♂倒錯シンジきゅんハァハァスレ♀ 9at EVA
♂倒錯シンジきゅんハァハァスレ♀ 9 - 暇つぶし2ch850:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/19 22:41:33
>>843
シンジがどれほど母親似なのかにもよると思う。

851:621の続きで
06/10/19 22:54:20


縋る小さな身体は酷く痩せていて。
いつまでも鳴き続けていた。

私だけを映し出す澄んだ瞳。




私はどうすれば良かったんだろう?















―――あの小さな身体は今頃どうしているのだろうか?



852:621の続きで
06/10/19 22:56:29

「どうする?明日からの中間テスト」

空は相変わらす青い。蝉の声がうるさい中でケンスケの声が響いた。
「どうなるかわかってたら苦労せんわ…」
「私は…腹をくくるよ…。アスカは?」
「あたしは大学出てるから別に」
「ちょっと皆…。やる気だしましょうよ」
うんざりした声で返事を返すと、委員長は力なく励ましの言葉をくれた。
「シンジ!お前向こうの学校じゃ優等生やなかったんかい!?」
「しょうがないよ…。こっちに来てから勉強する暇なんてなかったもん…」
「だらしないわねぇ!」
「そう言うアスカだってこないだの小テスト散々だったくせに!」
「うるさいわね!何書いてるかわからなかっただけよ!!」
ああ、なるほど…。アスカは漢字がまだ駄目だったっけ…。
でもそれを口に出すときっと怒られるから言わないでおく。
「こうなったらシンジん家でテスト勉強や!」
「さんせー!!」
「何で私の家なの!?」
「ミサトさんに会えるから!!」
ああ、なるほど…。二人は寸分違わず一緒に返事をした。
「まぁいいや。ねぇ、委員長。私に数学教えてくれない?」
「いいけど…。私英語が駄目なのよね…」
「それだったらあたしが教えてあげるわ。その変わり国語教えてくれない?」
「じゃあ俺らは…」
「全部でしょ!!」
今度は私とアスカと委員長三人が一斉に同じ返事をした。
そんなたわいもない話をしながら歩いた帰り道。
いつもの帰り道。けれどそのときは少しだけ違っていた。

853:621の続きで
06/10/19 22:57:28
「たぶんミサトさん仕事でいないと思うよ?」
「それでもいい!!」
二人の若い男の子達は元気に返事をした。
「元気だね…」
「元気出さなやってられんわ…」
「中学って、留年が無くて良かったよな…」
「…………うん」
委員長はとても成績がいい。アスカは大学を出ている。
空はあんなに青いのに、私達三人の顔は曇り空だ。
立ち止まって、同時にため息を吐いた。
そのとき。
「うわっ!!」
「ど、どうしたの?碇さん」
「いや…何か足に変な感触が…」
足元に感じたふわふわした頼りない感触。恐る恐る目線を下に下げると。
「……ネコ?」
そこにいたのは真っ白な小さな子猫。抱き上げるとその身体はあばらが浮いていて酷く痩せていた。
「私に擦り寄っても何もいいことないよ…」
そう呟くと、白い子猫はわかっているのかいないのか、にゃあと小さく鳴いた。
「捨て猫かしら?」
「そうみたいだね。私とアスカじゃ飼えないし…」
「あったりまえでしょ。ヒカリは犬がいるから駄目だし…」
「俺も駄目。パパが多分許してくれない」
「ワシも無理や。うちのマンションペット禁止やし」
痩せた子猫の大きな瞳は私をだけを写していた。綺麗な澄んだ瞳で。
「…ごめんね」
だけど、私はその瞳を見ることができなかった。抱き上げた子猫を元居た場所に戻した。
「着いて来ちゃ駄目だよ。飼ってやれないんだから!」

854:621の続きで
06/10/19 22:58:16

縋るように子猫は鳴いていて。
酷く痩せた小さな身体で力いっぱい鳴いていて。

大きな瞳にたった一人だけ写して。


母親とはぐれたのか、一人ぼっちで鳴いていて。

鳴いていて。






泣いていて。




いつかの私みたいだった。


「トウジ、お菓子持ってたでしょ」
「あ?ああ。でも何するん?」
「ちょうだい」

手渡された少し残っていたスナック菓子を、白い子猫の前に置いた。


855:621の続きで
06/10/19 22:59:11
それがいいことかどうかはわからなかった。
何をすればあの子にとって一番いいのかわからなかった。


だけど、何かしたかったんだ。






楽しかったあの頃の思い出。

















あの痩せた白い子猫は今頃どうしているのだろうか?


