種・種死のキャラがX世界に来たらat SHAR
種・種死のキャラがX世界に来たら - 暇つぶし2ch26:GX1/144 ◆nru729E2n2
06/07/23 15:01:54
第二十五話『とても同一人物だとは思えねぇな』(中編)

「こ、これは…?」
「超大型のハリケーンよ。」
「最大風速は60mだって。この風速だと鉄塔だって曲がっちゃうわよ? このままだとローレライの海で出くわすことになるわ。」
サラとトニヤの言葉にガロードたちの表情は一気に青ざめてしまう。今居る海域には艦を寄せて嵐をしのぐような孤島は無い。海の上でこの嵐をしのがなければならないのだ。
「こ、この中に突っ込むっていうのか・・・?」
「海の中にもぐるってわけにはいかないんですか?」
「フリーデンは元々陸上での運用を考えられて設計されている。今艦の推進に使っているホバーを止めたら2度と海上には出てこれん。」
フリーデンを海上で使用すること自体、作られた当初は想定されていない事態である。逃げ場の無い荒波が打ち寄せる海路を艦は必死に進むのだった。


「さて…。」
12体のGビットを回収したオルバはMSデッキに立っていた。右と左に各6機ずつ並べられた白い巨人たちの立つ姿はなかなか壮観である。
 だが、彼が見ていたのはGビットたちではなく、MSデッキの中央に置かれた。巨大な謎の装置であった。Gビットを回収する際に一緒に回収したものだが今までに見たことのない装置である。
 その装置の中心には黄色い強化ガラスで守られた状態で1人の女性が裸体をさらしていた。黄色い棺の裏には幾本ものパイプがつながれ彼女とつながっている。
 ふくよかな胸を両手で隠し、まぶたを閉じて眠る姿はまさに”眠れる森の美女”に出てくるお姫様のようである。
 オルバは目を閉じ、意識を集中する。
『見えるかい? 兄さん。』
『確認した、こちらで調べてみる。』
『じゃあこっちは、Gビットの回収任務を続けるよ。』
『たのむ。』
 シャギア・フロストとオルバ・フロスト、双子である彼らはどんなに遠くに離れていても互いに言葉を交わす事ができた。理由はわからない。
昔からそうだった彼らはそんな力が自分たちにあることで自分たちを”選ばれた存在”として認識していた。
「Mr.オルバ! ここに居たのか、ちょっと着てくれ!!」
MSデッキの入り口からマーカスの声が聞こえる。オルバは再度あの装置を一瞥するとマーカスの元へと向かった。

 ブリッジのメインディスプレイに海上の様子が映し出された。低気圧の中にいるようで激しい風によって引き起こされる高い波と視界を埋め尽くすように降る雨のおかげで視界は最悪だったが、目標の白い艦体ははっきりと見えた。
「これは!?」
「おそらく例のガンダムを3機持ってるって言う陸バルチャーの艦だ。オルクである俺たちに取っちゃまたとない獲物なんだが…、回収作業中だがやってもいいか?」
「・・・フフッ、しょうがないですね。」
 オルバの声に一同は喜びの声を上げ、意気揚々と作業を開始する。旧連邦の
ビットMSの次はガンダムが3機、MSを扱う人間にとっては夢のような取り合わせであった。



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