種・種死の世界にXキャラがいたら-コーヒー十杯目- at SHAR
種・種死の世界にXキャラがいたら-コーヒー十杯目- - 暇つぶし2ch2:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 18:08:20 7TeRX5p5
2GET

3:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 18:09:07
>>1
スレ立て乙

4:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 18:09:46
過去スレ

種・種死の世界にXキャラがいたら-コーヒー八杯目-
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5:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 18:10:58

       ハ , //:.:.::::::::::::r;;;;;;;;_ヽ:::::::::::::::::::::ヽ
        |:.Vレ':.:.:::::::::::::i:::r-'´ ヽ:::::::::::::::::::::ハ
        |:.:.:.:.:.:.:::::::::i::|:l!::|     |:::::::l!::::::::::::ハ
.       }:.:.:/;イ::::::::::i::从リz-_._  |:::::::|lハ:::::::::::}
      /:/:ハ j:::::::::|::トヾ_辷7`   !::::;イjz!:::::ハ::l 私はタカマガハラ第一部隊ヤタガラス艦長、アスラン・ザラである
       /イ. :/.:::::::::::::l:::l `      }::/斗7::/ ノ'
    / /:イ:::::l::::l:::::::トヽ      ヾ  /::::l    
       /'´l:::::ハ::ハ:::::::l、ヾ   __ ' , ':::ト、l  さぁ、新シャア住人よ、旧シャア住人よ、新たな物語に思う存分
        ヽ|,イ ヽ::::ト`、.、_  -', イイ:::j `    (;´Д`)ハァハァするがいい
    _.. -ニ_/   ヽ!_ト, ` 77イ:|V .|::/      
-- 二 -‐ '´.::::::::丶、_ くト ///_`  |/         職人たちよ、恐れることはない、次々と作品を投下せよ
- '´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::` ヽ j」」::::::`ヽ、         , 、 
\::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ヽ:::::::ト;:::` - 、_ -─ 、/  >  絵師は絵を、SS書きはSSを
:::::`、::::::::::::/ ̄ ̄ヽ:::::::::::::l   ヽ:::{z そ:::::::::::`ヽ─^─ォ 〉  そして住人は感想を
:::::::::::::::::::/     __\:::::::j    ヽ:ヽ〉:r- 、::::::::/    ノノ    それがスレを活性化させる
::::_ ィ:::/     「:::::::::::::::l     ヽ::::/   ヽ::::{    } |    
´//      |::::::::::::::::l     」∠__   l::::ハ   ヽヽ   ただし荒らし、煽りはスルーが基本だ。
^/   l      |:::::::::::::::l     |----| , ヽ::::ヽ   ノ.j   
´      l      |:::::::::::::::l      ¨¨¨ /   ヽ:|    } }    連絡は以上。なお、私の髪は軍事機密である

6:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 18:12:15

  _、_     いいかね、荒らし煽りは徹底スルーが基本だ
( ,_ノ` )     そのコツは・・・・
     ζ
    [ ̄]'E
      ̄
  _、_     荒らしでなくとも、不愉快なレスを発見したら、反射的にレスをつけない
( ,_ノ` )     
  [ ̄]'E    コーヒーを一杯飲んで、とりあえず落ち着くんだ
    ̄

  _、_
(  ◎E

  _、_     そして、専用ブラウザなどで不愉快なレスを消すといい
( ,_ノ` )     
           そうすれば君は、今以上にこのスレを楽しめるだろう
    [ ̄]'E




7:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 18:12:16
  _、_     いいかね、荒らし煽りは徹底スルーが基本だ
( ,_ノ` )     そのコツは・・・・
     ζ
    [ ̄]'E
      ̄
  _、_     荒らしでなくとも、不愉快なレスを発見したら、反射的にレスをつけない
( ,_ノ` )     
  [ ̄]'E    コーヒーを一杯飲んで、とりあえず落ち着くんだ
    ̄

  _、_
(  ◎E

  _、_     そして、専用ブラウザなどで不愉快なレスを消すといい
( ,_ノ` )     
           そうすれば君は、今以上にこのスレを楽しめるだろう
    [ ̄]'E

8:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 18:14:12


____      ______              _______
|書き込む| 名前:|         | E-mail(省略可): |sage          |
 ̄ ̄ ̄ ̄       ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   。           ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    _, -' 7'
                     , ヘ丶イ
                   /^'- _]´                     _
                 i^---.」                  _, ─",─
                    !ゝ-ニ_-┤             -, ニ´─ '  ̄
                  トゞ≧ゝヲ,|          - ニ ~
                  トII・д・II| _   _, - =´~
                  ハヘ=≡≡彳、二二ニニニニニニ==-- 、..,_
               //   キ   ! ヽ,
           _c = ヲ 丨〒===〒 | ヽ`ニc- 、
         ┌´─ /  ! ∨,ハ∨ | _ヽ   ̄ ヽ
         |   ´`_フ. |  \ ,/  |`' - 、    |
        丿 \  ヽ   !      |  /.  /   !
         1   ヽ  ヽ  |  ○   |  /.  /   ゝ
         !     》   ヽ | にこる .|. /   /   丨
        !   / !    !|       |/  /    .!        ヒャハハハハハハハハハハ!
       |   /  !     |  ○   !.  ハ    .|         メル欄に「sage」(半角)といれなきゃ、
           ` 、 .|   |     |   |. |    |  
        、    `y ハ   |、 ∧  /ヽ ハヽ,|   |           殺しちゃいますよぉぉぉぉ!!
         ヽ 、 /    |∨= ∨l l l 丶   !    !
            `>  ,_   /ll l l l l l l l l l |:\|    ト 、           キラァァァァッ! 
          ,レ-" -´ /l l l l l l l l l l l l !: : y   ト 、` - 、
          ペ/ /l l l l l l l l l l l l l l ノ: : |    |: :\   `丶


9:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 18:39:36
>>1
乙らばで御座います。

10:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 18:44:43
前スレ埋めた方がいいんじゃないかなぁ・・・

確か、作者、20レスぐらい一気に書き込んだこともあるはず

11:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 18:46:06
希望の>>1は消さない!

12:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 19:10:00
>1に力を

13:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 19:14:42
こりゃあ今日はお休みかもわからんね

14:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 19:16:02
しかしどうなんのかねぇ・・・

なんか、前回でとんでもないフラグが立ったような気がするんだが・・・

15:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 22:06:04
ふう、埋まった埋まった。

16:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 22:06:53
                 ((_
               〃´ l⌒)===|二二二二フ 
               ( (( ))ノ i /⌒) 
               (´∀`*W/ / 前スレ埋め立て完了!
               (    .l’  
              〃.⌒ノノ ,、\  
          __ ,,(_(((!´゙リ))(_)
        ⊂ ((⊂ リ*:;゚:Д:゚リ  ̄ ̄/l
          /  ̄  ̄  ̄ ̄    // タ、タシケテクダサイマセ
         l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l/
           ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                 ((_
             |  〃´   `ヽ   10スレ目突入記念!
             ||l ( (( ))ノ i
              l|ll (´∀`*W 〃.⌒ノノ
              .l|l ヽ ∨ ノ (((!´゙リ))
         ザシュッ  l|l (./`'( )  リ*;;。;;д;゚リ タシケ…
           ___,,_l|./ ./ ,:,'::,.;'"^^´
        ~⊂ ((⊂(::;ム'.':‥,': ̄/l
          /  ̄  ̄ ∴‥.,.':  .//
         l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l/

17:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 22:07:56
もしかして職人氏、帰省とその帰りのせいで更新できてないのかもな。

18:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 22:12:14
コーヒー飲みながらマターリ更新を待つくらい我々には造作も無い事…!

19:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 22:13:09
連載開始から、一月半でヘブンズベース

つくづくすげぇ(;´Д`)

20:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 22:26:01
ラクス死んでミーアが後を継ぐ展開になったら…

21:機動新世紀ガンダムX DESTINY 第四十三話
06/08/17 22:28:01

 第四十三話 『僕は仕方の無い人だよ』

==========================

フッ、フッ、フッ、フッ・・・・・

独房の中で自分の息遣いが聞こえる。他人のもののようだ
キラは腕立てを繰り返しながら、ふとそう思った。もう、何回やったのか。数えていない
汗が体をつたい、シャツにはりつく

夜だった。すでに消灯であり、部屋は真っ暗である。それでもキラは体を動かすのをやめられなかった

「ご精が出ますな」

不意に、独房の外から声がかかった。男の声。だが、いつもの警備兵の声ではない
キラは腕立てをやめ、座り込む

「誰・・・・・・?」
「クライン派、ドムトルーパーパイロット、マーズ・シメオンです」
「・・・・僕を助けに?」
「はい。ですが、まだ機は熟していません。しばらくは独房暮らしをしていただくことになります」
「そう・・・・・。焦るなって、言ってるんだね?」
「はい。ですが、ラクス様にお会いすることはできます」
「なんだって!」

思わず、キラは跳ね起きた。それから扉に近づき、耳をそばだてる

「ラクス様が毒を盛られたことは、許せぬことです。犯人は万死に値します
 しかし、おかげでラクス様は警備の厳重な監獄から外に出て、病院に移送されました
 その病院に、わずかずつ、わずかずつ、クライン派が潜入しております
 ある者は医師として、ある者は看護婦として、ある者は警備兵として、病院にいます
 そして私は、キラ様をここからお連れすることができます」
「・・・・・・・わかった、僕を出してくれる?」

キラが言うと、独房が開いた。マーズと名乗った男はメガネをかけていて、軍人にしてはインテリに見える
マーズは黙ってキラの体をチェックし、両足にはめられた爆弾などを外した

22:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 22:28:42
肉体が死んだら電波で他人を乗っ取るのですか

23:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 22:29:28
連座2でセイバー+アカツキコンビ見たぜ!
コスト割れだけどな

24:X運命 『僕は仕方の無い人だよ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/17 22:31:06
「このように、クライン派はあちこちに潜入しています
 他のエターナルクルーも、その気になれば連れ出せるのです
 ですが今は、表立った行動はお控えください、キラ様」

そう言いながら、マーズはキラを連れ出す。どういうわけかほとんど見張りはおらず、
途中に出会った警備兵も、キラたちを見てみぬフリをした

外に出た。久しぶりの、オーブの夜空。星が綺麗だったが、キラはそんなもの、目に入らなかった
用意された車に乗り込む。どこにでもあるような黒い乗用車で、中に入ると白衣が一着用意されていた

「それにお着替えください。それから、用意された伊達メガネと、帽子、付けヒゲを
 発見される可能性はありませんが、念のためです」
「うん」

キラは言われたとおりに衣服を変えた。それから、夜のオーブを行く
何度か検問に止められてひやりとしたが、マーズがIDカードを見せるとほとんどフリーパスで通れた

「オーブ軍の内部や閣僚に、クライン派がいるのですよ。おかげでこういうこともできます
 今の、ユウナ代表に不満を持つ人間たちも少なくありません
 元々、ユウナ代表はカガリ様暗殺をきっかけに、なし崩し的に代表の地位に就きましたから
 オーブ代表の地位は、世襲制に近い形で継承されますからね。おかしいのですよ、ユウナが代表であるというのは」
「そうだよね・・・・・。元々、オーブはカガリの国なんだ」

言って、キラは想う。カガリは無念だったろう。こんなことになってしまって
アスランがタカマガハラという部隊を率いて、ザフトのために、デュランダルのために戦う。馬鹿げたことだった
そんなことが、カガリのためになるはずが無い。戦争を止めるために、アスランは戦うべきだった

病院の周囲を、M1アストレイやムラサメが警備している。物々しい雰囲気だった
それでも、マーズの車はたいした検問も受けず、病院に入れた

車を降りる。マーズの先導を受け、病院の勝手口から中に入る
病院の中は電気が落ちていて、ところどころ警備兵が歩いているが、やはりキラを無視していた
非常灯の、緑色の明かりがひどく頼りない

「お会いするのは、夜しか無理でしょう。昼は人目が多すぎます」
「・・・・・・わかった」
「こちらがラクス様の病室です。中にはお一人で」
「うん・・・・・」

キラはマーズを置き去りにして、案内された部屋に入る
ぱたんと、扉が閉じられた


25:X運命 『僕は仕方の無い人だよ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/17 22:32:56

「ラクス・・・・・」

キラは少し、息を呑んだ。大き目のベッド、備え付けられた生命維持装置
就寝時間のため、病室の中は非常灯しか明かりがなく、暗い
しかし、ベッドの上、ラクスは上半身だけ起き上がっていたのだ
確か、意識不明の重体だったはずだ

