06/08/02 18:51:37
葛城博士は微かに顔を赤らめた。
「ああ…
全く手を掛けられなかったにも関わらず、あの子はよく成長してくれた。
だが…もっと幼いころからミサトに構ってやれば良かった…そう思うことがある。
いや、私はいつも夢を追い求めてばかりだったからな。ミサトも私を恨んでいるに違いないよ。」
「博士、そんなことはありませんよ。」
「いや、自分のことは自分が一番よく分かっている…」
葛城博士は手すりにもたれながら霞んだ地平線に目を凝らした。
粉雪混じりの強風が櫓の上を吹きぬけている。
葛城博士はしばらく考え込んでから静かに言った。
「…ユイさん、君はそんな事を話しに此処まで来た訳ではないだろう?」
「ええ…レイの事です。」
#今日はこのへんで。