856:621の続きで
06/10/19 23:00:46
ほんの少し前はあの教室で授業を受けていた。
あの屋上で弁当を食べた。
あそこに皆がいた。



私は笑っていた。





ほんの少し前は。



先日の避難勧告のあと、シェルターの外は酷い有様だった。
そして、ここも。
窓ガラスはほとんど割れて、透明な欠片が床に散らばっている。
机には砂がかぶっていた。
「委員長は先に疎開するんだっけ?」
「相田君は私のあとで行くのよね。また、会えるといいわね」
「そうだな…」
記憶の残骸が残る教室で、ケンスケとヒカリは話していた。
粉々になったガラスが靴底で小さく音を立てて更に割れた。
その音がやけに不快で、顔をしかめてしまう。
「ここにみんながいたなんて、信じられないわね」
そう言いながら、ヒカリは窓枠に肘をついた。
その背中は酷く小さく見えた。
彼女は知っているのだろうか。あれからトウジが学校に来なくなったわけを。

857:621の続きで
06/10/19 23:03:11
「あれ…?」
「どうしたの?」

ガラスが全て無くなった窓を覗き込む。けれど彼女の視線の先には何も無かった。
何かあったとしても、瓦礫の山に隠れてきっと見えなかっただろうけど。
「今、あそこに学校の制服を着た子がいたように見えたの」
「誰もいないけど…。俺達みたいに疎開前に最後に見にきたのかな?」
「女の子の…制服、だったわ」
彼女はそう小さく呟いた。


女子生徒。


その言葉で思い出したのは、きっと二人とも同じだっただろう。

淋しげな目をした短く切り揃えられた黒髪の少女。

「もし、そうだったとしても…良かった」
「………え?」
「彼女に会ってしまっても、元の通り、友達として普通に話したくても
 きっともう、あんな風に話すことなんてできないと思うから…」
ヒカリはそう呟くと、悲しそうに微笑んだ。



もう、戻れない。どんなに戻りたくても。




それをどんなに望んでいても。

858:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/19 23:47:50
GJ!!!!

TSカヲルの予感

859:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/19 23:52:50
TSカヲルはやだなぁ・・・

860:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/20 00:18:21
久しぶりのトウジが…三馬鹿が…委員長が…

・゚・(ノД`)・゚・


861:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/20 00:39:28
百合の花が作

862:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/20 01:17:20
もしTSカヲルなら他でやって
気持ち悪いから

863:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/20 01:18:52
>>862

864:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/20 01:45:02
>>862

865:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/20 01:51:10
普通にシンジが学校見に来たんじゃないの…?

866:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/20 02:08:20
そだろwwちゃんと嫁


ともあれGJ
回想の日常描写に涙がうるっと出た


867:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/20 16:43:40
>>862


868:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/20 17:02:17
>>862の人気に嫉妬

869:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/20 18:01:45
>>858>>859>>861>>862

870:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/20 18:08:06
はずれ

871:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/20 18:30:43
>女子生徒。


>その言葉で思い出したのは、きっと二人とも同じだっただろう。

>淋しげな目をした短く切り揃えられた黒髪の少女。

シンジを見たとは書いてない
TSカヲルの悪寒

872:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/20 18:38:28
TSカヲルはイラネ

873:621
06/10/20 18:55:56
何か物議をかましてるみたいだから、先に言っとく

カヲルは男
ヒカリが見た女子生徒はシンジ

874:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/20 19:09:17
みんなハズレだったな

875:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/20 20:45:02
俺は男でも女でも誰であろうとも
シンジきゅんといちゃいちゃされるのが嫌だ
俺と代われと言いたくなるのでw

>>873

投下を待ってる

876:621の続きで
06/10/20 23:16:58
走った。
途中で何度も転びそうになっても。それでも。
息を切らせて辿り着いた部屋で、私はすぐに身に着けていた物を脱ぎ去った。
青いベストもスカートも、ブラウスも、下着も全部。
そして、また着替えなおす。
あの頃の、先生のところに居たあの頃の私の服に。
白いシャツに、インナーにTシャツ。黒のパンツ。
そしてまた部屋を出た。

壊れた学校の教室を見上げた。
崩れかけた校舎。
あの教室に居た二人の生徒。

一瞬だけ私を見た瞳。


今更あのときに戻れるだなんて思っていない。



それでも、何処かで望んでいた。





何も出来なかったのに。



私は汚い。

877:621の続きで
06/10/20 23:19:03
私が男の子だったら、こんな想いをせずに済んだだろうか?
私が大人の女の人だったら、誰かに何かに頼って楽になれただろうか?

こんな男の子みたいな服を着たって、私は女だ。
どんなに背伸びをしたって、私は何も出来ない子供だ。
取り繕っても男の子にもなれない。
大人の女の人みたいに男の人に縋ることも怖くてできない。

守りたかった、守れなかった、大切なもの。


私の命に取り込んでしまったトウジは、まだ私の中にいてくれるのだろうか?

水槽の中で壊れて行ったレイの欠片は、一体何処で眠ればいいのだろうか?


君が


君が目を覚まして私を見たら、なんていうだろうか?