「キラ・・・・きてくださいましたのね?」

それから、彼女はにっこりと笑った。途端に、苦しげに胸を押さえる

「ラクス!」
「うっ・・・・あ・・・・・!」
「大丈夫!?」
「・・・・ハァッ、ハァッ・・・・だ、大丈夫ですわ・・・・・。心配かけて申し訳ありません・・・・・」
「お医者さんを呼ばなきゃ・・・・」
「・・・・うっ・・・あっ・・・ハァッ・・・だ、駄目ですわ。キラは・・・黙って出てきて来られたのでしょう?
 ふぅ・・・・・。大丈夫です、落ち着きましたわ。人を呼ばなくても結構です・・・・」
「・・・・・・・・・・・でも」
「キラ。野暮なことを言わないでくださいね? 二人っきりになるのも、久しぶりでしょう?」
「・・・・・・・ごめん。こんなことになっちゃって・・・・」

そっと、キラはラクスの頬をなでた。つやがない。肌は荒れていた
しかしラクスは、頬をなでるキラの手を、そっと両手で包んでくる
その手も、細くなっていて、骨が浮いていた

「キラの手、わたくしは好きですわ。暖かくて、優しくて、とても強くて・・・・・
 握っていると、わたくしに勇気がわきますもの」
「大丈夫なの? 意識不明って聞いたけど・・・・」
「キラが来てくださるって、わかったから起きられたのですわ
 フフッ、できればキスで起こしてほしかったですわね。王子様のキスで」
「ラクス・・・・・」
「・・・・・なーんて、嘘ですわ。実は少し前から目を覚ましてましたの
 ちょっとキラをびっくりさせたくて、マーズさんには黙っていただきました」

また、ラクスはにっこりと笑う。無理をしている。それがはっきりとわかる、
見ているこっちが辛い笑みだった


26:X運命 『僕は仕方の無い人だよ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/17 22:33:54

「ラクス」
「はい、キラ?」
「キスしていい?」

キラが言うとラクスは、少し戸惑った顔をして、しかしそっと目をつぶった
あごを手であげさせ、キラは静かに口づける。触れるだけのキスだった

「眠り姫は、キスなしで起きてますわよ? 仕方の無い人ですわね、キラは?」
「うん。僕は仕方の無い人だよ。・・・・だからね、ラクス。死なないでね?」

言うと、ラクスは目をそらした。それからかすかにうつむく。明かりが少ないため、顔色はわからない

「キラ、世界は・・・・・いつになったら、過ちに気づくのでしょう? このオーブも、
 結局、ギルバート・デュランダルのために戦って・・・・。アスランも・・・・・」
「ラクス、だから僕たちがいるんでしょ? 大丈夫だよ、きっと・・・・・
 世界も、命も、僕が汚させはしないから」

言って、キラはラクスの手を取った。その手が軽くて、とても軽くて・・・・だからとても悲しかった

==========================


27:X運命 『僕は仕方の無い人だよ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/17 22:36:45

==========================

ヘブンズベースは陥落した。決め手はサザビーネグザスがデストロイ五機を撃破したことで、
後はザフトが優位になり、やがてロゴスは白旗をあげた
ただし、ロゴスの黒幕的存在であるジブリールは逃亡し、月に逃れたと言う

「ちょっと、なにこれ・・・・・。凄くない・・・・?」

ルナマリアが大型モニターを見て驚嘆の声をあげる
モニターには、デストロイを破壊するサザビーの録画映像が出ていた
激戦を終え、ヤタガラスの休憩室にパイロットは集まっていた。とは言っても、戦闘したのはアスランぐらいで、
後は待機していたのだから、さほどの疲労は無い

「なぁ、レイ。議長ってMSに乗れたっけ? つーか、あのサザビーネグザスっていったいなんだ?」
シンがスポーツドリンクで水分補給しながら、レイに聞く
「サザビーは、ザクやグフの上位機種として開発されたものだ。性能は見ての通りだな
 OSに手を加えられているため、素人でも扱えるらしい」

レイは、サザビーネグザスの映像を見つめながら、シンに説明する。
サザビーの戦いに興奮しているのか、レイの顔は珍しく、紅潮していた

「OSにねぇ・・・・。しかしとんでもない化け物だなぁ、サザビーって・・・・
 キラのストライクフリーダムに勝てるんじゃないか?」
「ああ。もしかしたら議長は、キラを倒すためにサザビーをお造りになられたのかもしれん」
「そっか。だよなぁ、いつまでもキラを最強にしておくわけにもいかないしな
 ま、キラは捕まってるから、心配いらないんだろうけど」

言いながら、シンはサザビーネグザスを見つめる。素晴らしい性能のMSだった
単純な性能なら、アカツキを上回るだろう。正直に言えば、一度乗ってみたい

くい、くいっ。シンのそでが引かれる

「シン・・・・・」
「ん。なんだ、ステラ?」
「あのMS、こわい・・・・」
「サザビーネグザスが?」

シンが大型モニターの、サザビーネグザスを指差す。ステラはこっくりとうなずいた

28:X運命 『僕は仕方の無い人だよ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/17 22:38:00

「うん・・・・・」
「大丈夫だよ、敵じゃないんだから。頼もしい味方だよ」

そっとシンがステラをなだめていると、休憩室の扉が開いた
アスランが中に入ってくる

「ここにいたのか、シン、レイ、ルナマリア、ステラ」
「「「艦長」」」

シン、レイ、ルナマリアが敬礼する。いいよという風に、アスランは手を振った

「これからデュランダル議長が演説をされるらしい。全世界に向かってだ
 ヘブンズベースが陥落したから、その勝利を大々的に宣伝されるのかな?
 とにかく、あと少しで放送が始まるそうだ」
「へぇ・・・・・。もうザフトの完全勝利は間違いないですもんねぇ・・・
 ところで艦長、インフィニットジャスティスはどうですか?」
「ああ、シン。どうも被弾したリフターの調子がよくないらしい。まぁ、すぐにオーブへ帰るから、
 心配はないだろうが・・・・しばらく出撃は無理だな」

そう告げて、アスランは身をひるがえし、休憩室から出て行く
どうやらそれだけが言いたかったらしい

シンはまた、サザビーネグザスを見つめた。ステラの影響か、今度は少し恐ろしく見えた

==========================


29:X運命 『僕は仕方の無い人だよ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/17 22:39:53

==========================

ミネルバで臨時に作られた、会見場でデュランダルが演説している
いくつものテレビカメラが、そちらに向けられている
ハイネは護衛として、デュランダルの真後ろに付き添っていた
と言ってもこの場合、ハイネ自身は護衛というよりテレビ中継の飾りに近い

「・・・・・私達はつい先年にも大きな戦争を経験しました
 そしてその時にも誓ったはずでした。こんなことはもう二度と繰り返さないと」

デュランダルが目の前で演説している。これが偽者なのか。ウィッツの言葉はとうてい信じられない
どこからどう見てもデュランダルそのものである。しかし、ハイネの胸から疑念が消えない

しかし今日の演説は奇妙だった。てっきり、デュランダルはヘブンズベース陥落を大々的に宣伝するものかと思っていたが、
ヘブンズベースの陥落はたんたんと伝えられるだけで、どうも雰囲気が違う。確かに、ジブリールが逃亡したため、
まだ完全勝利ではないが・・・・・。上手く言えないが、士気高揚のための演説ではなく、議会での演説のように見える

「皆さんにも既にお解りのことでしょう。有史以来、人類の歴史から戦いのなくならぬわけ
 常に存在する最大の敵、それはいつになっても克服できない我等自身の無知と欲望だということを」

ふと、デュランダルの言葉にハイネは違和感を感じた。いや、確かにおかしい
戦いのなくならぬ理由を、『このデュランダル』は、我ら人間自身のせいだと言った
しかし・・・・オーブ会談を行う前、デュランダルはハイネに、
戦争をなくすには人々が『人を殺さない理由』を持てばいいと言ったはずだ
つまり、コーディネイターとナチュラルが互いに支えあう世界を作ればいいと、語ったのだ

(・・・・・・・・・)

ハイネの胸に、灰色の疑惑が広がる。もしもウィッツの言葉が真実なら、自分は途方も無く危険な場所にいることとなる
もしもデュランダルが偽者なら、その正体はなんとしても隠したいものだろう
つまり、ハイネがほんのわずかでも疑念を見せれば、消されるということだ

デュランダルの演説は続く。悪いのは、人の中にある欲望と、未来や己を知らぬという不安だと
人は己の本当の役割を知らずにいる。そうであるがゆえに、戦争は行われるのだと
だが、そんな不幸はもう終わりにすべきだと。すべての答えは、人々の中にあるのだと

「これこそが繰り返される悲劇を止める唯一の方法です。平和の手段は、人々の中にあります
 私は人類存亡を賭けた最後の防衛策として『デスティニープラン』の導入実行を、今ここに宣言いたします!
 人は、遺伝子を解析して己を知り、適切な職業につき、役割を果たすべきなのです」

30:X運命 『僕は仕方の無い人だよ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/17 22:41:16

ハイネは自分の顔色をできるだけ変えないようにつとめた
やはり、おかしい。『このデュランダル』は。ナチュラルのガロードがキラを撃破したことに驚嘆し、
遺伝子ですべてが決まるわけではないと語ったあの議長が、
遺伝子がさも万能であるかのように、公けの場で語るだろうか?

突如、提示されたデュランダルのデスティニープランに会見場の人々は戸惑っている
これもおかしい。デュランダルのデスティニープランの雛形は、こんなものではなかったはずだ

(どうする・・・・? 議長が偽者だとして、俺は・・・・・)

ハイネは考える。ストライクノワール一機で、できることなどたかが知れている
この議長を糾弾するにしても、そう叫ぶのがハイネだけでは誰も相手にしてくれないだろう
力が、いる。この議長を排除し、本物を呼び戻し、世界をきちんとしたものに還すためには、力がいる

ふと、目の奥に蘇る。オーブ防衛戦で発射された、一筋の巨光。そして、一羽の黒き神鳥
ただあれだけが、大国の軍事力と互角に戦えるだろう

(DX・・・・ヤタガラス・・・・)

会見が終わる。ハイネは顔色を変えないように、演説を終えたデュランダルに付き添った

==========================

31:X運命 『僕は仕方の無い人だよ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/17 22:43:21

==========================

ヤタガラスの医務室である。薬品の匂いがきついが、それがどこか落ち着く
アスランの前に、一杯のコーヒーが差し出された。それを受け取り、目を閉じて匂いを味わう
テクスは、医者のくせにコーヒーを入れるのが本当に上手い。バルトフェルドといい勝負だろう

「艦長。私に話とは?」

テクスも同じくコーヒーを楽しみつつ、アスランに聞いてきた

「・・・・・デスティニープランのことです」
「ふむ・・・・・」
「あれはいったい、どういうことなんでしょうか。議長はこれで世界を平和に導くと、おっしゃってますが・・・
 正直なところ、具体的にどういうことなのかよくわかりません」
「それは、私も同じだよ、艦長。だが・・・大まかなところではわかる」
「つまり?」
「うむ。職業紹介所だな。それも、途方も無く大掛かりな」
「・・・・・」
「火星圏には、あらかじめ職業に合うように適切な調整をほどこされたコーディネイターがいるそうだね
 つまり、それと逆のことだよ」
「逆・・・・ということは、その人間に合うように、適切な職業を紹介する?」
「そうだ。人が、自分にとって適切な職業を知ることは難しい
 例えば、旧世紀の偉大なボクサー、マイク・タイソンなどは幼い頃、いじめられっ子だった
 彼はいじめっ子にかわいがっていたハトを殺されたことで、逆上し、
 いじめっ子を叩きのめしたことをきっかけに、自分の強さを自覚し、ボクサーの道を歩むことになる。
 しかしタイソンは、ペットのハトを殺されなければどうなったかな?
 ボクサーという適切な職業には出会えず、平凡な一生を送っていたのかもしれないね」
「なるほど・・・・・」

デュランダルの言う、自分を知るとはそういうことだろう。誰もが自分の才能に気づくとは限らない
だから遺伝子を解析して、自分に合った職業につくことで、人は幸福になり、満足感を得られる
つまり、そういうことなのだろうか・・・・

「だが、矛盾があるな、これは・・・・」

テクスがコーヒーを飲む手を休め、腕を組んだ

32:X運命 『僕は仕方の無い人だよ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/17 22:45:40

