カードキャプターすみれ さくらと小狼の子供たち 2at SAKURA
カードキャプターすみれ さくらと小狼の子供たち 2 - 暇つぶし2ch600:126 ◆GUY03yKpmQ
05/12/24 00:42:10 JtbSJG620
「汝のあるべき姿に戻れ!クロウ・カード!」

あたしは封印の杖を振り下ろした。そして、その杖の先には、ファイトのカードさんがいる。
けれど、なにも起こらない。あたしは、封印の杖を振り上げて、そしてもう一度、

「汝のあるべき姿に戻れ!クロウ・カード!」

今度も、なにも起こらない。あたしはとうとう泣き出してしまった。

もう、何回繰り返したんだろう。おうちに帰ってから、あたしは、ファイトさんを封印しようとした。
このままでは、ファイトさんが消えてしまう、それだけはどうしてもいやだ。封印できれば、
ファイトさんは消えずにすむんだ。ただだだ、それだけを考えて、何十回、何百回と・・・

「・・・あれ?」

とつぜん、あたしのひざが、がくん、と落ちた。そして、さっきからの泣き声が止まらない。

だめだよ。泣いている時間があるんだったら、もう一度、封印しなくちゃ。さぁ、もう一度。

そう思っても、立てない。あたしの、杖を持つ手がぶるぶるとふるえて、止まらない。

「・・・すみれちゃん」

そのとき、声がした。声がした方を見ると、

「ママ!」

あたしは、ママに抱きしめられた。


601:126 ◆GUY03yKpmQ
05/12/24 00:43:39 JtbSJG620
帰宅したすみれがリビングで封印を始めたのを、最初に気がついたのはケルベロスだった。

「すみれ、なにがあったんや?」

なにが起こったのか聞こうとしても、とても聞くに聞けない状態だった。事情はわからなかったが、
すみれがクロウ・カードの封印に失敗したことがわかると、ケルベロスはすぐにさくらたちに連絡した。
そして、急いで帰宅したさくらたちが見たのは、涙で顔をくしゃくしゃにしながら、ファイトの封印を
繰り返す、すみれの姿だったのだ。

「なんども・・・なんども・・・封印しようと・・・したんだよ・・・でも・・・でも・・・
ファイトさんが・・・ファイトさんが消えちゃう・・・そんなのいやだ・・・いやだよぉ・・・」

今、すみれはさくらの胸で泣きじゃくっている。

小狼と龍平、そしてケルベロスは、そんなふたりを見守ることしかできない。
「パパやママの魔法で、おねえちゃんを助けられないの?」
龍平の質問に対して、小狼は首を横に振った。
「残念だが、さくらも、俺も、あそこまで魔力が弱くなったカードは、どうすることもできないんだ」
「そんな・・・じゃ、ケロちゃん、助けてよ。ケロちゃんは、カードの守護獣なんでしょ!」
ケルベロスは、うつむいたまま答えた。
「龍平・・・どんなことでも魔法の力で解決できたらええんやけどな・・・カードでも魔法でも
できんことはあるんや・・・」
「・・・そんな。そんなのだめだよ。おねえちゃんが泣いているんだ。あんなにがんばって、
カードを集めてきたおねえちゃんが、泣いているんだよ。だから、どうにかしなくちゃ。
どうにかしなくちゃ、いけないんだ」

龍平もまた、泣き出しそうになっていた。

<すみれと封印できないカード:終劇>

602:CC名無したん
05/12/24 08:25:27 +1VLEgU60
『永(エターナル)』でこの世に留める。

603:126 ◆GUY03yKpmQ
05/12/26 01:13:28 FrLCh1jC0
参考文献

「僑郷開平閥氏刀法」 中国開平市郵政局発行

李家刀法の技名は、これから借用しています。
中国語はわからないので、細かい突っ込みは勘弁してください。


604:126 ◆GUY03yKpmQ
05/12/26 01:15:13 FrLCh1jC0
次回予告

これは、まだ、チュルミンがすみれに出会う前の物語

「こんばんは。ミラーさん」
「なんや、ゆーぼー?せっかくのクリスマス・イブなのに」

ここは、なにわシティのとあるマンションにある、小さな探偵オフィス
持ち込まれるのは、人知を超えた不思議な事件

「これが、人外のしわざと言うわけか・・・そんなら、うちの出番やな」

そしてミラーに従う、なにわの精霊、食い倒れのあんちゃん
「あねさん、ひっかりました。わいの人外探知網に」
「ほんまか?見つかったか?」

もうひとりの精霊、1粒300メートル
「300メートル!ゆーぼーをこっちに!」
「はい!ミラーさん!」

ギゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・

「なんや、この魔力波は?」
「ミラーさん、これは、ひょっとして?」
「あかん!このままやと、大変なことになる!」


605:126 ◆GUY03yKpmQ
05/12/26 01:16:39 FrLCh1jC0
もたらされし力は、ゴールデンドーンの魔法

「ファシリテータ!」
¶「As you wish」

強く支えるのは、クロウ・リードの想い

「あんたも、わかっとるんやろ?クロウはんは、そんなことのためにあんたを作ったわけやない。
だから、もうやめるんや」

そしてミラーに、なにわシティに訪れる危機

「どうしたんや、ファシリテータ!?」
¶「Arcanum finished up」
「なんやて!?」

ギゴゴゴゴゴゴ・・・

「このままやと、なにわシティがーーーーーーーーっ!!」



年末年始特別編成

カードキャプターすみれ外伝 ふしぎ探偵ミラクル・ミラー

606:126 ◆GUY03yKpmQ
05/12/26 01:17:40 FrLCh1jC0










どう見ても魔砲少女です。
本当にありがとうございました。

607:CC名無したん
05/12/26 12:19:22 LTqLlFeG0
ゴールデンドーンで思い出した

860 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2001/02/28(水) 20:59
僕はいつも学校に行くためにバスに乗ってるんですけど、
そのバスは右に曲がった
そのいつも乗ってるバスで、ある日おかしな事があったんです。
だって、いつものような、おばあさんもがいるから、
最後まで行ったんです。痛いから。
それで、そこまでは別に良かったんですけど、めちゃくちゃ
大きい紙袋の紙じゃない版みたいなのがあって、
ボールみたいなのもあって、シルクハットをかぶってる人も
いっぱいいたんです。
おかしいですよね?普通の道を通ってるのに。
それでもバスはずうっと普通に進んでたんですけど、
ある道を左に曲がった所で、いきなり急ブレーキをしたんですよ。
それで、本当に急にキー---って止まったんで、
中に乗ってた人が、バランスを崩してこけそうになったんです。
僕は席に座ってたんで大丈夫だったんですけど。

でも、本当におかしい事は、学校に行く直前に起こったんです。
そのバスはいつも、大きな公園の横を通って行くんですけど、
その頃、ちょうどそのいつもの道は工事してたんで、
ちょっと遠回りして、トンネルがある方の道から行ってたんです。
それで、そのトンネルのちょうど真中ぐらいまで通ったところで、
そのバスが”ガチャ”とか言いながら止まったんです。
僕はもちろんおかしいな、と思いました。
で、気づくと、バスは既に学校前のバス停に着いてました。
僕は、あれ?おかしいなぁ?とか思いながらバスを降りて、
その日も普通に学校に行きました。
そのバスに乗ってた人はもうみんな死んだんですけど。

608:CC名無したん
05/12/26 12:20:34 LTqLlFeG0
            ,. -─- 、._
            ,. ‐'´      `‐、
       /           ヽ、_/)ノ
      /     / ̄~`'''‐- 、.._   ノ
      i.    /          ̄l 7
      ,!ヘ. / ‐- 、._        |/
.      |〃、!ミ:   -─ゝ、    __ .l
      !_ヒ;    L(.:)_ `ー'"〈:)_,` /   なんだよ、読点多いわ主述あいまいだわ意味わかんねえわで
      /`゙i         ´    ヽ  !   怪しいとこだらけじゃねえかよ…
    _/:::::::!             ,,..ゝ!
_,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、    r'´~`''‐、  /
 !    \::::::::::::::ヽ   `ー─ ' /
 i、     \:::::::::::::::..、  ~" /
 .! \     `‐、.    `ー;--'´
  ヽ \     \   /


609:CC名無したん
05/12/26 12:21:27 LTqLlFeG0
     ,. -─v─- 、 、
 __, ‐'´           `ヽ
..≦              `i,
..≦               i、
 1  イ/l/|ヘ ヽヘ       i  
  l,_|/ ! ! | ヾ ヾ ヽ_、,l`ヘ  .,| 
  .レ二ヽ、 、__∠´_"` ! /   やはり僕はこの
  riヽ_(:)_i  '_(:)_/  |i)'   「そのバスに乗ってた人はもうみんな死んだんですけど。」
  !{   ,!   `      μ!   というのが怪しいと―
  ゙!   ヽ '     u  ,i!
   !、  ‐=ニ⊃     ,,ハ
    ヽ  ‐-    / "ト、
     ヽ.___,._/   // \
    //イ;;:::::     //〃 ヽ、
   /  /i:::::.    //     ヽ


610:CC名無したん
05/12/26 12:23:02 LTqLlFeG0
   |丶   \   ̄ ̄~Y~ 、
  |  \ __    /    \
  |ゝ、ヽ  ─     /    ヽ |
 │ ヾ ゝ_         \  |
 │  ヽ_ _ / /| |\   \|
  \ヽ   _ // / |  \   |
   ヽ\二_二// ∠二二二| ヘ|
    | | | ヽゝソゝ|TT|<ゝソ フ |/b}  だからそれはノイズ…ああもういいや、
    ヾ| ヽ___ ノ/|| .ミ__ ノ | ノ   おーいみんなコイツ今からシカトなー
      |       ⊿      /フ
      | u .F二二ヽ   /|/
      \.   |/⌒⌒|   イヽ
      /. \  ==′/ |.| |
      ̄||  ヽ__/  / / ̄
      \ヽ_____ノ ノ
        ──―


611:CC名無したん
05/12/26 12:25:08 LTqLlFeG0
     ,. -─v─- 、 、
 __, ‐'´           `ヽ
..≦              `i,
..≦               i、
 1  イ/l/|ヘ ヽヘ       i  
  l,_|/ ! ! | ヾ ヾ ヽ_、,l`ヘ  .,| 
  .レ二ヽ、 、__∠´_"` ! /
  riヽ_(:)_i  '_(:)_/  |i)'    ・・・・・・!
  !{   ,!   `      μ!
  ゙!   ヽ '     u  ,i!
   !、  ‐=ニ⊃     ,,ハ
    ヽ  ‐-    / "ト、
     ヽ.___,._/   // \
    //イ;;:::::     //〃 ヽ、
   /  /i:::::.    //     ヽ


612:CC名無したん
05/12/26 12:26:34 LTqLlFeG0
            ,. -─- 、._
            ,. ‐'´      `‐、
       /           ヽ、_/)ノ
      /     / ̄~`'''‐- 、.._   ノ
      i.    /          ̄l 7
      ,!ヘ. / ‐- 、._        |/
.      |〃、!ミ:   -─ゝ、    __ .l
      !_ヒ;    L(.:)_ `ー'"〈:)_,` /   じゃあお前が怪しいとにらんでる部分はどこなんだ?
      /`゙i         ´    ヽ  !
    _/:::::::!             ,,..ゝ!
_,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、    r'´~`''‐、  /
 !    \::::::::::::::ヽ   `ー─ ' /
 i、     \:::::::::::::::..、  ~" /
 .! \     `‐、.    `ー;--'´
  ヽ \     \   /


613:CC名無したん
05/12/26 12:27:20 LTqLlFeG0
  ヽ、.三 ミニ、_ ___ _,. ‐'´//-─=====-、ヾ       /ヽ
        ,.‐'´ `''‐- 、._ヽ   /.i ∠,. -─;==:- 、ゝ‐;----// ヾ.、
       [ |、!  /' ̄r'bゝ}二. {`´ '´__ (_Y_),. |.r-'‐┬‐l l⌒ | }
        ゙l |`} ..:ヽ--゙‐´リ ̄ヽd、 ''''   ̄ ̄  |l   !ニ! !⌒ //
         i.! l .:::::     ソ;;:..  ヽ、._     _,ノ'     ゞ)ノ./
         ` ー==--‐'´(__,.   ..、  ̄ ̄ ̄      i/‐'/
          i       .:::ト、  ̄ ´            l、_/::|
          !                           |:    |
             ヽ     ー‐==:ニニニ⊃          !::   ト、


ちょっと待ってくれ。順を追って話す。
まず

>ボールみたいなのもあって、シルクハットをかぶってる人

シルクハットを身に付け、ボールを扱う人といえば
誰を連想する?


614:CC名無したん
05/12/26 12:28:05 LTqLlFeG0
       _
   , ‐''´~   `´ ̄`‐、
 ヽ‐'´            `‐、
≦               ヽ
≦   , ,ヘ 、           i
 l イ/l/|/ヽlヘト、      │
 |/ | ! |  | ヾ ヾヘト、    l
  ! ‐;-、   、__,._-─‐ヽ. ,.-'、
  } ' (:)〉  ´(.:)`i    |//ニ !    マジシャン…ですか?
 ゙!  7     ̄    | トy'/
 !  `ヽ"    u    ;-‐i´
 ヽ  ` ̄二)      /ヽト、
  ヽ、 ー         / ゝ
   \   __, ‐'  / / \
      ̄ i::::: / /


615:CC名無したん
05/12/27 00:21:28 hXnrIZW00
     ,ィ, (fー--─‐- 、、
.    ,イ/〃        ヾ= 、
   N {                \
  ト.l ヽ               l
 、ゝ丶         ,..ィ从    |   
  \`.、_    _,. _彡'ノリ__,.ゝ、  |  
   `ゞf‐>n;ハ二r^ァnj< y=レヽ   そうだ。では魔術師といえば誰を連想する?
.    |fjl、 ` ̄リj^ヾ)  ̄´ ノ レ リ 
    ヾl.`ー- べl,- ` ー-‐'  ,ン  
      l     r─‐-、   /:|   
       ト、  `二¨´  ,.イ |   
     _亅::ヽ、    ./ i :ト、   
  -‐''「 F′::  `:ー '´  ,.