私はきっと、酷いことをしている。


878:621の続きで
06/10/20 23:20:15


「ねぇ。私、どうすれば良かったのかな…?」


気が付いたら、アスカの病室に居た。
心電図が定期的に軽い電子音を立てる。
それ以外の音も、アスカと私以外の人は存在しない白い空間。
何も言わずに眠り続けるアスカの前に立ちに話しかけた。


「ねぇ、学校壊れかけていたよ」


私はきっと酷いことをしている。


「あそこもあんな風になったんだから、きっとあの畑もなくなっちゃたよね」

もう跡形も無いだろう。
何かを生み出すことが出来ない男の人が一生懸命育てたスイカ畑。
私の心を揺さぶって、勝手な言葉を投げかけて、勝手に自由になったあの人。
あの人はもういないのに。

「ねぇ…、加持さんはもういないんだよ…?アスカ…」


私はきっと酷いことをしている。


「ねぇ…、私どうすれば良かったの?」


879:621の続きで
06/10/20 23:21:01

私はきっと酷いことをしている。




私はきっと。




いや、違う。






「ねぇ…どうすれば良かったのかなぁ…?」









私は酷いことをしている。

880:621の続きで
06/10/20 23:23:16

―――約束は何一つ守れていない





『ねぇ、全部終ったら。こんな戦いが全部終ったら。皆でお祝いしようよ。
 ミサトさんや、加地さんや、アスカや皆と…』


『きっと、楽しいよ。綾波も一緒にお祝いしよう。皆で一緒に笑おう』


『全部終ったら…、お前に言いたいことあんねん。聞いてくれるか?』


『じゃあ、碇さん。あとで教室でね』










―――何一つ守れてはいない


881:621の続きで
06/10/20 23:24:25


『もし誰もいなくても。もし、全部終わったら…お祝いしない?』


『せめて、私達だけでも。私達二人だけでも…』




―――取り返しの付かないくらい遠くに来てしまった





『次はもう殺さないようにさ』










―――あの日々さえも思い出せないほど


882:621の続きで
06/10/20 23:25:32

もう戻れないの?








歌が聞こえた。

















きみがうたったうた。


883:621の続きで
06/10/20 23:26:34


「歌はいいね」


幾分おかしなメロディだった気もしたけど、
低い声で奏でられた鼻歌は心地よかった。
夕日に照らされた湖に打ち上げられた像の上で歌う少年。


「歌は心を潤してくれる。リリンの生み出した文化の極みだよ」


オレンジ色に染まった横顔が振り返って私を見た。




綺麗な澄んだ瞳が









私を。



884:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/21 00:53:10
続きを!!

885:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/21 00:59:09


886:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/21 01:03:09
だけど音程はちょっとヤバめ・・(笑)
職人さん乙~

887:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/21 08:17:52
age

888:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/21 10:19:59
タバサ~♪

889:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/22 09:43:54
サバディ~♪

890:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/22 16:37:24
URLリンク(www.rei-ayanami.com)

891:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/22 19:31:37
上手い!!これはかなりイイ!


892:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/22 20:12:36
素敵ですのう

893:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/22 20:56:28
つかコレってあの絵師のじゃん

894:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/22 21:13:05
>>890
いやもう、たまりません。これこそ理想のシンジきゅんです。ハァハァ

895:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/23 00:56:02
>>893
前スレで色んな表情のシンジきゅん描いてくれた神のだな
893の神のブログも、女シンジきゅんのブロック崩しの神のブログも発見した俺は勝ち組

896:621の続きで
06/10/23 01:42:11
「そう感じないかい?碇シンジ君」

名前を呼ばれたことで我に返った。
それと、もう一つ気付いた事。
「あの…?」
「知らない者はいないさ。
 失礼だけど、君は自分の立場をもう少し知った方がいいと思うよ?」
「そう…かな…?」
ずっと昔、加持さんにも似たようなことを言われた様な気がした。
もうあの日々も、こうして似たような経験の上で
掘り出されるような記憶と化してしまったけれど…。
もう一つ気づいたことを言いたかったけれど、その前に聞きたいことがあった。
「あの…君は?」
恐る恐る口に出した質問に返ってきた返事は、予想もしないことだった。
「僕はカヲル。渚カヲル。君と同じ、仕組まれた子供達。
 ――フィフスチルドレンさ」
フィフスチルドレン?
アスカがあんな風になってしまって、新しく仲間が増えることは知っていたけど。
まさか、この男の子が…?
「じゃあ…、君が…渚くん?」
あの光景を見てしまってから、
アスカ以外の名前を言葉として口に出すのは本当に久しぶりだった。
声が震えてしまわないように、必死で名前を呼んだ。

「カヲルでいいよ。碇くん」


897:621の続きで
06/10/23 01:43:37
彼は微笑んで返事を返してくれた。
それがまるで、何か大切な贈り物を貰ったような
心が温まる感じがして、私は頬が熱くなってしまった。
だから私も彼の名前を呼んだ。
誰かの名前を呼ぶのは本当に久しぶりだ。

いや、違う。


人と話すのが久しぶりなんだ。


しばらく感じたことのない感情が蘇ってきた。


「あの、シンジでいいよ?………カヲル君」






嬉しい。




898:621の続きで
06/10/23 01:44:39
「あの…でも…」
「…なんだい?シンジ君」
小さく微笑む彼に、さっき気付いた事を漸く言った。
「私、こんな服と髪だけど…女の子なんだ…」
「ああ、ごめんね。名前と写真だけ知っていたから…」
申し訳なさそうにカヲル君は言った。
前にもこうして間違えられた事があったっけ…。
ミサトさんと、トウジと…。
彼の存在は私にしまいこんだはずの記憶を思い出させる。
けれど…。
「いいんだ。よく間違われるし。だから、そのままでいいよ」
「そうかい?じゃあ、シンジ君」
もう一度彼は私の名前を呼んでくれた。
そのことが、何だか本当に嬉しくて私は忘れそうになっていた表情を作った。

