨てる。自分の境遇に腹を立てている様子でもあった
ユウナの隣ではジャミルが、重々しい沈黙の中にいる。ブルーノは、ジャミルをユウナの警護としか考えていないようだ
「もう地球には戻られないおつもりですか、アズラエル?」
「少なくともほとぼりが冷めるまではな。だが、いつかは戻るつもりだ。私は宇宙で死にたくないのでね」
「差し出がましいことだが、お聞きしたいことがある」
いきなり、ジャミルが口を開いた。無礼な、という感じでアズラエルがジャミルを見据える
「ジャミルとか言ったか。君はサングラスをかけたまま発言するのかね?」
「・・・・失礼」
ジャミルはサングラスを取った。思わずユウナははっとする。ジャミルは左目に大きな傷があったのだ
失明はしていないようだが、サングラスはそれを隠すためのものだったのだろう
「・・・・サングラスをかけたまえ。そういうことならば、やむをえまい」
「ご配慮ありがとうございます。では、質問の続きですが、レクイエムとはなんなのですか?」
「どこでそれを聞いた?」
ブルーノが顔をしかめた。
「大統領からです」
「・・・・・レクイエムか。完成したのかな。ならばここから逃げ出すことも考えねばならんか」
「完成?」
「レクイエムとは、月面ダイダロス基地にある大量破壊兵器だ。
ジブリールが対コーディネイター戦争用の切り札として月面に配置したものだな
月面に配置しているが、偏向基の存在により、地球にもプラントにも月にも照準を向けることができる
言わば、巨大な誘導ビーム砲だ」
「なに・・・・・!」
ジャミルの顔色が変わった。ユウナも生唾を飲み込む。ブルーノの言葉が真実なら、
途方もない兵器であり、まさに戦局を一変しかねないものだ
それこそ、プラントを跡形もなく破壊することさえ可能である
107:X運命 『君は不要なのだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/09/21 18:08:41
ユウナはあわてて口を開いた
「プラントはこのことを知っているのですか、アズラエル?」
「さてな。私も、レクイエムは計画だけでしか知らん。本当に完成したかどうかもあやふやな兵器だ」
「クッ・・・・。とにかくザフトにこのことを知らせないと・・・・」
「ザフトが、レクイエムの実在を信じるのかね? 私ですら完成したかどうか知らないのだよ?
それに彼らは、ラクスのことで頭が一杯だろう。兵器とは、使われて初めて、その存在を認められるものだ」
「ならば、我々が破壊しましょう」
ジャミルが言う。力強い言葉だった。ユウナはジャミルを見た
「できるのか、ジャミル?」
「ダブルエックスがあります、代表。奇襲をかければなんとか」
「ヤタガラス一隻での戦いになるか。厳しいね。しかも勝ったところで得るものがない
「いえ、正義を示せます」
正義を示す。確かにそうだった。今のユウナに一番足りないものは、民衆からの支持である
今回のことでヤタガラスを動かせば、オーブやプラントの民衆がユウナを見る目を変えるかもしれない
「オーブをあきらめていないのかね、ユウナ・ロマ」
「僕はアスハですから、アズラエル」
「やめておけ。ラクス・クラインに勝てるわけがない。あれは正しく化け物だよ
ナチュラルがどうあがいても勝てる存在ではない。少々、正しいことをしたからと言って、君はラクスを越えられぬよ」
「ムルタ・アズラエルを亡くしたがゆえのお言葉ですか?」
ブルーノの息子、ムルタ・アズラエルを前大戦で殺したのはアークエンジェルである
ならば、ラクスがムルタを殺したとも言える。ユウナはそのことを言ったのだ
「息子の事とは別だ。世の中にはどうしてもかなわぬこと、どうしようもないことがあるのだよ
この年になれば、それがぼんやりと見えてくる」
「オーブ奪還を諦めろと? ラクスのやるがままに任せろと?」
「わからんのかね。ラクスに敵対した者は、その瞬間、悪に変わるのだ
彼女はそれほど恐ろしい力を持っている。君はせっかく生き延びたのだ。命を大事にしたまえ」
「ご忠告ありがとうございます。しかし歩みは止められないのですよ
僕のために死んだ人がいますから」
「よせ。使命感を振りかざすな。ラクスはそういう想いさえも、やすやすと消してしまう力を持っている」
108:X運命 『君は不要なのだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/09/21 18:10:44
「お言葉ですが」また、ジャミルが口を開いた「力があるから。それは大した問題ではありません」
「なんだ・・・・?」
「力は無限ではありません。限りがあります。そんな当たり前のことを知らず、
力を使い続ければ、結局は力に裏切られます」
「・・・・理屈だな。理屈でラクスに勝てれば、苦労はせん。理屈が通じぬ存在だからこそ、ラクスは強いのだ」
「確かに。しかし、ラクス・クラインに危うさがあるのもまた事実です」
「もういい。老人をはげましても、どうにもなるまい」
言って、ブルーノは首を振った。老人と言ったが、それほどの年ではないはずである
しかし明らかに彼からは気力が欠けているようにユウナは見えた
「表舞台から姿を消すおつもりですか、アズラエル?」
「そうだ、ユウナ・ロマ。私に望みは無い。ただ静かに暮らすことだけが、望みといえば望みだが」
「アズラエル財閥はどうなさるのですか?」
「解体されるだろう、表向きはな。だが実質的な資産、施設、人材などは我が縁戚の者が引き継ぐ
商人とはしぶといのだよ。私一人が消えたところで、そうたやすくすべてが終わりはせん
私は莫大な資産を連れて、隠居するだけだ」
「なんの望みも無いのですか?」
「ユウナ・ロマ。回りくどいぞ、言いたいことがあるのなら、早く言え
おまえは老人の隠居話を聞きにわざわざここまで来たのではあるまい」
ユウナは苦笑した。見透かされていたようだ
大西洋連邦でブルーノの生存を聞かされたとき、思い浮かんだことがあるのだ
「失礼しました、ブルーノ・アズラエル。単刀直入に言いますよ、お金を貸してください」
「金を?」
「そうです。セイランの資産はかなりのものですが、それでもオーブ奪還を行うためには足りないのですよ
それに他にもいろいろと物入りでして」
「返す当てはあるのか?」
「オーブを取り戻したのならば」
「馬鹿を言え。仮にオーブを取り戻せても、戦後のオーブ財政は悲惨なものだろう
私が生きているうちに返せるとは思えん。それに加えて、ラクスに勝てるわけが無い」
「なぜ、それほどラクスを恐れるのですか? こう言ってはなんですが、ブルーコスモスと深いつながりのあるあなたが、
ラクスの排斥を考えずただ恐れるのは理解できません」
「私をジブリールの馬鹿と一緒にするな。ラクスをより理解しているだけだ。おまえも馬鹿だ、ユウナ・ロマ」
「しかし。戦う馬鹿と戦わぬ賢者。どちらが尊いのでしょうか」
「決まっている。勝者だよ」
「では私が勝者に近づけば、融資を考えていただけますでしょうか」
「できるものなら、な」
「その返事だけで十分です」
109:X運命 『君は不要なのだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/09/21 18:11:46
ユウナはうなずいた。対ラクスで勝算がないわけではない
本物、という切り札がある。もしも偽者のペテンが証明されれば、ラクスはオーブを占領する意味を失い、
大義はこちらにやってくるのだ
ただ怖いのは、彼女の理不尽とも言える魅力だろう。これがある限り、どう転ぶかはわからない
アスランに連絡を取らねばならないだろう。レクイエムの攻略を考えてみる
もしも本物が姿を見せる舞台があるとすれば、ここにある
ジブリールの思惑はともかく、こちらもその存在を十分に利用させてもらおうと思った
なにしろジブリールは、今や世界の敵である
それを討つだけで、ユウナ・ロマの名は上がるのだ
それにレクイエムを撃たせるわけにもいかなかった
そんなことを考える。なぜか、外が騒がしいと思った
==========================
110:X運命 『君は不要なのだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/09/21 18:14:07
==========================
思わずガロードは、ぽかんとなった。見上げたものは巨大な化石のレプリカである
「えっと・・・・なになに? 『エヴィデンス01』。通称、『はねクジラ』
木星で初代コーディネイター、ジョージ・グレンが発見した地球外生命体の化石である
一説によると極めて高い知能を持っているとも・・・・うお、すげぇ
この世界ってエイリアンがいるのかよ」
説明文に目を通しながら、ガロードは感嘆した
ここは首都アプリリウス、プラント最高評議会の議事堂前である
戦時中であるためか訪れる人は少なく、警備兵が多い
ガロードは目前にある巨大な化石をじっと見つめた。クジラというだけあって、かなり大きい
しかし異様なのは、それに羽根らしきものがついていることだ
その羽根が本当に自前のものなら、このクジラが地球の外で発見されたというのもうなずける
議事堂前で腕を組む。そんな時だ。携帯からコールがかかってくる
「もしもし?」
『ガロードか?』
「どうしたんだよ、シン。なにかあったのか?」
『ラクスがいたんだ』
「ラクスが?」
『ああ。多分、アプリリウスの議会を乗っ取るつもりだと思う』
「議会・・・・。って、ここのことか」
『おい、おまえまさか議事堂前にいるのか?』
「おう、そうだぜ。うん?」
不意にガロードは音を聞いた。プラント、人工の空を見上げる
影が二機、接近してくる。思わずガロードは大きく目を見開いた
111:X運命 『君は不要なのだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/09/21 18:14:55
接近する機影は、見覚えのあるものだ。一つはフリーダム、もう一つはガンダムヴァサーゴCB
警備兵が血相を変えて通信を送っている
『ガロード、どうした?』
「来やがった・・・・・」
『え?』
「シン、急げッ! 代表とジャミルを回収するんだよッ! あいつら、またやる気だ!」
『ラクスか!?』
「ラクスがどうかは知らねぇけど、フリーダムとヴァサーゴだよ!」
『二機だけ? それだけか・・・・当たり前だ。戦局はザフト優勢、なら奇襲だけしかできない
クーデター、議会掌握・・・・。いや、待て。俺ですら予想できたことだ
こと軍事に関して、偽者は・・・・なら・・・・だがラクスがそれで、いや、まだ・・・・』
急にシンがぶつぶつとつぶやき始める。そうしているうちに、ヴァサーゴとフリーダムが議事堂前に降り立った
「おい、とりあえず切るぞ!」
『わかった。おまえはいったん、輸送船のとこまで戻ってくれ』
「おう!」
携帯を切ると、ガロードは走り、急いでその場から離れようとする。その時だった
議事堂へ、民衆が押し寄せてくる。熱狂である。彼らは口々になにかを叫び、訴えている
なにを訴えているのか。ガロードにはわからない。だが、不吉な予感がした
これ以上ここにいれば、とんでもないことになる
厳しい環境を潜り抜けてきたガロードの直感が、ここから離れろと叫んでいた
ガロードは走り、逃げ出した
==========================
112:X運命 『君は不要なのだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/09/21 18:16:01
==========================
どこへ行っていたのか
ラクスがいきなり顔色を悪くして倒れたので、あわててムウは医者を呼びに行った
シャギアを残していたが、ラクスの頭を冷やそうとジュースを買いに行き、目を離した瞬間、いなくなっていたのだ
少ししてからラクスは見つかったが、ちょっとだけ様子がおかしいような気がした
「ラクス、大丈夫なのか。まだ体の方、きついんじゃないか?」
ムウが聞いてみるが、ラクスは首を振った
「大丈夫ですわ」
「まぁ、顔色はよくなっているな」
「・・・・ムウさん。シン・アスカという人をご存知でしょうか?」
「は?」
思いがけぬ名前を告げられ、ムウはかすかに狼狽した
隣でシャギアが、憮然とした表情をしている
「シン・アスカは、ザフトのエースだ、ラクス。何度も我々の前に立ちふさがった、アカツキのパイロットだな
最近なら、キラのストライクフリーダムを追い詰めている。強敵だな」
「そうでしたの・・・・・」
「それがどうかしたか?」
「いえ・・・・・なんでもありませんわ」
ラクスは微笑み、シャギアに笑いかけた
その様子を見て、ムウは呼んできた医者に帰るように告げる。体は大丈夫だろう
それからしばらく、三人はアプリリウス中央公園で待った
徐々に、徐々にであるが、公園に人影が増えてくる
ある者はサラリーマンであったり、ある者は軍人であったり、ある者はパン屋であったりする
それらすべてがさりげない感じで、公園に集まってくる
全員が、クライン派だ。正確に言えばラクスの支持者たちである
113:X運命 『君は不要なのだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/09/21 18:17:52
やがて彼らは公園を埋め尽くすほど集まった。ラクスはベンチの上に立ち上がり、周囲を見回す
それから帽子を取り、サングラスを外し、髪を下ろした
公園にどよめきが広がる。ムウは熱のようなものを感じた
彼らはラクス・クラインを待ち望んでいたのだ
「わたくしは、ラクス・クラインです」
ラクスが言う。穏やかだが、強い声。そしてよく通る声。群集はしん、とラクスの声に耳をすませていた
「夢を見る。未来を望む。それは全ての命に与えられた生きていくための力です
なにを得ようと夢と未来を封じられてしまったら、わたくし達はすでに滅びたものとしてただ存在することしかできません
議長の提唱したデスティニープランは、人々の未来を奪うものです。それを許してはなりません
それゆえわたくしは、ラクス・クラインとしてプラントに帰ってきました