616:CC名無したん
05/12/27 00:24:58 hXnrIZW00
     ,. -─v─- 、 、
 __, ‐'´           `ヽ
..≦              `i,
..≦               i、
 1  イ/l/|ヘ ヽヘ       i  
  l,_|/ ! ! | ヾ ヾ ヽ_、,l`ヘ  .,| 
  .レ二ヽ、 、__∠´_"` ! /
  riヽ_(:)_i  '_(:)_/  |i)'    やはりデビッド・カッパーフィー…
  !{   ,!   `      μ!
  ゙!   ヽ '     u  ,i!
   !、  ‐=ニ⊃     ,,ハ
    ヽ  ‐-    / "ト、
     ヽ.___,._/   // \


617:CC名無したん
05/12/27 00:26:07 hXnrIZW00
       ,. ─- 、,,.___
      ,イ〃          `ヽ,__
.   N. {'             \
.  N. {               ヽ
.  N.ヽ`               〉  
  N.ヽ`        ,.ィイ从       /
.  ヾミ.___-‐=彡'ノノノ__,ゞミ=-_rく    そう、20世紀最大の魔術師と言われた黒魔術師、
    lrf´ゞ“モ=ヾーf =モチ<}rv^i !    アレイスター・クロウリーだよ!
    ヾト、` ̄,り「弋!  ̄´ノ ソ
       !  ̄  ii{_,.   ̄  /r'´      URLリンク(www7.ocn.ne.jp)
       ,ゝ、  iー-ー、  , ' |\   
  -‐''7´ ドヽ. `ニニ´ ./;;  |  ヾ''ー-
    /   ト、 ` ー-- ´ ,;' ,イ  :|      
.   /   :ト、` ー-、 r--‐_'´/   |  
  / _,..、-‐\  ̄! レ' 厂 /へ、  :|     
  T´ ヽ\l.0|   V /   / /  \ |


618:CC名無したん
05/12/27 00:27:21 hXnrIZW00
            ,. -─- 、._
            ,. ‐'´      `‐、
       /           ヽ、_/)ノ
      /     / ̄~`'''‐- 、.._   ノ
      i.    /          ̄l 7
      ,!ヘ. / ‐- 、._        |/
.      |〃、!ミ:   -─ゝ、    __ .l
      !_ヒ;    L(.:)_ `ー'"〈:)_,` /   でもよう、そのおっさん60年くらい前に死んでるんだろ?
      /`゙i         ´    ヽ  !   死人が蘇るとでもいうのかよ?
    _/:::::::!             ,,..ゝ!
_,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、    r'´~`''‐、  /
 !    \::::::::::::::ヽ   `ー─ ' /
 i、     \:::::::::::::::..、  ~" /
 .! \     `‐、.    `ー;--'´


619:CC名無したん
05/12/27 00:28:52 hXnrIZW00
  ヽ、.三 ミニ、_ ___ _,. ‐'´//-─=====-、ヾ       /ヽ
        ,.‐'´ `''‐- 、._ヽ   /.i ∠,. -─;==:- 、ゝ‐;----// ヾ.、
       [ |、!  /' ̄r'bゝ}二. {`´ '´__ (_Y_),. |.r-'‐┬‐l l⌒ | }
        ゙l |`} ..:ヽ--゙‐´リ ̄ヽd、 ''''   ̄ ̄  |l   !ニ! !⌒ //
         i.! l .:::::     ソ;;:..  ヽ、._     _,ノ'     ゞ)ノ./
         ` ー==--‐'´(__,.   ..、  ̄ ̄ ̄      i/‐'/
          i       .:::ト、  ̄ ´            l、_/::|
          !                           |:    |
             ヽ     ー‐==:ニニニ⊃          !::   ト、


ああ、クロウリー本人は死亡している。 しかしクロウリーが所属していた秘密結社、
「黄金の夜明け団(Hermetic Order of the Golden Dawn)」が
現代に生き残っている事が>>73からわかる。 証拠を見せよう。

>トンネルがある方の道から行ってたんです。

「トンネル」は闇から光へ抜けるものの隠喩で「明け方」、「ある」は元素記号のArで「金」、
すなわち「黄金の夜明け」だよ!


620:CC名無したん
05/12/27 00:29:41 hXnrIZW00
            ,. -─- 、._ 
            ,. ‐'´      `‐、
       /           ヽ、_/)ノ
      /     / ̄~`'''‐- 、.._   ノ
      i.    /          ̄l 7
      ,!ヘ. / ‐- 、._   u    |/
.      |〃、!ミ:   -─ゝ、    __ .l
      !_ヒ;    L(.:)_ `ー'"〈:)_,` /   そ、そいつらはいったい何をするつもりなんだ?
      /`゙i u       ´    ヽ  !    教えてくれキバヤシ!
    _/:::::::!             ,,..ゝ!
_,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、    r'´~`''‐、  /
 !    \::::::::::::::ヽ   `ー─ ' /
 i、     \:::::::::::::::..、  ~" /
 .! \     `‐、.    `ー;--'´
  ヽ \     \   /


621:CC名無したん
05/12/27 00:34:43 hXnrIZW00
       ,. ─- 、,,.___
      ,イ〃          `ヽ,__
.   N. {'             \
.  N. {               ヽ
.  N.ヽ`               〉  
  N.ヽ`        ,.ィイ从       /
.  ヾミ.___-‐=彡'ノノノ__,ゞミ=-_rく   
    lrf´ゞ“モ=ヾーf =モチ<}rv^i !  何もしやしないさ。ただ予言しているだけだ。
    ヾト、` ̄,り「弋!  ̄´ノ ソ    …5月26日に起きた宮城沖地震をな!
       !  ̄  ii{_,.   ̄  /r'´   
       ,ゝ、  iー-ー、  , ' |\   
  -‐''7´ ドヽ. `ニニ´ ./;;  |  ヾ''ー-
    /   ト、 ` ー-- ´ ,;' ,イ  :|      
.   /   :ト、` ー-、 r--‐_'´/   |  
  / _,..、-‐\  ̄! レ' 厂 /へ、  :|     
  T´ ヽ\l.0|   V /   / /  \ |


622:CC名無したん
05/12/27 00:35:34 hXnrIZW00
      _人人人人人人人人人人人人人人_
        >   な・・・・なんだってー!!   <
        ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
        _,,.-‐-..,,_     
    /     `''.v'ν         _,.-'""`´""ヽ
    i'   / ̄""''--i 7        Σ          ヽ
.     !ヘ /‐- 、u.   |'          | /i'i^iヘ、 ,、、   |
    |'' !゙ i.oニ'ー'〈ュニ         .  !'.__ ' ' ``_,,....、 .|
.   ,`| u       ..ゝ!            (} 'o〉 `''o'ヽ |',`i
_,,..-<:::::\   (二> /            |  7   ̄ u |i'/
. |、 \:::::\ '' /              .ヽ `''⊃  , 'v>、
 !、\  \. , ̄                \二-‐' //


623:CC名無したん
05/12/27 11:25:24 hXnrIZW00
  ヽ、.三 ミニ、_ ___ _,. ‐'´//-─=====-、ヾ       /ヽ
        ,.‐'´ `''‐- 、._ヽ   /.i ∠,. -─;==:- 、ゝ‐;----// ヾ.、
       [ |、!  /' ̄r'bゝ}二. {`´ '´__ (_Y_),. |.r-'‐┬‐l l⌒ | }
        ゙l |`} ..:ヽ--゙‐´リ ̄ヽd、 ''''   ̄ ̄  |l   !ニ! !⌒ //
         i.! l .:::::     ソ;;:..  ヽ、._     _,ノ'     ゞ)ノ./
         ` ー==--‐'´(__,.   ..、  ̄ ̄ ̄      i/‐'/
          i       .:::ト、  ̄ ´            l、_/::|
          !                           |:    |
             ヽ     ー‐==:ニニニ⊃          !::   ト、


「バランスを崩してこけそうになった」のは地震を表しているに他ならない。
そして日付だが…ここを見てくれ。

>本当に急にキー---って

「本当」は「真実」に言い換える事ができる。
真実を言葉に持つ宝石はエメラルド。エメラルドは5月の誕生石だ!
そして次の「に急」は26日の事だ!


624:CC名無したん
05/12/27 11:28:44 hXnrIZW00
            ,. -─- 、._
            ,. ‐'´      `‐、
       /           ヽ、_/)ノ
      /     / ̄~`'''‐- 、.._   ノ
      i.    /          ̄l 7
      ,!ヘ. / ‐- 、._        |/
.      |〃、!ミ:   -─ゝ、    __ .l
      !_ヒ;    L(.:)_ `ー'"〈:)_,` /   ちょっと待て、「に急」じゃ「にきゅう」で
      /`゙i         ´    ヽ  !   29日になっちまうじゃねえか!?
    _/:::::::!             ,,..ゝ!
_,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、    r'´~`''‐、  /
 !    \::::::::::::::ヽ   `ー─ ' /
 i、     \:::::::::::::::..、  ~" /
 .! \     `‐、.    `ー;--'´
  ヽ \     \   /


625:CC名無したん
05/12/27 11:30:23 hXnrIZW00
  ヽ、.三 ミニ、_ ___ _,. ‐'´//-─=====-、ヾ       /ヽ
        ,.‐'´ `''‐- 、._ヽ   /.i ∠,. -─;==:- 、ゝ‐;----// ヾ.、
       [ |、!  /' ̄r'bゝ}二. {`´ '´__ (_Y_),. |.r-'‐┬‐l l⌒ | }
        ゙l |`} ..:ヽ--゙‐´リ ̄ヽd、 ''''   ̄ ̄  |l   !ニ! !⌒ //
         i.! l .:::::     ソ;;:..  ヽ、._     _,ノ'     ゞ)ノ./
         ` ー==--‐'´(__,.   ..、  ̄ ̄ ̄      i/‐'/
          i       .:::ト、  ̄ ´            l、_/::|
          !                           |:    |
             ヽ     ー‐==:ニニニ⊃          !::   ト、


落ち着いてその次を見てみろ。
「キー」の後に長音ではなくマイナスが三つある。不自然だと思わないか?
文字通りそこがキーだったんだ。 そう、9から3マイナスすれば…6!
つまりここの一文だけで5月26日をあらわしているんだよ!!


626:CC名無したん
05/12/27 11:31:13 hXnrIZW00
      _人人人人人人人人人人人人人人_
        >   な・・・・なんだってー!!   <
        ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
        _,,.-‐-..,,_     
    /     `''.v'ν         _,.-'""`´""ヽ
    i'   / ̄""''--i 7        Σ          ヽ
.     !ヘ /‐- 、u.   |'          | /i'i^iヘ、 ,、、   |
    |'' !゙ i.oニ'ー'〈ュニ         .  !'.__ ' ' ``_,,....、 .|
.   ,`| u       ..ゝ!            (} 'o〉 `''o'ヽ |',`i
_,,..-<:::::\   (二> /            |  7   ̄ u |i'/
. |、 \:::::\ '' /              .ヽ `''⊃  , 'v>、
 !、\  \. , ̄                \二-‐' //


627:CC名無したん
05/12/27 11:32:27 hXnrIZW00
ちなみに
>そのバスは右に曲がった
>左に曲がった所で、いきなり急ブレーキ
のところで
「フィリピン海プレートから北上して『右に曲がり』
太平洋プレートに合流して『左に曲がった所』は宮城沖だ!」
というネタも考えていたのだが、それだと震源地と遠すぎるし、
第一そんなAA作れないのでパスだ。

太平洋プレート
URLリンク(www.8tokenshi-bousai.jp)


628:126 ◆GUY03yKpmQ
05/12/28 02:08:31 F6Dc6zfy0
「うまそうやなぁ。われながら上出来や」

その少女は、焼きあがったローストターキーが載ったお皿をテーブルに、そっとおろした。
同じテーブルの上には、ローストターキーのほかに、クリスマス・プディング、ミンスパイ、
それにいろいろなオードブルや飲み物が置かれている。

「さぁてと」

少女は、エプロンをはずすと、腰まで届く髪をかきあげた。その栗色がかった髪は、オフタートルの
モヘアセーターの上できらきらと輝いている。

「そろそろ食べよか」

少女はさらっと言ったが、事情を知らない人がそこに居合わせていたら、びっくりするはずだ。
なぜなら、テーブルの上にある食べ物は、少なくとも、10人分ぐらいの量はあるのだ。
それなのに、この部屋にいるのは、11歳ぐらいの少女がひとりだけ。

パーティの準備をしていた・・・わけではない。きょうはクリスマス・イブだというのに、
部屋にはそれらしい飾りつけがほとんどない。わずかに、小さなツリーがあるだけだ。
それに、グラスの数や取り皿の数も、パーティとは思えない少なさである。

どうやら、少女は、これだけのものを、ひとりで食べるつもりのようだ。飲み物に手を出した少女は、
急に手を止めて、

「これは・・・ゆーぼーの気配やないか?」

インターホンのそばに、ぱたぱたと駆け寄った。


629:126 ◆GUY03yKpmQ
05/12/28 02:09:45 F6Dc6zfy0
ぴーんぽーん。

まもなく、平凡なチャイムの音が鳴った。インターホンのカメラに、少年の顔が映る。

「こんばんは。ミラーさん」
「なんや、ゆーぼー。せっかくのクリスマス・イブなのに」
「残業だったんだけど」
「公務員やから、そのぐらい働いてもらわな」
「公務員でも、まじめに働いている人は大勢いるし」
「それは・・・そうやけど。で、なんや?うちに仕事か?」
「それもあるけど・・・せっかくだから、差し入れを買って来たんだ」

カメラの前で、少年は、両手をカメラに映るようにした。右手にはケーキボックスが、左手には
お菓子や飲み物が入っている、コンビニの袋を持っていた。

「ありがとさん。今、ロックを解除するわ」

解除音がしたのを確認すると、少年は、ドアを開けた。
そのドアの隣には、ツーテイルの少女のイラストを描かれているボードがかかっていた。
そしてそのボードには、イラストの他に、こうも書かれている。

