06/05/01 19:28:14
>>1
乙
3:829
06/05/01 21:34:34
ユイの言う事に力強い説得力を感じながら歩いていた
なぜか納得してしまう、なぜか同意を感じてしまう
よくわからない事に戸惑いながらもシンジの部屋の前に付く
しかし部屋の前に着いた瞬間、そんな事は忘れてしまい、薄暗い廊下にノックの音が響く
「入っていいかしら?」
だが返事はなく、声が廊下に響いた
数十秒経って第二声
「入っていいのー?」
また返事が返ってこない
「入る・・・ね?」
と言いながら静かにドアを開ける
中は廊下より明るく、電気は付けっぱなしだった
シンジはベットで本を片手に寝ていた
レイはシンジの姿を見ると、行動に迷った
「・・・・・・」
シンジを起こさないようにシンジの寝ているそばに静かに座る
そうして寝ているシンジの顔を見つめ、安心感を覚える
レイは時間という概念を忘れ、見つめ続ける
(いるだけで・・・・・・)
しかし、経つ時間があまりにも早いことに焦りを感じた
だが時間は待ってくれない、さらに過ぎゆく
レイの想いは深まるばかり
不意にでたあくびを噛み殺しながらシンジの隣によこたわる
(いいよね?こんなこと今しかできないもの・・・・・・)
静かに眼を閉じて、遠ざかる意識
温もりを補いあう2人は時間を忘れた
4:829
06/05/01 21:39:21
(2人の時間・・・壊したくないわね・・・)
料理ができた事を伝えようか迷っていた
(しょうがないわ・・・ご飯冷めちゃうし・・・)
とテーブルに置かれた料理を見て思った
「2人ともーご飯できたわよー!」
細くも強い声はシンジの部屋まで響いたが返事はなかった
(おかしいわね・・・行ってみようかしら・・・)
邪魔になる覚悟で歩き出す
ドアの前に立つとノックを一つ
「ご飯できたわよー」
しかしまた返事はなく、声だけが廊下に響く
しょうがなくドアを静かに開ける
ユイは2人の姿を見て、笑顔になりドアを静かに閉める
(布団かければよかったかしら・・・)
後悔感が残ったが台所に戻る
料理にラップをかけ冷蔵庫に入れ、洗い物を始める
(レイはちゃんと言葉の意味を分かってたみたいね・・・)
>>1 お疲れ様
>>3 の3行目 付く× 着く○
半年じゃないが少しROMってくる
でゎまた・・・
5:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/01 23:42:47
文末にはちゃんと句点(。)を打とうな。
一応、文を書く上での決まり事だぞ?
通常のカキコなら煩く言う気はないんだけどな。
6:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/01 23:45:44
>>5
それがさ、某LRS大手サイトで一時期、句点を打たないスタイルが流行ってさ、
それに感化された馬鹿が増えたんだよね
7:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/01 23:51:54
某とか、マタンキの小さい呼び方すんな。
実名でいけ、実名で。
8:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/01 23:55:14
勘違い作家の代表
URLリンク(tamb.cube-web.net)
9:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/02 00:33:42
あー、要はポエミーな奴か。
漏れは二行しか読めんけど、ああいうの好きな方面もいるわね。
10:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/02 03:00:57
三点リーダーくらい使え、とかよくあるよね。
11:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/02 15:39:18
てっきり帝国スレの奴が書いてんのかと思ったw
12:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/05 09:40:40
まぁ、「所詮は趣味なんだから、好きなように書かせろ」ってのも、一理くらいはあると
思うんだけど、
「だったら(読む人間の事を考えないなら)、公開すんな」とも、思うんだよな。
他人が読むことを前提とした文章なら、読む人間のことも少しは考えないとダメだろう。
13:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/05 12:46:54
>>1
乙~
14:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/05 14:25:53
書くのも自由、叩くのも自由
15:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/05 16:28:49
何にせよ>>1>>3共に乙だ。
16:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/06 05:05:35
>>12
そうゆうやつがいるから書きたくなくなる。
現にこのスレ今まで誰も投下がない
17:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/06 07:15:10
>>16
>>3-4
18:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/06 09:55:15
まあ、のんびり行こう、のんびり。
角突き合わせてもいいことないし。
>>1と>>3乙。
19:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/06 14:25:02
とりあえず前スレで一番気に入ったSSをあげてみないか?
20:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/06 17:01:16
大人しく投下待っとけっての。
そういうのは余所でやれ。
21:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/06 23:50:56
ある日のこと、2人はネルフの食堂にいた。
「僕は醤油ラーメン。綾波は何にする?僕のおごりだけど好きなもの頼んでいいよ」
『・・・チャーシューメン、チャーシュー大盛りで』
「え?綾波って肉嫌いじゃなかったっけ?」
『・・・・』
「(・・・ま、まあいいか)」
そして注文の品が運ばれてきた。
「いただきます。あ、綾波のチャーシューの量すごいね」
『そうね。チャーシュー、全部碇くんにあげる』
「え?いいの?」
『ええ。碇くんにプレゼントしようと思って、これを頼んだの』
「あ、ありがとう。(でも、僕のおごりなんだけどな・・・)」
22:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/06 23:58:32
「父さん、ああっ、父さん。きて」
『よし、いくぞッ!シンジ・・・ずぼっ』
「あひぃっ!いくぅん・・・」
『パンパンパンパン!うっ!でる・・・ピュッ、ドクドクッ』
「ああっ、おしりに入ってくるよぉ・・・」
23:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/07 00:27:00
>>16
気を悪くしたならスマン。要は程度問題なんだ。
>>20
そうだな。しばらく黙ってる。
24:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/07 05:05:09
>>21
無器用な綾波キャワ!!
25:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/08 20:33:24
>>21
なんかカワユスw
26:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/08 21:18:35
いや、パクりやん。
URLリンク(mangakan.bannedhome.com)
URLリンク(mangakan.bannedhome.com)
27:☆
06/05/08 21:37:59
その時僕は焦っていた。
使徒にとりつかれ、膝を折る零号機。モニター越しに聞こえてくる、綾波の苦痛に満ちた吐息。じわじわと広がっていく侵食。
綾波、と何度も叫ぶように名前を呼ぶ。
「初号機の凍結を現時刻をもって解除。直ちに出撃させろ」
ようやく出撃が許される。機械音に包まれ、リフトで上昇していきながら、僕は綾波のことを考え、ギュッと操作管を握った。
夕食の支度を終えると、僕はキッチンから大声を出してアスカにその旨を告げ、エプロンを脱いだ。
返事は無い。最近アスカは部屋に閉じこもってほとんど僕と顔を合わせようとしない。よっぽどこの前の惨敗がショックだったのだろうか。
「アスカ、僕ちょっと出かけてくるから」
やはり返事は無かった。靴を履き、ドアを開くと夜の街の喧騒が耳に飛び込んでくる。
僕はアスカのことを考え、ミサトさんのことを考え、それから憂鬱になったので止めた。
ドアをノックすると、待って、という小さな声が聞こえた。
足音が近づいてきて、綾波がガチャリとドアを開け、顔を出す。
「何?」
「あ、えっとまた夕飯作りすぎたからさ、綾波もどうかなって…」
「…入って」
僕は小さくお邪魔します、と呟き、部屋に入っていく綾波を追った。綾波は相変わらず制服姿のままだった。
「今温めるから。キッチン借りるね」
コクリと、綾波が無言で頷く。
持参した鍋を火にかけ、かき混ぜる。そうしていながら、僕は背後に感じる綾波の気配を嬉しく思っていた。
僕は、数日前から綾波の家に夕飯を届けるようになっていた。
きっかけは本当に夕飯の作りすぎだったのだけれど、今では計画的に綾波の分も作っている。
もちろん、綾波に会うために、だ。
28:☆
06/05/08 22:04:36
「じゃ、これ冷めないうちに食べてね」と言って僕は帰る支度を始めた。
「帰るの?」
「え、まあ…うん」と曖昧な返事をすると「たまにはうちで食べていけば?」と綾波が言った。
「え?いいの?」
「嫌なら別にいいけど…」
「嫌じゃないよ、何言ってるんだよ綾波!」
「…じゃあ」と言って微かに綾波が頬を赤らめた。
「うん、一緒に食べようか」
食事中、ほとんど会話は無かった。
ハッキリ言って少し気恥ずかしかった。
お互い何となく顔を赤くしながら、料理に視線を落として無言で箸を進める。僕は何か話題はないかと必死に考えていた。
「おいしい…」と唐突に綾波が呟く。
「え?や、あ、ありがとう、うん」
「碇くんって料理上手よね」
「あ、ああ、いつも作らされてるからね」
「惣流さんはお料理したりしないの?」と綾波が尋ねる。
「前に食べたことがあるけど、アスカは…下手なんだ」
「そう」
それで会話が止まってしまった。
僕はやはり必死に話題を探していたが、考えれば考えるほど頭がこんがらがって、この部屋で綾波を押し倒したことを思い出して、鼻血が出そうになるだけだった。
そうこうしているうちに綾波が「ごちそうさま」と言って箸を置いてしまった。
29:☆
06/05/08 22:33:37
食器を運ぼうとする綾波に「いいよ!僕がやるから!」と言って急いで立ち上がる。
「このくらいわたしでも出来るから…」
そう綾波は言い、食器を離そうとしなかった。
「いや、僕がやるから!」と言って食器を掴む。
「…いい」
「いやいや僕が!」
そんな風に言い合ってるうちに、いつの間にか食器を引っ張り合う格好になっていた。
何故こんなことになったのか分からないが、今更止める訳にはいかない。僕は渾身の力を込め、綾波の手から重なる食器を奪い取った。
「僕が…ハア…ハア…やる…ハア…から」
一体何を僕はハアハア言ってるのだろうか。
急に冷静になり、凄く馬鹿なことをやってしまった気がした。
ちらりと綾波を見ると、奪い取られた格好のまま硬まっていた。
「えーと、…綾波」
「じゃあ…お願いするわ」
「え?」
「食器」
「あ?ああ、うん」
急いで食器を洗い始める。
今更恥ずかしさが込み上げてきて頬が赤くなった。
「碇くん」と綾波が背後から声を掛けてくる。
「え?な、なに?」
「毎日料理を持ってきてくれて…ありがとう」
「いや、べ、別に。はは」
僕は綾波の言葉で急に有頂天になった。そして鼻歌まじりにゴシゴシ皿をこすった。
しかしそんな気分はすぐに打ち砕かれた。
「でも…」と抑揚の無い声で綾波が呟く「私にだって料理くらい出来るのよ」
30:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/08 22:38:38
嘘言ってんじゃねぇ!!
シンジがサムアップしながら叫んだ。
手当たり次第に周囲にあるものを綾波に向かって投げつける。
31:☆
06/05/08 22:56:08
その日から僕は綾波に夕食を持っていくのを止めた。
結局僕のやっていたことは、独りよがりな善意の押し付けだったんだろうか?
ありがた迷惑以外の何ものでもなかったんだろうか?
綾波はそれを余計なお世話だと思いながらも、我慢してくれていただけだったんだろうか?