「矛盾、と言うと?」
「ああ。職業に貴賎は無いと人はいうが、それは間違いだ。人は心のどこかで、職業に貴賎を持っている
 例えばきつい、汚い仕事は、見下される傾向にある。そして、政治家や弁護士といった職業は、
 他の職に比べて尊敬されるだろう。ここに矛盾がある」
「・・・・・・つまり、見下されるような仕事が適切だと言われた人間は、不幸になるということですか?」
「ああ。いかに合っている仕事でも、他人からの評価が低ければ、不幸になりやすくなる
 問題はそれだけではない。この世界にナチュラルとコーディネイターがいるということだ」
「そう・・・ですね。なんと言っても、コーディネイターはナチュラルより頭脳的に、身体的に優れています
 つまり、たいていのナチュラルはコーディネイターの下につくことになる・・・・」
「その通りだ、艦長。そしてもう一つ、『得意な仕事』と『好きな仕事』は違うということだ
 計算が得意だからと言っても、計算が好きだとは限らない。早く走れるからと言って、
 走ることが好きだとは限らない。逆に、歌が下手でも、歌うことが好きな人間も多い・・・・・」
「・・・・大まかに言って、その三点が大きな問題点ですか?」
「この三点どころではないよ。正直言って、デスティニープランとは穴だらけの政策だ
 まぁ、あくまでもこれは、デスティニープランに強制力がある場合の話だがね
 遺伝子の解析を義務付けず、気が向いた人だけがふらっと立ち寄って、
 自分に合った職業を紹介される。そういう形なら、それほど悪いプランでもない」
「・・・・・でも」
「そう、でも、だ。このタイミングで、しかも全世界に対してデスティニープランの導入を宣言し、
 かつ地球連合の諸国家にその導入を提案したということは、強制力のある政策にすると言うことだ
 全人類に対して、遺伝子の解析を提案しているのだからね、デュランダル議長は・・・・」

アスランは、コーヒーに口をつけた。味がわからない。いったい、デュランダルはなにを考えているのか
当然、オーブにもデスティニープランの導入が提案されているだろう
提案と言ってもそれは事実上の強制で、従わなければなんらかのペナルティが課せられる恐れがあった

「デュランダル議長は、本気でそんなことを考えているのでしょうか?」
「・・・・・どうだろうな。私の意見には予測も入っているし、正直に言えば、さほど悪いプランではないのだよ
 あくまでもただの職業紹介所として機能するならばね。一番の問題は、プランの強制にある」
「・・・・・・・・・顔も知らない女と、いきなり結婚しろと言われるようなものですか」
「上手いことを言うな、艦長は。そうだな、確かにそんなことを言われれば、たいていの男は戸惑うだろう
 男女の仲には、お互いを理解する期間が必要なように、このプランも扱い方をよく考えるべきだ
 少なくとも、本気で導入するならこんな強制的な手段をとらず、ゆっくり導入すべきだな」 
「・・・・・・・・・」

アスランはコーヒーをゆっくりと飲み干した
もしもデスティニープランが本格的に導入されれば、一番困るのがオーブだろう
オーブはナチュラルとコーディネイターが共存している。
そのため、遺伝子解析で職業を割り振れば、所得格差が広がってしまうだろう
これにナチュラルたちは大きな不満を持つはずだ


33:X運命 『僕は仕方の無い人だよ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/17 22:47:26

(早めにオーブへ戻るか)

ユウナは、おそらくデスティニープランを導入しないだろう
しかし問題はどういう形でデスティニープランを拒絶するかだった
ザフトとの戦争がこの場合、もっとも愚かな選択である。その最悪を避けるためには、どうすればいいのか
とにかく、ヤタガラスはオーブにいた方がいい

おそらく、わざわざヤタガラスを待機させて、サザビーネグザスの戦闘を見せ付けたのは、
無言の恫喝だろう。これほどのMSがザフトにいることを、オーブに・・・いや、全世界に見せ付けているのだ

「艦長、お客様が見えていますが・・・・」

医務室から艦長室に戻ると、ノックがあった。メイリンだ

「客・・・・? まぁいい。入れ、メイリン」
「失礼します、どうぞ・・・・・」

メイリンをともない、艦長室に一人の男が入ってくる。金髪の男性、胸には『F』の紋章があった
見たことのある男だ

「こうやって、じっくり顔を合わせるのは初めてかな、ザラ艦長?
 ミネルバ所属、『FAITH』、ハイネ・ヴェステンフルスだ」
「ハイネ・・・・。ああ、オーブ防衛戦で少しだけ顔を合わせた、あの・・・・
 ザフトのエースで、今回もストライクノワールを敵から奪取したという・・・・」
「アスラン・ザラにエースと言われるとは、光栄だな」
「なにか・・・・?」

アスランは言いながら、頭を動かす。ハイネ・ヴェステンフルス
デュランダル議長がもっとも信頼している男の一人と、言われている
デュランダルの息がかかった男が、なにをしにヤタガラスへ来たのか

「今回は公務じゃないよ。まぁ、散歩がてらに、ヤタガラスへ立ち寄っただけさ」
「はぁ・・・・・」
「そう緊張するなって。そうだアスラン、せっかくだから外に出ないか? オーロラが見えるかもしれないぞ?」
「オーロラはともかく・・・・・。まぁ、いいか。『FAITH』の誘いを断るのも、無礼かな」

なにを考えているのか知らないが、話に乗ってやろうという気にアスランはなった
どちらにしろこれから、デュランダルとは微妙なせめぎ合いをすることになるだろうからだ


34:X運命 『僕は仕方の無い人だよ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/17 22:49:35

ハイネを連れて、ヤタガラスの甲板に出る。吹雪はおさまったが、やはり外に出ると寒い
陽が暮れてあたりは暗くなってきていたが、オーロラは見えなかった

「いい船だな、ヤタガラスは。世界最強の戦艦というのも、うなずける話だ」

ハイネが言いながら、空を見つめている。澄んだ空気がそこにあった

「ミネルバも、いい戦艦だよ。イザークや、ディアッカは元気でいるのか?」
「相変わらずさ。そうそう、イザークをどうにかしてくれよ。アイツ、おまえへのライバル意識で、
 ガチガチに固まってるぜ? この間も危ないところでさぁ・・・・」

ハイネはそれから、少しヘブンズベース戦の話をした。ストライクノワールは、
苦労して奪取したらしい。そして、デスティニーと戦った話もした

「ニコルか・・・・」
「あれはいったいなんなんだ? 軍属でもないのに、あんな高性能MSを使ってる・・・・
 ロゴスの犬かと、俺は思ってたんだけどな・・・・・」
「黒幕は関係ない。あれは、俺が殺す」
「・・・・・カガリ代表か」

ハイネが神妙な面持ちで告げる。自分がニコルを追いかけているのは、有名な話なのかもしれない
しかしそんなことはどうでもよく、ニコルを殺せればよかった

「あれは、許せないことだからな。俺にとって・・・・」

言いながら、アスランは右腕のベールに触れた。風に、たなびいている

「もったいないなぁ、おまえ」

不意に、ハイネがそんなことを言った

「もったいない?」
「だって、アスラン。おまえはパトリック・ザラの息子だろ? なんで政治家にならないんだ?
 外野が、復讐なんてくだらないとか、勝手なこと言えないけど、参政しないのはもったいないと思うぜ?」
「それは無理な話だよ、ハイネ。俺は前大戦でザフトを裏切ってるんだ
 こうやってザフトと共に戦えるだけでも、俺は十分だよ」
「人にはおのずから役割がある。それを知るのがデスティニープラン、か。それ・・・・!」

いきなり、ハイネはベンチの上に飛び乗り、歌いだした
それは夏を唄う歌で、情熱的な、こっちまで熱くなるような歌だった
意外なことに、上手い。しかも曲はオリジナルらしく、聴いたことのない歌だった


35:X運命 『僕は仕方の無い人だよ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/17 22:52:15

「驚いたよ・・・・歌、上手いんだな」
「本当はさ、俺、歌手になりたかったんだよ。家の都合で軍人になったけどな
 で、もしもさ、遺伝子解析されて、歌手に向いてるって言われたら、俺は今からでも歌手になれるのかな?」
「・・・・・さぁ?」

微妙な話だった。ハイネは『FAITH』であり、ザフトのエースだ

「だよな? デスティニープランがそんなことを許すプランなら、ザフトはめちゃくちゃになる」
「・・・・・・・」

うかつには乗れないと、アスランは思った。ハイネはわざとデスティニープランを叩き、
アスランの反応を確かめているだけかもしれないのだ

「遺伝子ですべてが決まるわけじゃないってさ」
「?」
「議長がさ、言ってたんだよ。ほら、ナチュラルなのにキラに勝っただろ、ガロード
 だからさ、遺伝子ですべてが決まるわけじゃないって・・・・・」
「ガロードがナチュラルだって、知っているのか・・・・?」
「アスラン。敵を見るような目で、俺を見ないでくれ」

不意に、そんなことをハイネは言ってくる。思わず、アスランはどきりとした

「俺は・・・・・・」
「わかってるよ。結局、おまえはオーブの人間だもんなぁ・・・・。ザフトに軍籍は置いてるけど」
「・・・・・・・・・・・いや」
「いいんだって、別に。言い訳するなよ? 堂々としてればいいんだ
 アスラン、おまえはなんのためにオーブの軍服着てるんだよ?」
「ハイネ」
「いいか、遺伝子ですべては決まらない。議長はそうおっしゃられたんだ
 ・・・・・・・俺は、それだけを言いたかった。パトリック・ザラの息子であるおまえにな」
「・・・・・まだ、なにか言いたそうだぞ、ハイネ」
「すべてを話す時期じゃないし、確信もない話だ・・・・。
 ま、俺はこれで帰るよ。・・・・・オーロラは見れなかったな」

ハイネが振り返り、空を見つめる
確かに、オーロラの影はどこにもなく、澄んだ空気だけがあった


   つづく

==========================

36:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 22:52:41
キタキターGJ!!
>それは夏を唄う歌で、情熱的な、こっちまで熱くなるような歌だった
>意外なことに、上手い。しかも曲はオリジナルらしく、聴いたことのない歌だった

ここが北極圏じゃなかったら上着投げ捨てて向かい風浴びるわけですね?

37:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 22:52:59
>>22-23
自重しろ!!!

38:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 22:53:53
相変わらずかキラとラクスは

39:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 22:54:08
おーい! 着々とハイネが主人公昇格に近づいてるぞー!
しっかりしろ、ガロもシンもwww

40:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 22:54:15
>それは夏を唄う歌で、情熱的な、こっちまで熱くなるような歌だった
>意外なことに、上手い。しかも曲はオリジナルらしく、聴いたことのない歌だった

職人さんGJ!Hot Limitのことかー!!

41:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 22:55:11
身体が夏になる歌ですかw

42:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 22:55:50
>言って、キラは想う。カガリは無念だったろう。こんなことになってしまって
>アスランがタカマガハラという部隊を率いて、ザフトのために、デュランダルのために戦う。馬鹿げたことだった
>そんなことが、カガリのためになるはずが無い。戦争を止めるために、アスランは戦うべきだった

>「キラ、世界は・・・・・いつになったら、過ちに気づくのでしょう? このオーブも、
> 結局、ギルバート・デュランダルのために戦って・・・・。アスランも・・・・・」
>「ラクス、だから僕たちがいるんでしょ? 大丈夫だよ、きっと・・・・・
> 世界も、命も、僕が汚させはしないから」

マジでどうしようもないな、こいつら……
そもそも何とか中立を保つためにアスランとユウナはタカマガハラを作って戦ったんだろうが。

43:ビーム兵器ランキング
06/08/17 22:56:18
やっぱり、ハイネ主人公フラグが着々と立ってねぇか?

44:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 22:56:47
>>42
それでもキラにはマジで改心してほしいと思う俺がいる

45:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 22:57:37
>>42
激しく同意。結局、キララクは上っ面でしか物事が判断できないんだろう。
政治的な事情、情勢を全く省みない発言と俺は思う。

46:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 22:57:40
待ってました、GJ!!
ハイネが着々と物語の中心に食い込む形になってるな~~
さすが死亡フラグ回避しただけのことはある。

>>36
内心は脱ぎたかったんだろうww

47:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 22:58:00
URLリンク(xxx.upken.jp)

パスはハイネで五名様必着

48:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 22:59:12
今日のハイネさん
URLリンク(www.youtube.com)

49:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 22:59:26
俺的にはHIGH PRESSUREじゃないかと思うわけで。

ところで種死のなかでもテクスみたいにどういったところがDプランが
危険、とかいう描写ってあったっけ?正直テクスが言う件で
ナチュラルはコーディネイターの下につくことになるって、言われてみれば当たり前だよなぁ。
それにこれの解析だとアストレイのイライジャなんてえらい事になりそうだ。

50:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 22:59:50
GJです。
クライン派も虎視眈々と反撃を狙っている様子
今回少しだけラクスがかわいそうと感じた。"氏ね"とかむやみやたらに使う言葉じゃないな

51:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:03:10
しかし死ぬ目に遭っても考え方は変わらないのか、ラクシズは・・・・・・
再び空気を読まずに暴れまわる気だな・・・・・・

52:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:03:42
> 世界も、命も、僕が汚させはしないから」
いったい何様のつもりなんでしょうね、キラさんは?
よく臆面もなく、自分にとって当たり前のことのようにこんな台詞吐けるわ。

53:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:04:32
もうニコルがラクシズごと殺っちゃえば良いのに

54:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:06:15
過ちを過ちと言ってくれる人が傍にいない(つか汚染済み)ラクシズは
確かにある意味哀れな存在だと思う
別に同情もしないけど

55:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:08:56
とはいえ、オーブとプラントは現在軍事同盟関係にあるからな
タカマガハラはその象徴なわけだし、中立云々とかは神の視線じゃないとわからない
今のところ、プラントとオーブは同じベッドの中にいて一蓮托生で相思相愛
少なくとも世界はそう見てるだろう
そもそもアスランの方にキラやラクスと会話する気がないからしょうがないんじゃないの?

56:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:11:33
オーブはカガリの国…

誰かちょっとコイツにツッコミいれてくれ

57:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:12:39
>>47

これ、なんだったの?

58:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:13:02
連合についてもラクシズは文句言うくせに……
中立を保たせたいんだから、さっさとラクシズは戦力提供ししてくれたんですか?

59:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:13:07
当然ハイネは振り付きで歌ったんだよな?

60:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:13:45
そういう感じ方しか出来ないって言うのが逆に可哀想だよな。
むしろそういう考え方だから唯我独尊的に自分達「だけ」が
正しいと思えるんだろう。

61:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:15:25
じゃあ、オーブはどうすりゃいいんじゃって話になるわな。

62:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:16:19
なくなるの早!
さっきと同じパスで


URLリンク(xxx.upken.jp)

63:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:18:15
>>62
速いよ速いよー

64:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:18:39
ラクシズは自分達にとっての敵が「世界の敵」とおもっているんだろう
確かに黒議長はそうだが
しかし自分達が「世界の敵」である事には決して気付かない
すべての敵を排除した時、世界には何も残らないだろう・・・・・・

65:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:19:56
>>61

決まってるじゃないか!

原作どおり、ラクス様の配下になればいいんだよ!!

66:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:20:07
>世界も、命も、僕が汚させはしないから」
>いったい何様のつもりなんでしょうね、キラさんは?
>よく臆面もなく、自分にとって当たり前のことのようにこんな台詞吐けるわ。
[黒本スレから]
戦場で敵味方問わず撃墜(戦艦も狙ってる)し、無責任にそのまま逃げてる。 勿論種は予備戦力残さず全機出してる上にその全戦力やられてるからその場での救助は不可能。
この時点で何千人と死んでるわけだが.......こんなので何故狙われるとか悩む時点で馬鹿としか言えないキラ&ラクシズ.....

こんな事やる連中ですから

67:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:20:21
つどくさいスイッチ

68:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:21:06
>>64
それが劇場版種の世界だな

69:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:23:45
しかし、あくまでもここでは、ラクシズは悪役じゃないんだよな

苦しみながらも気丈に振る舞うラクスとか、キラの反応とかは、
善玉に見える

70:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:27:01
歪んだ善人って感じがしなくもない

71:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:27:08
誰か即効で削除してるんじゃないかってくらい早いんでパスはヤタガラスで

だが君達、与えられるパスワードだけが真実とは限らない事を覚えておいてくれたまえ。
真実とは曖昧な虚実を幾つもかわして自ら見つけるものだ、それが出来ぬ豚を導くのがデスティニープランだ。

URLリンク(xxx.upken.jp)

72:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:28:10
善玉というか…どう自省する機会を与えられても無駄な
道化ないしは狂人という感じ。

73:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:28:23
見えるか?

74:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:28:55
>>70
ラクスに対して一番合ってる呼び名かも

75:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:30:18
デスティニープラン、最大の問題点って、
ナチュラルとコーディネイターの差別ができることだったのか・・・

なぜ、原作のラクス様は一言もそのことをおっしゃられなかったのですか?(´・ω・`)

76:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:31:37
>>69
独裁者やテロリストだって優しい面がある、そういうこった。

77:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:31:51
泥酔している時はまっすぐ歩いているつもりでも、
実は果てしなく斜めによれたり同じ所をぐるぐる回っているわけで。

78:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:32:03
>>71
ああ、Vestageだったのね。

79:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:35:25
ヤタガラスでくぐっても違うって出るぞ

80:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:36:29
>>79
字が違う。

81:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:38:40
ヤタガラスなのにヤタガラスじゃないのかよ

82:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:40:07
>>56
オーブの国民は無視ですか、キラクス様?

83:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:41:24
ヒント:カタカナではなくひらがなでもなくローマ字でもない。
    ましてや外国語でもない。

84:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:43:49
ちゅーか、いったい何人いるんだろうな、ここ・・・

無茶苦茶早くファイルなくなったぞ

85:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:43:50
しかしコーヒースレも記念すべき十杯目をいったのう・・・・・さすがに十杯も飲んだら大概の問題を解決させる以前に胃がもたれそうだ

86:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:44:30
カフェオレだったら胃に優しいよ!

87:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:45:13
・・・夏だな。

88:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:45:40
今日のラクシズほどあの嫁製同人アニメに近いもんはないが
キラはもう救いようがないな。ラクソの電波と隔離するのが遅すぎた…

つーかほんとにラクソは基地外この上ないな。自分の意に沿わないのが過ちなどとよくほざけるもんだ。
>>50のような意見もあるが、今日ほどに強くラクソ死ねと思ったことはないな。
自分が気に食わないからと、武力で攻撃をしかけて相手を制圧するなんて一体何時代の独裁者だよ…
そうやって人々を傷つけ、世界を混乱させることが最も世界を「汚す」ことに気付かないところが
ラクソクオリティなのかもしれんが、とっととレイに毒殺されて欲しかったぜ…
やってることが厨房の、僕の考えた平和レベル以下だな…ホントに元議長の娘か?

それに穴だらけの政策でも、それを補う策と民主的支持による裏付け、適切な情報公開によって
基礎付けられていれば、それは1つの国策として、立派な平和実現策になることをラクシズは全く理解していない。
ついでに言わせてもらうとオーブは世襲制ではないし、仮に世襲制ならば、
アスハの姓を名乗っている(セイランの名を捨てた)ユウナが最もカガリの後継に相応しいことになる。
元々、オーブの氏族は血縁を重視していないことから、この時点でラクシズの理論は既に行き詰る

まさか、ニートかラクソが、

「カガリが亡くなった今、カガリの国だったオーブは、カガリの弟であるキラが治めるのが相応しい」
だなどとほざきだしたりはしないだろうな。

あの基地外電波ならこんな理屈をこねないとは言い切れない、っていうのがラクソクオリティ。

89:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:48:36
>>83
待て、一応外国語で同じ表記は出来るぞ。意味は通じんが。

90:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:48:45
>>88
それよかあの電波をここまで生生しく再現できる作者氏がすげぇって思う俺

91:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:50:13
>>69
そもそも、どこにだって「悪」というのは存在しない。
快楽殺人者等でなければ誰にだって「正義」はある。「正しい」ことほど相対的なものはない。
今日のラクソどもは単に、戦況が自分達にとって不利で苦しんでいる
テロリストども、もしくは武装集団でしかない。

92:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:52:23
最終決戦は 真議長vs偽議長vsラクス になるのか
うひょー楽しみだぜ




オルバどこいったんだろうか

93:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:53:06
>>92
美味しいところで再登場するために待機中に決まってるだろうw

94:78
06/08/17 23:53:40
>>89
意味が通じんと言語とは言えんのじゃよ

ちなみに俺で二人目でした。

95:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:55:48
つーかさ、

なにかがあったら、真っ先に医者へ相談しに行く独立部隊の艦長ってどうよwww

96:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:56:41
つうかラクス・クライン派にあんなことできるだけの勢力があるなら、
前々から平和的に政治で活動してりゃよかったんじゃないのか?

97:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:56:59
いや、それほどに医者を信頼しているって事だろ

わからないことは聞く、どうしても自分で考えを纏められない場合は誰かに相談するってのは当たり前

98:通常の名無しさんの3倍
06/08/17 23:57:24
>>90
X運命氏の、ラクソ電波再現精度が極めて高いせいで、本来はラクソ死ねスレなり、
ラクソアンチは運命計画に賛成なわけ?スレでやるべき議論がここでされてしまっているんだよなぁ。
一応、Xキャラの話を織り交ぜた形でレスが続いていってるならギリギリセーフかもしれないけど
ラクシズ描写がある回、再現ラクソ電波が飛び交う回はそういった話に関する書き込みが膨大になされるのがこのスレの傾向。
普段は、みんなコーヒー片手に楽しい雑談(感想及びネタトーク?)なのにね・・・

99:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:01:29
>>95
普通にこの手の相談事で最も頼りになりそうなクルーが医者だっただけだろ。
種世界で大人は希少種だからな。

100:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:02:14
>>98
前向きに、ラクシズは悪意を受け止めるための防波堤と考えようぜ。

101:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:02:43
>>96
荒事向きな面子をいくら揃えたところで政治力が無ければ……

102:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:04:41
>>100
ラクシズが最大の害意の塊な件について

103:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:04:47
>>95
馬鹿野朗!普段からテクスに御世話になっているんだよ!
こういった今後の対策から頭皮の今後の対策もナ・・・・・。
察してやれ!

104:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:06:31
>88
おそらくシーゲルの方はラクスを政治家にしようとは考えてなくて
客寄せパンダにでもしようと考えていたので。
政治家に必要な教育をラクスは受けていないとおもうし
替わりにカリスマ性のみをひたすら上げるような教育を受けてきた可能製が
ある。

だからこそフリーダム強奪なんてアフォな真似が出来たわけで
しかもそのせいでシーゲルが暗殺されて頭を失ったクライン派が
とりあえずの御輿として
洗脳能力の性でカリスマ性だけあってほかは
救いようのない無能なラクスを祭り上げちゃったから。
ラクスも自分の考えが正しいと暴走してしまい。
しかも洗脳能力のせいで周囲にはイエスマンしかいなくなって暴走に歯止めが
聞かなくなると。

まあ、その洗脳能力がなくなるとどこまでおちていくかは知らんが。

105:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:06:53
>>101
中二病の首領自身が最も荒事向きだからなw

106:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:08:32

アスランさんが他のクルーに相談に行った場合

凸「ディスティニープランのことです」
レイ「なに言ってるんですか! ギルのやることは全部正しいに決まってるでしょう!
   ギルたま(;´Д`)ハァハァギルたま(;´Д`)ハァハァギルたま(;´Д`)ハァハァ」

凸「ディスティニープランのことです」
ステラ「うぇーい」

凸「ディスティニープランのことです」
シン「あなたって、本当に『FAITH』なんですか? 独断専行して隙を狙われて被弾して・・・・プゲラッチョ」

凸「ディスティニープランのことです」
ルナマリア「そんなことよりお手本見せてくださいよ。私、あまり得意じゃないんです、射撃・・・・」
凸。○(なんでガナーに乗ってるんだよ・・・・)


107:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:08:54
>>101
ドム三人組なんて、明らかにラクスの狂信者な戦闘狂だもんな。

108:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:09:29
>>104
それだとますますラクソは「政治」の世界にいるべき人間ではないな。
だからラクシズがカルト教団な訳なんだろうけど。

109:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:10:14
ラクスに一人該当する人物がいた


アンドリュー・フォーク准将

110:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:10:45
>>106
ルナマリアがまだヅラ艦長を狙ってるwwww

111:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:17:04
>>109
誰?

112:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:18:35
>>109
スプーンじゃなかったっけ?

113:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:20:34
>>109
テンパった状態とはいえ、少なくともフォークは自分の手で目障りな奴を殺そうとしている。

114:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:21:05
>>109
中の人がアムロじゃねーかw

115:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:27:27
ふと気になったんだけど、キラのセリフで
「世界も、命も、僕が汚させはしないから」
ってあるよね。無印時代だと、ただ守りたい、壊させないってだけだったのに。
何時から綺麗、汚いと決める立場になったんだ?
何だか、様々な体験を経て、段々キラが変節していってる気がする。
怖いなオイ……。


116:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:27:44
ラクスは何も無理に殺す必要は無いと思うな。Wのマリーメイアみたいに恐怖を覚えさせれば少しは変わるんじゃないか?

117:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:28:01
出遅れてしまったけどGJ!
しかしホント殺意が沸くなここのラクシズは・・・
近い未来オーブは高確率でザフトと袂を分かつことになると思うが、
そのときラクシズは果たしてどうでるのか?
敵の敵は味方ってことで、あるいはアスランが戻ってきたと勘違いして共同戦線を張るとかならまだ良いが、
もしザフトのオーブ侵攻と前後してオーブ内の反ユウナ派がキラを御輿にクーデターを起こし、

オーブ(ラクシズ)VSザフト(黒議長)VSタカマガハラ

なんて絶望的な三つ巴になったりしたら・・・

118:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:30:43
>>116
ミネバはハマーンが、マリーメイアはデキムが歪んだ教育を施して
ああなった過程があるからなぁ・・・
ラクスは誰からも強制されず、自ら歪んでいってる気がする

119:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:32:14
>>116
暗殺されかけても、アスランの魂の叫びを聞いても、AA撃墜されても、指名手配されても、
永遠を拿捕されて監禁されても、挙句に毒殺で死にかけても、なに一つ変わらなかったんですが。

120:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:33:42
>>117
マジでなりそうで怖いぞ>三つ巴

121:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:35:36
>>116
変わらないからラクスなんだよ。

122:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:36:25
しかし理不尽だよなぁ。

ぶっ倒れそうになるほど必死に働いているユウナには反対派が多くて、
ろくに働いてないラクスはマンセーされるんだから・・・

123:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:37:01
なんで毒殺されそうになったかって理由もわからんのだろうな

自分が正しいって妄信してるから

124:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:39:46
>>123
理由なら理解してるだろ。

悪い奴が正しい自分を邪魔だと思っているから。

125:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:41:50
>>122
ていうかオーブ政府って偽議長とラクスに乗っ取られてるじゃん。

126:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:42:00
マーズって、サイ?
インテリっぽいメガネって

127:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:43:23
最悪のシナリオは、真議長を誤ってラクシズが手にかける事だ。


やっとの思いで黒議長を倒し、真議長が名乗りを上げようとした矢先、
『こんな戦いはもう止めるんだ!』
ミーティア全開虹ビーム炸裂。
真議長がいた場所(黒議長を追い詰めたメサイヤの玉座の間とか)が被弾。
取り返しの付かない事に・・・・・・

128:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:45:03
>>126

オフィシャルキャラ。ドムトルーパーのパイロット
まぁ、原作ではあまり目立ってないけどな

129:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 00:53:30
>107
あいつらは分かっててやってんじゃないかな
こいつの側につけば存分に戦争を楽しめるからラクスサマサマよーとか

130:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 01:00:07
まぁ、ラクスは根本的なところで『人の話を聞かない』からねぇ。だから
迷うことがないし、狂気じみた使命感があるから始末に終えない。
D.O.M.Eに触れたら少しは自己を省みるってことができるかも? 

131:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 01:01:38
>>130
自省しないからラクスなんだよ。

132:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 01:01:54
ラクスは・・・そうだな
何もかも失って、自分に何もできない状況になれば
いやでも学べるんと思う

これで学ばなかったら尊敬する

133:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 01:02:02
URLリンク(dajo.sakura.ne.jp)

134:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 01:12:38
つーか、魅了能力の有無はともかく、周りが全員イエスマンだから自省なんて
できるはずもないのか。

135:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 01:15:21
>>126
このスレのニコルや某スレのトールみたいな例があるからわかるんだが別人

136:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 01:16:46
>>132
つか、最初から自分では何もやらずに人を動かしてばかりいたような。

だから多分、どんな状況になろうが周りへの呼び掛け(=電波を飛ばす)を繰り返すだけかと。

137:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 01:18:46
>>128
サンクス。

サザビーネグサスが、ザビーネに見えた私は、
もう駄目かもしれん

138:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 01:18:52
いつまでも服を着付けて貰うんじゃなくて自分で着れるようになれって事だな

139:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 01:39:12
ところでキラはラクス暗殺事件の事を全く知らなかったの?
TVもあるのに。

140:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 01:44:30
>>139

刑務所のテレビ視聴は、基本的に内容が大きく制限されてる
日本とかなら、囲碁とか、将棋とか、そういうのばかり見せられるらしい

141:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 02:03:59
>快楽殺人者等でなければ誰にだって「正義」はある。
まぁ、ラクスがこれに当てはまるんっじゃない?
って言うか、当てはまらない根拠を見出せないのは俺の頭が悪いからなんだろうか?

142:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 02:10:26
ふと思った

ユウナが、AAに在籍しながら電波に毒されなかったサイやカズイを登用したら
どうなるのかな?かな?

案外、良い話し相手になれるんジャマイカ?

143:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 02:23:31
楽すの電波ぶりを再現した職人さんすげえ。

144:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 02:55:24
URLリンク(mai-net.ath.cx)

なんかラクシズってこんなものなのかね

145:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 04:06:52
>>142
某よそのスレだと、オーブの民主化を掲げて結成された政党に
参加してるらしいね>サイ

146:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 05:21:36
GJ!
やはりラクスは復活したか。
後遺症でも残りゃいいのにしぶとい奴め。
まあラクス様ならもっと派手な死に方をするだろうな。

しかしラクスのしぶとさまで表現して
読者をハラハラさせる職人はやっぱすごいわ。

147:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 06:07:33 rWb4uhQt
ラクス様は最終話でナイトジャスティスミーティア装備でサザビーネグザスと
死闘の末に特攻、黒ギルとともに戦死するんですよ。ホントおいしい人です。

148:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 06:32:29
>>122
そういうところまで原作に忠実w
つかこの話がもしもTVオンエアされてたら、真性ラクシズ厨腐女子は毎回イライラしっぱなしだろうな
キララク描写に感動しながら、「何で世界は誰もキラ様ラクス様を理解しようとしないのよ、ムキー!」って感じでw

149:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 07:22:28
しかし視聴者という一歩引いた立場で連中の異常さに気付かないなんて事有り得るのか?
種死本編は結構普通に見てたくちだがこれが映像化されて平気でいられる自分は流石に想像がつかない。

150:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 08:16:15
>>127
そうなった場合
凸「てめぇらの血は何色だぁー!!!」
とマジギレした凸にラクス派が皆殺しにされそうな希ガス。

もしくは
真議長が真運命計画発表→なおも抗おうとするラクス軍団→世界の敵認定され、世界中を敵に回す事に
とかもありそうな希ガス

151:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 08:16:35
>これが映像化されて平気でいられる自分は流石に想像がつかない

原作とは違い、まともな人物が登場しまくってるからね。
アスランやシン、ガロードやテクス、ハイネ、ルナ、ユウナとか色々と・・・
ラクシズとキラの原作そのままの馬鹿さ加減が一層浮き彫りになるし・・・

152:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 08:19:32
真正や腐はその異常に気付かないんだよ、ラクソ・嫁電波に汚染されてるから。
すっかり同人戦死プロパガンダムで洗脳されてる。
もしくは腐や単なるアニオタみたいな連中はキャラしか見てない、つーか話には興味ない。

153:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 08:22:50
本編見てなかったせいで最初はユウナがなぜかムスカで変換されてたけど
最近は普通にユウナの姿を思い浮かべられるようになった
キャラ立ってるって事なんだろうな

154:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 09:42:03
これだけレスあって・・・・・・「入れ替わった議長に気づいてないレイ」
についての反応が無いんですが・・・自分の全てを「ギルのために」と行動している
レイが実は「真議長が望んでいなかった」行為だと気づいたらどうなっちゃうん
でしょう・・・まあ、その時は成長したシンやルナが暴走止めてくれそうだが。

ラクシズの狂人ぶりは他の皆様が散々言ったので避けるが、真っ当な政治家が
碌な目にあわないという種死世界の再現率の高さには脱帽・・・すげえよⅩ運命。

>真性ラクシズ厨腐女子
ここまで悪人描写されたら引くんじゃないの?今回ので正真正銘救いようが無い
天井天下唯我独尊狂人集団って言うのが暴露されたんだしwww

しかし、ここのアスランとユウナは本当に愛される存在になったな・・・行動に
信念があると無いじゃキャラ立ちにここまで差が出るとは。最近はハイネもだがwww
まごまごしているとシンも主人公盗られちゃうぞwww
(ガロードはあくまで「主人公」ではなく「主役」だからねwww)

155:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 10:26:04
>>154
俺の考えだと、レイは偽議長側じゃないかと思うよ。
そうじゃないと議長の変貌ぶりに気がつかないわけがない。

156:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 10:29:01
>>152
単なるアニオタだってねぇ
むしろ単なるアニオタだからこそ、物語に“納得”は欲しいんですよッ!!
本編はキャラにしか萌えどころがなかっただけなんですよ


157:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 10:45:38
プラントだけじゃなくオーブにも多くラクシズの息のかかった者がいる・・・・・って、まんま地球教じゃん。

158:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 10:45:58
>>154
俺もレイは偽側だと思う。
つか偽側から真側に送られたスパイみたいな位置なんじゃないかと。
偽議長も「自分の手駒」みたいな言い方してたと思うし。

159:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 10:51:11
>>157
そんな影響力あるならカガリを助けておいてやれよと思う。

160:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 11:02:38
>>159
本編だってあれほど勢力あったのにブレイクザワールドを完全スルーするような奴等でしたよ?

161:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 12:07:10
最終的に三つ巴になりそうだがまだアメノミハシラやジャンクギルド、そしてフリーデンがいる。
希望を捨てるな合流したらサテキャも修理できるし

162:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 12:16:35
>161
あれ?サテキャは修復できないんじゃなかったか?
GXのは結局修理できなかったし。

163:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 12:59:53
>>162
確かレジェンドティファにやられたのはDX本体でサテキャにはふれて無かった気がす

164:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 13:53:36
某SSだと、ラクス軍のメンツは
バルドフェルドは砂漠で死亡
キラはラクスを否定してAAに戻る
カガリはラクスを否定して連合に
アスランはラクスを否定してザフトに
シンはラクスと出合う事も無くオーブ軍に参加
って感じになって
おかげで戦力もなかなか集まらずに、クルーゼ率いる部隊に殲滅され
その中でラクスだけ麻酔で眠らされて秘密裏に逃がされ、ダコスタ達も死亡
更にプラントでは偽ラクスことミーアが出現して、今出て行っても自分が偽者扱い

そんな状況でようやくラクスは自分のしたこと、できる事、できない事に気づき始めたぞ

165:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 13:58:46
それどこのスレ?

166:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 14:10:26
……ああ、あそこか
そりゃあんだけ話数かけて丁寧に丁寧に書き上げてるからなぁ

167:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 14:29:29
>>164
kwsk

168:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 14:38:29
この板の「ガンダム小説見れるサイト教えろ」スレで聞いて見たらいいと思う

169:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 14:52:04
レイはすでに偽物と入れ換えられていたんだよ!

170:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 14:59:21
>つうかラクス・クライン派にあんなことできるだけの勢力があるなら、
>前々から平和的に政治で活動してりゃよかったんじゃないのか?

最初から戦争やる気満々だった様に見えますけど?

171:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 15:02:51
そう言えば「真議長」もユウナから危険視されてはいたけど
果たしてユウナ達と手を組むことはできるのだろうか?

まぁ、ラクス達と違って話し合いで解決する余地はありそうだが・・・
ハイネと凸の動きに注目だな!

172:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 16:21:13
>>164
ラクスだけはえらい更正に時間かかったよなあ。

173:機動新世紀ガンダムX DESTINY 第四十四話
06/08/18 16:52:41

 第四十四話 『カガリは今、泣いているんだ』

==========================

デスティニープランを提示されたとき、ユウナは胃が痛くなった
デュランダルは狂ったのかと、本気で思った。国民全員に遺伝子解析をして、
あらためて職業を斡旋するなど、途方もない大作業である
かかるコストは尋常ではない。国家予算を大幅に使うこととなる上に、、経済も混乱する

それに最大の問題がある。オーブはコーディネイターとナチュラルが共存している
もしも能力別に職業をふりわけたりしたら、ナチュラルの待遇が悪くなるのは確実だった
正式にデスティニープランを導入したら、オーブは常に暴動の火種を抱えるのと同じである

バカげた話だった。しかし真っ向からプラントにものが言えるほど、オーブの軍事力は高くない
それにまだ、戦争が終わったわけでもなかった。形だけでも、もうしばらくはプラントに従わねばならないだろう

「ふーむ、異世界か・・・・。しかし凄い話だねぇ・・・・。正直、現実味がないと言うか・・・・」

昼食である。ユウナはフォークでステーキを切りながら、口に運んでいた

「まぁ、信じてもらえるとは思ってねぇけどよ。うわ、この肉、すげぇやわらけーな!」

ガロードが目の前で、不器用な仕草のままステーキを食べている
フォークとナイフの使い方は、MSの扱いほどうまくないようだ

ガロードから異世界の話を聞いてみた。荒廃した世界、滅びかけた人類
想像のつかない話だが、事実だとアスランからも聞いていた
ガンダムダブルエックスという途方もない兵器が、その証拠だ

「DXの修理はできないのかい?」
「ん? あー、代表さんからもアスランに言ってくれよ。ほら、エターナルって戦艦捕まえただろ?
 そこに、ぶっ壊れたガンダムヴァサーゴってMSがあるんだけど、そいつの装甲引き剥がしたら、 
 DXの修理ができるんだよ」
「ふーむ・・・・・」

少しユウナは腕を組んだ。正直に言えば、DXは魅力的である。それがもしもオーブのものになれば、
プラントの圧力もかわしやすくなるだろう。なにしろ、DXは一個師団をたやすく殲滅できるMSなのだ


174:X運命 『カガリは今、泣いているんだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/18 16:54:56

下手にエターナルへ手を出せば、クライン派を刺激することになるかもしれないと思ってるが、
取引のやりようはあるかもしれない。ラクスはもう、目を覚ましたのだ

(ラクス・クラインと会うか・・・・・)

ラクスと話し合い、ガンダムヴァサーゴの装甲となにかを取引する。できない話ではない
それに、囚人と国家元首の取引なら、どっちが有利かは明白だ

「なぁ、代表さん?」
「ああ。わかった。なんとか、ラクスと交渉してみよう。僕としてもDXをそのままにしておくのはもったいない・・・・」
「よっしゃ! さすがは代表さん、話がわかるぜ!」
「ティファって子を、助けたいんだって?」

ユウナが食事をする手を止めて聞くと、ガロードは少し戸惑ったようにうなずいた

「ああ。俺は、ティファを助けてぇ。悪いけど、それしか考えられねぇんだ」
「フッ・・・・。素直だなぁ、君は。こういう時は、オーブに恩返しの一つもするって、言うものだけどね」
「悪ィな。そこまで頭がまわんねぇんだ、今・・・・」
「そうか。しかしうらやましいなぁ。好きな子のために、すべてを投げ出して戦うのか、ガロードは・・・・・」
「え? あ・・・・うらやましいかぁ?」

ガロードは複雑な顔つきで、ほおをぽりぽりかいている

「ああ。僕もそう在りたいと思ったことがあるんだよ。好きな子のために、英雄になる
 僕にはそれが、とても魅力的なことに思える・・・・・」 
「そう・・・・かな・・・・? 俺はいま、それどころじゃねぇけどよ・・・・」

昼食を終え、ユウナはガロードと別れた。それから溜まった仕事を片付ける
午後の会議が二時からあり、それまでに一通りのことを済ませておきたかった
亡命者の問題が課題で、今、仮設住宅を作っているが、間に合わない
オーブ軍を出動させて、キャンプを設置させるのが精一杯だった

(ひどい赤字になりそうだなぁ・・・・)

ユウナは予算表を見てため息をつく。とにかく戦争は金がかかる
オーブ防衛戦や、タカマガハラの創設には莫大な金がかかっていた
それに加えて、今回の亡命者対策である。デスティニープランどころではなかった


175:X運命 『カガリは今、泣いているんだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/18 16:56:25

(ひどい赤字になりそうだなぁ・・・・)

ユウナは予算表を見てため息をつく。とにかく戦争は金がかかる
オーブ防衛戦や、タカマガハラの創設には莫大な金がかかっていた
それに加えて、今回の亡命者対策である。デスティニープランどころではなかった

(デュランダルへの言い訳はこれにするか)

予算表を机の上に置く。資金がなく、デスティニープランの早期導入は難しい
この返事で、プラントからの圧力をかわすしかなかった。時間を稼げば、状況も変わるだろう
とにかくバカげた話なのだ、デスティニープランは

「ここでしたか」

不意に、代表室へ父のウナトが入ってきた

「父上」
「父上などと、呼ばないでください。あなたはアスハ代表です」

ウナトがそんなことを言う。それは父なりのけじめ、なのだろう。プライベートではこんな言葉遣いはしないが、
公けの場では、ウナトはユウナに敬語を使っていた

「・・・・ウナト、どうした?」
「ネズミがまぎれこんでいますな。閣僚や、軍のあちこちに・・・・・」
「・・・・・・・・・・」

諜報部から報告はあがっていた。どうも、オーブの国内には不信な影がある
ただ民間にそういう影があるのなら、警察を張り付かせておけばいい話だが、
厄介なのは軍や閣僚の内部にそれがあることだった

「ネズミ退治は、老人します」

ウナトがはっきりと言う。それは、手を汚すということだろう
こういう諜報戦は、おおむね陰惨なことになりやすい

「・・・・・プラントや、クライン派を刺激しない程度に、お願いします」

言外に、ネズミを見つけても処刑などはせず、追放にとどめておけとユウナは言ったつもりだった
ウナトはうなずくと、代表室から出て行った

176:X運命 『カガリは今、泣いているんだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/18 16:58:27

早めに執務を終わらせ、ユウナは代表室から出る。車を用意させた
午後の会議までに、ラクスと会っておきたかった。早めに、DXを修理したい

病院にたどり着く。MSの周辺警備は続けられていた
ラクス暗殺犯の行方は相変わらず、まったくわかっていない
護衛を引き連れ、建物の中へユウナは入っていく。軍関係の病院で、一般の患者はいないが、
それでもユウナが姿を見せるとあたりはざわついた

それから、医者に案内され、病室に入った。ラクスの体調は悪いが、話すことはできるし、意識もはっきりしているらしい
それは彼女が毒に耐性を持っていたこともある。少し、そういう風に遺伝子をいじられていたらしい

「初めまして。オーブ連合首長国代表首長、ユウナ・ロマ・アスハです」
「・・・・・・ラクス・クラインですわ」

意識を失っているラクスは見たが、こうやって起きて話すラクスと会うのは初めてだった
彼女は上半身を起こし、顔をこちらに向けている。表情には凛としたものがあり、引き込まれそうだった

(なるほど、救国の歌姫か)

こうやって病床についていてなお、ラクスはカリスマを感じさせる。それは、ユウナにないものだった
自分は、地道に仕事をして、国民に嫌われるぐらいしかできない

「かなり顔色はよくなられたようですね。一時期は、本当に死人のようで、心配しておりました」
「なんの御用ですの、『セイラン』代表?」

思わず、ユウナはかっとしそうになった。すでに公式的にもユウナは、アスハ家を継いでいる
しかしわざわざセイランの名を出すというところに、露骨な悪意を感じた
つまり彼女は、ユウナのアスハ家継承を認めていないということだ

「・・・・エターナルのMSを一機、オーブにいただけませんか?」

不機嫌をかみ殺し、ユウナは告げる。怒ったりすれば、ラクスのペースに巻き込まれるだろう

「ええ、構いませんわ」
「助かります」

意外にあっさりと返事が来たので、ユウナはほっとするより逆に警戒した
当たり前だが、いきなりMSをよこせと言われて、素直によこす馬鹿はいないだろう
だからユウナも、あらかじめいくつかの交換条件を用意していたのだ


177:X運命 『カガリは今、泣いているんだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/18 16:59:40

「MSは、いくらでもお使いください、セイラン代表。エターナルもお使いになられて構いません」
「・・・・・・・・・」
「プラントから、デスティニープランというものが、提案されたそうですわね?」

いきなり、なにを言いだすのだとユウナは思った。そして、誰がそんなことを教えたのだ
この監視された病院で、ラクスは情報を得ることなどできないはずだ。いや、ネズミがいるのだろう、病院にも
ユウナは腹立たしくなった

「ラクス氏には関係のないことです。今は、ゆっくりと体を治してください」
「関係ない、などとどうしておっしゃることができるのです? 大問題ではありませんか? 
 デスティニープランとは、人の未来を奪う計画です」
「とにかく、ヴァサーゴを引き取らせていただきます。では、午後の会議がありますので・・・・」

雲行きが怪しくなってきたので、ユウナは帰ろうとした
それにあまりラクスに時間を割けないのも事実だった
その時、だ

「お待ちください」

ラクスの声が、ユウナの背中にぶつかる。それだけだった。それだけで、ユウナの足は止まってしまった
まるで声が見えない手になり、ユウナの足にからみついたかのようだった

(これが・・・・ラクス・クライン・・・・・)

ユウナは、額に汗が流れるのを感じた。覚悟を決めて、ラクスの方へと振り返る

「なんでしょうか?」
「セイラン代表。なぜ、おわかりにならないのですか? 今、世界は未曾有の危機に襲われているのです
 もしもデュランダル議長がデスティニープランを導入すれば、人々の未来は失われてしまうでしょう
 オーブはなぜ、それを阻止しようとなさらないのですか?」
「なにを・・・・」

ユウナは反論したいのだが、うまく言葉が出ない。頭がぽぉっとなって、思考がまとまらない

「人には未来があります。自分で選び、つかみ取る自由な未来が 
 その自由を、デュランダル議長は奪おうとしているのですよ? オーブはそれを許してよいのですか?
 ヴァサーゴを接収するのは構いません。エターナルもストライクフリーダムも、必要ならば差し上げましょう
 ですが、あなたは正義のために戦われるべきです」
「あ・・・・・」
「よろしいですか? つい先ほど、スカンジナビア王国がザフトによって制圧されたそうです
 デスティニープランの導入を拒否したがゆえに、です。これは暴虐以外のなにものでもありません
 このようなことを、許しておいてよろしいでしょうか? 従わぬ者は討つ
 そういう傲慢をわたくしたちは放っておいてもよろしいのでしょうか?」
「う・・・・・・・・」


178:X運命 『カガリは今、泣いているんだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/18 17:01:15

ラクスの声が、頭に入り込んでくる。スカンジナビアの制圧は初耳だった。
真実なら、確かに、デュランダルのやっていることは許せるものではない
ならばそれと戦うのが、人の道、正しい道、なのだろうか・・・・・だが・・・・・

「どうか、人々の未来のため、立ち上がってください、セイラン代表
 あなたは自由を奪う者と戦われるべき方なのです。カガリさんもそれを望んでいます」

カガリ・・・・カガリだと・・・・・?

ユウナの頭が、少しだけはっきりした。そして軽く息を吸い込み、吐き出す

「知ったことではありませんね。世界の未来など」
「え・・・・?」
「僕にとって、守るべきものはオーブしかない。オーブ国民が一人も死ななければ、他国の民が何万死のうと、
 どうでもいい。いいですか、勘違いしないでください、ラクス・クライン
 国は僕のおもちゃじゃない。そして、オーブは正義の味方でもなんでもない」
「あなたは・・・・よくそんなことを平気で・・・・」
「ただし!」

ユウナは、ラクスをにらみつけた。そうしなければ、心が折れてしまいそうだった

「・・・・・・・・」
「例え他国の民だろうと、オーブを頼って逃げ込んできたなら、僕はそれを守ります
 なんとしても、守ります。それがオーブという国の存在意義であり、僕の仕事なのです
 ラクス・クライン。オーブの理念を一つ、お教えしましょう

 他国を侵略しない

 これは、絶対の基本事項です」
「侵略などと言っている場合ではありません・・・・。現に、スカンジナビア王国は制圧されたのですよ」
「失礼、時間です。どうか妄言はそれぐらいにして、お休みください、ラクス・クライン」

言い残し、ユウナはラクスの病室から出た

179:X運命 『カガリは今、泣いているんだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/18 17:03:05

扉が閉じる。ユウナは、その瞬間、倒れそうになった。あわてて護衛たちが支えてくる
ひどく神経がすり減ったのを感じた

(とんでもないな・・・・・ラクスって・・・・・)

はっきりと反論できた自分が、嘘のように思える。もう一回ラクスに同じことをやれと言われても、もう無理だろう
ただ、カガリという言葉を聞いた時、少し力がわいた

「もしかして、守ってくれてるのかい、カガリ?」

ユウナはつぶやいてみる。返ってくる言葉は、なかった

==========================


180:X運命 『カガリは今、泣いているんだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/18 17:04:18