全ての命は未来を得るために戦うものです。共に戦いましょう、自由のため。そのためならば、戦っても良いのです」
ラクスの声。しんと静まっていた群衆。ラクスは右手を高々と掲げ、視線の先にそびえ立つ最高評議会議事堂を指差す
「皆さん、参りましょう。これは武器持たぬ戦いです。それゆえなによりも尊き戦いです
皆さんの手で、世界の未来を築くのです。人々の夢を奪う計画を、許してはなりません!」
厳然と告げる。群衆からどよめきがあがり、やがて一人一人が叫び声をあげ始める
熱狂は伝染し、ラクスに唱和する。熱がムウを包む。ムウも叫び声をあげそうになった
瞬間、シャギアがムウの肘を突く
「我々はMSを取ってくるぞ。ヴァサーゴとフリーダムで議事堂を制圧する」
「わかった」
ラクスは民意を得た。次は議事堂を武力で制圧しなければならない
幸い、プラント内部でMS戦をすることにはならないだろう。ならば、議事堂に早く着けば制圧が完了する
114:X運命 『君は不要なのだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/09/21 18:20:09
ラクスが民衆の先頭に立ち、胸を張って歩き出す。人々が声をあげ、それに続いていく
それはどんどん膨れ上がり、人はさらに集まっていく
「ラクスだ!」
「ラクス様だ!」
「ラクス様が帰ってきた!」
プラントの人々が彼女の帰還に歓声をあげる。さらに群集がふくれ上がる
すぐにムウは走り出し、近くに止めてあった大型トレーラーの中に隠してあったフリーダムへと乗り込む
シャギアも同じようにヴァサーゴへと乗り込んでいく
「デスティニープラン導入反対!」
「プラント議長にはラクス様こそがふさわしい!」
「武器を持たぬ戦いを! 平和のために! デュランダル議長の解任を要求する!」
フリーダムとヴァサーゴが、群集の上を飛ぶ。歓声があがる
そういえば、フリーダムは英雄の機体である。ムウはそのことを思い出した
やがて国会議事堂が見えてくる。警備兵たちはあわてふためき、右往左往していた
そこへ、群集を連れたラクスが堂々と歩いていく
フリーダムとヴァサーゴが議事堂前に降り立つ
警備兵たちが銃を構えていたが、そんなものでMSを止められるはずがない
それにラクスはともかく、プラントの民衆を撃つことはできはしないだろう
だがムウは嫌に議事堂が静かだと思った。シャギアに通信を入れる
「おい、プラントのクライン派議員がラクスを出迎えるんじゃなかったのか?」
『そのはずだが・・・・妙だな。静かすぎる』
瞬間、議事堂の横、地下駐車場からのっそりと『なにか』が出てきた
思わずムウは息を呑んだ。出てきたのは、二機のMSである
「レジェンド・・・・サザビーネグザス・・・・・」
同時に議事堂、正面の扉が開き、ザフト軍人たちが銃を構えて現れた
その中央で、長髪の男が一歩、二歩と前へと進み出る
ギルバート・デュランダルだ。彼は狼狽する様子もなく、余裕の笑みを浮かべていた
それに威圧されたのか民衆の歩みが止まる。ラクスも足を止めていた
「ラクス・クライン。聞こえるかね?」
115:X運命 『君は不要なのだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/09/21 18:21:12
拡声器を使っているのだろう。デュランダルの声はMS越しにもよく響く
「デュランダル議長。わたくしはあなたの排斥を求めます
人には未来が、自由が必要です。デスティニープランなど、導入してはならないのです」
「人々には安全な明日こそが必要なのだ。自由も、夢も、結局は命があってこそのものなのだよ
あいにくだが、それがわからぬ君に世界を任せるわけにはいかないのでね
では問おうか。君はこの世界からどうやって戦争を無くすのかね?」
「あなたのような人間を許すべきではないのです、わたくしたちは
だからわたくしはシーゲル・クラインの娘としてやってきました。道をお開けなさい!」
「フッ。平和のすべもなく、ただ正義を振りかざすのだね、君は
ちなみに君が頼りにしていたのは、彼らかね?」
デュランダルがザフト兵に目配せをすると、議事堂から拘束された議員たちが出てきた
ザフト兵が一人一人、その議員たちをデュランダルの前に並べていく
ムウはフリーダムの中で歯噛みした。拘束されているのはクライン派の議員たちである
先手を打たれていたようだ
「議長! おやめなさい、彼らを放してください」
「プラントの平和を乱し、法を破る者を許すほど、私は愚かではないのだよ
ラクス・クライン。君は極めて有能だ。恐ろしいほどにな
だが、君の存在そのものが平和を乱し、破滅を生む」
「違いますわ。平和を乱しているのはあなたです
身勝手な正義を振りかざし、多くの人の命と未来を奪う。そのようなことを、許しておくわけにはいきません」
「ラクス。茶番はそこまでにしてもらおうか
新しい平和な世界に、君は不要なのだ。ザフト兵、犯罪者を逮捕せよ」
デュランダルが号令すると、ザフト兵たちが群集へ殺到する
さすがに民衆を撃つような真似はしていない
すぐさまムウはラクスの方へフリーダムを動かし、その手へ彼女を乗せる
「逃げるぞ、ラクス!」
ムウは叫んだ。瞬間、頭をざらっとした感触が襲う
なにかと思って、議事堂前を見た。デュランダルが、サザビーに乗り込もうとし、レジェンドがこちらにやってきていた
つづく
==========================
116:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 18:23:55
GJ!!
やっぱり議長ってニュータイプなのか!?
それとも似非ニュータイプ・・・?(空間認識能力者)
117:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 18:24:22
レイとムネオのピキーン合戦ktkr
118:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 18:27:25
GJ!!!
逃走の為にMS持ち込んでるけどさ…シャギアの記憶戻ってたらラクスを護るためとか何とか言ってプラント破壊しそうだな。
奴等はプラントを物理的に潰すのか…
119:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 18:27:59
GJ! ブルーノktkr!
そして、ついに偽議長とキラのMS戦がやってきた。
ヤタガラスのレクイエム攻略戦も楽しみ。
120:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 18:28:50
久しぶりにGJ出来るぜーって2、3日しか経ってない
>だが、君の存在そのものが平和を乱し、破滅を生む
誰かも言ってたがある意味1番可哀相なのはラクスなんだな。
人の中にいるだけで戦いになる。
121:日記の人@長編に目覚める
06/09/21 18:29:12
スティングの日記
01ページ目「Phantom」
=======================
深いまどろみから意識が覚めた
「ここは……どこだ……?」
思わずまぬけな声を出してしまい、羞恥心にさいなむ
落ち着き払って辺りを見渡すと、巨大モニター、コンソール群、操縦捍、シート、そして軍人―そこは戦艦だった
彼等の様子からして、自分の姿は見えていないらしく、空気のような存在であることを悟った
そうだ、俺はデストロイの中で死んだのだ。しかし、ここは天国でも地獄でもないように思える
きっと未練か、何か別の企みによって思念が残留してしまったのだろうか
成す術も当てもなく通路を漂っていると、否応無しに自分が死んだというのを再確認させられた
ぶつからないのだ、人にも、物にも
「便利なんだか、不便なんだか……」
独り言を呟いても、誰も反応しない―ただ一人を除いて
「不便よ」
仰天しながら後に振り向くと、そこには『仲間』がいた
122:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 18:30:07
>>119
キラはいないっしょ?
ヴァサーゴとフリーダムなんだから。
123:日記の人@長編に目覚める
06/09/21 18:30:53
=======================
「居心地はどう?」
「まあまあだな」
赤毛のグラマラスな女の言葉にぶっきらぼうに答えた
あれから2日が経っていた。女は以前からこの艦、つまり『アークエンジェル』にいたらしく、親切にも艦の案内や『幽霊』のルールを教えてくれたりと、何かと世話になっていた
ちなみに俺の姿が生きている連中に見えないのは
ルールその1『生物には全面的に接触出来ない』
が働いていたからだ
「まあ、死んでいるのに居心地もクソも無いがな」
「死んでいるからこそ……居心地は重要なんじゃない?」
「そうか?」
「少なくとも、先輩としての意見はね」
女は髪をかき上げながら遠くを見つめた
―その先には同世代の青年がいる―
女が四六時中、その男を見つめているのは知っていた
124:日記の人@長編に目覚める
06/09/21 18:32:59
「……未練か?」
「…」
女は口をつぐんだ
「理由を聞くのは野慕だったな」
「……罪滅ぼし……かな?」
女―フレイ・アルスターは自らを抱えるようにしながら呟いた
「見守る愛も……あると思うの」
「健気だな」
「……ばかっ」
怒ったように頬を膨らせ、フレイはゆっくりと去っていった
「見守る愛もある……か……」
反芻してみる―なんだか身を切るように寂しくなった
=======================
125:日記の人@長編に目覚める
06/09/21 18:34:08
=======================
アークエンジェルは緩やかな時の流れにあり、俺も日がな一日、空き部屋を無断で(許可の取りようがない)拝借し、睡眠を貪るのが日課となっていた
幽霊が眠るのは馬鹿げた話だが、何しろやることが無いのだ
ちなみに、一部を除いて、上層部に不満を持つものが多いことがここ数日で分かった
きっと上層部がブルーコスモスのようなネジが一本足らない集団なのだろう
何時かブルーコスモスの連中に仕返しをしてやりたいが、
ルールその3『生物に危害を加えることは出来ない』
があるため、頭を捻る必要があるだろう
閑話休題
「暇だな……」
部屋の模様に目を向けると、クローゼットに入りきらない衣装、大きめの鏡台、そして愛らしい玩具じみたマスコット
―それらが女の部屋だと物語っていた
精神的にアレだが、他に空き部屋が無い上に、営倉で眠るのはまっぴらなので仕方ない
126:日記の人@長編に目覚める
06/09/21 18:35:38
その時、男が現れた―例の、想い人である
「ラクス……大丈夫かな……?」
男は念入りな掃除を始めた―衣装に皺が着かないように、埃が溜らないように
その顔は楽しげで、男が持つ女への想いが滲み出ていた
「……横恋慕か……」
フレイが哀れに思えて仕方なかった
「よぉし」
俺は気付かれぬよう化粧箱から口紅を取りだし、鏡に文字を書き殴った
―ちなみにルールその2、『無生物には意思に応じて接触出来る』を説明しておく―
そして部屋を後にする。『ここにいるよ』と鏡に記して
あの男に、死してなお見守る者がいることを伝えたかったのだ
「少し、この生活を楽しんでみるかな」
俺は軽い達成感を胸に秘めながら、この戯れのような状況に身を任そうと心に決めた
~つづく~
127:日記の人@長編に目覚める
06/09/21 18:36:52
01ページの裏
=======================
「ニートの奴、どうしたんだwww」
「部屋に篭って『ごめんなさい』と連呼してるwww」
「ザマミロwww」
―クルーの会話を引用
~つづく~
128:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 18:37:23
ちょwwオク霊兄さんマジ天然
GJ!!
129:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 18:37:45
>>122
すまん、頭が逝かれてた
そういえばムウがフリーダムだったな
130:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 18:37:47
GJ
初めてスティングに光が…
ところで幽霊って服着れるんだろうか
131:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 19:00:33
「違いますわ。平和を乱しているのはあなたです
身勝手な正義を振りかざし、多くの人の命と未来を奪う。そのようなことを、許しておくわけにはいきません」
この言葉、そっくりそのままラクソに返した方がいいな。
自分の信者だけ引き連れてMS率いている時点でテロリストそのものだ。
132:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 19:05:40
GJ!
フレイがトキになっとるw
133:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 19:29:35
このスレに辿り着いて早数日・・・
なんですかこのクオリティーの高さは?
毎日wktkが止まらんぞ~
134:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 19:41:34
ドラララララァーーーッ!!!
ンーーーッ、三日ぶりにフロに入って新品のパンツに履き替えたみてえなGJだぜーッ
135:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 19:44:58
X運命氏GJ。
でもその後のオクレ兄さんのせいで霞んだwwwwwwwwwwwww
キラが引きこもっちゃったよwwwwwwwwwww
136:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 20:07:07
X運命氏GJ!