考えれば考えるほど、自分の愚かさと浅はかさが見えてきて、気分が沈んでいった。
そしてそんなことを風呂上がりにパンツ一丁で考えていると、風邪をひいた。
アスカには「馬鹿ね」と冷たく笑われた。
その通り、僕は馬鹿だった。
「馬鹿だ、俺は」と呟いてみる。
しかしそんなことをしても何にもならなかった。
明日、綾波に会って今までの非礼と無礼を詫びなくては。
朝がきて、今日は一日中寝てなさい、とミサトさんに言われる。
僕は大人しく従うふりをし、出勤する2人に力無くいってらっしゃいと言った。
しかし直ぐに起き上がり、服を着て髪を整えた。
重い体を無理に動かし、綾波のマンションへと向かう。
途中何度かめまいがして倒れそうになったが、ようやく何とか辿り着く。
ドアに体をもたれかけ、弱々しくノックをする。
しかし返事は無かった。
考えてみれば当たり前だ。アスカがネルフに行っていたんだからこの時間は綾波も行っているだろう。
僕は自分の馬鹿さ加減を自虐的に笑い、それから脱力して、気を失った。
32:☆
06/05/08 23:13:23
気付くと、コンクリートの床がまず目についた。しかしよく見てみると、それは床ではなく天井だった。
僕は上半身を起き上がらせ、辺りを見まわした。
綾波の部屋だった。僕はベッドに寝かされていたらしい。
すぐそこのキッチンで、綾波がこちらに背中を向けて何か作っている。
「綾波…」と僕は言った。
振り向き、「起きたの?」と言う。
うん、と僕は言った。そう、よかったわね、と綾波が言い、またキッチンの方を向く。
多分、僕はドアの前で倒れ、帰宅してきた綾波に介抱されたのだろう。
急に情けない気持ちになってきた。
僕は何をやっているんだ?綾波に迷惑をかけてばかりじゃないか。
彼女に喜んで欲しくて何かをやっているつもりなのに全て空回りしている。
謝らければ、と思った。というかそのために来たんだった、今思い出した。
「綾波…」
「うどん…」
「え?」
「作ったんだけど、…食べる?」
そう言って厚手鍋をずいっとこちらに向けてくる。
「嫌なら…」
「いや、食べる、食べるよ!」
僕が起き上がろうとすると、綾波は優しくそれを制して枕元にうどんを置いた。
「口、開いて」と言って箸ですくったうどんに息を吹きかけてから、僕の唇に近づけてくる。
33:☆
06/05/08 23:40:15
「いや、自分で食べれるから!」と僕は必死に抵抗したが、
「あーん」と言って、尚もうどんを近づけてくる綾波の唇に見とれているうちに、無理やり口の中に押し込められてしまった。
「おいしい?」と綾波が首を傾げて尋ねる。
僕は咳き込みながらも急いで飲み込み、「美味しいよ、ゲボッ」と言った。
実のところ、風邪で舌がいかれていて味など分からなかったのだけど、綾波が作ったのだから美味しいに決まってる。
もう一度近づいてくるうどんを、今度は抵抗なく口に入れてもらった。
ゆっくりと咀嚼し、綾波が吹きかけた息を想像して鼻血が出そうになりながら、しっかりと飲み込む。
そんな僕を綾波は満足そうに見ていた。
「だから言ったでしょう?」
「え?何を」
「わたしだって、料理くらい作れるの」
そう、いくらか誇らしげに綾波が言う。
「あのさ、それってそのままの意味だったの?」と僕は呆れて言った。
「え?」
「いや、なんでもないよ」
やっぱり僕は馬鹿だった。
安堵と恥ずかしさが込み上げてくる。体から力が抜け、安らぎが訪れてきた。
「ごめん、綾波。ちょっと眠くなってきちゃったんだけど眠っていいかな?」
綾波が少し躊躇する素振りを見せたので「そのうどんを全部食べ終えたら」と僕が言うと、微笑みながら頷いた。
僕は笑い、またうどんを口に入れてしまった。
幸福が、体中を包み込む。
ずっとこうした時間が続けばいいのに、その時僕は思っていた。
だが実際は幸せなど儚く脆いもので、永遠など有り得ないのだ。
34:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/08 23:58:11
数時間後、物凄い腹痛が僕を襲った。
何コレ、寒気がするのに汗が止まらない。
絶えずお腹がギュルギュル鳴って、液状のウンコが尻穴から溢れそうだ。
便座から一歩も動くことができない。
時折、吐き気も込み上げくるので、素早く立ち上がり振り向いて便器に吐く、
また素早く便座に腰を下ろす、という動作を繰り返していた。
吐いて出して、吐いて出してと、上と下の両方穴から排泄し、
更にこんな動作をしていては疲れも貯まって衰弱する一方だ。
綾波はトイレの前で、ごめんなさい、ごめんなさい・・・と泣きながら謝り続けている。
中に入れないのは、こんな姿を綾波に見せたくないからだ。
綾波に言って、赤木さんに連絡を入れてもらったはずだが、何故だか一向に来る気配がない。
このままでは冗談抜きで死んでしまうんじゃないだろうか。
死因が下痢じゃ親戚一同、末代までの笑いものだよ。
お願いします赤木さん、早く来て……。
35:☆
06/05/09 00:21:04
「いい?シンジ君。急いでレイを救出して」
はい、と短く応える。
綾波、と僕は思いながら必死な思いで綾波の元に初号機を走らせた。
僕は君が好きだ。君を死なせたくない、君の居ない世界など考えられない、君が居ない世界など生きる価値がない。
「綾波ッ」と叫ぶ。
瞬間、使徒が急接近してきて、僕はそれを避ける。
ライフルを壊され、背中からプログナイフを取り出す。
どうすればいい?どうしたらいい?どうしたら綾波を助けられる。
また槍のように近づいてくるそれを避け、掴んで切り裂こうとする。
ふと、綾波の心が使徒を通して流れ込んできた。綾波の痛み、綾波の苦しみ、綾波の悲しみ、そして…。
『これは…しの……こころ?…碇く…と……しょに…りたい…』
モニターから酷く小さくて聞こえにくい声が流れてくる。
『ダメ…!』
「レイ!離脱して!」とミサトさんが叫ぶ。
『ダメ……しが離れ…ば…AT……ルドが…てない…だから……メ…』
「ATフィールド反転ッ!」
「レイ、自爆する気!?」
「綾波ッ!」と僕はもう一度叫んだ。それは僕の人生の中で一番大きな叫びでもあった。
零号機の背中から膨れ上がっていた使徒が、押しつぶされるように縮んでいく。
最後に零号機は子を守る母親のように胸に使徒を強く抱きしめた。
そして爆発が起こり、やがて閃光と涙で何も見えなくなっていった。
36:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/09 01:27:07
「目がぁ~、目がぁ~あああぁぁあぁ……」
37:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/09 15:08:25
だんだんレベル下がってきたな・・・
38:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/09 20:48:47
シンジとレイは長い間一緒に暮らしている
↓
碇一家が引越し。レイのみ残される
↓
その引越し先にレイがたまたま引っ越してきて無事ハッピーエンド
・・・という小説誰か頼む。
39:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/09 20:58:48
綾波は犬なのか?
40:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/09 22:49:40
>>27-35
乙ー
41:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/09 22:52:03
俺はそんなんより前話題に出たゲンドウ巡って険悪な仲状態から入るLRSが読みたい
42:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/09 22:56:21
俺はそんなの読みたくない
43:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/09 22:58:58
>>41
俺も読みたい
44:829
06/05/10 00:12:34
数時間が経過した後の事だった。
シンジは温かさというよりも暑さを感じていた。
それに加え、重さも感じながら眼を閉じていた。
額の辺りににじむ汗。お腹の辺りに感じる重さ。
そうした事で眼が覚める。
「ん・・・・・・」
暑さと重さを感じる方へ目をやる。
「あ・・・ふう・・・」
いつのまにかあお向けになって寝ていた事にも気づいたが
蒼い髪が胸の辺りにきていて、その胸から下に暑さを感じる事にも気づいた。
動こうにも動けないシンジは天井を見上げる。
しかし、それも長く続かずもう一度蒼い髪を見る。
今度は自分が抱かれている事に気づく。
「あっつい・・・どうしよ・・・」
身動きできずに時間だけが経つ。
そして、悪いと思いながらも声をかける。
「ごめん、起きて・・・」
しかし、状況は変わらず今度は少し強めに声を出す。
「綾波・・・起きて・・・」
(あ・・・)
少し異変を感じたが気にしなかった。
「う・・・・・・ん・・・・・・」
少し反応があり根気強く言う。
「ちょっと暑いから・・・さ・・・起きて・・・」
蒼い髪が動き、次に体が動く。
45:829
06/05/10 00:14:30
「あ、ゴメン・・・今どくから」
だが、そういってから30秒程時間が経ってからシンジからおりた。
その間、背中に回された手が少しきつくなった感じがすることに気づく
まだ眠い目をしているレイを見てシンジは少し申し訳なく感じた。
「起こしてごめんね・・・暑かったから・・・」
まだお腹の辺りに温かさが残る中立ち上がる。
部屋に掛けてある時計を見ると午前3時を回っていた。
自然と2人ベットに座り込む
静かな雰囲気の中2人は行動に迷う。
「ねえ、お腹空いてない?」
「少し空いてるわ」
「それじゃあ、ちょっと待っててね」
シンジは夕飯の作り置きなど考えずに台所に向かう
(パンか何かあったかな・・・)
棚から出てきたのがジャムパンが2つ
(後はココアでも入れようかな・・・)
棚の奥にあったココアの粉取り出し、スプーンで取り出す
牛乳を入れ、かき混ぜ、おぼんの上に置き部屋へと運ぶ
ドアを足で雑に開け、部屋に入るとレイが一点を見つめて動かなかった。
「おまたせ・・・本当に少しだけど・・・」
おぼんを床に置いてパンを開けほおばるシンジ。
レイはココアを一口すする
(そういえば時間大丈夫なのかな・・・)
46:829
06/05/10 00:16:44
「そういえば、時間大丈夫?」
コップをおぼんに戻す途中のレイに質問する
「別に大丈夫よ。家に人いないから。それにここに居たいから・・・・」
「そっか・・・」
シンジは何気ない返事をするとココアを飲み始める
レイがその姿を見た瞬間顔を下に向けた
「あ・・・シンジ・・・それ私の・・・」
「え゙!?」
コップを突然放し、コップが宙を舞う。
無情にもそれはレイの方に飛んで行った。
「キャァッ!冷たい・・・」
高い声が部屋に響く。
「ゴ、ゴメン!」
ココアはスカートと上着に付着し滲んでいった。
シンジはすぐにティッシュを取り、拭いたが
表面の水分だけしか吸えず茶色く跡が残った
「本当にゴメン・・・」
「うん・・・」
「着替えとか・・・あったかな・・・」
すぐにタンスを開け服を探し始める
「長いTシャツとかで大丈夫?」
「あ、別にこのままでも大丈夫だから・・・」
その反面制服のシミを気にしていた
「でも・・・風邪とかひいたら困るから・・・」
気遣いながら1枚の長いTシャツとジャージのズボンを出す
「これでいい?」
キレイにたたんである服をレイに差し出す
47:829
06/05/10 00:28:50
「本当にありがとう・・・・後・・・」
シンジは状況を読み。
「あ、今出て行くから・・・」
とドアを開け急ぎ足で出て行く。
まだ口の中に'あのココア'の味は残っていた。
>>38
俺で良ければ密かに書こうか?