私が『笑う』と、彼も、カヲル君も微笑んだ。
透き通るような赤い瞳を細めて、嬉しそうに。
オレンジ色の光に照らされた銀髪は輝いていて
白い肌を一層引き立てていた。


なんて綺麗な人だろうと思った。

微笑みも、その姿も。






なんて綺麗な人だろう。


899:621の続きで
06/10/23 01:45:53


―――なんてきれいなひとだろう?



笑ったのは、人と話したのは久しぶりだった。
それでも、ネルフでシンクロテストを受けて
その受け答えや返事は返してはいたのだけれど。
『話した』のは久しぶりだった。
他人をからくり人形かなにかに見立てて、自分とは違うものだと
認識をしていたのかもしれない。
誰とも会いたくないと思っていたのに。
彼と接して、幾らか心が楽になったのは確かだった。
たとえ、まだ消えない闇が私の中で燻っていても。

それが消えることは許されなくても。

「やあ、僕を待っていてくれたのかい?」

シンクロテストが終わって、シャワーも浴びずにぼんやりと考え事をしていた。
いつもは結果を聞かされるのに今日に限っては何故かそれはなかった。
でもそれもどうでもいいことだった。
もう誰もいなくなってしまったのだ。
私がアレに乗る理由は何一つなくなってしまった。


900:621の続きで
06/10/23 01:47:45


「え?あの…そんなわけじゃ…」

すでに暇つぶしにかけているだけで、
耳には届いてはいなかったウォークマンのスイッチを切った。
微笑みながら彼は話す。

「今日は?」
「これからシャワーを浴びて家に帰るだけだよ」

穏やかな口調で話す彼に、私の口は勝手に話し出していた。
カヲル君に話しても仕方の無い事を。

「本当は、あんまり帰りたくないんだけど…」

アスカもいなくなってしまった。
もう彼女は私を見ないだろう。
ミサトさんともどう接していいのかわからなかった。
私を昔の自分と重ねる彼女。
私はあんな風な大人の女の人はなれはしないだろうから。
ずっと願っていた。
手を伸ばせばすぐそこに誰かがいる生活を。
私を必要としてくれる人を。
少しずつでもいいから歩み寄ってくれる人を。
ここに来て漸く手に入れたと思っていたのに。
それは、一瞬で泡のように消えてしまった。


901:621の続きで
06/10/23 01:48:35

「帰る家。ホームがあるという事実は幸せに繋がる」

カヲル君は中腰になって、座っている私の目線に合わせて言葉を紡いだ。


「良いことだよ」



ああ、まただ。



「僕は君ともっと話をしたいな」



私だけを見つめる澄んだ綺麗な瞳。





壁にかけられた時計をちらりと見ると、彼は言った。

「まだ間に合うね。見せたいものがあるんだ。一緒に行かないかい?」


902:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/23 01:56:28
さすがに一緒に風呂には入らないか

続きwktk

903:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/23 02:07:59
おつ

あー奴がきてしまったよ
トウジの霊がたぶん守ってくれる

904:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/23 03:05:10
二人目綾波も守ってくれる

905:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/23 03:34:58
追いついた!
続きwktk

あとこの長編オワタら自分も書いていい?

906:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/23 05:38:16
反対する理由はない。存分にやりたまえ

907:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/23 07:04:59
age

908:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/23 13:53:09
腐女子とキモヲタが集まるスレはここですか?

909:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/23 14:08:14
職人はトウシン腐女子?カヲシン腐女子?

910:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/23 15:53:09
馬鹿がageるからこうなる
age厨死ね
氏ねじゃなくて死ね

911:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/23 16:49:08
風呂はないけど、二人で夜の新芦ノ湖遊泳だろw

912:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/23 17:46:49
>>908
腐女子に会いたいならカヲルスレへお行き

913:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/23 18:17:26
最近トウシン腐女子の方が幅を効かせているじゃないwwwww

914:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/23 18:27:07
はいはいスルー。

915:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/23 19:06:06
これEOEまで行くのかな…?
やっぱりカヲルが迎えにくるのかな?
リビングで女シンジきゅんとアスカのキャットファイト
全裸で綾波に膝枕される女シンジきゅん
オナニーはさすがにないな…

916:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/23 19:43:18
>>915
シンジきゅんのオナヌー
(; ´д`)ハァハァ

917:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/23 19:57:34
カヲルが迎えにこなきゃ青葉みたいに恐怖のあまりパシャか?
つぅかあのシーンなかったらカヲルに他に出番は
あと全裸綾波に膝枕される全裸シンジきゅんを眺めるシーンくらいしかないぞw

