♂倒錯シンジきゅんハァハァスレ♀ 9at EVA
♂倒錯シンジきゅんハァハァスレ♀ 9 - 暇つぶし2ch330:621の続きで
06/09/15 22:33:27
掌の中で霞んでゆく命。
それを消そうとしているのは紛れもなく自分。
この指を、腕を、止めたかった。
薄れ行く意識の中、それだけを思う。
自分の中に何かが入り込み、侵食していく。
「正気…失うわけには…いかへん…のや…」
いつかこれと同じエヴァの中で見た小さな背中。
泣きたい筈なのに、涙も流さず細い肩を震わせていた彼女。
その時まで本当に何もわかっていなかったのだ。
たった14歳の子供の肩に、どれだけ重いものが乗っているのか。
「シンジ…傷つけるわけには…いかへんのや…!」
無知のまま奮った拳。
何も知らず、投げつけた感情と行為。
ようやく笑うようになった彼女。
もうあんな思いはしたくなかった。
手に入れたと思ったはずの力は、ただ傷つけるだけの力になった。
伸ばした腕は、誰にも届かず中を舞う。
言葉はきっと、誰にも届かない。
あの実験場で呟いた言葉のように。


だから初号機の瞳が赤く瞬いたそのとき
彼女の悲痛な叫びが耳に届いたとき、嬉しくて笑った。
やっと眠れるような気がしたから。

そして意識は闇へと溶けた。




悲しかったのは、彼女が泣いていることと
この思いがもう届きはしないこと。


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