>>41
同意、読んでみたい
GW挟んだため投下遅くなりました・・・
なんだかグダグダかもしれませんがどうか最後まで・・・
でゎまた・・・
48:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/10 02:50:27
>>44-47
乙。出来れば41のも密かに書いて欲しい。
49:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/10 21:54:18
いい加減、自演ウザイ
ちょっとしつこいよ
50:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/10 23:02:25
>>49
自演じゃないけどな
51:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/10 23:03:44
キモウザッ
52:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/10 23:51:26
>>51
お前何か投下しろよ
53:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/11 00:00:27
投稿催促するなよ、鬱陶しい
54:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/11 00:55:56
>>53
投稿しろよ
俺が文句言ってやるから
55:38
06/05/11 17:09:59
>>44-47
乙。ぜひ提案したものを書いてくれ。
56:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/12 00:00:58
>>54
投稿催促するなよ、鬱陶しい
57:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/12 13:46:15
↑こいつがなんの為にここにいるのか理解できない
58:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/12 14:34:22
投下まだかなー
59:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/13 00:09:04
>>57
理解できないのは57が馬鹿だから。
60:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/16 02:23:30
保守あげ
61:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/18 09:09:02
名無しのレベルが小学生なスレですね。
62:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/22 20:18:14
保守
63:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/24 22:57:54
hosyy
64:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/27 00:24:20
ほsy
65:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/05/29 00:14:24
とりあえず待ってみるか
66:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/01 20:16:35
捕手
67:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/02 23:24:03
やや日が傾きかけたころ、私は一度車を降りて、ネルフ敷地内と外界の通行口となる警備員の詰め所で身分証明と身体チェック、所持品検査を受けていた。
営業に使う書類を持ち運ぶためのブリーフケースの中身を一通りチェックされ、仮の通行許可証を受け取り駐車場へと誘導された。
大抵の公的機関は五時にはその業務を停止するが、この機関に限っては違う。もっとも今から私が行こうとしている経理などの部署は業務を停止してしまうのだろうが……。
現在四時三十五分、ぎりぎりだ。
五時以降も働くなんて、公務員のメリットもクソもあったもんじゃないな……そんなことを考えながら私は胸に許可証を張りつけて車を降りた。
自動ドアを通ると入り口のすぐ脇に受け付けのブースがあり二人の受け付け嬢がにこやかにあいさつをしてきたので私もそれに返した。
受け付けのあるロビーは床がきれいに磨きあげられており、正面にあるエスカレーターは吹き抜けの上層へと続いていた。
この派手な吹き抜けは何か意味があるのかな……しばし考え込むと一つの考えが頭をよぎった。
たしかこのネルフという組織はなんとかっていう怪獣と戦う組織だ。そのため軍事的な意味合いをはらんでいる。反乱ゲリラなどが、このロビーから突入した場合吹き抜けを利用して上から一斉射撃で迎え撃つ……。
自分に向けられる大量の銃を想像して一瞬身震いをしたが、すぐにかぶりをふった。
考えすぎか……ま、建築の思想などどうでもいいがね……。第一平凡なサラリーマンの私にはそんなことどうでもいい。とっとと用を済ませて帰ろう。今日はデパートに帰らずに真っすぐ帰宅する許可をもらった。
私が許可証を見せて用件を伝えると受け付け嬢は慣れた口調でにこやかに経理課への行き方を教えてくれた。私は礼を言ってエスカレーターへと足をかけた。
68:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/03 00:01:07
すぐとなりの下りのエスカレーターに乗ったクリーム色の制服を着た何人かとすれ違った。どうやらネルフの制服らしい。どこか安っぽいタキシードを連想させた。
吹き抜けになっている二階部分は空中に突き出した回廊になっており、ガラスの手摺りが照明を反射させていた。
二階の回廊の上には三階の回廊、四階の回廊と段々になっており、制服を着た人間が壁にぽっかりと開いた通用口へとせわしなく出入りしていた。
エスカレーターからは空を飛ばないかぎりは乗り移れない。やはり襲撃に備えているのだろうか……。
受け付け嬢の説明によると、エスカレーターは五階まで続いており、そこからエレベーターでさらに十階までいかなくてはならないらしいが……なんて面倒な構造だ。
それに加えて建物の中は蒸し暑く、それがより一層私をいらだたせた。
額に汗が浮き出た。吹き抜けの建物のため、エアコンの効率が悪いのか、節電しているのか……エスカレーターで上に運ばれながらポケットティッシュで額の汗をぬぐった。
私は汗を拭ったティッシュをスーツのポケットにねじ込みながら背筋を反らせて大きくため息をついた。
一秒でも早く仕事を済ませてとっとと帰りたかった。
69:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/03 00:21:35
下りのエスカレーターの入り口に今まですれ違った人間とは異なる服装をした人間が現れた。
白いブラウスに青い……あれはワンピースか? とにかくフレアスカートだ。
彼女はエスカレーターに乗ってゆっくりとこちらに降りてくる。いや、私が彼女のもとに近づいていると表現したほうがいいのか? とにかくお互いに近づいているのだ。
彼女との距離が十メートルもなくなると……彼女がここの職員ではないことがわかった。どう見ても子供だ。14、5才。
着ているのは学校の制服のようで(何度か街中で見かけたし、この制服はうちのデパートでも扱っていた気がする)、胸の上で赤いリボンが蝶結びで行儀よく鎮座していた。
腰の前で重ねられた両手には、こげ茶色の学生カバンが握られていた。
職員の家族だろうか? しかし私のような許可証はつけていない。
そんなことを考えていると、彼女との距離が縮まりその顔がはっきりと確認できる距離になった。
髪の毛はボブカットをちょっぴり短くしたぐらいの長さで、顔の印象を隠すように内側にややカールしている。
シャギーがいれられた前髪が一まとまりになることなくパラパラと眉にかかっており、前髪と前髪の隙間からは、大きな瞳がのぞいていた。
顔立ちは整っており、日焼けとは縁のなさそうな白い肌は顔だけでなくブラウスやスカートからすらりと伸びた手足からもうかがえる。
背筋をぴんと張った姿勢の良さを崩さずに(というより微動だにしないのだ。この年代の少年少女から読み取れる落ち着きの無さが彼女からは微塵も感じられない)、エスカレーターを降りてくる姿は彼女の存在を子供らしくないものに見せており、私は不思議な感覚を覚えた。
大人びた……そんな印象を受けながら彼女に目を泳がせていたとき、それまで微動だにしなかった大人びた少女がこちらに首を傾けたため私達の視線は、お互いの距離距離は約3メートルといったところで鉢合わせした。
子供が興味のないおもちゃを見るような目線は私をまっすぐ射ぬいていた。その瞳はなんの感情も発していないことはカウンセラーでなくてもわかる。
軽く会釈をしようとしたとき、ある発見が私の会釈に待ったをかけた。
彼女の瞳は、血のように赤かったのだ。まるでその年ごろとは無縁の業を宿しているように……紅煉の双眸が私を見下ろしていたのだ。
70:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/03 00:37:46
私はしばし茫然としていた。我に帰ったとき少女はすでに目線を戻し、まっすぐ階下を見下ろしていた。
私は自分のさっきまで張りついていたであろう表情を取り繕うために彼女に軽く会釈をした。彼女は横目でこちらをちらりと見やり、小さく、本当に小さく顎を上下させた。
それを見届け私はエスカレーターの終点へと視線を戻した。
少女とすれ違う瞬間、囁くような……いや、つぶやくような声が私の耳に触れた。あの少女が発したのかどうかはわからないが確かに女の声であった。
抑揚の無い……一切の感情をはぎ取ったようなか細い声。しかし、その声は私の心臓を冷たい手で鷲掴みにしたことは確かだった。
額からは冷や汗が流れ落ち、脇の下や手のひらからは大量の汗が吹き出した。
後ろを振り返ると、赤目の少女の背筋を張った後ろ姿は徐々に遠退いていった。
私はしばらく彼女の後ろ姿を食い入るように見つめた。
落ち着け……何度も自分に言い聞かせながら私は荒くなった呼吸を整えようとした。
エスカレーターはすでに終点へとついていたが、私は少女の背中から目線を話すことはなかった。やがて少女が自動ドアをくぐって外へ出ていくのを見届けると、私は大きく深呼吸を何度も繰り返した。
落ち着け……しかしあの少女は一体……今からでも追い掛けて……いや、もう遅いか……。私はしばし、その場で考えこんだ。
……私に気付いたとは限らない……それに制服から学校を探すことはできる。
私は大きく息を吐き出すと、リノリウムの床を踏みしめ、エレベーターを探すため、回廊へと足を踏み入れた。
「……ちなまぐさい……」
あの声が何度も脳の中で繰り返されていた。
71:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/03 05:53:52
>>67-70
久々に投下キター!!けどこれってLRS?
今の所まだ謎だけど取りあえず続き待ち
72:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/03 08:15:50
生理中だったんだろ
そりゃ臭いよな
73:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/03 09:26:04
改行入れなよ
74:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/05 08:33:58
続き週末かなぁ。
wktk
75:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/05 15:29:43
面白くないから続きは要らん。
他の人に期待。
76:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/05 19:15:46
くそすれ
77:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/06 01:10:58
>>75-76
嫌なら来なきゃいいのに。。。
>>67-70
なんかLROっぽいな。
78:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/06 02:14:43
>>77
>他の人に期待。
読めないのか?
79:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/06 08:34:23
それにしても >>75 は見切りが早いな。
俺にはまだ話が全然見えないけど。
そうなると、勝手に先を妄想しちゃうんで、あとが辛かったり。
「ここまで仄めかしといて、ここでヒキだな」という戦略をもって投下してくれると、
そのじらされ感に悶えたりもできて、二度おいしい。
そんなこんなでで続きキボン。
80:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/06 14:30:16
綾波レイは時折、セカンド・パイロット・惣流・アスカ・ラングレーと、買い物に行く。
アスカは、目がいい。………たぶん。
「あっ。ねえ、これ、どう?」
アスカが何かに目に留め、店の前で立ち止まったのはこれで9回目だった。
女性のショッピングの小型店舗使用件数としては多いほうなのだろうか?
それともこれが普通?
レイは僅かに首を右に傾け不満を示したが、それにアスカが気づくはずもない。
彼女はさっさと目をつけた雑貨店に入っていった。
「…ピアス」
追いついたレイにアスカは振り返り、彼女が気に留めたものを指し示してみせる。
アスカが立ち止まっていたのは、きらきらと光の揺れるガラスの化粧棚の前だった。
その小さな光の群れの正体は、風に揺れるように細工された耳飾。
まるで水底から覗く、湖面の光にも似ている。
レイは思い出すように目を細めた。
「これ、どお?」
アスカが手に取ってレイに見せたのは、深いブルーの透明な石でできた蝶。
小指の先にも満たない大きさのそれが、銀の鎖の先にとまっている。
「穴、開けていたの?」
「っ、何よ?今気づいたってわけ?」
81:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/06 14:32:40
あきれた…とでも言うように肩をすくめ大げさに頭を振れば、長い髪が首に流れ耳朶が露になる。
アスカの耳元には、銀色のクロスがついていた。
髪に隠れていたのだから見えなくても当然で、気づかなかったのはレイの注意力が足りないわけではない。
だが、どう反論すればいいのかとレイが迷っているうちに、アスカは悪戯じみた笑顔を作った。
「実はねー、せ・ん・しゅ・う、開けたの。
ほら、やっぱりテストがあると治りも遅くなりそうじゃない?
使徒が来ちゃったら仕方ないけどさ。
LCLって殺菌措置は完璧だって言うけど、気分的に。
とりあえず月末まではないから、今のうちに開けちゃえって思って。
でも、思ったより早く乾いたみたい。
…ねぇ、これ良くない?」
あけすけな言い方にも聞こえるが、アスカがエヴァに対しては真剣に取り組んでいるのをレイは知っている。
その生真面目さで同じ学校に通う少女たちに溶け込もうと努力していることも。
自分が異端であることを自覚するレイは、距離を置くことで己の立つ場所を確保している。
アスカもレイとは異なるが、本来ならば混ざることない資質の持ち主なのだろう。
けれど己が特出していることを知っていて、擬態している。
レイには、流行に耳を傾け、身を飾り、クラスメイトと呼ばれる少女たちに笑顔を振りまくアスカがそう見える。
「数、増やすの?」
「まあね。いっつも同じじゃつまらないでしょ?
気に入ってるって言えば問題ないかもしれないけど。
これも、ヒカリと見立てたやつだし」
クロスを弄りながらアスカは視線を落とす。
ヒカリというのは、二人の通う教室のクラス委員の少女だ。
アスカの友人。
レイにも声をかけてくれる親切な人。
82:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/06 14:33:28
異なりながらも近くにいてくれる友に対し、二人の思いは複雑にすれ違う。
その差が、選ぶ言葉を迷わせる。
会話の中、不意に訪れる沈黙を天使が通り過ぎると言うが、天意の訪れなどこの二人の間では悪夢に他ならない。
アスカは振り切るように手に取っていた蝶の飾りを買い物用の小さなトレーに放り込むと、色違いの蝶をレイにかざした。
「あんたには、こっちが似合いそうよ」
赤い蝶。赤い瞳。
「でも、…私、ピアス。開けてない」
視線が絡む。
アスカは、赤い色を好きだと思う。
アスカのエヴァと、同じ、だから。
「開ければいいじゃない?
そんなに痛くはないわよ」
アスカは思わせぶりに蝶を揺らす。振り子のように揺れる、赤。赤い蝶。
催眠術にでもかけようとしているかのように。
その赤に視線を据えたまま、無意識に伸びたレイの指が、傷のないふっくらとした自分の耳朶を辿る。
レイは、ピアスを開けることなど考えたこともなかった。
まして自分を飾ることなど………。
瞬きもせず考え込むレイにかまわず、アスカは二つのピアスをトレーに乗せた。
「んじゃ、買ってくるから」
「えっ…?」
83:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/06 14:34:17
「別にー、あんたにって言うわけじゃないわよ。
このデザインが気に入ったから。
なんか、一点ものみたいじゃない?