あぁ、この後三つ巴か。
議長達から市民護る気無いラクシズの代わりにシン達が奮闘しなきゃならない不条理。
......見える、私にも見えるぞ!ミナ様に御仕置されるシンの未来が!!
それとオク霊兄さんもGJ!
ネオムゥを更正させてくれ。 にしてもネォムウって結構長く使ってるのに某狐娘@声が電気鼠が浮ぶ....
137:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 20:32:18
黒議長が暴徒とはいえ市民について、逮捕拘束はともかくMS戦に巻き込んで
死傷者が出ないよう配慮する…ていうかそう演じるかどうかで対外的な印象が
決定的になりそう。
配慮するなら黒議長株向上でラクス派の悪印象UP。
犯罪者だから構わんと巻き添えにすれば株下落であるいはレイにも離反フラグが?
しかし最悪のケースとして、市民を巻き込もうがプラントの人工大地に穴が開こうが
本物の議長のやる事だからと盲従するレイとか、
ラクスが逃げ出しても熱に浮かされたカルト信者のようにブツブツ言いながら
自爆テロも辞さない抵抗を続ける市民とかいうのもありえるかも…
138:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 20:46:18
X運命氏GJです!
わかっちゃあいたが、シンの言葉は全然ラクスに届いてないのね
じゃあティファの言葉の意味は一体…?
しかしいきなり議長自らが戦うってのは上にたつものの選択肢としてどうかと思うなー
139:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 20:56:18
>>138
全然ではないと思うぞ、シンを人として認識してたし
様子が少し変だって書いてあるし。
対ラクスには議長自ら出ないと洗脳されちゃうからw
140:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 20:59:12
X運命キタ-。今回もGJ!
>わたくしはあなたの排斥を求めます
ここだけ少し違和感あったので退場とか脳内変換。ともあれ待ってました
黒議長はひょっとして読みだけでなく
ラクシズに内通者でも潜ませてるんじゃないかと思わせるぐらいの対応を見せている…
141:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 21:00:22
>>138
謝れ! ハマーン、シロッコ、シャア、トレーズ(以下該当者多数のため省略)に謝れ!
142:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 21:17:04
>>104
自分のことかい?w
143:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 21:19:44
>>141
ハマーンは、キュベレイに乗って戦わされるのを嫌がってる描写があったな
シロッコは、上に立つものになる気なかったみたいだし
トレーズは、エレガント
だがシャアは駄目だ、許さん!
144:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 21:23:45
だって最大の障害のアムロに勝てるのって自分しかいないじゃん>シャア
……負けたけど。
145:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 21:27:20
シャアは明らかに自分から戦いたがってたろ
146:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 21:28:20
それ言ったらジュドーとの一騎討ちでアクシズとエゥーゴの決着を着けようとしたハマーンはどうなる。
147:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 21:37:05
GJです!!
ユウナも少しずつ反撃の準備してますね。
政治は着実な実務の積み重ねでしか結果は出ませんのでラクスみたいなやり方では絶対に破綻がきます。
148:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 22:28:39
>>141-146
雑談スレでやりましょう。
つURLリンク(yy44.60.kg)
149:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 23:10:55
初GJ。
ラクスって考えてるようで何も考えてないんだろうな。
自分の言葉、自分の行動がどんな結果に繋がるか分かってないように見える。
150:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 23:21:30
「皆さん、参りましょう。これは武器持たぬ戦いです。それゆえなによりも尊き戦いです
フリーダムとヴァサーゴなんていう超高性能MSというトンでもない武器もって議事堂に乗り込んでるのは
一 体 何 処 の バ カ 以 下 の 池 沼 だ こ の ヴ ォ ケ 死 ね カ ス
151:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 23:22:43
長編日記GJでっす!!
ちょwwオクレ兄さんw
んな事したらキラがKOOLになるwwww
152:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 23:23:26
>>150
気持ちは判るがもちけつ
つ【(睡眠薬入り)珈琲】
153:通常の名無しさんの3倍
06/09/21 23:36:31
…オクレ兄さんはね…「いる」んだよ
154:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 00:29:33
>>150、貴様の様な奴がいるからスレ住人は世間から偏見を受ける!
155:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 00:30:55
んー・・Ⅹ運命氏のだけど、幾らラクスとは言え あまりに無策すぎないかな~?
って思いました。
まあプラントは石を投げればクライン派に当たるってくらい勢力があるそうですが。
あまりになあ・・ちょっと違和感を感じてしまいました。
続き期待してます。
156:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 00:32:50 BE:36753236-2BP(113)
サザビーネグザスなんて、ハイマットフルバーストで1撃だぞ!!!
157:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 00:53:56
いい加減雑談スレでやれ
158:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 01:43:54
今回もGJ!
159:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 12:19:36
これで市民側に死傷者が出たら、シンがまたあの場で息の根止めとかなかった
自分の責任だとかなり落ち込みそうだな…
160:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 13:59:45
ちょっと前に中国であった素敵な事件みたいにさ
161:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 14:00:30
途中送信orz
ここで虐殺が起きたら、普通に議長が評判落とすんじゃないの?
162:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 14:05:10
攻撃せずにあえて逃げ回り、自由と兄さんが好き勝手攻撃してくれれば偽議長の勝ちだろう。
163:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 14:37:32
だから雑談は向こうでと何度……
URLリンク(yy44.60.kg)
164:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 18:45:37
保守
165:日記の人
06/09/22 19:45:44
スティングの日記
02ページ目「pain」
=======================
「念じればいいの」
MSデッキの艦橋に腰を下ろしながらフレイは言う
「そうすれば会えるわ」
「そんな簡単にか?」
「だって、幽霊だもの」
その一言で片付いてしまうこの状況は、おかしくもあり、哀しくもある
俺は懐疑的な感情を捨てながら瞳を閉じた
「(腐れ縁だが、気になるからな)」
突如として訪れる浮遊感
向かう先は見知らぬ地―
半日ほど前の出来事だ
退屈に飽々していた俺は娯楽を探していた
だが、蜃気楼のようなこの身では大したことが出来るはずもなく、
淀んだ気分が晴れることは無かった
そんな時、フレイが何処からともなく現れ、俺にこう言ったのだ
『会いたい人とかいないの?』
フレイはさらに続けた
『ルールその4、念じた場所へ移動出来る』
聞いた途端に頭を駆け巡るのは戦友たち―
使わない手は無かった
そして今に至る
=======================
166:日記の人
06/09/22 19:47:03
=======================
浮遊感が治まり、俺は目を見開いた
というより、見入った
耳をつんざく嬌声、軋むベッド、そして一糸纏わぬ男女
―戦友はまぐわっていたのだ
間の悪さに気分が沈み、そそくさと部屋を出る
「……元気って証拠だな」
うそぶきながら部屋の前に座り込んだ
=======================
30分もすると、女が部屋から出てきた
それと入れ替わるように俺は再び敷居を跨ぐ
戦友―アウル・ニーダは虚脱感を抱えたようにベッドに身を任せていた
ふと記憶を紐解いてみるが、こいつがプレイボーイだったという情報は存在しない
もっとも、人は変わる。きっと異性に目覚めただけだろうと楽観していた
しかし、それは違った
それから数日して分かったのは、一定の『周期』で、女が部屋を訪れては消え、戦友はそれらとまぐわっていることだった
何れも年上で、年齢にして20代後半から30代といった雰囲気だ
167:日記の人
06/09/22 19:48:47
「寂しい……寂しいッッ……母さん……母さん……」
アウルは『周期』が訪れると涙を浮かべながら自らの体を抱えるのだった
―俺は直ぐに理由が分かった
ここがどういう組織か知らないが、『ゆりかご』を制作できるのはブルーコスモスの一部の科学者だ
きっとここには『ゆりかご』無いだろう
となると、精神を安定させるには何かにすがる他なく、
愛情に関する精神が不安定なアウルの狂気をいさめるのは、母性漂う女性―思わず涙が溢れる
しかし、その涙は頬を濡らすことも、地面に染みることもない
「辛いだろうに……アウル……」
この分だと、もう一人の戦友も何かしらの恐怖に怯えているに違いないと思った
やるせなかった
そして俺は念じる。憎々しげな男を
=======================
168:日記の人
06/09/22 19:56:09
=======================
部屋の壁にかけてあったアンティークのナイフを手にとり、鋒を男につきつける
男―ロード・ジブリールはすやすやと安眠を貪っていた
それが一層苛立たせた
「……死ね……」
しかし、ナイフは何時まで経っても喉笛には刺さらない
何度も試みるが、降り下ろす所から体が動かなくなるのだ
「くそっ……くそぉぉぉぉ!」
行き着く場所を失った鋒が部屋を切り刻む
何度も何度も
どれ程たったのだろうか、俺は力無くうなだれた
からんと音を立て落ちるナイフ
両手を床につき、届かぬ声と知りつつも地に向かって叫ぶ
「返せ!!返せ!!……俺たちを返せぇぇ……」
こんなことなら、産まれてこなければよかったと自らを呪った
そして重い足取りでアークエンジェルに帰ったのだった
~つづく~
169:日記の人
06/09/22 19:59:05
=======================
02ページの裏
「ああっ!ミレーが!ゴーギャンが!ピカソがぁ……何故だぁ……」
~つづく~
170:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 20:03:48
GJ!!!
アウルがさかっていたのにはそんな悲しい理由が…
次はステラかな…?
171:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 20:05:45
おおおおおおおぉぉぉ
オクレ兄さん!゚・(´Д⊂ヽ・゚・
せめてステラがささやかながらも幸せであることを知ってほしい……
172:X運命 『一緒に築きたくて』 ◆UO9SM5XUx.
06/09/22 20:24:33
第六十八話 『一緒に築きたくて』
==========================
デュランダルはスーツ姿でサザビーネグザスに乗り込んだ
コクピットを作動させる。モニタが起動し、逃げようとするフリーダムとヴァサーゴが映った
「どこに逃げようというのかね、ラクス・クライン
防衛隊は港の封鎖に回れ。市民は避難させておけよ
くれぐれもプラント内でで戦闘はするな。相手が発砲してきても、耐えるんだ」
プラントの民が何人死のうが構わないが、それでラクスに大義を与えるのもつまらなかった
サザビーのブースターがうなりをあげ、並のMSより巨大な真紅は人工の空を飛ぶ
レイのレジェンドも続いてきた
頭を、ざらりとした感触が通り過ぎていく
(ニュータイプ、か)
原因はフリーダムのパイロットと、ラクスだろう。面白いものだった
彼らは自分が新たな人類であることを知らない。この世界には、そういう概念がないのだ
ただ一人、新しい人類ということを意識していたのは、初代コーディネイター、ジョージ・グレンだけだろう
コーディネイターの名付け親、ジョージ・グレン。彼は、ニュータイプの存在を知っていた
だからみずから調整者と名乗り、新たな人類と旧人類の架け橋たらんとしたのだ
『議長。攻撃を仕掛けるのですか?』
「まさかね。プラント内でやりあえば、市民に被害が出る。港まで追い込むよ、レイ」
『わかりました』
レジェンドがサザビーの前に出る。健気なものだった。自分を護ろうというのだろう
ラクスの手の内は漏れていた。彼女たちがこちらに人をもぐりこませているように、
こちらもクライン派に人を入れているのだ。動きが筒抜けというほどでもないが、ある程度は読める
今回のことも、奇襲のつもりでやったのだろう
眼下では、警官隊と民衆の激突が起きていた。デュランダルはそこから目をそらす
苦々しいことだった。ラクスの魅力は、ほとんど理不尽なものだ
そこにいるだけで彼女は人をひき付ける
173:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 20:25:44
アウルカナシス。
オクレ兄さんセツナス。
ジブリールざまーみろ、と言いたいが……
名画に罪はないよね。
174:X運命 『一緒に築きたくて』 ◆UO9SM5XUx.
