06/07/16 00:34:05
「しかし一体どういう事だ、碇。」
「分からん…。だが、レイとセカンドの接点は無に等しいはずだ…。」
諜報部員のいた先程とは異なり、総司令 碇ゲンドウは心の内をほんの僅かだが曝け出した。
無論それは相手がこの副司令 冬月コウゾウであるからだ。
尤も、碇が心を曝け出していた女性に連なる少女の問題でもあるが。
「もう少し様子を見てみるか?」
「…。」
冬月は一つの案を提示したが、沈黙という挙手で棄却された。
水を打ったように静まり返る総司令室が、答えはここでは出ぬ事を証明しているようだった。
「聞けば分かる事だ…。」
そういって碇はデスクの引き出しに内臓されている赤い電話を取った。
短縮ダイヤル 00番 綾波レイへの直轄回路が開かれる。
「プルルrガチャッ!…はい…。」
つづく