918:621の続きで
06/10/23 23:14:30
目の前には赤い夕日。
何処までも伸びる影。
雲も空も景色さえもオレンジ色に染まっていく。
空と同じ色に染まった水面に瓦礫の破片が落ちて波紋が広がった。


「綺麗だろう?」


オレンジ色の世界の中で彼は笑った。
白い頬を同じ色に染めて。
彼が連れてきたのは、彼と初めて会った場所だった。
あの時と同じように、目も眩むような大きな夕日。

「ひょっとして。あのときも夕日を見にここにいたの?」
「そうだよ。…君は夕日が嫌いかい?」
「うん…。私はあんまり」

赤い夕日。
夕日は好きじゃない。

多分、あれは私の中の別れのイメージだ。

子供のころ、逆光で何も見えない中で一人で砂遊びをしていた。
母さんの墓参りをしたときも。
あの光は父さんの拒絶するような背中を染めていた。
トウジがもう私に笑いかけてくれなくなったときもそうだ。
陽が傾く中で、私は泣き喚くことしかできなかった。


919:621の続きで
06/10/23 23:15:43

昼と夜との一瞬の隙間。
ほんの一瞬交わるだけの瞬間。
決して一つにはなれないと思い知らされるから。
わかりあえることはないと、嫌でも思い知らされるから。


「昼と夜との一瞬の隙間。ほんの少しの間に見れるものだからこそ
 こんなにも綺麗に見えるのかもしれないね」

だけど、眩い光に目を細めてカヲル君は言った。

「ほんの一瞬交わるだけだからこそ、一層輝いて見えるのさ。
 人も同じ。どんなにわかりあえたと思っても、やっぱり人は一人なんだ」

人は何故か分かり合おうと努力をする。分かり合えたと思う。
だけどそれは違う。分かったと思っているだけ。
いつか父さんが言っていた言葉。
私と父さんは、もうわかりあえることはないのだろう。
そんなこともう嫌になるくらいわかってる。
わかってしまった。

彼は更に言葉を紡いだ。

「それでも、たとえそれが間違いだったとしても…。わかりあいたいと思い
 わかりあえたと感じることは、素晴らしいことだと思うよ」

920:621の続きで
06/10/23 23:17:29
そう言い終わると彼は私をみてもう一度笑い、また視線を夕日に向けた。
夕日に染まった横顔。
ずっと前にもこうして西日に照らされた誰かの顔を見た気がする。
私が、わかりあえたかもしれない、でもわかりあえなかった存在。
私が一度だけ夕日を好きになれた、あの帰り道を一緒に歩いた。
そのときの『彼』とは明らかに違うのにそんなことを思った。

私達は一定の距離を置いて沈み行く太陽を眺めていた。
それ以上の距離を縮めることは私には出来なかった。
オレンジ色の明るい光は、血のように赤い夕日に変わっていく。
赤に照らされた彼の横顔が振り返って私を見た。

「一次的接触を極端に避けるね。君は。怖いのかい?人と触れ合うのが」

血のように赤く染まった光に照らされた彼はそう口にした。
唐突に言われた言葉に、私は一瞬自分が何を言われたのかわからなかった。
でも、そんな風にまっすぐに私を見る瞳を見て必死で声を出した。
コワイ――
そうだ。
きっと怖いんだ。
私が誰かに触れることが。
誰かが私に触れてくれることが。
その温もりが消えてなくなることも、裏切られることも。

「そう…なんだと思う。でも、それはきっと皆同じことだと思うよ」

誰だって、好きじゃない人に触れられてもきっといい気分はしないだろう。


「好きじゃない…?」



921:621の続きで
06/10/23 23:18:26

だから私は誰にも触れない。
だから誰も私に触れない。

それでいいと思っていた。



それでいいのに。


「うん…。あ!でも…私は、カヲル君のことは嫌じゃないよ!?」


自分が何を言ってるのかよくわからなかった。

好き…とは言えなかった。
きっと怖かった。
そういえば、私は誰かに好きと言ったことも
好きと言われたこともなかった。
そんな風に思ってもらえる存在ではないとわかっているから。



彼は微笑んだ。
初めて会ったときのような綺麗な笑顔で。


私はその笑顔に見惚れるだけで、立ち尽くす以外何もできなかった。


922:621の続きで
06/10/23 23:19:47
太陽はもうほとんど沈んでしまっていて、水平線に小さく光を残すだけだった。
輝くような明るいオレンジ色の夕日はいつのまにか真っ赤に染まっていた。
血のように赤い夕日と、その赤に照らされた白い横顔。
その姿がまるで、そのまま何処かに消えてしまいそうで私は酷く怯えた。

「もう戻ろうか。もうすぐ沈んでしまうしね」
「そうだね。もう暗くなっちゃう」

そして、カヲル君は白い掌を私に差し出した。

「そこ、危ないだろう?掴まって」

少女のような白く細い指先。
まただ。いつか何処かで同じ体験をした。
彼は私にどうしようもないくらい懐かしい記憶を思い起こさせる。
もう戻れない。あの頃の思い出。


だけど、もう一度だけ

もう一度だけやり直せるとしたら?