06/09/22 20:26:02
居住区を抜け、港に出た。フリーダムとヴァサーゴは母艦を必要としないMSなのだろう
そのまま宇宙まで出る気のようだ。その前に、ザフトの防衛隊が立ちふさがる
避難は完了しているようで、人気はない
「む・・・・・!?」
いきなり防衛隊のザクが方向を変え、こちらにビームを放ってきた
サザビーは十分の余裕を持ってシールドで受け止めたが、防衛隊はフリーダム、ヴァサーゴを逃がし、立ちふさがる
『議長!?』
レイの悲痛な叫び。彼はわけがわからず、サザビーの前に立ってビームシールドを広げている
「ふむ。君たち、所属と姓名を名乗りたまえ」
すぐさまデュランダルは、防衛隊に通信を入れる
『・・・・・・・どうかラクス様を見逃してください、議長!』
「プラントを攻撃してきたテロリストを見逃せ、と?」
『あの方は希望の星なのです』
「君たちはプラントへの反逆を表明した。そう取ればいいのかね?」
『・・・・・・・・』
「あくまで立ちふさがるか。しょうがないね」
防衛隊はクライン派で無いはずだ。しかしそんな人間でさえ、ラクスに付く
デュランダルはさしたる感興もなく、サザビーの腰をゆっくりと下げた
「ザクが2にゲイツが5か。下がっていたまえ、レイ」
『議長?』
「行け、ファンネル」
シュン・・・・! いくつものファンネルが、獲物を求めてサザビーの背から飛び立つ
防衛隊のザクはそれを回避しようとしたが、先を読み、ファンネルは次々と腕や足を飛ばしていった
数秒後に防衛隊は、ダルマになって無力化する
『う・・・・強い・・・・』
「そこでそうしていたまえ。後で軍法会議にかける。君たちは反逆者だ。バカなことをしたよ」
サザビーネグザスは敗者を見下ろすと、さらに追撃に移った
この様子だと、ザフトからも裏切者が出ると考えた方がいい
これがラクスの恐ろしさだ。彼女は無から有を生み出す能力を持っている
もしもラクスが、その力を十二分に活用していたら、彼女は今ごろ世界の支配者だろう
まぁ、ラクスはそんなものになりたいとも思っていないだろうが
175:X運命 『一緒に築きたくて』 ◆UO9SM5XUx.
06/09/22 20:28:18
デュランダルはそんなことを考えつつ、管制の方へ通信を開いた
こうなると包囲をさらに重厚な物へ変える必要がある
「アプリリウス管制、聞こえるか。こちらサザビーネグザスだ」
『はっ、デュランダル議長』
「アプリリウスの外に待機している艦隊を、さらに二艦隊増やせ」
『了解しました』
「プラントの外におかしな動きはないか、よく見張っておけよ。なにかあってからでは遅いからな」
同時に、思いついたことがある。専用回線を開き、極秘で通信を入れ、簡単な指令を出した
やがて港の出口が見えてくる。瞬間、見慣れないMSがこちらにやってきた
心なしかガンダムダブルエックスに似ている気がするが、こちらはスマートな感じだ
『よう、デュランダルのおっさん。へへっ、大変そうだな』
「君は、ガロード・ランか。いつプラントに戻ってきた? まぁいい。ちょうど良かった、追撃に加わるといい」
『あいよ。GXの力を見せてやらぁ!』
GXというMSが追従してくる。これはDXのプロトタイプなのだろうか
なにはともあれ、サザビーネグザス、レジェンド、GXがラクスを追って宇宙に飛び出した
==========================
176:X運命 『一緒に築きたくて』 ◆UO9SM5XUx.
06/09/22 20:29:39
==========================
ムウは嫌な感じが続いていた
防衛隊が道をふさいでくれたので、その隙にラクスをフリーダムのコクピットに収納したが、それで追撃が終わったわけではない
「どーするんだよ、クソッタレ!」
「大丈夫ですわ、ムウさん」
「大丈夫なわけねーだろ! ラクス、おまえさんなんでそんなに落ち着いてんだよ!」
「道は開けますから」
フリーダムとヴァサーゴが港を抜ける。ラクスが言うと同時に、閉まっていた宇宙への隔壁が開いた
クライン派の協力か。ムウはちょっとだけほっとする
しかし。背後から迫る、プレッシャーが尋常ではない。感じる。かつてラウ・ル・クルーゼも同じような感覚を持っていた
だがクルーゼのものと比べ、はるかにプレッシャーは強い。それは、サザビーネグザスから放たれるものだ
まともにやりあえば確実に負ける。理屈ではないなにかが、ムウにそう教えてくれていた
「げ・・・・!」
フリーダムはプラントの外に出て、急停止した。なんと外ではザフトの艦隊が待ち構えていたのだ
ザクやグフ、ゲイツなどがこちらに銃口を向けている
『オーブ軍、貴様たちはすでに包囲されている。おとなしく投降せよ!
さもなくば撃墜する! 繰り返す』
「あーあ、どうすんのよ、コレ」
ムウは息を吐いた。いくらフリーダムとはいえ、これだけの敵を振り切るのは無茶である
「ムウさん。回線を開いてください」
「回線を開いてくれって・・・・」
「包囲しているザフトに対して、です。お願いします」
「・・・・わかった」
ムウは国際救難チャンネルを開き、こちらを包囲しているザフト軍に対して通信を開く
開きながら、思う
177:X運命 『一緒に築きたくて』 ◆UO9SM5XUx.
06/09/22 20:31:24
(こんなこと、いつまで続ければ・・・・)
思いかけて、頭を振った。まただ。またクルーゼの亡霊が背中にまとわりついてくる
迷いが起こるたび、クルーゼの笑い声が聞こえてくるような気がした
回線を開くと、ラクスは目を閉じ、開ける。彼女の雰囲気がいきなり変わった。種が割れたというのだろうか
「こちらはフリーダム、ラクス・クラインです。人には未来があります
ザフト軍兵士に通告いたします。どんなカタチであれ、あなたたちは、デュランダル議長のために戦ってはなりません
人の未来を、夢を奪う人に、人は従ってはならないのです
願わくば私たちと共に来てください。勇敢なる、ザフト兵よ」
ラクスの言葉に力が込められる。この声を聞いていると、ムウの中から迷いが消えていくような気がした
ラクスの言葉を聞き、包囲していた艦隊の動きがおかしくなっていく
やがてザクやグフが、ヴァサーゴやフリーダムに合流してきた
「ウヒョー、いつもながらすごいな嬢ちゃん!」
「スピードが勝負です。ムウさん、シャギア、わたくしたちと合流したザフト艦隊と共に、逃げましょう」
ラクスははぁっと息を吐く。少しだけ話しただけのはずだが、彼女は汗をびっしょりとかいていた
ザフト艦隊が寝返ってくる。フリーダムの周囲に配置される
(しかし・・・・なんだ、これは?)
また、ムウの頭を違和感が走る。なぜこうもたやすく艦隊がこちらにつくのか
これほどの能力があるのなら、なぜ最初からプラントに戻り、正当な方法で政治家に・・・
「やめろ、ムウ・ラ・フラガ!」
いきなり大声を出して、自分を鼓舞する。すでにサイは投げられているのだ
瞬間、一筋の閃光が放たれた。それも、フリーダムのすぐ隣からである
閃光は高出力ビームであり、それが一基のプラントに穴を開ける
(な・・・・に・・・・?)
ムウは何事かと思って、横を見た。ほんの少しだけ、ガンダムらしきものが、浮かんで消えた
それをつかもうとしたが、フリーダムの手はすり抜ける
178:X運命 『一緒に築きたくて』 ◆UO9SM5XUx.
06/09/22 20:34:21
『ザフト兵士よ、目を覚ませ!』
声が響く。プラントから三機のMS、サザビーネグザス、レジェンド、そしてDXに似た不明機が出てきた
声はギルバート・デュランダルのものだ
「なんだ、今のビームは?」
『見たであろう、諸君も。私も確かに見た。ラクス・クラインはたった今、プラントを攻撃したのだ』
瞬間、なにが起こったのかムウは理解した。ようするにはめられたのである
「ムウさん、今のビームは、いったい!?」
「さぁな! だがやられたよ。少なくとも周囲の人間には、フリーダムがプラントに対して発砲したように見えただろうな!」
「どこまで卑劣なのでしょうか、あの方は!」
「プラントに穴を開けるとは・・・ン?」
ムウは目をこらした。プラントの穴。そこに一機のMSが向かっている。黒いMSだが、ところどころ金色が見えた
それはラクスにも、デュランダルにも目をくれず、一直線にプラントの傷に向かっていくのだった
サザビーネグザスに追従していたDXに似ている謎の機体も、こちらを無視して穴に向かっていく
(穴をふさぐのか・・・・?)
ぽぅっと、黒いMSになにかが浮かんだ。シン・アスカの幻が見える
―――もうこんなことで人を殺しちゃいけないだろッ!
そう叫ぶシンの声。なぜか、ムウの耳に届いた
==========================
179:X運命 『一緒に築きたくて』 ◆UO9SM5XUx.
06/09/22 20:35:51
==========================
アメノミハシラ。港では、人々が忙しく動き回っていた
「ヤタガラス発進準備、急げ!」
アスランは叫び、MSの搬入を急がせる
ミネルバにあったインパルスの予備パーツで復活した、デスティニーインパルスが積み込まれていく
艦載戦力は、インフィニットジャスティス、ガイア、Dインパルス、エアマスターバースト、テンメイアカツキ、というところか
「アスラン、ヤタガラスは出るの?」
オーブの白服、ミネルバ艦長、タリア・グラディウスが複雑そうな顔をしてこちらにやってきていた
「はい。プラントで今、いざこざが起こっているようですので、ひとまずそちらに
それにロード・ジブリールもプラントのために討たねばなりません
俺たちはユウナ代表の命令で、レクイエム発射を阻止します」
「そう・・・・」
「タリア艦長。ミネルバも加わるわけにはいきませんか?
ヤタガラスの艦載能力もそろそろ限界です。それにヤタガラスの足についてこれるのは、ミネルバだけでしょうし
作戦の幅が広がり、戦力も大きくアップします」
「わかるけどね。まだミネルバのクルーすべてが、今回のことに納得しているわけじゃないわ
それに私も、プラントに残してきた息子のことが気になってるのよ」
それで思い出す。確か、タリアは子供がいたはずだった。一児の母ならば、当然子供のことも気になっているだろう
もっとも、うわさではあまり夫と上手くいってないらしいが
「そうですね。偽者は手段を選ばない男です。人質という心配もありますし、おいそれとは・・・・」
「軍人がそうであってはならないと、わかってるけどね。私も母親だから」
「気に病まないで下さい。俺たちはこういう戦いばかりをやってきましたから。それに・・・・」
デスティニーインパルスに続き、もう一機の巨人が運ばれてくる
かつて『ユニウスの悪魔』と呼ばれ、敵味方へ絶大な影響を与えたそのMS
それが、ヤタガラスへと運ばれていく
「切り札も戻ってきました。ヤタガラスは再び、最強の戦艦です」
タリアはそれで、少しだけ安心したようにうなずいた
アスランはタリアと別れると、ヤタガラスに乗り込もうとする。その時、呼び止められた
180:X運命 『一緒に築きたくて』 ◆UO9SM5XUx.
06/09/22 20:37:06
「少し待て、アスラン・ザラ」
「ロンド・ミナ・サハク。なにか用ですか?」
アスランが立ち止まると、はるかに背の高い彼女はこちらにやってきて、耳打ちしてくる
「ミネルバのことは任せておけ」
「え?」
「手は打っておいた。今は果報を待つのだ。だがこれからが忙しいぞ
すでにザフト地上軍はオーブ本土への侵攻を開始したらしい」
「・・・・・ついに、ですか」
するとミナはアスランの耳元から離れ、うなずく
「今は小競り合いだが、戦力が違いすぎる。早晩、オーブ本土は制圧されるだろう」
「・・・・・・・・・・」
「だが焦るなよ。反撃の機は近いのだ。ただでさえおまえは、身を削っている
そういう愚直さ、嫌いではないが、自分の体をもう少し大事にしろ」
「はい」
言ったが、アスランはミナの忠告を聞く気は無かった
働きすぎている働きすぎていると周囲は言うが、ぐっすりと眠るには疲れきるしかないのだ
そうでなければ、睡眠薬に頼って無理矢理眠ることになる
それならば働いた方がはるかにマシだ
181:X運命 『一緒に築きたくて』 ◆UO9SM5XUx.
06/09/22 20:38:40
「それとだな、アスラン。これを連れて行け」
言って、ミナは通路の物陰からなにか引っ張り出した
なにかと思えば、ティファである。どういうわけなのか、前に着ていた地味な服ではなく、青色のゴスロリ服を着ている
その格好が恥ずかしいのか、彼女は頬を染めてうつむいていた
「ティファ・アディール。その格好はどうしたんだ・・・・」
「私の趣味だ。ティファはもう少しおしゃれをした方がいいだろう?
