06/07/13 16:40:06
その晩、テントの中で僕と綾波は二人仰向けになって床に就いた。
波が繰り返し打ち寄せる音だけが響く。
僕は思い切って聞いてみることにした。
「綾波は、どうやってこの世界に戻ってこれたの?」
「声が…聞こえたの。」
隣で寝ている綾波の体に微かな震えが走った。
「碇君の…碇君の悲鳴…」
僕は絶句した。
そして、綾波は突然僕にすがりつき、僕の胸に顔をうずめて泣き出した。
「私は…私は碇君だけは失いたくなかったの。
もうあなたの悲鳴は聞きたくなかったのよ!お願い…。」
綾波は本当に震えていた。
後にも先にも、綾波が取り乱すのを見たのは初めてだった。
「もう僕は死なない。死なないから…。
御免よ…綾波…」
僕には震える綾波を抱きしめることしかできなかった。
ひどい罪悪感を感じた。
#こんなので…いいの…かな…?
#ストック使い果たしたんでまた書きなおさな。アディオス!