『ふしぎ探偵 ミラクル・ミラー』



これは、まだ、チュルミンがすみれに出会う前の物語

630:CC名無したん
05/12/28 12:44:17 4yAmm0+U0
            ,. -─- 、._
            ,. ‐'´      `‐、
       /           ヽ、_/)ノ
      /     / ̄~`'''‐- 、.._   ノ
      i.    /          ̄l 7
      ,!ヘ. / ‐- 、._        |/
.      |〃、!ミ:   -─ゝ、    __ .l
      !_ヒ;    L(.:)_ `ー'"〈:)_,` /   だがキバヤシよ、宮城沖地震は死傷者も出なかったわけだし
      /`゙i         ´    ヽ  !   今回は別に大したことない予言だったんじゃないか?
    _/:::::::!             ,,..ゝ!
_,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、    r'´~`''‐、  /
 !    \::::::::::::::ヽ   `ー─ ' /
 i、     \:::::::::::::::..、  ~" /
 .! \     `‐、.    `ー;--'´
  ヽ \     \   /


631:CC名無したん
05/12/28 12:45:16 4yAmm0+U0
       ,. ─- 、,,.___
      ,イ〃          `ヽ,__
.   N. {'             \
.  N. {               ヽ
.  N.ヽ`               〉  
  N.ヽ`        ,.ィイ从       /
.  ヾミ.___-‐=彡'ノノノ__,ゞミ=-_rく   
    lrf´ゞ“モ=ヾーf =モチ<}rv^i !    ああ、大したことない予言だよ。
    ヾト、` ̄,り「弋!  ̄´ノ ソ     …前半部分はな!
       !  ̄  ii{_,.   ̄  /r'´   
       ,ゝ、  iー-ー、  , ' |\   
  -‐''7´ ドヽ. `ニニ´ ./;;  |  ヾ''ー-
    /   ト、 ` ー-- ´ ,;' ,イ  :|      
.   /   :ト、` ー-、 r--‐_'´/   |  
  / _,..、-‐\  ̄! レ' 厂 /へ、  :|     
  T´ ヽ\l.0|   V /   / /  \ |


632:CC名無したん
05/12/28 12:46:01 4yAmm0+U0
      _人人人人人人人人人人人人人人_
        >   な・・・・なんだってー!!   <
        ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
        _,,.-‐-..,,_     
    /     `''.v'ν         _,.-'""`´""ヽ
    i'   / ̄""''--i 7        Σ          ヽ
.     !ヘ /‐- 、u.   |'          | /i'i^iヘ、 ,、、   |
    |'' !゙ i.oニ'ー'〈ュニ         .  !'.__ ' ' ``_,,....、 .|
.   ,`| u       ..ゝ!            (} 'o〉 `''o'ヽ |',`i
_,,..-<:::::\   (二> /            |  7   ̄ u |i'/
. |、 \:::::\ '' /              .ヽ `''⊃  , 'v>、
 !、\  \. , ̄                \二-‐' //


633:CC名無したん
05/12/28 12:47:09 4yAmm0+U0
       _
   , ‐''´~   `´ ̄`‐、
 ヽ‐'´            `‐、
≦               ヽ
≦   , ,ヘ 、           i
 l イ/l/|/ヽlヘト、      │
 |/ | ! |  | ヾ ヾヘト、    l
  ! ‐;-、   、__,._-─‐ヽ. ,.-'、
  } ' (:)〉  ´(.:)`i    |//ニ !   じ、じゃあ後半部分にはもっと恐ろしい予言が
 ゙!  7     ̄    | トy'/    書かれてあるってことですか!?
 !  `ヽ"    u    ;-‐i´
 ヽ  ` ̄二)      /ヽト、
  ヽ、 ー         / ゝ
   \   __, ‐'  / / \
      ̄ i::::: / /


634:CC名無したん
05/12/28 12:48:15 4yAmm0+U0
  ヽ、.三 ミニ、_ ___ _,. ‐'´//-─=====-、ヾ       /ヽ
        ,.‐'´ `''‐- 、._ヽ   /.i ∠,. -─;==:- 、ゝ‐;----// ヾ.、
       [ |、!  /' ̄r'bゝ}二. {`´ '´__ (_Y_),. |.r-'‐┬‐l l⌒ | }
        ゙l |`} ..:ヽ--゙‐´リ ̄ヽd、 ''''   ̄ ̄  |l   !ニ! !⌒ //
         i.! l .:::::     ソ;;:..  ヽ、._     _,ノ'     ゞ)ノ./
         ` ー==--‐'´(__,.   ..、  ̄ ̄ ̄      i/‐'/
          i       .:::ト、  ̄ ´            l、_/::|
          !                           |:    |
             ヽ     ー‐==:ニニニ⊃          !::   ト、


その通りだ。 本文でもこう記されている、
「でも、本当におかしい事は、学校に行く直前に起こったんです。」
と。

下記の箇所を見るんだ。

>それで、そのトンネルのちょうど真中ぐらいまで通ったところで、
>そのバスが”ガチャ”とか言いながら止まったんです。

本州のちょうど真中にある、トンネルに例えられるくらい大きな穴を持つものはなんだ?


635:CC名無したん
05/12/28 12:49:22 4yAmm0+U0
            ま、まさか富士山…
        _,,.-‐-..,,_     
    /     `''.v'ν         _,.-'""`´""ヽ
    i'   / ̄""''--i 7        Σ          ヽ
.     !ヘ /‐- 、u.   |'          | /i'i^iヘ、 ,、、   |
    |'' !゙ i.oニ'ー'〈ュニ         .  !'.__ ' ' ``_,,....、 .|
.   ,`| u       ..ゝ!            (} 'o〉 `''o'ヽ |',`i
_,,..-<:::::\   (二> /            |  7   ̄ u |i'/
. |、 \:::::\ '' /              .ヽ `''⊃  , 'v>、
 !、\  \. , ̄                \二-‐' //


636:CC名無したん
05/12/28 12:50:51 4yAmm0+U0
次の行には「”ガチャ”とか言いながら」という記述がある。
山全体が音を立てる現象は一つしかない、噴火だ!
富士山は「止まっている」休火山。
もし富士山の地下に溜まっているエネルギーが一気に解放されたら…

       ,.ィ , - 、._     、
.      ,イ/ l/       ̄ ̄`ヽ!__
     ト/ |' {              `ヽ.            ,ヘ
    N│ ヽ. `                 ヽ         /ヽ /  ∨
   N.ヽ.ヽ、            ,        }    l\/  `′
.  ヽヽ.\         ,.ィイハ       |   _|
   ヾニー __ _ -=_彡ソノ u_\ヽ、   |  \ 
.      ゙̄r=<‐モミ、ニr;==ェ;ュ<_ゞ-=7´ヽ   >  日本は一夜にして滅亡する!!
.       l    ̄リーh ` ー‐‐' l‐''´冫)'./ ∠__  
       ゙iー- イ'__ ヽ、..___ノ   トr‐'    /    
       l   `___,.、      ./│    /_   
.        ヽ.  }z‐r--|     /  ト,        |  ,、
           >、`ー-- '  ./  / |ヽ     l/ ヽ   ,ヘ
      _,./| ヽ`ー--‐ _´.. ‐''´   ./  \、       \/ ヽ/
-‐ '''"  ̄ /  :|   ,ゝ=<      /    | `'''‐- 、.._
     /   !./l   \    ./    │   _
      _,> '´|l. ミ:ゝ、;';';_/,´\  ./|._ , --、 | i´!⌒!l  r:,=i       
.     |     | .l. /   |=  ヽ/ .| .|l⌒l lニ._ | ゙ー=':| |. L._」        


637:CC名無したん
05/12/28 12:53:03 4yAmm0+U0
         ナ ゝ   ナ ゝ /    十_"    ー;=‐         |! |!   
          cト    cト /^、_ノ  | 、.__ つ  (.__    ̄ ̄ ̄ ̄   ・ ・   
                                             
            ,. -─- 、._                    _
            ,. ‐'´      `‐、             , ‐''´~   `´ ̄`‐、
       /           ヽ、_/)ノ      ヽ‐'´            `‐、
      /     / ̄~`'''‐- 、.._   ノ       ≦               ヽ
      i.    /          ̄l 7       ≦   , ,ヘ 、           i
      ,!ヘ. / ‐- 、._   u    |/         l イ/l/|/ヽlヘト、      │
.      |〃、!ミ:   -─ゝ、    __ .l            |/ | ! |  | ヾ ヾヘト、    l
      !_ヒ;    L(.:)_ `ー'"〈:)_,` /          ! ‐;-、   、__,._-─‐ヽ. ,.-'、
      /`゙i u       ´    ヽ  !          ( } ' (:)〉  ´(.:)`i    |//ニ !
    _/:::::::!             ,,..ゝ!          ゙!  7     ̄    | トy'/
_,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、    r'´~`''‐、  /           !  `ヽ"    u    ;-‐i´
 !    \::::::::::::::ヽ   `ー─ ' /               ヽ  ` ̄二)      /ヽト、
 i、     \:::::::::::::::..、  ~"                  ヽ、 ー         / ゝ
 .! \     `‐、.    `ー;--'´                   \   __, ‐'  / / \
  ヽ \     \   /                         ̄ i::::: / /


638:CC名無したん
05/12/28 13:55:53 4yAmm0+U0
            ,. -─- 、._    
            ,. ‐'´      `‐、
       /           ヽ、_/)ノ
      /     / ̄~`'''‐- 、.._   ノ
      i.    /          ̄l 7
      ,!ヘ. / ‐- 、._   u    |/
.      |〃、!ミ:   -─ゝ、    __ .l
      !_ヒ;    L(.:)_ `ー'"〈:)_,` /    いつだ!いつ噴火するんだよ!?
      /`゙i u       ´    ヽ  !
    _/:::::::!             ,,..ゝ!
_,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、    r'´~`''‐、  /
 !    \::::::::::::::ヽ   `ー─ ' /
 i、     \:::::::::::::::..、  ~" /
 .! \     `‐、.    `ー;--'´
  ヽ \     \   /


639:CC名無したん
05/12/28 13:56:41 4yAmm0+U0
ヽ、.三 ミニ、_ ___ _,. ‐'´//-─=====-、ヾ       /ヽ
        ,.‐'       ヽ:::::::/         ゝ‐;----// ヾ.、
       [          }二          |.r-'‐┬‐l l⌒ | }
        ゙l         リ ̄ヽ         |l:::::::::::!ニ! !⌒ //
.         i        ソ;;:..  ヽ、._     _,ノ':::::::::::::::::ゞ)ノ./
         ` ー==--‐'´(__,.   ..、  ̄ ̄ ̄  :::::::::::::::::i/‐'/
          i:::::::::::::      .:::ト、  ̄ ´     ::::::::∪::::::l、_/::|
          !::::::::::::                :::::::::::::::::::::|:::::::::::|
             ヽ:::::::::::   --──--   :::::::::::::::::: !::::::::::::ト、


それは…掴めなかった…
俺にだってわからないことぐらいある…


640:CC名無したん
05/12/28 13:57:33 4yAmm0+U0
       _
   , ‐''´~   `´ ̄`‐、
 ヽ‐'´            `‐、
≦               ヽ
≦   , ,ヘ 、           i
 l イ/l/|/ヽlヘト、      │
 |/ | ! |  | ヾ ヾヘト、    l
  ! ‐;-、   、__,._-─‐ヽ. ,.-'、
  } ' (:)〉  ´(.:)`i    |//ニ !  で、ですが前半の宮城沖地震は大した被害も無かったんです、
 ゙!  7     ̄    | トy'/   今回だって…
 !  `ヽ"    u    ;-‐i´
 ヽ  ` ̄二)      /ヽト、
  ヽ、 ー         / ゝ
   \   __, ‐'  / / \
      ̄ i::::: / /


641:CC名無したん
05/12/28 13:58:27 4yAmm0+U0
  ヽ、.三 ミニ、_ ___ _,. ‐'´//-─=====-、ヾ       /ヽ
        ,.‐'´ `''‐- 、._ヽ   /.i ∠,. -─;==:- 、ゝ‐;----// ヾ.、
       [ |、!  /' ̄r'bゝ}二. {`´ '´__ (_Y_),. |.r-'‐┬‐l l⌒ | }
        ゙l |`} ..:ヽ--゙‐´リ ̄ヽd、 ''''   ̄ ̄  |l   !ニ! !⌒ //
         i.! l .:::::     ソ;;:..  ヽ、._     _,ノ'     ゞ)ノ./
         ` ー==--‐'´(__,.   ..、  ̄ ̄ ̄      i/‐'/
          i       .:::ト、  ̄ ´            l、_/::|
          !                           |:    |
             ヽ     ー‐==:ニニニ⊃          !::   ト、


>>73をよく見ろタナカ。
前半は「大丈夫だったんですけど。」で締めくくられている。
しかし後半の締めくくりは―

「 も う み ん な 死 ん だ ん で す け ど 。」


642:CC名無したん
05/12/28 13:59:20 4yAmm0+U0
               ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

            ,. -─- 、._                    _
            ,. ‐'´      `‐、             , ‐''´~   `´ ̄`‐、
       /           ヽ、_/)ノ      ヽ‐'´            `‐、
      /     / ̄~`'''‐- 、.._   ノ       ≦               ヽ
      i.    /          ̄l 7       ≦   , ,ヘ 、           i
      ,!ヘ. / ‐- 、._   u    |/         l イ/l/|/ヽlヘト、      │
.      |〃、!ミ:   -─ゝ、    __ .l            |/ | ! |  | ヾ ヾヘト、    l
      !_ヒ;    L(.:)_ `ー'"〈:)_,` /          ! ‐;-、   、__,._-─‐ヽ. ,.-'、
      /`゙i u       ´    ヽ  !          ( } ' (:)〉  ´(.:)`i    |//ニ !
    _/:::::::!             ,,..ゝ!          ゙!  7     ̄    | トy'/
_,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、    r'´~`''‐、  /           !  `ヽ"    u    ;-‐i´
 !    \::::::::::::::ヽ   `ー─ ' /               ヽ  ` ̄二)      /ヽト、
 i、     \:::::::::::::::..、  ~"                  ヽ、 ー         / ゝ
 .! \     `‐、.    `ー;--'´                   \   __, ‐'  / / \
  ヽ \     \   /                         ̄ i::::: / /