フフッ、清純な少女でありながら、どうだ。衣装を変えるだけで引き立つそこはかとないエロス。いいだろう?」
「そんなマニアックな感想は求めてません、ロンド・ミナ。だいたいどこからこんな服を・・・・」
「昔、バカな男が私にしつこくプレゼントしてきたのでな。ククク、有効活用というわけだ
喜べティファ。これでガロード・ランもイチコロ(死語)だぞ?」
ミナがティファの頭をなでている
ティファもまんざらではないのか、頬を染めてうなずいていた
「はい・・・・」
「ククク、後はそうだな。さりげなく下着の一つも見せてみるのも有効だぞ
ただでさえその衣装は扇情的だ。できれば二人っきりの時にキメるといい
ガロードはああ見えて、ひどく恋愛には臆病そうだからな。女の方からOKサインを出さねば
おっと、だがおまえたちはナチュラル。計画はきちんとせねばな。ほら、選別だ、持って行け」
なぜかミナの懐から、コン○ームが出てくる。ティファは困ったようにそれを見つめている
アスランは顔を引きつらせながら、ミナの肩を叩いた
「ロンド・ミナ」
「なんだ、アスラン?」
「 太 ・ 陽 ・ 拳 ! 」
「ぐぉ!?」
アスランが前髪をあげる。瞬間、光が世界を覆い、ミナはよろめいた
その隙を突いて、ミナの手からコン○ームを没収する
「純情な少女を、よこしまな道に引きずり込まないで下さい。まったく!」
「おまえに言われたくないのは気のせいか?
しかし油断した・・・・。よもや太陽拳を会得していたとはな、アスラン・ザラ」
「ザラ家代々の秘伝です。それにしてもイメージとは違いすぎますよ、ロンド・ミナ
あなたはオーブの軍神でしょう?」
「フッ。私は己の信念を貫く者には、支援を惜しまないのだ」
「あ・な・た・が・楽しんでるだけでしょうが!」
「うお、まぶしい! やめろアスラン、太陽拳はやめろ! 前が見えん!」
一通りミナにおしおきをした後、アスランはティファを見た
182:X運命 『一緒に築きたくて』 ◆UO9SM5XUx.
06/09/22 20:39:59
確かに青いゴスロリ服が良く似合っている
「うーむ、しかしその服で戦艦はな。いや、一人、軍服をピンクのミニスカに改造しているアホ毛がいるから大丈夫か」
「・・・・・・・・・」
「ティファ、それよりもなぜ君はヤタガラスに?」
ティファと話していて、かすかに緊張する自分をアスランは感じた
かすかではあるが、彼女は予知能力の他に、ある程度人の心を読めるのだという
眉唾ものの話だが、アスランは心のどこかでそれを信じているのかもしれない
「未来は、あなたの勝利に終わるはずでした」
「え?」
いきなりわけのわからないことを言われる。いったい、どういう意味なのか
「でも私たちが来てしまったことで、未来が変わってしまった。それは私たちにも責任のあることです
だからよりよい未来を、私はあなたたちと一緒に築きたくて・・・・」
「力を貸してくれるということか?」
「はい。よろしくお願いします」
どこまで戦力になるかはわからないが、引き止める理由もないと思った
特に邪魔となることもないので、アスランはティファの乗艦を許可する
そして、どことなくティファは、ラクスに似ていると思った
それからアスランはブリッジに向かい、ヤタガラスの発進を告げた
つづく
==========================
183:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 20:40:29
「 太 ・ 陽 ・ 拳 ! 」
遂にアスランは人間を止めたぞJOJO-!!!
184:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 20:41:33
:.:.:.:.:.:.:.lヽ:,}`ヽ、:.:i,ヾ\:.:.:.l ト`丶:ヽ:.:.:l'、:丶
:.:.:.:.:.:.i:l V,==≧、、 、\l _∠^N:.ト:.l \!
:.:.:.:.::::}' / ,r''"でi)ヾ''=' ケr。ヽ !:.:l ゙i!
:::,':::::::l {, ノ ヽ二ノ i,jリ
:::、:::::::l ` ‐ '' " 丶、 V
rュ:::::::l / ',
f-う、::::', '^ ' 、 ', うおっ、まぶしっ!
「(ヽ:トi , ―---r' l
', ヽ ヽゝ /_,,.. -―、‐f ,'
::\`" 〉 (~´: : : , -┴' /
、::::::ゝ‐' ', `'‐ '"´ ,,..::' /
>ぅ-y' '、 ,'
,r‐ァ' 丶、、 !
{, `` -- 、、_,ノ
丶 人
コレを連想しました。ええ。
185:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 20:42:38
GJ!
偽議長はやっぱり、あの男なのだろうか。
ミナ様はミナ様で何をやってるのwww
186:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 20:43:18
さて、ティファを見たユウナの反応が楽しみだwwww
187:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 20:43:24
>>183
天さんやクリリンが人間ではないと、君は!
188:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 20:46:51
GJ。シャアじゃないんだろうが、ムゥネオレーダーによるととんでもないNTだな偽議長は。
そして偽議長の策略でプラントに開いた穴、天とGXは果たして間に合うのか。
一方ミハシラではルナもデンパで復活、DXも修理完了……ミナ様の言う通り「反撃の機は近い」だな。
しかしそんな緊張もミナ様のとんでもないお茶目とザラ毛秘伝の太陽拳で粉々だ、酷ぇ!
それにしてもゴスロリティファ……すまん、性欲を持て余す。
189:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 20:48:36
太陽拳がでたときノイマン日誌かと勘違いしかけた、シリアスが続いていたので驚愕してしまった、
元々パトリック禿とかあったもんね、忘れてた。
外道金枠天にはトリモチついてたのかな、GXになら間違いなく付いてるとは思うが。
物語はクライマックスへ近づいているのかな、こうも毎日楽しみにさせるとは罪作りな作者だ。
GJ!
190:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 20:48:41 nWnX5ML2
ミナワロスwww
191:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 20:52:11
ミ、ミナ様…あんたって人はぁぁぁぁー!
192:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 20:53:00
ミナ様やっぱいい性格してるなぁ。
清純派のティファには和服着せても良いし逆に革系のも背徳感が…って暴走し過ぎか。
にしてもユウナ度肝抜かれそうだよな、何せ幼い頃のプレゼントを来たティファが来るんだし。
ミナ様案外ボンテージとか鞭とかもも持ってそうなのは何故だ........
193:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 21:22:07
GJ!
・・・ってコラ!ミナ様!なにしとんねん!
あんた偉い人じゃなくてエロイ人だったんですか!?
もう萌え死にそうです(*´Д`)
194:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 21:24:24
>「 太 ・ 陽 ・ 拳 ! 」
ついに某トロワ日記の領域に足を踏み入れたか、アスラン!
一応これシリアス系のSSなのになw
195:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 21:25:49
>どこまで卑劣なのでしょうか、あの方は!
そっくりそのままお返しします
>未来は、あなたの勝利に終わるはずでした
アレを勝利と呼ぶのか?
などなどツッコミどころが結構あるけどいいたいのはただひとつ
GJ!!
続き楽しみです
196:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 21:40:07
今回のお茶目っぷりとアスランのツッコミというかおしおきと言うかを
甘んじて受ける所にミナ様の懐の深さを感じた…(*´Д`)
ていうか直前までのシリアスムードが一発で吹き飛んだwwwww
197:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 21:41:17
>>195
勝馬に乗るって点では勝利だろう
もっとも監督サマですら納得した訳じゃないみたいな言い分だが
もしくは負債の関わらない世界での未来とか…
夢見過ぎだな俺、スマソ
198: ◆yb4dHGjFao
06/09/22 21:48:56
「私の存在価値ってなんだろう・・・」
ルナマリアがへこんでいる。
「機体がなかったせいで出番がないのは仕方ないとしても・・・『軍服をピンクのミニスカに改造しているアホ毛』は無いじゃないのよぅ・・・」
本気でへこんでいるようだ。語尾にいつもの力が無い。
「ねぇ、あんたは私の存在意義ってなんだと思う・・・?」
存在意義・・・存在意義・・・えー・・・
「そ、そりゃパイロットとして・・・」
「シンとか艦長とかに混ざって自慢できる腕・・・?」
「あー・・・その、シンにとって姉みたいな存在で・・・」
「その役はミナ様に盗られちゃったじゃない・・・」
「お、お色気要員とか・・・?」
「ステラ・・・」
まいった。本気で思い浮かばない・・・あ!
「艦内のマスコットだ!」
「そう・・・私はシンタやクムと同じレベルなのね・・・あはは・・・は・・・は・・・」
Dインパが復活したんだ!次こそ活躍の場がある・・・かもね。
199:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 21:57:05
ミナ様サイコーだwwwww
何気にティファが微妙に影響されようとしてるし…
アスランも今まで焦燥シリアスっぷりを一気に吹き飛ばしたなー、まだ予断をゆるさないけど
けれども個人的に、今回のMVPは目の前の敵よりも、力なき人のために迷わず向かったガロードとシンですね!
大局的に見ればラクスを追ったほうがよかったのかもしれませんが…それでこそ主人公コンビ!
しかし、偽議長よ、あそこはプラント打つよかフリーダム沈めといた方が後々にいいんでないか?
それだけネグザスに自信があるんでしょうが…
しかし理屈もなく、(目に見える)力も打ち破られ、未来を提示せず、といいとこなしなのにそれでもなお能力を発揮するラクスがすげー
というより、それでもなお言葉1つでどうにかなると信じきってるラクスは確かに人間じゃない
200:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 22:00:31
ルナへ
つ艦内のムードメーカー
201:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 22:04:33
ちょwwミナ様www太陽拳wwwww笑いすぎて死にそうw
202:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 22:10:53
ルナへ
つステラの親友
203:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 22:22:08
>>198
>マスコット
保健所のflash思い出したw妙に顔でかいあれ。
204:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 22:34:09
太陽拳最高!
ガンダムX最悪!
205:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 22:55:11
いまさらだがGっJ!!!
太陽拳で大笑いしたが、なによりゴスロリティファに萌えもえだ!
・・・描こうかな
206:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 22:58:37
>>205
なにも考えずに(ry
君たちは希望の(ry
俺の声が(ry
207:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 23:05:33
あや。
俺も描こうかと思ったけど…んじゃ>>205の後に同じ服でミナ様行くかな?
208:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 23:09:26
>>207
出来ればゴスロリ(幼)ミナ様でお願いします。
ところで小さい頃のミナ様はギナとほぼ見分けつかなかったらしいし案外ユウナがゴス服渡したのギナだったりして........
しかもミナ様がティファに渡したのはギナの部屋から出てきた遺品だったりしたら笑うしかない。
209:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 23:11:36
>>205と>>207に期待
210:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 23:13:43
>>208
ユウナが告ったのは(ミナ様と間違えて)ギナだったと今でも思っている俺ガイル
211:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 23:25:58
そりゃこっぴどく振られるわww ユウナカワイソス
幼少と言わず成長後もそっくりだからな。
マティスマティアスみたく二人してゴスロリ着てればいいよもう。
そんなことを思い出しながらティファに着付けするミナ様萌エス
年の離れた妹をかわいがる感じで。
212:通常の名無しさんの3倍
06/09/22 23:30:55
さてと、そろそろ貼っとくかね
つURLリンク(yy44.60.kg)
213:通常の名無しさんの3倍
06/09/23 00:56:16
今回はネタも満載でワロタw
214:通常の名無しさんの3倍
06/09/23 04:50:59
\ \、 ゙ヽ _,, ‐ '" ̄ ̄ ̄ '' ヽ、 / /
\ \ ,,‐'" ゙ヽ、
ヽ ゙ヽ ゙ ., " ゙.、 _,,,-‐
,,_ /゙ヽ ,, ヽ, /゙ヽ‐'"ヽ
゙"''''| |、 / ゙,-、 ,,メ'"| ゙、__ ゙、
/ ,,-‐' ./ ゙"''ヽ 、 / | ゙'ヽ、 ゙,ヽ \|
_,,// / / ,,,,'-''''''ヽ \ ゙'''ヽ‐''''"ヽ、 ゙ヽ、
─'''''''''─‐'''"~ .ノ .|.゙ヽ、 -
゙'' _,,,- ,,,,-‐" |、,,-、゙'ヽ
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゙''ヽ‐-、,,,|____ ヽ  ̄''''
""'' ),‐-、 O O ___ ゙l‐、--┬┐
,,,,,,,---、--‐''l|:::::::::\ /::::|l .//_ / ノ -‐''
ヽ/ ゙、 ノヾ、 ''‐.、:::::::\ O O /::::::::::|ll / ゙ヽ|,,-‐'"
\ヽ /'" ゙、 \::::\ /:::./ ̄ /,,, l"~ ,,,-'''"ヽ ,-''"
,-、 ゙"'''ヽ ,-,゙、 ゙ヽ、\:::\ O O ./:/-‐ ./二-゙ヽ‐'"::::::\/ /
゙、::.゙'''''‐┬'"ヽ-、 ゙、 ゙"''ヽ、\::\ | , l //,'"-‐'' ./'" / /.:.:.:.:.:./ /
゙ヽ、, \.:.:.:.:.:゙、 \ ゙、 '''''==-゙''\::ヽ-| | |'''"‐''"~ニ''"~ /-‐'/ /.:.:.:.:.:.:/‐''"
\゙ヽ‐.:.:.:.:.:゙、 ヽ‐-.゙、  ̄''' ゙''''''" ゙",,-‐'" | /.:.:/ /.:.:.:.:.:.:/ /
\\.:.:.:.:.:\ ゙、.:.:.:.゙、 l"','''‐─‐'" _,,/‐"/ // /.:.:.:.:.:.:.:/ /
\\.:.:.:.:.:\ ゙ヽ、.ヽ. ヽ/ヽ‐--┬‐‐'" 〉''/ / ,,-'"::::.:.:.:.:.:// \
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/ ヽ:::::\:::::::::.:.:.:.:.゙''ヽ、 ゙ヽ、 ヽ-----‐''/::::::::::::.:.:.:.:.:.:::;;-''":::::/ \
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┌‐┐ ┌─┬──‐┐ ,‐--、_/ ̄i__,-''\
___」 |___ | ,-, .∥ == | ./ \
| | | レ' /| == | ┌=- = = =‐∠
└─┐ ┌─‐‐┘ | 〈├──┐ |_ __ _|
/ ヽ、 | ハ ゙"iフ ──┤ / __ ̄ ̄_ ゙'>
/ ハ \ .| ,、 __,,,, .| \,‐__二 .二_,,/
、‐'" /'"ヽ\ \ | |、=‐" ノ ⊿ | |二二二 二二二|
\_/ \_/ \_/ |_.| メ、'",,.-ヘ___ノ ヽ'゙__ノ
 ̄
X運命氏GJ
215:故天津飯ことフリーマン
06/09/23 05:01:20
| ,-''l | ,,-''l | ,,-''l | ,,-'l | |:::::: \
|/ | ,‐'''''|/ | ,,''''|/ | ,'''''|/ | ,─ヽ、 | |-─'''''ヽ、
.|・ / /:::::::::|・ / /::::::::|・ / /:::::::|・ / /::::::::::lヽ ヽ |_,,- \
|_/ |::::::::-ヽ/ |:::::::-ヽ/ |::::::::-ヽ/ |:::::::/ ヽ
.| |::::// | |:::://| |::::://| |::::://| \二ヽ.
