落ち着いてLRS小説を投下するスレ3at EVA
落ち着いてLRS小説を投下するスレ3 - 暇つぶし2ch229:角
06/07/11 13:43:25
「…ただいま」
空き家となった木造一戸建てにシンジの声が響く。
もちろん返答はない。『馬鹿、僕は何やってるんだ』
シンジは苦笑しながら懐かしい藁の匂いを吸い込んだ。
ここが新しい僕の家。多少ガタはきているが僕一人で補修くらいは出来るだろう。

居間に上がったところで僕は凍りついた。
折り重なってくしゃくしゃになった四人分の服。
三人分は子供のもので一人分は母親のものであろう。
怯え、震える子供たちを抱き締めながら自らの形を失ったに違いない。
割れた窓から風が部屋を吹き抜ける。
僕はしばらくはショックで硬直していたが、丁寧に服を折り畳み部屋の隅に並べていった。

「僕には生きるためにこの家が必要なのです。しばらくこの家を貸してください…。」
シンジは一人呟いた。

最後にアスカのプラグスーツを同じく折り畳み、明るい窓際に置いた。



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