643:CC名無したん
05/12/28 14:00:12 4yAmm0+U0
ヽ、.三 ミニ、_ ___ _,. ‐'´//-─=====-、ヾ       /ヽ
        ,.‐'       ヽ:::::::/         ゝ‐;----// ヾ.、
       [          }二          |.r-'‐┬‐l l⌒ | }
        ゙l         リ ̄ヽ         |l:::::::::::!ニ! !⌒ //
.         i        ソ;;:..  ヽ、._     _,ノ':::::::::::::::::ゞ)ノ./
         ` ー==--‐'´(__,.   ..、  ̄ ̄ ̄  :::::::::::::::::i/‐'/
          i:::::::::::::      .:::ト、  ̄ ´     ::::::::∪::::::l、_/::|
          !::::::::::::                :::::::::::::::::::::|:::::::::::|
             ヽ:::::::::::   --──--   :::::::::::::::::: !::::::::::::ト、


文明がいかに発達しようと、自然の脅威から逃れることなどできやしない。
そう、俺たちは降りることのできないバスに乗っているんだ……


644:CC名無したん
05/12/28 14:02:38 4yAmm0+U0
     ,. -─v─- 、 、
 __, ‐'´           `ヽ
..≦              `i,
..≦               i、
 1  イ/l/|ヘ ヽヘ       i  
  l,_|/ ! ! | ヾ ヾ ヽ_、,l`ヘ  .,| 
  .レ二ヽ、 、__∠´_"` ! /  ちょっとキバヤシさん、そこらへんは僕が
  riヽ_(:)_i  '_(:)_/  |i)'   >>75で指摘したフレーズじゃないですか!
  !{   ,!   `      μ!   あの時キバヤシさんはノイズだって言っ―
  ゙!   ヽ '     u  ,i!
   !、  ‐=ニ⊃     ,,ハ
    ヽ  ‐-    / "ト、
     ヽ.___,._/   // \
    //イ;;:::::     //〃 ヽ、
   /  /i:::::.    //     ヽ


645:CC名無したん
05/12/28 14:03:43 4yAmm0+U0


     MMR特別編 初志貫徹

            糸冬





646:CC名無したん
05/12/28 19:27:45 aIc07g6I0
>608-627
>630-645
キミ、相当暇なんだねえ・・・。

126氏、毎度乙です。いつも読むのが楽しみです。
次回作?も期待してます。

647:CC名無したん
05/12/28 22:52:20 4yAmm0+U0
だからゴールデンドーンで思い出したから張ったんだって。

648:126 ◆GUY03yKpmQ
05/12/29 02:02:58 6KzbwfEB0
>>629 の続き

「いらっしゃ~い」

少年が、ドアを閉じると、ミラーはすぐそこにいた。うきうきしている。

「そのケーキボックス、『オリビアおばさんのケーキ』のやろ?
うち、そこのタルトケーキ、大好きなんや!」

ミラーはにっこり笑って言った。

「う、うん」

少年は、ミラーの笑顔を見て、少し顔を赤くして、

「そ、そうなんだ。知らなかった。こっちに来る途中でたまたま買って来た」

ミラーには、そのことばがうそだとすぐにわかった。少年の職場からミラーのオフィスまで、
そのケーキ屋に寄ると遠回りになる。それに、クリスマス・イブの日に、この人気のある店の
ケーキを予約なしで買えるはずがない。ということは、わざわざ、予約して買ってきたのだ。
けれども、ミラーは何も言わないことにして、ケーキボックスを少年から取り上げた。

「とにかく、ありがとさん。予定を変更して、クリスマスパーティってことにしようや」

ふたりは、ーミラーが住んでいるのは、住居とオフィスを兼ねたSOHO向けのマンションであるー
奥の部屋に歩いて行った。


649:126 ◆GUY03yKpmQ
05/12/29 02:04:41 6KzbwfEB0
ここで説明しよう。

ミラー。
さくらカードではない方のクロウ・カードの1枚。のちに本編でチュルミンと呼ばれることになる。
前の主が亡くなってから、魔法使いの秘密結社であるゴールデン・ドーンを抜け出し、いろいろあって、
ここなにわシティにたどり着き、そこでまたいろいろあって、持てる魔力とゴールデン・ドーンから
持ち出した魔法の道具を使って、人知では解決できない事件に関わる「ふしぎ探偵」として活躍している。

11歳ぐらいの少女の姿をしているが、これは本当の姿に近く魔力をほとんど使わないですむのと、
人から警戒されにくいのでふしぎ探偵としてなにかと都合がいいという理由に加えて、

「みんなのストライク・ゾーンに合わせたる。それがうちのジャスティスや」(本人談)

ゆーぼー。
本名は、柏木勇(いさむ)。勇が「ゆう」とも読めるので、ミラーには「ゆーぼー」と呼ばれている。
15歳なのだが、アメリカの大学院を飛び級で卒業し、なにわのCIAと呼ばれる、なにわ府
特別調査室の調査官を務めている。府警の手に余る事件を担当し、逮捕権もあり、必要なら
府警に超法規的命令を下すことも可能と言う、なんでもありの超エリート・・・という無茶苦茶な
設定なのだが、頼まれたことにイヤと言えない性格と、魔力の気配を感じたり、結界の中でも動ける
程度の魔力を持っているため、ミラーといっしょにいろいろな事件に巻き込まれることになった。

ちなみに、射撃の腕はプロ級。さすが帰国子女である。


650:126 ◆GUY03yKpmQ
05/12/29 02:05:47 6KzbwfEB0
「いま、飲み物を持ってくるから、そこにすわっててや」

まもなく、シャンパングラスとボトルを持ったミラーが戻ってきた。

「それって・・・お酒?」
「ゆーぼーは未成年やからな。ノンアルコールのシャンパンもどきや。うちもお酒は飲めへんし、
これで少しはイブっぽくしようや」

ポンっという音がして、グラスに飲み物がそそがれた。

「それじゃ、メリークリスマスや」
「うん、メリークリスマス」

チン

ふたつのグラスが音をたてる。グラスに口を付けたあと、ミラーは

「見てみぃ。雪や」

と言って、窓際に駆け寄った。ちらほらと降ってくる雪。そして、その向こうに見える、なにわ通天閣。

「けっこう、ロマンチックやな」
「うん、天気予報では雪になるかは微妙だったけど」
「ええ雰囲気やな」
「うん・・・でも、ミラーさん、この気配は!?」
「気配?」

ふたりは、急にそわそわし出して、あたりを見回した。


651:126 ◆GUY03yKpmQ
05/12/29 02:07:10 6KzbwfEB0
とつぜん、部屋に2つの魔方陣が現れた。

「「やっぱり・・・」」

ミラーとゆーぼーが同時につぶやくと、魔方陣の中央に光が集まり、それぞれが人の形となった。

「「メリークリスマース!」」

魔方陣のふたりがミョーに明るくあいさつすると

「「お前らか!」」

ミラーとゆーぼーは、声をそろえて返した。

「ふたりともーーー!きょうはイブやろ!稼ぎ時にこんな所に来てていいんか!?」

ミラーが毒づくと、腰に太鼓をぶらさげて、ピエロのような服を着ている人物が答えた。

「だいじょうぶや。魔力がない人間には、わいらが消えても気付かんし」

そして、もうひとりのランニング姿の人物は、ゴールインのポーズを取りながら

「それに、ぼくらは精霊といっても、雪の日に外にいるのはやっぱりつらいですぅ」

このふたり、なにわが生んだ地元の精霊である。太鼓男の方は「食い倒れのあんちゃん」、
ランニング男の方は「1粒300メートル」と呼ばれている。


652:126 ◆GUY03yKpmQ
05/12/29 02:09:00 6KzbwfEB0
「まぁまぁ、あねさん。ここしばらくは人外の事件も起きておらへんし、わいらも差し入れを
持ってきたんやから勘弁してや」

そう言った食い倒れが、太鼓のふた(?)を開けると、中から暖かな湯気が上がった。

「食い倒れ豚まんや!」
「イブなのに、豚まん・・・?」
ゆーぼーは目を点にしたが、ミラーのほうは
「うまそうやないか!」
と、すっかり心を奪われている。
「ぼくは、会社のもんですけど・・・」
「おーっ!これはなにわ限定品やな。このたこ焼き味のも、けっこうイケルんやで!」
300メートルが差し入れた、バットのような形の巨大おかしも彼女のツボに入ったようだ。
中でも、品種改良によって全長20センチにもなる極大アーモンドが、ここぞとばかり、
とげのようにささりまくってものを、うれしそうにブルンブルン振り回して、

「ぴぴるぴ~!」

ミラーさん、それ、番組が違うっ!

つ[・・・しばらくお待ちください・・・]

「それじゃ気をとりなおしてっと。ほんま、ありがとうな。今夜はイブやし、パァーっとやろうなぁ!」
「「おおーーっ」」

「はぁー。なんか、少しズレている気がするけど・・・」

そんなゆーぼーのつぶやきをそっちのけにして、ミラーたちは宴会モードに突入した。

653:CC名無したん
05/12/29 15:22:58 r6fysIqD0
撲殺ワロス

654:CC名無したん
05/12/29 20:08:49 JahQq8gh0
URLリンク(box.sakura.ne.jp)

655:CC名無したん
05/12/29 20:15:50 JahQq8gh0
ムッキー=すみれ
さくや=さくら
ゲゲゲ=知美たん
のぞみたそ=龍平
チョチョー=衛くん
ザヨコ=教授

と見ていただければ幸いです。

656:CC名無したん
05/12/29 21:31:56 JahQq8gh0
肝心なの忘れてた。ムッコロは小見先生です。

657:126 ◆GUY03yKpmQ
05/12/30 01:48:07 YIbzY05G0
♪♪♪・・・

聞き覚えのある音楽で、ゆーぼーは目を覚ました。

「ここは・・・」

すぐに、ソファーで寝ていたことに気が付いた。いつのまにか、毛布がかけられている。

「あのまま、寝ちゃったんだ」

ミラーと、食い倒れと300メートルとの宴会は真夜中まで続き、とうとう彼は帰れなかった。
部屋を見回しても、食い倒れと300メートルはいない。どうやら、自分たちの居場所に帰ったようだ。
そして音楽が聞こえた方を見ると、ミラーがケータイを操作している。今のは着メロだったのだ。

「おはよう、ミラーさん」

ミラーはあわてて、

「お、おはようさん」
「誰かから電話?」
「ちゃうちゃう、メールや」

ケータイを折りたたむと、

「ゆーぼー、朝ごはん、できてるでぇ。顔、洗ってきな」
「うん」

ゆーぼーは、もそもそと起き出した。


658:126 ◆GUY03yKpmQ
05/12/30 01:48:55 YIbzY05G0
「「いただきまーす」」

ふたりは、食べ始めた。トーストにジャム、目玉焼きにカリカリのベーコン、ジュースにコーヒー・・・
テーブルの上に並んだのは、ごく普通の朝食だった。ただ、量がすごい。ゆーぼーの分は普通なのだが、
ミラーのは10人分はある。

(何度見ても・・・やっぱりすごいや)

ゆーぼーはつぶやいた。目の前の少女が、いつもものすごい量の食事を摂ることを彼は知っている。
そして、それには理由があることも。

クロウ・カードであるミラーには、今、主(あるじ)がいない。そのため、本来、主からもらえるはずの
魔力が得られない状態なのだ。魔力を少しでも食べ物から補おうとすると、11歳の少女としては
信じられないほどの量の食事が必要となる。そして、それでもなお十分でないことも、彼は知っていた。

「なんや?」
「うん、なんでもないよ」

彼は首を振って、食べ物を口に運ぶ。

(何回食べても・・・やっぱりおいしい)

そして、もうひとつ彼が知っていることは、ミラーが作る料理がとてもおいしいということだった。


659:126 ◆GUY03yKpmQ
05/12/30 01:49:49 YIbzY05G0
「ごちそうさま」

朝食を終えて、ふたりは山のような食器をキッチンに運ぶ。多少の食べ残しをディスポーザーに捨てて、
食器は食器洗い機に。

「ところで、ゆーぼー」
「なに?」
「きのう、来たときに言うとったけど、うちに仕事の話があるんやろ?話してくれへん?」
「うん、じゃ、オフィスのほうで」

オフィスに移動すると、ゆーぼーは、胸ポケットから数枚の写真とメモリーカードを取り出した。
「いつものように、資料が入っているよ」
ミラーは、受け取ったメモリーカードをケータイに差し込むと、生体認証をパスして(本来はゆーぼーで
なければロックを解除できないのだが、指紋や虹彩を自在にコピーできるミラーにとっては、どんな
生体認証も無意味なのだ)資料ファイルを開く。

「・・・連続ツイン盗難事件?」
「とりあえず、調査室ではそう呼んでいる。同じ物が必ず2つ盗まれるんだ。ほとんどは宝石なんだけど
小さなフィギュアとか、ナノロボットが盗まれたケースもある」
「これが、人外のしわざ、と言うわけ?」
「うん。防犯ビデオに、誰もいないのに、2つの宝石が空中に浮いて、そのまま消えてしまうのが
映っていたり、あと、ぼくが現場検証に行ったときに、魔力の気配を感じたこともある」
「手がかりは、何かないんか?」
「この写真を見て」

ゆーぼーが指差した、防犯カメラが撮った写真には、「山」の字のような形をした影が写っていた。

660:126 ◆GUY03yKpmQ
05/12/30 01:55:03 YIbzY05G0
「こっちの写真にも、同じ影が写っとるな」
「そこにある写真には、みんなその影が写っているんだ。鑑識にも確認したんだけど、現場に、
このような影になるものはないそうだ。ぼくは、これが、盗みを働いている何かの影なんだと思う。
ミラーさん、この『山』のような形のものに、なにか心当たりはない?」
「うーん」
ミラーは腕を組んだ。
「心当たり・・・ないなぁ・・・」
そして、デスクの上の時計に目を止める。
「あーっ、もうこんな時間や。ゆーぼー、きょうも仕事やろ?そろそろ出ないと遅刻するで」
「ほんとうだ。もう出かけなきゃ」
「とりあえず、今回の件については、食い倒れのあんちゃんに、魔力の広域探知をするように頼んどくわ」