.| |::/ | |::/ .| |:::/ | |:::/ | /ヽ
|ヽ_/:/o /|ヽ_/:/o /|ヽ_/:/o ./|ヽ_/:/o / ヽ二|
ヽ_\lイ,|. / ヽ\‐イ | / ヽ\‐イ| / ヽ\イヽ / /,,,/
゙ヽ‐ ゙'" ゙''ヽ‐ ゙'" ゙'ヽ‐ ゙''" ゙''''|‐--゙'" ,,, ,''"
| , ゙,,,,-‐''"| , ゙,,,,,-‐'"| , ゙,,,,,-‐'"| , ゙,,,,-‐''" ヽ_,,/
/ ゙''" / ゙''" / ゙''" / ゙''"
/ / / / ,
ヽ、_,-、 _ヽ、,-、 _ヽ、,-、 _ヽ、,-、 ,,,,,,,, |
゙| / \ | / \ | / \ ヽ / \ |
まさか ヽ- / ,,\ヽ-/ ,,,\-- / ,,,\--/ ,,-ヽ, ./|
あそこで \,,/ | \,/ | \,,/ | \/ | /:::::::|
太陽拳とは! \,,,,,,,,ノ \,,,,,,,ノ \,,,,,,,ノ \,,,,,,,ノ /::::::::::::::|
X運命氏GJ | | | l,,,_ /::::::::::::::.:.:.:|
゙゙'Tヽ、 ゙''Tヽ、 ゙''Tヽ、 | ヽ /,,,,,,,,_:::::::..:..:..|
゙、 /゙、 /゙、 /゙、 / \::::::
ヽ,,,,_,,/ ヽ,,,_,,/ ヽ,,,,_,,/ ヽ---,'''" ヽ/
216:通常の名無しさんの3倍
06/09/23 12:48:26
いきなりああ落とすとは思わなかった。
217:通常の名無しさんの3倍
06/09/23 14:31:05
アウルってステラが生きてる事知ってるのかな
218:日記の人
06/09/23 17:50:09
スティングの日記
03ページ目「Friendship」
=======================
消えたい。だがそれは許されない
アークエンジェルに帰ってから幾度となく試みたが、痛みも苦しみもなく、無駄なことだと自嘲する
「誰か……俺を殺してくれ……」
矛盾も甚だしいが願わずにはいられない。その浅ましい願いを
何度かフレイが様子を見に来たが、皮肉にもその優しさが一層心を突き刺した
『絶望しないで』
『きっといい方向にいくよ』
『辛かったら、何時でも相談に乗るよ』
あああああああ、うるさいうるさいうるさい
「滑稽だな、スティング・オークレ」
ふと投げ掛けられた言葉ではっと我に帰る
振り向くと、そこには見知らぬ仮面の男がいた
「死した身でなお苦しむ意味があるのかな?」
「誰だ……貴様……?」
「私は君を嘲笑いに来た者だ」
「……貴様に何が分かるっ……」
「分かるさ。私は貴様の絶望を具現化したような存在だからな
故に貴様の滑稽具合が手に取るように分かる。ふふふ」
219:日記の人
06/09/23 17:51:41
「……だから……何が分かるってんだ!!」
何かにかきたてられたように飛び上がり、男の顔面を殴りつけようとしたが容易くかわされてしまった
怒りに息を切らせる俺をよそに、男は仮面を外し始めた
その面立ちに俺は目を見張った
「……お前は……!」
「理解したかな?」
うすら笑いを浮かべながら去っていく男
―仮面は宙に漂ったままだった
=======================
「おい、こんなことしていいのかよ」
呆れかえって通信を開く
「構わんさ。私の知ったことではない」
悪びれもせず答える男
「さぁ、行こうか」
男はハッチを強引に開け、『ソラ』に出た
俺もそれに続く
220:日記の人
06/09/23 17:53:06
30分前のことだ―
「お前の絶望とやらを聞きにきた」
俺は仮面を手渡しながら男に語勢を強めて問ただした
あれから色々と考え進めたが、妄想の域は出ず、直接的な手段を決心したのだ
そんな俺の問に、男は侮蔑に満ちた微笑を浮かべながらこう言った
「ただ教えるのでは興が削がれる
退屈していた所だ。手合わせ願おうか」
俺は言っていることが理解出来なかった―が、男が向かった先を見て直ぐに理解した
そう、俺たちは今、勝手にMSを拝借している
クルー達の混乱が容易に目に浮かぶ
しかし量産機というのが唯一の救いか
「喰らえ!」
引金を引き、ライフルを放つが、相手は事も無げにかわしていく
そこで俺は頭を切り替えた
「中々やるではないか、スティング
噛ませ犬にしてはな」
「俺は噛ませ犬じゃない!」
剣戟―鍔競り合い
戦い方が『アイツ』に似ている
「お前は、ネオの何なんだ!?」
「一矢報えたら教えてやろう!」
「……ファントムペインを……舐めんじゃねぇぇぇぇ!!」
蹴りを放って吹き飛ばす
しかし幽霊故にパイロットダメージが目的の格闘戦は無意味だと気付いた
221:日記の人
06/09/23 17:54:54
「それなら……」
ならば幽霊の利点を使ってやろう
目を閉じ、右腕でサーベルを構え、スラスターを吹かして突進する
「愚かだな!隙だらけだぞ!!」
降り注ぐ銃弾が身を削る―メインカメラ、右足、左腕
「勝った!!」
俺は勝利を確信した
眼前には仮面の男
拳を振り上げ叩き付ける
「なにぃ!!」
男は拳を避けるも、MSの操縦はおぼつかない
その間に押し寄せる機体―俺が瞬間移動する前までいた場所で、既に自動操縦に切り変わっている
故に単純な動きしか出来ないが、突進して剣を突き刺すことくらいは出来る
勝負は敵コックピットへ瞬間移動するまでの隙をやりすごした時点で終ったのだ
「この手があったか……」
「へへ、一緒に泳ごうじゃないか、暗い海をな」
高熱元体がその場を貫き、爆散する機体
しかし、不自然にも居残る二人、否、二つの思念
「ふふふ……」
男は似合わない、無垢な笑みを浮かべた
「はっはっはっ!!完敗だ!!」
「反則技だがな……ふふふ」
お互い腹を抱えて笑いあった
=======================
222:日記の人
06/09/23 17:56:03
=======================
しばらくして笑いが収まると、男は真剣な表情に一転した
俺も笑いが吹き飛んだ
「約束は守らんとな。私はな…」
「もういい。楽しかったからな」
もうどうでもよかった
苦しいとか、悲しいとかいう気分は先ほどの笑いで隅に追いやられ、
この男が何者で、どんな絶望を抱えているのかどうでもよくなっていた
「そうか」
男も満足げな表情であった
「……名前だけ教えてくれよ」
俺の問に、少しだけ男の表情が曇ったが、すぐにいつもの皮肉混じりの顔立ちに戻った
「私はラウ・ル・クルーゼだ」
俺に一人、友人が出来た出来事だった
~つづく~
223:日記の人
06/09/23 17:57:07
03ページの裏
=======================
『……私だけ仲間外れ……MS動かせたらなぁ……
というか、クルーゼに励ましてやってくれなんて言ったの間違いだったかしら……』
「おい、キラ!MSが勝手に動いたらしいぞ!」
「えっ……フレイ……ごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」
『私じゃないわよ!!』
~つづく?~
224:通常の名無しさんの3倍
06/09/23 18:06:31
フレイ優しいなぁ…
225:通常の名無しさんの3倍
06/09/23 18:28:59
幽霊になると皆性格が良くなるのかな…
226:通常の名無しさんの3倍
06/09/23 18:29:48
盟主王も?
227:通常の名無しさんの3倍
06/09/23 18:30:32
>>225
つーか生きてた頃の軋轢から解放されるんじゃね?
クルーゼの場合特に。
寿命も恐くなくなってるしねー。
228:通常の名無しさんの3倍
06/09/23 18:53:34
そっか、クルーゼって短命なの呪ってたんだっけ
229:通常の名無しさんの3倍
06/09/23 18:57:52
お、ティファ来てるw
230:通常の名無しさんの3倍
06/09/23 18:59:26
日記の人乙。
量産機って何を壊したんだと思ったのは秘密だ。ムラサメか?
>>227
その上、この後はムゥネオの葛藤をにやにやしながら眺められるという娯楽まで待ってるしな。
案外幽霊というのはクルーゼに対しての救いなのかもしれん。
……死後の世界って所まで行ったら地獄行きだろうからな。
231:通常の名無しさんの3倍
06/09/23 19:49:08
>>225
イデオン発動編というものがあってな
232:通常の名無しさんの3倍
06/09/23 20:07:39
>>228
つ常人より短いテロメア
233:通常の名無しさんの3倍
06/09/23 20:08:54
>>232
それは百も承知だが
234:通常の名無しさんの3倍
06/09/23 23:43:59
>>231
__ ____
| | _|_ __ __| l| |
| ! i\ |O| |/.| l| |
| |__|_( 凸 _)__| l| | <そんなのあったね
〉 l|__|lヘ三,,ヘ|_| 〈_〈__、
,,__/__/ / ]i 目 _l [,,ヘ -f-fUiヨ
《ヶ〕_〕__フ [l二|0|二l_] `l__l Lヒシ|
`" ̄ _〕 ハ_ 〔_  ̄ ̄
「亘L| |」「亘〕
|┃l.| | .l ┃|
|\厂L_ロ 〔l_厂l.|ノ|
L〔__l__/ \__l__〕」〕
235:通常の名無しさんの3倍
06/09/23 23:52:15
今日は更新なしか・・?最近は毎日連載だったので、待ち遠しい・・・
236:通常の名無しさんの3倍
06/09/24 00:06:40
毎日更新なんて贅沢の極みだが…人間ってのは恐ろしいな
それにすらも慣れてしまう
そして某ハンター漫画の長期長期長期長期長期休暇にもなれてしまう(´・∀・`)
237:通常の名無しさんの3倍
06/09/24 00:24:43
ウッソとキラスレにいる俺からしたら、これぐらい何ともないぜ!
238:通常の名無しさんの3倍
06/09/24 00:28:18
俺の行きつけSSは、週刊だし
好きな漫画はベルセルクとかバガボンドだし
全く持って無問題
239:通常の名無しさんの3倍
06/09/24 00:34:54
俺も俺も
鬼畜王ランスからは6年新作5D待ったし、それから2年待ってランス6、
さらに今年の12月に2年ぶりの戦国ランスと年単位で待つことに馴れてるぞ
240:通常の名無しさんの3倍
06/09/24 00:35:16
まちまち
241:通常の名無しさんの3倍
06/09/24 00:37:27
アルスラーン戦記は待っていられなかった俺がいる
242:通常の名無しさんの3倍
06/09/24 00:41:41
ダンシングウィズバンパイアは待てなかっ(ry
243:通常の名無しさんの3倍
06/09/24 00:50:04
俺も年単位で延期したり、もうすぐ発売かと思ったらまた延期したり5周年記念を8年目にやったり
むしろ延期しないとガッカリされたりする某ゲームメーカーが大好きだからなんともないが
そろそろ雑談スレのがよくないか?