==========================

夜の病院。再び、キラはラクスに会っていた。ラクスの顔にはかげりがある
もちろん、体調のせいで顔色は悪いが、理由は別にあった

「ラクス、あまり落ち込まないで」
「ですが、キラ・・・・・。オーブが動いてくれなければ、世界は・・・・・
 デュランダル議長は、デスティニープランのために、世界を自分たちのものにするつもりです
 このままではいずれオーブも、スカンジナビア王国と同じように滅ぶでしょう
 なぜ、ユウナ代表はそれがお分かりにならないのでしょうか・・・・」
「うん。困ったね・・・・・。かといって、ロゴスを応援するわけには、いかないしね・・・・」

キラは、じっと自分の手を見つめた。その奥で、流れている血。それを想う
手は、一つだけ残されている。だが、非常の手段だった

「キラ。わたくしたちにしか、デュランダル議長は止められませんわ」
「・・・・・・・・・・」
「なら、きっとわたくしたちが戦うしかないのでしょう。デスティニープラン、成就させるわけにはいきません
 そうですわね、ミーアさん?」

ラクスが言うと、そのかたわらに座っていたミーアがうなずく

「はい、ラクス様。ラクス様の言うとおり、議長は恐ろしい人です
 私も、このままじゃいけないって思います・・・・・」
「わたくし、ミーアさんには感謝していますわ。ミーアさんが教えてくださらなければ、
 デスティニープランのことはよくわからなかったですもの」
「そんな・・・・! 私、悪いことしちゃいましたから。ラクスさんや、キラさんに・・・・・」

するとラクスは、ゆっくりとミーアの頭に手を伸ばし、なでた。それだけの仕草でもラクスは辛そうだが、
誰も止めることはできない


181:X運命 『カガリは今、泣いているんだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/18 17:05:45

「ミーアさん。アスランのこと、好きなんですね?」
「・・・・・・はい」
「大丈夫ですわ。大丈夫。アスランは、仲間ですもの。今は少し、道を見失っているだけ
 いいですか、ミーアさん。アスランは優しくて、仲間想いで、とてもいい人ですわ
 あなたはいい人を好きになりましたの・・・・・。だから、とても幸せですわ」
「ラクス様・・・・・」

そう告げるラクスを見て、キラの決意は固まった

「そうだね、僕たちが戦うしかないんだ。残されたのが、僕たちだけなら、ここで逃げるわけにはいかない」
「キラ・・・・・」
「ラクス、君の立つ場所は僕が作る。人々の未来のため、僕は戦う
 カガリも、きっとそれを望んでいると思う」

キラは決然と告げる。もう、迷いはなかった。いつか、シンという少年に言われた場所
自分が、キラ・ヤマトが本当に働ける場所。それがここだと、ようやく気づいた

==========================

182:X運命 『カガリは今、泣いているんだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/18 17:06:50

==========================

ガロードはほくほく顔で、エターナルから運び出されるヴァサーゴを見つめていた
これでようやく、DXの修理ができるのである

(待ってろよ、ティファ!)

気分が引き締まる。今度は、絶対にレジェンドには負けない。その覚悟があった

「代表さん、サンキュな!」

同じく、エターナルからの搬出に立ち会っているユウナに、ガロードは告げる
ユウナは肩をすくめて、首を振った

「ま、礼はいいから、機会があったらオーブを守ってくれよ、ガロード?」
「おう、このガロード・ラン様にどんと任せとけって! MSが何百機攻めてこようと、
 DXと俺とで追い返してみせるぜ!」

言って、ガロードは振り返る。こうなれば一刻も早く、DXを修理したい
だから港にあるガロードの高速船へ、DXを積み込んでいた
あとはヴァサーゴのパーツを積み込み、アイスランドにいるヤタガラスと合流したかった
修復は、キッドにしかできない

「さて、はえぇとこヴァサーゴを船に運びこまねぇと・・・・」

ガロードはつぶやきつつ、ザクに乗り込もうとした。その時、ユウナの側近がやってきて、こそこそと耳打ちしている

「大気圏を降下してくるMS? なんだそれは? オーブに向かってきてる・・・・?」

ユウナの顔色が変わっていく。ガロードの鼻が、異常の匂いをかぎつけた
なにかがくさい。港は平和そのものだが、戦いのにおいがする

不意に、ムラサメが一機、こちらにやってくる・・・・ビームライフルを構えていた

(・・・・・・・・!)

瞬間、ガロードは素早くコクピットに滑り込み、ブレイズザクファントムを起動させた

「俺の勘違いだったら後で謝るけどよぉッ!」

がしゃぁぁぁん!

同時に、思いっきりムラサメめがけて体当たりをかました。ムラサメは体勢を崩し、ビームをあらぬ方向に発射する
ユウナがへなっと、その場に崩れ落ちた。すばやくガロードはそれを拾い上げ、コクピットに導く

183:X運命 『カガリは今、泣いているんだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/18 17:08:08

「う、撃った・・・? オーブのMSが、僕を攻撃してきた・・・? ど、どうなってるんだ・・・・?」

かたかたと震えながら、ユウナはザクのコクピットシートにしがみつく

「なんかおかしいぜ、コレ・・・・・。なぁ、ユウナさん! オーブはどこか一番安全だ?」

言いながら、ガロードは周囲を確認した。M1アストレイが三機、新しくこっちに向かってきている
目標はユウナ、と考えた方がいいだろう
DXならどうということはない相手だが、ガロードが乗っているのはザクだった
一機だけならまだしも、三機が相手となると撃墜される恐れがある

「オーブ宮殿に向かおう・・・・・。あそこの近くにはオーブ軍が常駐している。急いでくれ!」
「ああ! 畜生! ヴァサーゴを運び込んでねぇってのに・・・・ッ!」

ガロードのザクはM1アストレイに背を向け、走り出した。道路を一直線に突っ切り、オーブ宮殿へ向かう
ルナマリアやレイに、さんざんザクで走らされた成果がここで出た。人生、なにが役に立つかわからない

「どうなって・・・・なにが起こってるんだ、オーブに・・・・・」

呆然とした面持ちで、ユウナがつぶやく。すでに、あちこちで戦闘が始まっており、
M1アストレイやムラサメが、戦っていた。しかし、どちらも同じオーブ軍である

「なにか思い当たることねぇのかよ!? このやろッ!」

しつこく追いすがるM1アストレイめがけて、闇雲にミサイルを放つ。当たりはしなかったが、けん制にはなった

「僕に対するクーデター、か・・・・・? いや、でもいったい誰が・・・・。僕に不満を持つことはできても、
 僕に代わるような政治家は、父上しかいないはず・・・・・」
「ヘッ。あのラクスとかいう人じゃねぇのか!」

ガロードが言う。冗談のつもりだった。しかし、ユウナの顔色がさらに悪くなる

「そうか・・・・・。ラクス・クライン・・・・・いや、キラ・ヤマトだ・・・・」

==========================

184:通常の名無しさんの3倍
06/08/18 17:08:49
ユウナよく言った!!!
お前は真の国家代表だ!


ホントにここのカガリの想いはヅラやユウナを守ってるな。
フレイ様とは大違いだw

185:X運命 『カガリは今、泣いているんだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/18 17:09:34
==========================

ザクは無事、オーブ宮殿にたどり着いた。幸い、ここはオーブ正規軍で固められていて、反乱軍を寄せ付けていない
戦況も有利なようだ。ほっとして、ユウナは宮殿の中へ入った。ガロードにもついてくるように言ったが、断られた
なにか、やることがあるらしい

急いでユウナは地下の作戦室に向かった。ここは緊急の指令所兼、シェルターになっている

中に入ると、タケミカズチ艦長のトダカ一佐や、父のウナトがすでにいた

「トダカ、状況は?」
「はい。おそらく、現政権に対するクーデターと思われます。首謀者は不明ですが・・・・・」
「とにかく、今は鎮圧が先だ。トダカ、タケミカズチを出せるか?」
「はい」
「出してくれ。それと、ありったけのMSも。相手は多分、キラ・ヤマトだ・・・・」

ユウナが言うと、トダカの顔色が変わった

「なんですと?」
「僕に不満を持つ奴は多いけどね。僕に取って代わろう、なんて考えるのは一人だけだよ
 先日、ラクスと僕は話したけど、彼女はオーブ軍でザフトと戦えと言ってきた
 もちろん、断ったけど・・・・彼女は本気だったね
 首謀者は多分、ラクス・クラインだ。そして旗印は、カガリの弟、キラ・ヤマトだよ」
「なんと・・・・! 急ぎます。全オーブ軍に対し、スクランブルをかけます」
「トダカ。アスランに連絡はしたか?」
「はい。アイスランドから全速力で向かい、あと三時間ほどで、こちらに着くそうです」
「三時間か・・・・・。わかった、行け!」

ユウナが言うと、トダカは敬礼して去って行く。それからすぐに戦況を確認した
予想通り、反乱を起こしているのは諜報部がクライン派と判断した将校たちである
幸い、さほど数は多くなく、このままなら制圧できるだろう

だが、それはあくまでも現状ならば、だ。大気圏を降下してくるMSというのも気になる
目の前の敵がすべてと思わないほうがいいだろう

ただ、ヤタガラスさえ帰ってくればこちらのものだった。DX抜きとはいえ、あれに勝てる軍は、まずない

186:X運命 『カガリは今、泣いているんだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/18 17:12:28

作戦室のモニタには、外の状況が映し出されている。戦局は正規軍有利で、少しユウナは安心した
しかし街中で戦っているのである。民が死なない、というわけにはいかないだろう
それを考えると、ユウナの胸は張り裂けそうになった。とてもカガリに顔向けできない

「すみません、代表。私の失策です」

いきなり、ウナトがそう言って頭を下げた

「ちちう・・・・いえ、ウナト。なにを?」
「ネズミをあぶりだすつもりが、追い詰めてしまったようです。私も老いました・・・・・」
「いえ、今がネズミをあぶりだす、いい機会です。そう考えましょう。それに、ラクスが反乱に失敗すれば、
 クライン派の名誉は地に落ちます。うまく立ち回れば、オーブはクライン派の力を吸収できるかもしれません」
「・・・・・不屈ですなぁ、代表は」

ふと、ウナトの声が濡れているように聞こえた

ドォン! ドォン!

「・・・・・・!?」

不意に、宮殿が揺れた。何事かと思い、モニタを見つめる。MSが、オーブの空から降下してきていた
しかも見たこともないMSだ。白色で、全体的に丸みを帯びている。そのMSが、オーブ宮殿へ攻撃を加えていた

オーブ正規軍が、降下部隊へ応戦する。幸い、降下部隊の数はそれほどでもない
数の有利で押し切れるとユウナが思った矢先、とんでもないことが起こった

(・・・・・・え?)

なんと、ムラサメが放ったビームが白いMSに直撃したのだが、MSは平気な顔で降下してくる
見間違いかと思ってユウナはよく目をこらしたが、間違いない
次々とビームが命中しているが、白いMSにはろくなダメージを与えられていないようだ

「クラウダ」

ウナトがつぶやく。ユウナは、怪訝そうな顔をしてそちらを見た

187:X運命 『カガリは今、泣いているんだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/18 17:14:11

「クラウダ?」
「クライン派が極秘に製造していたMSです。量産機ですが、破格の性能を持っていると、
 諜報部ではつかんでいました。が、詳細まではわからず・・・・・。おそらく、これがそうなのでしょう」
「クラウダ・・・・・」

クラウダという白いMSが、次々とオーブの大地に着地する。ひどく国が汚された気分に、ユウナはなった
だが、その想いとは裏腹に、クラウダの列は進む。オーブ正規軍も応戦するが、破壊されていった
同時に流れ弾を受け、市街にも被害が出ている。モニタに、逃げ惑う市民たちが映っていた

ドンッ

ユウナは思いっきり、机を叩いた

「なにをしているんだ、オーブ軍! それでも栄光あるオーブ軍かッ! 民を護れッ!
 オーブを護れッ!」

しかしその叫びもむなしく、次々とムラサメやM1アストレイはクラウダによって撃破されていく
無残な屍をさらす、オーブのMSたち。ユウナは、見ていられなかった
ここに立っているだけでも辛かった。そしてこの現実が、信じられなかった

そして現実は、一機のMSが登場することで、さらに痛みを増した

「ストライク・・・・・フリーダム・・・・・。奪取、されたのか・・・・」

ゆっくりと、ストライクフリーダムは大地に舞い降りる。翼を広げたその姿は、見るものをぞっとさせる
そして次の瞬間、ストライクフリーダムは起動し、ビームライフルやサーベルで、オーブ正規軍を破壊していった
コクピットへの直撃は避けられているが、頭や腕を飛ばされたMSの残骸は、かえって痛々しい