戻れるとしたら…。



923:621の続きで
06/10/23 23:20:32


私が誰かの手を自分から握るのは、きっとこれで四度目。



一度目はトウジ。
怯えるような震えを何とか止めてあげたくて大きな掌を握り締めた。

二度目はアスカ。
彼女がまたその目を開いて私を見てくれることを願って握った。

三度目はレイ。
君との距離をもう少しだけ縮めたくて、近づきたくて、私も掌を差し出した。



そして、四度目は――




「ありがとう…」



私もそっと掌を差し出した。
彼は何も言わずその手をゆっくりと握った。



優しく、微笑みながら。

924:621の続きで
06/10/23 23:21:56
血の匂いが消えていくのが心地よいと思った。
幾分冷えた身体が温まっていくのを感じた。

心が――

心が楽になって行くのを許されないことだと感じていても
それでもこの温かさは消えることが無かった。

湯船につかって暖かな温度のお湯を掌で掬った。
指の隙間を零れ落ちていく透明なそれ。
人を思う事に似ていると思った。

どんなに掬い上げても手の中を流れ落ちていく、透明なそれ。
いくらそれを残そうとしても水は手から零れ落ちてしまう。
その手には何も残らない。

けれど彼は言った。

わかりあいたいと思うことが大事だと


掌には何も残らなくても、指先には雫が残る。
たとえそれが一雫でも。


その雫の意味がなんなのかわからなくても



それでも―――



925:621の続きで
06/10/23 23:23:58
水滴の残る指先を見つめていると、こもった音だけが存在する
白い湯気の立つ浴場に声が響いた。
「シンジ君。いるかい?」
「か、カヲル君!?」
その声に膝を抱えてお湯に浸かっていた私はそのままの姿勢で飛び上がった。
実際は飛び上がるほど驚いただけだったけれど。
聞き慣れた声がどこから響くのか辺りを見渡してしまう。
「こっちだよ」
「………あ」
声は隣の男湯から聞こえてきた。
私はきっと、酷く間抜けな声を出してしまっただろう。
「どうかしたのかい?」
「な、なんでもないよ。どうしたの…?」
幾らなんでも女湯に入ってくる男の子はいないか…。
当たり前のことなのにきょろきょろしてしまった自分が恥ずかしくて
頬が熱くなってしまった。
「僕の石鹸小さくて使えないんだ。ほら。君のを貸してくれないかな?」
その言葉と共に、男湯と女湯を仕切る塀の上から小さな欠片が投げ込まれた。
慌ててそれをキャッチすると
それは消しゴムみたいな大きさになってしまった石鹸だった。
これじゃあ身体を洗うのは無理そうだ。
私が今まで使っていたロゴが少し擦り切れた
まだ新しい石鹸を同じように塀の向こうに投げ込んだ。

926:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/23 23:37:42
乙です!
続きwktk

927:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 01:45:24
ちょwwwwカヲルただの痴漢wwwww

928:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 01:45:47
>>919
ルシオラと横島を思い出した

乙です!!
どうなるのかwktk

929:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 01:48:44
>>927
女湯に乗り込んでないからまだ痴漢ではないw
それにしてもシンジきゅんの使った石鹸使うのか…

930:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 02:06:12
痴漢ではないな。
女湯にも平気で声をかける四谷さんや横島のようなもの。

931:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 02:08:41
カヲルはスケベってことか

932:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 02:10:31
今までトウジウラヤマシスと思ったけどカヲル…いいなぁ…
俺だったらシンジきゅんの使った石鹸持って帰る

933:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 02:14:24
何かまたage厨いるなぁ…
氏ねばいいのに

934:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 02:15:01
だってトウジは死んじゃうもんな
いや、カヲルも死ぬな


シンジきゅんに関わった男たちはみな死ぬのか…
魔性の女(((゜д゜;)))

935:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 02:20:40
加時も?

アニメ版トウジならオイシイかも
シンジきゅんに介護してもらう(;´Д`)

936:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 02:25:39
アニメは生きてたっけ。シンジきゅんに介護…。

身体を拭いてもらおう。
尿瓶を使ってもらおう。
あーんして食べさせてもらおう。

(*´Д`)

937:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 02:28:03
何故あげる?

938:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 02:28:53
萌えたから

939:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 02:30:59
いくら萌えたと言えどもage厨真っ盛りの時期にageるのはやめなされ
何なんだ?最近のageっぷり

940:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 02:39:51
何かこの前801スレに暇人どもが集まって荒らしの相談してたみたいだから
そのせいじゃないのか。
荒らし報告してアク禁にしてもらうか

941:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 02:40:43
職人さんGJ

942:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 02:43:46
別に腐女子もキモヲタも同じなんだから放っておいてくれればいいのに…


943:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 02:55:33
URLリンク(p.pita.st)

某スレから拾ってきた。
ひんぬーおっぱーい!!!

944:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 03:01:05
これはいい貧乳ですね

945:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 03:04:55
おおお!!やっぱシンジきゅんの基本は貧乳おっぱいだ!!


946:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 07:52:57
シンジきゅんが女の子だと
余計にカヲルの態度が変態っぽく見えてしまうw

947:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 11:40:17
>>890
!?
なんちゅー掲示板に貼られてるんだ・・・別にいいけど。
てか、これ多分前にもここに貼ったような気もしなくもない。

>>943
おっぱいおっぱい!!
貧乳おっぱいにパワーをもらった。

URLリンク(shinjikyun.hp.infoseek.co.jp)
URLリンク(shinjikyun.hp.infoseek.co.jp)
ちょいエロ注意。

>>621
乙です。
カヲルがどう見ても下心丸出しに見えます。

948:621の続きで
06/10/24 15:17:59
水が流れる音と、水滴が濡れた床に落ちる音だけが空間を満たしている。
白い湯気がゆっくりと立ち昇るように、時間も穏やかに流れていた。
この塀の向こうに彼がいる。そのことに酷く安心した。
それと同時に違う意味だ良かったと思った。
あの、私だけを見つめる澄んだ瞳。あれが今は無くて良かった。
彼は私に懐かしい記憶を呼び起こさせる。
あのまっすぐな瞳もいつか何処かで見た気がした。
あの瞳は何故か私を怯えさせる。それを何処で見たのかは思い出せなかったが。

「カヲル君。お湯、熱くない?」
「そうだね。ちょっと熱いかな。でもこの熱さは心地良いよ」
「ずっと前に一緒に入った子がいたんだけど、その子も熱いお湯苦手だったんだ。
 こんな熱いお湯によく入れるわねってよく言ってた…」

取り留めない話が幾つも口から出て行った。
彼はそんな話にも付き合ってくれた。
塀の向こうで顔は見えないけど、
きっと先ほど見たように微笑んでくれているのだろう。

どうしよう…。

何だか。



何だか、喉が痛い。

949:621の続きで
06/10/24 15:19:54



「ごめんね。私だけ勝手に話しちゃって…」


「…君は本当は何が話したいんだい?」




喉が。




「僕に何か言いたいことがあったんだろう?」





あのまっすぐな瞳が今は閉ざされていて本当に良かった。




ああ、喉が痛い。



950:621の続きで
06/10/24 15:22:15

「ここに来る前は、先生のところにいたの…。穏やかで何もない日々だった」

水の流れる音が響いている。
白い湯気は周りをぼんやりと白く染めている。
「でも、それでも私は良かったんだと思う。私には何もないから。
 なにも…することも、できることも無かったから…」
ポツポツと私は話し出した。
あの頃のことを思い出していた。
先生の望むとおりの私を演じていたあの頃の私。
「でも、ここに来ていろいろあったんだ。
 私がやらなくちゃいけないことも増えた。私はそれが凄く煩わしかった」

何をしたって私は変わらない。
私には何も無い。
一人ぼっちの灰色の世界。
それが私の世界だった。
だけど…。

「人が嫌いなのかい?」

水滴が滴る音だけの空間に心地よい低音が響く。

「わからない。きっと、どうでも良かったんだと思う」

ただ父さんは嫌いだった。

嫌いで良かった。

951:621の続きで
06/10/24 15:23:05


だけど―――


「だけど、ここで色んな人と出会って、話をして…」

一人ぼっちだった世界はここに来て出会った人達で増えていった。
灰色だった世界は出会った人の数だけ色が付いた。
私は彼に話をした。
ここに来て出会った人たちのこと。
たくさんたくさん。
守りたかった、守れなかった大切なもの。
彼は何も言わずにただ話を聞いてくれた。
そして、とうとう話すことが何も無くなった時、彼は言った。

「彼は君に好意を持っていたと思うよ」
「…コウイ?」


『彼』


太陽みたいに笑っていた少年。
もう会えない存在の一人。



952:621の続きで
06/10/24 15:24:54


銀髪の綺麗な少年は言う。



「好きってことさ」





私が一番欲しかった言葉。
でも誰もくれなかった言葉。


「そんなの…私にはわからないよ…」


もう、きっと誰もくれない言葉。



だってもうそんなものをくれる人はいない。
私は誰も守れなかった。


953:621の続きで
06/10/24 15:26:01


「君は人に触れるのが怖いと言ったね」


それでも彼は言った。

「他人を知らなければ互いに傷つけ合う事も裏切られることもない。
 でも同時に寂しさを忘れることもないよ。さっきも言っただろう?
 人は一人だと。いくら、わかりあいたいと…わかりあえると思っていてもね」

壁一枚向こうに存在する私に彼は語りかける。

「ただ、忘れることができるから――、人は生きていけるのさ」


忘れる――



そうだ、忘れたかった。
忘れてしまいたかった。
嫌なこと全部。
辛いことが多すぎた。

「でも、忘れることはできても消すことはできない。無くす事はできない。
 記憶や傷跡や感情や、何かしらその存在や経験が確かにあった、欠片が残ってしまう」

954:621の続きで
06/10/24 15:26:53


忘れることと無くすことは違う。




「人は無を作れない」



私は―――




「君は淋しいんだね」




サビシイ――?