244:通常の名無しさんの3倍
06/09/24 00:52:38
俺もメタルマックスを10年待ったクチだ
雑談行くか
245:通常の名無しさんの3倍
06/09/24 00:53:40
お前ら氏ねよ雑談厨が
246:通常の名無しさんの3倍
06/09/24 04:10:01
>>245
言い方はともかく同感。雑談してる連中は何しにこのスレに来てるの?
書く前にテンプレなり少し前のレスなり読もうよ。
あげくにゃ更新催促で職人にプレッシャーかけるような真似して…好意でこれだけの良作読ませてくれてる職人に失礼じゃないんか?
247:ノイマン公開日誌13頁目修正
06/09/24 07:58:00
宮殿の前に到着すると兵士が銃を突きつけて来た。
「貴様、何者だ!ここはキラ様のおわす宮殿だz」
「あ~れま、こんなところまでどうしたんだい、バレルロール殿?」
宮殿の中から虎が出てきて、兵士が慌てて敬礼をする。
「ま、こんなところで立ち話もなんだから入んなよ、とっておきの豆をだそう」
そう言って、虎は俺を宮殿の中へと招きいれた。
「なんだか友達が増えたようだ。嬉しいねぇ」
コーヒーを出される。当然、口は付けない。
「毒なんて入ってないよ」
俺の体や脳波に何か異変があったら、俺の頭のカツラ型爆弾に仕掛けたセンサーが
異常を感知してここいら一帯を、ニートやピンクともども灰にするぞ?
「…せめてコーヒーだけは自然のままを味わうのが僕の主義だ」
いつ、宇宙へ出るつもりだ?
カップに手をかけ、漂う香りとやや苦味のあるコーヒーを味わいながら尋ねる。
「5日後だ。やっと最低限の物資が確保の見込みができたんでね」
クーデターの被災者達はどうする?
「僕の考えることじゃないね。それに戦闘が起きれば犠牲はつきものだ」
ならばその犠牲をどうするんだ?
「それを考えるのも僕じゃない。官僚の仕事さ。国防は軍の仕事だが、
社会福祉は官僚のお仕事だろう?きっと今頃彼らは会議の連続だろうね」
命を失った市民が大勢いるんだぞ?
「繰り返しになるが何が正しいかは僕が考えることじゃない。僕は彼女に従うだけさ」
こいつも所詮はピンクの手先、お人形に過ぎないということか。
お互い、眼が殺気立ってきたので、もう一杯、コーヒーを飲んで心を落ち着かせる。
248:ノイマン公開日誌13頁目修正
06/09/24 07:58:50
「あとキラの名前で、いくつか辞令が出た。ロアビィを三佐、シャギアを二佐に任命したよ」
あいつらの有能さは認めるが、佐官とまでなると、身内人事と陰口を叩かれるぞ?
お前やアニキのような正規の軍人ですらないんだ。
「…言ったろ、何が正しいかは僕が考えることじゃない」
マードックには家族がある、これから子供が金のかかる時期だ。
「キラに言っておこう」
キラ、か。本当にキラの意思で任官させたのなら、アークエンジェル時代から
「マードックさん」「ボウズ」と呼び合っていた、
整備班の長の任官を忘れるとは到底思えない。
つまり、そういうことだ。
席を立とうとしたとき、虎が金塊の入ったケースを出した。
「先払いしようか?」
その都度働く分にしてもらおう。
「…昨日は惜しかったねぇ」
この野郎、大きなお世話だコンチクショウ!!!!!!!!!
近くのクッションを投げつけてしまった。
やっぱり情報は筒抜けか!
(以下、ノイマンの頭の中)
ちゃんちゃかちゃんちゃん、ちゃちゃんちゃちゃんちゃん×2
カルト教団が風俗維持って、動き出したら~
ラブホが全部潰されてました~
チックショォォォォォ!!!!!!!!!
潰されてなければ、家に連れ帰らずに喰っちまえたのに!
尾行を撒いてから事務所に戻り、マードックに今日あったことを伝え、
もうここには来るな、と告げる。
任官は、奴らの下につく、ということを意味する。
俺はプライドを捨てたとしても、魂までを売り払うつもりはない。
だが、マードックには支えなくてはならない家族(ヒト)がいる。
軍人になれば、生活は安定するし、もしも、のときには家族に恩給も出る。
きっと、あのカルト教団が滅亡すれば、またともに笑いあうこともできるはずだ。
だから、その日まで、さよならだ…
「すまねぇ…」
こうして俺達はかけがえのない仲間と一時の別れを迎えた。
もし本当に、また皆で友と呼び合うことができる日が来たのなら…
いや、その日が来るまで生き続けよう…
どうやら死ねない理由が増えたようだった。
249:ノイマン公開日誌13頁目修正
06/09/24 07:59:38
出発の日、俺はあの人の墓に花を添えてから、戦場へと歩いていった。
再び花を持ってくることを心に誓って。
出発前に大天使の舵の調子を確かめていたときだった。
何の異常もなく、いつでも出発可能だ、と点検を完了した俺を呼ぶ声がした。
振り返った先にいたのは、あのオペ子だった…
なぜ!?一体どうして?なんでだよ、どうしてだよ、誰か理由を説明汁!!!!!!
…いや、落ち着け、俺。落ち着くんだ。クールになれ、髪の毛の色のような、
寒々しい青色のように、アイスのごとくクールになれ。
ビークール、Be COOL、Be KOOL!!!
やぁ、先日はお疲れ様。でも君、どうしてアークエンジェルに?
「はい、人事に異動願い出したらバルトフェルト隊長が気を利かせてくれたんです」
何度見てもカルト教団の信者にしておくにはあまりに眩しい笑顔で微笑みかけてくる。
そして明らかに周りの空気がおかしい。
そりゃそうだ、乗艦しているときは、ミリアリアと業務上の話をする以外に、
俺が女と話す機会など全くない。
周りからヒソヒソ話が聞こえてくる。
明らかに、「あいつら、なんかあるよな?」的な会話だ。
そしてオペ子の後ろにあるブリッジ入り口の扉から、
青鼻のドクタートナカイが隠れるときの仕草で
半身を壁に隠しながら虎がニヤニヤしながらこっちに手を振っている。
虎ぁ、貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
「これからよろしくお願いしますね~♪」
これが予想を超えた苦難の日々の始まりであったことをそのときの俺はまだ知らない。
大気圏を突破し、迎撃に出てきたザフトがしばしばちょっかいを出してきたが、
アークエンジェルは至って平和そのものであった。
というのも、ザフトは主にエターナルを狙ってくる上に、あっちには
まさにキチガイに刃物ともいうべき和田とミーティアがある。
以前、マードックに聞いた話だと、和田にはMCCシステムとかいうものが搭載してあり、
搭乗者の精神を安定させるシステムがあるらしく、
ニートの調子も極めてよかった。
だが、MCC…何の略だろうか。
メンデル…クローン…コーディネートシステム・・
………んな安易な略し方する訳ないか。
250:ノイマン公開日誌13頁目修正
06/09/24 08:03:04
話は戻るが、アークエンジェル自体が平和であっても俺が平和であるとは限らない。
理由は簡単だ。ことあるごとに俺にちょっかい出してくるオペ子のせいである。
オペ子はそのハイレベルなルックスにより、艦内野郎連合の中でもすぐに人気者となったのだが、
彼らを敵に回さないためにも、最初は、
表面上だけ対応して深く関わらないようにしてきたのだが、ここで思わぬ支障が出てきた。
艦のクルー達の視線である。
ある者は、戦場で何やってるんだ、という目で俺を見つめ、
またある者は、若いね~、といいたげな目をしている。
だが、圧倒的多数の視線は、
「俺達のオペ子ちゃんにつれなく振舞って、悲しませやがってぇぇぇ!!!!」
というものであった。
正直、冷静になれば、俺のようなモブキャラが「フツーなら」そんなモテるわけがないことは
少し考えればわかることだろうに、今のオーブ軍兵士の多くはカルト教団のせいでマトモな判断ができないようだ。
そして、具体的に生じる支障というのも、
ブリッジのシートに画鋲が仕込んであるというものから
操縦桿に落書きされていたり、部屋から出たところの上から黒板消しが落ちてきたり、
明らかに捨てアドとわかるアドレスから大量の「死ね」と666個記載してあるメールが
受信フォルダ一杯になるまで送り付けられたり、
配膳される食事の量が明らかに他の連中より少なかったりと、もはやイジメである。
しかし、それを知ってか知らずか、オペ子の攻撃?は止むことがない。
配膳される食事の量が少ないのを哀れに思ったのか、自分の分を
「ア~ン」させて食べさせようとしてくる始末。それも食堂の、皆が見ている前で。
嗚呼、殺意すら感じる。
食料ならロメロ達に渡されてこっそり持ち込んだレトルト食品半年分があるから要らないのに…
手を出したら一貫の終わりなのでひたすら忍耐の毎日なのだが、
そんなイジメとオペ子アタックに見舞われる日々の中で段々と
乗艦にあたり、こっそり俺が大量に持ち込んだ食料の中にあった酒に手を出す回数と量が増えていく。
251:ノイマン公開日誌13頁目修正
06/09/24 08:04:00
そんな中でエターナルにいる虎から通信が来る。
「まずは今日までの分、金塊を送っておいたよ」
そりゃまいどどーも。
「しっかし、君も我慢強いねぇ。据え膳喰わぬはなんたら、ってオーブの諺を知らないのかい?」
あれは据え膳ではなく、単なる餌だろうが。
「やっちゃえよ、我慢は体によくないぞ。それに君らが仲良くなれば
僕らも、ナチュラルとコーディネーターの融和というものを示す
わかりやすいシンボルが出来て助かるしね。それに避妊具は艦にあるだろう?」
それが本音だろう、貴様。カガリが死んで、アスランが貴様らと対立の途を選んだ今、
新しいシンボルが内部的にも必要なんだろう。
それに貴様らの用意した避妊具なんて穴が開いていそうで恐ろしくて使えんわ。
「はっはっはっは、作ってしまってくれていいよ。出生率低下に悩むコーディネーターにとって
君みたいなイレギュラーな能力の持ち主の『ナチュラル』の子種は貴重だからねぇ」
…貴様、人をダビスタの種馬みたいに言うな。
「なんなら女の子はこっちで用意するからとっかえひっかえ孕ませてもいいぞ。
君の遺伝子を受け継いだ子供が将来の僕達の艦隊を支えていく、
さしずめピンクバレルロール艦隊ってとこかね。いやはやなんとも素晴しい。
人件費的にも、対外的にもいい宣伝になる」
…残念だが、俺は技能を売り込んでも、魂や遺伝子まで売り払うつもりはない。
それにお前が言ってることは、あのキチガイピンクが火病ってテロりながら否定している
デュランダルのデスティニープランと全く同じなんだが、その辺りについての詳細をkwsk
「ではリストを作っておくから考えておいてくれよ」
人の話をまったく聞いていないところはキチガイピンクと同じ、
いやむしろ奴の教え、か。
そういって、虎は通信を切った。
252:ノイマン公開日誌13頁目修正
06/09/24 08:05:49
虎の不謹慎極まりない話を聞いて以降、新たな、そしてさらに深刻な問題が生じた。
端的に言えば、性欲の処理である。
奴らカルト教団がいつ、いかなる手を用いてくるかは皆目検討がつかないので、
なんだが迂闊に処理することもできず、日に日に欲求は高まっていく一方であったりする。
だが、そんな中であってもアークエンジェル内での日常は変化しない訳で、
俺への様々な嫌がらせは継続しているだけでなく、
さらに運の悪いことに、
休憩室で横になって眠っていたのだが、起きて目を開けたところに
俺を覗き込んで座っているオペ子の姿があり、視線が合ってしまう。
!?!?!?!?!?
……Be KOOL!Be KOOL!Be KOOL!
落ち着け、落ち着け、冷静な思考を取り戻すんだ、俺。
まずは距離を取れ。今の間合いは甘いどころじゃない。間合いを取る術を冷静に考えろ。
俺はアーノルド・ノイマン。某国某知事と名前が一緒。趣味は合コン。実は27歳…
そのとき、妙案が閃く。
ビックリした振りをして急に頭を上げて、頭をゴッツんこして、
痛がる振りをし、「イタタタ…」と痛みに悶絶する振りをしたまま
立ち上がり、歩いて物理的距離を開けよう。
我ながら見事な回避方法だ!さすが俺!