今買わないとなくなりそうだし。
ああ、でももちろん、
あんたがするっていうなら、あげるわよ。
…………。
でも、ほら、えーと、シンジって保守的じゃない?」
何故ここにシンジの名前が出てくるのだろう。
アスカの言葉の意味がわからず、レイは眉をひそめる。
真正面から見ていたからこそ気づける程度の変化だったが、アスカはそれがわかるちょうどいい位置にいた。
「何変な顔してんのよ。
見てりゃわかるって。
アイツ、あんたにだけは馬鹿みたいに過保護でしょ。
…あんたたちの間に何があったかなんて聞かないけど。
傍から見てるほうがわかりやすいのよ、そーゆうのって」
「………碇君。だめだって、言うの?」
「わかんないわよ、そんなの。アタシ、シンジじゃないし。
ただそんな感じがちょっとしただけ。
気になるなら聞いてみればいいじゃない?
ピアスしてもいい?って」
84:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/06 14:35:05
「…あんた達、いまいち会話かみ合ってないみたいだし。
………アタシのせいだとは思わないけど………。
たまにはプライベートで話してみれば?
………旅行に行くとかは、たぶん、仕事じゃなきゃ無理だから」
言うことがなくなったのか、アスカは素早く背を向け店の奥に行ってしまう。
あるいは、何かしら動揺するようなことを考えでもしたのかもしれない。
最後のほうの言葉は早口で、レイには聞き取り辛かった。
前回の使徒戦でレイが本部待機だったことを、アスカがひそかに気にしていることは知っている。
"外”というものを知らないレイにとっては、意識する必要もないほどの出来事だったが。
もしかしたらシンジが何か言ったのかも知れない。
レイはにこやかに会計を済ませるアスカを見つめ、シンジについて考えた。
強固さも派手さもないが、些細な言動で少女二人を振り回す彼は大物なのかもしれなかった。
85:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/06 14:35:57
数日後。
「ピアス?」
学校の放課後。
ネルフに直接向かうということで、シンジとレイは同じ道を歩いていた。
アスカは気を利かせたつもりなのか、「用事があるから」と言って先に行ってしまった。
あわてて追うほど時間がないわけでもなかったので、比較的ゆっくりと二人は足を進める。
レイが先日のアスカとの会話を持ち出したのはそのときだった。
「ええ。アスカがくれたから」
くれたと言うより押し付けるようにして、帰り際、アスカはレイの手の中にその小袋を滑り込ませた。
「買い物に付き合ってくれたお礼だから」と言う。
今まで幾度か一緒に歩いたが、そんなことを言われたのは初めてだった。
誰かから、プレゼントを貰うということも。
レイは今も鞄の中にあるそれを意識しながら、シンジの返答を待った。
「いいんじゃないかな。たまには」
「えっ?」
「綾波も、………女の子なんだし」
一瞬、何を言われたのかと思うほどレイは驚いた。
そして、自分が驚いたということさえも意外に思った。
レイは、シンジが反対すると思っていたのだ。
根拠はないけれど、その考えは当たり前のようにレイの中にあったらしい。
86:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/06 14:36:46
「ピアス。開けてもいいの?」
レイがピアスを開けようが開けまいが、本来シンジには何の関係もないことだ。
学校で止められているわけでもない。
なぜシンジが反対すると思ったのだろう?
レイは自分の思考に違和感を持ちながらも、再度尋ねずにはいられなかった。
「綾波がそうしたいなら」
突き放されているわけではないのは、シンジの口調がやさしかったからだ。
シンジは少しだけレイを見て、照れたように視線をそらした。
彼の足取りはさっきよりもさらにゆっくりになっていて、考えながら歩くレイに合わせていた。
その会話から、さらに数日後。
シンジとレイはネルフのロビーで顔をあわせた。
新しい兵装ビルの配置についての説明が入った地図を配布され、講習を受けた帰りだった。
レイが数日学校を休んだこともあり、お互いに会うのは久しぶりのような気がする。
シンジは備え付けのジュースボックスで飲み物を買うと、レイに注文を聞こうと振り返った。
レイはいつの間にかシンジのすぐ近くまで来ており、驚く彼にかまわず指で軽く髪を押さえる。
そのままうつむきかげんに少し首を傾けると、ほのかに染まった耳があらわになった。
レイがシンジに見せてくれたもの。
淡いピンクに染まった耳元。
そしてその先に、真紅の蝶がゆれていた。
87:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/06 14:37:35
「…………っ」
透明な、赤い蝶。
透き通るそれは儚いほどに繊細で、レイにとても似合っている。
けれど、でも。
止めるべきだった、と。
シンジは唇をかんだ。
後悔しても遅い。
レイの耳朶を貫く、小さな、小さな、傷跡。
その痛々しさに、シンジの胸は後悔で締め付けられる。
シンジは思わずレイの耳朶に手を伸ばし、そっと撫でようとした。
「あっ」
レイの肩がピクリと竦む。
痛みはもうなく、レイは驚いただけだったが…。
「ごめん」
謝罪の言葉が力なくシンジの口からこぼれた。
そして、シンジはレイを傷つけないように、静かに彼女の肩に額を寄せる。
「ごめん」
シンジの髪が、レイの頬をくすぐる。
レイはその不思議な感触に甘やかな酩酊を感じていた。
88:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/06 14:38:24
「…痛くないから。もう」
あやまらないで。
続くはずだったレイの言葉は、柔らかく回されたシンジの腕に塞き止められる。
――そうじゃない。
レイに謝るシンジの気持ちは、そんなに浅いものではない。
触れた一瞬の痛みに溢れた「ごめん」ではないのだと告げられぬまま、シンジはレイを抱きしめるしかなかった。
シンジは、もうにどとレイを傷つけたくなかった。
熱いLCLを零したエントリープラグの中で、シンジの言葉に笑って見せたレイを忘れられない。
あんなに綺麗で、悲しく見えた笑顔は一度だけでいい。
もっと普通に、もっと他愛無いことで笑うレイが居ればそれでいいから。
それは、シンジの中に深く根ざした思いだった。
たとえどんなに小さな傷でも。
それが自分の意思で自分の体を傷つけることであっても。
いや、それだからこそ余計に、そんな決断をさせたことが悔やまれてならなかった。
どんな小さな痛みも、レイには与えたくない。
彼女を守りきるだけの力のない自分が歯がゆい。
「ごめん」それ以上の気持ちを表す言葉を、、何を言えば本当の気持ちが伝わるのかシンジにはわからなかった。
うまく伝えきれない心情を歯がゆく思いながらもシンジは深くレイを抱きしめた。
レイはおとなしくその腕の中で目を閉じていた。
89:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/06 14:39:12
レイは繰り返し耳元に落とされるシンジの言葉を静かな波のようだと思った。
体を包む水が微かに抵抗を持って自分に触れ溶けていく。
波の質感を感じなくなったとしても、それはなくなったわけではなくレイの周囲を包み続ける。
レイは自分がシンジに抱きしめられて安心していることを理解した。
シンジに謝られて、「何故彼が自分を止めるのではないか」と思っていた理由もわかった。
レイはシンジの意思を確証したわけではない、自分の気持ちをゆだねただけ。
「止めるのではないか」と思っていたのではなく、「止めてほしかった」のだと。
「自分を傷つけるな」などと、誰にも言われたことのない言葉をレイはシンジに期待したのだ。
傷つくことなど怖くはなかったし、自分の代わりが居ることは変えられない事実であって。
けれど、そこに現れたシンジと言うファクターを通してみた自分は、
「自分」と言う一個人ではないかと言う錯覚をおこさせるほどに優しいものだったから。
謝るべきはシンジではなく、自分なのだとレイは思った。
シンジに悲しい顔などさせたくはないのに、と。
「ごめんなさい。
…悲しませたくて、したわけではないから。
痛くないの。
もう、すこしも、いたくないの。だから…」
かなしまないで。
もしかしたら、またいつか、碇君が悲しくなるようなことをしてしまうかもしれないけれど。
でも、わたしは、いいの。 自分で決めたことだから。
あなたに出会って、わたしが考えて、そして選んだことだから。
90:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/06 14:51:40
ピアスをしたのも、レイが自分の意志で決めたことだった。
命令ではなく、やるべき義務でもないこと。
レイは自分で考えて、自分のために動いた。
アスカと行動を共にし、シンジの言葉を望んだ。
自分で考え、選び、動くこと。
レイは自分が少しずつ変わっていっていることを受け止めていた。
何もかも流されるままに終わりを待つだけの「形代」と言う存在から、意思あるものに。
それは「レイと言う存在」を認める、シンジやアスカが居るからであることもわかっていた。
シンジやアスカと生きると言うことは、その影響を断ち切ることはできない。
この先、自分がどう変わって行くのかレイにはまだ予測はつかない。
それでも、レイがシンジやアスカを否定することはありえないことだと知っていたから不安はなかった。
レイが欲するのは、変わっていくための力だった。
今、シンジとレイはとても近くにいる。
けれど、未来は不確定だ。
レイの変化をシンジが本当に理解していけるかどうかはわからない。
シンジの想いをレイが受け止めきれるかどうかも。
ただ計らずも二人の奥に秘めた願いは同じだった。
変わり行く時間の中で、ずっと共にいることを望んでいる。
そしてそのために、願うのだ。
共に生きるために、強くなりたい、と。
届く近さにある、その手が。
相手にむかって差し伸べられる、お互いの手があるかぎり。
~ fin
91:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/06 20:14:30
なにこれ……メチャクチャ良い話ジャン。GJです。なんか綺麗な話ですね。
凄い良い感じのレイだと思うし,アスカとレイのクラスメートへの態度の考えも面白かったです
92:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/06 21:22:36
乙。 GJ
93:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/06 23:24:49
平日の昼間からご苦労様でした。
引篭もりから脱したい、強く生きたいという願い滲んでいました。
貴方にも差し伸べられる手があると良いですね。
94:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/06 23:58:09
>>80-90
アマーイアマーイ!!(*ノノ)キャッ
95:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/07 00:28:31
>>93
職場で嫌なことでもあったのか……?
まあ、激甘LRSでも読んで元気だせよ。
96:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/07 01:21:24
>>80-90
ぐはっ・・・久々にキタコレwwwwwwwwwwwwwww
97:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/07 01:24:22
耳だしレイたん…萌
98:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/07 13:34:39
>>80-90
上手いな。こういう話好きだ。
99:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/08 00:36:49
投下まち
100:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/08 22:24:33
age100
101:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/08 22:26:26
あげんなよ…
102:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/09 02:37:19
>>80-90
乙!久々の良作。
103:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/09 02:45:17
実際にレイがピアス開けると痛々しい感じがすると思う。頑張って開けたの。みたいな。
まぁそう言うところに萌える訳だけれども・・・
104:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/10 12:21:23
最近このスレもダレ気味だと思ってたらいつの間にかすごいの来てたー!
>>80-90乙。
105:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/10 17:42:05
終わったと思ったスレにひとつの希望が・・・
>>80-90
乙!
106:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/10 18:36:16
自演乙
しつこい
107:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/11 22:51:00
>>70の続き 通常の建物ならエスカレーターの終点にエレベーターがあって然るべきなのだが、そこには鉄の扉は無かった。
エスカレーターの終点はちょっとしたホールになっており自動販売機やベンチが備えてあった。
右側の壁にはトイレがあり、前方と左側の壁に開いた通路の奥は薄暗い照明により内部に陰を宿していた。
私は受け付け嬢の説明通り左に曲がると、また十字路に遭遇した。
さらにそこを、言われた通り右に曲がると、やはり新たな十字路が出現した。
モスグリーンの壁には、案内標識の類は一切なく、また変化も見られなかった。通路内は静まり返っており、人の気配は一切無かった。
私は次の十字路を直進した。
受け付け嬢の話では、もう経理課についているはずらしいのだか、一向に部屋やドアは現われず、やはり新たな十字路が出現したのだ。
間違っていたのか?……。原因はわかっている。
あの少女の赤い瞳が頭から離れなかった。それは私の頭から、受け付け嬢の言葉を完全にかき消して……いや、ねじ曲げてしまっていたのだ。
さっきからあの声が耳元から離れることが無い。
私は十字路の中央で立ち止まった。
通路の奥は、まだまだ続いており、広大な迷宮……いや、私自身の迷いを象徴しているようだった。
「ちなまぐさい」
……私のことを言っていたのか……?
