05/12/28 02:09:45 F6Dc6zfy0
ぴーんぽーん。
まもなく、平凡なチャイムの音が鳴った。インターホンのカメラに、少年の顔が映る。
「こんばんは。ミラーさん」
「なんや、ゆーぼー。せっかくのクリスマス・イブなのに」
「残業だったんだけど」
「公務員やから、そのぐらい働いてもらわな」
「公務員でも、まじめに働いている人は大勢いるし」
「それは・・・そうやけど。で、なんや?うちに仕事か?」
「それもあるけど・・・せっかくだから、差し入れを買って来たんだ」
カメラの前で、少年は、両手をカメラに映るようにした。右手にはケーキボックスが、左手には
お菓子や飲み物が入っている、コンビニの袋を持っていた。
「ありがとさん。今、ロックを解除するわ」
解除音がしたのを確認すると、少年は、ドアを開けた。
そのドアの隣には、ツーテイルの少女のイラストを描かれているボードがかかっていた。
そしてそのボードには、イラストの他に、こうも書かれている。
『ふしぎ探偵 ミラクル・ミラー』
これは、まだ、チュルミンがすみれに出会う前の物語