魔力の広域探知は、食い倒れの特殊能力である。太鼓を叩くと、それが一種のソナー波を発して、
その反響で魔力の存在位置を知ることができるのだ。

「ありがとう。なにかわかったら、連絡してよ」
「あ、そうや、ゆーぼー」
「なに?」
「お弁当、作っておいたんや。よかったら、持って行ってぇな」
「・・・え?」

ゆーぼーはちょっと引く。ミラーが作るお弁当はとてもおいしいのだが、普通のお弁当ではないのだ。
たとえば、魔法の力で圧縮された流しそうめんセットがランチボックスの中に入っていたりする。
このときは、展開された大掛かりなセットを前にして、職場の同僚をごまかすのが大変だった。

「安心せいや。もう、あないないたずらはせん。きょうのは普通にお店で食べられるメニューや」

そんなミラーのことばを信じて、ゆーぼーはお弁当を受け取った。
・・・そして、その日のゆーぼーは、魔法の力で鮮度を保った、イセエビの生き作りをお昼に食べる
ことになるのであった。

661:CC名無したん
05/12/30 12:59:09 yhdNdIUU0
駄文

662:CC名無したん
05/12/30 21:10:27 XzccEfIT0

        人
       ノ;;;;;;)~~
      (;;;;;;;;;;;;;;;)~~~~
     (;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ~~~~
    /::::::::>>661:::::::ヽ ~~~~
   人;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;)クサイ クサイ
 。 川川川\゚∴゚/ b~ プゥ~ン   ____________________
 。∥川∥.゚◎---◎゚|~ プゥ~ン /あんなにかわいーかわいーさくらタソが
  川川∥∵∴゚。3∵゚ヽ~     < シナチクなんかとくっつくなんてありえない!!
。 川川∴゚∵∴)3(∴)~      \ムッキーーーーーーーーーーッ!!!!!!
 。川川∵∴゚∵o~・%~         ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  川川∥o∴゚~∵。/。       カユイ カユイ
 川川川川∴∵∴‰U    ∧_∧ プゥ~ン
 U 〆∵゚‥。 ゚o゚ o\_ 。(・∀・。)プゥ~ン
。 /  \゚。∵@゚∴o∴つ (c‥∵゚)゚
 o |∴\ '''''゚''''''''''''つ U  d;∵|∴|゚。
  %。゚:。。‰∴。∵|∴ o o(::c(∴゚)。o。。
 |o∵o。。∴。゚∴|



663:126 ◆GUY03yKpmQ
05/12/31 02:00:28 Tf0LadLU0
それから何日かたったが、事件はまだ解決していなかった。その後、2回、同じ盗難事件が起きたのだが、
ミラーたちが現場に着く前に逃げられてしまっていたのだ。ただ、そのうちの1回は、食い倒れの
探知網内で事件が起きたため、犯人が人外であることと、食い倒れがその魔力波を特定することはできた。

「この次現れたら、絶対わかります。今度は逃がさへんで」

食い倒れは、自信満々でミラーに言った。

そして、大みそかの日。

「まぁ、犯人も大みそかとお正月ぐらいはお休みやろ」

根拠はないが、そう決め付けて、ミラーは朝から大そうじにいそしんでいた。
そうじはキッチンから始まり、オフィスのそうじを始めたころには、もう暗くなっていた。

「そろそろメールにも返事せにゃいかんし・・・なにわの町ともお別れかな・・・」

そんなことをつぶやきながら、いらないものを片付けていく。

ドン、パサパサッ

両手に抱えた書類ボックスが当たってしまい、デスクの上の書類などがちらかってしまった。

「あちゃー。ゆーぼーの捜査資料がばらけてもうた」

あわてて、床に散らかったものを拾い始める。


664:126 ◆GUY03yKpmQ
05/12/31 02:01:41 Tf0LadLU0
「もぅー。上下がぐちゃぐちゃになってしもうとる。きちんと並べんと」

そう言って、ミラーは、例の「山」の影が写っている写真を手にしたところで固まった。

「そうか・・・ひょっとしたら!」

そう言ったミラーがしたのは、その写真を上下さかさまにすることだった。同じ動作を2、3度繰り返す。

「きっとそうや。それなら、2つずつ盗むのも納得や!」

そして、

(・・・あねさん、ひっかりました。わいの人外探知網に!)

ちょうどそのとき、ミラーの脳内にことばが流れ込んできた。食い倒れからの念話だ。

(ほんまか?見つかったんか?)
(はい。うちの店のすぐ近くにいます。そやけど、奇妙ですわ。例の人外、酔っ払いのサラリーマンの
ふたり連れに付きまとっているみたいです)
(付きまとっている?)
(なんか、ふたりの会話に聞き耳立ててるみたいですわ)
(そやったら、そのふたりの会話を転送できる?)
(・・・やってみます・・・)

まもなく、声が流れてきた。ふたりは、すぐそばにいる、人外の存在にまったく気がついていないようだ。
もっとも、魔力がなければ、人外の存在に気づくのはほぼ不可能なのだが。


665:126 ◆GUY03yKpmQ
05/12/31 02:03:17 Tf0LadLU0
「さすが課長。いつ聞いても、すばらしいトリビアですわ」
「当たり前や。そやから、毎朝の朝礼で、みな、わいの話に深ーく感動しているやろ?」
「はい。1円玉が1グラムというお話、感動です!」
「そうやろ?おまけに、あれは国が作るものやさかい、厳しい検査がされとる。
お金っちゅうんは、どれを取っても、ぴったり同じ重さなんやで」
「さすが~課長」

・・・

(なんや、このくだらない会話?)

ミラーはまゆをひそめた。普段のミラーなら、この種の会話に聞く耳を持たないはずだった。

(あねさん、犯人が動き始めました)
(なんやて?)
(今の会話を聞いたとたんです。南の方に向かっています)
(南の方・・・?なんかあるんか?)
(わかりまへん。けど、うちらも動きますか?)
(そうやな)

ミラーは、1粒300メートルも念話で呼び出した。

(と、いうわけや。うちらも追いかけるで)
(わかりました、ミラーさん。出動ですね)
(そうや!)

ミラーは念話を打ち切ると、オフィスを飛び出して、マンションの屋上に急いで上がった。


666:CC名無したん
05/12/31 07:48:04 Cm8IhZBn0
クロウカードって、よく殺人事件起こさなかったよな。

667:CC名無したん
05/12/31 19:16:27 M7RDun9U0
キャラ設定がしょうもねえな。

668:126 ◆GUY03yKpmQ
06/01/01 00:38:18 P3o8/Ju80
まもなくミラーはマンションの屋上に立っていた。その長い髪が風になびいている。
彼女が見ているのは、なにわ通天閣。その最上部に、食い倒れと1粒300メートルの姿が見える。

「ふしぎ探偵、出動準備OKやな」

そうつぶやくと、ミラーは胸元からペンダントのようなものを取り出した。
ゴールデン・ドーンから持ち出した、イクイップメントと呼ばれる魔法の道具である。
ミラーは、ペンダントを高くかかげると、その名前を呼んだ。

「ファシリテータ!」

ペンダントが一瞬光り、応答した。

¶「My lord recognised」

「セットアップ!」

¶「As you wish」

ペンダントは、もう一度光に包まれる。

¶「Renormalising neutralisation...」

ファシリテータの本体を、この世界から魔法界に隔てていた中和壁が繰り込まれていく。そして

¶「Renormalisaion completed. Unzipping magical entity...」

中和壁がなくなったペンダントの中から、ファシリテータがその姿を現した。


669:126 ◆GUY03yKpmQ
06/01/01 00:39:41 P3o8/Ju80
杖の姿を現したファシリテータを、ミラーがつかむと、続いてコスチュームの装着が始まった。
2本のリボンが髪に結ばれ、長い髪がツーテイルとなる。そして、魔法少女らしいケープ付きの
ジャケット、ミニスカートにニーソックスが装着されると、

¶「Magical entity constructed」

ファシリテータは魔法体の構成が終了したことを告げた。続けて、ミラーは別のものの名前を呼ぶ。

「アーケイナム!」

ミラーの正面に光が集まり、それがカードを形作った。アーケイナムと呼ばれ、魔力が込められている
カードである。大きさは、クロウ・カードの4分の1ほどだ。

「・・・もう、あんまないな」

ミラーは、残り少ないアーケイナム・カードを、ファシリテータのスライド口に差し込んだ。

¶「Arcanum loaded」

ファシリテータは、その名のとおり、魔力の増幅器としての役割を果たすイクイップメントだった。
それにアーケイナム・カードをロードすることによって、ミラーは、自身の魔力をほとんど消費せずに
魔法を使うことができるのである。


670:126 ◆GUY03yKpmQ
06/01/01 00:40:52 P3o8/Ju80
パチパチパチ・・・

通天閣の上から、拍手が聞こえてきた。

「さすが、あねさん!いつもええもん見せてもろうてます!眼福、眼福!」(←って、いったい、
どんな変身シークエンスなのでしょう?)
「どう見ても魔砲少女です!ほんとうにありがとうございます!」

食い倒れと300メートルの賛辞である。ミラーもついつい、

「そっかぁ~。サービスにもういっぺんやろか?・・・って、それどころやない!やつを追うでぇ!
フライ!」
¶「As you wish」

髪にむすばれたリボンがほのかに光り、フィールドを発生する。その力を利用する形で、
ミラーは空に飛び立った。

その後を追って、食い倒れと300メートルもなにわの夜空に飛び立った。

人外を追って大みそかの空を行く3人。だが、その姿はどう見ても・・・空飛ぶお笑い3人組であった。


671:CC名無したん
06/01/01 12:35:23 pBwpjmI80
          ,へ                      \     |    /     ,ハ百
         \ \                   \   |  /      ム.只
         /へ/)                    ./ ̄\
    ∧_∧∩  )(            ‐ ‐ ‐-─( ゚ ∀ ゚ )─-‐‐ =夫=_
    .(*・∀・)7   (  !      ______ノ'""ゝ. \_/       フi三iヽ
   ゚ .冂つム゚_」   Y       (_   ____)    ':;  |  \      '─'
  ゜ ム_」」」」ゝ   人    ___) (__∠__   \|    \
   (,_,,ノ `ー´   (  ';   (__________)   ~':;,,.     \
   ,' . / .'     ヽ (_        ,,;::'~            ~':::;;,,,_
  / / '        \ヽ.  __,,,,-‐''"~     ∧_∧   ( ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)
   '0      __,,..l⊂Z_).⊃!         ( ´∀` )    ̄ ̄ ̄ ̄) (二二二二二......  0
  0Π0- ‐‐'''""   |;;:.:. ヮ . .:::;|        ,べヽy〃へ  ( ̄ ̄ ̄             0Π0
  HΠH       ∩.∧_∧∩    ∧∧/  :| 'ツ' |  ヽ  ̄λ_λ ̄ ̄ ̄ ̄ ∧∧ ̄ HΠH
 淼淼淼      匸(´∀`;)フ   (,゚Д゚,). o |=宗=! o |  ( `ー´) ヮ    (゚ー゚*) 淼淼淼
  |l|lil|ili|        瓜ゞッ=Lく   ,くリ=ッ=[ゝ.__」「「「「L_.」  厂〉=ッ冂づ ヌ Oヮ⊂[]ヨ  |l|lil|ili|
,,.<卅卅ゝ.__.,.,.,___.__.,.,.,(__)ヾZ)'_.,.,_じ(ノルハ)Jつ」」」」」⊂ソ.,_.,_.(入ム]つつ.__,L!__. (_」つ.,<卅卅ゝ,,.,,

~ラッキーレス~
2006年新年あけましておめでとうございます!
さて、このレスを見た人は、コピペでも良いので26分以内に3つ以上のスレに貼り付けてください
そうすれば今年中に、体の悪いところは全て治るわ好きな人に告白されるわ出世するわで大変なことです!!