「お逃げください、代表」

父のウナトが、ユウナの肩を叩く。一瞬、なにを言われたのかわからなかった

「逃げる・・・・? 逃げるって?」
「我々の負けです」
「ま・・・・け・・・・・?」

信じられなかった。つい数時間前まで、オーブは平穏だったのである。それがどうすれば、こうなってしまうのか
いや、そもそも逃げるとはなんなのか。ユウナ・ロマ・アスハが生きる場所はオーブではないのか


188:X運命 『カガリは今、泣いているんだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/18 17:16:26
「代表、お逃げください。戦況はすでに決定しております。それゆえ、
 港に出航した、タケミカズチまでひとまず。それから、他国に亡命なさってください」
「亡命だって・・・・・? どうして・・・・・そんな・・・・・オーブを見捨てて・・・・・
 もうすぐ・・・・もうすぐアスランが来るのに・・・・」

呆然としながらユウナがつぶやく。その肩をばしっとウナトが叩いてきた
なぜか、これが父の手だと、ユウナは思った

「いいですか、代表。あなたがおられる限り、オーブはそこにあるのです
 あなたがいる限り、オーブはオーブでいられるのです」
「僕は・・・・・・」

するとこちらをじっと見ていた、ウナトの顔が優しくなった。そう思った瞬間、父の目から涙が噴き出した

「なぁ・・・・・。大きくなって、立派になったなぁ、ユウナ」
「父上・・・・・」
「おまえの将来だけが、心配だったんだ。いつまでたっても甘ったれで、カガリと結婚するって言っても、
 へらへらとした性格が抜けなくて・・・・。でも、本当に立派になったなぁ・・・! なぁ、おい!
 ユウナ・・・・ユウナ・・・・」

ぶるぶると震える手で、ウナトはユウナの肩をゆさぶる。その両目から、ただ涙が流れている
そうか。別れなのだ。ここで、自分は父と別れるのだ。なぜかそれだけが、はっきりとわかった

「父上・・・・・」
「ユウナ・・・・・。おまえの顔をよく見せてくれ。ああ、息子だ。おまえは、確かに私の・・・自慢の、息子だ」

言いながら、ウナトはユウナを抱きしめた。自分が、父より背が高くなったのはいつ頃だろうか
思い出せない。気づくと、ユウナも泣いていた

「も・・・・申し訳ありません・・・・父上・・・・。僕は、僕は自慢の息子なんかじゃ・・・・・
 オーブを・・・・・オーブを戦火に巻き込んで・・・・民を殺して・・・・あ・・・・うっ・・・・うぐっ・・・・・」
「そんなことはない。ユウナ。おまえは、シーゲル・クラインや、パトリック・ザラ、
 あるいはウズミ・ナラ・アスハやギルバート・デュランダルなど比べ物にならぬほど、立派な政治家になれる」
「あ・・・・? うっ・・・・ひっく・・・・・そんな・・・・無理、無理です・・・・。僕には・・・・・」
「大丈夫だ。なぜなら、ユウナ。おまえは凡人だからだ。凡人だからこそ、おまえは誰よりも努力した
 この戦乱の世で、オーブは平和だった。それはユウナ、おまえがやったことだ
 おまえという天才でもなんでもない、ただのナチュラルが、平和を作ったのだ
 努力して努力して、誰よりも努力してな。それを誇れ、ユウナ。私の自慢の息子よ」

言って、とんとユウナの体を押し、ウナトは離れた。もう父は泣いていない
ただ、厳しく優しい父が、そこにいるだけだった

189:X運命 『カガリは今、泣いているんだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/18 17:17:56

「さぁ、もう行け、ユウナ」
「父上も一緒に・・・・・!」
「ならん! ラクス・クラインや、キラ・ヤマトがオーブを奪ったということを、私は民に教えねばならんのだ
 誰かが、この反乱を非難せねばならん。それは老人の役割だ・・・・」
「父上・・・・!」
「さらばだ、ユウナ。達者でな・・・・・。連れ出してくれ」

ウナトが言うと、ユウナの体にオーブ兵がまとわりつく。そして無理矢理、ユウナは作戦室から連れ出された

「この・・・・ッ! 一人で歩けるッ!」

乱暴にユウナは涙をぬぐって、オーブ兵の手から逃れると、走り出した。そして宮殿の裏にまわる

「急いでくれ! この白いMS、やたらと硬ぇッ!」

ガロードの乗っているのは、赤色のMSだった。ザクではない。それが、ユウナへ手を差し伸べていた

外ではオーブ正規軍が、必死に反乱軍やストライクフリーダムと戦っている。しかし絶望的な戦いだった
もう、時間稼ぎでしかない。

ガロードに導かれ、コクピットにユウナは乗り込む。それから、ついてきたオーブ兵に顔を向けた

「おまえたちも早く逃げろ!」

しかしオーブ兵は、ユウナを見て、満足そうに笑っただけで、宮殿へと引き返していく

「そんな・・・・・。死ぬ気・・・・か・・・?」
「ユウナさん! しっかりつかまっててくれよ! ロックを外して、エターナルからかっぱらってきたのはいいけどよ!
 俺、このレオパルドを動かしたことねぇんだッ! ちょっと荒っぽいことになるぜ!」
「クッ・・・・・! つっ・・・・・クソッ! クソッ!」
「早く! 俺はどこへ行けばいいんだ!?」
「港へ・・・・港へ向かってくれッ! タケミカズチと合流するッ!」
「わかった!」

ユウナが叫ぶと、ガロードはレオパルドを急発進させた
空を飛べないMSだが、かかとにローラーがついてるらしくかなり早い。みるみる道路を突っ切っていく


190:X運命 『カガリは今、泣いているんだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/18 17:19:33

『降伏してください! オーブ兵、降伏してください! どうか、死なないでください!
 これ以上の抵抗は無意味です! 命を無駄にしないでください! 僕は、キラ・ヤマト・・・・・
 カガリ・ユラ・アスハの弟です! カガリの弟として、不当な手段でオーブの首長となったユウナ氏を糾弾し、
 正当なオーブの後継者を主張するものです・・・・!』
 
キラ・ヤマトがストライクフリーダムから、国際救難チャンネルで呼びかけている
ユウナは怒りと、情けなさで頭がどうにかなりそうだった

「悔しいのは、俺も同じだよ、代表さん」

ガロードがつぶやく。はっと、ユウナは顔をあげた

「・・・・・・・・・・」
「俺、頭悪いから、うまくいえねぇ。でも、キラはきっとやっちゃいけねぇことをしたんだ
 一線を越えちまった。・・・・・でも、今は勝てねぇ」
「わかってる。だから、僕はなんとしても生き延びる」
「よし、上等ォ! どけぇぇぇぇッ!」

レオパルドが、立ちふさがるM1アストレイめがけてビームの雨を降らせる
それを受け、M1アストレイは爆発した

なぜ、味方同士で戦っているのか。今は、その疑問すら遠い。とにかく、生き延びることだった

==========================

191:X運命 『カガリは今、泣いているんだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/18 17:21:07

==========================

オーブ宮殿の外、銃声や爆発が止んだ。オーブ正規軍が完膚なきまで敗北したのだ
しかし、ユウナを乗せたMSは、無事に逃げ延びたようだ

ウナトは静かに作戦室の扉を開けた。胸に、一丁の拳銃をしのばせる
オーブ宮殿のあちこちに、負傷したり、あるいは戦死したオーブ兵の姿が見える
誰も、こんなことは予想していなかっただろう。今日、反乱を起こした者たち以外は

「よい天気だな・・・・まったく」

ウナトは笑って、外に出た。宮殿の外では、クラウダやムラサメが整列している
その中央で、兵士に守られながら、一人の女性が座っていた。ラクス・クラインである

オーブ兵たちはウナトの姿を見つけると、一斉にこちらへ銃を向けてきた
しかしそれを、ラクスが腕をあげて制する

「ウナトさん。勝敗は決しました。降伏してください」
「くっくっく・・・・・降伏? 小娘、よく聞こえなかったが?」
「降伏してください。これ以上、血を流す必要はありません
 わたくしたちの目的は、カガリの弟であるキラを、オーブの代表に戻したいだけなのです
 それが正しい道なのですから・・・・。そして、デュランダル議長の野望を止めるため、
 共に戦いましょう。ですから、降伏してください・・・・・」

ラクスは凛とした瞳でこちらを射抜いてくる。しかしウナトは、大笑いに笑ってやった

「はははは、はっはっは! 笑わせるなよ、小娘! そしてよく聞け、オーブを裏切り、
 この小娘についた愚か者たちよ! 私はオーブ国宰相、ウナト・エマ・セイラン!
 盗賊に許しをこうほど腐ってはおらぬわ!」


192:X運命 『カガリは今、泣いているんだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/18 17:22:04

一気に言うと、ウナトは拳銃を引き抜いた。次の瞬間、反乱兵たちが銃を構え、一斉に放ってくる
ウナトの体を、何度も何度も、銃弾が貫いた。血が、全身から流れ出る
しかし思ったより、意識ははっきりしていた

「なぜ、わかってくださらないのですか、あなたたちは・・・・・。共に手を取り合い、生きる未来もあるというのに・・・
 世界に危機が訪れているのに、なぜ自分たちのことしか考えないのですか?」

ラクスの声が聞こえる。また、ウナトは笑った。しかし笑い声は出てこなかった

「貴様は人を殺し、破壊し、国を盗んだ盗賊だ。ラクス、貴様は薄汚い盗賊なのだ。
 どれほどの理想を掲げようと、どれほど美しい世界を目指そうと、貴様が盗賊であるという事実は消えん・・・・
 そして、オーブは盗賊などに負けはせんのだ。
 覚えておれ。いつか、貴様は、オーブに倒される・・・・・ククク・・・
 貴様の父、シーゲルもあの世で嘆いてるだろうな!」

再び、ウナトは拳銃を構えようとする。しかしうまく腕が動かない
そう思った瞬間、体が倒れていた。せめて一太刀。このテロリストに、一太刀
だが、どれだけ念じても体は動かなかった

(ユウナ・・・・・・・・)

ふと、思い出した。そうだ、ユウナが自分の背を追い越したのは、16の時だ

「子供が育つのは・・・・早い・・・・ものだな」

かすれた声でつぶやく。しかし、それが声になったのかどうか、ウナトにはわからなかった

==========================

193:X運命 『カガリは今、泣いているんだ』 ◆UO9SM5XUx.
06/08/18 17:23:24

==========================

ガロードはレオパルドで港までくると、すぐにドックに隠しておいた高速船へ飛び移った
降りて、船の操縦席に行く余裕はない。レオパルドで高速船の上に乗ったまま、遠隔操作するしかなかった

「クソッ! 追ってきやがったか!」

高速船が海に出る。レオパルドはそれに乗ったままだ。その後方から、ムラサメが三機、こちらにやってくる
それを見ると、ユウナは苦虫を噛み潰した顔になっていた

「ガロード、回線を開いてくれ。あのムラサメに、だ」
「ん、あ・・・・おう」

ガロードが通信を開くと、すぐにユウナはマイクを取った

「聞こえるか、ムラサメ隊! イケヤ、ニシザワ、ゴウ! 僕はユウナ・ロマ・アスハだ!」
『・・・・・・・・・・』
「聞こえてるんだろう! なぜカガリの親衛隊だったおまえたちが、僕に銃を向けている!?
 まさか、キラ・ヤマトを本気でオーブの首長にするつもりなのか!?」
『・・・・・・・・・・』
「聞こえないのか、ムラサメ隊! なぜオーブをこんな・・・・こんなことにした!
 オーブの理念を忘れたのか、貴様たちは!」
『・・・・オーブには、オーブを正しく導いてくださる方が必要なのです
 それはあなたではありません、ユウナ・ロマ・『セイラン』・・・・・』

そう言われたとき、ユウナは言葉を失っていた

「僕が・・・・僕がオーブを間違った方向に導いているってことか・・・・・・?」
「おい、しっかりしろ! あんた、オーブで一番偉い人だろうが!」
「うっ・・・・。わかってる、ガロード!」
「邪魔すんなら、ぶっ飛ばすぜ、この野郎ォォォォッ!」

レオパルドが高速船の上で方向転換し、両腕にツインビームシリンダーをはめ込んで、ムラサメを攻撃する
しかしちょこまかと逃げ回り、なかなか捕捉できない

ドシュゥゥン、ドシュゥゥン!

次々とムラサメ隊から、ビームが放たれてくる。かろうじて高速船を操作することでかわしたが・・・・



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