少女の言葉に思考を張り巡らせていたとき、出し抜けに右側の通路から足音が、近づいてきていた。
私は足音のする通路に目を向けた。
姿はまだ見えない、どうやら足音は、10メートルくらい先の十字路に差し掛かろうしているようだった。
私はその足音の主を確かめるため、十字路を注視した。
離れた十字路に現われたのは、予想していたネルフの制服ではなかった。
黒いズボンに白い開襟シャツ。さっきの少女と同年代くらいの……少年だった。
私は少女への思考を一時停止して新たな当惑へと思考をジャンプさせた。
……なぜ、年端もいかぬ少年(少女)がこんなところに……
私は心の中に疑問付を抱えながらも、道を尋ねるため少年へと足を進めた。
108:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/11 22:52:41
少年の方も、私に気付いたようであり私に目線を向けた。
目が合うと同時に右手を挙げて少年に声をかけた。
「すみませんが経理課への道を教えてくれませんか? 道に迷ってしまって……」
私は右手を胸まで下げて胸につけた許可証を指差した。
少年は最初きょとんとしていたが、許可証に目をやると合点がいったように私の方に近づいてきた。
「……経理課ですか……それなら確か……エレベーターに乗らないといけませんね」
変声期が終わりきっていない……やや少女を匂わせる高音混じりの声が返ってきた。
しかし気弱で貧弱そうな少年には妙にマッチしていた。
童顔の職員という可能性もあるので、念のため敬語で話し掛けたのだか、やはり少年のようだ。
それによく見ると開襟シャツの胸元からシャツの、下に身に付けている黒いTシャツの襟がのぞいていた。
それは大人の……公務員の身だしなみではなかった。
やはり少年だ……あの少女と同い年くらいの。私は再び疑問符を頭に宿したが、腕時計の針が私を急かしたてた。
「道順を知っているのかい? もし、よかったら案内してもらえると助かるんだが。……ここは複雑で」
少年はしばし考え込んだような表情を作っが 「……こっちです」と言って私が来た方角へと進み始めた。
私は礼を言ってその後をついていった。
109:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/11 22:53:57
「……軍事関係の極秘施設なんかは、襲撃や占拠に備えて複雑な構造にしてあるって聞いたことがあるけど、ここもそういうものなのかな?」
「そうなんですか?」
少年は少しだけ驚きを張りつけた顔をこちらに向けた。
「……いや、本で読んだ知識なんだがね。それにここは案内標識もないし……」
少年は立ち止まって、少し考えこむと、
「……かもしれませんね」と小さくつぶやいて再び正面を向いて歩き始めた。
私が少年の背中について、五回ほど道を曲がったが同じ景色ばかりで、道順はさっぱり覚えられなかった。
しかしそれは、連続した十字路のせいだけではなく、頭の中にある疑問符のためでもあったのだ。
「……ところで、この建物の中には学校でもあるのかな? ……いや、君は学生だろ?」
質問の意味がわからなかったのか、しばしの沈黙のあと、少年は振り返らずに答えた。
「いえ……父がここの職員なので……」
私たちは十字路を左に曲がった。何個目かはもうわからない。
「なるほど、お父さんを迎えに来たのか。一緒に家に帰るのかな?」
少年は何も答えなかった。心なしか急ぎ足になり、私は歩速を合わせた。
「さっき……君と同い年ぐらいの……セーラー服……じゃなくて、なんというか……まあ、学生服の子を見かけたんだが彼女もお迎えかな?」
「い……ええ」 声はよどんでいた。
「友達かな?」
「……クラスメートです」
根掘り葉掘り聞きたいところだが、私はここで質問をやめた。
それは、怪しまれるからというだけでく、少年の背中から発せられる陰欝な気配のためであった。
やがて今までと同じ通路の壁に鉄の扉があるのが目に入った。
「……このエレベーターで10階にいけばありますけど……その後の道、わかります?」
「いいや」 私はかぶりをふった。
「忙しくなければ案内してもらえると助かるね」
少年はこくりとうなづくと、ドアの脇にあるボタンを押してエレベータードア上部の回数表示灯に目をやった。
10……9……8……7……6。
5の数字が明かりを灯したとき、ドアは中心から左右にスライドした。
だしぬけに香水の匂いが私の鼻孔をくすぐった。
エレベーターの中には髪の長い女が腕を組んで壁にもたれていた。
110:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/11 22:55:43
服装はネルフ職員のそれではなかった。
髪の長い妙齢……30はいっていないようだが。
赤を基調とした上下。
タイトなスカートからしなやかに伸びるその脚は、若さだけでは得ることのできない艶めかしさを発していた。
よく手入れされていそうな髪の毛は縛らずににおろされている。
正面から見てもキューティクルを確認できる。背中に隠れて見えないがだいぶ長そうだ。それは私の心をくすぐった。
「あら、シンジくん。帰ったんじゃなかったの?」
髪の長い女は、壁から背を離した。
「……あ、ちょっと。この人に道を聞かれて……」
シンジと呼ばれた気弱そうな少年は私を指し示した。
女は私に視線を移した。何気ないようにあいさつされたが、その目は油断ならぬ厳しさを宿していた。
「どちらさまで?」 女は陽気な声だったが、やはり目は笑っていない。
私は胸の許可証を指し示して、簡単な自己紹介をした。
「……というわけで、ここにきたんですが、なんせこの広さで……そこに偶然彼が通りかかって……」
女の目線が私からシンジと呼ばれる少年に移ると、シンジはそれを察したように女に向けてうなづいた。
女はため込んだものを吐き出すように、軽くため息をついて言った。
「……そうですか。それじゃあシンジくん、その方ををお願いね。あと、今日遅くなるから。鍵しめて先に寝てて」
女は少年の返事を確認すると私に一礼して、少年に手を振ってエレベーターを出ていった。
振られたその手首を私は見逃さなかった。白く美しい手首がひらひらと優雅に舞を演じていた。
私の体に電流が走った。
やがて長い髪を左右に振って女は廊下の角へと消えていった。
私たちはそれを見送ってエレベーターに乗り込んだ。
111:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/11 23:04:26
「さっきの女性は、君のお姉さんかい?」
「いえ……」
シンジはエレベーターの扉の回数表示灯から目をそらさずに答えた。
私は壁にもたれかかりながら、少年の横顔を眺めていた。
エレベーターの中にはまだ香水の残り香が漂っていた。
(今日遅くなるから。鍵しめて先に寝てて)
確かにあの女はそう言っていたが……。兄弟ではないとすると母親……にしては若すぎる。
「さっきの女性はここの職員かい?」
少年は目線だけをこちらに向けてこくりと頷いた。
「いや、ここの制服じゃなかったようなんで……ちょっと派手めだったんでね」
シンジは少しだけ口元を緩めてこちらに顔を向けた。
「確かに派手ですね」
「優秀な公務員なのかな? 特例ってやつかい?」
シンジは初めて、少年らしい笑みを見せた。
「……優秀なのかな? たぶん。あの人は、僕の面倒を見てくれている人なんです」
「面倒? 父親がここにいるんじゃないのかい?」
「父さんは仕事が忙しいから……」
シンジの笑みは、少年らしいものから弱々しいものへと沈んでいった。
「なるほど、それであの女性と一緒に住んでいるのか」 少年はこくりと頷いた。
112:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/11 23:05:41
やがてエレベーターは、止まり、先程と同様に私はシンジの後をついていった。
「ここが経理課ですけど……帰りは大丈夫ですか?」
「ああ、すまなかったね。できたら帰りもお願いしたいね。頼めるかい?」
「ハンコをもらうだけだから……。少し待っててもらえるかな?」
私はシンジの返事を受けて経理課のドアをノックして部屋の中へと足を踏み入れた。
入り口の近くにいた男に用件を伝えると、担当のものを呼ぶために部屋の奥へと消えていった。
その間、私の頭の中にさまざまな事が駆け巡っていた。
赤い瞳の少女は何物なのか? 場合によっては正体を探り出さなければならない
あの長く美しい髪の持ち主の事。
その二人と繋がっているシンジという少年は最大限に利用できるということ。
私が思いを巡らせているとやがて担当の人間が現われた。
私は今日だけでうんざりするほど行なった自己紹介を再び繰り返した。
「私はカメユーデパートの吉良吉影と申しますが、契約書の件で……」
私は仕事の話の間、あの髪の長い女と遊ぶことを考えていた。
113:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/12 09:36:16
乙。吉良吉影かよW
……はやく LRS になりますように。wktk
114:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/12 10:56:38
>>107
この世界での吉良吉影はスタンド使いなのだろうか?
個人的には続きが楽しみなんだけど、LRS要素は薄そう…
115:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/13 15:31:12
吉良うぜえ
116:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/16 21:05:26
*lol* A G R E E
117:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/16 22:17:53
とうかまち
118:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/16 23:04:22
おなじく
119:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/18 00:36:15
>>107-112
投下乙。続き待ち
120:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/19 12:19:45
待ち
121:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/20 03:36:48
>>107-112
前振りが長いんだったら、余所でやって欲しいようにも思う。
つか、LRSにならないんなら、叩かれる前に謝って余所行った方が良いぞ?
122:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/20 22:46:17
>>121
前半にはやんわり同意後半には激しく同意
123:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/21 18:09:43
ま た 叩 き か
124:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/21 18:33:04
↑よく読む
125:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/21 18:59:27
のんびり待ち
126:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/21 19:35:25
ちょっとグダグダやってるからってさすがに謝れって言い方ないだろ。
127:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/21 21:56:00
あるよ
スレ違いだろ
128:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/21 22:56:23
>>126
>LRSにならないんなら
って書いてあるのが読めないのか?
129:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/21 23:16:40
のんびりまち 2nd
130:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/22 00:23:55
うぜえ
131:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/22 12:20:32
>>130
部外者は出てけ
132:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/22 14:10:48
>>131
まてまて、自己紹介しただけで追い出すなんて冷たくないか?
133:独善的な彼女
06/06/22 15:11:28
# 某アヤナミ改変系スレに投げようと書きはじめたのですが、
# カユLRS風コントができあがってしまいますた。
# アリキタリですみませんが、ココに落とさせてください。
「掃除のとき雑巾しぼってたろ? あれってなんか『お母さん』て感じがした」
「お母さん?」
「あんがい綾波って主婦とかが似合ってたりして」
「何を言うのよ……思っている本当のこと、言っていいのよ?」
「はい?」
「本当は別のことが言いたくて、昼間から私の方を見てたんでしょ?」
「別のことって何さ?」
「そう、とぼけるのね……
綾波はかわいいとか、
綾波を愛してるとか、
綾波は僕の女神だとか、
どうして正直にそういうこと言わないの?」
「なっ、そ、そんなこと思ってないよ!!」
「……どうしてそおゆうことゆうの?
碇くんは嘘つき。
碇くんは意地っ張り。
碇くんはツンデレ……っ!!