672:126 ◆GUY03yKpmQ
06/01/02 00:18:26 Egr7wmmb0
「うちでも気配がわかる。もう、見逃さへん」

飛びながら犯人の気配を確認すると、ミラーはケータイを取り出した。魔力がそれほど強くない
ゆーぼーとは、ほとんど念話が通じないからだ。

「・・・というわけで、今、通天閣から南に向かっているんや。ゆーぼーはどこにおる?」
「ぼくも、そんなに遠くない。でも、犯人はどこに向かっているんだろう?」
「・・・そうや!ゆーぼー、今、なにわで、いっちゃん現金があるところは、どこやろ?」
「・・・とつぜん、なんで、そんな質問を?」
「いいから。ゆーぼーは、心当たりない?」
わけのわからない質問に、ゆーぼーは考え込む。この時代、電子マネーがすっかり普及してしまって、
現金はほとんど使わていない。
「銀行はもう閉まっているし・・・そうだ、すみよっさんは?」
「すみよっさん?なんでや?」
「ミラーさん、あしたは何の日かわかる?元旦だよ。初詣!」
「そうか、初詣か!確かに元旦なら、すみよっさんのおさい銭箱が、なにわで一番現金が集まるとこや!
たぶん、犯人はそこに向かっとる!」
「じゃ、ぼくもそこに行くよ」
「うちらも着いたら、すぐに結界を張るから。ちゃんと迷子にならずに来るんやで」
「迷子になんかならないよ!」

ケータイを切ると、ミラーは食い倒れと300メートルに告げた。

「聞こえた?すみよっさんに急行や!」
「「了解!」」


673:126 ◆GUY03yKpmQ
06/01/02 00:20:00 Egr7wmmb0
「見えた!」

3人の前方に、空を行く物体が見えてきた。それは、すみよっさんと呼ばれる、なにわ一の神社の
上空へ飛んでいく。

「300メートル、結界を張って!」
「わかりました」

300メートルが、両手を上げ、ゴールインのポーズをとって、その特殊技能を発揮する。
その名のとおり、彼は半径300メートル以内なら、結界、転送、移動魔法を自由に扱えるのだった。

まもなく、すみよっさんの境内が結界色に包まれた。これで、魔力がない人間にとっては、
何が起きているのかわからない。この結界の中を動けるのは、ミラーたちと、

「ミラーさん!」

ゆーぼーのような、魔力を持つ人間だけだった。

「あれが・・・犯人?」

ゆーぼーは、地上から本殿の上に浮かぶものを指差した。

「・・・たぶんな。そして、うちの知り合いや」
「なんだって!?だって、あれ、ぼくには、天びん秤(ばかり)に見えるけど・・・!?」
「そうや。クロウ・カード『ライブラ』。それが犯人や」


674:126 ◆GUY03yKpmQ
06/01/02 00:24:35 Egr7wmmb0
ミラーはゆーぼーに説明する。

「ライブラは、真贋(しんがん)をはっきりさせるカードや。そやけど、その能力を保つためには、
普通の秤と同じように、調整をしなければあかん。主(あるじ)がおる間は、主の魔力で自動調整
されるんやが、主がおらんときは、まったく同じ重さのものを計って、秤の調整をしなければあかんのや」
「それで・・・同じものを2つ盗んだ・・・?」
「そうや。だがな、魔力を使わないで作られたもんなんか、いくら精密でも、ライブラの調整には
使えんのや。おそらく、ライブラはそのことがわからんかったんやろな。だから、もっと精密なもの、
重さが同じものをひたすら探し続けていた・・・」
「あねさんは、それで、さっきの酔っ払いの話を聞いて、現金を探してると考えたんですね・・・」
食い倒れのことばに、ミラーは「そうや」とうなずいた。

これで犯人の正体は明らかになった。問題は、これからどうするか。

「とりあえず、ライブラの動きを止める。初詣で騒ぎを起こされたら、かなわんからな」

ミラーは空中で静止すると、ファシリテータを槍のように両手で持ち直した。足元に魔方陣が現れる。

「行くで、ファシリテータ」
¶「As you wish」
「フィックス(固着)!」

ファシリテータの先端から、ライブラに向かって光球が撃ち出された。光球は、ライブラの土台に
ぶつかり、塗料が入った風船のようにはじけた。そのはじけちった魔法色で、ライブラの土台が染まる。

「これで、しばらく動けんはずや」

ミラーが、ライブラに近づこうとしたとき・・・

675:126 ◆GUY03yKpmQ
06/01/02 00:27:31 Egr7wmmb0
ギゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・

ミラーは、ライブラに近づこうとして、一気に押し戻された。
「なんや、この魔力波は?」
「ミラーさん、これは・・・?」
「あかん!このままやと、大変なことになる!」
「な、なにが起こっているんだ?」
魔力波による不気味な揺れにとまどいながら、ゆーぼーが聞く。ミラーは答えた。
「ライブラのやつ、ジャスティス・モードを発動しようとしとる!」

「「「ジャスティス・モード!?」」」

「真贋をはっきりさせるんがライブラのカードなんやが、なかにはその結果をよう聞かん人たちもおる。
そんな駄々っ子に、罰を与えて言うこと聞かすんがジャスティス・モードなんや」
「なんで、そんな物騒なもんを?」
食い倒れの質問には、ミラーはまともに答えられなかった。
「うちも知らんわ!」
「で、そのジャスティス・モードが発動すると、なにが起こるんですか?」
次の、300メートルの質問にはミラーは答えられた。
「この勢いやと・・・なにわシティがまるごとどっかーんや!」

「「「なんだってぇーーーーっ!!!(AAry)」」」

676:CC名無したん
06/01/02 02:08:39 KUrzDXwJ0
スレ立って今年で4年目、頑張ってくれい

677:126 ◆GUY03yKpmQ
06/01/03 00:15:34 TjydEZr40
「ミラーさんが、いきなり撃つからですよ!」
半分泣きべそになりながら、300メートルが抗議する。
「そうや。いつもいつもいきなり撃って、よけいに話をこじらす。せっかくかわいいんやから、
『友だちに、なりたいんだ(萌え)』とか『お話を、聞かせてくれる?(はあと)』してれば、
解決してたかもしれへんのに。ほんま、戦闘的や!」
食い倒れがそう突っ込むと、ミラーは、すぐに切り返した。
「なんやと!魔法少女が戦闘的なんは、お約束や!それに、うちも調査室の民間協力者やし、
これでうまく行くはずや!」

「「「・・・それって、絶対違うと思う・・・orz orz orz」」」

ゆーぼーも含めて3人が orz っていると、ミラーは、

「とにかく!ジャスティス・モードを止めるんや。300メートル、ゆーぼーをこっちに!」
「わかりました、ミラーさん!」

300メートルが再びゴールインのポーズをとると、地上にいるゆーぼーのからだが光に包まれる。
次の瞬間、ゆーぼーはミラーのそば(正確にいうと、ファシリテータが生み出している魔方陣の上)
に瞬間移動していた。

「あっ」

ゆーぼーは魔方陣の上でよろけてしまい、あわててミラーにつかまる。魔力がそれほど強くないため、
魔方陣の上で安定して立てないのだ。けれども、ゆーぼーは、そんな自分がなぜミラーのそばに
転送されたのかは理解していた。

「ここは、ゆーぼーの出番や。精密射撃、しっかり頼むでぇ」


678:126 ◆GUY03yKpmQ
06/01/03 00:17:55 TjydEZr40
ゆーぼーは、ミラーを背中から抱きかかえるようなかたちをとる。そして、右手をミラーの右手に、
左手をミラーの左手に重ねて、ミラーの手を通してファシリテータを操作できるようにする。

「ええか、ゆーぼー。ねらうんは、ライブラの支点や。両天びんを支える支点、そこがライブラの
魔力の源(みなもと)なんや」
「そこを撃ち抜けば、いいんだ」
「撃ち抜いたら、あかん。そしたら、ライブラは消えてしまう」
「え?」
「ライブラは、うちの仲間や。消すわけにはいかん。支点に衝撃を与えれば、ライブラの魔力を
削れるから・・・要は、ジャスティス・モードを起動できへんようになれば、いいわけや。そやから、
今回は出力を絞る」

ミラーがそう言うと、足元を回転する3つの魔方陣円のうちのひとつが、回転を止めた。

「ファシリテータ、精密射撃モードや」
¶「As you wish」

ファシリテータの先端が3つ指の内視鏡のように3つに別れ、その長さを伸ばす。

¶「Barrel extended」

「ゆーぼー、照準を渡すでぇ。フィックスの効果が消えんうちに、お願いや」
「わかった」


679:126 ◆GUY03yKpmQ
06/01/03 00:19:27 TjydEZr40
「・・・っ」

ゆーぼーの脳内に、照準スコープを通した視界が広がった。ファシリテータとゆーぼーが、
ミラーを通じてリンクされたのだ。

(何回やっても、この感じは・・・慣れないな)

神経の中を、なにかが逆流するような感覚、と言ったらいいのだろうか。その逆流が落ち着くのを
待って、ゆーぼーは照準に集中する。

その間に、ファシリテータの先端に光球が発生する。その光球の大きさは、いつものよりも小さい。
ライブラの破壊を望まないミラーが、出力を抑えているためだ。スコープのインジケータが色を変え、
発射体勢が整ったことをふたりに知らせる。

「「・・・プレシジョン・・・ファイヤー!!」」

そのことばとともに、ファシリテータから光が撃ち出された。その光は、まっすぐライブラ目がけて
伸びていく。

そして、ミラーとゆーぼーの目の前に、まぶしい光が広がった。


680:126 ◆GUY03yKpmQ
06/01/03 00:21:12 TjydEZr40
「・・・やった?」
「命中や!」
ミラーのうれしそうな声も、光が弱まるとともに、しかし変わった。
「しもうた。出力を抑えすぎた・・・命中しとるけど、まだライブラの魔力が残っておる!」

ギゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・

再び、ライブラの魔力波がミラーたちを襲う。

「この魔力波やと・・・まだすみよっさんを吹き飛ばすぐらいのことはできるでぇ!」
「なんだって!?」
「ゆーぼー、とにかく、もう1度や。もう1度、あの支点を撃つんや」
「わかった」

だが、そのとき、ファシリテータがふたりに警告音を発した。

「どうしたんや、ファシリテータ!?」
¶「Arcanum finished up」
「なんやて!?」
「どういうこと?」
「魔力切れや!もう、ファシリテータは撃てん!」
「それって・・・ジャスティス・モードが・・・」
「ライブラの天びんが傾いてきとる。あれが傾ききったら、ジャスティス・モードの発動や!」

「「「なんだってぇーーーーっ!!!(AAry)」」」


681:126 ◆GUY03yKpmQ
06/01/04 00:54:52 G0HjNjuC0
「300メートル、結界壁を最強強度に!少しでも被害を抑えんと!」
「やってみます!」

その間にも、ライブラの天びんが傾くにつれて、魔力波の振動が激しくなっていく。

「うわっ!」

ゆーぼーが魔方陣の上でころんでしまう。ただでさえ立つのだけでも大変なのに、この魔力波の
中では、とても立っていられない。

「ミラーさん、どうすれば・・・」
「ゆーぼーは、魔方陣から落ちんようにしっかりつかまっといて」
「そんなことより、ジャスティス・モードが・・・なにか、それを止める魔法とかは?」
「アーケイナムを使い切ってしもうたから、攻撃とかはもうできん。そやけど・・・」
「そやけど?」
「ライブラとうちは、クロウはんが作ってくれた、同じクロウ・カードや。そこんとこを使えば、
ひょっとして・・・」
「それって・・・」
「もう、天びんが傾ききる。これで、いちかばちかや!」

とうとうジャスティス・モードを発動し、ライブラが光に包まれると同時に、ミラーもまた光に包まれた。


682:126 ◆GUY03yKpmQ
06/01/04 00:56:02 G0HjNjuC0
(・・・なるほど。うまくできているんやな・・・)

ライブラとミラーが発する光が静止する中、ミラーはライブラに念話を試みた。

「どうや?わかってくれたか?」
「・・・」
ライブラからの返事はない。だがそれは、ライブラがミラーの念話を無視しているのではなく、
もともとライブラがことばを発することができないためであった。敵意を感じないことを確かめて、
ミラーは念話を続ける。
「うちもあんたと同じや。うちもクロウはんに作ってもらったんや」
「・・・」
「あんたも、わかっとるんやろ?クロウはんは、そんなことのためにあんたを作ったわけやない。
だから、もうやめるんや」
「・・・」
「主(あるじ)がいのうて、さびしい想いをしとるんはわかる。それも、うちと同じや。
けどな、もうちっとのしんぼうや。新しい主にじきに会える。それまで、おとなしうしとってな・・・」

まもなく、ライブラの発する魔力波が急激に弱まった。それに同調して、ミラーが発する光も
消えていった。

「・・・うまく・・・いったみたい・・・やな」


683:126 ◆GUY03yKpmQ
06/01/04 00:57:47 G0HjNjuC0
「ミラーさん、今のは?」
「ゆーぼー、もう安心や。ジャスティス・モードは終了した。もう、どっかーん、は起こらんで」
「ジャスティス・モードが終了したって?」
「発動したんやが、うちが出した魔力波で相殺しきったんや」
「ミラーさん、そんなすごい魔法が使えたんだ」
「・・・ううん。それは、ちゃう」
ミラーを首を横に振った。
「うちが出したんは、ただの、クロウはんの魔力波のコピーや。ライブラに、うちが同じカードやと
わかってもらうために、クロウはんのことを思い出してもらうために、コピーの魔力波を出したんや」
「それを、わかってもらった・・・」
「それもある・・・けど、それだけやない。もともと、ライブラのジャスティス・モードは
クロウはんの魔力波があれば、相殺されて発動できないようになっていたんや。どないな事情があって、
こんな物騒なモードをライブラに付けたかわからんけど・・・クロウはんは、自分がいる限り、
カードが悪さできへんように作ってくれとったんや」
「・・・」
「ゆーぼー、これで事件はおしまいや。ライブラには、二度と騒ぎを起こすような魔力は残ってへん。
このままにしておこうや」
「捕まえないの?」
「それは・・・無理や。同じクロウ・カード同士で封印とかすると、魔力関係がおかしくなってしまう。
それに、今のライブラはせいぜい占いにしか使えんから、このままにしといてもだいじょうぶや」

気がつくと、ふたりを乗せた魔方陣はゆっくりと降下していた。地上に着くとミラーは杖に話しかけた。

「お疲れさん。アーケイナムはなくなったけど、初級魔法ぐらいはまだ使えるやろ?」
¶「As you wish」

ファシリテータの応答と同時に、ミラーが光に包まれる。そして、その光が消えたとき、ミラーは
振袖に身を包んでいた。


684:126 ◆GUY03yKpmQ
06/01/04 00:59:13 G0HjNjuC0
「ありがとう、ファシリテータ。今まで、ようやってくれた。しばらくお休みしててや」
¶「Cheers, my lord」

「ありがとう」と「さようなら」を兼ねたことばを残し、ファシリテータはその姿を杖から
ペンダントに変える。

「・・・ほんま・・・ありがとうな」

ミラーはペンダントを再び首にかけた。

「あの、ミラーさん、その格好は・・・」
振袖姿に変わったミラーに驚くゆーぼーに、ミラーはにっこり笑って、
「事件も終わったことやし、せっかくすみよっさんに来てるんや。初詣に行こか?」
「う、うん」
ゆーぼーには、断る理由はない。ミラーは食い倒れと300メートルに
「もう結界を開放してや。ふたりとも、すみよっさんにあいさつして行ったほうがええやろ?」

ふたりがうなずくと、結界が開放された。いつもの空間に戻ると、神社が参拝客で満ちあふれている
ことに気がついた。食い倒れと300メートル、それにライブラの気配もいつの間にか消えている。

「さぁ、行こか。本殿はあっちのほうやろ?」
「うん」

ふたりは、雑踏のほうに向かって歩き出した。


685:126 ◆GUY03yKpmQ
06/01/07 00:35:40 23Jr9ahL0
「ゆーぼーは、何をお願いしたん?」
「・・・うん、いろいろと。ミラーさんは?」
「うちも・・・いろいろや」

初詣を終えての帰り道。ふたりはとりとめのない会話を続けていた。
そして、少し間が空いて、ゆーぼーは、あることに気がついた。
「そうだ、ミラーさん、聞きたいことがあるんだ。今回の事件が、ライブラのせいだというのは、
ここに来る前にわかっていたよね。どうして?」
「ゆーぼーのくれた写真や」
「写真?あの『山』の影が写っていた写真?『山』と『ライブラ』がどうつながったの?」
「写真をばらけてしまって気がついたんや。『山』を逆さにしてみぃ。天びんっぽく見えるやろ?」
「・・・そっか」
「な、わかってしまえば、簡単やことやろ?」

ふたりは、いつの間にか参拝客の流れからはずれ、参道から少し離れた池のそばにいた。
なぜか、まわりには誰もいない。


686:126 ◆GUY03yKpmQ
06/01/07 00:37:51 23Jr9ahL0
「そうや、ゆーぼー。せっかくのお正月やから、うちからお年玉あげようか?」
「と、突然、なにを?」
ゆーぼーは驚いた。なぜなら、こんなときのミラーは、お年玉をせびる側だからだ。
「あっ、そ。そんなんなら、あげるの、やめよっかな?」
ミラーがすねる。
「あ、あんまり突然だから、驚いただけだよ。ミラーさんのお年玉なら、大歓迎だよ」
あわててゆーぼーは、ミラーの機嫌をとる。
「そっか。それじゃ、ゆーぼー、気をつけをして、目をつぶって」
「そ、それがお年玉と何の関係が?」
とまどうゆーぼーを、ミラーは「いいから!」と押し切った。

「じゃ」

と目を閉じるゆーぼー。すると、両腕にミラーがつかまるのを感じた。まもなくミラーの体重が
両腕にかかる。おそらく、背伸びをしているのだろう。そして・・・

「・・・え?」

ゆーぼーは、ほおに暖かいものを感じた。


687:126 ◆GUY03yKpmQ
06/01/07 00:39:14 23Jr9ahL0
(今のは・・・キス・・・?)

