06/07/13 17:40:13
綾波に出会って二日後、ある程度体力の回復した僕はここを引き払おうと決心した。
もう食料も尽きてきたしいつまでも此処に留まっていても無意味だと感じたからだ。
それに、僕たちが住める場所をみつけなければ。
「それじゃあ、行こうか。」
生活用品を詰めた大きなザックを担ぎながら綾波に声をかけた。
「ええ。」
綾波は動き回り易い服装で小さなリュックサック。
最後に海水の溜まった巨大なクレーターを振り返った。
中心に浮かぶ巨大な顔は今日も焦点の合わさらない視線を天に向けていたが、
こころなしか大きさが小さくなったようだ。
綾波の顔をちらっと盗み見たがいつも通り感情は読み取れなかった。
いつも通りの綾波だ。
ただ、じっとクレーターの中心を凝視していた。
彼女が振り返った。
「行きましょう。碇君。」
オレンジ色の夕日の下、僕たちは海沿いに移動を開始した。
今度こそ、何かをみつけるために。
#>>279
#その通り、自信持って書いていきます。
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#次の更新はちょい遅れるかも。