……碇くんはセカンドに侵蝕されているの?」
「し、侵蝕ってなんだよ?! 」
「だめ……碇くんが蝕まれてゆく……それはだめ……」
「あの、あやなみ?」
134:独善的な彼女
06/06/22 15:12:32
「……素直になるのよ、碇くん……ココロを開かなければエヴァは動かないわ」
「いや、エヴァ!? あのそれ僕に言うセリフじゃないだろ!?」
「いい、エレベーターの中だから」
「そういう問題じゃないって!」
「問題は私が処理しておくから、碇くんはATフィールドを開放して」
「処理、って何を言ってるのか分からないよ!」
「思ってる本当のこと、私に言えばいいのよ。そうしないと何も始まらないわ」
「始まる?」
「言えばいいのよ」
「ちょ、あやな…
「言うのよ」
「ひっ……うぁ、あの……僕…えと……
……あの……あ、綾波がお嫁さんだったらいいなって、ちょっと思った……かな」
「……! な、何を言うのよ……いきなり求婚の言葉…………」
「ちょ、求婚ってそんな、ちが……だ、だって、なんか言わないと綾波が……
って、あれ? 綾波? あやなみ?」
「……碇くん?」
「あ、なおった?」
「碇くん、私、ワカメとお豆腐のお味噌汁が好きなの……」
「え? ……あ、うん……」
─西暦2022─
「あの……味噌汁のことなんだけど……」
「私、ワカメとお豆腐のお味噌汁が好きなの」
「いや、たまにはさ…
「好きなの」
─終劇─
135:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/22 20:36:13
>>133-134
乙~ 強引な綾波ワロスwww
136:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/22 20:57:29
おもしろくねえよ
137:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/22 21:16:53
>>133-134
シンジ流されすぎや
138:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/22 21:23:15
シンジはNOと言えない男
139:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/22 22:31:32
キモヲタの脳内設定はどうでもいいよ
140:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/23 00:11:10
>>133-134
おもしろかった!
乙
続きキボウ!!
141:134
06/06/23 08:11:48
>>135-140
コメント thx
142:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/23 17:45:02
URLリンク(www.geocities.jp)
サーチでサイト巡ってたら出会った
こんな雰囲気のが好きだ
もっと書いてホスイ
143:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/23 23:48:21
投下
時田「赤城博士、JAはほしくないですかな?」
リツコ「あら、くれるのかしら?」
時田「あなたの出方次第ですよ、実は今日ホテルを予約してあるんです…どうです?赤城博士」
リツコ「残念ね、私は行けないわ」
時田「それは残念です」
リツコ「でも安心して、代わりにレイを派遣するわ」
時田「ほーう、そいつはおもしろい、だが期待できますかな?」
リツコ「あら、私より若くてピチピチしてるわよ」
時田「なるほど、では私は先にホテルで待たせてもらうよ」
144:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/23 23:53:25
続き
リツコ「レイ、今日はあなたに行ってもらいたいところがあるの、もちろん行ってくれるわね?」
レイ「はい」
リツコ「じゃあお願いね」
いよいよレイがホテルに…
145:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/23 23:57:19
ぴんぽーん
時田「開いてますよ、入ってください」
レイ「はい」
ガチャ
時田「おおっ!?ハハハ、まさかこの年になって女学生とヤレるなんてな」
レイ「私は、何をすればいいですか?」
時田「ではまずシャワーを浴びてきてもらおうか」
レイ「……………はい。(やっぱり、するのね)」
146:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/24 01:39:30
今日lrs系のスレ巡回してたらほとんどに変な奴が湧いてた。
自分の気に要らない特定カップリングにここまで執着するのってちょっと恐いなと思う.
自分の好きなカップリングに執着するのは分かるんだがな
147:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/24 10:41:59
変なやつって?
148:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/24 11:12:17
>>145
URLリンク(www.fsinet.or.jp)
パクり?強引すぎるな。ネルフがJA欲しがるわけないしゲンドウがレイを差しだすわけないと思うよ。
ていうかLRSにならないよねコレ?
消えろ
149:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/24 12:50:59
ラブラブレイ×シロウスレ
略してLRSスレ
150:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/24 13:00:27
消えろ?スレ違いでもないのに自分が気に入らないからって追い出すなよ
151:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/24 13:40:05
ま た こ れ か
最近LRS系のスレで多いよねこういう頭文字使った屁理屈
152:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/24 13:51:23
自分が気に入らなければ屁理屈。
最近こういう人が多いよね。
153:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/24 14:26:19
なんでエヴァ板が過疎るかわかる?
そうやってすぐ追い出すからだよ!
154:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/24 16:24:02
ある程度人気が出てくると荒れるのもまた必然。
ヘタに書き込まないでいなくなるまでおとなしく待ったほうが。
……ってそれは俺もだな。
155:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/24 17:38:54
そうだね、プロテインだね
156:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/24 18:16:22
そうだね、プロテインだね
157:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/24 22:58:37
そうですね、プロテインですね
158:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/25 16:50:13
「そうかな、キシロカインじゃないのかな?」
「碇くん、それは全然違うわ」
「どうしてさ?」
「あなた、そもそも彼らが何の話をしているのか分かっているの?」
「……じゃ、綾波はどうなのさ?」
「……碇くん、私ソフトクリーム食べたい」
「ちょっと、そんな強引なごまかし方ってないよ!」
「私、碇くんの口移しでソフトクリーム食べたい」
「……すぐ買ってくる! ちょっと待っててね!!」
「……そう、これは欲望に流されすぎな碇くんなのね……嫌じゃない……」
159:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/25 20:57:33
そうだねぷろていんだね
160:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/26 00:10:00
ソフトクリームの口移しって
いくらレイ相手でも気持ち悪いだろw
161:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/26 16:19:38
いや、そこがエロい……ってスレ違いか orz
162:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/27 01:07:13
>>158
シンちゃんのえちー
163:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/27 01:08:19
レイはそんな事、絶 対 に 言わないと思う。
164:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/27 01:52:09
ネタにマジレス カ(ry
165:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/28 00:12:10
なんだこの流れwwwwwwww
166:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/28 00:41:44
つまり投下まちで退屈なんだろう……たぶん
167:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/28 07:41:53
うん
こ
168:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/28 19:31:04
投下まだ?
169:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/28 20:05:48
ここの人達辛口すぎだし追い出されるの怖くて投下できない
170:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/28 20:14:55
ヘタレに用は無い
失せろ
171:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/28 20:30:02
読み手は失せろ
書き手だけこい
172:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/28 20:41:32
>>169
アンチが混じって騒いでるだけだから気にせず投下しろ
173:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/28 20:59:14
批判が怖いなら2chに投稿すんな
174:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/28 21:20:35
ちゃんと批判してくれるならいいんだけど、
エントロピ高すぎる辛口レスも多いからな。
でも
>>172
が実態かな、という気もするぞ。
試しに投げてみたらどうよ? >>169
175:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/29 00:05:50
投稿サイトに投稿すりゃいいんじゃないの?
態々辛口で怖い2chに投稿する必要はないと思うんだが。
176:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/29 01:11:56
ほんとに>>172が実態だろ。
あとは読む側じゃなくて投下する側がわざわざシンレイもの以外を投下するスレ違いっぷりを発揮したりとか。
この場合は叩かれて当然かと。
要するにスレに沿ってる内容なら堂々と投下しなよって事。
今のこのスレ状況を打開するには投下しかねえ!
というのが他力本願な私見です
177:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/29 01:17:18
>>175
2ch のレスポンスの早さやら遠慮のなさやらが楽しかったりもするw
178:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/29 07:20:48
まっ、シンレイとは書いてないんだけどな。
179:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/29 08:06:21
>>178
つ URLリンク(eva-2ch.hp.infoseek.co.jp)
180:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/29 08:22:26
>>176
> あとは読む側じゃなくて投下する側がわざわざシンレイもの以外を投下するスレ違いっぷりを発揮したりとか。
> この場合は叩かれて当然かと。
ま、 >>169 がその辺まで含めて「怖い」とかぬかしてんなら
>>170 「臆病者は不要だ。帰れ。」 (意訳)
って話だけドナー
181:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/29 14:09:47
>>180
投下しないで見る気もないなら帰れよ
182:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/29 14:12:59
>>172
同意
>>169
たまに変なの沸いて出るけど批判は気にせず投下すればいい
183:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/29 14:16:59
>>169
大漁ですね
184:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/29 18:42:36
フィッシングかよ
185:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/29 23:46:02
まぁ、叩かれて痛い思いするのは169だしな。
そりゃ無責任に投下を進めるわな。
186:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/29 23:57:13
まぁ、ほめられて嬉しい思いするのも169だからな。
そりゃ他の誰の責任でもないわな。
187:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/30 01:36:34
「初日から遅刻とかってチョーヤバイよねー…ってきゃあああっ!」
「うわぁっ!」
パンをくわえながら走る、初めての通学路。
その希望と期待、不安に焦燥までミックスされた心持ちで臨む登校が一瞬にして中断された。
「痛てててて……何なのよあんたわっ!ちゃんと前向いて歩……」
未だチカチカと火花の飛ぶ視界の中に浮かび上がる人に、たまらず抗議の声をあげる。
「ね、ねぇちょっと。あなた平気?」
うつぶせに倒れたまま、ぴくりとも動かない少年に慌てて声をかけてみた。
肩に掌をあてて軽く揺すってみもした。
しかし少年が返事をする事はなく
代わりにアスファルトにどす黒い染を広げただけだった。
「嘘でしょ……死……嫌あぁぁぁぁぁっ!」
あれ?
188:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/30 09:02:24
乙。
この状況でよく投げたな。えらいw
189:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/30 11:04:40
乙ww
190:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/30 19:00:56
しんじ「レイかわいいよレイ」
ゲンドウ「レイかわいいよレイ」
レイ「キモス・・・」
しんじ「レイかわいい予鈴」
げんどう「レイカワイイよレイ」
レイ「キモス・・・」
しんじ「いや、マジで」
げんどう「そうそう、マジで」
どんどん赤面するレイ
レイ「・・・何を言うのよ」
二人は楽しい休日を過ごします他とさ END
はい、俺を褒め称えろ
存分に乙していいぞ、特別に許してやる
191:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/06/30 20:35:28
>>190
またお前か
192:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/08 16:37:17
待ち
193:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/08 19:01:56
氏ね
194:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/08 21:29:21
>>169-189 が嘘のようなスルーっぷり。
みごとだ。
195:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/08 22:27:22
落ち着けage
196:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/08 22:29:38
クソスレageんなチンカス野郎!