あわてて目を開けると、ミラーが照れたように顔を赤くしていた。

「どうやった?うちのお年玉・・・」
「どうって・・・」

ゆーぼーが次に何を言おうかとあわてていると、

「ひゅーひゅー!」

ひやかしの声が。この声には、ふたりとも聞き覚えがあった。

「「あーーーっ!食い倒れに、300メートル!」」

「人がおらんかったのは、微結界を張っていたのか!」
ミラーは、自分では結界魔法をできないので、気配が弱い微結界なら気づかないことがある。
ゆーぼーなら、なおさらだ
「いやぁ、おふたりのふいんき(←やっぱり変換できない)がちょっと良かったもんですから・・・」
「ほんま。青春やなぁー」
「ほくら、気になってたんです。おふたりの仲がなかなか進展しなかったもんで・・・」
「それは・・・ありがとうな!」
いつもの調子で、ミラーが毒づく。
「お礼に、ふたりにもキスしてあげよか?今なら新年大サービスや!」
「「そ、そんな!!!」」

あわてるふたりに、ミラーはあきれ返ったように言った。

「なんや。いい年した精霊がふたりとも顔を真っ赤にして」

688:CC名無したん
06/01/07 09:28:06 JAQH+2VK0
『ふんいき』なら変換できますよ。『ふいんき』だから駄目なんです。

689:CC名無したん
06/01/07 23:50:22 j8LL2eKv0
('A`)

690:CC名無したん
06/01/08 08:15:25 Jt3wp+yt0
カード名:『アーシー』
本体:さくら

破壊力:A スピード:A 射程距離:A
持続力:A 精密動作性:E 成長性:A

『地面』と同化するカード。

691:CC名無したん
06/01/08 08:18:09 Jt3wp+yt0
誤爆

692:CC名無したん
06/01/09 12:17:46 U0abtry20
>>691
あげんな、保守

693:126 ◆GUY03yKpmQ
06/01/10 01:10:20 7uj8ea8n0
そして、ミラーはうつむいて、ひとりごとを言った。

(進展もなにも・・・こうなることがわかっておったから、進展させるわけにはいかんのや。
・・・やっぱり、ここは言うべきなんやな)

ミラーは、顔を上げると、3人の顔を見回して、

「ゆーぼー、食い倒れ、300メートル。あけましておめでとう。いままで、本当にありがとう。
ほんま、短いような、長いような、楽しい日々やったでぇ」
その言い方に、ゆーぼーは、
「どうしたの、ミラーさん?まるで、お別れするみたいな言い方だ」
ミラーはうなずくと、
「・・・そのとおりや、ゆーぼー。あけましておめでとう。そして、お別れや」

3人は絶句した。あまりに突然だった。

「・・・今回の事件で、アーケイナムを使いきってしもうた。うちはもう、ほとんど魔法を使えんのや。
ふしぎ探偵を続けることもできんし、それどころか、このままやと、うちはいずれ消えてしまう」
「そんなことない!ミラーさんなら、続けられる。魔力のほうだって、いままでよりたくさん食べれば
きっとだいじょうぶだ!」
だが、ミラーはゆーぼーのことばに首を横に振る。
「・・・あかんて。いくら食べても追いつかんて。うちはカードや。やっぱり、主(あるじ)がいて、
主に魔力をもらわないとあかん。主がいるべきなんや。そうゆうふうに作られているんや」
「だったら、ぼくがなる!ぼくが、主になってやる!」


694:126 ◆GUY03yKpmQ
06/01/10 01:11:19 7uj8ea8n0
「ありがとう、ゆーぼー。気持ちだけ、いただいておくわ」
ミラーはさびしげに言った。実際、ゆーぼーの魔力では、とてもミラーの主になることはできなかった。

食い倒れは鼻水をすすり、300メートルは放心状態である。ゆーぼーは、涙をこらえながら、
必死でミラーを見つめている。

「・・・そんなに心配せんでいい。うちがふしぎ探偵を始めてから、人に悪さする人外はおおかた
片付けたし・・・それに、うちの新しい主はもう見つかってる・・・クロウはんの血を引く、
小学5年生の女の子やそうや。うちは、その子に主になってもらって、魔力をもらって、
生かしてもらうんや。そやから・・・そやから・・・」

とうとう、ミラーの目からも涙があふれ出した。4人の嗚咽が結界内で続く。だが、最初に涙を
ぬぐったのは、ミラーだった。

「みんな、めでたい正月やで。泣いてないで、うちの門出を見送ってぇや」

「・・・うん。わかった」
「・・・そうやな。あねさんの新しい出発や」
「・・・正月らしく、見送りましょう・・・」

ようやく、3人ともことばを口にした。

「じゃあ、ゆーぼー。これを」
ミラーは、ケータイをゆーぼーに渡した。
「これは、ゆーぼーに買ってもらったものやからな。中には、これまでの記録がいろいろ残ってる。
生体認証はゆーぼーのを使っているから、ゆーぼーなら、そのまま使える。これをうちと思って
とっておいてや」
「・・・うん」


695:126 ◆GUY03yKpmQ
06/01/10 01:12:14 7uj8ea8n0
「それじゃ・・・みんな、お別れや」

ミラーはあらためて3人を見回した。

「何べんも言うけど、ほんまに楽しかった。新しい主のところに行っても、みんなのことは
決して忘れんで。それじゃ・・・な」

別れのことばを言うと、ミラーのからだは光に包まれた。人の形からカードに、その姿を変える。

「ありがとうな・・・食い倒れ・・・300メートル・・・そして、ゆーぼー」

そのクロウ・カードは、3人のまわりを回った後、空に向かった。300メートルの微結界を抜けて、
友枝町に向かう。

「ミラー・・・」

ゆーぼーたちが見上げる中、そのカードの姿は、晴れ渡った元旦の空に吸い込まれるように消えて行った。

<カードキャプターすみれ外伝 ふしぎ探偵 ミラクル・ミラー 完>


696:126 ◆GUY03yKpmQ
06/01/10 01:14:44 7uj8ea8n0
外伝の元ネタ >>266

黒鋼のこと忘れてた・・・orz

697:126 ◆GUY03yKpmQ
06/01/10 01:16:45 7uj8ea8n0
次回予告

ありがとう、龍平。龍平のおかげで、ファイトさんが消えずにすむんだよ。
でもでも、そのために、龍平がクロウ・カードに取りつかれてしまったの。

どうしよう、このままだと龍平がたいへんなことに・・・

チュルミン、なにかいい考えがあるんだって?

ほぇ~っ!あたしたち、そ、そんなことしなくちゃいけないの!?

カードキャプターすみれ さくらと小狼のこどもたち
すみれと知美のハイテンション

次回もすみれと一緒に
さくらと一緒に
封印解除(レリーズ)!


698:炉板通信 ◆mwhG4Chris
06/01/10 08:14:54 ND3juVjQ0
な、何をするんだ(;´Д`)ハァハァ

699:CC名無したん
06/01/10 09:18:36 nTP+5e7I0
あいかわらずくだらないね。

700:CC名無したん
06/01/10 16:12:11 krk40veV0
>>699
 だ が そ れ が い い !
掲示板出までくだるもの見たくないよ

701:CC名無したん
06/01/10 18:21:20 AAWBO2wO0
せめてこのくらいのものは書いてもらわないとね

スレリンク(sakura板)l50

702:CC名無したん
06/01/10 18:40:44 mzWPhWxz0
>>701
「せめて」のレベルと違う気がする。

703:CC名無したん
06/01/18 01:09:32 loVAy5CT0
誰もいねぇw

704:CC名無したん
06/01/22 19:50:29 UYNFFsf90
遅いな~

705:CC名無したん
06/01/22 20:09:26 QgCqFSJj0
別にいらねーよ。

706:CC名無したん
06/01/22 20:49:40 vP8wMGPo0
何だとコラ

707:126 ◆GUY03yKpmQ
06/01/23 01:05:20 socN+Sw00
⌒*((・▽・))*⌒←チュルミン

⌒*((・▽・))*⌒「ファシリテータの兄弟機が別スレで活躍しとるようやけど・・・」
¶「Never mind, my lord. It's a fate of production model」 
⌒*((つ▽T))*⌒「不憫な子や・・・うちがマイナーなばっかりに・・・」
¶「It's always a pleasure to serve you」
⌒*((;・▽・))*⌒「・・・それって、英語版 Citibank Online のさよならメッセージ・・・
         ファシリテータは、あの中の人やったんか!?」


708:126 ◆GUY03yKpmQ
06/01/26 00:53:53 UYhnbS/q0
「あれ?」
あたしはまっしろな部屋にいる。部屋にはベッドがひとつ。
「龍平?」
ベッドに寝ているのは龍平だった。
肩で息をしている。苦しいはずなんだけど、龍平の表情は不思議に安らかだ。
「どうしたの龍平?どこか悪いの?」
あたしは聞きたいのだけど、声が出ない。
龍平の口元が動く。え?聞こえないよ?
なにか言っているようだ。でも、でも・・・
「龍平、龍平ったら。ママ、このまま龍平が」
「・・・すみれちゃん」
あたしはママの顔を見た。
「・・・すみれ」
声の方を向くと、そこにはパパがいた。
「・・・すみれさん」
別の声の方を向くと、そこにいたのは、エリオルおじさんだった。

・・・また、この夢だ。
あたしが、カードさんたちを集めだしたころから見るようになった夢。
ドリームのカードさんを封印した時にも、見た夢。
そして、そして・・・

709:126 ◆GUY03yKpmQ
06/01/26 00:55:02 UYhnbS/q0
「・・・ほぇ?」

あたしは、おふとんの中で動かした腕が、なにかに当たったのに気がついた。
寝ぼけた目で、その先を見る。

「・・・ママ?」

あたしの腕が当たったのは、ママの腕だった。
あたしのベッドによりかかるようにして、ママが眠っている。これって・・・

「・・・あたし、あのまま泣きつかれて寝ちゃったんだ」

きのう、あたしは何回も何回もファイトさんを封印しようとして、封印できなくて、
それでも、それでも封印を繰り返したんだ。でもやっぱり封印できなくて、
そして、ママの声を聞いたら、それからなにもわからなくなって・・・

きっと、ママはそれからあたしのことを見ていてくれたんだ。ずっと。

「・・・ママ、ありがとう・・・」

でもでも、ファイトのカードさんは、どうなったの?
思わず、あたしはママの肩をつかんで、揺り動かした。

「・・・ううん・・・すみれちゃん・・・?」

「ママ! ファイトさん、ファイトのカードさんは、どうなったの?」


710:CC名無したん
06/01/26 19:45:03 lrylebFz0
('A`)

711:CC名無したん
06/01/27 01:57:37 m+73EHOt0
126氏、お久しぶりです。

712:CC名無したん
06/01/28 11:11:58 SoCWnPSO0
頑張れ 超頑張れ
てことで上昇保守w

713:CC名無したん
06/01/29 18:42:05 D3UPjuEz0
職人さんには悪いが途中から読むと全然わかんねえな
さくっとだれかまとめてくれんか

714:CC名無したん
06/02/05 06:51:57 JVh/wWhP0

小狼かわいいよ小狼。

715:CC名無したん
06/02/05 09:52:22 Rb5+wMiM0
キャードカプターざくら

716:CC名無したん
06/02/12 18:01:39 8pzp6VDV0


717:CC名無したん
06/02/18 16:58:26 ULp54Vb90
h

718:CC名無したん
06/02/18 18:57:05 JB0QVMkFO


719:CC名無したん
06/02/20 02:42:00 0tRnGOrl0
ついにいなくなってしまったのか・・・?

720:CC名無したん
06/02/21 09:09:24 VqXVri9lO
物凄い勢いで過疎ってますね

721:CC名無したん
06/02/21 20:01:10 SZ7cjVUI0
126氏、何処へいってしまったんだ・・・?

