種・種死のキャラがX世界に来たらat SHAR
種・種死のキャラがX世界に来たら - 暇つぶし2ch650:GX1/144 ◆nru729E2n2
06/10/04 22:34:56
どうにか間に合った… 前半はできてたから間に合ったんだよなぁ…。

第三十六話『抱え込み過ぎるなよ?』(前編)

「ディスティニー、着艦します!」
シンは機体の移動速度を落とし、艦のデッキに着艦させた。
 セインズアイランドを出て三日、出航時に多少のごたごたがあったものの、フリーデンはサンルーカス海岸で確認されたマイクロウェーブが到達したと思われる地点へと到着していた。
だが、その地域はあくまで計算から導き出した目安であり、精確な到達点は未だ発見できずにいた。
『シン、そっちはどうだった?』
「ダメですね、捜査海域には島すらありませんでしたよ…。シー・バルチャーが持っていると言う可能性もあるかもしれませんけど、それだったら長々と居たりしないでしょうし…。」
『そう…、わかったわ。』
 浮かない表情のサラとの通信を切り、コックピットを降りたシンはガロードたちがなにやら話しこんでいる姿が見えた。
「あんだと? ティファに”変わってない”って言われたってか?」
「……これってほめられたんだよな?」
 ガロードの喜ぶべきなのか悲しむべきなのかわからないといった表情を見たウイッツは呆れ顔で彼を怒鳴りつける。
「バカ! それりゃゼンッゼン褒められてねぇよ!!」
「や…、やっぱし?」
「男として、成長してないってことと一緒だろうが! なぁ?」
「そーそー。俺だったら落ち込んじゃうよぉ?」
 機体を固定して輪の中に加わったロアビィも同じ意見のようである。だが、シンは違った見解を見せた。
「別に無理して変わる必要は無いんじゃないですか?」
「…おいシン、お前マジで言ってんのか?」
「…こりゃ、お前の相手の子が大変だわ。成長する必要が無いなんて考えてる奴が相手じゃねぇ……。」
「べ、別に成長するなといっている訳じゃないですよ! い、今のガロードにだって良い所はいっぱいあるじゃないですか! それがあるのに無理して性格やら何やらを変える必要はないっていったんです!」
 ウイッツとロアビィにいやな目で見られたシンはあわてて補足を入れた。ティファが言った”ガロードはずっとガロードのまま”という台詞をシンなりに良い意味で取ったのだが、ウイッツたちの反応は良くない。
「ま、確かにそういう解釈の仕方もできるけどね。」
「でもこの場合は”男として成長してない”って取るのが普通じゃねぇのか?」
「”男として成長”……ですか?」
「そ、お子ちゃまから良い男に成長したかってことさ。特に、好きな女の子ってのは想像以上にこっちのこと見てるから、下手すりゃ嫌われちゃうぜ?」
「……お前が言うと、妙に説得力があるな。」
「当然。なんたって、フリーデンの中じゃ一番恋多き人なんだから。」
 あさっての方向を向きポーズをきめるロアビィを尻目に、ガロードとシン、さらにウイッツも彼から距離をとる。
「恋愛経験じゃかなわないってのは認めるけど……。」
「恋多き人って要するにただのナンパ男なんじゃ…?」
「ほっとけほっとけ。あんな奴のことよりも、とりあえずはガロードの問題が先決だ。」
 未だにポーズをとったままのロアビィを置いて、ガロードたちはMSデッキを後にした。



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