06/06/10 10:50:14 IVbTBbuW
深夜の駅のホーム。終電を待って、ベンチに座っている男女がいる。
「綾波…。」
僕はそう呟き、隣で僕にもたれかかって寝ている綾波の小さい肩を抱いた。
全ての使徒を倒してから10年の月日が流れ、僕達は平和な生活を送っていた。
僕は綾波と結婚し、トウジはヒカリさんと一緒になった。
アスカはケンスケを奴隷の様に扱い、ケンスケもそれに喜びを感じているようだ。
「ん…。」
綾波が眼を覚ました。
「ごめんなさい。…私、眠っていたみたい。」
「いいよ、寝てても。今日は久しぶりにネルフに行って疲れたし。」
と話すと、けたたましい轟音を吐き出しながらモノレールが駅に着いた。僕達が乗るやつではない。
「あなた…、いつもそうやって私を守ってくれるのね。」
そう言い、綾波は僕に微笑んだ。
昔僕に見せたのと同じ、美しい笑顔だった。
何故綾波はこの年になっても、ネルフに出入りしなければならないのか。
それは、彼女の体に原因があった。
もともと綾波は体が丈夫な方ではない。体育はいつも見学していた。
それが、年を経るにしたがい更に病弱になってきた。
昔は半年に一回ペースで赤木博士を訪れれば良かったが、今では一週間に一回行かなければレイの体が保たない。