俺は待つ。いつまでも待つぞ。

722:126 ◆GUY03yKpmQ
06/02/21 22:53:16 s2RwUigo0
⌒*((・▽・))*⌒「126はんは木之本家にあわせて中国正月を祝っとるんや。そやから、2月は休みやで」

¶「Next, 126 will celebrate Hindu New Year in March」 

⌒*((;・▽・))*⌒「・・・126 はんとこは、年に何回正月を祝っとるんや?」



マジレスすると、身の回りでトラブルがあってそれで忙しかったのですが、もう少しで落ち着きそうです。
当てにしないで待ってもいい方だけお待ちください。

723:CC名無したん
06/02/22 09:42:54 tMWG5x6qO
126氏ハケーン!!(・∀・)

724:CC名無したん
06/02/24 19:12:25 GDhzHBVt0
そうでしたか。それは大変でしたなあ。

十分に休養を取って下さい。

725:CC名無したん
06/02/25 14:18:35 cqojQZjt0
>>722
我々だって忙しいときは忙しいですからお互い様です。
お疲れのようですから十分休養を取ってください。

726:CC名無したん
06/03/03 02:38:47 qzf/9ecG0
k

727:CC名無したん
06/03/03 20:15:44 xQr5nVlE0
柳川が現れた。
「ヤオらないか?」

728:CC名無したん
06/03/03 22:37:15 cGAkR3P90
だが断る。

729:CC名無したん
06/03/06 11:46:38 cJiS75S/0


730:CC名無したん
06/03/06 19:22:57 sEFtfunEO
保守

731:CC名無したん
06/03/08 17:12:50 5oHxr/sxO
僕幸せです

732:CC名無したん
06/03/10 00:06:40 vxYtI89E0
防衛

733:CC名無したん
06/03/12 12:30:15 4V9/xipJ0
age

734:126 ◆GUY03yKpmQ
06/03/13 01:43:15 QD21IXYb0
「ファイトさん、ファイトのカードさんは、どうなったの?」
「落ち着いて、すみれちゃん」
「でもでも!」

ママはにっこりと笑って、

「だいじょうぶ。ファイトさんは消えていないよ」
「ほんと?」
「うん。ほんと」

ママは、もう一度にっこりと笑うと、あたしの机の上を指差した。
見ると、机の上に、ボウルをさかさまにしたような、ディッシュカバーのようなものが置いてある。

「ほぇ?」
「この中に、ファイトさんがいるの」

あたしはベッドから起き出すと、ママといっしょに机に近づいた。

「ママ、これって・・・?」
「これは、小狼くんのおうちに伝わる、魔法の器(うつわ)。外から魔力の影響を受けないように
なっているの。あ、すみれちゃん、さわらないで」

あたしは伸ばしかけた手をひっこめる。

「ファイトさんは消えていないけど、いまは静かにしていなければいけないの。外から魔力の影響を
受けるのが、一番だめみたい。だから、すみれちゃんの魔力を感じるのも、いまはだめなんだよ」

それって、ファイトさんがまだ危ない状態なんじゃないの? あたしが、そう思ったとき、
誰かが、あたしのお部屋のドアをノックした。


735:126 ◆GUY03yKpmQ
06/03/13 01:44:08 QD21IXYb0
「ふたりとも、起きたのか?」

パパの声だ。

「うん」

ママが短く答えると、ドアのノブが音をたてた。

「入るぞ」

パパが部屋に入ってくる。

「・・・すみれ、だいじょうぶか?」
「う、うん」

事情がよくわかっていないあたしは、中途半端な返事をする。それに、あたしはパパに
聞きたいことがあった。ファイトのカードさんについてもなんだけど、

「どうして・・・パパ、エプロンをしているの?」


736:CC名無したん
06/03/14 11:39:28 AYYhkqnEO
126氏キター(゚∀゚)⌒(。А。)⌒(゚∀゚)ー!!

737:CC名無したん
06/03/18 15:26:52 BJUqRlSPO
126さんお久しぶりです。GJです

738:CC名無したん
06/03/18 16:09:18 cpXvzA560
パソコンリカバリーしてたら126氏キテタ!

お久しぶりです!!もう大丈夫なのでしょうか?

739:126 ◆GUY03yKpmQ
06/03/20 00:27:56 qH+E8bOJ0
⌒*((・ヮ・))*⌒「ぴぴるぴ~」

¶;「D...don't brandish me, my lord...I am not Excalibolg」

⌒*((・x・))*⌒「そうやな、桜君役もおらへんし」

*((・▽・))*「チュルミンちゃん、わたしのこと、呼んだ?」

⌒*((;T▽T))*⌒「さくら違いや・・・」




例のトラブルが収まらないです・・・
しかもお金のトラブルだから、毎日が殺伐でたまりません ゙〓■●゙
ほのぼのネタがぜんぜん思いつかないです・・・

740:CC名無したん
06/03/20 17:48:51 n4qG9pQN0
なんと…。
くじけないで、解決したらまたほのぼのネタ楽しみにしてます。
ゆーぼーやあの二人を本編でも見たいよ~

741:CC名無したん
06/03/24 03:42:58 DSX7iXpo0


742:CC名無したん
06/03/31 18:38:17 NXUtPI8g0


743:CC名無したん
06/03/31 19:02:00 WKhclkyT0
誰かこれを(前スレも含めて)
まとめてくれないかな・・・

744:CC名無したん
06/03/31 20:56:59 wqCn152q0
本文書かずにあげてるバカは誰だよ

745:CC名無したん
06/03/31 22:18:04 otqwSTTrO
あ~そうだな、まとめ欲しいな。

746:S.A Studio ◆Sastuvj1Pg
06/03/32 12:35:15 7KnZqpW00
>>743>>745
まとめようとしたけど㌧絶したorz

747:126 ◆GUY03yKpmQ
06/04/03 01:35:53 CdtkwQVf0
「どうしてって、朝飯を作っていたんだ」

パパが少しぶっきらぼうに答えた。

「パパが?」

パパは料理が上手だけど、朝ごはんを作ってくれるのはめずらしい。

「それって、ママがずっとあたしのそばにいたから?」
「そうよ。ありがとう、小狼くん」

ママがひとこと添えると、パパは顔を赤くして、

「と、とにかく、朝飯の用意はできているし、すみれもその様子なら学校に行けそうだな。
着替えたら、降りてきなさい」
「はーい」

あたしが答えると、パパはドアを閉めた。パパが階段を降りて行く足音を聞きながら、あたしは
枕元の時計を見た。

「あや。まだ、こんな時間なんだ。そうだ。龍平を起こさなくっちゃ」
「その必要はないわ、すみれちゃん」
「ほぇ?」
「龍くんは、もう起きている・・・というより、きのうは寝ていないの」
「ど、どうして?」
「それはね・・・ファイトのカードさんが助かったのは、龍くんのおかげなんだよ」
「???」
「詳しいことは、朝ごはんのときに話すから。だから、まずは着替えなさい」
「は、はーい」


748:126 ◆GUY03yKpmQ
06/04/03 01:37:12 CdtkwQVf0
「おはよう」
あたしがダイニングに入ると、パパたちが朝ごはんの準備をしているところだった。
ケロちゃんまでもエプロンを着て、お皿を運んでいる。
「すみれ、もうだいじょうぶか?」
「うん。心配かけてごめんね、ケロちゃん」
「おはよう、おねえちゃん」
「・・・龍平」
あたしは、少し固まっていた。龍平がどんなふうにしてファイトのカードさんを助けたのか
ぜんぜんわからなかったし、それに、朝に超弱い龍平がこんな時間に起きているなんて、
とても信じられなかった。

「どうしたの、すみれちゃん? もう、朝ごはんはできているんだから、すわって待っていたら?」
「う、うん」

ママに言われて、あたしはいすにすわる。そして目の前に並べられていく、あたしの朝ごはん。

「あ、あの、ママ?」

あたしが聞こうとすると、

「あわてないで。すみれちゃんはきのうの晩ごはんを食べていないし、それに学校に行くにはまだ
時間があるから、食べながらゆっくり話しましょう」

そうして、ほんの少しの時間が流れて、みんなが朝ごはんのテーブルについた。

「いただきまーす」


749:CC名無したん
06/04/06 08:24:06 5cxxdHkI0
126さま乙です。みんなキチンとチェックしてる? チェックしてないと突然こうやって続きが来るよ。

750:CC名無したん
06/04/06 08:34:39 fPzOCWuy0
>>749
なぜ上からものを言う

751:CC名無したん
06/04/06 10:46:43 BsMVdZ3f0
>>749はもういいとして、


126氏、乙であります。続きが気になるところであります。

752:CC名無したん
06/04/08 03:16:08 xdTRKwGs0
そういや今何話目だ?

753:CC名無したん
06/04/08 19:04:52 vxjGg7V0O
やっぱまとめ欲しいな…

126氏乙!!

754:CC名無したん
06/04/09 00:45:12 tcsT3R310
とりあえず1の過去ログが読めない人のために、もう一度貼っておく。
URLリンク(makimo.to)


755:CC名無したん
06/04/12 23:58:34 P76zFBoLO
>>754優しいな。

756:CC名無したん
06/04/14 00:38:57 Ib7C0Ywi0
とりあえず保守

757:大道寺知世 ◆wkmjGKXoHE
06/04/17 16:57:34 P6CLsMrA0
>>748
リトルのカードで小さくされた状態で桜ちゃんに手を握って戴くのですか?
勿論握って頂きたいです!
できれば。。。握って頂くだけでなく桜ちゃんの肩に乗ってみたいです!
あぁ・・・大きな桜ちゃんを私のビデオで撮影・・
何て素晴らしいことなんでしょう?!
想像しただけで素敵な気分になってきますわぁーw

758:CC名無したん
06/04/20 08:15:58 WsvkbAsbO
アゲー!щ(゚∀゚щ)

759:CC名無したん
06/04/21 01:28:48 nw7YtRte0
126氏はまだかな?

760:CC名無したん
06/04/22 00:05:00 FjL1O23JO
続き読みてぇ~
ガクガク(((*´∀`)))ブルブル

761:CC名無したん
06/04/24 06:38:19 G93u3w6/O
皆さんここは気長に待ちましょう

762:CC名無したん
06/04/25 23:22:38 AANwXvLkO
待斬内蔵!

763:CC名無したん
06/04/26 17:06:17 RyW86TeCO
126氏 今日初めて見て驚きのクオリティ
私はBS時代からのファンで桜さんの最後のライブ 天国への階段 経験者です
再放送が始まり、さくらを見る人も増えるでしょうし、このスレがもっと人気になるといいですね
では貴方の降臨を待っています。長文すまん


764:CC名無したん
06/04/28 17:53:07 YFVpxvSAO
あがれあがれ~

765:CC名無したん
06/04/29 00:03:14 r2G5tS1o0
スレリンク(eva板:385-番)

766:CC名無したん
06/04/29 00:11:03 RK33z9Ms0

さくらたんの水玉パンツ(*´Д`)ハァハァ
URLリンク(netidol.jp)


767:126 ◆GUY03yKpmQ
06/05/01 02:02:53 oHJt3Ght0
みんなが食べ始めると、あたしは我慢しきれなくなって聞いた。
「龍平、龍平がファイトのカードさんを助けてくれったって、ほんとう?」
「うん、ほんとう」
けれども、答えたのは、龍平じゃなくてママだった。龍平は少し困ったような顔をしている。
「ぼくは、助けたというより・・・」
「助かる可能性が出てきた、ということだ」
龍平のことばをさえぎって答えたのは、パパだった。
「それじゃ、まだ、だいじょうぶじゃないの?」
あたしがあわてて聞くと、次にしゃべったのはケロちゃんだった。
「すみれ、落ち着いてよう聞いてや。龍平がやったんは、カードの魔力がこれ以上消えなくするための
方法を見つけ出したことなんや」
「それって、ファイトさんが元気になれるわけじゃないってこと?!」
「・・・確かに今のままでは、前のように元気になるんは難しいかもしれんな」
あたしは、ことばが出ない。それじゃ、ファイトさんはいつまでもあのまま・・・?
「でもね、すみれちゃん。龍くんのおかげで、ファイトのカードさんが消えることはなくなった。
それは確かなんだよ」
「そうだ。それに、主(あるじ)のいないカードの魔力の消耗を止めることは、さくらも、俺も、
母上も、世界中のどんな魔術師もできないことだったんだ」
「小僧のいうとおりや。ただひとり、クロウを除いてはな」

あたしは考えた。龍平がファイトさんが消えなくてすむ方法を見つけてくれた。
それは、とてもすごいことらしい。でもでも、それはただ消えなくてすむだけなんだ。
ファイトさんはずっとあのままで、もう、前のように戻るわけじゃないんだ。


768:126 ◆GUY03yKpmQ
06/05/01 02:06:17 oHJt3Ght0
あたしが考えこんでいると、ケロちゃんが
「すみれ、カードのことが心配なのはようわかる。けどな、龍平のおかげで、消えることは絶対
なくなったんや」
「でもでも・・・それじゃ・・・」
「そうや、それだけじゃあかん。けどな、龍平がカードが消えんですむ方法を見つけたんは、
たった一晩や。たった一晩で、クロウが書いた本に、その方法が書いてあるんを見つけ出したんや」
「・・・えっ?」
あたしは驚いて、龍平を見た。龍平は、なぜか、少し恥ずかしそうな顔をしている。
「お姉ちゃんが寝た後、クロウさんの本に、カードを初めて作ったころのことが書いてあるのを
思い出したんだ。そこで、その部分を読み直したら、魔方陣の書き方が書いてあって、そこをパパに
読んでもらったんだ」
「驚いたよ。龍平が言うとおり、カードの魔力を保存する魔方陣の書き方が隠されていた。
俺も若いころから、そこの部分は何回も読んでいたんだが、魔方陣の書き方が書いてあるなんて、
ぜんぜん気が付かなかった」
「ほんとう、龍くん、すごいわ」
ママがうれしそうに言うと、龍平は顔を赤くした。あたしも、
「ありがとう、龍平。ほんとうにありがとう」
「だから、すみれ、安心しぃや。たった一晩、1冊の本を調べただけで見つかったんや。
小僧の実家にはクロウの書いた本がぎょうさんある」
「そっか、他のクロウさんの本を調べれば」
ケロちゃんは、うん、とうなずいて
「そうや、きっと、カードを元気にする方法が見つかるはずや!」



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