197:角
06/07/10 23:09:27 casWdbnK
生まれて初めてのLRS小説です。
我ながら文才も無いと感じてます。
容赦なく言ってくれて結構です。というか言ってください。
とりあえず書いちゃいました。じゃ投下します。
痛いので 見たくなきゃ無視って飛ばしてください。
ダークです。
じゃ、↓から投下します。
198:角
06/07/10 23:11:03 casWdbnK
波が寄せる音がした。
意識の辺縁で少年はそれを感知した。
再び波の寄せる音。二度…三度…四度…
今度ははっきりと。少年は自分自身の存在を認知した。
最初に感じたのは寒さ。鼻腔を微かにくすぐる血の匂い。そして疲労。
弱りきった少年は自分自身がどこか海辺にいるのではないかと推測した。
〈ならば何故血の匂いがする?〉
〈なぜ自分はここにいるのだ?〉
直後に殺到する無数の疑問。
少年は思い切って目を開けた。瞼が重い。
〈漆黒の暗闇〉
意識の片隅で、目を閉じてはならぬという断固とした主張。
少年は目を開けつづけることにした。
次第に目が映像を受け入れることに慣れてきた。
いったいどれほどの間、目を使っていなかったのだろうか。眼球がひりひりする。
最初に認識できたのは無限の星空。弱った目にもはっきりと映る。
そして天空を分かつように伸びる淡く、細く、そして赤い帯。
少年は体を起こそうとした。
〈何故こうも体が重いのだ〉
199:角
06/07/10 23:12:52 casWdbnK
だが、ここでまた眠りにつくのも余り得策とはいえまい。
すでに波は彼の足を洗うまでになっていた。
片足で突っ張って無理やり体をひっくり返す。体が抗議の悲鳴を上げる。
そこには海があった。色が真っ赤であることを除けばまるっきり正常な海だ。
そして、顔。海に半分沈むような形で顔があった。とてつもなく巨大な。
脳が正常に情報を認識していない。
そう本能は主張していた。とにかく海から離れなくては。
すでに意識の朦朧としていた少年だったが、猛烈に痛む体に鞭打ち、腹ばいで、少しずつ、前進を開始した。
200:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/10 23:14:05
>>197
いきなり邪魔してごめんな。
sage で投下してはくれないか? 嵐がひどいんだ、上の方は。
201:角
06/07/10 23:14:19 casWdbnK
長い時が過ぎた。
少年はこの世界で二度目の目覚めを迎えた。
一度目ほどではないが若干の意思の力を要して少年は目を開けた。
〈衝撃と混乱〉
雲一つ無い青い空。純白の砂浜。そして昨夜と変わること無い赤い海。巨大な顔。
再び意識が遠のき…
再び目覚めたとき、この世界は再び夕暮れを迎えていた。
赤い空。そして赤い海。巨大な顔。
辛うじて気を取り直した少年は背中に硬質な質感を感じた。
どうも自分はこれにもたれて寝たようだな。
とにかく赤い海と顔の正体を見極めなければ他のことを脳が受け付けないような気がした。
少年は立ち上ろうと努力したが突然の眩暈で体重をコントロールできずに転倒した。
そして振り返りざま偶然、自分のもたれかかっていたものが目に入った。
金属の円筒だ。ただのひしゃげた円筒だ。
ただ、
この世界に来て初めて目にするヒトの文字が描かれていることに気づくのにさほど時間は要さなかった。。
EVA-02
202:角(sage忘れてたスマソ)
06/07/10 23:16:09
フラッシュバックのように記憶が戻る。
僕の名前は碇シンジ…そう、たしかそんな名前だった。
泣きながら砂のピラミッドを潰している僕…
ビールを飲んでいるミサトさん…
「さあ僕を消してくれ…」…
圧倒的な威圧感で僕の前に立ちはだかる使徒…
トウジが大きく拳を振り上げて…
〈ふと脳裏をよぎる金髪〉
セカンドインパクト…
「人造人間エヴァンゲリオン!」…
LCLの血の匂いが一層濃くなり…
「開けっ、開けっ、開けっ…!」…
光のムチが僕の腹を貫き…
僕は絶叫しながら量産機に殴りかかり…
〈澄んだ青い目〉
白い閃光が僕めがけて放射された…
「伏せてっ」…
生まれて初めて、本気で人を殴った…
それっきり僕に姿をみせなかった父さん…
「僕は…もうエヴァに乗れないんだ…」…
「あんたバカァ?」
自分自身がこの世界に来て始めて言葉を発しているのに気づいた。
「アスカッ」
203:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/10 23:16:37
シンジ「ねー!風呂はいろ~?」
ゲンドウ「ああ、わかった」
元々シンジはやる予定、嬉々としてローションをを洗面所に設置していた。
ゲンドウ「シンジ、入るぞ」
シンジ「ん、はい、体洗って」
シンジの誘っている言葉はそっけない。
しかし後姿でちょこんと座る姿はユイのそれを髣髴とさせる。
ゲンドウ「大きくなったな……、シンジ……」
後ろから抱き付いて右手で乳首を掴むと左手で陰茎をゆっくり扱き立てた
シンジ「あぁっ…!」
先端を摘まれただけでシンジは少し大きめに声を上げてしまう。
シンジ「ヒ……っ……あぁぁ…恥かしいよぉ…」
舌先が首筋に這わされると再び声を上げてしまい、
シンジは自分の声に驚き、慌てて口に手を当てている。
シンジ「も、もっとゆっくりやって。僕達がヘンタイだって、ばれちゃう……」
ゲンドウ「近所には誰も居ないよ。居たとしてもきっとオレたちと似たり寄ったり、
同じようなヘンタイなことをしている。全く問題無いさ……。」
204:角
06/07/10 23:18:55
=========
今日のストック使い果たしちゃいました。
いきなりsage忘れてすみません。
水曜日までには再投下いたします。
=========
205:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/10 23:19:01
ゲンドウの的確な指示がシンジを安堵させる。
シンジ「……なら…乱れさせて…僕をもっともっといけない子にして?」
妖艶な笑みを湛えてシンジはゲンドウの手を導き、更に愛撫を誘う。
シンジの手に支えられ、右手で陰茎を、左手で陰嚢を刺激する。
かつてユイにやったように、首筋のうなじに息を吹きかけた。
ゲンドウ「命令だ。もっと乱れて良いぞ。」
シンジ「あひっっ…!! そこっ……もっと……もっとぉ…」
指で軽く刺激されただけでシンジは身体を捩り、腰を突き上げるようにして、
父の愛を感じ取っていた。肉棒の先端からは大量のカウパーが溢れ出す。
シンジ「アハ…気持ち…イイ…自分でするよりいいよお……」
ゲンドウは既にパンパンに膨張している肉棒の先端にローションをたっぷりとつけると
それを息子の秘所の入り口に何度も擦りつける。
ゲンドウ「これ、挿入れて欲しいか?」
206:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/10 23:22:30
涅槃の入り口付近でのゲンドウの怒張が往復するとローションが
直腸の奥へ奥へと吸い込まれていった。
風呂場の中で卑猥な音が乱反射している。
シンジ 「あぁんっ……あぁぁ……いじわる、しないで…」
父の進入を求めるようにシンジは豊満な腰を自ら突き上げていた。
シンジ 「父さん……挿れて…もっとお尻の穴を……ぐにぐにして……」
ゲンドウ 「……挿れるぞ……何度もイカせてやるからな」
ゲンドウは自分のモノのカリを息子のの入り口にゆっくりとあてがう。
そしてカリを入り口に引っ掛けたままゆっくりと出し入れを始める。
シンジ 「んぁぁぁぁぁぁぁぁ」
ゲンドウ 「……………。」
シンジ 「あ…あ……入って…きた……父さんの……大きい…」
シンジも優しくゆっくりとゲンドウの腰使いに合わせるように腰を動かし
父の怒張を括約筋で美味しそうに飲み込み、女のように締め付けていた。
シンジ 「父さん……気持ちいい?ねえ、気持…ち、いいで…しょ?」
ゲンドウ 「ああ、凄く良いぞ…」
前立腺に引っかかるたびに喘ぎながら、後ろを振り返ると
シンジは訴えるような潤んだ瞳で父を見つめる
「父さん…そんなゆっくりじゃなくて……もっと…突いて………」
207:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/10 23:23:33
>>198-199 >>201-202
乙。続きまち。
208:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/10 23:26:51
>>203->>206
乙。続き頼む
209:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/10 23:31:25
さげ忘れがなんで何度も続くんだ?うぜえ
210:角
06/07/10 23:40:44
破損し、穴が開いたエントリープラグ。
地面に鋭角に突き刺さっており夕日を受けて明るく輝いている。
暗い不安をよそに、辛うじて穴から身を乗り出し、中を確認した。
覚悟はできていた。はずだった。
だが、プラグの底には、
プラグスーツの残骸だけがひしゃげて転がっていた。
そして底に僅かに残ったLCL。
プラグの穴から転がり出るように離れ、嘔吐した。
吐くものがなくなったのに胃液をはき続けた。
喉が切れて、血が混じり出しても嘔吐は止まらなかった。
赤い海にはアスカや、ミサトさん、そして他の人々が形を失って溶けている。
そう気づいたのはいつの瞬間からだろうか。
僕は他人の存在を望んだ。裏切られても構わなかった。
だから僕は一つの個体としてここにいる。
だが何故誰もいない?他の人々は他人の存在を望まなかったのだろうか?
だが現に僕はここに、地上に独り取り残されている。
他の人々は恐らく海の中、いや赤い海そのものだ。
〈絶叫〉
残った体力を振り絞り、ふらつきながら赤い海まで駆けた。
波うち際につくと同時にバランスを崩し、赤い海へ、原始のスープへ、LCLへ、倒れこんだ。
泣きながら、力の続く限り海面を殴りつけながら、こんな世界を生んだ自分を呪った。
211:角
06/07/10 23:44:23
sage忘れの謝罪をこめて無理矢理もう一話書きました。
そのうちレイっぽいのも出てくると思います。
もう眠いので寝ます。
駄文に付き合っていただいて本当にありがとうございました。
212:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/10 23:53:31
>>210
乙。
>>209
「人目引きたいage」だったら一回で充分。ただのミスだろ。
足りないのは品位だけにしとけよ。
213:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/11 00:05:04
>>211
帰れ!
214:角
06/07/11 00:09:00
シンジ「父さん・・・僕のお尻にエントリープラグを・・・」
ゲンドウ「また入れるのか・・・」
シンジ「早く来て」
ゲンドウ「ふん!!!」
ズブズブズブ
シンジ「ひぃやあぁぁっ!!!」
ゲンドウ「た・・・たまらん!!!」
215:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/11 00:09:39
>>213
>>211
> もう眠いので寝ます。
って言ってんじゃん。スレタイ読んで落ち着けよ。
216:飛車
06/07/11 00:12:49
>>214
乙。続き頼む
217:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/11 00:13:00
投下
時田「赤城博士、JAはほしくないですかな?」
リツコ「あら、くれるのかしら?」
時田「あなたの出方次第ですよ、実は今日ホテルを予約してあるんです…どうです?赤城博士」
リツコ「残念ね、私は行けないわ」
時田「それは残念です」
リツコ「でも安心して、代わりにレイを派遣するわ」
時田「ほーう、そいつはおもしろい、だが期待できますかな?」
リツコ「あら、私より若くてピチピチしてるわよ」
時田「なるほど、では私は先にホテルで待たせてもらうよ」
218:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/11 00:16:15
続き
リツコ「レイ、今日はあなたに行ってもらいたいところがあるの、もちろん行ってくれるわね?」
レイ「はい」
リツコ「じゃあお願いね」
いよいよレイがホテルに…
219:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/11 00:16:31
お~い、「帰れ!」の人。
客が来てるよ。
220:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/11 00:18:52
「帰れ!」の人って誰?
221:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/11 00:21:46
LRSスレ
スレリンク(eva板)
222:シンジ
06/07/11 00:29:39
/::::::::::::::::::::::::::\~プーン
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\~プーン
|:::::::::::::;;;;;;|_|_|_|_|~プーン
|;;;;;;;;;;ノ∪ / \ ヽ~
|::( 6∪ ー─◎─◎ )~
|ノ (∵∴ ( o o)∴)~
| ∪< ∵∵ ∀ ∵> 綾波~好きだ~
\ ⌒ ノ_____
\_____/ | | ̄ ̄\ \
___/ \ | | | ̄ ̄|
|:::::::/ \___ | \| | |__|
|:::::::| \____|つ⊂|__|__/ /
223:レイ
06/07/11 00:32:43
はぁ?きもいんだよピザ野郎
/ \
/ \
/ /@W∧WーVV \
/ /┌─┐ ┌─┐V│
| C/'┤¬├-.┤ー├)ミ
ミ |U└─( 。。 )─┘|V
(X)| ∴ ∴ /(X)
(X)\ 3 丿(X)__ カタカタカタ__
(X) ー──' | | ̄ ̄\ \
/ \/ \__| | | ̄ ̄|
/ \___ | | |__|
| \ |つ |_ _|__/ /
/  ̄ ̄ | ̄ ̄ ̄ ̄| 〔 ̄ ̄〕
224:シンジ
06/07/11 00:34:54
/::::::::::::::::::::::::::\~プーン
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\~プーン
|:::::::::::::;;;;;;|_|_|_|_|~プーン
|;;;;;;;;;;ノ∪ / \ ヽ~
|::( 6∪ ー─◎─◎ )~
|ノ (∵∴ ( o o)∴)~
| ∪< ∵∵ ∀ ∵> おめーに言われたくねえなピザ
\ ⌒ ノ_____
\_____/ | | ̄ ̄\ \
___/ \ | | | ̄ ̄|
|:::::::/ \___ | \| | |__|
|:::::::| \____|つ⊂|__|__/ /
225:角
06/07/11 12:50:57
翌日、雨が降った。冷たい、容赦ない雨だった。
半壊したエントリープラグ内部しか、アスカが死んだあのエントリープラグにしか逃げ場が無いことを悟った。
戦うことによってしか自らの存在意義を表現することが出来ず散っていった、意固地な少女の墓場だ。
それから数日間、エントリープラグ内部の非常食で辛うじて命を繋ぎ、体力の回復を待った。
考えてもみれば初日、二日目と素っ裸だった。
プラグ後部にあった予備の赤いプラグスーツを発見できなかったら数日と持たなかっただろう。
風邪をひかなかったのは奇跡にも近いであろう。
未だに微かに血の匂いのこもるエントリープラグ内部でうずくまっていたとき、
頭の片隅で声がした。
…なぜ君はそこまでして生きたがる?アスカの遺品を利用してまで?
僕は答えをみつけられなかった。
再び、声。さらにはっきりと。
…君はこの後、どうするつもり?
これから決めるさ、と僕は独り吐き捨てた。
碇シンジが浜辺を後にしたのはこの世界が生まれて八日目のことだった。
#残りは校正後、30分以内に投下します。
226:角
06/07/11 12:58:06
少年は瓦礫の中、歩を進めた。
未だ各地から無数の黒煙が立ち上り、鼻腔を刺激する。
巨大なクレーター、巨大な顔が浮かぶ湖、から逃れるように移動してはいたが三日目に入っても様子は殆ど変わりはしていない。
丘は削られ、天を突くようなビル群は強烈な熱線で溶解し、無数のヒトが居を構える住宅地は瞬間的に蒸発していた。
セカンドインパクトの混沌から再び未来へと歩を進めるべく立ち上がった人類の努力は無に帰したのだ。
かつて知恵の実を所持し、栄華を極めた使徒リリンの文明の末路。
知恵を得た彼らは生命の本質を考える力を得た。それは彼らの権利であり使命。
だが与えられた無限の知恵は自らへの不甲斐無さから来る憎しみと変わり、ついには文字通り自らの存在を消し去ろうとした。
他の使徒達の可能性を奪っておきながら、最後に殲滅すべきは己とは余りに皮肉ではあるまいか。
壊れた住居で夜露をしのぎ、比較的破損の少ない地域を見つけると半壊したコンビニやスーパーなどから食料を調達した。
そしてその都度、何も知らないまま形を失ったヒトの残骸、無数の衣服が散乱しているのを目撃するのだ。
そしてその都度、少年はほぼ無感動にその場を立ち去るのだ。
227:角
06/07/11 13:00:12
十二日目、ついにシンジは緑を見た。
炭化した森林を歩いている時に偶然。
焼け跡から健気に生え出した若葉をみかけたのが緑を見た最初だったが反射的に摘み取ってしまった。
そして若葉を口に含み、噛み締めながらこの世界に来て何度目かの涙を流した。
山間から時たま見える赤い海は少なからずシンジを落胆させたが次第に増えてゆく緑は既に限界を超えた彼を歩かせる原動力となった。
一時は凄まじい熱風が吹き荒れたのであろう、木は黒く炭化しており土壌は力を失い侵食されるがままになっていた山肌に再び植物が芽生え始めたのだ。
湿度を感じさせない吹き降ろしの風が非常に心地よく感じられた。
この旅の意味はまだシンジには理解できていない。
だがいずれ意味を見出せるであろうという確信は着実に芽生え始めていた。焼け跡から芽生える新芽のように。
二十日目、シンジは殆ど損壊の無い山間の集落を発見し、ここに定着することにした。
多少、古風な木造住宅ではあるが。生活には問題ない。
幸い、畑も完全な状態で残っておりここで当分は暮らせそうに感じた。
228:角
06/07/11 13:02:47
#ストック使い切っちゃいました。
#もう一話くらいは今日中に書けるかも…
#羽祖根我ぶっ壊れて今ネットカフェでがんがってるんですよ
229:角
06/07/11 13:43:25
「…ただいま」
空き家となった木造一戸建てにシンジの声が響く。
もちろん返答はない。『馬鹿、僕は何やってるんだ』
シンジは苦笑しながら懐かしい藁の匂いを吸い込んだ。
ここが新しい僕の家。多少ガタはきているが僕一人で補修くらいは出来るだろう。
居間に上がったところで僕は凍りついた。
折り重なってくしゃくしゃになった四人分の服。
三人分は子供のもので一人分は母親のものであろう。
怯え、震える子供たちを抱き締めながら自らの形を失ったに違いない。
割れた窓から風が部屋を吹き抜ける。
僕はしばらくはショックで硬直していたが、丁寧に服を折り畳み部屋の隅に並べていった。
「僕には生きるためにこの家が必要なのです。しばらくこの家を貸してください…。」
シンジは一人呟いた。
最後にアスカのプラグスーツを同じく折り畳み、明るい窓際に置いた。
230:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/11 14:33:26 Onx+Oyb1
231:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/11 15:03:06
,.、‐'"´:/:::::ィ:::/ :/ ヽ `ヽ、:::::::::\
,、' 7゛:::::::l:::::/ ::/ / j |\ ` ヾ、::::::::::\
/::::::::: l ::イ l / / !| _ヽ、 i、 ヽ::\_::ヽ
/::::::::i: ', l | ;l /_,、‐'゛__,_ヽl \ ヽ::::::::::ヽ
i::::::::::::i, ノ、ヽヽ i ! |" ,'/◎/ ` ノ\ `:、ヽi:::、::::ヽ
/:::::/:: i、,| ヽ>、、 ! `  ̄`゛´ _,.;'ィ::::::;:〉、 i、 i::::ヽ::::l
/イ::/i:: l、i`r'゛__ '゛´/::/:/ ヽ!':, | ::::ヽ::l
゛ ! |l '; !'、/◎/< ‐ ,::゛ィ:::/ ゛ /! :::::`/
';!|!; '、`、 ̄ ̄ ` / ´ /::/ / / i .:::::::l
ヽ!`;、ー`=- \________/ /:/ ,.、''ッ‐',イ l ::::::/
li:::`ヾー \ / /‐'゛,、': '" / /ノ:::/:l/
|l:::::::、`:.、_ \/∪ / ィ´:::::/
'、;::i:: `i‐-ミ=‐ ∪ ∪ /:'゛ |!'!:/´
232:角
06/07/11 15:08:56
何十日ぶりであろうか、その夜、シンジはドラム缶一杯の水を利用して風呂を沸かした。
火照った体に夜風がに心地良い。
考えてもみれば浜辺で目覚めて以来、落ち着いてものを考えることさえ出来なかった。
精神的にも肉体的にも限界な状況でここまで歩いてきたのだ。
「風呂は命の洗濯…か…。」
かつて一時的に自分の保護者となった女性の言葉を思い返した。
シンジが山間の集落に居を構えて一週間が過ぎた。
畑の作物も利用できるし近所の商店から食料は調達できる。
水は滝川の水を使用すればよい。
灯油や薪も一人で利用するには十分な量がある。
絶望的な状況にもかかわらず、シンジはこの生活に慣れ始めていた。
〈他の人々が戻るまで僕は生き延びなければ〉
その意思だけでシンジは生きていたのかもしれない。
#PC直ったべえ
#書くぞ書くぞ書くぞお
233:角
06/07/11 16:12:57
そして十日目、ここに来て始めて台風が襲来した。
一晩中、轟音とともに横殴りの雨が続き、谷川は氾濫した。
少年は一晩中、一人家の中でうずくまっていた。眠ることすら出来なかったようだ。
翌日、台風一過の快晴、少年は家から一歩外に出た。
次の瞬間から少年の心の暗い不安が再び彼を蝕みだした。
周囲の家は一見変わらないようであったが、瓦は飛び、窓が割れているものもあった。
谷川は濁流となり、ほんのわずかではあるが、着実に川岸を侵食していた。
このようなことが後十回、二十回と続いたら確実にこの集落は崩壊していくのであろう。
人類が生み出したものの全ては人類の存在無しにはこの世界では存在を許されない。
少年一人では人類の生み出したものの劣化は止められないのは明白だ。
少年は次第に朽ちてゆく人類の遺品に取り囲まれ、真綿で首を絞められるかのように死んでゆく己の運命に恐怖した。
少年の心に微かな焦りが生まれた。
数日後、少年は荷物をまとめてこの集落を立ち去った。
出来る限り部屋を清掃して。
「お世話になりました。」と言い残して。
…君はこの後、どうするつもり?
またも、明確な答えは見つけ出せなかったが、近い未来、明確な答えを準備できると確信した。
少年はもと来た道を戻りだした。
#本日はこれにてラストです。次の投稿は木曜日辺りの予感がします。
234:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/11 16:30:51
>>233
乙
235:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/11 16:39:56
乙
236:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/11 17:18:23
乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙
237:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/11 17:20:30
乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙
238:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/11 17:23:04
乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙
239:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/11 19:28:49
>>233
乙。
人称がころころ入れ換わってて、しかもその意味付けがわからんから読みにくい。
----------------
>>226
> そしてその都度、何も知らないまま形を失ったヒトの残骸、無数の衣服が散乱しているのを目撃するのだ。
> そしてその都度、少年はほぼ無感動にその場を立ち去るのだ。
↓
>>229
> 居間に上がったところで僕は凍りついた。
:中略
> 僕はしばらくはショックで硬直していたが、丁寧に服を折り畳み部屋の隅に並べていった。
この反応の違いはどうしたことだ。
----------------
> 最後にアスカのプラグスーツを同じく折り畳み、明るい窓際に置いた。
シンジ、ふたたび裸で生活してんの?
240:角
06/07/11 23:27:57
>>239
ごめんなさいw
慣れないもんで
>>226はネットカフェの料金が増加する前に慌てて製作途中のを投下しちまったんですわ
>>229ですが自分でもどうつなげりゃいいのか分からなくなっちゃって放置してたの忘れて投下しちゃったんです。
焦り杉ですわ。次から気をつけます。
241:239
06/07/11 23:33:56
>>240
コメントありがとう
続き期待してますw
242:角
06/07/11 23:48:19
あの白い浜辺に辿り着いたのはもう夜半を過ぎたころだった。
星が散りばめられた漆黒の空。赤い海。クレーターの中心に浮かぶ巨大な顔。沖合いで等間隔に並ぶ九体の巨人の外骨格。
麻薬常習者の幻覚にも負けず劣らず強烈な狂気を発散している光景に碇シンジは、再び向かい合っていた。
赤い海の中に一歩を踏み出す。
波が踝のところまで来た。
「僕は帰ってきたよ。帰ってきたんだ。」
沖に向かって歩き出す。
膝まで海水につかった。
「みんな、戻ってきてよ。そんなとこにいないで、さあ。」
知らぬ間に声を出しているのにも気づかず、シンジは歩き続けた。
243:角
06/07/11 23:50:11
それまでシンジが戦ってきた使徒達。
彼らはアダムから生まれていながら群体として生きるのを拒否した。
群体として生きることを選択したのは第18使徒リリンのみ。
そしてサードインパクト。
一度は種の全ての個体が形を失ったリリン。
もしも種としてのリリンが再び単体として生きることを望んだとしたら?
その結果生まれたのが僕だとしたら?
そう、僕は確かに一人の人間として生きることを望んだ。
しかし。
第十八使徒リリンこと碇シンジ。こんなの悪い冗談にもならない。
他の人々は確かに戻ってくる。
彼らは自らの体を再びイメージすることが出来れば地上に戻れる。
彼らの望む体を。好きな時代に。
必ずしもこの段階で無限の可能性を収束させる必要は無いのだ。
「最初の人間」アダムは消えた。
その代わりに赤い海が生まれた。
数十億もの魂と無限の有機物の溶け込んだ文字通り、生命のスープ。
つまり赤い海はアダム以上の創造性を得た。
これが人類補完計画の真意。
そのことを完全に悟ったとき、水が腰の上まで来た。
244:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/11 23:51:05
いつも思うんだけど、あれって海じゃなくない?
245:角
06/07/11 23:51:09
#今日はこんくらいで。
#次の更新でやっとLRSになれそうな予感。
246:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/12 00:00:55
>>245
乙。
247:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/12 00:02:18
キモイってば、投下すんな!
248:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/12 00:02:26
>>244
どういう意味で?
「湖」って書き方のFFもあるね。
249:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/12 00:04:42
スレリンク(eva板)
250:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/12 00:07:04
>>247
一つのスレにここまで執着するとはな。
ガキはさっさと寝ろ。
251:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/12 00:08:41
>>245
乙。 LRSwktk
252:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/12 00:13:02
>>250
一つのスレに執着するな、さっさと寝ろ!
253:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/12 00:17:50
このスレ臭いヨー
254:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/12 00:19:46
みんなでこのスレに突撃しようぜ
スレリンク(eva板)
255:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/12 00:26:15
>>254
それが何の役に立つんだ?
256:名無しが氏んでも代わりはいるもの
06/07/12 00:26:54
λ
( ヽ
( )
(____)
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( ) | )●( .| (____) < もぐレイ大好き
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