よし、せ~の、ん!?!?
頭を上げようとしたが…肩が動かない!
いや、正確に言えば肩を押さえつけられていて上半身の動きが封じられている。
クソ、さすがコーディネーターの馬鹿力。
って、そんなこと言ってる場合じゃねEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!!!!
誰か助けて、いや誰か来てこんなところを見られた方がもっと困る!
いや、でも今の時点で勢いに呑まれたら身の破滅だし!
あーもう!どーなる!どーなんの!?どーなんのよ、俺!?
だからボスケテェェェェェ…
続く
>>赤い2連星様
遅レス失礼しますた。
提案というほどのことではないのですが、万が一ネタにお困りでしたら
オーブでスパイなんてどうでしょうか、という程度の話ですので詳細というほどのものはございません。
お気を害したのならお詫びします、スマソ┏タ―(;゚д゚)∵―ン
253:通常の名無しさんの3倍
06/09/24 08:20:23
GJ!
ノイマンにグリニデ様が乗り移っててワロスwww
254:通常の名無しさんの3倍
06/09/24 08:27:08
GJ!!
ボスぼくらをたすけて!!
……って、己がボスとちゃうんかい>>ノイマン
ま、AA自体が奴にとって敵地だから、この位の奇襲ですんでむしろ御の字か。
255:通常の名無しさんの3倍
06/09/24 08:39:53
>253
むしろ前原圭一じゃないの。
なんかオペ子が愛用の鉈を持っておお暴れしたり。
医療部の看護婦さんが毒ガス撒いてラクシズを皆殺ししそうな気がするんだが。
256:通常の名無しさんの3倍
06/09/24 09:04:23
まさに想像を絶する苦難!
戦えぼくらのノイマン!
負けるな!ぼくらのノイマン!!
AA組最後の「常識と良識」は君の双肩にかかっているのだ!!
257:通常の名無しさんの3倍
06/09/24 09:34:35
ノイマン…L5を発症しやがって…
258:通常の名無しさんの3倍
06/09/24 11:42:50
ノイマンガンガレ!
しかし今回の虎の発言って何気に運命計画の本質ついてないか?
出生率が回復しないコーディネイターはナチュラルとの融合は避けられないし
それなら優秀な遺伝子持ってる奴が良いって考えるだろうし
やがて調整をオーダーするように遺伝子を選んで交配するようになるのかも
259:通常の名無しさんの3倍
06/09/24 14:41:12
既に婚姻統制をやってる以上、運命計画ってコーディが生きていく上で必要な処置かも
もしコーディだけに適応されるプランならあながち間違ってない気もするな
260:通常の名無しさんの3倍
06/09/24 15:10:33
>>259
そしてコーディは子供を「生産」する様になる訳ですね。
261:通常の名無しさんの3倍
06/09/24 15:16:50
まあ子供を母胎で育てない時点で生産な気もするが……
子供を生産ってヴァンドレッドを連想するな。
262:通常の名無しさんの3倍
06/09/24 16:24:55
>>261
しかもタラーク側か
263:通常の名無しさんの3倍
06/09/24 16:30:11
何度も言うが雑談は向こうで
URLリンク(yy44.60.kg)
264:207
06/09/24 17:59:31
あんまり似合わなかった…ごめんなさいミナ様orz
URLリンク(pig.oekakist.com)
265:機動新世紀ガンダムX DESTINY 第六十九話
06/09/24 23:37:41
第六十九話 『やっぱ死んでりゃよかったよ』
==========================
シンは思う
かつて、MSは作業用のモノだった。それが戦闘に使われるようになったのは、いったいなぜなのか
アマツ
アストレイゴールドフレーム 天 ミナ。ロンド・ミナ・サハクの乗機であり、前大戦で造られたMSだ
型遅れのMSといえるが、度重なる改修により、セカンドシリーズにも匹敵する能力を持つ
プラントに穴を開けるビームを放ったのは、フリーダムのように見えた
しかしシンは、ネオがそんなことをするとは思えなかった
ラクスがやったかどうかも、怪しい。理由は簡単で、プラントを攻撃するなんのメリットもないことだった
しかし今はそんなことを考えている場合ではなかった。プラントに穴が開いたのである
空気が漏れ出し、ゴミが宇宙へと舞い散っている
(どうする?)
穴をどうやってふさぐのか。穴は決して小さくない、MS一機なら余裕でくぐることのできる大きさである
『・・・・・おい!』
通信が入る。GXがこちらに向かってくる。同時に、二つに分かれたザフト艦隊が小競り合いを始めていた
「あ・・・・ガロード」
『穴をふさぐんだろ? でもおまえは死人だ、あまりザフト軍に近づくなよ。レイも来ている』
「レイが・・・・」
『回収したレジェンドに乗ってんだとよ。ケッ、デスティニーが偽モンの味方だってのは、こっちも先刻承知だけどよ
まぁいいや。今はこの穴だな』
言って、GXが穴の前に出た
「どうする、ガロード」
『少しだけ、補修用のトリモチがGXの中にある。プラントの中から出ているゴミを集めてくれ
そいつとトリモチを混ぜて、応急処置用の壁を作ってみる』
「わかった」
『にしても、誰もこっちに来やしねぇ。どうなってんだ?』
工作隊の発進は遅れているのだろうか。プラントの防衛隊は同士討ちを始めている
ラクスを守るもの、ラクスを討とうとするものに分かれ、戦いを行っていた
266:機動新世紀ガンダムX DESTINY 第六十九話
06/09/24 23:39:26
誰もこっちに来ないのは、自分たちが補修に当たっているからだろうか
それでもなにか釈然としない。皆、ラクスに心を奪われてしまっている
ゴールドフレームがゴミをかき集める。GXがそれに少しずつトリモチを混ぜて、徐々に大きなものにしていく
幸い、まだ人が飛ばされてくるということは無い
ある程度穴をふさげる大きさのモノにしたら、二機のMSはプラントの中に入り、内側から応急処置を施した
「これで大丈夫かな。完全に密封はされてないだろうけど、工作隊が来るまではどうにか・・・・」
『おい、シン。こりゃどうなってんだ?』
「え?」
『なんか火の手があがってるぜ』
GXが指差した先に、プラントの居住区がある。そこのビルが一つ、火事になっていた
「なっ・・・!? プラントで火事?」
プラントで空気は大切なものだ。だから空気を汚す火事には敏感で、万全な防火態勢が整えられているはずである
だから火事はすぐに消火されるのだが、ゴールドフレームのカメラがとらえた映像は、暴徒と化した民衆の姿だった
彼らは口々になにかを叫び、警官隊とぶつかり合っている
誰が火をつけたのかは知らないが、暴徒のせいで消防隊が動けないのだ
『コロニーに穴が開いたっつーのに・・・・なにやってんだよ、こいつら! クソッ!』
GXがブーストを吹かし、火事の起こっているビルに向かう。シンは一瞬、迷った
ゴールドフレームはザフトの機体ではない。だから派手に動くのはあまりいいことではない
その時、ゴールドフレームの特性を思い出す。ミラージュコロイド
姿を消して動けば、問題はないはずだ。ミラージュコロイドを起動させ、姿を消す
「・・・・・!?」
瞬間、なにかが空間から姿を見せた。デスティニー。それが巨大なビームライフルを構え、放つ
ドォン! 強大なビームが放たれ、シンたちが苦労してふさいだ穴を吹き飛ばす
同時にまた空気が巻き上がり、穴から宇宙へとゴミが投げ出されていく
いや、ゴミだけではない。木々や土なども、巻き上げられていった
(まさか、フリーダムじゃなくてあいつがやったのか!?)
赤い翼を持つ、禍々しい機体をシンは見つめた。奥歯を噛み締める
民間人がいくら死んでもいい。そのMSは、そう言っているようだった
267:X運命 『やっぱ死んでりゃよかったよ』 ◆UO9SM5XUx.
06/09/24 23:40:45
「野郎・・・・!」
コクピットで吐き捨て、ミラージュコロイドを展開したまま、そろりとオツキノカガミを構える
オツキノカガミはビームシールドだが、出力を変えることでビームソードにもなる
テンメイアカツキのツムガリはこれを参考にして造られたのだ
じわり、とゴールドフレームは近づいた。瞬間、デスティニーが強大なビームライフルをこちらに向ける
『ミラージュコロイドですか? ククク、気配の消し方がなってませんねぇ・・・・』
「なっ・・・!」
ドシュゥゥゥ! 高出力のビームが放たれ、とっさにシンはミラージュコロイドを解いてビームシールドを展開する
寸前で防御したが、あまりの出力にゴールドフレームは吹っ飛ばされ、無様に地面へ叩きつけられる
『一つレクチャーしてあげましょうか? ミラージュコロイドを使う場合は、移動は物音を立てぬよう、慎重を期すること
また、事前に姿を消すところを見せないこと
そして長く展開すればするほど、気づかれる可能性は高いので、奇襲は手早く行うこと
わかりましたか?』
「貴様ッ! プラント内でビーム撃つなんて、正気かよ!」
『さて、正気じゃないかもしれませんねぇ? だったらこういうのはどうですかぁ!? あははははは!』
耳障りな高笑いが聞こえると、デスティニーは長射程ビーム砲を背中に収納し、通常のビームライフルを引き抜く
同時に、なんとそれをあたり構わず乱射し始めた
268:X運命 『やっぱ死んでりゃよかったよ』 ◆UO9SM5XUx.
06/09/24 23:41:50
ドォン、ドォン、ドォン! ビームは散乱し、プラントを傷つける。その一つが居住区に放たれ、暴徒たちが吹き飛んだ
シンがカメラをアップする。そこにあったのは・・・・・血まみれの死体・・・・・・・・死体・・・した・・・
なにかが、シンの頭にフラッシュバックする。思い出す。家族、両親、妹
こうやって流れ弾に当たって死んだ。死んだ。死んだ。
「あ・・・・ああ・・・・・あんたは・・・・あんたはぁ・・・・あんたって人はァァァッ!」
ぱぁぁぁん
シンの頭で『種』がはじける
同時にゴールドフレームが起動、オツキノカガミを全身に展開し、デスティニーに特攻する
『あはははは、虫けらを殺しただけじゃないですか! なにが気に入らないんですかぁ?
気に入らないんですかぁ? あはははははッ!』
デスティニーがビームライフルを次々と放ってくる。オキツノカガミがそれを防ぐ
後、数歩。その瞬間、デスティニーが翼を広げ、逆にこっちへ間合いを詰める
「・・・・な!?」
数瞬。気づけば、ゴールドフレームの頭部はデスティニーの右手に握られていた
『性能差、忘れちゃったんですねぇ? ざ・ん・ね・ん・・・・アヒャヒャヒャヒャッ!』
「う・・・・ぁ・・・・」
ドォン! デスティニーの右手が光り、ゴールドフレームの頭部が吹き飛ぶ
そのままの勢いで、ゴールドフレームが地面へ叩きつけられる
同時にコクピットのメインモニタが死んだ
==========================
269:X運命 『やっぱ死んでりゃよかったよ』 ◆UO9SM5XUx.
06/09/24 23:42:39
==========================
「どうなってんだよ、こりゃあ!?」
ガロードは目前の光景に戸惑っていた。ガロードにとって、暴動というのを見るのは初めてである
しかしプラントに穴が開いているにも関わらず、なにをやっているのか
穴が遠くて気づかないのかもしれないが、ならなぜ火事になっているビルを放っているのか
民衆は口々になにかを叫び、警官隊に石を投げつけたりしている
GXを人気のない居住区に降り立たせ、ガロードはスピーカーをオンにして叫ぶ
「やめろおまえら! このコロニーには穴が開いてんだぞ!
応急処置だっていつまでももたねぇ! 外じゃ戦闘が始まってんだ、こんなことしてる場合じゃねぇ!」
すると一瞬、民衆が足を止めた。ガロードはすぐさまGXのビームソードを引き抜き、頭上で振り回す
「暴動をやめろ! そんなことしてる場合じゃねぇ! 俺は『FAITH』のガロード・ランだ!」
もうやめたけど。語尾にこっそりそうつけて、ガロードは叫ぶ
ビームソードを頭上で振り回しながらGXをゆっくりと進ませ、警官隊と民衆の間に入る
「早く避難しろ! 死んじまうぞ!」
とにかく力ずくでも暴動を止めさせてやる。そう思いながらGXは、暴徒たちと対峙する
その瞬間だった。遠方からビームが飛んできて、民衆を吹き飛ばしたのは
(攻撃!? どこから・・・・・!?)
とっさにGXは旋回し、ビームが飛んできた方向を見る。いた
デスティニーと呼ばれるMSが、シンのゴールドフレームと対峙している
そう思った瞬間、デスティニーがゴールドフレームの頭をつかみ、吹き飛ばした