「わからない」



955:621の続きで
06/10/24 15:28:16
一人でいることをサビシイと思ったことは無い。
今まで一人だったから。
自分が他人に好きになってもらえるような存在だとは思っていない。
人に触れてはいけない。
求めてはいけない。
どうしたらいいのかわからなくなる。


私は―――


「人は誰しも心に痛みを感じている」


喉が痛い。


「心が痛がりだから、生きるのも辛いと感じる」


痛い。


「ガラスのように繊細だね。特に君の心は」


956:621の続きで
06/10/24 15:29:18
この痛みには覚えがある。
いつか何処かで感じた痛み。

ああ。


ああ、私は。





どうして。






君はどうして…。

「どうしてカヲル君はそんなに優しいの?」


どうしよう。

957:621の続きで
06/10/24 15:30:50

なんだか―――




「好意に値するからさ」






泣いちゃいそうだ。



言わないで欲しい。
どうしたらいいのかわからなくなる。

だから。


958:621の続きで
06/10/24 15:31:46

そんな言葉も感情もいらないから――


今そんな風に言われたら
今優しくされたら




「僕は君が好きだよ」




泣いちゃいそうだ。




泣いてしまう。

959:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 16:23:19
>>958
おっつ!

960:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 16:27:51
乙です!
カヲル怒涛のように口説いてるな
どうなるシンジきゅん
続きwktk

961:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 17:00:37
乙。カヲル凄い口説いてるな
トウジは勿体ぶらずにさっさと告っとけば良かったのに

962:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 17:10:02
>>890マジGJだ!!セーラーシンジきゅんもまた可愛いなwww

963:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 17:13:08
ところで次スレ立ては980くらいを踏んだ人でおk?

964:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 17:13:35
>>947
ロープは痛そうだけど、ひんぬー縞パンGJ!!

965:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 17:20:16
>>943
これくらいの貧乳が好みな俺はやばいですか?

966:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 18:02:49
>>965
よう、俺

967:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 18:16:24
>>943
これ左のやつ乳当たってるな

968:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 18:24:41
ようやく終盤にまで来たな

続きwktk

969:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 18:35:18
いまさらだが、前スレから読んどけば良かった

970:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 18:57:58
今更だが初代スレから読んどいてよかった

971:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 19:11:07
>>947
またエロ絵よろしく
やっぱりシンジきゅんはイジメられるのが似合う

972:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 19:36:01
次スレの時期ですな
いよいよ二桁の大台突入

973:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 20:02:38
やっぱシンジきゅんにはセーラー服だなあ
壱中の制服もまぁ、可愛いけど

980よろ

974:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 20:07:12
こんだけ口説いたカヲルぬっ頃すのはさぞかし欝であろう

975:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 20:22:21
>>972おい!、その台詞は俺が言おうと思(ry

976:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 20:37:23
わくわくてかてか

977:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 21:02:57
何か活性化しとるね

978:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 21:18:20
キモ

979:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 21:46:51
age厨氏ね

次スレよろ↓

980:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 23:18:41
GJでした。

981:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/24 23:49:58
↑次スレ

982:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 00:08:08
980です。

関連スレ他はこんなんでよろしいですか。

●関連スレ

シンジキュンの萌え画像キボンヌ2
スレリンク(eva板)

☆男の子のまま愛でたい人はこちら
LOS専用 俺とシンジだけのLOSスレ
スレリンク(eva板)
シンジが好きでたまらないスレッド9
スレリンク(eva板)
もしシンジきゅんが男娼だったら
スレリンク(eva板)
碇シンジくんに淫らな悪戯したい
スレリンク(eva板)

☆ついでに他のキャラの性別も変えてみたい人はこちら
もし、エヴァキャラの性別が逆だったら……
スレリンク(eva板)
ふたなりアスカ×女シンジ 2本目
スレリンク(eva板)
もしユイが産んだのは男じゃなくて女だったら
スレリンク(eva板)

☆シンジきゅん統合絵板
URLリンク(ikari.hp.infoseek.co.jp)

☆2スレ88氏提供過去ログ倉庫
URLリンク(www.eva-lagoon.net)

983:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 00:17:21
乙!!んな感じでィィと思う

984:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 00:19:07 mhW1Tc7c
いいんジャマイカ?

985:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 04:15:32
カヲルがナンパしに来たようにしか見えん。

986:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 05:15:07
重複スレは無視しとけ

987:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 05:43:40
>>982
おいおい一番大事なスレが抜けてるぞw

☆時には獣のように・・・
シンジってどんなパンツ穿いてんの?
スレリンク(eva板)

988:987
06/10/25 05:45:14
ごめんなさい
ageちゃったorz

989:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 07:02:58
980です。立てました。

♂倒錯シンジきゅんハァハァスレ♀ 10
スレリンク(eva板)

990:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 07:20:21
おつー

991:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 09:04:31
埋め

992:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 09:05:27
埋め

993:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 09:08:22
埋め

994:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 09:10:17
埋め

995:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 09:13:08
埋め

996:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 09:18:18
埋め

997:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 09:20:32
埋め

998:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 09:21:51
埋め

999:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 09:24:24
埋め

1000:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/10/25 09:25:41
梅官僚

1001:1001
Over 1000 Thread
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。


最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch