落ち着いてLRS小説を投下するスレ3at EVA
落ち着いてLRS小説を投下するスレ3 - 暇つぶし2ch472:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/28 01:52:08
『あなたが協力を拒めば、人類の未来を潰すことになるのよ。
 あなたは自分の可能性を最大限活かすべきだわ…』

「私のカラダを返して頂戴…」

これ以上話をしても得るものはない。
私は無理矢理手を振りほどき、からだを引き抜いた…



473:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/28 01:53:28
恐ろしい悲鳴が周囲にこだました。
周囲の空間そのものが絶叫しているようだ。

「彼女」はのた打ち回って悲鳴を上げていた。
私と融合していた部分は彼女の身体から完全に抜け落ちていた。

『どうして…どうして…私を…私を拒絶するのっ…!』

「私と碇君は…人間として自分の運命を決める権利があるもの…
 あなたの好きにはならないわ…」

自らの体積が半分以下になってもなお、力を振絞って「彼女」はこちらに顔をむけた。
その目は真っ赤に充血し、顔の半分は消えうせている…

『私を消せば…あなたもお終いよ…!それでもいいの!?』

「私は分かったの。
 私は…人間が犯した過ちを振り出しに戻すために存在しているのよ…
 さようなら。碇君のお母さん。」

私は「彼女」を消した。

世界が、崩れてゆく…

同時に私の意識は光の中に溶け込んでいった…


474:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/28 01:54:54
突然、エヴァンゲリオン初号機が吼えた。
エヴァの咆哮ではない…長々とした人間の悲鳴だ。

僕の母親の顔をした頭部は苦痛に歪んでいる…

どこからか、大量の水滴が僕に降りかかった。
僕は一瞬にしてびしょぬれになった。

懐かしい匂いがする…血の匂い…?
これは…L.C.L…?

一体エヴァに何が起こっているんだ?
僕は思わず後ずさった。

振り乱されたエヴァの頭髪が先端からだんだんと溶けてゆく…
装甲の間からも勢いよくL.C.Lが流れ出ている。
エヴァは絶叫しながら地面をのた打ち回っていた。

エヴァが、死にかけている…

蜘蛛の巣状のヒビがむき出しになったコアに入ると同時に、
エヴァの頭部が一瞬透き通ったかと思うとオレンジ色のL.C.Lの塊となって地面に落下した。

数瞬後、コアが砕け散り、エヴァはL.C.Lを撒き散らしながら地面に崩れ落ちた。
後には捻じ曲がった外部骨格とL.C.Lの水溜りだけが残った…

公園の傍らに突き刺さっていたロンギヌスの槍も、もはやただの金属の塊と化している。

475:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/28 01:56:07
「綾波っ!」

ショックから辛うじて立ち直った僕はエヴァの残骸に駆け寄った。


数分後、ぐしゃぐしゃになった胸部装甲の下で力なく横たわっている綾波を発見した。
僕は綾波を蒸気を上げる装甲の下から引きずり出した。

その身体は信じられないほど冷たかった。
まるで氷のようだ。

僕は彼女を抱きしめた。

「死んじゃ駄目だ!死んじゃ駄目なんだよ!綾波!」


476:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/28 01:57:04
まだ生きている…
僕が強く揺さぶると、綾波は勢いよくL.C.Lを吐き出してゆっくりと目を開けた。

「ゴホッ…う…い…碇君…!?」

「綾波!しっかり!」

「私…生きてるの…」

次第に頬に赤みがさしてきた。
綾波は気管に残るL.C.Lに咽ながらも僕に訊いた。

「エヴァは…エヴァはどうなったの…?」

僕はエヴァの残骸をあごでしゃくった。

「エヴァは…死んだよ…」

「そう…」

綾波は目を閉じるとそれっきり喋らなくなった。

477:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/28 01:58:18
私は碇君に背負われながら家に向かっていた。
月の光が誰もいない街に降りそそいでいる。


478:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/28 01:58:45
終わったか?



つまんねえよ




マジで糞



479:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/28 01:59:12

「ねえ…綾波…?」

碇君がそっと私に呼びかけた。

「なに?碇君。」

「エヴァの中で…何があったの?」

「私が存在している意味をみつけだすことが出来たの。」

これでは答えにはなっていないと思ったけれど、碇君はある程度は納得してくれたようだ。

「君は…馬鹿だよ…」と、彼が言った。でも、優しい声で。

「いいの。もう取り返しはつかないから。」私は明るい声で言った。

「それは…そうだね。」

彼は吹き出した。
そして、私もつられて笑い出した。

「いずれ、後悔するよ?」

「その時はその時よ。」

私たちは大笑いした。
その様子を青白い月の光が照らしている。

いまの二人は、ただの人間だった。


480:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/28 02:07:50
これで終わりです。
駄作に最後まで付き合って頂きまことにありがとうございました。

一応、下のURLに原稿うpしときました。
読みにくかった場合はどうぞ。
URLリンク(www.geocities.jp)
URLリンク(www.geocities.jp)


481:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/28 02:09:08
>>480 乙。

482:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/28 02:11:10
なんか切ない終わりでしたね。
でも乙です。また機会があったら
書いてほしいです。

483:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/28 02:44:23
角気持ち悪いわ、マジ死んでくれよ

484:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/28 14:52:21
せつねえーw

485:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/28 22:41:21
舌噛んで死ねばいいのに

486:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/28 23:20:49
角さん乙です
毎回楽しみに読ませてもらいました。
ラストはレイがいなくなるか心配だったんですけど
僕的には嬉しいかたちで完結してくれて
とても満足してます
機会があったらまた書いてくださいね

487:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/29 00:51:39
自演がとても気持ち悪くてひさしぶりにゾクゾクしました

488:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/29 08:52:13
読んで下さった皆様、ありがとうございました。


今回投稿した中編LRSについて少し。

「会話シーンを無駄に増やさない」「シンジ、レイの心理描写を出来る限り増やす」という二点にこだわって書きました。
お陰でかなり重い?作品になってしまいました。
もうちょい軽くしてもよかったのかな?

場面展開が速すぎるという指摘がありました。
個人的にはもっと落ち着いて書けばよかったかなあ、と少々後悔しています。
まだ構想段階ですが、次回作では決してそのようなことがないよう、心がけたいと思います。

なお、個人的には「登場人物の片方を舞台から退場させる」という結末にだけは出来るだけ収束させたくなかったのです。
そのお陰でこのような終わり方になってしまいましたわけですが。


無計画、行き当たりばったりに書き始めてしまったSSですが、皆様の応援とご指摘のお陰で最後まで書き終わることが出来ました。
本当に感謝しています。






489:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/29 12:51:55
糞コテ死ね!

490:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/29 13:33:57
>>488
乙かれさん

491:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/29 13:55:11 sLD9kvi+


492:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/29 15:06:06


493:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/29 15:40:25
後付けの弁明はマジでウザイ
何なんだこの馬鹿は…

494:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/29 21:46:52
>>478 >>485 >>487 >>489 >>491-493
  楽  し  い  か  ?

>>478
深夜帯まで本当にご苦労様です。
最近の中学生はガッツあるな。気に入ったよ。





495:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/29 22:14:50
角さん、次回作待ってます

496:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/30 00:43:18
乙です!

497:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/30 04:51:10
自分だけ擁護カプキメエ

498:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/30 04:56:16
ヤバい、本当に糞コテぶっ潰したい

499:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/30 05:11:31
>>498
コテハン叩きはルール違反ですよ あんた


500:綾にゃみレイ
06/07/30 05:16:07
角気持ち悪い・・・・

501:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/30 08:40:29
>>499
夏厨にルールもへったくれも通用せんよ。

皆さんも分かりきってる事でしょうが、ブラウザの読み込み段階で消すのが得策。

ホットゾヌ2の設定でage入力してる奴は大抵消しちゃう。
46個のレスを消去しました、って出てきて結構スレが綺麗になる。
後は一つ一つ手動で消していけばおk

すっげえスレが綺麗になる。
夏厨ども、だからお前らのやってることは無駄なんだよwwww
ブラウザサイコー

502:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/30 12:26:38
脳内ルールを押し付ける馬鹿はどこにでもいるよなぁ…

503:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/30 14:03:22
角キモイよ死ね!








これでいい?wwww

504:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/30 18:31:44
気になった事二つだけ
>>462>>463への些か突然な視点変更
・「蒸気をあげる装甲」の下にいた綾波が信じられない程冷たいっていうのも…
何かくだらないところで質が少し落ちているような。

とはいえGJ、ストーリーとか完璧だと思う



505:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/30 20:29:18
>>504
wwwwwwwwwwwwwww
必死に熱く語ってやがるwww







やっぱコテじゃないやつもキモイな、死ねよ!

506:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/30 20:44:49
だって自演だもん
コテ消しても体臭までは消せないさ

507:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/30 21:11:07
くっせーーーーーーーーーーー505

508:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/31 08:31:24
なんかできたので明日かあとで投稿します。

とりあえず相談したい事↓

・リナレイはスレ違い?
・僕の好きに書いてもいいですか?

509:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/31 11:47:20
書くならば早くしろ、でなければ帰れ。

510:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/31 13:11:43
>>508
お前馬鹿じゃねーの?きめぇんだよ帰れ!

511:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/31 13:32:31
書かなくて良い、帰れ

512:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/31 15:17:54
>>509
逃げちゃ駄m(ry

513:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/31 15:18:54
第二新東京市国際空港の特別搭乗口前に僕は立っていた。

窓の向こうには翼をきらめかせながら政府専用X-33超高高度飛行艇が待機している。
流れるような流線型で矢じりのような形のその特異なフォルムは否応でも人目を引く。
詳しいことは知らないけれど高度110kmをマッハ十いくつで飛行可能なのだそうだ。
科学も進んだものだとつくづく思う。

「おっまたせ!シンジ。ずっと待ってくれてたの?」

山吹色の髪の少女が荷物を転がしながらこちらに駆けてくる。
息がかなり上がっているようだ。

「うん。でも時間ギリギリだね。
 もう飛行機出ちゃうよ?」

「大丈夫よ、私たちが乗らないと意味ないんだから。
 あ、シンジのお父さん達なら後から来るよ!
 シンジのお父さん、荷物検査で引っかかっちゃってね。」

「え、なんで?」

「金属探知で反応が出てね、係員に呼び止められちゃったの。
 そしたらポケットから文鎮が出てきちゃったのよ、信じられる?」

目の前のアスカは腹を捩じらせて大笑いしている。
いい年して何やってるんだ父さん…

「それで質問の嵐に遭っちゃったんだけど、『ぶ…文鎮って英語で何ていうんだ…?ユイ?』だって!
 お父さん、しどろもどろしちゃってさあ、アハハハハハハハ…ヒイヒイ…」

514:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/31 15:20:02
アスカが父親の声色を真似た。
もう情けなくなってくる。

「あ、そう…
 向こうって結構寒いんでしょ?
 風邪ひかないよう気をつけてね。」

とりあえず話題を変えなくては。

「当ったり前でしょう!
 それに、私のこと心配するのもいいけどね、アンタこそ新しい学校でイジメられるんじゃないわよ!」

そんなに僕、イジメられたこと無いけどな…




515:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/31 15:21:20
あ、お父さん達来たみたいだよ!こっちこっち!」

グラサンを光らせながら父親がこちらに向かって歩いてくる。
後ろに必死で笑いを噛み殺している母親と、若い研究者達が続く。

「シンジか…」

「あ、父さん…」

「…」

「…」

「…なんで文鎮なんかポッケに入れてたの?」

母さんがプッと吹き出した。

「…お前には関係のない話だ。」

精一杯威厳を保とうとしているように見えるが、全く効果を発揮していない。

「私も知りたいな。碇。」

「…!
 冬月先生…やめて下さい…」

飛行艇の後部からは白い霧のようなものが漏れている。
燃料補給も完了したようだ。

516:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/31 15:22:41
「これがジオフロントへの通行証だ。常に身に着けておけ。」

父親が僕に赤いIDカードを手渡した。
裏に僕の顔写真が張ってある。

ジオフロントとは箱根山地下数百メートル付近で十五年前に発見された巨大地下空洞だ。
空洞内部は大型の粒子加速器が数台設置されている他、多数の研究施設が林立している。
まさに、「最先端科学の街・第三新東京市」の象徴ともいえる存在だ。
その中心部に両親の勤務先である人工知能研究所の本部があるが、僕は一度も行ったことがない。
ちなみにジオフロントは一部区域を除き、一般人の立ち入りは厳しく制限されている。
これがあることは、空洞内部を自由に歩き回ることが出来ることとほぼ同義だ。

「研究所の赤木博士には何度か世話になるだろう。
 着いたらあいさつのひとつくらいしていけ。」

「あ、ありがとう父さん。」

「礼には及ばん…」

そろそろ出発時刻だ。
アナウンスが聞こえる。

「行きましょうか、あなた。」

「ああ。」

「シンジ…
 二年間、本当に迷惑をかけるけれど…」

母さんの目が潤んでいる。


517:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/31 15:24:30
「別にいいんだよ。母さん達も研究頑張ってね。」

アスカが言った。「夜、寂しくって泣くんじゃないわよ!」

「な、何言ってるんだよアスカ…」

彼女は僕の手を握りしめてきた。

「それと…手紙出すの忘れたらコロスからねえっ!
 覚えときなさい!」

アスカは泣いていた。
僕の手の上に涙が何滴か落ちた。

「…うん。
 また会えるからさ、泣かないでよ?アスカも。」

「あんたなんかに言われたくないわよっ」

寂しいんだろうな…アスカも…いくらお母さんの用事とはいえ…

僕もその手を握りかえした。力いっぱい。


最後に、搭乗ゲート越しに僕はみんなに手を振った。

「それじゃ、いってらっしゃい!」

518:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/31 15:25:16
ロケットエンジンの白煙が青空に吸い込まれていく。
彼らはもう行ってしまった。

「さてと。」

バスがもう出てしまう。
僕は床に置いてあったボストンバッグを担ぎあげた。
今後の生活用品一式が入っているのだから仕方ないのだが、重い。

明日からは新学年が始まる。

第三新東京市第一中学校…か…
僕はうまくやっていけるだろうか。

そんなありきたりのことを考えながら僕はバスターミナルに向かった。

そういえば、僕が第三新東京市に着くよりもずっと早く彼らは向うに着いてしまう。
何か不思議な気分だ。

519:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/31 15:27:13
『当機は飛行高度80kmで現在上昇中です。安定飛行に入るまでは、シートベルトをお閉め下さい…』

機体の後部では凄まじい轟音と共にロケットエンジンが燃焼しているが、機内の騒音は割と静かに抑えられている。
窓の外の空は既に真っ黒だ…あれは星だろうか…

さきほどまでは落ちこんでいたアスカは、今では窓に頬を押し付けて下を流れる風景に夢中になっている。

「本当にこれでいいの…あなた?」

ユイがさきほどとは打って変わって厳しい表情で夫に尋ねた。

「ああ…」

ゲンドウはシートの上で目を閉ざしている。

「もし…シンジが知ったら…きっと私たちを許してくれないでしょうね…」

「シンジは私たちの仕事を尊敬しているからな…」


520:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/31 15:28:01

ユイが静かに言った。「わざと…でしょう?」

「シンジはもう大人だ。
 私たちにはシンジに本当のことを伝える義務があるからな…」

「私達が、いかにおぞましい人間かということを…ですね?」

「シンジには私たちのような人間になって貰いたくはないからな。
 だが、シンジが私たちの仕事を尊敬し、その道を進もうとしている以上は…」
 
「シンジにはその心構えをさせておく必要があるということね。」

「ああ。」

突然、メインエンジンの騒音と機体の振動が小さくなった。
飛行艇が次第に水平になってゆく。

『当機は飛行高度90kmで安定飛行に入りました。
 南極・コロンブス基地までわずか二時間程度ではありますが、ひとときの空の旅をお楽しみ下さい…』

521:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/31 15:29:13
これ以上無いくらい最悪なタイミングだ。
私は受話器を取ったことを後悔した。

『レイちゃん?夜遅くにごめんなさいね。』

「大丈夫よ…まだ起きてるつもりだったから。」

『そう。ところでお姉ちゃんは今いるかしら?』

やはり。来た。

「もう寝てしまったみたいよ。今日は疲れてたから。」

私は出来るだけ冷静に、状況を悟られないように、話を続けた。

『そう…
 明日から、当分の間はお姉ちゃんと二人っきり。
 お姉ちゃんから聞いているわよね…」

「ええ。知っているわ。」

今初めて知りましたなどとは口が裂けても言えない。

『…あんなお姉ちゃんだけれど、しばらくの間は面倒をみてやってね…
 本当にごめんなさい…』

「ええ…」

522:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/31 15:31:11
この辺りで電話を切る潮時ね。
姉と同居生活の件はあとでじっくりと考えればいい。
そう思ったその時…

「そこにいるんでしょぉ~?
 一杯くらい付き合いなさいよ~?ケチィ~」
 
隣の部屋から大声が聞こえてきた。
かなり自我境界線が曖昧になっているような声だ。

私は咄嗟に受話器の送話口を手で抑えたが、しっかりと相手には聞こえてしまった。
受話器の向こうで相手が頭をかかえこむ様子が目に見えるようだ…

『あの馬鹿娘ッ…
 ちょ…ちょっと!ミサトを出しなさい!ミサト!』

やはり爆発してしまった。
耳が痛い。
仕方がないので居間まで姉を連行しに行くことにした。

「お姉ちゃん…電話…」

だが姉は畳の上で安らかな寝息を立てている。
周囲には何本もの空き缶が散乱していた。

「お姉ちゃん…寝てるわ…」

『…っ!』

523:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/31 15:32:47
「起こしてもいい?」

『もういいわ…大声出してしまってごめんなさいね…』

もう諦め声だ。
この時点でこの後の展開はほぼ予想がつく…

『お姉ちゃんは生活無能者だし…
 あの人も家族のことも考えないでまた出ていっちゃうし… 
 その上、私は当分第三新東京には帰れないわ。
 全く…あなたにどう詫びたらいいか…』

鼻をすする音が混じる。

「大丈夫よ…お母さん…」

『お願いよ…レイちゃんだけが頼りなの。
 あなたがいなかったら…お姉ちゃん、ゴミに埋もれて死んじゃうわ。』

受話器を通して啜り泣きが聞こえてきた。
姉の現状を省みれば、あながち冗談にも聞こえないのは気のせいだろうか。


524:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/31 15:33:47
20分後、電話は切れた。

居間に戻ると、先ほどまで寝ていたはずの姉がテレビを観ながらケラケラと笑い転げていた。
狸寝入りとはこのことらしい。

「電話終わったぁ~?
 ビィルどぉ~、冷たくて美味しいわよ~」

「…」

「な、なによその目は…
 私なんか悪いことでもしたァ?
 ……
 う…は、話は変わるんだけどさァ、明日転校生来るの知ってる?
 男の子らしいよォ?」

興味のない話だ。

「もう寝るわ。おやすみなさい。」

「ちょ、ちょっと待ちなさいよッ
 まだ話が…」

私はベッドに倒れこんだ。

今夜はよく眠れそう。

525:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/31 15:35:30
交通渋滞で到着が遅れてしまった。
もう夜の十時過ぎだ。
早々、迷惑を掛けてしまうことになる。

「葛城…ここかな。」

僕はインターフォンを鳴らした。

十数秒後、ガチャッとドアが開いた。

「夜遅く申し訳ありません…いか…!」

「夜遅く非常識よアンタァ、酒くらいゆっくり飲ませなさいよォ!!」

勢いよくドアが閉ざされた。

何が起こったんだ…?

葛城博士が言うところの「聡明で溌剌とした自慢の娘」が今の…
そんなはずはあるまい。家を間違えたのだろうか。

だがしっかりと表札には「葛城」と書いてある。
恐る恐るもう一度ドアをノックしてみる。

526:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/31 15:36:20
ドアが開いた。

「夜遅く申し…」

「あなた誰?」

「いやっ…しばらくの間、葛城博士の家に住まわせて頂くことになっている碇と申しますが…」

「聞いていないわ。」

「えっ」

「私、眠いの。さよなら。」

「わー、ちょっとレイ!ストップストップ!」

先ほどの酔いどれ女が慌ててやってきた。

「そうそう!そういやシンジ君、シンジ君だよね!
 入って入って!」

僕は二の腕をつかまれて部屋の中に引きずり込まれた。
後にさっきの女の子が続く。

居間には大量のビール缶が散乱している…

527:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/31 15:37:26
「もォ~それならそうと言ってくれればいいのに~
 黙ってるからセールスマンか何かだと勘違いしちゃったわ。」

まさか…この人本気で…
かなり酒が回っているらしい。
 
「あ、あたしミサトって言うのよ、ミサトって呼び捨てでいいわよ!」
 
「ミ、ミサトさんでいいですか?」

「辛気臭いわね~まあいいや。
 あ、これ学生服!」

ミサトさんは僕に学生服を放って寄越した。

「あ、ありがとうございます。
 ところでちょっとお聞きしたいことが…」

「なになに?全然オッケーよん。」

「その…今、ここに住んでるのはもしかして…さっきの女の子と葛城…ミサトさんだけ…」

「そ!いい勘してるわね~
 普段はお母さんもいるんだけどね、当分の間は戻れないそうよ?
 お父さんも南極行ってるし~」


528:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/31 15:39:17
嫌な予感がする。

「さっきの髪の青い女の子は…」

「レイのこと?私の妹よ、可愛いでしょ!
 えっと…たしか…シンジ君と同じクラスだったっけ…」

「え?」

「そうそう、二人ともあたしの受け持ちのクラスよ。
 2年A組!
 学校ではミサト先生って呼びなさいよ~?」

「ええ!?」

「レイ!ちょっち出てきなさいよ~」

返事は無かった。

「寝ちゃったのか…仕方ないか。
 あ、そこがシンジ君の部屋だから~自由に使っていいわよ。」

「あ…ありがとうございます…」

「まだ早いからさぁ、寝る前にちょっち付き合わない?」

ミサトさんがビール缶を僕に突き出して来た。

「お断りします…」

529:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/31 15:40:37
頭の中の混乱は既に限界に達しつつある。
部屋の中で落ち着いて要点を整理しよう…

僕は部屋を閉め切ってベッドに座り込んだ。
と、尻の下にぐにゃりとした感触が…

「ギュッ、グエーッ!ギャー!!」

「う、うわあああああああっ」

猛然とそれは部屋を飛び出していった。

「あら、尻に敷いちゃったの…
 そのトリね、ペンペンっていうのよ。
 昔、お父さんが貰ってきてね。
 レイによくなついてるのよね~」

「は、ハハ、そ、そうですか…」

なにやら凄いことが起こりだしているらしい。
この家で二年間…

530:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/31 15:42:33
なんか結構長くなりそうです。
夏中一杯かけてのんびり書いていきますので。
よろしくお願いします。

531:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/31 18:10:46
角さん、コテハン乗せたまま>>512みたいなことかいたら叩かれちゃうよ
気をつけてね。

532:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/31 21:47:10
>>509は褒め言葉じゃない?

533:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/31 23:22:23
何なんだこのニート
粘着すんなよ、気色悪い

534:角 ◆uTN4HfUPlw
06/07/31 23:39:23
>>513なんですが、冷静に読むと色々変なコトが分かってきます。
その辺は余り追求しないで下さい…

ちなみに文鎮ネタは自分の過去の経験に基づいています。
数年前、フィンランドのヘルシンキ国際空港でやらかしました。
荷物のレントゲン撮った直後に突然雰囲気が慌しくなりましてね…
いかつい係員に呼び止められて荷物引っくり返されました。
あ~終わったァって思ってまた機械通したらまた反応するんですわ。
拘留時間は十五分位でしたが永遠のように感じました。
結局文鎮は返して貰えましたが…

それにしても何で文鎮なんかがリュックサックに入ってたんだろう…日本でたときはなんともなかったのに。
最後に書道をしたのは中学時代だったわけです。
我が人生最大の謎の一つです。
世にも奇妙な何とやらですよ。


535:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 00:03:34
角さえ居なくなりゃ消えるんだよこのハゲ!

536:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 00:04:48
角さえ居なくなりゃ消えるんだよこのハゲ!

537:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 00:08:39
>>535
ふかわのAAつかって再度投稿し直すことをおすすめします

538:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 00:21:56
角さえ居なくなりゃ消えるんだよこのハゲ!

539:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 00:29:46
人間関係がどうなってんのか?
名字すらよくわからん。

540:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 00:59:48
角さえ居なくなりゃ消えるんだよこのハゲ!

541:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/01 02:21:39
「知らない…天井だ…」

やはり夢では無かったようだ。
運悪く。

窓から、晩春の暖かい日差しが差し込んでいる。

まだ朝は早いけれど、とりあえず起きてみよう。

台所から軽やかな包丁の音が聞こえる。

女の子が朝食を作っていた。葛城…レイ…だっけ。
空色の髪に赤目なのに、不思議と違和感を感じさせない。

味噌汁かなにかの野菜を刻んでいる。

ふと、目が合った。

「あ…お早う。」

「…」

女の子は全く表情を変えずに調理に戻ってしまった。
気まずい沈黙が流れている。

「あのさ…えっと、僕、しばらくここで暮らすことなったんだ。
 何か、手伝えること無いかな?」

「別に無いわ。」

542:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/01 02:23:15
僕、嫌われちゃったのかな…?

とりあえずミサトさんが飲み散らかしたビールくらい片付けよう。
その張本人は居間の真ん中で大の字になって寝ている。ヒドい寝相だ。
缶を一通りビニール袋に放り込んだ後に、とりあえず布団を掛けておいた。


新聞を郵便受けまで取りに行く。
スポーツ新聞と真面目そうな経済新聞が一部づつ入っていた。

「朝ごはん、出来たわ。
 それ頂戴。」

女の子はスポーツ新聞を手に取ると向こうに行ってしまった。

543:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/01 02:24:40
一方、経済新聞の方はというと…

『二十一世紀最大の発見』『第二の巨大地下空洞が南極に』

一面は大見出しに覆われている。
経済新聞が経済ネタを一面に全く置かないのは恐らく初めてではないだろうか。

人工衛星からのものとみられるカラーの重力の分布図が掲載されている。
図面の中央付近で、完全な円形を描くように色が黒褐色に変色している。

大空洞の直径は15km程度。ほぼジオフロントと同じだ。
そして、大空洞内部の60-75%程度は氷塊に埋まっている可能性が高いという。


544:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/01 02:25:35
僕はテレビをつけた。

そこには母さんがいた。

雲一つ無い青空、真っ白な氷原の真ん中に父さんと立っている。
重そうな耐寒服を着込んではいるが、その目は輝いていた。

南極からの中継らしい。

母さんの誇らしげな声がテレビから響いてくる。

『…これは人類の科学の勝利です!
 厚さ2000mの氷と3800mの岩盤さえも私たちの目を欺くことは出来ませんでした。
 そして私たちにはそこに到達することが可能なのです。』

母さんは父さんにマイクを手渡した。
南極でも相変わらずグラサンを手放さないようだ。

『私は確信しています。
 あの人工的に造られた空洞の中に存在するものが何であれ…』

父さんは一度、言葉を切った。

『それは間違いなく我々人類のルーツを解き明かしてくれることでしょう。』

#今日はこのへんで。
#お休みなさい


545:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 02:40:25
角は悪魔のようなやつだな
人が嫌がってるのに平気で投下を続けるのか、氏ね!

546:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 02:44:06
角さんめげずにがんばってくれ!
俺は待ってるぞ

547:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 02:47:54
角は死ねよハゲ!

548:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 08:51:15
多分、こんどの投稿者はめげない。
ここまで荒らされても冷静な奴は久しぶりww

549:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 11:45:27
角ガンガレッ!!

550:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 12:57:30 gWE8ahAm
>>504
ストーリーとか完璧だと思う



    完    璧    だ    と    思    う









頭足りてない(´・ω・`)テラカワイソス

551:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 13:12:12
  / ̄ ̄ ̄`⌒\
 /          ヽ
 |  _,___人_   .|
 ヽ|´ ┏━ ━┓`i / ここは私のスレになりましたよっ!
  |  《・》 《・》  |   
 (6|   ,(、_,)、  |6)  
  ヽ  トェェェイ  /   
   ヽ ヽニソ /   
     `ー一'


552:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 13:13:16
  / ̄ ̄ ̄`⌒\
 /          ヽ
 |  _,___人_   .|
 ヽ|´ ┏━ ━┓`i / 
  |  《・》 《・》  |    がんばりますからヨロシクっ!
 (6|   ,(、_,)、  |6)  
  ヽ  トェェェイ  /   
   ヽ ヽニソ /   
     `ー一'


553:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 13:16:57
  / ̄ ̄ ̄`⌒\
 /          ヽ
 |  _,___人_   .|
 ヽ|´ ┏━ ━┓`i / 
  |  《・》 《・》  |    恋人募集中ですっ!
 (6|   ,(、_,)、  |6)  
  ヽ  トェェェイ  /   
   ヽ ヽニソ /   
     `ー一'


554:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 13:18:22
  / ̄ ̄ ̄`⌒\
 /          ヽ
 |  _,___人_   .|
 ヽ|´ ┏━ ━┓`i / 
  |  《・》 《・》  |    モー娘。の矢口真理大好きですっ!
 (6|   ,(、_,)、  |6)  
  ヽ  トェェェイ  /   
   ヽ ヽニソ /   
     `ー一'


555:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 13:19:22
  / ̄ ̄ ̄`⌒\
 /          ヽ
 |  _,___人_   .|
 ヽ|´ ┏━ ━┓`i / 
  |  《・》 《・》  |    でも、やっぱり女の子ならなんでもいいですっ!
 (6|   ,(、_,)、  |6)  
  ヽ  トェェェイ  /   
   ヽ ヽニソ /   
     `ー一'


556:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 13:20:24
  / ̄ ̄ ̄`⌒\
 /          ヽ
 |  _,___人_   .|
 ヽ|´ ┏━ ━┓`i / 
  |  《・》 《・》  |    見ました?今ぴったり1分でしたっ!
 (6|   ,(、_,)、  |6)  
  ヽ  トェェェイ  /   
   ヽ ヽニソ /   
     `ー一'


557:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 13:21:25
  / ̄ ̄ ̄`⌒\
 /          ヽ
 |  _,___人_   .|
 ヽ|´ ┏━ ━┓`i / 
  |  《・》 《・》  |    なんだか楽しくなってきますねっ!
 (6|   ,(、_,)、  |6)  
  ヽ  トェェェイ  /   
   ヽ ヽニソ /   
     `ー一'


558:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 13:23:12
  / ̄ ̄ ̄`⌒\
 /          ヽ
 |  _,___人_   .|
 ヽ|´ ┏━ ━┓`i / 
  |  《・》 《・》  |    角さんって学生ですかっ!?私と同じですねっ!
 (6|   ,(、_,)、  |6)  
  ヽ  トェェェイ  /   
   ヽ ヽニソ /   
     `ー一'


559:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 13:25:32
  / ̄ ̄ ̄`⌒\
 /          ヽ
 |  _,___人_   .|
 ヽ|´ ┏━ ━┓`i / ちなみにっ!荒らされると良スレっていうのは昔の話なんですっ!
  |  《・》 《・》  |   
 (6|   ,(、_,)、  |6)  
  ヽ  トェェェイ  /   
   ヽ ヽニソ /   
     `ー一'


560:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 13:26:52
  / ̄ ̄ ̄`⌒\
 /          ヽ
 |  _,___人_   .|
 ヽ|´ ┏━ ━┓`i / 
  |  《・》 《・》  |    顔うpしてくださいよっ!うpうpっ!
 (6|   ,(、_,)、  |6)  
  ヽ  トェェェイ  /   
   ヽ ヽニソ /   
     `ー一'


561:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 13:29:28
  / ̄ ̄ ̄`⌒\
 /          ヽ
 |  _,___人_   .|
 ヽ|´ ┏━ ━┓`i / 綾波レイですかっ?それより角さんですねっ!
  |  《・》 《・》  |   
 (6|   ,(、_,)、  |6)  
  ヽ  トェェェイ  /   
   ヽ ヽニソ /   
     `ー一'


562:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 13:30:31
  / ̄ ̄ ̄`⌒\
 /          ヽ
 |  _,___人_   .|
 ヽ|´ ┏━ ━┓`i / 
  |  《・》 《・》  |    角さんセクースセクースしましょうっ!
 (6|   ,(、_,)、  |6)  
  ヽ  トェェェイ  /   
   ヽ ヽニソ /   
     `ー一'


563:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 13:32:07
  / ̄ ̄ ̄`⌒\
 /          ヽ
 |  _,___人_   .|
 ヽ|´ ┏━ ━┓`i / 
  |  《・》 《・》  |    今度会えるといいですねっ!また来ますからっ!
 (6|   ,(、_,)、  |6)  
  ヽ  トェェェイ  /   
   ヽ ヽニソ /   
     `ー一'


564:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 13:34:47
うんこぶりぶり角ぴゅーぴゅー

565:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 13:45:25

 ノ     ∧     /) ∧
  彡  ノW \从/V  W \   ミ
  (  ノ        |      ノ \)
  ∩V      、、 |       >V7
  (eLL/ ̄ ̄\/  L/ ̄ ̄\┘/3)
  (┗(      )⌒(      )┛/
   ~| \__/ |  \__/ |~     
    爻     < |  ;     爻    
    ~爻     \_/  _, 爻~     
     ~爻__/⌒ ̄ ̄ ̄~~ヽ_ 爻~
     /    ー ̄ ̄\_ ̄\
  _一‘     < ̄ ̄\\\J
<\       ー ̄ ̄ヽ_ヽJ   ̄\_
  \     _ニニニヽ )       ~\
   \  _/⌒|\ ヽ_~~ ~⌒\_
  __/~    V \_|     ~\_
うんこぶりぶりおしっこちゃー

566:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 14:09:37
URLリンク(pr1.cgiboy.com)

私と遊んでね~

567:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 14:20:19
グロ注意

568:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 14:51:13
や、やめて…。ト、トウジぃ~っ…、やめてよ…、これ以上中に注入されたら…、うんち出ちゃうよぉ…

え、ええやんか、我慢せんと出せ出せシンジ…。ワシも…、出すぞっ! 精子かんちょう発射ッ! うっ!

ピュ

ブリブリッブチュチュバチュッ!!!ビチャビチャボトボトボトっ

はあっはあっ…、でちゃったよぉ…、うんち出ちゃったよぉ…
ヒックヒック

569:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 14:57:48
糞まぁいはスカトロがお好き

570:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 15:09:11
角はスカトロマニア

571:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 16:43:11
20 個のレスを消去しました。

本当に夏だな。

572:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/01 21:32:14
ミサトさんが起きだしてきたようだ。
心なしか、足元がふらついている。

「イタタ…ちょっち飲みすぎたわ~」

と、頭をパカパカ叩きながらミサトさん。

「おはようございます。」

「あ、おはよ~、そんっな堅っ苦しいあいさつなんてしないでいいわよ~」

「え…じゃ…」

「オハョーでいいわよオハョーで。」

「あ…は…はい…」

酔いが覚めてもこの人はこんなキャラなのだろうか。

テレビ画面ではメガネのニュースリポーターが興奮気味に喋り散らしていた。

場面は変わって南極の氷原の上を何台もの大型ヘリが飛び交っている。雪上車の往来も激しい。
世界各国の調査隊が次々と到着しているらしい。
一週間以内に大空洞に向かって掘削が開始されるそうだ。


573:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/01 21:36:12
「それにしてもすっごいわね~、これ。
 シンジ君のお父さんたちも行ってるんでしょ?南極に。」

「はい。二人とも。
父なんて『人類の歴史が変わる』とか言いながらはしゃいでました。」

「あのすっごいいかつそうな人よね?お父さんって。
 全く、想像もできないわね。」 

僕も、あんなに父さんがはしゃいでいた姿はみたことがなかった。

「そういえば、葛城博士も南極に向かっておられるって聞きましたけれど。」

「うん…そうなんだけど…」

不意に、ミサトさんの顔が曇った。

「あ、何でもないわ。さっさと朝ごはん食べて学校行っちゃいなさいね。」

表に出た感情を隠すように再び明るく振舞いだす。
なんだったのだろう、今の。

574:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/01 21:39:20
レイと呼ばれた女の子が作った朝食はおいしかった。
味噌汁に魚の干物を焼いたものだ。

「レイ、今日も朝食ありがと!
 それじゃ、ワタシ職員会議あるから先に学校行ってるわ。
 あ、それとシンジ君?学校来たら一旦職員室まで来てね!」

「あ、は、はい。」

そうだ、今日は僕が新しい学校に通う最初の日だったんだ。

「それじゃ、行ってきまーす。出る前に鍵ちゃんと閉めてってね。」

ドアがバタンと閉まった。

「朝食おいしかったよ。ありがと。」

「…そう。」

女の子は全く表情を変えることなく、空の食器を流しに持っていってしまった。
しばらくして水を勢いよく流す音が聞こえてきた。


575:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/01 21:40:57
始業式が終わってしばらくして、姿を消していた姉が戻ってきた。

教室に入ってくるなり消しゴムを投げ合っていた鈴原と相田を一喝した。

「静まれー!
 てんこうせいをしょうかいするー!
 ささ、入って入ってぇ。」

一気に教室が静かになる。

腕を掴まれながら転校生が教室に引きずり込まれてきた。

「あの…碇 シンジです。
 よろしく…お願いします…」

「きゃー、かわいいー」「優しそうー」「ちっ」「…いい顔をしている」

転校生は、クラスの反応が以外だったのか、かなり戸惑っているようだ。

「いわゆる、人畜無害っちゅうやっちゃな」

「鈴原!黙りなさい!」

「ぐほッ」

思うがままにコメントを述べた鈴原が洞木さんに殴られた。


576:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/01 21:42:06
「じゃ、席なんだけど、どこ空いてるかなーっと。」

「ミサト先生、一番前が空いてますけれど。」

「そっか。じゃ鈴原、ココ来なさい。」

「な、なんでやねん!ワイなんもしてないで?」

「今学期はね。
 でもアンタと相田がひっつくとロクなことないのよ。
 ホラ、さっさと来る!」

「セ、センセ…」

「鈴原、諦めなさい。」と洞木さん。

「それじゃ碇君、席空いたからそこ座ってね~」

「あ、は、はい…」

鈴原は一瞬、これみよがしに転校生を睨みつけてから前の席に移動していった。

転校生の席は私の隣だった。

577:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 21:43:14
や、やめて…。ト、トウジぃ~っ…、やめてよ…、これ以上中に注入されたら…、うんち出ちゃうよぉ…

え、ええやんか、我慢せんと出せ出せシンジ…。ワシも…、出すぞっ! 精子かんちょう発射ッ! うっ!

ピュ

ブリブリッブチュチュバチュッ!!!ビチャビチャボトボトボトっ

はあっはあっ…、でちゃったよぉ…、うんち出ちゃったよぉ…
ヒックヒック



578:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/01 21:43:25

「よお、転校生。
 俺相田ケンスケっていうんだ。よろしくな。」

休み時間に隣のメガネの男の子が話しかけてきた。
アイダ…どこかで聞いたことのある名前だ。

「あ、よろしく…
 ところでアイダって名前…今朝、ニュースに出てた…」

「ああ。親父が南極に行ってるんだ。
 昨日電話したら、ニュースリポーターやっててこんなに嬉しかったことはないって言ってたよ。」

『歴史が変わる瞬間に立ち会える』だったっけ…なんだか興奮気味にそんなことを喋っていたような気がする。
そういえば相田もキャスターのお父さんにそっくりだ。

「ところで…碇ってさ、どこに住んでるの?」

「ミサトさんのマンションに居候させて貰ってるんだ。」

ケンスケのメガネがきらりと光った。

「俺は学校終わったら碇の家に遊びに行く。いいな。」

「だ、駄目だよ…」

「もうこれは決まったんだよ碇。あきらめな。」

「え…えええ?」

579:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/01 21:44:22
駄目だ。
このメガネの狙いがなんであれ、あの散らかった室内だけは見せられない。

「じ…じゃあさ、代りにジオフロントでも行かない?
 僕も行くの初めてだし…」

「甘いなぁー碇。一般人はあそこには滅多に入れないんだよ。
 だから俺だって行ったことないんだ。残念ながらね。
 碇はいいよなあー、親御さんが関係者で。
 俺なんて何回も申請出してるのになぁー」

ケンスケは残念そうにため息をついた。

「だったら一緒に行こうよ。」
 僕、今日あそこに用事があるんだ。」

「お、おい碇。何言ってるんだよ。」

セキュリティレベルが低い区域なら三名の随行者が許可されると書いてたから…
彼らでも空洞内を出歩くこと位はできるんじゃないかな。

「三人くらいまでなら、身分証明があれば僕と入れるよ…カードがあるから…
 うん。やっぱりそうだ。」

「ホントかよ!おいトウジ!」

トウジと呼ばれた背の高いジャージが弾かれたように飛んできた。

580:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/01 21:45:38
「碇のやつがジオフロントに連れてってくれるらしいぜ!」

「ほんまかい!早速世話になるで転校生!」

トウジは目を爛々と輝かせている。

「これで二人かあ…そうだ、委員長!」

委員長と呼ばれたそばかすの女の子がこっちを振り返る。

「今日、俺とトウジと一緒にさ、ジオフロント行かない?
 碇が連れてってくれるらしいんだ。」

委員長は不意に顔を赤らめた。

「え…ご…ごめんなさい…
 今日、忙しいの。」

「いいじゃんか、ちょっと付き合ってくれたらいいからさ。」

委員長はしばらく考え込んでから返事をした。

「…ええ。お願いするわ、碇君。」

話を聞いていた周りの生徒達はワケを知っているらしい。
なぜか笑いを噛み殺している生徒も数人いる。

581:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/01 21:46:49

「でも…ここに来るの初めてだから。
 どうやって行けばいいのかなあ。」

「大丈夫だって!俺が案内してやるから。
 放課後俺について来いよ。」
 
ケンスケが明るく言った。


#今日はこのへんで。
#あんまり進まないでごめんなさいね。

582:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 22:00:53
やっぱりZEEBRAは最高だね!

583:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 22:17:18
下手の横好きってヤツだな。
こういう馬鹿はマジで鬱陶しい。
劇の台本の様な描写ばかり。
そのくせ改行多過ぎ。
もう少し勉強してから来いよ。

584:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/01 23:00:47
>こういう馬鹿はマジで鬱陶しい。
>もう少し勉強してから来いよ。

こんだけ余分。
お前のが鬱陶しい。

585:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/02 02:21:02
「ふえー、キビシイねぇ」

ケンスケも参ってしまったようだ。

「テロ対策じゃないかしら。
 南極であんなのが見つかった後だから、ここだって何が起こるか分からないわ。
 研究施設だってあるし…」と洞木さん。

言うことが筋道立っている。
かなりしっかりしたタイプらしい。

「イインチョは頭ええなあ、意外と。」

「い、意外とって何なのよ…」

洞木さんは言い返しながらも顔を赤らめた。
やっぱりこの二人、何かあるのかな?

僕達の車両には誰も乗っていない。
不意に周囲が明るくなった。

人類以外の何かが残した大空洞…ジオフロント。

空洞、というよりは地底にもう一つ世界があった、というほうが正しい。
本で何度も読んだことはあるけれど…ここまで大きいとは思わなかった。
なんと、湖や森林まである。

リニアは真っ暗なトンネルの中を螺旋を描きつつ降下している。
もうかなりの深さのはずだ…


586:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/02 02:22:14
不意に周囲が明るくなった。

人類以外の何かが残した大空洞…ジオフロント。

空洞、というよりは地底にもう一つ世界があった、というほうが正しい。
本で何度も読んだことはあるけれど…ここまで大きいとは思わなかった。
なんと、湖や森林まである。

天井はきれいな丸みを帯びており、その天井のあちこちからオレンジ色の日光が漏れてきている。
地下400mの大空洞は夕日に照らされていた。

「地底でも夕暮れがあるんだ…」

思わず声が出る。

リニアは天井から吊るされた細いレールの上を走っている。
すごい高さだ。
1000mほど下に、豆粒のような研究施設が点在している。

587:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/02 02:24:15
空洞の周りを円形を描いて走ってる細い線が欧州物理学研究所の粒子加速器かな…
それで、あれが…

誰もいない車内に乾いたシャッター音が響く。
ケンスケが写真を撮っているらしい。
洞木さんとトウジはというと、声も無くこの光景にみとれている。

「なあ碇、碇の親父さんってあのピラミッドに勤めてるんだよな?」

ケンスケは脇目も振らずに写真を撮っているようでも、冷静に会話が出来るらしい。
ケンスケが指差す先には小さなピラミッドがあった。

「あ…うん。あれが多分、人工進化研究所だよ。」

「へえ…」

何かケンスケは気になる事があるらしい。
それっきり黙りこくってしまった。シャッター音も消えた。

588:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/02 02:25:38
「えらいとこきてしもうたなぁ、のう碇?」

トウジが上を見上げながら呟いた。
この光景に圧倒されっぱなしで口数が少なかった。

今、僕達は人工進化研究所のシンボルであるピラミッドの前に立っている。
彼らの権限ではこれ以上進むことは出来ない。

この空洞に来てからかなり時間が経つ。
大空洞もかなり薄暗くなってきた。

細い光の線となったリニアが大天蓋をゆっくりと移動している。
パッ、パッ、と道の傍らにある背の低い照明に光が点った。

「じゃあ、もう遅いし帰りましょうか。
 ありがとうね碇君。本当に楽しかったわ。」

「ありがとな碇。
 こんなトコ来たの初めてや。ホンマに感謝しとる。
 また今度どっか遊びに行こうや。」

589:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/02 02:27:42
トウジが仰々しく言った。

「あ…うん。僕のほうこそありがとうね。」

「あ、そや。ミサトセンセと同居しとるんやて、碇?」

ケンスケ、やはり喋ったのか。
確かにミサトさんは美人…見た目は…

「今度ワイ、碇んち行ってもええか?」

「フケツ…」

洞木さんの顔が一瞬にして強張った…
完全に頭に来てしまったらしい。

「この馬鹿!さっさと帰るわよッ!」

「イタタタタ!
 じゃ、碇、ケンスケ、明日学校でな!」

洞木さんに耳を掴まれたトウジが引きずられていった。

「じゃあまた明日ね!」「じゃあな、トウジに委員長!」


590:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/02 02:28:37
二人は帰ってしまったようだ。

「なぁ、碇。」

ケンスケが話しかけてきた。

「え、何?」

「何があるんだ、人工進化研究所には?」

「何って…僕…何も知らないけれど…」

「本当に?」

事実だ。父さんも母さんもそんなことを言ったことは無かった。

「うん…」

「なら仕方ないな…
 碇なら知ってると思ったんだけど…」

ケンスケはうつむいて考え込んでしまった。

「…なんでもない。じゃあな碇!
 また明日!」

「うん…じゃあね。」

ケンスケは走り去っていった。
一体彼は何を知りたかったんだろう。


591:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/02 02:30:01
僕が考えていたその時、研究所の巨大なピラミッドから小さな人影が出てきた。

ミサトさんの家にいた青い髪の女の子だ。

「あ…葛城さん…」

女の子は少し驚いたような顔をした。

「…何故あなたがここにいるの?」

「あ、父さんがここの関係者だから…
 さっき、トウジやケンスケも連れてきたんだ。」

「そう…」

「もう暗いからさ、僕が送ってくよ。
 懐中電灯持ってるし。」

「ええ。」

僕は前を歩く。その後ろを女の子がついてくる。
二人の間を沈黙が支配している。

参ったな、駅まだ1kmくらい歩かなければならないや。
何か話さなくちゃ…

そんなコトを考えていると女の子が話しかけてきた。

592:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/02 02:31:41
「あなたを、どう呼べばいい?」

「え…?」

僕は戸惑った。
どう呼べばって…いきなり言われてもな…

「ん…シンジでいいよ。」

アスカも僕をそう呼んでいた。
別に問題はあるまい…

「シンジ…」

女の子は小さく呟いた。

「君の事は…なんて呼べばいいのかな…?
 葛城さん…とか?」

「レイ…」

「それなら、レイって呼んでいいかい?」

僕はアスカをファーストネームで呼んでいた。
この場合、少し恥ずかしいが…

「ええ。」

僕は、初めてカタチになった会話が出来た、と内心喜んでいたのだがこの後の会話は全く無くなってしまった。

593:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/02 02:33:10
ようやく、リニアの駅に着いた。
既にリニアは駅に停車している。

「シンジ。送ってくれてありがとう。」

女の子は無表情にそう言って、硬直している僕の前を通り過ぎた。

駄目だ、やっぱり恥ずかしい。
が、今となってはもはや訂正は不可能だろう…そんな気がする。
俗に言う手遅れってやつだ。

リニアが小さな空気が抜けるような音を立てて、ゆっくりと発車した。
そしてゆっくりと高度を上げてゆく。
下界がどんどん小さくなってゆく。

オンナの…もとい、レイはリニアの座席にもたれて、静かに文庫本を読み出した。
暗黒の中に色とりどり宝石を散りばめたような下界の景色にも全く頓着していない。

もしかして、レイは物凄い大人物か、変人なのかもしれないな。
ふと、そう思った。

それにしてもレイは何故、たった一人で人工進化研究所にいたのだろう…

#今日はこれくらいで。
#お休みなさい。

594:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/02 05:19:22
角気持ち悪いから死んでくだちい。

595:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/02 05:32:29
>>593


596:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/02 18:40:30
家に帰り着いた時は八時を過ぎていた
ミサトさんが出迎えてくれた。今日は酒を飲んではいないようだ。

「おかえりなさい、遅かったわね~」

「あ、遅れてすみませんでした。」「ただいま…」

「ねぇ、二人でどこいってたのかなぁ~?」

悪戯っぽい顔をしながらミサトさんが検索してきた。

「シンジとジオフロントに…」

夕刊に目を通しながら、レイがさらりと言う。

「えぇ~お二人さん、仲がいいのねぇ~」

「ちょ…ちょっとミサトさん…」

「ね、ね、ね、レイ、シンジ君はレイのこと何て呼ぶのォ?」

危ないくらいのニヤケ顔でミサトさん。

「レイ…」

「…!」


597:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/02 18:41:54
「きゃー、もしかしてお二人さん、早くもラブラブかなぁ~?」

ミサトさんが僕の顔を覗き込んできた。

「や、やめて下さいよ…」

もう駄目だ。この人は止まらない。
恥ずかしいやら何やらで、僕は真っ赤になっていた…と思う。

「じゃあ私、夕食作るわ…」

レイが夕刊を置いて立ち上がった。
そういえば、かなり遅くなってしまった。

「あ、今日は僕が代わりに作るよ。ちょっと待ってて。」

僕はレイからエプロンをひったくった。

「でも…」

「僕もちょっとくらい料理できるから。
 なにもかもしてもらう訳にもいかないしね。」

「カッコいいわよお兄ちゃん~」とミサトさん。
とんでもない。この状況から早く逃れたいだけだ。


598:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/02 18:44:07
「むふっ、おいひいわねぇ、こへ。」

ありあわせの材料で作ったカツ丼を掻きこみながらミサトさんが言った。
口の中にモノ入れて喋らないで下さい…なんか飛んできました…

一方、レイは黙々と食べている。

だが、冷蔵庫の中をビールが占めていたときは本当に驚いた。
わずかに残っていた食材が無ければ夕飯さえも食べれないところだった。
一体どこまでこの人は、生活能力が破綻しているのだろう。

「ぷはあ、ごっちそうさま、さっすがねぇ!
 あ、もう一杯お代わり頂戴。」

「ええ、家ではよく一人でしたから。
 自然と鍛えられてるんです」

「ごちそうさま…」

レイが椅子から立ち上がった。
なぜか、カツ丼の「カツ」の部分だけがしっかりと残っている。
肉、キライなのかな。
でも、「カツ」を抜いたら「丼」しか残らないよなあ…

599:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/02 18:45:20


「ごめん、ちょっと待って。
 肉嫌いならサラダか何か作ろうか?」

「…え?」

レイが振り向いた。

「レイ、お願いしちゃいなさい、折角なんだし。」

「…ええ」

「じゃ、ちょっと待ってね。野菜切ってくるよ。」

僕は背中を向けていたので、ミサトさんが不思議そうな目でレイをみつめているのを見なかった。

600:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/02 18:46:42

「ねえシンジ君?」

レイが寝てしまった後、ミサトさんが僕に話しかけてきた。

「はい?」

「あなたがここに来てからね、レイの様子がちょっと変なのよ。」

「え…?」

変と言われても昨日来たばかりの僕にはまったく分からない。

「あなたに関心を示している、とでもいうのかな。
 今朝は普段と変わらなかった。でも、さっき帰ってきてからはちょっと違う。
 あなた、何かレイにしたァ?」

「もう、からかわないで下さいよ~」

「いいえ、冗談じゃないわよん?
 八年間も一緒に暮らしてるから私にだって分かるのよ。ちょっとくらいはね。」

ミサトさんはビールを一気に飲み干しながらも、その目は真剣だった。

「八年間…ですか…?」

「ええ。レイはお父さんが養子にした子なのよ。
 どこからやってきたかはお父さんもお母さんも全く言ってくれなかったけれど。
 レイが来たときは…本当に驚いたわ。」

601:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/02 18:47:39
「え…?」

「言われたことはちゃんとやっていた。
 同い年の子供なんか比べ物にならないくらい真面目にね。
 質問をしてもちゃんと論理だった答えをする。
 でもね、感情を表に出さなかったの。」

「それは…大人しいだけじゃ…」

ミサトさんは話続けた。

「いえ、違ったのよ。彼女は何に対してもそっけなかったわ。
 彼女自身についても同じ。
 だから、私も最初はどう相手をしたらいいのか分からなかったわ。
 それに怖かった。機械か何かみたいで…
 でも、最近では彼女もちょっち変わって来た…私やお母さんに対してはね。」

「そうだったんですか…」

「だから驚いてるの。
 さっきあなたがサラダ作るって言ったときね、レイの表情見てなかった?」

「…」

「レイは緊張してたのよ。なんでもないことなのにね。」

602:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/02 18:49:36
派手な雪煙を立てながら氷原にめり込んでいる巨大ドリル・ブレード。
その高さ300mを超える櫓の上から下を見下ろすように二人の科学者が並んで立っている。

「開始から僅か10時間で230mの掘削を記録しています。
 予想以上の性能ですね。葛城博士。」

「ああ。このペースだと一週間足らずで氷床を突破できる。
 我ながら驚いているよ。」

初老の男性が得意げに答えた。
葛城博士の研究所が開発したドリルヘッドは今この瞬間も掘削の世界記録を更新し続けている。
長年の努力の結晶とでもいうべきものなのだろう。

「問題はその下の岩盤、ですか。」

「ああ。だがいずれにしても半年以内には突破できる。
 来年の春、いや、こちらの秋か。
 それまでには君の息子さんにも大空洞を見せてやれそうだよ。
 何度か話をしてみたが、本当に頭の切れる子だね。シンジ君は。
 そういえば、彼は今ミサトの所で生活しているそうだが?」

「ええ。そういえばシンジがメールで言っていましたわ。
 ミサト先生との共同生活、ここ一週間ほど全く不便はありませんって。
 博士こそ素晴らしい娘さんをお持ちではありませんか。」

603:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/02 18:51:37
葛城博士は微かに顔を赤らめた。

「ああ…
 全く手を掛けられなかったにも関わらず、あの子はよく成長してくれた。 
 だが…もっと幼いころからミサトに構ってやれば良かった…そう思うことがある。
 いや、私はいつも夢を追い求めてばかりだったからな。ミサトも私を恨んでいるに違いないよ。」

「博士、そんなことはありませんよ。」
 
「いや、自分のことは自分が一番よく分かっている…」

葛城博士は手すりにもたれながら霞んだ地平線に目を凝らした。
粉雪混じりの強風が櫓の上を吹きぬけている。

葛城博士はしばらく考え込んでから静かに言った。

「…ユイさん、君はそんな事を話しに此処まで来た訳ではないだろう?」

「ええ…レイの事です。」

#今日はこのへんで。

604:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/02 19:18:37
角死ねって何回言ったらわかんのよ?きめえんだよ糞が!

605:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/02 19:57:22
>>603


606:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/03 00:46:30
おもしろす。期待!!!

607:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/03 02:02:44
角死ね!

608:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/03 07:28:54
>>603
乙です

609:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/03 08:01:19
>>603
死ね

610:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/03 09:35:22
>>603


前作もそうだったけど、人称をどんどん変えちゃうのにはなんか意図があるのかな?

a) シンジ視点一人称
b) レイ視点一人称
c) (神視点)三人称

が入り乱れてるよね?

シンジ & レイ が居ない場所(南極とか)の話もする必要がある、ってんなら
c) で統一しちゃえば良くない?そしたら

> 僕は背中を向けていたので、ミサトさんが不思議そうな目でレイをみつめているのを見なかった。

なんて無茶もしなくて済むじゃん?

あるいは視点変化の効果を読み取る読解力が俺に欠けてるだけかもしれんが、
なんかそのへん一考の余地があるように思います。

611:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/03 13:29:36
↑何熱く語ってんの?キモイwww

612:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/03 16:33:52
>>603


>>610
登場人物が心の中で思ったことを書きやすいからだと思う。
三人称を使った場合、そのまま書くと「~とシンジは思った」を多用することになり、
それを避けようとするとこうなるのではないかと。

この話の場合、

>でも、「カツ」を抜いたら「丼」しか残らないよなあ…

とかいうのを書きたいんだろうから、シーンをしっかり切り替えればa)とc)の混用はあり
だと思う。でもb) はあまり意味がないような気がする。単純に読みにくい。もちろん、

>視点変化の効果を読み取る読解力が俺に欠けてるだけかもしれんが

俺にもその可能性はあるわけだが。


613:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/03 17:32:49
>>610
>>612

前作品においては登場人物二人だけでしたのであまりそのへんは意識せずに済んだのですが…
今回は日本と南極、二つの地点で物語を同時進行させたいため、c)神視点を導入しています。

我ながら無謀、とは感じてはいました。

①シンジとレイ、二人の心理描写には徹底したい。
→この二人は一人称。
②若干、物語が複雑になる可能性が存在する。
→神視点の導入・あくまで傍観的に。登場人物の心理描写はしない。

で、単純思考で①と②をごっちゃにしちゃったワケです。
神視点では、あくまで傍観的に、登場人物の心理描写はしないなどのこだわりを持って描いています。

ただ、ここまで書いてから言うのもなんですが、確かにこれは読みにくいです。
反省しています。

ただ、c)を抜けば、脳内シナリオが破綻してしまいます。
次あたりから早い話、b)レイ視点を使用しない予定です。
これなら少しシナリオを変えれば無理なくストーリーを進行できそうなので。

614:610
06/08/03 19:14:00
>>612
>>613

コメントthx。

うん。自覚的にやってることならもちろん作家の随意に。
視点混在へのチャレンジは、ひとつの価値ある挑戦だとは思います。
ただ、実際に多くの小説が三人称ですぐれた心理描写に成功している、
と言う事実は見逃せないと……個人的には……思う。

それから、重箱の隅的に感じられるかもしれないけど、

> 僕は背中を向けていたので、ミサトさんが不思議そうな目でレイをみつめているのを見なかった。

一人称の視点保持者が「見なかった」ことは決して書けない、ってのは重要なルールだと思う。
「なんでそれが描写できるんだよ」なんて思いながら作品に没頭することはできない。

……なんだか自分でも無意味な揚げ足取りのような気がしてきたな。
いずれにせよ、伝えたい物語をよりうまく伝えようという姿勢には多いに共感する。

そんで、つづきwktkで待ってます。 

「LRSを!! 一心不乱のLRSを!! 」

615:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/03 21:21:45
角死ね

616:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/03 21:54:41
このニートは自己陶酔型の馬鹿だから、
何を言っても無駄だと思う
毎日毎日、暇なやつだよなぁ

617:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/04 02:41:27
↑こいつがそのニート

618:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/04 02:54:36
最近はアスカの直腸内の天然肥やしで作物を育てています(^^)
下痢便がタップリたまって発酵した頃合を見計らってアスカの肛門に種を挿し込むと、約2時間で発芽し、
アスカの下痢便の栄養と水分をタップリ含んだモヤシが大量にアスカの肛門から光を求めて這い出てきます。
今夜はアスカの腸内で育てたモヤシの冷製スープです(^^)もちろんモヤシは生で食べます(^^)
次はカリフラワーを育てる予定です(^^)肛門からニョキニョキカリフラワーを生やすアスカの姿は想像しただけで勃起します(^^)


619:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/04 09:10:48
越してきてから一週間ほど経ったある晴れた日のこと。
早くもこの学校には慣れてしまったようだ。
むしろ、前の学校より落ち着く。

昼休みで弁当を食べてると、数人の女子生徒が話しかけてきた。

「ね、碇君ってさ、趣味とか教えてくれない?」

「…モグモグ…趣味かぁ…。」

「うん。特技でもいいよ。」

「女の子を口説くコト。」

後ろにいたトウジとケンスケが代わりに返答した。
二人で漫画を回し読みしている。

「ばっ、何言ってんだよっ」

「カワイイ顔してるくせになぁ?オマエの素性は完全にお見通しや。
 ミサトセンセと同居しとるだけでは飽きたらんのかぁ?うん?」

「トウジ、後ろに委員長がいるぞ?」と、ケンスケ。

「まあ…ピアノ…かな…?」


620:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/04 09:12:41
「あ、そうなんだ。なら都合がいいわ。
 今日の放課後ちょっと音楽室に来てくれない?」と、洞木さん。
トウジの首を絞めている。

「え?」

「丁度、音楽部の演奏会があるのよ。
 メンバーがちょっと欠席しちゃってね。
 伴奏だけでいいから碇君に弾いて欲しいんだけど。」

突然だけど、まあいいか。

「あ、うん。別にいいよ。
葛城さん、今日は先に帰っておいてくれないかな。買い物は僕がしておくからさ。」

「ええ。」

レイは自分の席で静かに文庫本を読んでいる。

「委員長、トウジがアワ吹いてるよ。」

ケンスケが指摘した。

「あら、ごめんなさい。」

621:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/04 09:15:55

結局、「ちょっと」では演奏会は終わらなかった。
試しに一曲弾いたところ、拍手喝采。
それでもう一曲弾いてくれという流れになってしまい、なかなか解放してくれなかった。
日は既に暮れており、薄暗い通学路をコウモリが飛び交っている。

「女ってのはしつこいもんやなぁ?碇。」

「トウジだってずっと委員長にみとれてただろ?」

すかさずケンスケが指摘する。

「わ…ワイは音楽聴いてただけじゃ!」

「委員長の?」「トウジって顔に出やすいタイプだよね。」

「オマエラ…ええ加減なことを…」

トウジは真っ赤になってしまった。

もう遅いにも関わらずトウジとケンスケはずっと僕が終わるのを待ってくれていた。
もしかしたらトウジは別に理由があったからかもしれないが。

「お、おい碇、あれって葛城じゃないか?」

ケンスケが突然声を上げた。

622:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/04 09:18:25
レイが20mほど離れた暗い公園の片隅にちょこんと立っていた。
ただし、近隣の高校の制服を着た連中三~四人に囲まれている。
嘲るように笑っているのもいる。

「なあトウジ、普通あれって絡まれてるって言うよな?」「あ…ああ。」

その時、レイが突然突き飛ばされた。そのままアスファルトにどっと倒れこんでしまう。
高校生連中の笑い声が一層大きくなった。
レイは街灯の淡い明かりの下、歯を食いしばって突っ伏している。

「あ、やりおった。」

気がついたら僕は駆け出していた。少し遅れてトウジとケンスケが続く。

本能的にレイを突き飛ばしたリーダー格にタックルをかます。リーダー格は呻きながら地面に転がった。
もがくリーダー格に何度か殴られもしたが、起き上がりざまにそいつの鼻面に頭突きをしてやった。
ぐにゃりという感触がして鼻血が飛んだ。
早くも一丁あがってしまった。

直後に近くにいた腰巾着に腹を思いっきり蹴られた。
衝撃で息が止まるかと思ったが、その腰巾着の顔面にトウジの拳骨がヒットする。

ケンスケはというと、レイを助けに向かったところでもう一人の大柄に殴り倒されてしまった。
と、トウジが唸りながら大柄の背中に飛び蹴りをした。
その勢いで大柄が植え込みに頭から突っ込んで動かなくなった。これで二人だ。

気がつくと、しばらくトウジと殴り合っていた腰巾着はどこかに消えてしまっていた。
結局、三人とも仲良く最低数発は殴られてしまったが、勝ちは勝ちだ。


623:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/04 09:21:38
「碇、オマエ無茶しおるなあ。」

ジャージに付いた砂埃を払いながらトウジが言った。
口の隅に血がついている。

「いや、それほどでもないよ…
 トウジもすごいね。」

「伊達に学生稼業やってるワケちゃうからなぁ。」

トウジが満足そうに言った。
学生稼業がであるかは全く不明だ。

顔面がじんじんする。
結構アザとか出来てるんだろうな…ミサトさんにどう言い訳しよう…

ふと、気になった。
「ケンスケ、植え込みで倒れてる奴ってまだ生きてるよね?」

「ご愁傷様…まだ生きてるよ。」
ケンスケが忌々しそうに言った。メガネはどっかに吹っ飛んでいる。

「大丈夫…?」

レイは起き上がっていた。顔をしかめている。
服は泥だらけで腕から血が滴っていた。
突き飛ばされた拍子にガラスか何かで切ったらしい。

624:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/04 09:23:02
「あ、僕なら…全然大丈夫だよ。レイこそ大丈夫?」

「ええ…」

「ヒドイことしおるなあオノレェ…」
腹ばいになって逃げようとしたリーダー格の脇腹にすかさずトウジが蹴りを入れる。
リーダー格はぐえっ、と変な声を出すと再び地面に突っ伏した。

「俺さ、包帯持ってるよ。」
ケンスケが学生カバンから迷彩色の救急箱を取り出すと、慣れた手つきで包帯をレイの手に巻きつける。
痛みに微かに顔をしかめながらレイが言った。

「鈴原君…相田君…ありがとう…」

「ええねん。礼なら碇に言えや。」

「そうだぜ葛城。一番槍の功績は大きいんだ。」

トウジとケンスケが口を揃えて言った。

「ありがとう…シンジ…」
レイが小さく呟くように言った。

「…あ…うん。」なぜか、僕は赤くなってしまった…

625:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/04 09:23:52

「それじゃ帰ろうぜ。仲のよろしいお二人さん。
 逃げた奴が仲間呼んでこないうちにさ。」
ケンスケは既に自分のとレイの学生カバンを担ぎ上げている。

「おお。いくで碇、葛城。
 それともシンジとレイって呼んだほうがええか?」
トウジがニヤケ顔で言った。

「な…何言ってんだよ…」

「別に構わないわ。」

626:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/04 09:25:34
「おっかえり~遅かっ…!
 ちょ…ちょ…ちょっとアンタ達、どうしたっていうの!?」

顔面アザだらけ全身キズだらけの教え子が三人も転がり込んできたのをみて、流石のミサトさんも腰を抜かしたようだ。
思わず持っていたビール取り落としてしまった。

「ただいま…」

「レイも…その手…一体…何があったのォ!?」
口をあんぐり開けながらミサトさんが言った。


「いけ好かん不良連中しばいたったんですよ。」
自慢するようにトウジが言った。

「ミサト先生、すごい部屋が散らかってますね。」
すかさずビデオカメラで録画を始めながらケンスケが言った。

「ミサトさん…ごめんなさい…」
うなだれながら僕が言った。

「私が高校生達に取り囲まれてたら…
 鈴原君と相田君とシンジが助けてくれたの…」
レイが一番分かりやすい答えを述べた。

627:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/04 09:26:22
「そう…言いたいことは分かったわ。」

しばらく黙っていたミサトさんが口を開いた。
一同、緊張する。

「アンタ達ね…本当によくやったわ!」

「怒らないん…ですか…?」
おずおずと僕が訊いた。

「あったりまえじゃん!
 レイを取り囲んで怪我させるような連中、生かしておくのも間違いよ!」

「ほっらみい碇、ミサトセンセはちゃんと分かってくれとる!」「まだ殴り足りないってことですよね!」

「その通り!
 相田君に鈴原君にシンジ君、こっち来なさい。手当てしてあげるわ。」

トウジもケンスケも本当に幸せそうな表情をしている。
ひょっとしてこいつらはこのためにここまで来たのかもしれない。

手当てが終わった後は三人とも絆創膏だらけになってしまった。
トウジはまるでガキ大将だ。


628:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/04 09:27:45
トウジもケンスケも本当に幸せそうな表情をしている。
ひょっとしてこいつらはこのためにここまで来たのかもしれない。

手当てが終わった後は三人とも絆創膏だらけになってしまった。
トウジはまるでガキ大将だ。

「アンタ達、変に貫禄出てきたわねェ。
 あ、私からご両親には事情を説明しておくわ。
 だから、ついでに夕飯食べていかない?」

「ミサトセンセの手料理…」「願ったり適ったり…」「えっ…」

二人とも、かなり興奮しているようだが…それは危険だと思う…

「いえ、シンジ君のよ。私はレイを病院に連れてくから。
 そんな顔しないでさぁ~、シンジ君の手料理ってホントに美味しいのよ?
 じゃ、行きましょ、レイ。」

「はい。」

629:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/04 09:29:45

翌朝。四人揃って教室に入ったところ、急に騒がしくなった。

「ちょっ…鈴原、アンタどうしたのその顔!」
 え…?碇君に相田君、葛城さんまで…」

委員長は絶句した。

「ちょっと…な。」

トウジは落ち着いた様子で学生カバンをどすんと机に置いた。
確かに変な貫禄がある。

「葛城、説明してやれよ。」と、ケンスケ。

「私が高校生達に取り囲まれてたら、鈴原君と相田君とシンジが助けてくれたの。」

なんだか今日は一日、変な視線に晒された。


#今日はこのへんで。


630:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/04 13:08:09
角死ね

631:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/04 16:57:37
>>629


632:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/04 17:54:53
>>角氏
おつです。

633:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/04 19:12:38
ニート、さっさと働け
仕事探せ

634:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/04 19:45:01
早く続き

635:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/04 21:54:38
事情により明日明後日の投稿は無理っぽいです。
数日後にまとめて投稿します。

636:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/05 01:08:28
いえいえ、毎度乙であります。
御無理の無きように、御自分のペースで投稿してくださいな。

637:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/05 01:18:11
自演乙

さっさと職安逝けよ

638:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/05 01:48:15
>>637
嫉妬乙。

639:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/05 01:53:42
無理せず続けて下さい、角さん
楽しみにしてます

640:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/05 14:40:45
>>633
つ鏡
みつめなきゃ げんじつを ニートなんだもの
320

641:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/05 15:53:47
角ニートMAX

642:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/05 18:40:37
ヤツの投稿時間を見るとニート説も頷ける。

643:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/06 05:40:28
角死ね

644:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/06 05:41:25
角キモイ死ね!

645:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/06 05:42:59
角キショイネタ書くなキモイんだよ!

646:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/06 05:44:03
角…










死ねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

647:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/06 05:46:24

              λ
             ( ヽ
             (   )       
             (____)
           /     \      λ
    λ     /   / \ .\.    ( ヽ     ________
    ( ヽ    |    (゚) (゚)  |   .(   )    /
   (   )  |     )●(  .|  (____) <  もぐレイ大好き
  (____)  \     ▽   ノ   / つ      \
     ヽ__ \.  \__∪ /  ./ 丿        ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       \  ̄ ̄ ̄  ̄ ̄  ̄ ̄ ,/
  λ       ̄|       | ̄ ̄     λ
  ( ヽ   .   |       |       ( ヽ
 (   )  |⌒\|        |/⌒|   (   )
(____). |   |    |    |   |  (____)
       | \ (       ) / |
       |  |\___人____/|   |
       |  |           |  |

648:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/06 05:49:05

                /⌒ヽ ブーン         /⌒ヽ
       /⌒ヽ二二( ^ω^)二⊃   ⊂二二二( ^ω^)二⊃
⊂二二二( ^ω^)二⊃   /          /⌒ヽ ブーン
      |   /    ( ヽ/⌒ヽ ⊂二二二( ^ω^)二⊃     /⌒ヽ ブーン
      ( ヽノ⊂二二二( ^ω^)二⊃    |   / >ノ ⊂二二二( ^ω^)二⊃
      ノ>ノ  ブーン   |   /   /⌒ヽ( ヽノレレ  ブーン   |   /
  三  レレ       /⌒ヽ 二二( ^ω^)二⊃ ブーン      ( ヽノ
       /⌒ヽ二二( ^ω^)二⊃|   / レレ    /⌒ヽ ブーン>ノ
     m9 ^ω^ )二⊃   /   /⌒ヽノ ⊂二二二( ^ω^)二⊃レ
      |   /   (⊂二二二( ^ω^)二⊃ /⌒ヽ   /
      ( ヽノ 三  ノ/⌒ヽ  |  ⊂二二二( ^ω^)二⊃
      ノ>⊂二二二( ^ω^)二⊃ ノ     |   /ノ>ノブーン
  三  レレ      |   /  ノ>ノ  三  (

649:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/06 05:52:13
                        _,,t-‐‐-、,-‐‐-、
                     三'::::::............... .....::::::`y,.
                     ナ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ
              | ̄|   V::::::::::::::::_{{ ({∫∬ノノjヾ:::::{
           | ̄| | ̄|   ナ::::::::::::::i`__,,,,,,,ァ_  _,,,,,_ t;;:ヌ   そうだよエヴァオタだよ
           |  | |  |  イヘ::::::(ヾ~!,ャt、 !'''i ィtン )=f }f  エヴァオタで悪いかよ
           |  | |  |  i {t)テ" ヘ' '___,イ ヽ_/ 介'
           |  | |  | _,rヘ_,j|!'     /ー--''!     |'
           |,.ィ―'''' ̄ /| |       /二ク     !  
           /;;:::'';;::''::;;:/ { ! 、     ヾニン   ノ\
            /'''::::;r|''':::;;;|  | ! \       _,,./|::;;'''\
        /:;;/ |;;;''::;;|   丶\  `__>-ー´   !;;;:'''::iヽ、
          i/   |'::;;;;''|

650:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/06 06:02:33

              λ
             ( ヽ
             (   )       
             (____)
           /     \      λ
    λ     /   / \ .\.    ( ヽ     ________
    ( ヽ    |    (゚) (゚)  |   .(   )    /
   (   )  |     )●(  .|  (____) <  もぐレイ大好き
  (____)  \     ▽   ノ   / つ      \
     ヽ__ \.  \__∪ /  ./ 丿        ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       \  ̄ ̄ ̄  ̄ ̄  ̄ ̄ ,/
  λ       ̄|       | ̄ ̄     λ
  ( ヽ   .   |       |       ( ヽ
 (   )  |⌒\|        |/⌒|   (   )
(____). |   |    |    |   |  (____)
       | \ (       ) / |
       |  |\___人____/|   |
       |  |           |  |

651:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/06 06:18:48

             ____
           /_ノ  ヽ、\
        o゚(●))    ((●)゚o
  , -‐ (_).  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\   あまり私を怒らせないほうがいいおwwwwwwwwwwwww
  l_j_j_j と) |      \r┬ヽ   |
        \       `ー'ォ  /

652:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/06 06:24:41

         _、_
       (;^ω^) ちょwwくんな、こっちくんなよwww
       ノ \ ㎜ \㎜    
      ( ヽ ノ_ bヽd_ノ             __
      ノ>ノ                  (^ω^ )   `~  おっおっ
      レレ  ((                  U U ̄UU  ))

653:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/06 06:27:30

  お?ニコニコ
  ∧_∧ 
 ( ^ω^)  キキーッ!
 O┬O )
 ◎┴し'-◎ ≡
           _,,..,,,,_
         ./ ,' 3  `ヽーっ
         l   ⊃ ⌒_つ
          `'ー---‐'''''"


                 ∧_∧
                (    ) ニコニコ~♪
                (_  <ъ 、
               ,,0宀0~ ゙ 、`:
          ._,,..,,,,_..,,:''' ,,:'    i  i
   . , - =;=:=.=/=,';$=#;:;#っ;;::-'´ , '´
  /´  -;==:=.l=:= ⊃#,:'#''_つ;;::-'~
  i   /´    `'ー-〃`〃"
  .;  ヾ     ノ''  ,:''
  ヾ  `"~""''"  /
   ` -==;=.=;=:.='´



654:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/06 06:34:31
∩( ・ω・)∩ ばんじゃーい

∩( ・ω・)∩ ばんじゃーい

∩( ・ω・)∩ ばんじゃーい

655:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/06 06:49:13

 _,△_
( ゚д゚)ウラメシ・・・
l U U
 )ノ


  _△_
 ( ゚д゚ ) ヤ!!
  U  9m
  )ノ

656:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/06 12:33:03
下校時間―

「碇、早くーっ」

帰る用意をすませたケンスケが教室の出入口で廊下の方をチラチラ気にしながらシンジを待っていた。

今日は掃除当番の日だけど“本日限定プラモデル。1人1個まで”を買うために早く帰りたいのだ。
遊び用と保存用に二つほしいからって僕も付き合わされる事になっている。

ケンスケ、こーゆう事には目の色が変わるんだよなぁ。
委員長は職員室に呼び出されていて、教室にはいない。教室を抜け出すには今がチャンスだ!

「待ってよ、ケンスケっ」

夢中で走る事、やっと校庭の外に出た。
途中、先生に「廊下では静かに」って注意された気がしたけど。


「ハァハァ。良かった、無事に抜け出せたね。でも早く行かないと。」

??
後ろを振り返ると、ケンスケが余裕な表情でシンジの後ろを歩いていた。

「ここまで来れば大丈夫さ。それにプラモデルはちゃんと二人分、予約してあるからね。」

「えっ。そうなの?」

呆れた。ただ掃除をさぼりたかっただけなのか…。


657:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/06 12:55:16
――ピトッ
グランド脇を歩いていたら腕に水が落ちてきた。ふと周りを見回す。視線の先には―

「綾波だ」

プールに綾波の姿があった。水をまいて、どうやら掃除中のようだ。
ホースの先から出る水が、太陽の光と交差して小さな虹ができている。幻想的な光景だけど、シンジの目には虹よりも綾波の青い髪の方がキラキラして眩しく光って見えた。

「そんなに見てるなら声かけたらいいのに」
「えっ!?」
急に声をかけられたので、少し声がうらがえってしまうった。

「渚……カヲルだ」
プールの方に視線を戻すと、カヲル君が綾波に何か話し掛けていた。

「そっか、カヲル君も当番なんだ」
………ん?

「なんか親密そうだな。」
あっ、近い!!
近寄りすぎだよカヲル君!ほらね綾波後ろ向いちゃった。

「あっ」

カヲルが綾波の手からホースを奪い取るような形になった次の瞬間、ホースが自由になって暴れだした。
慌ててホースを押さえる二人の姿がここからは見えるけど、何を話してるのかはわからない。


658:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/06 12:58:59
「あーぁ。綾波びしょ濡れだ。…なぁシンジ、こうしてもたもたしてたらアイツに追い越されちゃうかもよ?」
「僕は別に…」
「そんな事ばっかり言って、綾波が手の届かないとこに行ってもいいのかぁ?アイツだって、綾波の濡れて透けた制服みて、きっとその気になってるはずだっ!」

息を切らしながら何言ってるんだよ、ケンスケ。カヲル君と自分の考えを同じにしたらダメだよ。

でも…それにしても綾波の顔さっきとは違う気がする。水びたしなのになんだか楽しそうに見える。
あっ、綾波……

659:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/06 13:15:56
―翌日―

「よぅ、碇!」
「あっおはよう」
「昨日の作戦、覚えてるか?」
「えと、女の子との距離を縮めるには…相手を誉める事と、共通の話題を見つける事だったよね」
「完璧だな、碇なら大丈夫さ。昨日教えた通りにやるんだぞ!じゃ俺は図書室に寄るから。」
「あっ、ちょっと待ってよ。」

昨日の話をまとめると、女子は誉められるのが弱いからとにかく誉めて好感をもたせる。そんなの簡単だから僕にだって出来そうだ。でも、相手は綾波だもんな。なんかだんだん不安になってきた………。

「そこ、通してくれる?」
わぁぁぁぁぁぁ

「あっ、綾波!!」
「……」

しまった!綾波の顔が険しくなった。きっと変なリアクションしちゃったから不信がってるんだ!
「お、おはよう」
慌てて無理矢理に不自然な笑顔をつくった。そして教室まで並んで歩く。
さっきはイメージ悪い事しちゃったかな。名誉挽回しないと。あぁ、でも恥ずかしい、どうしよう。
……がんばれっ碇シンジ男だろ!


660:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/06 13:20:00
「逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ。」

「さっきから何を言ってるの?」
ハッ。な、何か話さないと!
「あ、あのさ綾波!えと…今日は、いい天気だよね」
綾波が少し不思議そうな顔をして、確認するように窓を見た。

「そうね、碇くんも雨が好きなのね。」

しまった。今日は雨……


661:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/06 22:05:45
放置されてんな
可哀想だから感想を書いてやろう




                   糞



よかったな

662:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/06 22:19:15
何処をどう見たら放置されていると認識できるんだと(r

663:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/06 22:20:16
>>656-660
乙であります。

664:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/07 00:26:53
>>656-660

乙。「碇くんも」に期待大。
つづきヨロ。

>>661

まぁスレタイでも読んで落ち着け。
そんなにクロック早いのは藻前だけさ。

665:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/07 01:31:24
(;^ω^)おっおっおっ

(;^ω^)でるおっ







        ヽ:: / o
      O  )/     ドピュ!
       __,ハ__゚
     /   Y   \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  /  o゚⌒   ⌒゚o  \
  |     (__人__)    |   
  \     ` ⌒´     /
   `=============’
    i          |
    |          |
    |    ノ (   :|
   |    ⌒    |
    |          |
    |          |

666:蚊
06/08/07 04:42:32
特務機関ネルフ。
そのゲートを出た一人の少女。青いショートヘアーで目の色は不思議な事に赤だ。
肌は真っ白で、とにかく美しい。
彼女は綾波レイ。エヴァンゲリオン零号機のパイロットだ。
レイが帰宅中に気の弱そうな、そしてどこか優しそうな少年が「綾波!一緒に帰ろうよ。」と無邪気に話し掛けて来た。
彼はエヴァンゲリオン初号機のパイロットの碇シンジ。
レイは無邪気で優しいこの少年に好意を寄せていた。
レイは好きな男の子と一緒に歩いている。
頬を染めて、ボーッとしていた。
「綾波…一緒にご飯食べない?」
何とシンジの方からお誘いがかかった!
だが、後ろから茶髪で長い髪の美少女が不自然なほどおしりをフリフリしながら近づいてきた。
性格以外は最高のこの女の子は惣流・アスカ・ラングレー
レイにデレデレしているシンジの方を急接近していた、アスカが引掴んで思い切り引っ張った。
「バカシンジ!」その直後
「うわっ!!」
と言ってシンジはアスファルトに頭を打ち付けた。
アスカとレイはシンジが一向に立ち上がったり、痛がったりする代わりに後頭部から血が大量に流れている事に気付いた。

667:蚊
06/08/07 05:06:26
しかもシンジは目を開けない。アスカがしゃがんで、揺する。
「ファースト!あなたは救急車呼んで!」
「分かったわ。」青い髪を揺らしながら電話を探しに走るレイ。
ドサッ
アスカは視線を上げた。誰かが大量に束ねた書類を落としている。
そこには今は一番最悪な人がいた。
「シンジ!どうした!?」
サングラス、髭、手袋。
シンジの父親であり、ネルフの総司令、碇ゲンドウ。
「セカンド!何があった!?」
司令が混乱して訳の判らない事を喋っている。「赤木リツコが爆発!」とか、「冬月は使徒だ!」とか本当に訳が判らない。この状態で何を言えばいいのかアスカには判らない。そこへ、丁度息を切らしたレイが到着した。
「救急車呼んだわよ。あと十分位で来るわ。」
相変わらずゲンドウは、「エヴァに地盤をぶつけろ!」とか「実は私が使徒のボス!」だ。
救急車が目の前に止まり、白衣を来た医者か救急隊員がシンジを担架に乗せて車の中にいれる。
もう三人目の隊員がレイに尋ねる。
「綾波さん?さっきの通報の。」
ハキハキと質問する隊員は少し足踏みし焦っているようだ。
「はい。綾波レイです。同伴はそこの惣流・アスカ・ラングレーさんと、碇ゲンドウさん。」
レイも負けずに素早く適格に答えた。

668:蚊
06/08/07 05:35:06
ゲンドウとアスカは救急車に乗り込んでいた。
隊員に事故当時の説明をアスカがしていた。
アスカはゲンドウが呆れた顔をしてるのも、シンジの寂しい顔にも堪えれなくなり、「私のせいでシンジは…」ばかり繰返し呟いていた。
五分後
ゲンドウが立ち上がり、アスカの肩をポンと叩く。
「大丈夫だ、シンジは、あぁ見えて結構強いからな。」
アスカはゲンドウが少し笑った気がした。
「司令…ごめんなさい…。シンジ…ごめんね…。」
アスカは涙ぐんで呟いた。
その後に、「第三新東京都市立大学附属病院」に運び込まれ、一日がたった。
ゲンドウは仕事に戻ったので、
診察結果を聞きにアスカは医者の部屋へ向かう。
「シンジ君の後頭部の血管が切れていました。止血縫合を施すと完全に止まりましたので、一週間程安静にしてればすぐに治ります。意識がなくったのはショックです。後遺症は…まぁ、まず考えられません。意識が戻ったら室内にある、お知らせボタンを押して下さい。では…」

669:蚊
06/08/07 05:50:48
アスカは気が楽になり、スキップしながらシンジの部屋のドアまで辿り着いた。
中から話声が聞こえるので、好奇心で盗み聞きしてしまった。
「ねぇ、シンジ…本当に自分で転んだんでしょうね。」
シンジのお母さんの…碇ユイさんの声だわ。
「母さん…。疑わないで!
アスカの事好きじゃなくて愛してるんだよ!僕は本気だよ!」頼りない細い声、無邪気な声、優しい声、シンジの声だわ!
ガララララ
「シンジ!!」そう叫びながらシンジに近づいて、抱き締めた。「アスカ…!」
シンジもアスカに手を回し、ギュッと抱き締めた。
ゲンドウもいつの間にか出現しゲンドウとユイは並んで椅子に座り、夫婦で将来の夫婦をユイはニコニコ…ゲンドウは少し暖かく…見守っていた。

670:疾風の名無し名人
06/08/07 06:15:38
>>666-669
です。名前の欄に手違いがありました。

御詫びといっちゃあ何ですが、短編を書いて置きます。叩くのは結構ですが、理由の箇所をつけて下さい。

ネルフ第一発令所にて

「赤木君、少し来たまえ、」
グラサンと手袋に髭を装備したオジサンが、自分の席に結構若い女博士を呼び出した。
「はい、今行きます。」
タッタッタッ。
初めて碇司令の机の裏見たわ…。ユイさんの写真だらけ……。
「ところで、今日の夜は予定…
博士が言葉を遮った。「合コンは無理です。」
「…ゼーレの会議なんだが…?」
赤木博士は顔を真っ赤にして「………分かりましたぁ!」と言ってどこかに行ってしまった。


671:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/07 08:34:48
>>670

・問題点①
>叩くのは結構ですが、理由の箇所をつけて下さい。
こういうのを書くと更に叩かれるであろう事がなぜ分からんのだ。
そこまで低脳中学生に批判されたいか?
読者>>>>>作者、という立場をわきまえろ。

・問題点②
>>666-669
改行くらいしておいた方がいい。

・問題点③
>>668
>「第三新東京都市立大学附属病院」
なんか、いろいろ変だよw

・問題点④
全体として読みにくい部分が多すぎる。違和感ありまくり。
自分で読んでて気づかないか?




672:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/07 08:41:55
・問題点⑤
どこがLRSなんだよ。即死しろ。

673:671
06/08/07 08:59:47
>>670

・問題点⑥

コテ叩きってワケじゃないんだ。ちょっと聞いてくれ。

名前欄のさ、「疾風の名無し名人」 ってのがあるじゃん。
普通、名前欄ってのは出来るだけ厨房を刺激しないような安全な名前にするものでしょ?

第一、「名人」ってのもなあ~
君が職人志望なのは分かる。でも自分から名乗るのもなあwww
余程、君が自分の文章に自信があるのなら別だけど。
こんなこといっちゃ駄目かもしれないけれど…君の文章はあまり上手くない。

問題点①~④、⑥より。
改善点は多いと思う。
でも、真の職人というのは批判されようが罵倒されようが、意地でも投稿を続行するものなんだわ。
だから君もこのスレに足跡を記した以上は、責任もって書き込み続けるべきだ。逃げるなら今だぞ。

674:671
06/08/07 09:06:30
まあ、俺はSS書いたことないけど。
言いたい放題スマンかった。

675:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/07 09:18:36
角の煽りに対するスルーっぷりを見習ってくれという事だ。もはや彼はスルー職人といえる…

676:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/07 09:35:34
>>670
乙。 これで終わってるという前提で。

・問題点 7
嫌がらせなら嫌がらせで、
身悶えする程のLRS展開が身震いする程の大どんでん返しで地獄のようなLASオチ、ってネタを
きっちり書いてよ。

大事な「どんでん」がなんでこうまで手抜きの中途半端?

> アスカは気が楽になり、スキップしながらシンジの部屋のドアまで辿り着いた。

そんな脳味噌軽いヤツおらんやろ。お前が怪我させた事実はミジンコほども変わってないぞ、とか。

> 「ねぇ、シンジ…本当に自分で転んだんでしょうね。」
> シンジのお母さんの…碇ユイさんの声だわ。
> 「母さん…。疑わないで!
> アスカの事好きじゃなくて愛してるんだよ!僕は本気だよ!」頼りない細い声、無邪気な声、優しい声、シンジの声だわ!

シンジ、それじゃ話の展開が異空間だよ。
好意的にとっても「アスカがやりました」って言ってるようなもんじゃん、とか。

・問題点 1) 補足
>叩くのは結構ですが、理由の箇所をつけて下さい。

具体的箇所まで指摘してもらって、それを叩き呼ばわりする気かよ。
そういうのは批判とか批評とか言うんだ。

・問題点 7) の問題点
そんなことができる能力があればLASスレで神になってんじゃねぇの?

677:じんひろ
06/08/07 10:48:51
俺はこんじや~~~~~~~~~~

678:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/07 10:52:28
>>677
……kwsk

679:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/07 11:57:15
ここでは嫌がらせSS投下だとか、非現実スレでは聞いてもないのに「LASは現実」とかいうレスがばっかだし、なんでそんな自己主張激しいの?
頼むから自スレでやってよアスカ

680:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/07 12:56:07
釣りだろ

681:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/07 13:10:29
ところで >>670 は LAS投下スレの疾風(ry と同じ人?
……下手さの種類がちょっと違う気もするから、ダシにされて劣化コピーされただけなのかな……。

いや、むこうで褒めてもらえなくて、泣きながらこれ書いたのかなってちょっと想像しちゃった。

勘違いならご無礼御容赦を(もちろんあっちの「疾」氏 に)。
そうでなければ、まぁ、元気だせよ。

682:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/07 14:49:55
必死に解説するところがキモチワルイヨー

683:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/07 15:33:01

今日は朝から雨が降り続いている。
湿気も多いし、なんだか嫌な天気だ。

「あ、ミサトさん、コレお弁当です。」

朝、僕はミサトさんに手作りの弁当を手渡した。
最近は、三人の弁当を作るのは僕の日課になっている。それに、中々好評である。

「今日もありがとうね…シンジ君…」

「ええ、どういたしまして。」

今日は朝からミサトさんは暗い。
まあ、理由は分かりきっているが。

「ごめんなさいね…私のせいで…」と、ミサトさんが弱弱しく呟いた。
それに、決して二日酔いの影響ではない。

「いいんですよ。もう。三日我慢すれば済むんですから。
 それじゃ気をつけていってらっしゃい。」

「ええ…いってきます…」

ミサトさんは肩を落としながら家を出た。

684:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/07 15:35:44
事の顛末はこうだ。

不良に絡まれていたレイを僕らが助けた翌日の放課後のこと。
なんと、僕がやっつけたリーダー格の両親が学校まで怒鳴り込んできたのだ。
彼らは大体、次のようなことを主張したらしい。

子供が夜の公園で乱暴な中学生の集団に襲われた。
確かにこちら側にも「わずかながら」過失はあるが、自分達の子供は現に怪我をしている。どうしてくれる。

彼らは病院の診断書(顔面の打撲・鼻骨折・その他)とやらをひらつかせて、学校側に謝罪と関係者の処分を求めた。
応じなければ弁護士に相談するという。

そして、対応した校長先生はその場で関係者の処分を約束してしまったのだ。
リーダー格の両親に対して、学校として謝罪までしたらしい。
その両親は嫌味を撒き散らしながら帰ってしまったそうだ。

その直後の職員室の喧騒といったら…
僕が直接見ていた訳ではないが詳細は委員長が教えてくれた。
ドアの隙間からこっそり見ていたらしい。


685:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/07 15:36:30
「なんですってェ!
 アンタ!冗談も休み休み言いなさいッ!」

放課後の職員室にミサトさんの怒声が響く。
怒り狂ったミサトさんが凄まじい剣幕で校長に詰め寄った。

「葛城先生、抑えて抑えて!」

同僚の教師達がミサトさんを必死でなだめる。
このまま放っておくとどうなるかは明白だ…

「…葛城君…本当に残念だが…今言った通り…」
と、校長先生が額の汗を拭きながら言った。

「ふざけんじゃないわよッ!
 こっちの言い分はどうなのよッ!こっちの言い分はッ!」

「学校としては…これ以上事態を複雑にするわけには…だから…」

686:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/07 15:39:03

「…レイだって…もう少し傷が深ければ…縫うとこだったのよ…」

ミサトさんの声が急に低くなった。
怒りのボルテージが急激に上がってゆく…

その後の校長のコメント…
「向こうの言う通り…こちらにも…過失が…」

「女のコを…三人がかりで…恐喝するような…連中の…言うことを…ねェ…」

ここで、危険信号を察知した加持先生が慌ててミサトさんを抑えにかかったのだが…

「へいへい素直に聞くのかッ!アンタわあッ!!」

校長の顔面にミサトさんの拳骨が炸裂した。


かくして、碇シンジ・鈴原トウジ・相田ケンスケ、以上三名の自宅謹慎三日間が決定した。


687:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/07 15:54:21
謹慎三日といっても、日曜が間にあるから実質的には四日だ。
四日も家で何しよう…ペンペンの相手でもするのかな…

そういえば、もう8時10分過ぎだ。
レイもそろそろ行かなくてはならないだろう。
が、彼女は学生服に着替えてすらいない。

「レイ、これお弁当。
 もういかなきゃ遅れるよ?」

「いらないわ。」
レイがきっぱりと言った。

「えっ?」

「私、今日は学校に行かないもの。」

予想外の言葉に僕は驚いた。
ミサトさんによると、レイは去年一年間、無遅刻無欠席だったそうだ。

「な、なんでだよ。」

「助けてもらったのに…
 私だけが行くわけにはいかないわ。」

ああ、そういうことか。
つまりレイは謹慎中の僕たちを気遣ってくれていたのだ。

「そんな…僕たちのことなんか、気にしてくれなくてもいいよ?」

688:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/07 15:55:17
うおっまぶしっ

689:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/07 15:56:11
「いいの。私は行かない。」

「よ、よくないよ!
 それに君は何も悪いことをしてないじゃないか。
 さあ、早く行きなって。」

レイはしばらく黙って考え込んでいたが、突然立ち上がって台所まで歩いていった。。
冷蔵庫を開けてミサトさんの缶ビールを一本取り出すと、その中身をジョッキに注いでゆく。

「レイ、な、何してるの…?」

レイは無言で冷えたビールを飲みだした。

「え…えええ!?」と僕は素っ頓狂な声をだしてしまった。
が、レイは全く気にとめずにそのまま飲み干してゆく。

完全に空になったジョッキがごつん、と机に置かれた。
底に僅かに泡が残っているだけだ。

そして呆然と立ちすくんでいる僕には目もくれず、携帯電話を取り出すと学校に電話をかけ始めた。


690:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/07 15:56:59
「2-Aの葛城レイと申します…生活指導の加持リョウジ先生はいらっしゃいますか?」

しばらくして加持先生が電話に出たようだ。

『やあ、葛城の妹さんだね?俺に何か用かい?』

受話器の向こうから快活そうな声が聞こえてくる。

「私を謹慎処分にしていただけませんか?」

『いきなり面白い事をいうなあ君は…ハハハ…
 だが、何もしてないのに君を謹慎には出来ないよ?
 例の件は俺も本当に残念だと思っているが…』

「たった今、お酒を飲んだの。中学生の飲酒だから私は謹慎処分ね。
 葛城先生にも…ゲプッ…連絡しておいて下さい。さよなら。」

『お…おい…ちょっと待…』

レイは電話を切ると静かに言った。「これでいいわね。」

僕は完全に気圧されてしまった。
人は見かけによらないとはまさにこのことだ。

「で…で…でも…僕も君も家でじっとしていなきゃ駄目なのに…
 それに…やることもないよ…?
 家で何するつもりなの?」

レイは何も言わなかった。
やはり、そこまで考えていなかったのか。


691:角 ◆uTN4HfUPlw
06/08/07 15:59:36
#今日はこのへんで。
#でもあとで、また投稿するかも…


692:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/07 16:04:21
自分の都合が悪くなるレスはスルーか…

まさに外道だな

693:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/07 16:16:11
>>691
乙。
面白いw

694:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/07 16:48:00
確実に上手くなってるww

695:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/08/07 17:06:59
>>692 って、>>675 について言ってるの?
アンカー無しじゃ話がわからん。


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